【人】 蛇 ムルイジ[ ここへは祝いの席に出るために来た訳じゃない。 人が集まる場でパーティを解散しないことを宣言しに来た。 蛇≠ヘ脱皮を繰り返し何度でも生まれ変わる。 ……だけど、それはただの虚勢だったのかもしれない。 あの日、希望を胸に故郷を出た最後の仲間も死んだ。 その瞬間は薄ぼんやりとしか記憶できていない。 救援に来たパーティの話では自分を守るように大楯を構えたまま死んでいたと言う。 逃げることなく臆することなく。 あいつはいつも勇猛で、常にパーティの最前列にいた。 最期まで、それは変わらなかった。] (41) shimelru 2023/12/07(Thu) 8:25:49 |
【人】 蛇 ムルイジ[ 折れそうな心を鼓舞するように解散はしないと宣言した。 だというのに今自分は何をしているのか。 新生するなら今はパーティメンバを見繕う最善の機会だ。 前よりも強くなる為に。 ただただ強くなるために。 だというのに今自分は何をしているのか。 女相手に牙を突き立て、やるべきこともやらずにただ腐っている。 こうして天井を見上げても何も起きはしないというのに。 澱が心のうちに積もっていく。] (42) shimelru 2023/12/07(Thu) 8:26:15 |
【人】 蛇 ムルイジ─ 少し前のこと ─ [ 犬なのか何なのかわからない生き物を撫でていた。 妙に賢いこの犬は酒を咥えてやってきた。] 何か文句でもあるのかよ、お前。 [ 鳴き声に何か意味があるかのように感じるのは感傷か。 それとも本当に何か伝えようとしているのか。] うるせーよ、バカ犬。 [ この街に拠点を移しこのギルドに来たときからこの犬は居た。そして、あいつがこの犬のことを随分と可愛がっていたことを思い出す。今になって思い出す。見ていたはずの光景をそのときは何とも思っていなかったのに。] (47) shimelru 2023/12/07(Thu) 11:33:11 |
【人】 蛇 ムルイジ[ 思い出す。 あいつは本当に優秀な奴だった。 ヒーラーとしての判断力そして忍耐力が何よりもずば抜けていた。 あれがいたからファングスは厳しいクエストもこなせたのだ。 何よりも。 正しいと思わせてくれた。 どんな無謀に見えたやり方も、充分にやれると背中を押してくれた。 そんなあいつを死に追いやったのは自分だ。 確かにあいつには気をつけて≠サう言っていた。 そしてその危惧は現実となり、ファングスは全滅した。 逃げ出した奴を今更どうこうは思わないのに。 あいつの警告を聞き流したことだけが 後悔 になった。] (48) shimelru 2023/12/07(Thu) 11:33:49 |
【人】 蛇 ムルイジ[ 犬らしきものの背を撫でる。 一丁前に気を遣っているとでもいうのだろうか。] ほんと生意気な犬だな。 [ 聞けばこの犬も救出に来たらしい。 ならこいつは恩人ということになるのだろうか。] お前も笑っているのか? それとも責めているのか? あいつを死なせたことを。 [ それは誰に向けた言葉か。目の前の犬もどきに答えを求めたわけじゃない。ただ口をついただけの言葉は行き場を失くして自分の元に戻ってくる。]* (49) shimelru 2023/12/07(Thu) 11:34:47 |
【人】 蛇 ムルイジ[ 本当に何がしたいんだか。 呆れ顔でその拳を受け止める。当然手のひらで、バシンという乾いた音と共に。] まさか手を出してくるとはな。 何がしたいんだお前。 [ 一応、ギルド内での冒険者同士の乱闘は御法度だ。 実質的にはそんなことは日常的かもしれないが。 掴んだ拳をきつく締め上げるように握る。] 女相手ならやり返さないと思ってるのか? [ 睨みつける。間近で、女の目を射抜くように。] 余程、図星だったみたいだな [ 嘲るように言葉を紡ぐ。 なぜってこの女の弱さも甘えも全て苛つかせるから。]* (51) shimelru 2023/12/07(Thu) 12:56:25 |
【人】 蛇 ムルイジ[ チッと舌打ち一つで手を離す。] 好きにしろよ。 俺には関係ないことだ。 [ この女がどうしようと関係のないこと。 好きに生きて好きに死ねばいい。 巻き込まれた奴は不運だったなと思うだけのこと。 そうだ。 ただ運がなかっただけ。] (53) shimelru 2023/12/07(Thu) 19:03:57 |
【人】 蛇 ムルイジ[ 安全バッファーは十分に取った。 あんな場所にあんな化け物がいるなんて想定は誰にもできなかったし、それでも俺たちは勝てるはずだった。だが、2人が逃げ出して布陣が崩れたときに俺たちの敗北は確定した。 あとで知ったことだ。 救援が駆けつけたとき、俺は恐慌状態にあったらしい。 精神干渉にあったというのが神官の見立てだった。 それでも残った6人は戦い続けた。 逃げればよかったのか? そんなことできるはずがないのに、今もまだあのときの選択が間違っていたのかと迷う。どこで間違ったのかと。] (54) shimelru 2023/12/07(Thu) 19:04:48 |
【人】 蛇 ムルイジ[ 女に背を向けて部屋に戻ろうとしたその瞬間。 不意に蛇≠ヘ牙を突き立てる。 それはアサシンのスキル。女の目では追うことすら許さない動きで女の喉元を鷲掴みにした。]* (55) shimelru 2023/12/07(Thu) 19:06:18 |
