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【人】 夜の一族 チャンドラ>>4:+34 ポルクス 「ええ、そうよ。 命潰えるまで、生きてみないと」 わたしはそう笑う。 わたしを暖めてくれた 篝火 。その一端であるあなたへ。 どうか、今度はわたしの言葉を 篝火 にして。どんなに暗い夜の中も、昼の民は叡智で照らすことができるのだから。 「わたしたち人間は、転んだあと立ち上がることもできるのよ」 わたしは賢者ではない。 でも、賢者に似て非なるもの。 昼の民とは違う理に生きている。 でも、わたしも間違いなく人間よ。 その括りを使うときだけ、昼も夜も関係ない。 わたしたちは、わたしたちになる。 (0) oO832mk 2021/10/23(Sat) 23:15:00 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラ手が触れた。大きな手だった。 子どもの頃は木登りしていた私だったけど、さすがに今はしていない。 胼胝も肉刺もないわたしの手は、あなたの手が離れる前に強く握った。 「それじゃあ、ナナシね。 ねえ、まだお話は終わっていないの」 あなたの手がそこにある限り、触れられる位置にあなたがいることがわかる。 今までよりずっと、どこにあなたがいるかがわかる。 そんなことで機嫌を直すのだもの。わたしは単純かもしれない。 「 そうしたかったから、触れたと言ったわね。 その意味を、あなたは知っている? 」わたしは空いた手で唇に触れた。 もちろんわたしの唇よ。 あなたとわたしの理は、どれほど近いかしら? (-6) oO832mk 2021/10/23(Sat) 23:46:08 |
【秘】 浮遊想 テラ → 夜の一族 チャンドラ「 見えないし聞こえないんだから、何かを思ってもらうなら、 おどかす方がお手軽だろ? お手軽と言うかなんというか。 悪いコトをしますよ〜みたいなことは、何度も言ったじゃないですかぁ 」「 いやマジでごめんなさい。 あの時もあの後も、実はごめんねっていうのは めっちゃ思ったけど、なんか口から出ませんでした あいつ悪い奴だったなぁで終わってくれたらよかったのに。 そういうムーブしてたじゃない。もう。 ごめんね? 、付け足してもう一度。「 寒いのは、そうね。似てるね。 ああ、うん。すげー寂しかったね。 寂しいのって、寒いね。 あれってそうなんだぁ 人を寒くしたのと、自分の寂しさとが、 言われて初めて結びつきました。 「 ひとりぼっちは、さみしいね。 消えてなくなる夢でもさ。残るものは残るもの。 」「 話すのは、いいよ。──も、チャンドラちゃんと話していたいし。 ……寂しくさせる気はありません、よ? 広間にでも行きますか? どこかの空の部屋でもいいな 」ナニカ は、あなたの手を取りました。 あなたの線の細い手とは違う、男の人の手です。 抱きしめられた時の身体つきも、そう言えば結構しっかりとしていた気がします。 顔はちょっと背けているけれど、視線は向けています 。 (-7) Vellky 2021/10/24(Sun) 0:59:55 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラ「……分かればいいの」 あなたの謝罪を聞いたわたしは、それでも不満顔を崩さない。 「でも悪い奴だで終わるのは、何だか負けたみたいじゃない。 これでもわたし、気にしていたのよ。 あなたが来ないまま部屋を空けて、逃げたって思われるんじゃないかって」 そのくらいには、わたしは負けず嫌い。 紙飛行機で競争をしたあなただから、薄々くらいには気付いているでしょうけど。 決してわたしは立派な淑女なんかじゃない。 そもそも立派な淑女は、紙飛行機で遊んだりなんかしないもの。 (-9) oO832mk 2021/10/24(Sun) 2:28:27 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラだけど意地悪はそろそろ終わり。 わたしは嘘のように、不満顔から笑いかける。 だって嘘だもの。言った言葉は本当だけど。 「でも、いいの。お陰であなたに近付けたもの。 それに、あなたの気持ちも知ることが出来たわ」 寂しいなんて、思ったこともなかったの。 わたしは愛されて育った月だったから。 「そうよね。寂しかったわよね、テラ」 そして月は、太陽ではないから誰かをあたためることなんて出来ないの。 ただ見守って、闇夜を照らして星々に寄り添って、美しくて。 どんなに数多が願っても、触れることは簡単じゃない。 月が触れる相手を選ぶ。それがわたしたち夜の一族の考え方。 (-10) oO832mk 2021/10/24(Sun) 2:29:06 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラ「だけどもう、あなたはひとりぼっちじゃないわ。 私がそうはさせないもの。させたくないもの」 だけどわたしはもうただの月じゃない。 わたしには灯された 篝火 がある。あなたも 篝火 を灯してくれたひとり。わたしはあなたを温めたいと、そうしたいと考える。 ──私は月。そして 篝火 。手を取られると、それが手だと分かると、わたしはその手に少しだけ力を込めた。 離さないよう、離してしまわないよう。 一度手を離すと、わたしはあなたを見失ってしまうもの。 「──青空の部屋に行きましょう。 誰もいないところがいいの。まだあなたに聞きたいことが、あるんだから 」空いた手で、わたしは自分の唇に触れる。 この意味は、あなたに伝わるかしら? (-11) oO832mk 2021/10/24(Sun) 2:30:29 |
【秘】 死神 ゲイザー → 夜の一族 チャンドラ奇妙だった。 だって……普通、首に手を掛けられて。 こんなにも平静さを保っているやつなんて、居るだろうか。 リーパーは、そんなどこか常人離れしたあなたが怖い。 こんなことをして、尚受け入れようとしてくれるあなたが怖い。 怖いから、厭だ。厭だから、 「これから? 知る? どうやって?」 「オマエに明日なんて訪れない!」 「オマエはここで……死ぬんだよ!!」 ──殺す。 あなたの首を力の入らない手で絞めつける。 押し倒すように力を加え、そのままバルコニーに突進する。 もう刺殺じゃなくったっていい! こいつを黙らせたい!! さあ、あなたはこの状況をどうにかできるか? (-13) teiki_kano 2021/10/24(Sun) 10:17:37 |
