人狼物語 三日月国


159 【身内RP】旧三途国民学校の怪【R18G】

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【秘】 陽炎 シロマ → 甚六 カナイ

繰り返し、伝えた筈だ。
本心を、貴方に明かした筈だ。
なのに返ってくるのは、拒絶ばかり。

「……、伝わらないかぁ」

その笑顔に影が差す。
理解されないことは、誰だって寂しい。無論、それは死者も同じ。
だと言うのに、分かり合えない。
どうしてだろう。


「同じ人間でも、分かり合えないんだ。
 直ぐに分かってもらうのは難しいよね。
 もしそんなことができるなら、戦争だって起こらなくて……私だって焼けなかったんだから」

しかし。

「でも、大丈夫」

ここで諦めてはいけない。
何故なら────、

(-130) wazakideath 2022/07/12(Tue) 14:32:18

【秘】 先生 シロマ → 甚六 カナイ

 
 
解るまで、一緒に頑張ろう?



────白間コズヱは、先生なのだから!

 
(-131) wazakideath 2022/07/12(Tue) 14:33:55

【秘】 陽葉 シロマ → 不知 ミナイ

「私もそう思うよ?
 ただ、後はもう山の中と池の中くらいしか残ってる場所が無い。
 この暗さで山に入るのは危ないし、消去法さ」

貴方の笑顔は、何だかいつも通りに見える。
こんなことがあった直後で、いまだ問題は解決していないというのに。
繕っているのか、それとも……いや、繕っているのは己も同じか。

「皆がそんな薄情な子じゃないって、わかってはいるけどね。
 どちらかと言えば、そう意識することで己を保ってるみたいな感じなんだ。
 でも……うん。そう言われると嬉しいよ」

ありがとう、と慣れた言葉を口にして。

「……確かに、体格や体質はどうしても大きいな。
 格好良さって、そんなことだけで決まらないのにさ」

ふと、気弱な彼のことを思い出す。
皆は彼を意気地なしと呼んだけれど、私はそう思わなかった。
(-135) wazakideath 2022/07/12(Tue) 16:27:17

【人】 陽葉 シロマ

>>31 マユミ

「まさか。マユちゃんの言ってたことを疑ってるわけじゃない。
 でも、だったら幽霊がそうした理由っていうか動機?がわからないだろう」

普段感情を表に出さない貴方が、唇を震わせている。
……友人が死んで、何も感じない人間などいるわけがないのだ。

珍しい姿を見つめた後、こちらも淡々と告げる。

「これまで、肝試しや廃墟探索でこの校舎を訪れた人達はいた筈だ。
 だけど死者が出たって話は聞いたことがない」

しかも市の所有する敷地だ。もしそうなれば、市役所が動くだろう。
しかし、現実にはこうして容易く侵入できている。

「生きた人間への怨みとかがあるんなら、前の人達も死んでないとおかしいよ。
 ……マユちゃんは何か思い当たる理由、ある?」
(32) wazakideath 2022/07/12(Tue) 18:51:12

【独】 陽葉 シロマ

もしかしなくても俺、エピローグが本番?
白間コズヱのプロフ作っとかなきゃ………
(-145) wazakideath 2022/07/12(Tue) 18:55:47

【独】 陽葉 シロマ

これ、エピローグで各位から蜂の巣にされんか?

どうも〜〜〜!!!混沌/悪で〜〜〜〜〜す!!!!!!!
(-146) wazakideath 2022/07/12(Tue) 19:02:25

【独】 陽葉 シロマ

ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛
(-147) wazakideath 2022/07/12(Tue) 19:30:51

【独】 陽葉 シロマ

これが、俺の、罪か
(-148) wazakideath 2022/07/12(Tue) 19:31:40

【赤】 陽炎 シロマ

気遣われなかったことに安堵しつつも、生徒に助けられたことには違いない。
先生の道は険しいな、なんて思いながらセーラー服の背中を見送った。

「ああ、……いってらっしゃい」

そうして、教室を再び静寂が支配する。
短いチョークを指で摘めば、黒板に大きく『自習』の二文字を書いた。
チョークを摘んだまま、思う。

「……、…………」

夢川と違って、自分は無理矢理連れて来たようなものだ。本音を言えば、やはり自ら此方側に来て欲しかった。
しかし結果的には、変わらない。
彼なら……匠介造なら、もっと上手くやれただろう。
彼に憧れて、彼のような人になりたくて、共に教師になろうと約束を交わしたのだ。