【人】 蛇 ムルイジ[ 腹部に鈍い衝撃。蹴られたのだとわかる。この態勢から反撃に出るのは意外ではあった。苦痛に目元をピクリと震わせる。 だが、男の手は緩むことなく、むしろますます女の喉元を締め上げる。 男の目には確かな怒りの色があった。 静かに、暗く沈むような怒り。 この牙は食い込んだ相手を決して離さない。 素手で相手を殺すためのスキル。 腕の筋肉がさらに緊縮し、女の喉に更なる圧力がかかる。] ……覚悟はしてたんだよな? [ >>52甘い考えはしていないそう言った。 なら、これも想定のうちだろうか。そんな覚悟がなんのためかは知らないが。]* (79) shimelru 2023/12/08(Fri) 7:00:55 |
【秘】 蛇 ムルイジ → 癒し手 イクリールそんなに俺と 遊びたい のかよ[ 意識を刈り取るつもりで締め上げる。 程度など知ったことではない。蛇≠ヘ獲物を丸ごと飲み込むしかないのだから。]* (-20) shimelru 2023/12/08(Fri) 7:01:46 |
蛇 ムルイジは、メモを貼った。 (a7) shimelru 2023/12/08(Fri) 10:47:31 |
【秘】 癒し手 イクリール → 蛇 ムルイジ[何かを含むような言い方。 ――確かに気になった。どうしてそう強く…。 突っかかった事が、そう思わせたのだろう。 でも今は、そうではない気がしていたから引こうと思ったの、それが遅かったのかもしれない。] ……っ、がぁっ……んで……っしょ…… [あんたが遊びたいんでしょって挑発の言葉が漏れたが、締め上げられている事もあり、ちゃんとした言葉にはならなかった。 それよりも、これはヤバい。意識が遠のきそう。 痛みのような痺れが残っている手をあげ、掴んでいる男の腕に手をかけるが、すぐにそれは滑り落ちる。 が、なんだかおかしくなってきたのか、口元に笑みが浮かんでしまう。*] (-22) shiya 2023/12/08(Fri) 13:09:51 |
【秘】 蛇 ムルイジ → 癒し手 イクリール[ 蛇≠ヘ確かに意識を刈り取るつもりで噛みついた。 締め上げる手に加減をしてつもりはないが、しかし女は確かに意識を保っている。腕をにかけた手が滑り落ちたところを見るに力は入らないようだが。] チっ……何言ってるかわからねぇよ、 [ 舌打ちを一つ。 もう少し力を加えればさらに締め上げることもこの細首を折ることもできそうだが、さすがにギルド内で殺すのはまずいし、それにそこまでのことじゃない。 女が浮かべた笑みの意味はわからない。 ただそれは不快なだけだった。] (-24) shimelru 2023/12/08(Fri) 15:35:48 |
【人】 蛇 ムルイジ[ 喉元を掴み上げた手を緩め、床に投げ打つように女を解放する。 そして女を見下ろして告げる。] 強情な女だな。 可愛くねぇよ、お前。 [ 先程まで女を掴んでいた手を結んで開いてを繰り返す。 ゴキゴキとその度に音が鳴る。] 何のつもりだったか知らないが、 次は本気でやるからな。 [ ただ気が強いだけなのか、何かの意図があるのかは知らない。知りたくもない。ただただこの女は自分を苛つかせるだけだから。]* (84) shimelru 2023/12/08(Fri) 15:38:12 |
【秘】 蛇 ムルイジ → 癒し手 イクリール[理由はわかっている。 こいつは一歩間違えたときの自分自身だからだ。 足を踏み出せなくなったとき、自分がこいつと同じ様になる、それが見えたから。だから苛つく。いずれはこうなると見せつけられているようで。 こうはならないと思いながら、こうなる未来が見えているから、そして今自分がそうなりかけているからこそ、どうしようもなく苛つくのだ。]* (-25) shimelru 2023/12/08(Fri) 15:41:36 |
【秘】 癒し手 イクリール → 蛇 ムルイジ[一度足を止めて、一言だけ言うように] あんたは、大丈夫だと思うよ。 [それは根拠のない事だけど、なぜかするりと出てきたのであった。*] (-26) shiya 2023/12/08(Fri) 16:59:55 |
【人】 蛇 ムルイジああ、そう願いたいね。 [ その後の女の言葉には冷ややかな目を向けた。 そんなこと言われなくてもわかっていると言わんばかりに。]* (87) shimelru 2023/12/08(Fri) 18:13:02 |
【人】 蛇 ムルイジ[ ファングスを立て直す。 今の自分にとってそれだけが目的であり目標だ。 誰に何と言われようともパーティは解散しない。 だけど、同時に心の中で響く声がある。 もういいだろ、今更何を目指す、何処へ行く。 その声を押し殺して立ち上がる。 なぜ? そして、冴えないその顔に不敵な笑みを無理やり貼り付けて、部屋を出た。] (117) shimelru 2023/12/09(Sat) 22:05:08 |
【人】 蛇 ムルイジ[ 蛇≠ェ会場に現れたのはしばらくしてからのこと。 宴もたけなわといったあたり。 適当に酒を手に当たりを見回す。 めぼしい人材なんかいない。 わかってはいたことだ。 そんな人材はすでに失ったあとなのだから。]* (118) shimelru 2023/12/09(Sat) 22:05:29 |
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