人狼物語 三日月国


37 【恋愛RP】夏の夕べ【R18】

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視点:


【人】 雅楽 雅

 ── 廊下 ──


 ええと、確かレストランは……


 [ホテルの案内図を広げつつ、浴衣に着てきた薄紅の
 道行姿で廊下を歩く。
 昨日受けた説明では朝食はルームサービスとラウンジ、
 和洋中のそれぞれのレストランのどれでも選べるらしい。
 ちなみに私のこのスイートルームのチケットは朝夕食付き。
 昼食はないけれど、最悪食べなくてもいいかなとか思って
 いたけど、部屋にはキッチンもあって、自炊も出来そう
 だった。
 
 というか部屋、めちゃくちゃ広かった。
 お風呂も薔薇を浮かべたりとか、なんかコースを選べたり
 して、トイレだけで私が住んでいるアパートくらいあって。

 この浴衣も凄く肌触りがいいし、ベッドもふかふか。
 ホームシアターっていうの?それもあった。
 いろいろ、私だけで過ごすのが勿体ないというか
 申し訳ないというか。]
(39) springkraut 2020/07/26(Sun) 12:18:57

【人】 雅楽 雅



 あ、麗央くんとのご飯、私の部屋で食べれば良くない?
 キッチンあるし、お店で食べるよりは材料買って
 作った方が安い…


『値段とか奢られる側が気にしないの!』



 [昨夜の彼の言葉が頭に響いた。]
 
(40) springkraut 2020/07/26(Sun) 12:19:01

【人】 雅楽 雅

 ── 回想>>0:600>>0:601 ──

    
 嬉しくない?
 

 [綺麗と言われるのはあまりお気に召さないらしい。
 男心は複雑だなぁと眺める。]
  
 
 私も思った。応募しておいて何だけど。


 [同じ感想を持った麗央くんに声を潜める。 
 
 他にも私みたいなひとが居るのだろうか。
 ホテル側が期待する10人のうちの1人には私は到底
 なれないけれど。]

  だ、だって、
  …い、嫌じゃないけど


 [あの小首を傾げる仕草は狙ってしていたと思う。]
(41) springkraut 2020/07/26(Sun) 12:19:06

【人】 雅楽 雅


 [出迎えのホテルの人は、物腰柔らかな動作で私達を
 フロントまで先導してくれた。
 たぶん、私達のやり取りを見てただろうど、それを
 おくびにも出さないプロだった。

 明らかに不慣れな感じで麗央くんのエスコートを受ける
 私をホテルの人達は暖かく迎え入れてくれ、無事
 チェックインを済ませれば、そこで、見守ってくれて
 いた彼とは別れたのだった。**]
(42) springkraut 2020/07/26(Sun) 12:19:09

【人】 雅楽 雅

 ── 廊下 ──


 ええと、確かレストランは……


 [ホテルの案内図を広げつつ、浴衣に着てきた薄紅の
 道行姿で廊下を歩く。
 昨日受けた説明では朝食はルームサービスとラウンジ、
 和洋中のそれぞれのレストランのどれでも選べるらしい。
 ちなみに私のこのスイートルームのチケットは朝夕食付き。
 昼食はないけれど、最悪食べなくてもいいかなとか思って
 いたけど、部屋にはキッチンもあって、自炊も出来そう
 だった。
 
 というか部屋、めちゃくちゃ広かった。
 お風呂も薔薇を浮かべたりとか、なんかコースを選べたり
 して、トイレだけで私が住んでいるアパートくらいあって。

 この浴衣も凄く肌触りがいいし、ベッドもふかふか。
 ホームシアターっていうの?それもあった。
 いろいろ、私だけで過ごすのが勿体ないというか
 申し訳ないというか。]
(43) springkraut 2020/07/26(Sun) 12:20:10

【人】 雅楽 雅



 あ、麗央くんとのご飯、私の部屋で食べれば良くない?
 キッチンあるし、お店で食べるよりは材料買って
 作った方が安い…


『値段とか奢られる側が気にしないの!』



 [昨夜の彼の言葉が頭に響いた。]
 
(44) springkraut 2020/07/26(Sun) 12:20:12

【人】 雅楽 雅

 ── 回想>>0:600>>0:601 ──

    
 嬉しくない?
 