「……ま、時間だけなら気が遠くなる程あるからね」

これから、理解してもらえば良い。

自分は自分なりのやり方で、先生になれば良い。違う人間なのだから、全く同じようにできるわけがないのだ。
そう自分を納得させて、チョークを置いた。

永い刻は人を狂わせる。
それは、死者も同じこと。
(*8) wazakideath 2022/07/12(Tue) 19:33:41

【秘】 陽葉 シロマ → 不知 ミナイ

「随分周りくどかったじゃないか。
 いや、私も人のことは言えないか」

触れられた手を、そっと握る。
生者の温もりを感じ、なかった。
貴方に体温が無いというわけではなくて。
これは私が、……。


「そうだね、朝が来たらもう騙し続けるのは無理だろう。お天道様の下は、どうしても歩けなかったから」

陽光の温もりは、生者の特権。
死者がその温もりに包まれれば、たちまち焼けてしまう。

「私はね、自分が在りたくて格好付けてるんだよ。
 ……しかし、まあ。
 実を言うと、個人的にはもう満足してるんだ。
 でも、可愛い生徒≠フお願いだから」

重なる掌は熱を持つ。まるで、この少女が焼かれているかのように。

(-187) wazakideath 2022/07/13(Wed) 11:25:39

【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ

「……教師になるという夢を、諦めたくないのさ。
 でも、生徒がいないと先生はできないだろう?」

生徒≠ヘ、一人いれば事足りる。
だから最初の一人だけでも構わないと思っていた。
けれど。

「そんな中できた初めての生徒に、皆一緒がいい≠ニ言われたら──叶えたくなってしまうというものだ」

彼は、『全員』を願った。
だから、今もこうして姿を表している。
(-188) wazakideath 2022/07/13(Wed) 11:26:41

【人】 陽葉 シロマ

>>35 マユミ

囁かれた言葉へ、目を閉じて聞き入って。
満足そうに頷いた。
挙げられた名前を、頭の片隅に書き留める。

「もしそうだとすれば、私と同じ予想だね」

一度視線を鍵盤に落とし、再び顔を上げた。

「ま、死者だとすればそれしか考えられないよ。
 じゃあ、これは確認なんだけど」

感情の見えない眼差しが、貴方の瞳を覗き返す。
真意を決して見逃さないように。
嘘や偽りは求めていないと、言わんばかりに。

(37) wazakideath 2022/07/13(Wed) 17:29:06
シロマは、内緒話二者面談を始めた。
(a78) wazakideath 2022/07/13(Wed) 17:29:27

【秘】 陽葉 シロマ → 傷弓之鳥 マユミ

「──だったら、マユちゃんはどうする?」

しん、と風の音が止んだ。
潜めた声は、確かに貴方の鼓膜を揺らす。

「私は、皆の意思を尊重したい。
 犯人を明かして、罰を与えようと。
 たとえ犯人を突き止めない選択をしようともだ」

まるで、その口振りは犯人を知っているかのようだった。
しかし今は言えない、と。
まだ庇うという姿勢にも捉えることができる。

「……その幽霊についていく意思を見せようとも、ね」
(-214) wazakideath 2022/07/13(Wed) 17:31:51

【秘】 陽葉 シロマ → 奔放 クリス

帽子を見つけ、幾つか見回った後。
少女の姿は、屋根の上にあった。
遠くにある夜明けの気配を見つめ、ふう、と息を吐く。
数え切れない程の夜明けを見た。
しかし、これ程充実した夜は無かっただろう。

