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【秘】 夜の一族 チャンドラ → 低血圧 アマノ「アマノという人を、探しています」 使用人から、招待客まで。 手当り次第と言えるほどに声をかけ続けたわたしが、あなたに辿り着いたのは努力の結果と呼べるだろうか。 「こんにちは。……あなたが、アマノ?」 カーテシィ。 お辞儀をして、微笑む。 「わたしはチャンドラと言います。 お話を、しませんか」 (-37) oO832mk 2021/10/17(Sun) 23:49:41 |
【秘】 低血圧 アマノ → 夜の一族 チャンドラ貴方がたどり着いた先は中庭の喧騒から隔離された静かなコンサバトリー。 一人で煙草を咥えた男がカウチソファーに凭れ掛かって目を瞑っていた。 「……あぁ?」 声を掛けられると不機嫌そうに顔を顰めてそちらへ視線をやる。 反応速度からして寝てはいなかったらしい。 「話ぃ……?」 体を起こして貴方を見上げた。 「俺はアンタと話したい事なんかねぇんだけど」 (-56) kotorigasuki 2021/10/18(Mon) 1:41:55 |
【人】 低血圧 アマノ「…………」 中庭のどんちゃん騒ぎにうんざりしながら人気を避けるように舘のどこかに一人歩いていく。 (7) kotorigasuki 2021/10/18(Mon) 1:54:10 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 不眠症 アマノ「突然話しかけてごめんなさい」 カウチソファに横たわる身体が身を起こすと、心配の色を目に映したわたしの姿が見える。 「………具合でも悪い? 誰かを呼んできましょうか」 酷く気だるげで、顔色が悪く見えた。 もしかしたらただ機嫌が悪いだけなのかもしれないけど。 (-115) oO832mk 2021/10/18(Mon) 8:10:48 |
【秘】 不眠症 アマノ → 夜の一族 チャンドラ「いらねぇよ……馬鹿共の顔みたら余計具合が悪くなる」 吐き捨てるように言って深く煙を吸い込んだ。 体調が悪いのもイライラしているのも今に始まった事ではない。 元の場所にいた時からこの調子だ。 だがこの訳の分からない状況にストレスフルなのは確かで、不眠症も体調も悪化しているといえる。 「で、なに?用件は」 ジロリと睨みつけて腕を組んだ。 (-132) kotorigasuki 2021/10/18(Mon) 12:32:54 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 不眠症 アマノ「馬鹿ども………」 あんまりにもあんまりな物言いに、閉口してしまう。 人嫌いという人種がこの世にはいるらしいとは聞いたことがあるけど、目の当たりにしたのは初めてだった。 「要件と言えるほどの要件はないわ。 わたしは星の導きに従っただけよ。 ……星が、あなたのことを教えてくれたから、どんな人か気になったの」 /* 役職CO、魔術師です。 あなたの役職を知っています。どうぞよしなに。 (-157) oO832mk 2021/10/18(Mon) 14:24:59 |
【秘】 不眠症 アマノ → 夜の一族 チャンドラ「星の導きぃ……?宗教家か?」 ドン引きした様子で目を眇める。 「その“星”が教祖なのかイマジナリーフレンドなのか知らねぇけど、人の事勝手に探るんじゃねぇよ…… 俺はこの世で宗教家が一番嫌いなんだ」 /* 了解。お邪魔してます。 (-162) kotorigasuki 2021/10/18(Mon) 15:53:02 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 不眠症 アマノ「宗教家じゃないわ。 星占いは知っている? 昼の民も行うことがあるのでしょう? わたしはその声がより鮮明に聞こえるというだけ。 だってわたしは、夜の一族だもの」 たとえ夜が訪れないこの館の中でも、陽の光に隠れて星々は瞬いている。 「星に、人の道理は関係ないわ。 ただ見えたものをわたしに教えてくれただけ。 ……どうやら星は、あなたのことが苦手みたい。 でもそれだけじゃ、どんな人かまで分からないでしょう? わたしは星じゃなく、人なのだもの。 それで勝手に探らずに、あなたとお話をしてみようと思ったの」 (-173) oO832mk 2021/10/18(Mon) 20:06:26 |
