人狼物語 三日月国


26 【身内】朧月夜とお散歩犬【R18】

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【墓】 精神を患った医学生 檜扇 レオ



   
ああ、嬉しかったんだ。

   
どうしようもなく。


                 ]
(+4) るに 2020/05/06(Wed) 7:55:56

【墓】 精神を患った医学生 檜扇 レオ

 
[他の選択肢なんか
 目に入らぬ程に
 その計画に取り込まれた。]



   
タロのタイミングで、いいぜ




[運命の選択の瞬間は彼に任せ、
 手を引かれて駆ける。

 弟みたいだ…なんて言ったけれど
 どちらが兄か
 分からねーなって

 そんなことを考えられたのは一瞬だった。]
 
(+5) るに 2020/05/06(Wed) 8:02:52

【墓】 精神を患った医学生 檜扇 レオ

 
[本当に…
 ああ、本当に
 この上もなく特等席だった。


 扉を開けた途端に
 凄い勢いで、”アレ”が這い寄り
 獣臭い息を感じた時には、]



   ッ、──────!!!!!!



[かぱりと開かれた大きな顎が
 タロに、タロだけに襲いかかっていた。


 丸呑みされる筈だなどと言う
 俺の半端な知識は、ものの見事に裏切られ

 頭を噛み砕かれる血飛沫を
 てっぺんから爪先まで
 思いっきり、ビチャビチャと浴びながら
 望んで止まなかった、その光景を
 食い入るように凝視した。]
 
(+6) るに 2020/05/06(Wed) 8:11:01

【墓】 精神を患った医学生 檜扇 レオ


[前日に観ていた
 グロいホラーなんか
 児戯に等しい、作り物。紛い物。


 悲痛な叫びと、生々しい咀嚼音。

 8Kの画面でだって
 表現しきれない美しすぎる赤が
 彼の命の散り際を、辺り一面に咲かせている。

 布地に覆われていない素肌は
 その血の”暖かさ”を
 敏感に感じ取って総毛立ち、

 鼻腔を満たす噎ぶ香りに
 興奮を否応なく掻き立てられた。]



   は、はは‥‥、ははは
   すっげぇ 頑張ってるな?
   えらいぞ、タロ。



[気が狂った訳でなく
 正気を保ったまま、男は歓喜する。]
 
(+7) るに 2020/05/06(Wed) 8:13:34

【墓】 精神を患った医学生 檜扇 レオ

 
[ただ、惜しむらくは
 あまりに早く、腹の中に収められすぎて
 堪能する時間が限られていること。

 その綺麗な内蔵に
 手を突っ込んで掻き混ぜて
 弾力も、感触も、思う存分愉しんで

 ぴくぴくと痙攣する様も
 苦痛に歪む表情も
 もっともっと、味わいたかった。


 そう、できれば、
        
─────自分の手で。

 
(+8) るに 2020/05/06(Wed) 8:15:13

【墓】 精神を患った医学生 檜扇 レオ

 
[体から切り離され
 取り残された腕は重いのだな、と思う。

 筋肉のあまりない
 ほっそりした二の腕ですら
 こんなにも。

 繋いだ指先に
 ぷらり、ぶら下がり血が滴る。

 力強く引いてくれた
 ”タロの意志”は
 もう此処には存在しないのだと
 唐突に実感して…………    ]
 
(+9) るに 2020/05/06(Wed) 8:17:25

【墓】 精神を患った医学生 檜扇 レオ



  …………なんだか無性に淋しくなった。

                       ]
(+10) るに 2020/05/06(Wed) 8:19:35

【墓】 精神を患った医学生 檜扇 レオ

 
[そんなことを思っているうちに
 繋いだ手も、もぎ取られ
 大きな空洞へと収められていく。

 肉塊が無くなってしまえば
 ぶち撒けられた
 脳みそと血液のマーブルソースまで
 旨そうにべろりと舐め取られ
 ころり、と眼球を口に放り込まれれば


 タロの痕跡は
 床に転がる真っ黒な腕、唯1本だけ。]
 
(+11) るに 2020/05/06(Wed) 8:23:23

【墓】 精神を患った医学生 檜扇 レオ

 
[ああ、だけど、
   だけど…、そうだ!!