「…………どうだい、栗栖。
 探し物は見つかったかな」

何処へともなく、語りかける。
(-215) wazakideath 2022/07/13(Wed) 18:02:46

【秘】 陽炎 シロマ → 奔放 クリス

「終わりなんて無いさ。
 寧ろこれから始まるんだ」

響く声に、何ら疑うことなく答える。
自身が死者として在るが故に、驚くべきことというものは数少ない。

「満たされたら、成仏?するのかなぁ……」

口振りはどこか他人事のようだった。
僅かに明るくなり始めた夜空のお陰で、少女の表情は良く見える。
しかし、その足元に影は伸びない。

「でも予想は幾つかあるんじゃない?
 それとも、死者の気持ちは想像も付かないかな」

東の空へ、血潮の無い手を透かした。
(-217) wazakideath 2022/07/13(Wed) 18:45:45

【独】 陽葉 シロマ

エ~ン二人がかりで成仏させに来てるよ〜!!
(-220) wazakideath 2022/07/13(Wed) 20:16:25

【独】 陽葉 シロマ

嫌だッ俺は成仏しない 除霊ならされたい
シロマの遺志関係なく存在を否定されたい
成仏は嫌だッッッッッ
(-221) wazakideath 2022/07/13(Wed) 20:17:39

【秘】 陽炎 シロマ → 奔放 クリス

「正解。
 手段に関しては、模範解答だ」

手を翳しているというのに、少女の眼孔へ薄明かりが差し込む。
眩しそうに目を細めた。笑ったようにも、見える。

「私だって、生きて教師になりたかったさ。
 勿論、平和な世界でね。
 でも時代がそうはさせてくれなかった」

その言葉は、この亡者の生きた時代を示していた。
少女にとっての最良の結末は、時を巻き戻しても実現できない。
戦争という数え切れない程の因果を持つ歴史を変えることなど、不可能だ。

───何かを憎むこともまた、難しい。
原因が多岐に渡る大きな歴史の渦を、渦中から観測するようなものである。

「……足りない調査は妄想で補おう。妄想で構わないのさ、筆者の気持ちなど。
 他に尋ねたいことがあれば答えよう。
 流石に答えを尋ねられたら誤魔化すけれどね」
(-222) wazakideath 2022/07/13(Wed) 20:41:39

【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ

「……?
 まだ君は私の生徒じゃないと思うんだけど……なりたいなら、歓迎するよ」

握っていた手を離した。
どこからともなく、出席簿を取り出す。
そこには『鳥飼』『夢川』『司馬』、三名の生徒名が記入されている。
氏名が増えていないことを確認し、出席簿を閉じた。

「理想の先生は、こんなことしないさ。
 でも、私はこうでもしないと約束を叶えられない。
 夢の叶え方は誰しも同じじゃないだろう?」

折った細く短い枝を片手に持ち、ゆったりとした足取りで歩き始めた。
教師が教室を歩き回るように、静かな歩みで。
しかしその表情は、いつもより暗い。

(-226) wazakideath 2022/07/13(Wed) 21:24:58

【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ

「矢張り、……生者と死者が理解し合うのは難しいんだね」

枝の先端を貴方に向けて、下げる。
その梢には、開くことの叶わなかった新芽が付いていた。

「悲しいな、嘘だなんて。
 そんなこと言わないでおくれよ」

悪い事であることは否定しない。
理解した上での行いだ。
しかし──事実とはいえ。
虚構として扱われれば、誰だって虚しくなるというものだ。
それは、死者でさえも同じこと。
(-227) wazakideath 2022/07/13(Wed) 21:25:18

【秘】 陽炎 シロマ → 奔放 クリス

「悪いね、変化は生者の特権だ。
 これ以上にもこれ以下にもなれないのさ」

死とは、停滞だ。
朽ちるのは生者の記憶であり、死者は歩き出すことなどできない。
だからこそ往々にして、彼らは生者と対立し、否定され除かれてきた。

「ふむ、なんだい。
 君が何かに憧れるなんて、あまり想像もしていなかったけれど」

屋根のむねに上り、そこに腰を下ろす。
立てた両膝に肘を付き、顎に両手を添えて。
雑談でも聞くような姿勢になった。

「形があるということは。きっと理想や夢物語ではなく、実在していたのだろう」
(-230) wazakideath 2022/07/13(Wed) 21:44:54

【秘】 陽葉 シロマ → 傷弓之鳥 マユミ

「どこにも無いさ。私の意思は、もうどこにも」

ぽつり、音が溢れる。

「でも、感情はある。
 だから罰するつもりが無いと聞いて安心したよ」

鍵盤へ手を伸ばす。ゆっくりと、主旋律だけを奏でる。
それ先程演奏されていた、失われた校歌だった。

「できれば深雪にも聞いてくれるかい、その話。もう聞いていたらすまないね」

軍歌のような拍子で音色を刻んでいく。
その旋律を聞く横顔は、どこか虚しさを孕んでいた。
時折音が欠けるのは予定調和で、ご愛嬌。
……弾き終えれば、だらんと腕を下げる。