 [綺麗と言われるのはあまりお気に召さないらしい。
 男心は複雑だなぁと眺める。]
  
 
 私も思った。応募しておいて何だけど。


 [同じ感想を持った麗央くんに声を潜める。 
 
 他にも私みたいなひとが居るのだろうか。
 ホテル側が期待する10人のうちの1人には私は到底
 なれないけれど。]

  だ、だって、
  …い、嫌じゃないけど


 [あの小首を傾げる仕草は狙ってしていたと思う。]
(45) springkraut 2020/07/26(Sun) 12:20:17

【人】 雅楽 雅


 [出迎えのホテルの人は、物腰柔らかな動作で私達を
 フロントまで先導してくれた。
 たぶん、私達のやり取りを見てただろうど、それを
 おくびにも出さないプロだった。

 明らかに不慣れな感じで麗央くんのエスコートを受ける
 私をホテルの人達は暖かく迎え入れてくれ、無事
 チェックインを済ませれば、そこで、見守ってくれて
 いた彼とは別れたのだった。**]
(46) springkraut 2020/07/26(Sun) 12:20:19
雅楽 雅は、メモを貼った。
(a24) springkraut 2020/07/26(Sun) 12:33:47

【人】 雅楽 雅

 ── 和食レストラン ──


 (たっか!
たっかっ!



[席に着き、渡されたメニューを見て心の中で叫ぶ。
 膳の種類は3つあったけど、どれも私の知っている
 モーニングの値段じゃなかった。
 というか、一番安価なものでも私の5日分くらいの
 食費を超えてきているのですけど!!!!]


  ………
  
 (せ、せっかくだから一番高いの頼もうかな。)


 [典型的な貧乏人の思考で、注文を決める。]
  
  
  (えっと、内容は…… )

 
 [お浸し、乾物の煮付け、煮物、明太子、甘味、
 ちりめん山椒、もずく酢、焼き魚、卵焼き、海苔、
 お新香の11品にごはんと赤だしのお味噌汁。

 ごはんとお味噌汁はおかわり自由。]
(69) springkraut 2020/07/26(Sun) 14:34:29

【人】 雅楽 雅


 
  
たっかっ!!!!!



 [つい声に出してしまい、慌てて顔をメニューに埋めて
 人目から隠れたりしていた。*]
   
(70) springkraut 2020/07/26(Sun) 14:34:35

【独】 雅楽 雅

/*
麗央くんがメモでも優しい;;
(-45) springkraut 2020/07/26(Sun) 14:40:12

【人】 雅楽 雅

 ── ホテル ──


 [無事?朝食も終わり、通りすがり、
 なんとはなし売店を覗いていた。
 昼食の材料になるようなものがあればいいなと
 思ったのだけれど、やっぱりというか、
 お土産物ばかり。]


 (ホテルの宿泊客は自炊しないのかなぁ。
 せっかくキッチンがあるのに… )
 
 
 [敷地外まで足を伸ばすしかないかなと
 踵を返しかけて目の端に、お豆腐のエリアを見つけた。]


  何……、名産品なのか──…
はっ?!



 [掲示されている値札を二度見する。
 なんか、私が普段買うお豆腐の値段の横に0が二つくらい
 余分に並んでいるのですけど!!]
(106) springkraut 2020/07/26(Sun) 17:16:05

【人】 雅楽 雅

 
   ──はっ!



 [くらくらと豆腐を前に思考をトリップさせていたら、
 背後から声を掛けられた。>>87

 
 
  あ、いえ、少し眩暈がして……



 [現実に戻ってきた私は声の主に振り返り、
 困ったように笑う。]

  
  だ、大丈夫、大丈夫です。
  よくあること、なので。  


 [嘘は言っていない。
 薬の副作用で急激に身体がのぼせたりする影響で、
 眩暈はよく起こしている。
 さっきのはお豆腐の値段に戦慄してただけだけど。
 
 なんかごめんなさい、
 親切なひと。*]
(107) springkraut 2020/07/26(Sun) 17:16:09

【人】 雅楽 雅


 (え?!もしかして、支えようとしてくれてる?)


 [親切なひとからさり気無く背中に充てられる手に、
 戸惑いと共に申し訳なさが込み上げてくる。>>111
 というか、昨日の麗央くんもそうだけど、
 何、ここに居る人達ってみんなこんな、紳士なの?
 
 紳士ってフィクションじゃなかったの?]

 

   …え。

    
   ち、

  
違います違います!違いますっ!!!

  食べたくないわけじゃないけど、
  食べたいわけじゃなくて……


 [持っていた巾着をぽとりと落として、
 両手を上げて全力で否定する。     
 一部始終を見られていたなんて知らない。]
(119) springkraut 2020/07/26(Sun) 18:25:43

【人】 雅楽 雅


   …違うけど違わない?