 何の問題もなかった。

 俺も続いて食べてもらえば
 腹の中でグチャグチャに混ざり合える。



 喰われるのは痛いだろう、
 苦しいだろう、

 それでも、
 あの綺麗な内蔵と
 鮮やかな血と、柔らかな脳みそと
 ”がんばる”と伝えてくれた声帯や唇と

 もう1度
 邂逅できるのだと考えれば
 そう悪いことには思えなかった。]
 
(+12) るに 2020/05/06(Wed) 8:25:40

【墓】 精神を患った医学生 檜扇 レオ

 
[なのに、
 この番人ときたら、だ!

 俺には目もくれず
 くるりと背を向けると
 重そうな腹を引きずりながら
 ズルズルと去っていく。

 タロの血で足裏を
 滑らせそうになりながらも追いかけて
 握りしめていた包丁を、力一杯振り下ろす。]



   俺も、喰え!!
   喰えっつってんだよッ!!!!!
   この畜生がッッ!!!




[弾かれたか、避けられたか
 それとも傷つけることが叶ったか。

 いずれにせよ
 共に逝こうという約束は
 大きな影によって、
────阻まれた。

 
(+13) るに 2020/05/06(Wed) 8:28:53

【墓】 精神を患った医学生 檜扇 レオ

 


   あ‥‥、 ああ、…!



[一度見た、夢?の中では
 巨大な影でしかなかった存在は
 隣室から入る炎の揺らめきに照らされて
 輪郭を露わにする。

 それは、神様と呼ぶには
 あまりにも……
ゾウ
だった。


 動物の
ゾウ
は優しいはずだが
 コレは…、コイツは……]



   ……ッ、  い…や、 イヤ……、だ…!



[禍々しい気配に
 ガクガクと震えながら
 首を左右に打ち振り、後退る。]
 
(+14) るに 2020/05/06(Wed) 8:38:50

【墓】 精神を患った医学生 檜扇 レオ

 
[タロが喰われ
 皆が居なくなってしまってから
 どのくらい経ったのか。]



   ……もぅ、 も、殺さな……

      あ、来るな!……来る、なッ…

          や、… 
あぁああああああ…ッ!




[どうやったって
 その激痛からは逃れられぬというのに
 一向に慣れぬ体は、逃げを打つ。


 ひとは、死を意識した時
 苦痛や恐怖と向き合わずに済むよう
 性交の200倍もの快楽物質で、脳が満たされるという。

 しかし、神の気まぐれで玩具と化した男には
 そんな赦しが与えられる筈もなく
 逃げ道のない死の遊戯は
 レオの精神を延々と削り取っていった。]
 
(+15) るに 2020/05/06(Wed) 8:42:24

【墓】 精神を患った医学生 檜扇 レオ

 
[蝕まれた精神の唯一の拠り所は
 残された黒い、腕。

 あの時みたいに、救い上げて欲しくて
 硬く冷たくなってしまった腕に
 手を伸ばし、抱きしめる。]



   ……タ、ロ  ッ、 助け、て…… ぅ、ぁあ!



[今度こそ、
 一息で死ねるんじゃないかと
 指をしゃぶり
 肌を舐ったりもしたけれど

 命を弄ばれる悪夢から
 決して、覚めることはなく───……]
 
(+16) るに 2020/05/06(Wed) 8:44:14

【墓】 精神を患った医学生 檜扇 レオ

 
[気を失ってしまえれば…、
 失ってしまいたい、と何度思ったことだろう。

 噛みつかれ臓物を啜られるのも
 群がられ、身動き取れぬまま血を抜かれるのも
 される側でなく
 する側で在りたかった。]



   あぁあ! や………嫌だッ!

          ぅ、は、ああああッ!!