「強いて言うなら、それが私の意思だ」

(-235) wazakideath 2022/07/13(Wed) 22:19:15

【秘】 陽葉 シロマ → 傷弓之鳥 マユミ

「将来の夢はあるかい」

少女は教師を志していた。
今となっては、諦めた夢だ。

「叶えたい願いはあるかい」

さて、願いなどという崇高なものは抱いていただろうか。
少なくとも、今は、見当たらない。

「それはこの少年時代を捨ててでも、掴みたいものかい」

モラトリアム。青年期にだけ与えられる、停滞の時間。
尤もそれは、誰に対しても与えられるものではない。
否応なく大人にならざるを得ない子供もまた、存在する。

「正直な所、君は生き辛そうに見えるから。
 君が彼についていくのなら、私は止めないよ」
(-236) wazakideath 2022/07/13(Wed) 22:19:49

【独】 陽葉 シロマ

こいつら裏で手組んでんのか?ってくらいタイミング同じすぎんのよ
(-237) wazakideath 2022/07/13(Wed) 22:22:34

【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ

「おや。そういえば
最近の
先生は違うのだっけ。
 ……うん、まずは前提が違う。そこを正そう」

すう、と息を吸った。
ように、見えた。


『何のこれしき、戦地を思え』

『足らぬ足らぬは、工夫が足りぬ』

────欲しがりません、勝つまでは!


凛とした声が貴方の耳に届く。
それはかつて、戦時中に広められたスローガンだった。
時が変わり、今は教科書でしか見られないけれど。

「……さて。きっと聞いたことがあると思う。
 私はそんな世の中で生きた人間だ。
 君たちとはね、今日が初対面だよ」

ぱき。持っていた枝を折り、捨てる。
その瞬間、思い出せるかもしれない。

──白間家に、子供などいないことを。
子宝に恵まれず捨てられた一人の女が、ギャンブルに溺れていったという世間話を。

「私にとって、教師とは理想を押し付けるものだ。……自分に対してもね」

(-238) wazakideath 2022/07/13(Wed) 22:50:59

【秘】 陽炎 シロマ → 不知 ミナイ

一緒に遊んだって、夜が明けたら帰ってしまうだろう。
大人になったら、遊んでくれなくなってしまうだろう。
永い時の中で、そんな子供は何人かいた。
その度に、生者を留める難しさを知って。
結局、この手段死へ招くしか無いと考え至った。

「自分の意思を殺して、日の本を支える子供を育てる。
 個より全。己のことは後回し。
 先生って、そういう存在だった」

始めから明かすことはできなかった。
最初から、死んでいたのだから。

「寂しい?そんなこと先生が思うものか」

生きた時代が違えば、精神構造というものも変わってくる。
勿論、現代的な思想を持つ人間もいただろうが──白間コズヱは違った。
彼女が寂しさを感じていなかったかと言えば、やや違う。
どちらかといえば、虚しさの方が強かった。

日々朽ちる校舎。教室を吹き抜ける隙間風。
生徒で賑わっていたあの光景は、もう二度と訪れない。

「でもね、そう思ってくれたことはすごく嬉しい。
 これは本当だよ。
 その気持ちは今のものだと、思うから」
(-239) wazakideath 2022/07/13(Wed) 22:52:58
シロマは、負けたから、欲しがることにした。
(a80) wazakideath 2022/07/13(Wed) 22:54:58

【秘】 陽炎 シロマ → 奔放 クリス

「無茶を言うなあ。君らしくはあるけど」

冗談めかして溜息を吐き、呆れて見せた。
生者からすれば、彼女の放課後はまだ続いていると言えるだろう。それを想像できないわけではない。

「私と君、ひょっとして在り方は近いのかもしれないね。
 私が目指すべきものは、もう時代によって失われてしまった。
 愚かだとは思っているが、それでも私はこうするしかなくて──手段だって、ひとつしか無かった。
 でもね、君」

