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【人】 土地神 リン起きているものが代わりに──か 風呂に入れようとしたことはあるが 無理に起き上がらせると痛そうでな 我の力では結局のところ諦めた [ 食事を口元に運んだこともある 水差しの水で枕を濡らしたことも どれも最初の嫁の 蘇芳に対し行ったこと 次の緋扇には行わなかった 前の経験から応えがないとわかったから ] そうか 旅に出る者の方が多い、か それなら、なぁ 蘇芳は旅に出たのか? ──緋扇はいつ旅立つのだ? [ 長旅の前の休息 そう思えば褥の上のそれは まるでじっと羽化を待つ蛹のようで ] (37) pearlkun 2021/06/19(Sat) 17:18:37 |
【人】 土地神 リン[ すり、と頬をすり寄らせられれば されるがままに瞳を細め受け入れ ] 笛は習ってはおらぬ 我の手指では少しばかり 笛の方が大きくて、な 試しはしたが、指の隙間から 息が漏れてしまうのよ [ あの頃より育ちはしたが それでも笛は己の手にはなお大きい 教わるなら詩の方を、と頷いて ] (38) pearlkun 2021/06/19(Sat) 17:19:02 |
【人】 土地神 リン[ 部屋を離れ廊下へ出る その瞬間、緋扇へと手をひらり一振り 消して忘れたわけではない 新しい者に心を奪われたわけではない そう仕草で示しても 久しぶりの温もりは離れ難く 相変わらずこの身は、冥桜の腕の中 ] 水汲みも、薪割りも 重労働と云われれば、はて 疲れるは、人間の理りだろう? ……と、まぁ。それは良いのだが ────なぜにそこにふれる? そしてなぜ、慰めようとする? [ よくはわからないが無性に腹が立つ ぷいと膨れ、相手の頬を左右に引っ張り伸ばし ] (39) pearlkun 2021/06/19(Sat) 17:19:23 |
【人】 土地神 リン楽はさせてくれなさそうだな まぁ善い、その方が気が紛れる 炊事場と風呂場はそれなりに 寝床は──緋扇と寝ていたが 布団はお前が来るのに合わせ [ 輿入れの前に屋敷へ運ばれた その際に酒や味噌、米も運び込まれている その他の必要なものについては 毎月定められた日に捧げられる となれば、まずすべきなのは── ] 窓を開け、床を掃いてから 荷ほどきした方が良いか とりあえず、な 荷物はこちらの部屋に [ 詰め込んである、と 斜め向かいの部屋を示し* ] (40) pearlkun 2021/06/19(Sat) 17:19:44 |
【人】 土地神 リン[ 最初の嫁が眠りにつき しばらくしてまた、次の嫁が来た その嫁もまた眠りにつき その後の時間は初めより長かった けれど、寂しいと思ったことはない それを口に出し、誰かに訴えたことも そも、応える声があるのなら はなから己を独りにはしないだろう それでも独りにするということは 何かしらの事情があるということで ] ──そうか蘇芳は 帰ったのではなく旅に出たのか 里へ帰ったのならば また会えると思ったが…… [ 冥桜の言葉通りなら 緋扇もまた、近いうちに旅立つのだろう 人には人、神には神 それぞれ理があると知ってはいても やはり胸の奥がシン、となる これが「寂しい」なのか、と その感覚は己の中に深く沁みていき ] (44) pearlkun 2021/06/20(Sun) 0:24:18 |
【人】 土地神 リン笛も詩も教わろう 楽器の方も、勿論 [ どれほど共にいられるかは知らない この嫁とて明日には眠りにつくかもわからない ならば少しでも残るものを 手がかりを、と教わるものを欲張りつつ ] 胸元に触れるのは務め、か ううむ、我にはよくわからぬが そういえば緋扇は柔らかかったが お前は我より平らで硬いな [ 務めであると云うならば 触れるのを己から止めるつもりはない 好きなだけ触れれば良いと 頬を引っ張る手を離し 代わりに冥桜の胸元へ手をぺたり 硬さが面白いと餅つきの如く触れていき ] (45) pearlkun 2021/06/20(Sun) 0:24:45 |
【人】 土地神 リン[ 指差し示した部屋の戸が ガラリと音を立て、開かれる 先と同じ足でガラリ けれど、先とは違うのは それを見る己の心の方であり ] 降ろさぬとはな それほど我のことが好きか? ふふっ、まぁ冗談だ だが我は抱き心地は良いらしい 暖をとるに抱えられたものよ [ 通した部屋は先より片付いているものの 北向きのため、先より暗く肌寒い 部屋の奥には扉が二つ設けられ 片方は炊事場へ もう片方は貯蔵庫へと続いている 捧げ物の類などは 炊事場にある勝手口を通り この部屋へ運び込まれる仕組みだ 窓はこちら、戸はこちら 井戸は炊事場は、米は味噌は、と 手綱のように冥桜の着物を引き、場所を教え ] (46) pearlkun 2021/06/20(Sun) 0:25:15 |
【人】 土地神 リン食べたいもの、か? んーむ、茄子の田楽か…… いや、まて。金柑の甘露煮も 法蓮草の胡桃和えも捨てがたい [ 作ってくれるのか、と 好みの品を遠慮なく列挙して* ] (47) pearlkun 2021/06/20(Sun) 0:25:35 |