 [自分のことなのに確認するように見つめて、]


  あ、いえ、その。
  私、こんな値段のお豆腐み見たことなくて…
  
  なんていうか、お豆腐は安くてヘルシーな
  庶民の味方だと思っていたけど、ところ変われば、
  こんなに遠い存在だったんだなって──
 
  
  [結局正直に告白しているのだった。*]
(120) springkraut 2020/07/26(Sun) 18:25:46

【人】 雅楽 雅

[そう言われているのは知っているけれど、けど。>>121



  ……そうです。



 [紳士はあっさり折れてくれた。
 こういうところも紳士たる所以というか──あれ?
 なんかこのひと、笑い堪えてない?
 口、口の端、プルプル震えてない? ]



  
買うんですか?! 




 [こんな高いお豆腐。と言わんばかりの
 見開いた瞳を向ける。]


 (うわぁ、誰が買うんだろうと思っていたら…
 このひと、もしかしてお豆腐マニア?!)


 [巾着を受け取りつつ、立ち去るでもなく紳士が
 会計をする様子を眺めていると、買ったばかりの
 お豆腐の半分を差し出されて、また驚いた。]
(143) springkraut 2020/07/26(Sun) 19:24:33

【人】 雅楽 雅

   

  だ、だだだだ、駄目ですよ。 
  こんな高価なお豆腐、見ず知らずの私に渡すなんて、
 
  何のお返しも私、出来ないし……
  受け取れない。


 [このやり方。
 紳士にも程がありませんか。

 最初からそのつもりで、
 要らないっていうのも方便なんでしょう?*]
(144) springkraut 2020/07/26(Sun) 19:24:37

【人】 雅楽 雅

 [そうだよ。>>163
 だって、ちょっといい外食が出来るくらいするお豆腐。
 きっと美味しいんだろうし。
 まさか、面白がられているなんて。
 今の私の貴方への好感度、後で返して貰わないと。]


  は?なんで捨てるの?
  
食 べ な よ!!

  
  豆腐を馬鹿にするものは豆腐に泣くよ?
  それこそ豆腐の角に頭をぶつけて───…はい?


 [このひと、私を驚かせるプロなの?
 ただでさえ、あんな高いお豆腐買ったばかりなのに]


  お茶って……まさか、このホテルにあるお店で? 

 [高いって!絶対高いから!!]

  自販機のなら、なんとか足りるけど、
  お店は持ち合わせが……
  
ってなんで笑ってるんです?


  
 [むぅ。]
(180) springkraut 2020/07/26(Sun) 20:27:44

【人】 雅楽 雅



   …………そのお豆腐、

  そのまま食べても美味しいと思うけど、
  イタリアン風の味付けにしても良さそう。


 
 [でも、なんだろう、これ。
 なんか私、このひとと話すの楽しくなってきた。*]
(181) springkraut 2020/07/26(Sun) 20:27:48

【人】 雅楽 雅

 
  ……別に面白いこと話してないんだけど。


 [とうとう声を上げて笑い出した男性に
 不服そうにして、けれどそれは長続きせず
 すぐに表情は解けた。>>182


 だって、気軽に奢られていいような場所じゃない
 でしょう、ここ。


 [どう考えてもさ。]
 
   
 シェフ?!え、あ、それはプロに頼めば美味しいだろうけど。
 お金取られるよね?
 勿論、貴方が構わないなら、いいと思うけど。

 私のは家でもよく作ってるなんちゃってイタリアンだよ。
 それでもいいなら、少し材料の買い出しが必要になるけど、
 元々行こうと思ってたし。  


 貴方のお豆腐だから、貴方が食べたいほうを選んで?

 
 [再度差し出された2丁の豆腐を見て、
 そっと柔らかく笑いかけた。*]   
(197) springkraut 2020/07/26(Sun) 21:24:53

【人】 雅楽 雅


  ………何その顔。


 [笑いが止まって、驚いた顔を向ける男性。
 その内心は検討もつかない。>>210


 でも、言われてみれば確かに、一般の部屋に
 キッチンはついてないよね。

 
 実はこの時は、部屋で作ったものをどこかで待ち合わせ
 て届けるつもりだった。
 材料切って乗せて、調味するだけだし。
 お豆腐自体がいいものだから、変に手を加えなくても
 十分美味しい筈。]


  あ、疑ってる。
  嘘じゃないよ。


 [豆腐の入った袋を受け取る。]
(245) springkraut 2020/07/26(Sun) 22:47:38

【人】 雅楽 雅

[買い物、付き合ってくれると思ってなかった。>>212
 当初は、お豆腐料理だけのつもりだったけど、
 荷物持ちをしてくれたり、会計も持ってくれたり
 されたらやっぱり、お味噌汁ともう一品くらいは
 作って振舞いたくもなっただろう。*] 
(246) springkraut 2020/07/26(Sun) 22:49:31

