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【人】 眼科医 紫川 誠丞[好きな相手には生きていて欲しい。 「死にたい」と思うなら、その原因を排除しなければ。 間接的なやり方で自傷を止められないなら、 より直接的で確実な手段を選ぶしかない。 ……例えば、相手を監禁する、だとか] (52) kiro 2022/05/17(Tue) 23:26:00 |
【人】 眼科医 紫川 誠丞[死にたがりの思考を治す。 「治療」と言えば聞こえは良いだろうが、 自死を許さないのは、彼の幸せを願ってのことではない。 どう言い繕ったとしても、私のためだった] (53) kiro 2022/05/17(Tue) 23:26:35 |
【秘】 眼科医 紫川 誠丞 → 入院中 阿出川 瑠威[……あくまで「担当医」のスタンスを崩したくなかった。 彼は患者で、私は医者で。 自殺未遂を理由に孤島病院へ転院させるのは、都合が悪かった。 私は精神科医ではないから、担当医として相応しくない。 だから彼の治らない左眼に、わざと間違った点眼薬を点して、見てくれだけでも悪化させ……、そうして此処へ連れてきた。 傍から見れば不自然な転院だろう。 彼の両親が騒ぎ立て、あちこちに迷惑を掛けていても。 独断で私が総合病院から離れたことを、親族に咎められようが。 外野の言い分なんて、どうでも良かった。 一度踏み外したら常識と倫理の境界が曖昧になって、坂から転げ落ちるみたいに躊躇が無くなっていく。 ──結局、白衣すら脱ぎ捨てて彼に手を伸ばした] (-17) kiro 2022/05/18(Wed) 0:42:08 |
【秘】 眼科医 紫川 誠丞 → 入院中 阿出川 瑠威[どのくらい時間が経っただろうか。 風呂から出て濡れた身体をバスタオルで拭きながら、彼にも大判な一枚を手渡す。その頭に被せお化け頭巾にしようとする] ……のぼせて無いか? [濡れた髪から滴る雫が鬱陶しくて雑に拭う。 自分は短髪だから放っておいても乾くだろうが、彼は男にしては長いから、そのままだと風邪を引くかもしれない。 一通り身体を拭いたら、腰にタオルを巻いて。洗面台のあたりをきょろきょろ見回し、探し出したドライヤーを手にするが] 君は髪を乾かした方が良いと思うんだが、…… その、なんだ。もしかして雰囲気を大事にするなら、 この工程はすっ飛ばすべき……なのか? [1から10まで順番にやらないと気が済まない性質だけれど、ふいにそんな思考が過ぎった。ここまで真面目に手順を踏むべきなのだろうか。もっと勢いに身を任せる方が、「らしい」のか? 手元に視線を落としたまま呟く。 ベッドから浴室まで移動しておいて、今更ではあるけれど] (-18) kiro 2022/05/18(Wed) 0:42:48 |
【秘】 眼科医 紫川 誠丞 → 入院中 阿出川 瑠威[向かい合うように湯船に浸かれば、彼の顔も見えるけれど、足の間で興奮したままの屹立も視界に入ると気付いた。 今からセックスするんだから、別に隠すようなものでも無い。そう思いはしても落ち着かなくて、膝を閉じて視線を遮ろうとするが、伸びてきた彼の足に阻まれた──だけでなく、煽るような仕草に肩が跳ねて水面が波立つ] こら、阿出川くん…… [確信犯を咎めたところで、負けるのは自分の方だと分かりきっている。悪戯げな表情の彼を近くに呼び寄せれば、存外素直に応じて貰えたけれど。 先程より密着する体勢になり、これはこれで心臓に悪い。 湯で身体が温まったのとは別の顔の熱さを感じ、彼の背後で煩悩と葛藤した] (-31) kiro 2022/05/18(Wed) 5:18:56 |
