【人】 書生 シキ一度は見た顔、二度か三度は見知った顔。 今宵は万屋に古本屋、それに知らぬ男に女が何人か。 旅客として方々を回っていた青年は この村に暮らす人々の様子を、それとなく記憶していた。 或いは、一度は挨拶を交わしたことがある間柄かもしれない。 >>29 しかし、あなたの姿はその限りでは無かった。 日陰でぼんやりと浮かぶような白い面立ちと そこにぽっかりと空いたような黒い眼差しが はらりと垂れる、赤い栞紐を覗かせた本を持つ青年へと向く。 「……いいえ? むしろ誇らしげに見えますよ。 俺が居た所のものとは、全然雰囲気が違います」 一転して表情緩やかに、甚く関心ありげな返事を成す。 その言葉遣いは、島外の者特有の色を持っていることだろう。 「良い祭りですよ。」 ――そう、ぽつりと加えるように呟いて。 (33) Jagd_Katze 2021/07/20(Tue) 16:11:15 |
シキは、手にしていた暗赤色の本を、音も無く閉じた。 (a15) Jagd_Katze 2021/07/20(Tue) 16:19:29 |
【人】 書生 シキ>>35 青年の細い視線は、村の祭りを彩る景色ではなく 寧ろ、それに照らされ移ろう人々の様子へと向いていた。 ともすれば、何か品を定めるかのような様子で以て。 「……ありがとうございます」 そう言った後、閉じた本を胸元から下げれば。 「俺は、シキです。 ここには『先生』の言い付けで来ました。 もう一週間くらいは、ここでお世話になっています」 向けた穏やかな表情は変えぬまま、 しかし淡々と、言葉を連ねる。 その様子は、見た目の歳にしては ひどく落ち着きに満ちているようにも見えるだろう。 「記録ですか。 であれば、やはり"これ"についてのことで?」 その青年の、本を持つの方の手首には、 やはり、見慣れたブレスレットが揺れていた。 (37) Jagd_Katze 2021/07/20(Tue) 17:17:53 |
【人】 書生 シキ>>39 自身の物珍しさに触れられれば、ふと小さく笑みを浮かべる。 島の者への礼を欠いている訳では無かったが、それでも 青年の仏頂面には、得も言われぬ昏さが見えるようでもあり。 「なるほど、それは御足労様です……。 であれば俺も島外の身として、祭り事が終わるまで 粗相などいたさぬよう心がけましょう」 わざとらしく言ってのけたその言葉は 果たして世辞か洒落か、それとも。 「ええ、痛み要ります。 ……沙華さん。 『先生』にも、ご迷惑をお掛けする訳には行きませんから。 ……まあ"何かあれば"、またいつか」 そうして再び、青年は短く名を呼んで、返事を成す。 物腰の静かさは、まるで語るべき言葉たちを 己が携える本に記し置いて来てしまったかのように ひどく端的で、しかし、秘めたる何かを思わせるものだった。 (41) Jagd_Katze 2021/07/20(Tue) 18:48:12 |
【人】 書生 シキ>>42 「ああ、シラサワさん。」 ぼんやりと向けていた視線が、万屋の表情と向き合った。 互いの名が交わされた刹那、ふと脳裏に記憶の端切れが浮かぶ。 "あの時"は確か、昼に喉を潤す宛を探し店を訪れた時だったか。 「あなたも参加していたのですね。 ええ、実は俺もそんな感じでして」 "それなら、暫くは別の宛を探さねばなりません" などど口にするまでも無く、青年は次の言葉を呟く。 「……はい、ありがとうございます。 そちらも善く過ごせますように」 この島の大人たちは、外様である自分に対して よくよく気を遣うような言葉を掛けてくれる。 なんともこそばゆい思いだが、無下にする気などは更々無かった。 (43) Jagd_Katze 2021/07/20(Tue) 19:05:08 |
【独】 書生 シキえっいいな……………………20歳の自己陶酔クズ。 (でも誰かにロールフックっぽいの投げたい) (期間中23日と25日しか休みないしな) (秘話ぴょいできる相手も限られるしどうしよう) (夜動きたいよ♥♥♥ダメだよ♥♥♥♥♥♥) (-54) Jagd_Katze 2021/07/20(Tue) 20:14:40 |
(a17) Jagd_Katze 2021/07/20(Tue) 20:31:28 |
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