【人】 雅楽 雅

 ── スイートルーム(自室) ──


 とりあえず荷物はそこのカウンターへ置いて貰って…
 

 [専用エレベーターで直通の部屋。
 広々とした空間のあちこちに、見るからに高価な調度品が
 設えられている。

 買い出しに行ったスーパーでたまたま鮭が安売りしていた
 から、おかずはそれを使ってバターポン酢炒めを作ることに
 決めた。

 なんちゃってイタリアン冷奴はお豆腐に玉ねぎの微塵切りと
 プチトマト、塩昆布を載せてオリーブオイルを回しかけ、
 ブラックペッパーをまぶして出来上がり。]
       

  あ、そうだったね。なんだか今更って気もするけど。
  羽井?…下の名前は秘密?


 [使う食材を整理しながら、尋ねる。]      


  そっか、都内で飲食店経営……ってことは
  
ちょっと、もしかして凄く舌肥えてるんじゃ?!
(293) springkraut 2020/07/27(Mon) 0:31:38

【人】 雅楽 雅

  

  ……もう、早く言ってよ。


  言っておくけど、私、素人だからね?
  肝に銘じておいてね。

  
 [大真面目に見つめて、返事を取り付ければ満足そうに、
 よし、と頷いた。] 


  私は雅(みやび)、雅樂 雅(うた みやび)。
  でしょう?新聞紙みたいに、上から読んでも下から
  読んでも同じになるんだもの。  
  
 
  [言われ慣れた感想に笑う。]


  あ、イタリアンなのはお豆腐だけだよ。
  他は和食になるけど───…

  
(294) springkraut 2020/07/27(Mon) 0:31:43

【人】 雅楽 雅


 
  しめじの梅味噌汁、要らない?


 
 [イタリアンならとワインを冷やす姿に苦笑しながら
 小首を傾げた。]


   じゃあ、使い終わった調理器具、渡していくから
  洗って貰っていい?
 

  [普段は調理しながら洗い物をしているけれど、
  手伝ってくれるというならお願いしよう。**] 
 
(295) springkraut 2020/07/27(Mon) 0:31:47

【人】 雅楽 雅

 ── 調理中 ──

  ……っ

 [額に汗が滲む。
 背中にも伝っているのが分かる。

 この季節にウィッグを付けたまま、火を扱うのは
 思っていたより体力を消耗するよう。
 
 一人ならば外すところだけど。
 時々眩む視界は固く目を閉じることでやり過ごす。
 これは薬の副作用も併発していそう。
 
 傍らにあるペットボトルに視線を送れば、
 ミネラルウォーターの量は調度半分くらいだった。]



  ───…ね、貴方はコップに半分の水が
  あったらどう思う?
 
 
  未だ半分もある、か、
  もう半分しかない、か。 


 [男性が傍らで洗い物をしていたら、ふとそう尋ねただろう。
 その時、涙のような汗の粒が睫毛を濡らして、
 頬に伝い零れた。*]
(313) springkraut 2020/07/27(Mon) 3:26:36

【人】 雅楽 雅


[コップに半分の水があって、それを見て、
 もう後、半分しかないと考えるか、
 まだ半分もある。と考えるか、
 


        
           私は昔からずっと───…。]



 
(314) springkraut 2020/07/27(Mon) 3:26:46

【人】 雅楽 雅

 [今のままでは駄目なんだって、
 いつも焦燥感に駆られていた。
 
 
 両親の苦労。
 決して怠け者ではなく、寧ろ休みなく、
 夜中まで仕事しているのに、けれどちっとも裕福に
 ならないのには、彼ら自身にも原因があった。

 父は家族よりも、口が上手い友人を優先して
 考えられないような値段で車や家電、
 布団などを買わされていた。
 付き合いだからと周囲に見栄を張って、
 貯金がないことを母のせいにして責め立てる。
 母はその苦しさを何かにつけて、私のせいに
 して、私が居るから父と別れられないと責める。
 
 けれど、そんな日々の中でも、きまぐれに優しく
 されたりすることもあって、だから彼らの愛をずっと
 諦めきれずにいた。]
(315) springkraut 2020/07/27(Mon) 3:26:59

【人】 雅楽 雅

[母は毎日、私が出来ないことを探しては否定した。
 理由なんてない、ただ、自分より幸せになることは
 許せなくて苦しくて、私が笑顔でいると自分を保って
 いられなかったかもしれない。
 その証拠に泣いていると嬉しそうに慰めにくる。