【秘】 眼科医 紫川 誠丞 → 入院中 阿出川 瑠威[ネコになるだけで女扱いはしない……という、おそらくズレている言葉を飲み込んだ。平気ではないと言いながら彼の素振りは脱力していて、私には普段と変わらない様子に見えるが。そう振る舞っているだけなのか。 ただ普通の恋人がするように、耳障りの良い愛を囁いて、優しく触れて快楽だけ享受し合う努力をしたら良い。医者の顔をしている時は、直接言えなかったことや、出来なかったこと。 持て余し握り潰していた愛情を、素直に表現していけば良いのに── しかし、私の贈るものは彼にとって価値があるのか?という評価も根底にある。 だったらいっそ思い切りよく砕く方が、諦めがつくだろうかと極端な事を考えていた。既に譲歩してくれている彼の内心も知らずに] あぁ、処女で合ってる、んじゃないか? 今のは言葉の綾だ。なるべく痛いことはしないよ。 抱くのに必要であれば、それは……許して欲しい。 [やや言葉にするのに躊躇われる表現だが、それよりも解かなければならない誤解が生まれている気配がして慌てた。なるべく、と保険を掛けたが、酷いことはしたくない。これ以上は] (-32) kiro 2022/05/18(Wed) 5:19:44 |
【秘】 眼科医 紫川 誠丞 → 入院中 阿出川 瑠威[シンプルな肯定の言葉と口付け。 彼から与えられたものだと思えば、落ち着きそうだった情欲に簡単に火が灯る。向かい合った彼の背に腕を回して、甘ったるい雰囲気に酔いながらキスを繰り返す。 ぴったりと胸板が触れ、僅かな距離も埋まってしまう] ……そんないやらしい仕草、どこで覚えて来たんだ。 [息継ぎの間にそう溢す。熱っぽい息を逃している癖に、不満そうな言い回しだ。背骨の緩やかなカーブを指先で辿って、臀部の窪みまでなぞる。ただ洗ってふやかした入り口に指を引っ掛けているうちに、昂った自身に触れられる。下肢に他人の熱を直に感じ、五感が侵されて脳髄が痺れるような、理性が焼けて遠のく心地がして──やがて彼を静止する。 危ない、……勢いに呑まれるところだった。 ここで始めたら全身ふやけてしまうし、初っ端から浴室で最後までするのはどうなんだ。それに床も壁も当然固くて、何回もするには身体を痛めそうだ。 折角の流れも雰囲気もぶった切り、目前の頬に唇を押し当て] ……そろそろ出ようか。 [薄ら微笑んで、滾ったままの熱を放置したまま彼に促した] (-33) kiro 2022/05/18(Wed) 5:20:45 |
【秘】 眼科医 紫川 誠丞 → 入院中 阿出川 瑠威[……けれど、それとは別に優先すべき雰囲気があったんじゃないかと過る。湯船を出て随分と経った後だったが。 長い溜息を吐いた彼が唇を重ね、それは省略して良い工程だと教えてくれる。言われてみれば彼の言う通りで、口付けているうちに濡れた肌の気持ち悪さもどうでも良くなってくる。 ふいに顔が離れて。名残惜しさで彼を見つめていれば、蠱惑的な誘い文句に心臓が震えた。強請る前にもう一度を与えてくれた彼を、茫然とした眼差しで見送る。縫い付けられたように動き方を忘れた足が、手を引かれてようやく一歩踏み出す。 2人分の濡れた足跡を床に残し、ベッドまで辿り着いた。 そのまま溺れてしまいたい衝動になぜか抗い、引かれていた手を唐突にぎゅっと握り込んで、先を行く彼を引き留める。ぼんやりと彷徨っていた視線が焦点を結んだ] ……好きだよ、阿出川くん。 [ずっと想ってはいたが、今実感を得たような呟きを落とす。相変わらず表情の薄い顔は冷静にも見えるか。肩を押して、或いは手を引いて、寝台の上に誘う] (-34) kiro 2022/05/18(Wed) 5:21:29 |