【秘】 死神 ゲイザー → 夜の一族 チャンドラ今のリーパーはめちゃくちゃだった。 何がいいのかどうしたいのか分からなくて、 どうにかされたくて、でも全部うまくできなくて! 怒ることしかできない。 暴走、その形容が正しい。 それは決して善なる行動ではない。罰されるべき所業だ。 でも、……何もかもを受け入れ、考察する、あなたなら。 もしかしたら。 そんな希望を、胸の奥で。身勝手に、秘めている。 (-14) teiki_kano 2021/10/24(Sun) 10:18:38 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザー首にかけられた手に力が加わる。 背中をバルコニーのフェンスでしたたか打ち付けて、わたしは僅かに息を詰まらせた。 「っ……」 押し倒されるように、バルコニーから半ば身を乗り出すような形になりながら首を締められていたわたしだったけど、やっぱり何故か、不思議とこわいとは思わなかった。 懐かしい匂いがする。 わたしの手が、あなたの手に触れる。 この手にはいま、 ぬくもり が宿っている。きっと、とてもあたたかい。 そしてそれだけじゃなかった。 (-20) oO832mk 2021/10/24(Sun) 11:53:55 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザー多くをあたためる 篝火 に。そう導かれたわたしは、そうなりたいと思ったから、その道筋を肯定した。 必要なのは、考えること。 ──ねえ、怒ってばかりは疲れるでしょう? それはわたしの常識で道徳だ。 でもあなただって本当はそうじゃないかと思った。 他者の気持ちを想像しろと白い鴉は言っていた。 だからわたしは、わたしの道徳であなたの気持ちを想像する。 「 こわがらないで 」締められる首で、掠れた声で私は言う。 わたしは聖女じゃない。 でも、許すことは誰にでもできる。 それが、わたしの道徳。 白い鴉に導かれ、賢者に1歩近づいた、わたしの道徳。 (-21) oO832mk 2021/10/24(Sun) 11:54:29 |
【秘】 浮遊想 テラ → 夜の一族 チャンドラ「 君が逃げるわけもないじゃないか、ふふ。 何かサプライズの準備でもしていて、 ちょっと遅れてくることはあるかもしれないけどね 」ナニカ は、 。目を閉じて、微笑んだ 「 ありがとう チャンドラちゃん うれしい 」ナニカ は、 目を開いて 、向かい合うようにあなたの正面。彼も空いた手で、自身に触れたあなたの手を軽くのけて。 それから、 口付けました 。温度のないやわらかな感触が、あなたの唇に。 意味は別に伝わってはいないのですけれど、 したくなったので。 ナニカ はするりと離れて、 触れているのは繋いでいた手だけの元通り。 「 ふふ、それじゃあ、行きましょうか。 誰もいないところで聞きたいことってなんですかぁ 」ふわふわ、部屋への道は迷いません。 二人は青空の部屋に辿り着けますし、 太陽のもと、お喋りだって好きに出来ます。 (-22) Vellky 2021/10/24(Sun) 11:55:55 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラ「そう思ってくれているなんて、嬉しいわ」 確かに逃げようだなんてことは思わなかった。 そして思わなくてよかったと、今ならはっきりと言うことだってできる。 『 』に、また何かが触れた。 今度は何が触れたかなんて、考えなくてもわかるもの。 冷たい 口付けは鮮烈で、わたしの脳裏に焼き付いていたものだけど。いまはそれがもう冷たくないことを、喜ぶ気持ちの方が強かった。 「ええ、行きましょう。 まだ、教えてあげないわ。着いてからのお楽しみね 」テラに連れられて、わたしはまたあの青い扉を目指す。 あなたの姿はやっぱり見えない。 それでも、繋いだ手が確かにそこにいることを教えてくれる。 (-26) oO832mk 2021/10/24(Sun) 13:09:41 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラそうしてわたしたちは、青空の部屋へ。 柔らかな風に明るい日差し。 草原の緑が、輝くように揺れている。 生えた木々のひとつには覚えがある。 1番遠くまで飛んだ紙飛行機。 思い出したわたしは、くすりと笑みを落とした。 でも、こんなに広い部屋だから。 手が離れると、あなたを見失ってしまう。 そう思ったわたしはまたあなたと繋いだ手をしっかりと握り直して、あなたを見上げて微笑んだ。 「やっぱりわたし、ここが好きだわ」 明るい鮮やかな、昼の世界ということもあるけれど。 あの楽しかった時間のことを、思い出すことができるもの。 (-27) oO832mk 2021/10/24(Sun) 13:11:42 |
【人】 夜の一族 チャンドラ>>4 ポルクス 「……ここから、出る……?」 その言葉にわたしは虚をつかれた気持ちだった。 2ヶ月の間、毎日お腹を空かせていた。 それでも食べるものはたくさんあった。 知らない文化がたくさんあった。 人々と出会えた。知り合えた。 ──そんな、この常昼の館。 チャンドラは、館の時間が好きだった。 それに──── 「……考えたこと、なかった。 少し、考えてみるわ」 やはりわたしは悠長なのだと思う。 神隠しに遭って、誰にも見てもらえなくて。 この先どうなるかなんて何もわからないのに。 わからないからと選択を急くのが嫌で、あなたにそれだけ小さく告げる。 (5) oO832mk 2021/10/24(Sun) 15:11:58 |
【人】 夜の一族 チャンドラ>>7 ポルクス 「そうなのだけど……でも不思議と今、空腹もないのよ。 神隠しのせいといえば、そうかもしれないけど」 神隠しと重なってしまったものだから、わたしは気付いていない。 空腹が遠ざかったのは、夜が近づいているから。 とはいえこの状態が長く続くと思うのも、わたしの悠長なところかも。 「………」 などと考えていたら、続いた言葉につい目を逸らす。 「 ……私じゃあなたの望みは叶えられないのに 」痛む良心くらいは持ち合わせていたし、そこまで鈍感でもないつもり。 せめて自意識過剰であったらと、わたしはそう祈るばかり。 (9) oO832mk 2021/10/24(Sun) 17:25:24 |
【人】 夜の一族 チャンドラ>>7 ポルクス 「……神隠しから帰る方法も。 戻る方法があるか分からないけど……」 そちらについてなら、とわたしは頷く。 いえ、神隠しの戻り方ではなくて。 「あなたを探しながら、わたしのことが見える人がいないかも探していたわ。 今のところ、残念ながら見つかっていないけれど。 でもあなたを見つけることができたのだもの。 もう少し、探してみたいと思うの」 ふたりきりで一生を、というのもなんだか申し訳ない話だった。 目に見えない『神隠しの戻り方』より、『わたしたちが見える人』を探す方がきっとずっと簡単だ。 そんな人が、いるのならだけど。 (10) oO832mk 2021/10/24(Sun) 17:29:59 |