 学校で成績が一番になっても、絵画や読書感想文
 のコンクールで入賞しても、誉めてはくれない。
 それでも私は認めて欲しくて、どうしようもなく
 彼女の承認を得たくて。

 否定のための否定を、そうと知って、
 それでも母を求めてしまう。
 彼女も酷く苦しんでいたことを知っていたから
 

 助けたかった。]
(316) springkraut 2020/07/27(Mon) 3:27:16

【人】 雅楽 雅

[認めてもらうためだけに、世界がいう、これが
 幸せなんだっていう生き方を目指して、
 これが真っ当なんだっていう、
 誰からも認められるような自分を目指して

 そうなれば、父も母も、私を認めざるを得ないだろうって。
 それだけが、この地獄から抜け出せる手段だって。


 でも、私は結局、世界が示す幸せの参照枠に、
 上手く当て嵌まれなかった。

 
 いつ終わるかもしれない、永遠のような世界で、
 なるべき私と本当の私の間に苦しんだ。
 どれだけ心を殺して周りに合わせても、最後は
 耐えられなくなって、上手く出来なくて破綻する。

 それを何度も何度も繰り返しながら生きて、
 何も出来ないまま、身体が壊れた。]
(317) springkraut 2020/07/27(Mon) 3:27:52

【人】 雅楽 雅

 



 [ 統計によると、10年先の私の生存率は、50% 

    
  2分の1だ。]

                         

    
   
(318) springkraut 2020/07/27(Mon) 3:34:40

【人】 雅楽 雅

 
[昨年のこと、その事実を知った時は血の気が引いた。
 いつまで続くのかわからない未来が不安で仕方なかったの
 にも関わらず。

 腫瘍が見つかった時だって、痛みとか何もなくて、
 なのに開いてみたら、想像よりも広がっていた、
 なんて使い古された昔のドラマの台本でもないのにね。
 
 治療方針の変更に伴い、入院も長引いて、副作用で髪は
 みるみる抜けていき、治療後生えてきたそれは色を失い
 雪のように真っ白になっていた。
 
 手術直後の、まだ腕も上がらない状態の時から働くよう
 言われ、下りた保険金を長引く治療費に充てることを
 嫌がった父は、入退院の合間、育ててもらった恩も返さない
 親不孝者だと、私の人生は失敗だったと毎日のように
 怒鳴り責め立てた。]

  
(319) springkraut 2020/07/27(Mon) 3:34:50

【人】 雅楽 雅

 
[長引くかもしれないことをあんなに伝えていたのに。
 協力するからと心配だからと家を出ていた私に実家近くに
 転院するよう言ってくれた時、どんなに嬉しかったか。
 最後は家族は助け合えるんだって。

 
 なのに、治療途中に匙を投げた。
 苦しむ姿を見たくないからなんて言って、
 自分たちの知らないところで死んでくれなんて。

 転院手続きの時間すらくれずに、すぐに荷物を纏めて
 出ていくよう告げられた。]
(320) springkraut 2020/07/27(Mon) 3:35:00

【人】 雅楽 雅

 
[────馬鹿みたい。
 
 本当、馬鹿みたい。
 

 こうなるまで、愛されていなかったことに気づけないなんて。
 こうなるまで、愛されたいと願っていたなんて。
 

 ただ、生きていてくれればそれでいいよって
 その言葉を求めて求めて、求めて。]

  
(321) springkraut 2020/07/27(Mon) 3:35:32

【人】 雅楽 雅

[嬉しかったのに。
 あの時、心配だって言ってくれて。
 
 でも、迷惑かけないようにとどれだけ気を使っても
 どんなに思ったって、ずっと。

 
            何も、伝わってなかった。**]
(322) springkraut 2020/07/27(Mon) 3:36:00
雅楽 雅は、メモを貼った。
(a87) springkraut 2020/07/27(Mon) 3:50:23

【人】 雅楽 雅

── スイートルーム>>336>>337>>338>>339 ──


 あ、素直に教えてくれるんだ。
 羽井、有徒……羽井有徒…、ん、覚えた。


 [からりとした笑顔を楽しそうに眺める。
 知り合ったばかりのひとと、こんな冗談
 言い合ってるなんて。]



 そう、だけど、好きじゃなきゃオーナーには
 ならないんじゃない? 
 