【秘】 不眠症 アマノ → 夜の一族 チャンドラ「あーはいはい、占いね。 女子供ってそういううさん臭ぇもん好きだよなぁ」 くだらない、と一蹴してはため息をついた。 「お星さまに嫌われてようが俺には関係ねぇし。 アンタが俺と話したところで、お星さまと同じ見解になるだけだと思うけど?」 煙草の灰を地面に落とし、けだるげに頬杖をついた。 (-182) kotorigasuki 2021/10/18(Mon) 20:56:14 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 不眠症 アマノ「そうかしら。それも話してみなければわからないとわたしは思うわ。 ……思うの、だけど」 気だるげな様子に困ってしまう。 煙草は別に、お父様も嗜むからいいのだけど。 「あなたは、人とお話するのが好きじゃないのかしら。 だとしたら、一方的に嫌な思いをさせることになってしまうのよね。 それも本意じゃないんだけど……」 どうしましょう。 悩んでいると、きゅう、とお腹が鳴った。 あ、と思わずお腹を抑えて、わたしはアマノを見る。 ……聞こえた? (-183) oO832mk 2021/10/18(Mon) 21:04:02 |
【秘】 不眠症 アマノ → 夜の一族 チャンドラ「話すのが好きなら今頃あのどんちゃん騒ぎの一員になってんだろ 大体──」 言いかけた所でおなかの音が鳴った。 「…………。はぁ……」 煙草を床に捨てると踏みつけて消し、ポケットから小包装されたブロック状のビスケットを取りだし、そちらへ雑に放り投げた。 「うっせーからそれでも食ってろ」 (-255) kotorigasuki 2021/10/19(Tue) 2:24:47 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 不眠症 アマノ「……!」 飛んできたお菓子を反射的に両手でキャッチ。 わたしはお菓子を見下ろしたまま、しばらくぽかんとしていた。 「……いいの?」 本当にもらってしまって。 つい訊ねてしまう間にも、またお腹がなりそうになって慌てて手で押えた。 (-262) oO832mk 2021/10/19(Tue) 9:39:02 |
【秘】 不眠症 アマノ → 夜の一族 チャンドラ「食欲ねぇから邪魔だし、捨てただけだ。 アンタが何を拾い食いしようが俺には関係ねぇよ」 フン、と顔を背けて再びカウチの背凭れに体を預けた 「それ食ったらいけよ?」 怠そうに緩慢に瞬いて、息を吐く。 (-269) kotorigasuki 2021/10/19(Tue) 10:56:51 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 不眠症 アマノ「拾い食い……ふふ。ええ、ありがとう」 付かず離れず、適当な位置に腰掛けたわたしはビスケットの封を開ける。 ビスケットを齧りながら、時折アマノの方を見る。 そうして言うか言うまいか悩んだ上で、言うことにした。 (-276) oO832mk 2021/10/19(Tue) 13:59:49 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 不眠症 アマノ「やさしいのね。助かったわ。ほんとうに」 感謝の気持ちは正しく伝えておかねば居心地が悪い。 でもあなたの場合、伝えることで機嫌を害したりしないか少しだけ心配をしていた。 結局こうして口にしているので、不快な思いをさせてしまう可能性は残されているのだが。 (-277) oO832mk 2021/10/19(Tue) 14:02:10 |
【秘】 不眠症 アマノ → 夜の一族 チャンドラ「……ビスケット一つで簡単に餌付けされてんじゃねぇよ」 近くに腰掛けた事も、投げかけられた言葉にも、吐き捨てるように言うだけで、それ以上拒否したりはしなかった。 深く息をついて目を瞑る。 (-278) kotorigasuki 2021/10/19(Tue) 14:22:33 |
【秘】 夜の一族 チャンドラ → 不眠症 アマノ「単純なの。わたし」 くすくすと笑いながらビスケットを食べ終える。 もう少しだけお話はしていたいけど、今日のところはおいとましましょうか。 立ち上がって振り返る。 「また来るわ」 ビスケットのお礼、しなくちゃいけないもの。 わたしはあなたにそう告げて、立ち去っていく。 (-279) oO832mk 2021/10/19(Tue) 14:26:39 |
【秘】 不眠症 アマノ → 夜の一族 チャンドラ「またきても餌はやらねぇぞ」 憎まれ口を叩きながら野良猫を払う様な仕草をしてあなたを見送った。 “来るな”とは言わなかっただけこの男にしてはマシな対応だったかもしれない。 (-285) kotorigasuki 2021/10/19(Tue) 15:17:49 |
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