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【見】 不死の詩人 フェリックス>>7 オーウェン 「だからな。気乗りはしなかったのだ。お前も危険な目には合いたくなかろうよ。」 「俺だってな、短い間とはいえ。ともに暮らした者を考えなしに危険に晒す気はない。 俺が行くのは、必ず危険な場所となるだろうよ。 英雄譚か、悲劇か。 それが噂される場所にしか行かんよ」 (@7) protea 2021/12/19(Sun) 2:43:11 |
【見】 不死の詩人 フェリックス>>8 オーウェン 「世界の何もかもがお伽ではないが、 世界の何もかもを、お伽として語ることはできる。」 ふ、と目を細めて、笑みを少しだけ潜めた。 「それが、どこまで行っても俺達詩人というものさ。 ……流石に、往来で言うのはまずいんじゃあないか?」 ポロロン、と静かにリュートを鳴らす。 あなたが魔法の力を感じ取ることができるなら、 これは「認識阻害」と気取って言うこともできるし、 〈ガヤガヤそわそわにする魔法〉とも言える。 他人から、これは取り留めのない雑談にしか聞こえなくなる。 「…………怖い男に捕まってしまったなあ」 溜息交じりに、少し困ったように言った。 腕を組んで、空を仰ぐ。 大鷲ははるか高く、 空の先へと消えていく。 => (@8) protea 2021/12/19(Sun) 3:06:57 |
【見】 不死の詩人 フェリックス>>8 オーウェン 「ま、そこまでいうなら、頼もうか。ただまあ、荷物として箱に詰められるのはちょっとな。そこまで送り届けて貰うことにしよう、普通に。 ――ちなみにな、弾圧が盛大に始まった時、実はお前も俺も、入るのは〈棺桶〉の予定だった。葬儀屋に伝手があってなあ。それを運び出すのは、そんなにうるさくは言われないのさ」 笑顔を戻して、肩を竦めた。 「生きたまま堂々と出られるんだから、楽しく行こう」 => (@9) protea 2021/12/19(Sun) 3:09:21 |
【見】 不死の詩人 フェリックス>>8 「それで? 船かな、海か。それとも、馬車か? 路銀はあるとも、任せたまえよ。 君を信頼して、あえてこう言おう。 厳しい道のりだろうが、 若さゆえの勢いと、 身の程知らずと、 そして。雄々しい魂の輝きを俺は頼ろう――」 => (@10) protea 2021/12/19(Sun) 3:13:29 |
【見】 不死の詩人 フェリックス>>9 >>10オーウェン 「どうやらお前さん、無用な恨みを買っているようだからなあ。 衛兵連中だって、通報されれば捕まえざるを得んよ」 くたびれた様子の衛兵が遠目にも見える。 それはそうだ。 捕まえたところでいいことがあるわけでもなし。 気苦労の方が多い衛兵もいただろう。 「ご機嫌取りだよ。殴られると、当代の『俺』の顔がきずついて可哀想だ」 ▼ (@12) protea 2021/12/19(Sun) 16:00:00 |
【見】 不死の詩人 フェリックス (@13) protea 2021/12/19(Sun) 16:00:08 |
【独】 不死の詩人 フェリックス ――「期待してる!」。 愚かな子供だ。 数世紀を生きる『私』からはそう見える。 安寧を捨てて、刺激を求める。 ヒトの愚かな性としか言いようがない。 ようやく、ここは人が住まうに相応しい場所になったというのに。 (-24) protea 2021/12/19(Sun) 16:01:08 |
【独】 不死の詩人 フェリックスだが、もし、もしも、だ。 これが偽りではない言葉だと、信じたなら。 "愉快な物語を見届けるために、平穏を投げ捨てられる"のならば? (-26) protea 2021/12/19(Sun) 16:01:46 |
【独】 不死の詩人 フェリックスそれは、『私達』と同じだ。 我が名は詩人フェリックス。 旧き不死鳥の呼称と同じく、 灰から蘇り、どこにでもいて、どこにでもいない不死の詩人。 魂と記憶と詩を継承する、詩を紡ぎ続ける無限機構。 何人もの『フェリックス』が紡ぎ続けてきた、人類史を愉快に見守るこの旅路。 観劇者が二人と現れることは無かった。 が、こうして、隣にそれが現れたのならば―――― (-27) protea 2021/12/19(Sun) 16:04:31 |