 [美味しいものを食べることが嫌いな人なんて
 そう居ないだろうけど、知識はありそう。
 経営しているお店の顧客層はやっぱり、
 こういうホテルに滞在するような富裕層なのかな。]
(363) springkraut 2020/07/27(Mon) 14:41:24

【人】 雅楽 雅


  偽名っぽい?


[まるで狙って付けたような名前。]


 …本当に、どういうつもりで名付けたのでしょうね。


 [笑い話のようにしながも、両親を思うと今でも
 胸が痛む自身を自覚する。
 もう会えない、会うことはない、会ってはいけない。
 それでも、辛いことの方が多い毎日だったと知って
 いるのに、少しの、優しくしてくれた時のことが、
 笑顔が忘れられなくて。
 きっと、たぶんずっと死ぬまで。]


 そんなもの?
  

 [雰囲気が大事らしい。
 くすりとして、調理を進めていく。]

 
  私、スープが好きだから、
  お味噌汁のレパートリーも多いの。
  しめじの梅味噌汁はよく作ってるけど、
  おすすめだから。
(364) springkraut 2020/07/27(Mon) 14:41:31

【人】 雅楽 雅

[横から聞こえてくる洗い物の水が流れる音に涼を得ながら、
 ハンカチで顔に伝う汗を拭う。]

  
  そんなようなもの。


 [盛り付けをしながら、応えて]




  ……………絶対、
  素直に選択肢から選ばないと思った。



 [その答えに、ふっと息を吐いた。]
(365) springkraut 2020/07/27(Mon) 14:42:03

【人】 雅楽 雅

 ── 食事会 ── 

 [テーブルに並べられた料理の品数は3品。
 多いとは言えないそれらに、炊き立てのご飯。
 ホテルの和食とは違う美味しさがあると自分では
 思っているのだけど、羽井さんの口には
 どうだったかな。]

 
  洗い物、お疲れさまでした。

 
 [労いの言葉をかけつつ、お互いにグラスを掲げて、
 私が一番初めに端を伸ばしたのは、
 この食事会の切欠になったお豆腐。]


  ……わ、美味しい!
  全然違う。


 [舌の上で溶ける濃厚でコクのある甘味。
 トマトや玉ねぎとの相性も良く、羽井さんがまだなら、
 食べてみてと目を輝かせて勧めただろう。

 部屋全体を柔らかく照らす日差しを受けながら、
 豪華なスイートルームには見合わない、ささやかな
 昼食の時間が穏やかに流れていった。*]
(366) springkraut 2020/07/27(Mon) 14:42:15

【人】 雅楽 雅

 
  こんなに違うものなんだね。


 [こういうのに慣れて舌が肥えちゃったら、
 庶民の食事は食べられなくなるだろうな。]


  良かった。


 [感想を聞けば、嬉しそうに微笑む。>>368
 こんな風に料理を誰かに振る舞ったのはいつぶり
 だろう。
 考えてみればあの頃、懐いてくれてた近所の子たちに
 作ってあげて以来かもしれない。
 麗央くんはオムライスとハンバーグが好きだったな。
 子供が好む王道そのまま、学校から帰ってくるなり、
 作って作ってって手を引かれたりしたことも
 あったっけ。>>59
(385) springkraut 2020/07/27(Mon) 16:35:50

【人】 雅楽 雅

 

  いえいえ、お粗末様でした。


 [ワインをグラスに受けながら、応える。>>369
 料理はすべて互いの胃の中、テーブルには空になった
 食器だけが残されていた。]


  遊びに?
  

 [笑いながらの冗談に、こちらも惚けて返して]

  
  ね、羽井さんはこちらに滞在されて長い?
  私、昨日来たばかりで、
  お薦めスポットとかあったら教えて欲しいな。 
  

 [最初で最後になるだろう宿泊。
 せっかくだから、このリゾートをめいっぱい
 楽しみたい。]
(386) springkraut 2020/07/27(Mon) 16:35:54

【人】 雅楽 雅


  パンフを見ればいいのかもしれないけれど、
  私、見てるとそれだけで満足してしまうの。


 [だから、と眉根を下げて、色々知ってそうな彼に
 アドバイスを求めた。*]
(387) springkraut 2020/07/27(Mon) 16:36:00

【人】 雅楽 雅

 ── スイートルーム ──


  舌の記憶も頭と一緒で美化されるのかな。


 [羽井さんの話に過去に思いを馳せる。>>395
 そこに見えるのは、まるで、僅かにある暖かい記憶を
 消さないように、今にも消えそうにチラチラしている
 蝋燭の火を必死で両手で囲って、守っている私。
 
 子供の頃、私は何が好きだったのだろう。]


   羽井さんは鰻味噌定食が忘れられないんだ。


 [笑って、ワインを口に運ぶ。
 普段、お酒は飲まないけれど、
 これはすごく飲み安かった。>>396
(417) springkraut 2020/07/27(Mon) 19:10:15

【人】 雅楽 雅


  ……乗馬、は難しそう。
  初めてでも、乗れるものなの?