[快楽に変換されぬ痛みに
 床に崩折れ
 藻掻き、のたうちながら
 ぶちゅり‥また心臓が握り潰される。]
 
(+17) るに 2020/05/06(Wed) 8:46:43

【墓】 精神を患った医学生 檜扇 レオ

 
[この大きな存在の前で
 自分は、なんてちっぽけなのだろう。

 そう思う時

 羽をもいだ蜻蛉
 腹を開かれたまま逃げ出した蛙
 クスリを飲ませた
 実験動物たちの姿が、浮かんでいた。

 自分もまた
 たくさんの命を
 弄んできた代償なのだろうか。]
 
(+18) るに 2020/05/06(Wed) 8:47:18

【墓】 精神を患った医学生 檜扇 レオ

 
[望んで受け入れたい行為では決してないが
 もしそうならば仕置かれるのは
 仕方ないのだ、と。

 反射的に漏れてしまう悲鳴は
 どうしようもないけれど

 ヤメて、と
 嫌だ、と
 殺さないで、と

 繰り返される死という厳罰を
 否定する言葉だけは
 迸らせてしまわぬよう唇を噛んで耐えた。]



   ───────ッ、  んんん゛…ッ!



[結局、最後には
 礼拝堂の硬く冷たい壁に
 悲痛な叫びを反響させてしまっていたから
 その些細な変化が
 神に伝わったかどうかは、分からない。]
 
(+19) るに 2020/05/06(Wed) 8:48:48

【墓】 精神を患った医学生 檜扇 レオ

 
[もし、もしも…
 赦されることがあるならば、

 己が願うことは、────唯ひとつ。]



   ……タロ、に、…  ッ、

   タロの、とこ‥‥っに、 
      逝か、…せて……ほし‥‥ぃ、



[今も、ずっと
 寄り添ってくれていることに気づけぬまま
 ひたすら、それだけを懇願した。]
 
(+20) るに 2020/05/06(Wed) 8:50:31

【墓】 精神を患った医学生 檜扇 レオ

 
[死の断罪を受け入れ

 ”逢いたい”
 ”追いかけたい”
 ”彼の元へ逝かせて欲しい”

 ひたすらに、それだけを願い続けて
 どのくらいが経っただろう。


 礼拝堂に静寂が戻り
 這う音だけが響くようになった頃、

 ひたすら発作を繰り返すばかりだった青年が
 皮膚を透かす眩しい陽の光に
 ぴくりと瞼を動かした。


 のだが、

 夜毎、繰り返す悪夢には
 救いが訪れる瞬間のことは現れず
 殺され続ける最中で、孤独に飛び起きるのだった。]**
 
(+21) るに 2020/05/06(Wed) 8:56:11

【墓】 精神を患った医学生 檜扇 レオ

 
 ── 目覚めの刻 ──



[起きて…と訴えかける
 悲痛さを伴った懐かしい声音が
 すぐ傍で響く。

 ああ、
 ずっとずっと
 求めて求めて求め続けていた────]



   ‥‥‥っ、  タ、ロ‥?



[掠れた息で呼びかけて、
 手を伸ばす。
 何度となくそうしてきたように。]
 
(+22) るに 2020/05/06(Wed) 9:25:01

【墓】 精神を患った医学生 檜扇 レオ

 
[掴めたとしても、硬く冷えた腕だけだった。

 だが、今回は違った。


 俺の大好きな
 新鮮な
の匂いを溢れさせながら
 熱が、鼓動が、吐息が
 重みを伴って乗り上げる。

 薄く開いた瞼の合間
 指が捉えた肌はぬるりと滑って
 その感触と見た目の美しさに溜息を漏らす。]



   ………あぁ、  綺麗、だ、



[再会の喜びの発露でもなく、
 共に逝けなかったこと
 追いかけるのが遅くなったことを
 詫びる言葉よりも先に

 口から零れたのは、感嘆の響き。]
 
(+23) るに 2020/05/06(Wed) 9:27:51

【墓】 精神を患った医学生 檜扇 レオ


[唇から伝い
 腕からも溢れる真紅で
 彼と、自分が、彩られていく中

 恍惚の笑みを浮かべ
 抱きしめ返す。

 なんとなく感じる違和感の要因に
 気づくよりも早く
 タロの言葉が、鼓膜に届いた。>>5:+0



   …
捌いて
、 
グチャグチャ
に……?