【見】 不死の詩人 フェリックス (@14) protea 2021/12/19(Sun) 16:05:52 |
【見】 不死の詩人 フェリックス (@15) protea 2021/12/19(Sun) 16:06:23 |
【秘】 不死の詩人 フェリックス → 錆鉄御納戸 ミズチとなれば夜だろう。 フェリックスは自室にいた。 戸を叩けばあなたをゆっくりと迎え入れる。 少し憂鬱そうにも見える顔で、葡萄酒を傾けていた。 とはいえ、深刻でもなさそうだが。 「やあ、ミズチ。どうやら、あの悪趣味な首輪は外れたらしいなあ」 (-28) protea 2021/12/19(Sun) 16:07:56 |
【秘】 不死の詩人 フェリックス → 錆鉄御納戸 ミズチ「勿論だとも。ま、本当は無理に貰わずとも……。と思っていたのだがなあ。こうして出向いてもらったからには、貰っておこうか」 なんてな、と笑いながら、部屋に招き入れた。 それから「酒の方も問題ないんだったか?」 と尋ねながら、杯をもう一つ取り出して葡萄酒を薦めた。 「明日にはここを出ようかと思っていてな。少し、思い出を懐かしんでいたところさ」 (-30) protea 2021/12/19(Sun) 19:47:31 |
【秘】 不死の詩人 フェリックス → 錆鉄御納戸 ミズチ杯を渡してから、待つ様子にくすくすと笑った。 「さあ、乾杯!ヨルムガンドの夜明けに」 自分の杯を小さな音を鳴らしてぶつける。 乾杯を済ませてから、あなたの言葉に愉快なものを見るような、 にやにやとした笑顔を浮かべで葡萄酒を傾けている。 上から下まで、矯めつ眇めつ。 「そこまで言われると、俺もよく働いたような気がしないでもない。 ああ、そうだなあ。俺は受け取るまでは、対価についてもよく秘密としている。 お前さんにも秘密にしていたか。まあ、なら、今日はじめて教えるわけだ」 そういいながら、くるくるとグラスを少し回しながら、 椅子に座り直してあなたに向き直る。 「いや?逆さ。詩人は、騒々しい動乱を好む。ここはこれで、一区切り落ち着くだろう? だからな、次なる戦地へ巡ろうかと思ってなあ」 ▼ (-40) protea 2021/12/19(Sun) 22:25:09 |
フェリックスは、ミズチの顔に近づいた。よく、その顔の造詣(つくり)を見ている。 (t1) protea 2021/12/19(Sun) 22:25:34 |
フェリックスは、目を細めて、何かいいものを見つけたように笑った。 (t2) protea 2021/12/19(Sun) 22:25:54 |
フェリックスは、ミズチの頬に手を宛がい、瞳を覗き込むようにするだろう。 (t3) protea 2021/12/19(Sun) 22:26:20 |
【秘】 不死の詩人 フェリックス → 錆鉄御納戸 ミズチ「俺が貰う対価は、少々気恥ずかしい――と、言われることもある」 リュートの弦を撫ぜる繊細な指先で、あなたの顔に触れようとする。 「金銭で対価を貰うことはない。そんなものには興味がなくてなあ」 微笑みはそのままに、小さな声で続けた。 「それでも、”対価”を支払うか?」 (-41) protea 2021/12/19(Sun) 22:28:02 |
【秘】 不死の詩人 フェリックス → 錆鉄御納戸 ミズチ「まあ、そういう者を要求したこともあるが………、俺の場合はすこし、違うな」 からからと笑いながら、それらを否定した。 身体的な接触や性交渉の類。 愛の告白、単純な賞賛――。 求めているのは、そういうものではない。 その奥の、もう少し先。 内臓よりも奥深いところだ。 「記憶を、貰っている。」 ▼ (-89) protea 2021/12/20(Mon) 1:31:35 |
【秘】 不死の詩人 フェリックス → 錆鉄御納戸 ミズチ「恥ずかしかったこと、 悲しかったこと。 怒り狂ったこと、 楽しかったこと。なんでもいい。 劇的な、印象深いものを、俺に教えて貰いたい。 その口で語り、 俺にそれを〈譲渡〉する。 どこでもいいが、相手に触れて居れさえすれば、 この金糸雀は」 リュートを撫ぜる。 「同意があれば、その記憶をまるで俺のもののように、正確に記憶することができる。 魂の旅路。人生の残滓」 ▼ (-90) protea 2021/12/20(Mon) 1:33:53 |