 [初っ端から、ザ、上流階級って感じがするものが
 出てきて内心怯んだが、そのあとは比較的、
 無料で利用出来そうなもので胸を撫でおろした。]


   葡萄畑と花畑に、蛍の沢……


 [ふんふんと頭の中にメモしていく。
  展望台もあるらしい。>>397

  静かに居るだけで楽しめるのは
  私的高ポイントだった。]
(418) springkraut 2020/07/27(Mon) 19:10:19

【人】 雅楽 雅


   だけど?


  [何かを思い浮かべる羽井さんに続きを促す。>>398


  
    ……それは経験から?



  [瞬いて、ふっと目を細める。
  それは私にとっては遠い、人間関係を築くことに
  長けてそうな彼ならではの意見。

  でもきっと、真実なのだろう。]
(419) springkraut 2020/07/27(Mon) 19:10:27

【人】 雅楽 雅

 
   え?

  
  [そんな別のことを考えていたから、
  誰を思い浮かべたと聞かれても、的はずな顔を
  向けてしまったかもしれない。>>399
  
  そして、よくよく考えてみると、麗央くんと、
  目の前の羽井さんしか私が知っているひと、
  ここには居ないのだった。]

   
  
   こちらこそ、ご馳走様でした。


  [席を立つ羽井さんを専用エレベーター前まで
  見送る。>>400
  
  軽く部屋の片付をして、その後はどうしようか。 
  夜は教えてもらった蛍の沢に行ってみるのも
  いいかもしれない。*]
(420) springkraut 2020/07/27(Mon) 19:10:33

【人】 雅楽 雅

 ── スイートルーム ──

 [羽井さんと別れた後、汗をかいたこともあり、
 ゆっくりお風呂に入った。
 朝も入ったのだけど、広い湯舟に浸かるのは心地よい。
 露天風呂も興味はあったけど、部屋ので十分かもしれない。]


  ……結構伸びてきた。


 [鏡を見ながら、顎ラインの長さの白い髪を触る。
  着替えたワンピースと同じ色。]


  よし、行こ。
   


 [意識的に気合を入れてサイドテーブルで休憩させていた
  ウィッグに手を伸ばす。
  蛍の沢は夕食後に行くとして、まだ時間がある。
  遊技室を覗いてみよう。*]
(492) springkraut 2020/07/27(Mon) 22:05:19

【人】 雅楽 雅

 ── →何故かチャペル ──

 
  …わ。声が響く。


 [そっと扉を開けて、ステンドグラスが照らす中に入る。
 結婚式が終わった後だろうか。
 誰も居ないそこは、妙に静まり返っていた。
 
 あ、うん、わかってる。覚えている。
 自室を出た時は確かに遊技室を目指していた、
 目指していたのだけど、たまたま、
 建物が見えたんだよね。]
 
 
  ……
 

 [身廊をゆっくり歩いて祭壇の前、
 神様に許しを得て私は、
 オルガンの椅子に座った。]
(529) springkraut 2020/07/27(Mon) 23:04:52

【人】 雅楽 雅



   ──── … 



 [目を閉じて、指を鍵盤に乗せる。
 奏でるのは昔、よく弾いていた曲。
 その代わりに泣いてくれているかのような音に
 合わせて、唇を動かして、私はひとり、
 
 うたっていた。**]
(530) springkraut 2020/07/27(Mon) 23:04:56

【独】 雅楽 雅

/*
昼軸
時見兄妹早乙女さん ワイナリー?
清平さんジャンさん ラウンジ

夕方
チャペル 私


BAR 羽井さん市村さん
待ち合わせ組 薄氷さん詩桜さん 成瀬さん英さん
ショッピングモール 麗央くん
(-240) springkraut 2020/07/28(Tue) 16:53:44

【人】 雅楽 雅

  ── チャペル ──
 

  ───…
 

 [演奏を終えて、ステンドグラスのバラ窓を見上げる。
 いつの間に日が暮れたのか、
 豊かな色彩で差し込まれていた光は夜の藍色を
 映し通していた。]


 『誰かと、一緒ならもっと、な。』>>398


       『……俺も教えてもらったんだよ。』>>435

 
 [それは、その誰かに執着すること。
 その他者を求めること。]