【秘】 眼科医 紫川 誠丞 → 入院中 阿出川 瑠威だから、……もっと欲しい。 [待ちきれずに吐息が触れる距離で囁き、散々口付けた彼の唇を舐めて、侵入する余地を窺う。「駄目だ」とは言われないだろうと思いつつ、すぐに口付けてしまわないのは許可が欲しいのかもしれないが。 ……既に、何度も、言葉と態度で許可を得ていたと思い至り、唇の合わせが綻んでいたなら、そのままキスを深める。 最初に此処で口付けた時や、浴室で熱を高め合った時のように。もう中断する必要性も心配も無いのだと思えば、噛み付くみたいにして貪って。一糸纏わぬ素肌を滑らせた手のひらで味わう*] (-35) kiro 2022/05/18(Wed) 5:22:10 |
【独】 眼科医 紫川 誠丞/* 誘い受けというか、最早尻で抱かれる勢いの男前具合である……どう考えてもモテる男それが阿出川瑠威……なるほどね????? (-37) kiro 2022/05/18(Wed) 5:52:33 |
【秘】 眼科医 紫川 誠丞 → 入院中 阿出川 瑠威[どうせ捨ててしまうなら、自分のものにしても良いだろう。 そう言って迫ったこともあったが、暴論を盾にしたとしても主導権を握っているのは大抵は年下の彼で、私は彼の一挙一動に囚われている。 私になら、……という台詞が心地良く響いた。 楽しげな笑い声が耳に届くが、つられて穏やかに微笑む余裕もなく、相変わらずの仏頂面で欲しいままに求めて。 ギラついた眼差しは鋭くて甘さには欠けるが、思いがけない吐露に瞠目する。ただでさえ鈍っている思考が追いつかない] そうか、…… それは──……嬉しい、な。 [……だとすれば、 あの日別れてから此処に来るまで、随分遠回りした] ……今少し後悔したよ、昔君から離れたこと [過去に戻っても同じ選択をする、……などと豪語したことを今更恥ずかしく思う。理性が引き絞られたような険しい表情が微かに緩み、私も好きだ、と重ねる言葉の端がなぜか少し震えた。 刹那の理性が衝動を上回ったのは、ほんの僅かな間で。好きだと教えてくれた唇を食み、縺れるように絡め合わせていく] (-75) kiro 2022/05/19(Thu) 1:06:17 |
【秘】 眼科医 紫川 誠丞 → 入院中 阿出川 瑠威[懐かしい幼さを感じさせる声色とは裏腹に、大人びて相応の男らしさが滲む顔を見ていると、……彼も男なんだなと再認識した。知ってはいたが、どうにも「教え子の阿出川くんは可愛い」という印象が強過ぎたから。 悪戯な足に引き寄せられ肌と肌がぶつかり、淫らな腰つきが先を連想させる。自分と同様に興奮したもの同士を擦り合わせながら、内側を解さなければと思った。 ……思った筈だったが、切先が入り口に触れていた。ぬるりとした潤滑でふやけた場所を撫でるように押し広げて] もっと、ちゃんと……っ 時間を掛けた方が良い。 [言いながら、手は彼の腰を掴んだままでいて「まだ駄目だ」と却下するだけの強さはない。最初は擦り付けるだけで思い留まっていたが、……早く欲しいのは私も同じだ。 このまま進んだら彼の心を折ってしまわないか、と──浴室では不安がっていた癖に、もう微塵も思い出せなかった。もっと欲しくて、もっと満たされたいなら、深いところで繋がるしかない。 ぐ、と圧を掛ける。明確な侵入の意思を以って] (-76) kiro 2022/05/19(Thu) 1:07:30 |
【秘】 眼科医 紫川 誠丞 → 入院中 阿出川 瑠威[好きな相手に欲しいと言われて、思い留まれる奴がどれだけいるのか。腹の底で渦巻く暴力的な欲求は、まだ辛うじて繋ぎ留められているらしい。眼下の彼を見ていると様々な感情が引き出され、堪らない気持ちにさせられて。 名付けるとするなら、これを愛おしいと言うのだろう] 瑠威……ッ、 [あの時は呼べなかった名前を、今度こそ音にする。 擦り切れた低い声色で紡ぎ、浅い侵入の心地良さに息を詰まらせながら、じわじわと腰を進める*] (-77) kiro 2022/05/19(Thu) 1:08:08 |
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