【秘】 不死の詩人 フェリックス → 錆鉄御納戸 ミズチ「それらの一部を俺が貰い、 あるいは、語るかもしれない。 ま、よほどだな、と思えば、名は伏せるなりするから安心してくれ。 ――ただ、その記憶を本当に正確に貰い受ける。 ある意味、暴き立てるという点では、 少々はしたない向きもある」 ふう、と溜息を吐き。 「お前さんが、怯えて嫌がる素振りを多少見せるぐらいの色気があれば、俺もやる気になったかもしれないがなあ。……理由がある。お前さんにそういう事をする気はないさ。どうかな?」 (-91) protea 2021/12/20(Mon) 1:36:29 |
【秘】 不死の詩人 フェリックス → 錆鉄御納戸 ミズチ沈黙を待ってから。 「そうか……」 目を、伏せる。 「ないか。記憶は」 ――やはり、なあ。 「ない故に、焦がれ、求めている?」 ――死者が生者に惹かれるように? ――不足したものを求めるのは、すべての存在の渇望であるからして。 ▼ (-126) protea 2021/12/20(Mon) 12:37:55 |
【秘】 不死の詩人 フェリックス → 錆鉄御納戸 ミズチ「あ、うん、そうだなあ、うん。全く持ってその通りだ……♪」 そうだな、うん。もちろんそうだとも、と、珍しく相槌を打ち続ける側に回った。 葡萄酒をまあまあまあと注ぐ。 杯から零れそうだ。 ▼ (-127) protea 2021/12/20(Mon) 12:38:05 |
【秘】 不死の詩人 フェリックス → 錆鉄御納戸 ミズチ「ふむ」 視線を宙に彷徨わせて、微笑みを僅かなものとしながらも、 少し逡巡したようだった。 「………それらは、まだお前さんにとっては”思い出”ではなく”現在(いま)”なのだろう。 となれば………。」 「ミズチよ。……お前さんがそこまで悩むことを、きっとお前を作ったものは望んでいなかった。 とはいえ、この”方法”を用いても、悔やむことになるかもしれんが。」 ▼ (-128) protea 2021/12/20(Mon) 12:38:17 |
【秘】 不死の詩人 フェリックス → 錆鉄御納戸 ミズチ「あるとも。厳密には――まあ、ちと違うが」 彼のものではないが、 彼のものでもある。 答えに、小さく溜息。 微笑みのまま、頷いた。 「そうか…………。ああ、それに、俺は応えよう。」 ▼ (-145) protea 2021/12/20(Mon) 18:01:35 |
【秘】 不死の詩人 フェリックス → 錆鉄御納戸 ミズチ「結論から言えば、”そのままでいることはできない”。」 「人は、少しのきっかけで変質してしまう」 ▼ (-146) protea 2021/12/20(Mon) 18:01:57 |
【秘】 不死の詩人 フェリックス → 錆鉄御納戸 ミズチ「不変、永遠などない」 「ローダンセの花言葉を想う気持ちも」 「滅んだ国の為に仕えた忠義も。」 目を伏せる。 「お前は――”お前を作ったもの”と同じ選択肢を選んだのだな」 (-147) protea 2021/12/20(Mon) 18:02:11 |
フェリックスは、ミズチに、ただ「そうか」と微笑んだ。 (t4) protea 2021/12/20(Mon) 20:24:57 |
【秘】 不死の詩人 フェリックス → 錆鉄御納戸 ミズチ「なれば――この記憶は、紐閉じるとしよう。 またいつか、人が望むその日まで。」 ▼ (-157) protea 2021/12/20(Mon) 20:26:02 |
フェリックスは、ミズチの記憶をそっと置き直す。記憶の奥深く。いずれか忘れ去られるところまで。 (t5) protea 2021/12/20(Mon) 20:31:21 |
【秘】 不死の詩人 フェリックス → 錆鉄御納戸 ミズチ「………ではまたな、ミズチ。 生きていれば、”また会うこともあるだろう”よ。」 これを言うのは二度目だ。 なんて、笑いながら葡萄酒を傾ける。 「思い出がない、というが。いつか、出来る日が来る。 楽しさや忘れ互い記憶が、色褪せながらお前の証跡となる日が。 今日という日が、いつか思い出になるさ。 だから、どうか恐れたとして、歩みを止めないでおくれ」 ―――そう告げて、楽しい酒を飲んで。 翌朝、早々にフェリックスは宿を発った。 (-158) protea 2021/12/20(Mon) 20:35:08 |
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