  私は、もう……


 
 [そういうのは止めた。*]
(605) springkraut 2020/07/28(Tue) 18:31:18

【人】 雅楽 雅

 


  (世の中にはね、 
   頑張っても頑張っても、触れられない
    届かない
 

       ────そんなひとも居るんだよ?)**


  

(606) springkraut 2020/07/28(Tue) 18:38:45

【人】 雅楽 雅

 ── チャペル→洋食レストラン ──


 …ご飯、行こ。


 [ふっと息を吐いて、チャペルを後にする。
 出るとき、鍵を閉めに来たらしいホテルのひとにあった。]
 

 (朝も昼も和食だったから、洋食にしようかな。)


 [もしかしたら、閉め忘れていたのかも?
 ロビーを通り過ぎた時、待ち合わせでもしてたのだろう
 1組のカップル>>599>>609と眠そうに頭を揺らす女の子
 >>595を見かけたかもしれない。]


  あの、眠いならお部屋に戻ったほうが……


 [女の子のほうにはそっと肩を叩いて
 声かけをしただろうか。]
(643) springkraut 2020/07/28(Tue) 20:36:04

【人】 雅楽 雅

 ── 洋食レストラン ──

 [そして、今。]  

 
 ……………


 [メニューを手に私はまた、絶句している。
  だって、これ…… 

 
 LE CAVIAR OSCIETRE
 LANGOUSTINE ENROBEE DE FINES LAMELLES
 DE COURGETTE MOUSSELINE DE FENOUIL,
 DENTELLE DE CHARBON DE BAMBOU 
 SAUCE CHAMPAGNE

  
キャビア・オシェトラとラングスティーヌのクルジェット巻き フヌイユのクリーム
 竹炭のダンテルシャンパーニュソース
 ]
   

 
(一品だけでこの長さ!!!)



 [とてもじゃないけど全9品、説明出来ない。**]
(644) springkraut 2020/07/28(Tue) 20:38:26
雅楽 雅は、メモを貼った。
(a158) springkraut 2020/07/28(Tue) 20:45:57

【人】 雅楽 雅

 ── 回想:ラウンジで ──

 [女の子がゆっくり目蓋をあげる。>>656
  疲れているのかなと思いながら眺めて、
  聞かれたことには口元で笑いながら頷いた。]


   ええ、船、漕いでました。


 [待ち合わせだと、まだ眠そうに目元を擦る彼女を
 そっと見つめる。>>657
 一体、どれくらい待っているのだろうか。
 来れなくなった可能性を彼女が口にするのを聞けば、
 他人事ながら胸が痛んだ。]

   
   もう少ししたら、来るかも。
    
   
 [自分でももっと他にないのかと思う気休めを
 言って、彼女から向けられる視線を受け止める。

 そして、] 
(722) springkraut 2020/07/28(Tue) 23:13:30

【人】 雅楽 雅

   
   え。


 [不意の言葉に瞬いた。

 人口頭皮に植毛された耐熱性ファイバーの髪。
 けれど、最近の技術はつむじも含め、近くで見ても
 本当に自然で、それを知っている人でなければ
 分かり辛い。]


  ありがとう。


 [彼女の内心を知らず、素直な感想に小さく
 微笑んで>>659、]

  
  ………ここに来てから、奢るって
  言われたの貴女で3人目。
 

 [唐突な申し出に、そう告げる。
 それから待ち人が来るまでのお付き合いは引き受け、
 奢りのほうは丁重に辞退しようとしたけれど、
 彼女は引いてくれなかったかもしれない。]
(723) springkraut 2020/07/28(Tue) 23:13:36

【人】 雅楽 雅

 
  早く来てくれるといいね。


 [話しながら、追加のほうじ茶を頼む彼女に視線を
 向ければ、彼女の辺りを彷徨っていた視線は
 1人の男の子に向けられた。>>680


  あのひと?


 [確認して、彼に駆け寄る彼女を見送る。]


  (良かったね。)


 [嬉しそうな彼女の背中越し、彼には会釈を返し>>711
 2人の邪魔をしないよう私はそっと
 ラウンジを後にした。>>682**]
(724) springkraut 2020/07/28(Tue) 23:13:42

【独】 雅楽 雅

/*
こうかな?

薄氷さん⇔詩桜さん 
羽井さん→市村さん
ジャンさん一華さん
英さん←成瀬さん
麗央くん←真珠さん→ユエさん
時見兄妹

羽井さんと市村さんのやりとりを
ドキドキしながら読んでます。
(-286) springkraut 2020/07/28(Tue) 23:31:56
 




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