【秘】 浮遊想 テラ → 夜の一族 チャンドラお楽しみとの言葉には、 ええなにさぁ〜 と茶化して。辿り着けば 顔を上げて眩しさに目を細めて 、それから、自分のすぐ隣の輝きに視線をやります 。「 眩しいね。──も、好きですよ 」「 ……これですり抜けさせたらすげー意地が悪いよな、── 」握り直された手に、そんなことが呟かれました。 何に触れて何に触れないかは、 自由に切り替えられるのです。 気配は感じられるままなので、そうなっても 一応、見失いはしないでしょうけども。 勿論、そんな意地悪なことはしないので、 その手はそこに確かに在るままでした。 「 さて、と。聞きたいことってなぁに、チャンドラちゃん? 答えられないことじゃあないといいんですけど。 」なんとなしに、あの紙飛行機が飛んだ場所へと手を引きます。 ゆるぅり。それほど強い力ではありません。 あなたが何処かへ手を引くのなら、 そちらに引かれていくことになるでしょう。 (-41) Vellky 2021/10/24(Sun) 18:03:53 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラ視線を向けられた気配があって、その気配を感じることが出来て、わたしは一層笑顔をこぼす。 あなたが私の手を引こうとする。 尋ねられたわたしはその手に応じるのをやめた。 少し強引かもしれないけど、あなたの手を引く。 いいわよね。わたしは淑女じゃないんだもの。 「答えてもらうわ。 わからない、ならわからないでも構わないけど」 ───うそ。本当はそれでも考えてほしい。 そんなことを考えながら、私はあなたの手を引いた。 自分の方へ。あなたを見ながら。 ねえ、あなたと視線は交わるかしら? 「わたしたちのいたところでは、唇に触れるのは特別なこと。 『キス』っていうの。……それでね」 まずはわたしの道徳の提示。 わたしの常識がみんなの常識とは限らない。 それはわたしだけに、限る話じゃないけれど。 「テラの『唇に触れたい』って、どんな気持ち?」 もしかしたら視線は交わっていないかも。 それでもわたしは、あなたにわたしを見て欲しかった。 わたし、年頃の女の子なの。狼さん。 (-42) oO832mk 2021/10/24(Sun) 18:50:10 |
【人】 夜の一族 チャンドラ>>17 >>?0 >>18 ポルクス 「…………」 わたしは一瞬、言葉を詰まらせた。 あなたがそう変わったことは、いい事なのでしょう。 そう思う気持ちは、確かにあるのだけど。 「 それでも 言おうとした言葉を、仕舞い込む。 伝えることは、思いを告げられたわたしの責務なのでしょう。 ────でも。 だってあまりにも、残酷なことではない? あなたは今も、傷付いているはずなのに。 (21) oO832mk 2021/10/24(Sun) 22:13:56 |
【人】 夜の一族 チャンドラ>>17 >>?0 >>18 ポルクス 「──ええ、それじゃあ」 細く小さな吐息を零し、わたしは仕切り直しとばかり、緩く微笑む。 「……少し、手分けをして探しましょう。 この館は広いもの。その方が効率的よ」 それに、と思ったけれど告げないことがある。 わたしのお友達。星が教えてくれた、彼女は──── 確かめたいの。知りたいの。 約束を果たせなかった、彼女のことを。 「 また後で 」 「ここか、あなたの部屋で、落ち合いましょう」 不思議と、恐れのようなものはなかった。 その理由をまだ、わたしは知らない。 (22) oO832mk 2021/10/24(Sun) 22:15:45 |
【独】 夜の一族 チャンドラ (-58) oO832mk 2021/10/24(Sun) 22:31:48 |
【秘】 浮遊想 テラ → 夜の一族 チャンドラ手を引かれて、 前へ進みかけていた身体は反転 。視線は 交わりました 。聞かれる内容を、全く予想してない わけではなかったので。 そしてそれが合っているのなら、 見えなくても見ていたいと思うので。 「 ただ、したくなったんですよ。 ……で終わってくれないよねぇ、ふふ 」「 そうじゃないから、こうして聞かれているんだよなぁ 」「 認識はー……概ね合致しているんだろうなぁと思いますよ? 唇で誰か何かに触れる行為はキスと言う。特別な愛情表現のひとつ。 それを相手の唇にすることは、よりいっそう特別で。 …………、 」ため息をつくような間がありました。 「 ……気持ちもなんにも言わないで、 それをしていった悪い男ですよ、──は。 」「 それも二回も 」ナニカ は視線を斜め下へ。 目を閉じて 、開いた時に 捉えているのはあなたの瞳 。 (-60) Vellky 2021/10/25(Mon) 0:10:37 |
【秘】 浮遊想 テラ → 夜の一族 チャンドラ「 君がどこに在ろうと、──はきっと眩しい君を探すだろう。 ロウでかためた鳥の羽根は、太陽に近付いたら溶けてしまうけれど、 ──は羽根は要らないし、大抵のことの影響は受けない 反則的なヤツですから 」 「 だからこうして、両手で君の手を取れますね 」取っていたあなたの片手を胸の高さへ。 すくうように、両手で包みます。 あたたかい気がしました。 それはあなたの熱が移っただけの気のせいです。 でも、そんな気がしたことにはしたのです。 (-62) Vellky 2021/10/25(Mon) 0:13:25 |
【秘】 死神 ゲイザー → 夜の一族 チャンドラああ、ムカつくムカつくムカつく!!! 何でもかんでも知ったふうなあの顔が!! 怖がってなんて、…………、オレをコケにしているのか!? アイツはあんな顔をしたか? あの、腹を空かせて常に眉を下げていたアイツが! 何がアイツを変えた……!? 「怖がってなんか──ない!」 それを証明するためにリーパーは、 そのままあなたをバルコニーから突き落とそうとし── ずるりと、チャンドラを抱えたまま手摺から落下した。 ⇒ (-69) teiki_kano 2021/10/25(Mon) 1:04:04 |
【秘】 死神 ゲイザー → 夜の一族 チャンドラ「……っ」 夜の風が真下から吹いてくる。 中庭に留まる名も知れぬ鳥が飛び立つ。 「ぁ……」 幾多の人間の命を手折った殺人鬼は その時、茫然としていた。 「(死──、)」 「(ぬ)」 (-70) teiki_kano 2021/10/25(Mon) 1:05:17 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザー「────」 高いバルコニーの上。 わたしの足から地面の感覚がなくなった。 だけどわたしはやっぱりこわくなんてなかったわ。 (-75) oO832mk 2021/10/25(Mon) 3:28:29 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザー何がわたしを変えたのか。 忠告の言葉。ビスケットの味。 あたためてくれた手。草原の思い出。 あなたの1番最初のお友達。 あなたにとって皮肉なことに。 同じ色 の声を持つあなたの協力者。そして、何より─── ──日が沈む。月が昇る。 待宵館に、夜がくる。 わたしたちの時間。 わたしたちは夜ならば、 何だって、できる 。 (-76) oO832mk 2021/10/25(Mon) 3:29:03 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザーどんなに衝撃を覚悟しようとも、しなくとも。 あなたの身体は地面に叩きつけられることはない。 わたしがそうはさせないから。 