朝日が滲みだした、東の空。目の前に、貴方がいるかのような気軽さで。
手を伸ばし、頬の輪郭をなぞる。
そんな、仕草だけをした。


「成り下がっている、なんて言い方はよしてくれ。
 民主主義じゃ人間は平等なんだろう?
 その標がどれだけ高嶺に在ったかは知らないが、現人神よりは近かったに違いない」

彼女なりに冗句を含みながらも、言外に。
卑下するな≠ニ、そう告げる。

命が紙屑のような時代でも、人の個が否定され、戦車の歯車として生きることを強いられた時代でも。
人々は、理想の影で泣き続けた。……それは、少女も同じ。

「人が変わったらさ、変わる前のその人はどこに行くんだろう。
 私は、消えてしまうと思う。
 私が変わらないのは、そういうことだ」

変化して夢を諦めてしまえば、『教師を志す白間コズヱ』は消えてしまう。
それは成仏でも何でもなく、不可逆な変化として。
幻になる、ということだ。少なくとも少女は、そう考えている。
(-240) wazakideath 2022/07/13(Wed) 23:22:08

【秘】 陽葉 シロマ → 傷弓之鳥 マユミ

蚊帳の外。
これは正しい指摘だと、少女は思う。

「生きたまま、ずっと楽しい時間が過ごせれば最高だ。
 だけど現実はままならない。
 もしかすると、常世も似たようなものかもしれないよ」

少年時代から抜け出してしまったかは、わからない。客観的に見れば、きっと自分は未熟な小娘のままだ。

貴方の問いに答えることなく、光の失せた瞳を向ける。
何故『彼』と呼んだのか、その説明もしないまま。

「ただ……
常世は、これ以上悪くはならない


現実は、これから更に良くなる可能性がある。
しかし同じくらい、悪化する可能性もある。
卒業、就職、結婚。
人生には、数多くの分岐点が控えている。

「きっと世間はさ、何があっても生きていくことを美談とするのだろうけれど……私は、そうは思わない」

病気、事件、
事故

加えて──数多くの予定外が、そこら中で息を潜めて狙いを定めている。
困難を乗り越えられるかは運次第。
私達は努力が報われないことくらい、もう知っている年頃だろう?

「君の未来に、何か希望があるのなら。
 生きるべきだね」

「無いのなら、死んでしまっても構わないだろうよ。それを咎める資格は、誰にも無いのだから」
(-251) wazakideath 2022/07/14(Thu) 10:46:02

【秘】 陽炎 シロマ → 奔放 クリス

「言うじゃないか。
 ああ、幻かどうかを決めるのは私達じゃない。世間様さ」

頬をなぞる仕草をした後。
貴方の顎を軽く持ち上げるように、人差し指を動かした。
少女は静かに喉を鳴らし、笑う。

「いてもいなくても同じ。背景にさえならない滲みのひとつ。
 そんなものだろうよ。私も、君達も」

鴉がどこかで鳴いた。
鳥が目を覚まし、陽の下を飛ぶのはあと数刻後。
どこかの家では誰かが起きて、どこかの家では誰かが眠る。

「さて、栗栖。
 君の話を聞くに、君は私に変わってほしいのだと捉えたわけだが」

世界は今日も、いつも通り回っている。

「生徒ではない君の願いは叶えられない」

「大事な生徒を置いて消え失せることなど、もっての外」

「しかし。
 聞いて、知り、検討することはできるよ」
(-253) wazakideath 2022/07/14(Thu) 12:36:12

【秘】 陽炎 シロマ → 奔放 クリス

「予定調和だって尊いものさ。
 予想外の事は正直、もう勘弁してもらいたいものだけど」

警報が解除された直後に空襲に見舞われ、優勢と聞かされていた戦争は負け、校舎から生徒は消えた。
社会の荒波は常に少女に厳しく、また虚しさを与え続ける。それはいつの時代にも存在する、『よくある話』だ。

「しかし期待に応えてくれると言うなら、もう少し話を聞いてみよう。
 私の欲しいものが、その先にあるかもしれない」

実のところ、その答えが何であっても構わない。
こうして、自分について考えさせることが目的であったから。
勿論、期待に応えられれば嬉しいけれど──高望みはしない。

そう告げて、亡霊は貴方の言葉を待った。
(-262) wazakideath 2022/07/14(Thu) 15:48:31
 




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