【人】 土地神 リンふむ、好き合うことが 家内安全の第一、とな 胸に関しては解らぬが 硬いのもまた、面白いとは思う ほら脈が動くのがようわかる [ とくりと動く感触は それ自体が別の生き物のよう 遠慮なしに、ぺたり 繰り返し手で触れては確かめて ] お前のことは嫌いではない だがな、怪談は控えておけ 度が過ぎたら嫌いになるぞ それにほら、夜は寝るもの 厠へ起こされるのは嫌だろう? [ 厠は外にあり、その途中には井戸がある 風呂場はといえば井戸のそばに一つと 炊事場の近くに小さなものが一つ 炊事場の方の風呂は 冬場や悪天候の際に使うものと言い加え ] (68) pearlkun 2021/06/20(Sun) 13:20:51 |
【人】 土地神 リンふむ、お前の料理に 期待はできぬ……か 我の腕にも期待できぬが 幸い。乾物、漬物も多く届く [ と、いうよりは生の物は滅多に届かない 保存を考えている分、塩気のあるものが多い 塩辛くないものが欲しければ 裏手の川から釣って来るしくみであり ] そうだな、──思い出 沢蟹に緋扇が噛まれたことも、な 指ならわかるが、あの時は鼻で…… [ 思い出し、くつりと笑う 今後の予定には、それで良いと一つ頷き ] 鰻ならあるぞ 干したものでよければだが あれは炙って米に乗せると旨い [ 夕餉はそれで良いかと 傾げられた首に同じように首傾げ* ] (69) pearlkun 2021/06/20(Sun) 13:21:41 |
【人】 土地神 リンむぐ、お漏らし云うでない!! せっかく、遠回しに言ったというに そういう冥桜こそ、だな 雷が恐ければ起こせば良い 別にそれ以外でも構わぬが…… [ 冥桜と同じよう 己の胸にもまた脈がある 皮一枚下には赤い血の流れもある 人の肉の檻に神の魂を閉じ込めてある そう表現するのが正しい身には とかく、苦手なものが多い 雷にしろ、獣の声にしろ、怪異にしろ それが己に害をなすかが問題なわけではなく 怖いもの、忌むべきものとして 器の方に刷り込まれているという理屈である そしてそれは、快や楽といった側面も同じ 人が好む風呂などは己も好むものであり ] (87) pearlkun 2021/06/21(Mon) 2:24:08 |
【人】 土地神 リン風呂は見るものではなく 入るもの、だからな とはいえここのは 湧いたのをひいておるのよ [ 沸かす手間のない自慢の場所 時折、猿が訪れるのもまた面白い いつでも入れば良いと言葉を加え ] (88) pearlkun 2021/06/21(Mon) 2:24:30 |
【人】 土地神 リン[ 釣り道具の話には、ふむと頷き 厠近くの物置にあると伝えよう 厠近くの物置── あそこは網やら、魚籠やら、仕掛けやら 釣りに限らず、とかくなんでも揃っている ] んーむ、友人……はわからぬが 蘇芳とは、また違うようだった 蘇芳とは喧嘩はせんかったが 緋扇とは、よく喧嘩もした あいつは謝らんから、いかん [ 何で争ったかは覚えてないが 争ったことだけ、鮮明に覚えている そうして、喧嘩した日には 必ず夕餉が米だけだったと頬を膨らませ ] (89) pearlkun 2021/06/21(Mon) 2:24:48 |
【人】 土地神 リン[ 背中へと移動を促されれば 無言で首をふるりと拒否の意 とん、と床へと降り立って ] 我も米とぎするぞ それだけは──んや それぐらいは、我にもできる [ 逆に、他は任せられなかったのだが あえてそれを言うつもりはない 米は何合炊けば良いかと 瞳を輝かせ、升へと手を伸ばした* ] (90) pearlkun 2021/06/21(Mon) 2:25:59 |
【人】 土地神 リンむっ、その小さいは 身の丈のことか? それならまぁ、否定はせんが 齢で言えば、我はお前より── [ よほど年上 子供扱いされる謂れはない ──ない、けれども 漏らすだのなんだのと話している今 触れないほうが無難なのは言うまでもなく ] へそ取られても知らんぞ 我は怪我や病を治す力はないからな へそがなくなって泣いても知らん [ 撫でられるのは嬉しい、頬擦りも好ましい けれど、あまり子供扱いは悔しいと 指で下瞼を伸ばし「あっかんべー」の仕草 風呂好きらしく緩んだ口元に ふん、と明後日の方向を向いてみせ ] (123) pearlkun 2021/06/21(Mon) 23:26:23 |
【人】 土地神 リン磨くの、磨かれるの どちらも慣れておらんなら どこをもって安心しろ、と? ふん、まぁいい 背中ぐらいは磨いてやる ついでに『阿保』と書いてやる [ そうした結果、喧嘩に発展したこともあるが それは遠い過去のこと 蘇芳とも緋扇とも違うこの嫁に その仕返しが効果があるのかは疑わしい 冥桜が何を考えてるかは知らぬまま 米袋を開き、溢さぬようにザルを近づけて ] (124) pearlkun 2021/06/21(Mon) 23:26:46 |
【人】 土地神 リンあとで握り飯にするなら 二合──いいや、三合か あぁ、床を掃くなら 茶殻はその急須の中に それと、掃除道具は── [ 米を研ぐには水が要り 水を汲むのには井戸が要る そうして井戸のそばには幸物置があり そのなかには当然、掃除道具の類もある 三合分、計った米をザルに入れ こちらへと冥桜の着物の袖を引き ] 勝手口から先はな 点、と飛び石が置いてある 風呂場へ、物置へ、井戸へ、厠へ それぞれ続いているからな 形で覚えると早いぞ [ 外へ、とついと着物を引っ張って* ] (125) pearlkun 2021/06/21(Mon) 23:27:10 |
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