きらきらと、月の灯りを纏いながら。 あなたの身体は重力を忘れる。 わたしがそうさせるから。 「こわがらないで」 わたしはあなたにもう一度告げる。 月の灯りを身に纏っては、あなたの手を取りながら。 ──空を飛んだこと。あなたはあったかしら? 蜂蜜色の髪が、大好きな、大好きな、夜風に揺れる。 (-77) oO832mk 2021/10/25(Mon) 3:29:38 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラ「──……そう」 ほとんど吐息のように、わたしは零す。 いま、わたしを見てくれているわよね? ……でないと嫌よ。 でもそっぽを向かれたような、 そんな気 はしなかった。あなたはきっと、わたしを見てくれている。 わたしもきっと、あなたを見つめている。 「そうね、悪い男だわ。 そんなあなたに捕まったわたしは、愚かな娘かしら?」 わたしは目を細めてそう言った。 でも、仕方がないとは思わない? だってわたしは月だもの。 地球に惹かれてしまうのは、どうしようもないことよ。 (-78) oO832mk 2021/10/25(Mon) 9:04:10 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラそれなのにあなたは、わたしのことを太陽と言う。 はみ出しもののわたしは、それを嬉しいと思う。 でも、悪いことだとは思わない。 だってそれがわたしだもの。 あなたにとっての太陽でいたいと思うのが、わたしだもの。 「……テラ」 あなたの両手が私の手を包む。大きな手。 わたしからあなたに触れられないもどかしさは感じるの。 でもあなたが触れてくれるから、それが嬉しくもある。 そんな風に思わせる、この気持ちがなんて言うものかわたしは知っている。 夜空に浮かぶ月に手を伸ばしても、届きはしない。 それでも手を伸ばすのは、月に触れたいと思うのは。 (-79) oO832mk 2021/10/25(Mon) 9:10:10 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラ「 わたしも、テラのことが好きよ 」透明の言葉は聞こえない。 でも、あなたがなんて言ったのか、分かった気がした。 気がしました。気がしただけかも。 それでもわたしはこの言葉を、取り下げたりなんかしない。 (-80) oO832mk 2021/10/25(Mon) 9:11:09 |
【秘】 死神 ゲイザー → 夜の一族 チャンドラ「(ああ、終わる)」 「(こんなにも、呆気なく)」 「(馬鹿げた生涯は──……)」 「……──?」 逆さまの地面に見えたのは、 チープな灯りで彩られた造り物の空──ではなく。 正真正銘の夜空だ。 リーパーのの視界が一回転する。 畏ろしいほどに大きな、まんまるの月がカットインする。 同じいろの光が散らされたあなたの瞳が、リーパーを見ていた。 「……っ、空? 飛んでるッ……?」 リーパーは少女の身ならぬ膂力を持つけれど、 魔法なんか使えない。それはおとぎ話の中にあるもので。⇒ (-89) teiki_kano 2021/10/25(Mon) 21:45:21 |
【秘】 死神 ゲイザー → 夜の一族 チャンドラ……ならばきっと、今。少年は、おとぎの国に居た。 あなたと空を泳いでいる。 夜を舞い、滑って、 いつかゲイザーが焦がれたワルツを踊るように。 (-90) teiki_kano 2021/10/25(Mon) 21:46:00 |
【秘】 死神 ゲイザー → 夜の一族 チャンドラいつも興奮状態にあるリーパーは、 混乱すれば、一周まわってひどく冷静になっていた。 空を飛ぶだなんて。 これじゃ、敗走することもできやしない。 夜の匂いがする。 「……なんで……、」 「なんで助けてるんだよ」 「オマエを殺そうとしたオレなんかを……」 (-91) teiki_kano 2021/10/25(Mon) 21:46:56 |
【秘】 浮遊想 テラ → 夜の一族 チャンドラ「 こういう時、なんて言ったらいいのかわからないね 」「 うれしいことには間違いないんだけど、 それだけでいいのかなぁって言うか、 もっとなんか言えない?って思うんですよ。 ……う〜〜〜ん、カッコつかないなぁ〜〜〜 」「 や、テラってば兎にも角にも臆病者で。 あ? ん、ん、んー 」テラ テラ テラ 。口の中で何度か呟かれました。自分を指した時の、空っぽの音が出ませんでした。 「 ……テラはテラかぁ 」呟きの後、ぐい、あなたの手は強い力に引かれます。 テラがあなたを抱き締めます、抱き締めます。寒くは ないです、冷たくもないです。動くのにはちょっと不 自由かも。誰かに抱き締められていたら、当然ですね。 「 君がテラをテラと言うから、テラは怪物じゃないテラだ 」「 君がテラを、怪物って言うわけもないもんね 」囁き声は、どこか震えていました。 “そうじゃなかったら”という、 臆病な心からではありません。 ただの嬉し泣きの手前です。 (-93) Vellky 2021/10/25(Mon) 21:57:34 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザー「………ふふっ」 驚くあなたの声を聞いたわたしは笑っている。 ──空を飛んだこと、なかったわね。 やっぱり普通はそんなに経験しないことなのかも。 昼の民はみんな、昼は空を飛んでいるのかもなんて思ったこともあったのだけれど。 箱入りの、そんな考えを改めたわたしは、今もあなたの手を引いている。 それなら少し、お散歩しましょう。 せっかくだもの。ふたりで夜空を踊りましょう。 (-96) oO832mk 2021/10/25(Mon) 22:38:19 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザー結果としてそれは、あなたの敗走を遅らせる要因になるのかもしれない。 でもわたしはそんなこと、知らないもの。 だからもう少し、星と月の照らす夜を滑る。 「……なんで?」 その言葉にわたしはまたくすりと笑う。 そう、殺そうとしたわね。 でもだからって見殺しにするものでもないでしょう? それに──── (-97) oO832mk 2021/10/25(Mon) 22:39:13 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザー月の煌めきを身に纏い、わたしたちは夜空を駆ける。 「お友達になりたいの」 飛んだ軌跡が星屑のような尾を描く。 わたしたち、夜の一族には見慣れた光景。 「言ったでしょう? あなたの事、これから知っていきたいの。 お友達になるのが1番手っ取り早いと、そう思わない?」 それなのに、死んでしまったらそんなこともできない。 わたしはわたしのために、あなたを助けたわ。 「───勝手なこと、言うでしょう? わたしって、そういう人なの」 あなたのお友達にだってそう。 突然友達になりましょう、だなんて言ったわ。 これじゃあ教育係も頭を抱えてしまう。 