[反芻しながら
 その響きにゾクゾクと背筋を震わせる。]
 
(+24) るに 2020/05/06(Wed) 9:30:26

【墓】 精神を患った医学生 檜扇 レオ

 
[死後の世界が
 どんなところか分からねど

 虫も、動物も
 無益な殺生はするまいと
 繰り返し殺されながら、誓いを立てた。

 己が抱く欲求は
 どうやら
 世の理から外れているらしいから。

 天国でも、地獄でも
 タロと同じところに逝けるのならば
 それら全て、無理矢理にでも抑え込もうと
 考えていたのだが‥‥‥、]

 
(+25) るに 2020/05/06(Wed) 9:33:25

【墓】 精神を患った医学生 檜扇 レオ


 
  望んでくれていることを
  止める必要は、流石にないよな…?


                   ]
(+26) るに 2020/05/06(Wed) 9:34:58

【墓】 精神を患った医学生 檜扇 レオ

[この
狂った欲望

 ただひとり、叶えてくれる存在。

 タロだけが特別で
 タロだけが必要だ。]



   俺の、好きに‥‥シてもいいんだ?

   ああ…、うれしいな。

   タロのことを精一杯
   大切に、大切に、苛んであげる。




[此処を出る、の
 正確な把握もできていないままで
 望んでもらえる未来に
 妄想の翼を羽ばたかせる。

 興奮に沸き立ち
 立ち上がったのは産毛だけではなかったけれど
 厚い布団が開かってくれた。]
 
(+27) るに 2020/05/06(Wed) 9:37:58

【墓】 精神を患った医学生 檜扇 レオ

 
[そんな興奮も

 病室の中に鎮座する
 像の姿を目にした途端に、霧散する。]



   ……、 ッ、 ………ぁ、 ぁぁ…!



[あまりの恐怖に
 呼気を取り込むのも忘れ
 喉の奥に籠もる悲鳴を上げながら
 ガクガクと体を大きく震わせて
 ベッドの上で後退る。

 男の病名は「強度の恐怖症」。
 目覚めたレオを診た、精神科医はそう診断した。]
 
(+28) るに 2020/05/06(Wed) 9:40:32

【墓】 精神を患った医学生 檜扇 レオ

 
ゾウ
が怖い。
 筒状の細長いものが怖い。

 だが、タロが手を繋いでいてくれると
 その恐怖が薄れていく。

 タロのことが
 どうしても必要で、大切で
 でも、とてもとても壊したくもある。

 酷く矛盾した想いを抱えて
 礼拝堂で黒い手にそうしていたように
 傷ついた腕に何度も口付る。]



   ‥‥ん、



[口腔内に広がるタロの味。
 生きている、証。
 お互いに。

 それを啜って陶然と笑む、始まりの日。]**
 
(+29) るに 2020/05/06(Wed) 9:43:32

【独】 精神を患った医学生 檜扇 レオ

/*
ずっと、続きを綴りたかった
レオを動かせて幸せです。
忙しい中、村を立ててくれて、ありがとね。

ネタバレ部分をなるべく削るようにしてみたけど
ちゃんと伝わるかな?
語彙力と文才の限界を感じるよね。

それは別として
タロ、ほんと愛おしすぎるよ。
村の最中、現状すっとばして犯したくなったりもして…


まだまだ先も楽しみだなーーー。
(-6) るに 2020/05/06(Wed) 9:50:27

【独】 貴方の殉教者 北落 祐伍

/*
>>@5
自分の影響で変わってくれてるって思うと
嬉しさが込み上げてくる。

ほんと、ながれんは
私を喜ばせたり、幸せにしてくれる天才だな。
(-7) YA'ABURNEE2 2020/05/06(Wed) 9:55:54

【独】 貴方の殉教者 北落 祐伍

/*
どうやっても、
55:55にならないの笑ってしまうwww
(-8) YA'ABURNEE2 2020/05/06(Wed) 9:56:54

【独】 ナーを大好きな半獣人 ルー

/*
ナーと、なーに
無茶振り(伝家の宝刀?!)してるところでエピだぁぁぁ

困らせてないといいけどなー。
ルーと、るーは
思いっきり愉しんでしまっているーww
(-9) YA'ABURNEE 2020/05/06(Wed) 9:59:40