でもわたしは、そんなわたしをやめられない。 (-98) oO832mk 2021/10/25(Mon) 22:40:49 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラ ───テラ。 あなたはそれを、色んな意味のある名前と言った。 あなたはそこから敢えて、怪物を見出した。 それをわたしは、あなたらしさだと言ったわ。 嫌いなのかしら。自分のこと。 人と違うから? 寂しかったから? 例えそうだったとしても。 ───それでもわたしは“テラ”が好き。 不意に、手を引かれた。 手を包んでいたあなたの手がなくなって。 代わりに私は身体の自由がなくなって。 既視感というのはこのことかしら。 だからわたしは直ぐに分かった。 わたしは今、テラの腕の中にいる。 (-100) oO832mk 2021/10/25(Mon) 23:29:29 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 浮遊想 テラ「ええ、テラ」 冷たくはない。寒くもない。 どこかあたたかくすら感じる気がする。 気がするだけね。 わたしはそんな、あなたの胸に頭を預ける。 「あなたはあなた。わたしのあなた。 わたしだけのなんて言わないけど、それでもわたしのあなたよ」 あなたの声が震えるのを聞いたからか、わたしにも分からない。 でも気付いたら、私もあなたの背に手を回していた。 ……うそ。本当はわたしもしたかっただけ。 「だからこれからも───よろしくね、テラ」 わたしはあなたを抱き返す手に、きゅっと力を込めた。 (-101) oO832mk 2021/10/25(Mon) 23:31:26 |
【人】 夜の一族 チャンドラ>>シトゥラ 夜が来て、わたしはあの時の使用人を探す。 あなたに会いに行くために声をかけた使用人。 見つけた時、怒られた。 どこに行っていたんですか、って。 わたしが笑ってただごめんなさいと謝ると、使用人は何とか許してくれた。 そうしてわたしは彼と一緒にやっとあなたの部屋を訪れる。 部屋の扉を叩く、ノックの音。 「───シトゥラ。チャンドラよ」 ……あなたにも、怒られるかしら。 (55) oO832mk 2021/10/26(Tue) 0:27:15 |
【秘】 死神 ゲイザー → 夜の一族 チャンドラきっとあなたの言葉を聞いたのならば、 リーパーはひとつだって頷かない。 殺そうとされたら、見殺しにするし。 どうして自分のことを知ろうとするのかも、わからない。 あなたの論理ひとつだって理解しようとしない。 魔法使いと夜空を跳ぶ。 あなたの輪郭はきらめいて、 どこか浮世離れしたうつくしさがある。 少年のリーパーは、それひとつで── 一目ぼれしてしまいそうだった。 今、ふたりは対等だ。同じ高さで夜を駆ける。 「…………、」 「……ハッ。マジで勝手だな」 「オマエが妙になってから……。 オレの話、ぜんぜん聞きやしないし!」 それはこの殺人鬼も同じだ。 ⇒ (-103) teiki_kano 2021/10/26(Tue) 0:39:56 |
【秘】 死神 ゲイザー → 夜の一族 チャンドラ……怖さは不思議と、無くなっていた。 死の恐怖を通り過ぎて、奇妙な光景に囲まれて。 リーパーはなんだか笑えてきたのだ。 月の魔力に諭されて。理解不能を、許容する。 月の魔力に酩酊して、饒舌になる。 ああ、わかった。 心の奥底の欠落に気付いてくれたから。 手を差し伸べてくれるあなただから。 あなたのような性格だから。 ──聖なる月の色と、影に生きる血の色。 そのふたつは交わらない。 ……その振る舞い、言葉遣い、指先の仕草ひとつまで。 彼女が信じがたいまでの善人であるのは明白で。 だからこそ、殺人鬼のリーパーとは釣り合わない。 ⇒ (-104) teiki_kano 2021/10/26(Tue) 0:40:46 |
【秘】 死神 ゲイザー → 夜の一族 チャンドラだからリーパーは、べっと舌を出す。 差し伸べられた手を払い除ける。 「バーカ! オマエの言うことなんて聞いてやらねー!」 「オマエと友達になんて、なってやんねェよ!」 「知らなくたっていい。オマエがオレを知る必要はない。 バカはバカ同士仲良くしてな! ゲイザーとチャンドラで!」 ……それは、話の発端── チャンドラとゲイザーが、友達になることの許容だった。 ⇒ (-105) teiki_kano 2021/10/26(Tue) 0:42:40 |
【秘】 死神 ゲイザー → 夜の一族 チャンドラあなたの柔和な笑みが少年を見つめる間際、 リーパーはふいと顔を逸らした。 僅かに、たじろぐ。頬が赤いのは、興奮のせいだ。 「オマエはなんだか気持ち悪いから……。 殺すのはまた今度にしてやる!! 降ろせ!!」 あばれている。 (-106) teiki_kano 2021/10/26(Tue) 0:43:29 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザーこどものように、舌を出して罵るあなた。 わたしは振られてしまったらしかった。 「あら。ゲイザーとわたしのことは、認めてくれるのね」 あんなに拗ねていたくせに。 くすりと笑って、わたしはありがとうと告げる。 でもあなたに許可を取る必要、本当はないのよね。 「でも嫌われてしまったみたい。 困ったわね。こういうときはどうすればいいのかしら」 あなたが暴れたところでわたしはあまり困らない。 どちらかというと困っているのは、嫌われているところからお友達になる方法がすぐに浮かばないから。 (-107) oO832mk 2021/10/26(Tue) 1:34:39 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザーわたしは別に嫌われたからと諦めるつもりはない。 でも嫌われているのだから、姿を見せると不快かしら。 不快な思いはしてほしくないのよね。 「まあ、いいわ。ええ、降ろしてあげる」 降ろさないという選択肢だって勿論ある。 友達になってもいいと、苦し紛れの言葉だろうと言質をとってしまうまでは降ろさない。 それくらい、わたしはしてもいいのだけど。 「 今日のところはね 」お世辞にも行儀がいいとは言えない言葉をささめいた。 そしてわたしはくすくすと忍び笑い。 降ろさなくてもいいのだけど、また次がある方がずっといい。 (-108) oO832mk 2021/10/26(Tue) 1:36:36 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザー中庭に向けて、ゆっくり少しずつと降りていく。 軌跡を描く星屑が、まるで夜空へ昇るよう。 地面までもうすぐというところで、わたしはあなたに尋ねることにする。 そんなに難しい問いじゃない。 「空の旅、楽しかったかしら?」 最後にこの答えさえ聞けば、その答えがどうであれ、わたしはあなたを地面に下ろす。 でもそれまでは、顔を逸らしたあなたの頬を見つめながら、いたずらっ子のように笑っていた。 (-109) oO832mk 2021/10/26(Tue) 1:36:59 |
【人】 夜の一族 チャンドラ>>@34 シトゥラ ほら怒ってる。 当然だったわ。わたし、約束を破ったもの。 「……ごめんなさい」 さすがに笑いながらとはいかなかった。 あなたには心配をさせてばかりだもの。 そうして、借りたレシピノートを両手に抱え、わたしは広間に誘われる。 使用人にありがとうと別れを告げて、往来多い広間でレシピを広げた。 「……いろいろ考えたんだけど。 これがいいわ、わたし」 広げたページに乗っているのは ガレット・デ・ロワ 。寒さと空腹で今にも倒れそうな中、あなたたちが食べていたお菓子。 邪魔をしてはいけないと、あのときは声をかけなかったけど、余りにも楽しそうな姿だったから、記憶に残っていた。 (57) oO832mk 2021/10/26(Tue) 2:31:04 |
【人】 夜の一族 チャンドラ>>@38 シトゥラ 一緒に食べたい人。 幸せを手に入れるチャンスを与えたい人。 その言葉にわたしは思い浮かぶ顔を上げる。 お礼を伝えたい人。優しくしてくれた人。 あなただって、その輪の中にいる。 「呼べるような人……いるわ。 でもシトゥラ。せっかくなら、わたし──」 「 食べたい人みんなで、このお菓子を食べたいわ! 」わたしは両手の前で手を打った。 自然と笑顔がこぼれ落ちる。 「でも作るの、大変よね。手伝うわ。 手伝わせて頂戴。シトゥラ」 わたしが料理をしたことがないのは、あなたには伝えたことがある。 でもこどもにだってできるお手伝いもあるはずだ。 (72) oO832mk 2021/10/26(Tue) 21:14:46 |
【秘】 死神 ゲイザー → 夜の一族 チャンドラリーパーは自身に選択権があると思っている。 この夜空で、絶対はあなたにあるというのに。 そして、夜の絶対者は彼を簡単には諦めてくれないらしかった。 それでもリーパーは否定する。 「ハッ! ……いいぜ」 「何度だって、オレに『友達になりましょう』と誘えばいい」 「何度だって、オレをどこかに連れ去ろうとすれば良い」 「オレは、……その度に何度だって。 そんなオマエの魂胆をめちゃくちゃにしてやる!」 ⇒ (-110) teiki_kano 2021/10/26(Tue) 21:21:45 |
【秘】 死神 ゲイザー → 夜の一族 チャンドラ──リーパーは、心底では、 あなたのことを決して嫌ってなどいない。 寧ろ、魅入られてしまった。一目ぼれしてしまった。 リーパーは本当に美しい花は、鑑賞に留めることこそが。 最も尊い愛し方なのだと思っている。 ⇒ (-111) teiki_kano 2021/10/26(Tue) 21:25:00 |
【秘】 死神 ゲイザー → 夜の一族 チャンドラ『ご感想は?』なんて。 ……もちろん、答えはひとつ。 「サイアクだ!」 助けてくれたけれど、ありがとうのひとつだって言ってやらない。 あなたを罵倒し、否定し、距離を取る。 きっとこれは少年にとって、恋だ。 実ることのない、実らせなんかさせない片思い。 どうしたって友達になろうとする夜の魔女。 そして好きだから、近づかない。 その全てを否定し続ける殺人鬼。 歪でおかしなふたりの関係。 でも、どっちも”ヤバいヤツ”なんだから、 これくらい許されるだろう。 今日のところはね。 (-112) teiki_kano 2021/10/26(Tue) 21:26:48 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザー「まあ。それは楽しみね。 どうやってわたしの魂胆を、めちゃくちゃにしてくれるのかしら」 楽しげに笑うわたしは、何も虚勢を張っているわけじゃない。 冒険が好きで、好奇心が強い。 だからこれから追い続けるのも、きっと楽しいと思っている。 そしてその先で、いつか分かり合える日が来ると思ってもいる。 甘いと言われたわたしは健在で、そしてわたしはやっぱり箱入り娘らしかった。 わたしはもう夜だというのに夢想する。 あなたと友達になる未来を夢想する。 もちろん、ゲイザーも一緒。 きっと楽しいはずと、確信だってしていた。 (-113) oO832mk 2021/10/26(Tue) 22:40:46 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 死神 ゲイザー「お気に召さなかったかしら。残念ね」 ありがとうなんて言葉が欲しくて助けたわけじゃないから、それはいいんだけど。 言葉とは裏腹に、わたしはやっぱり笑っていて、また夜の空にゆっくりと浮かんだ。 「それじゃあ。 また会いに行くわね、リーパー」 月の灯りを纏い、星屑の尾を描きながら、あなたに手を振った。 あなたと踊るより、少し速度を上げて夜を駆ける。 あなたがそんなわたしを、見送ってくれたかは分からないけど。 そのうちあなたは気付くことになるだろう。 利き手の怪我も、きれいさっぱり、なくなっていることに。 だってその手がそんなんじゃ、ゲイザーも館のお手伝いができないじゃない? (-114) oO832mk 2021/10/26(Tue) 22:41:10 |
【人】 夜の一族 チャンドラ>>@43 >>@44 シトゥラ いつものベールを畳んで片すと、ダブリエエプロンに袖を通した。 いつでもやる気と意気込んでいると、あなたの手が止まった。 わたしも手を止める。 「……? どこ、って……」 問われた意味が一瞬理解出来なくて、首を傾げた。 けれど直ぐに思い至る。 扉が開く、とあなたは言っていたわね。 「ここを出ていくかどうかというお話ね? そうね……本当は、帰らないといけないのでしょうけど」 わたしは一族の長のひとりむすめ。 帰らないと心配をしている人もいる。確信がある。 「……もう少し、ここに居るつもりよ。 だって、まだここで、学ぶことはたくさんありそうだもの」 次いつ帰れるかなんて分からない。 危機感がないと言われてもおかしくはない。 そんなことは、分かっているけど。 でもここでしか学べないことがたくさんあるというのも、事実のはず。 (76) oO832mk 2021/10/26(Tue) 23:27:25 |
【人】 夜の一族 チャンドラ>>@43 >>@44 シトゥラ 「───それに」 言いかけたわたしは、浮かんだ言葉に思わず笑みをこぼす。 「一緒にいたい人がいるの。 それだけあれば、残る理由としては十分でしょう?」 そう思えることはきっと幸せなことだもの。 だってこんなに、胸があたたかい。 (77) oO832mk 2021/10/26(Tue) 23:29:59 |
【秘】 浮遊想 テラ → 夜の一族 チャンドラ離れるなら今の内というのを、沢山言ったつもりです。 それでもあなたはそうして、わたしのあなたと言いますから。 「 テラは君がここにいるならここにいるし、 帰ったり余所に行ったりしちゃうんなら もうついて行っちゃうんだから 」「 またいつか会えるなんて、そんなロマンスは要らないの 」だから、うん。 これから先もよろしくね、チャンドラちゃん 」「 ずっとテラは 離れませんから 」 (-115) Vellky 2021/10/27(Wed) 14:55:01 |
【独】 夜の一族 チャンドラ寒さ=寂しさに、キエのお陰で気付くことができたため、見えない人=テラは寂しいのかもと気付くことが出来今にいたる やはり俺らのキューピッド……キエ…… (-129) oO832mk 2021/10/27(Wed) 18:34:02 |
【置】 夜の一族 チャンドラ自室に戻ったわたしは、ベッド脇に置いた翠と朱の宝石を見る。 その傍らの、紙飛行機を見る。 何も書いてない。 でも、何かの気配は感じることが出来る。 今ならその気配が何なのかわかる気がして、そっと紙飛行機を持ち上げるとわたしは胸に抱いてくすりと笑った。 (L1) oO832mk 2021/10/27(Wed) 18:53:40 公開: 2021/10/27(Wed) 18:55:00 |
チャンドラは、まるでこどもみたいだけど、この2つの宝石と紙飛行機は大切な宝物だ。 (a6) oO832mk 2021/10/27(Wed) 18:55:31 |
【人】 夜の一族 チャンドラ>>@52 >>@53 >>@54 シトゥラ 「シトゥラ……?」 額に口付けが落ちれば、わたしは目を丸くしてあなたの顔を見た。 だけど悪い気がしなかったのは、これが親愛の証だと思えたから。 「ええ。今度はちゃんと、あなたの言いつけを守るわ。 これ以上あなたに心配をさせるのは悪いものね」 笑ったわたしはそう言って、続く言葉に再度意気込む。 「ええ。……でも卵って、どうやって割るのかしら?」 そうやって、色んなことを覚えていきたい。 まさか守られているなんて、露ほどもわたしは思っていないけど。 その間は、ノートも大事にしていよう。 これにはわたしの知らないことが沢山記されている。 いろんなことを知っていきたい。 井の中の蛙ではいたくない。 オーブンの音を聞きながら、まずはこれから始まる楽しいことに、心を弾ませた。 (89) oO832mk 2021/10/27(Wed) 19:08:57 |
【独】 夜の一族 チャンドラ (-139) oO832mk 2021/10/27(Wed) 19:09:57 |
【神】 夜の一族 チャンドラ>>ポルクス わたしはあなたを探している。 見つからない気はしなかった。 だってもう、わたしはお腹を空かせたわたしじゃない。 それにこの ぬくもり が、あなたへ誘っているような、そんな気すらしていて。────夜が来た。 月の灯りを身に纏って、あなたの前に舞い降りる。 星屑が私の身体から、夜に溶ける。 「ポルクス。待たせたかしら」 あなたがどこにいようとも、わたしは今ならあなたをすぐに見つけることが出来る。 (G9) oO832mk 2021/10/27(Wed) 20:02:05 |
【独】 夜の一族 チャンドラ (-145) oO832mk 2021/10/27(Wed) 20:03:43 |
【人】 夜の一族 チャンドラ>>キエ 重力から解放されたあなた。 色んな人に所在を聞くと、浮いているからすぐ分かる、と教えてもらった。 あなた、浮かぶこともできたのね。わたしと同じ。 「───キエ!」 あなたと同じで重力から解放されたわたしは、そうした聞き込みの上であなたの姿をようやく見つける。 こうするとまるで探偵みたいね。楽しいわ。 「 こんばんは 、キエ」月明かりを身に纏ったわたしは、あなたと同じでその身体を宙に浮かせている。 弾む声は、ハロウィンパーティーを楽しんでいたあの時と、きっと何ら変わりはない。 ただ挨拶が、あの時と少し違うだけ。 (94) oO832mk 2021/10/27(Wed) 20:58:43 |
【神】 夜の一族 チャンドラ>>G10 ポルクス 「ええ、そのようね。 キエの用意してくれた夜も、とても素敵だったけど」 微笑んだわたしは、あなたの傍をクルクルと廻る。 慣れ親しんだ夜の空気に浮かれていたのは、隠しようもなかった。 でもあの夜空が素敵だったのは本当。 少し贔屓目に見てしまっているような気はするけれど。 だってわたしは、あの夜空を見て─── 「本当の夜が来たんだもの。 もう、恥ずかしいところは見せられないわね」 そのことを思い出して、小さく肩を竦めた。 (G11) oO832mk 2021/10/27(Wed) 21:33:42 |
【人】 夜の一族 チャンドラ>>95 キエ こんなところに1人でいるあなたに、わたしの方こそ瞬きをした。 折角だから、もっといろんなところへ行けばいいのに。 だけどすぐにそれは自分の理なのだと思い出す。 夜になって空を飛んだからって、夜にならないと空を飛べないわけじゃない。 「ええ、そうね。……順調、かしら。 少なくともひとつ、新しい答えを見つけたわ」 『止める』か『許す』。それ以外の選択肢。 これまで生きてきた上でわたしの身の回りに巡っていた理や道徳では思いつきもしなかったものを、わたしはひとつ見つけていた。 「それが、答えになるかは分からないけど。 聞いてもらえるかしら? キエ」 (96) oO832mk 2021/10/27(Wed) 21:39:47 |
【神】 夜の一族 チャンドラ>>G12 ポルクス ひらりとドレスを翻し、わたしはあなたの周りを廻る。 あなたを 見て いた。あまりお行儀のいい事ではないわね。 でも、懸念があったから。 「───その前に、あなたに尋ねたいことがあるの」 いいかしら、なんてわたしは聞かない。 だってダメと言われても、尋ねるつもりなんだもの。 「あなたは、これからどうするのかしら。 館の扉が開いたと聞いたわ。……帰ってしまうのかしら?」 (G13) oO832mk 2021/10/27(Wed) 21:56:53 |
【人】 夜の一族 チャンドラ>>97 キエ 「ふふ、そうね。 あなたに教わったんだもの。ちゃんと覚えているわ」 考えること。他人の気持ちを思うこと。 この 篝火 を育むこと。忘れないこと。そうすることできっとわたしは、誰かを温める 篝火 になれる。「……想像してみたの。 本当にそうなったとき、本当のわたしはどうしたいのか。 やっぱりわたしは否定はしたくないわ。 でも、諦めながら待つのだって、嫌だもの」 わたしはやっぱり小鳥のことは責められない。 でも小鳥が月を目指したのを知って、悲嘆に暮れてあげるのもごめんだった。 なら、どうすればいいのかと思ったとき、浮かんだ答えはきっと『わたしらしい』ものなのでしょう。 「 わたしも一緒に行くわ 。だってひとりではどうしようもないことも、誰かが一緒なら立ち向かえるかもしれないもの。 挫けそうな時、力を貸すことが出来るかもしれないもの。 それに何よりどうしても、ひとりになんてさせたくないんだもの」 添い遂げるという言葉がある。 誰かと添い遂げることは、誰かを選ばないということでもある。 それでもわたしはその道を選びたかった。 選ばれなかった人はもしかしたら、そんな選択をするわたしに失望するのかもしれないけど、それでも。 (98) oO832mk 2021/10/27(Wed) 22:28:37 |
【神】 夜の一族 チャンドラ>>G14 ポルクス 「そう。やっぱり」 寂しくなるとは言わなかった。 多少以上にそんなことは思ったけど、これは口に出してはいけないことだもの。 それくらいは弁えているつもり。 わたしの前を去るあなたを、わたしは引き止めたりしない。 「だったら、今のうちに。 あなたに渡したいものがあるの」 あなたと同じ目線でわたしは止まる。 手を差し出して、あなたが応じてくれるのを待っている。 (G15) oO832mk 2021/10/27(Wed) 22:34:27 |
【独】 夜の一族 チャンドラ>>-154 それどころかチャンドラは残るから、なんと今頃夜の一族は通夜状態かもしれない みんなで可愛がって育てた長の一人娘が目を覚まさない……(寝てて起きない現実チャンドラ) でも選ぶってそういうことよね。 (-155) oO832mk 2021/10/27(Wed) 23:48:09 |
【人】 夜の一族 チャンドラ>>101 キエ 月の明かりに照らされて、同じ灯りを纏う今のわたしはただの月。 あなたが教えてくれた 篝火 は、あなたにはきっと必要のないものだと漠然と思っている。あなたに 篝火 を分け与えることよりこの篝火 を大切にする方が、あなたに報いることに繋がると信じている。「嬉しいわ。あなたにそう言ってもらえると」 だから、お話はこれで終わり。 あなたがこれからどうするのか気になるけれど。 もしいなくなったとしても、不思議と寂しい気持ちにはならない気がした。 だってあなたは不思議な人だもの。 またひょいと姿を見せてくれる、そんな夢さえ見せてくれる。 「またお話しましょうね、キエ」 だからわたしはそう告げてあなたに手を振った。 星屑の尾を描きながら、また夜の空を駆けていく。 白い鴉がいなくても、今のわたしはこうやって、1人で夜を駆けることができる。 (102) oO832mk 2021/10/28(Thu) 0:03:46 |
【神】 夜の一族 チャンドラ>>G16 >>?2 ポルクス その言葉にわたしは笑みをこぼす。 「しないわ、そんなこと。 もらったものを突き返すなんて、あなたに悪いもの」 不要だと送り返すことが善意なら、そんな善意になりたくはない。 あなたがわたしを思ってしてくれたこと。 その気持ちを大切にしたい。蔑ろになんてしたくない。 「───でも」 「ねえ、ポルクス。 寒さ が寂しさなら、ぬくもり は何だと、あなたは思う?」わたしの手は、あなたに伸びている。 (G17) oO832mk 2021/10/28(Thu) 0:11:10 |
【神】 夜の一族 チャンドラ>>G18 ポルクス あなたの手を取るわたしの手には ぬくもり が宿る。これがあなたがくれたものだって、もうわたしも気付いている。 「わたしはね、ポルクス。 寒さ とぬくもり が対になるなら、寂しさと対になるものがぬくもりなんだと思うわ。じゃあ寂しさの対になるものって、何かしら。 そんなことを、考えていたの」 1人きりは寂しい。 では大勢の中にいれば寂しくないのかというと、そんなこともないと思う。 大勢のいる広間で凍えていたわたしは、あのとき確かに孤独だったもの。 「きっとぬくもりは、1人じゃ感じられないものなのよ。 誰かといて、触れ合って、育んで。 そうやって温かい気持ちになれたなら、それがぬくもりなのよね」 例えば、誰かを大切にしたいと思う気持ちだったり。 例えば、恩に報いたいと思う気持ちだったり。 例えば、 こころから幸福を願う気持ちだったり。 (G19) oO832mk 2021/10/28(Thu) 1:19:51 |
【神】 夜の一族 チャンドラ>>G18 ポルクス 「 交換しましょう。ポルクス。 あなたからもらった ぬくもり を、わたしは手放したりしない。でもわたしがあなたの未来を願うこの気持ちは、あなたに受け取ってもらいたいの」 それをわたしは、 希望 と名付ける。あなたを幸せになって欲しいというわたしの 希望 。孤独と空腹から救い上げてくれたあのときのあなたは、わたしにとって 希望 そのものだったのでしょうから。これはわたしから、わたしだからあなたに向けられる ぬくもり 。どうか、受け取ってはもらえないかしら? (G20) oO832mk 2021/10/28(Thu) 1:20:45 |
【神】 夜の一族 チャンドラ>>G21 >>G22 >>a7 ポルクス わたしはあなたを照らせない。 触れる相手を選んだ月だから。 選ぶということは、何かを選ばないということでもある。 「ありがとう、ポルクス」 だからわたしが、あなたの旅路の餞にできるのは、この 希望 ひとつだけ。その許しを貰えたわたしは、柔らかく微笑んだ。 どうかあなたのその穴が、いつかは癒えますように。 どうかあなたのその孤独が、いつかは埋まりますように。 あなたの描くあなたと違っても、あなたに 希望 が訪れますように。 (G23) oO832mk 2021/10/28(Thu) 8:24:41 |
【神】 夜の一族 チャンドラ>>G21 >>G22 >>a7 ポルクス 夜の匂いが強くなる。 触れた指先から、あなたにぬくもりを流し込む。 半身を失ってできた大きな穴に、薄く膜を張るように。 そこに穴は間違いなくある。 でもその穴の、その傷に、隙間風が触れないように。 そうであって欲しいと、望みながら。 贈物は、すぐ終わる。 あなたの手元に、新しい ぬくもり が宿る。 (G24) oO832mk 2021/10/28(Thu) 8:25:16 |
【独】 夜の一族 チャンドラテラから寒さをもらった後、基本的に寂しさを知らないから何で寒いのか分からなかった。 でも、ホームシックでもあったからちょっと寂しがってた 夜空を見て懐かしくて涙こぼしたりするくらいは。本人にその意識が薄いだけ 高くて寒いところにある月→月に触れられない自分→孤独 でようやく孤独を理解した そして自分は孤独でないことをキエに教わった(篝火の考え方) その上目を覚ますと別のぬくもりが宿っていた(ポルクス) ぬくもりは1人では感じることができないはなんかこの辺 ぬくもりのお陰で何故か「ひとりじゃない」と安心できたので 温度まわり、こんな感じかな………たぶん (-161) oO832mk 2021/10/28(Thu) 13:59:55 |
【神】 夜の一族 チャンドラ>>G25 >>G26 ポルクス 指先に、柔らかな湿った感触。 大きくひとつ瞬きをしたわたしは、あなたの笑顔を見留めると少し困ったように笑った。 「ええ、ポルクス。お元気で」 旅路への餞も渡し終え、きっともうわたしたちの道は交わることはない。 でもわたしはあなたのことを忘れることはない。 あなたの ぬくもり がわたしを救ってくれた事実を、決して忘れることなく生きるのでしょう。──あなたこそ、幸せに。 背を見送りながら、音を出さずにそう唱えた。 身勝手な願いと理解しつつもそう望まずにいられなかった。 わたしは、その姿が見えなくなるまで、あなたの姿を見つめていた。 (G27) oO832mk 2021/10/28(Thu) 14:13:55 |
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