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【人】 月影 帳[ 普通なら忘れていた何かを探すなんて 手掛かりがあっても難しい。 自分を守るために忘れてしまったのなら なおのこと、難しいと思う。 だから、成果がなくても不思議じゃない。 それに諦めずに探し続けるなんて それだけでもすごいんじゃないかって 僕は思うんだ。 ] (0) alice0327 2023/07/30(Sun) 2:54:17 |
【人】 月影 帳[ 首をかしげる君を見て 何でもないですよ、すみません、と 頭を下げたけれど。 本当に謝るべきはそれじゃないんだ。 君に謝るべきことは他にあるのに。 苦しんで当然のことをしたんだから この苦しみを治したい、消したいなんて 考えつきもしなかった。 ] ……―――そう、ですね。 [ 特別な力があっても何も救えない。 頼ろうとしても失敗してしまう。 何でも解決できるわけじゃないから もしそんな力があっても 意味ないのかもしれないとも思ってしまうけれど あったらいいとも思ってしまうから。 曖昧な同意しか、出来なくて。 ] (1) alice0327 2023/07/30(Sun) 2:55:40 |
【人】 月影 帳[ 屈託なく笑う君は可愛くて…… そんな君を見て心が痛む。 僕に笑いかけてもらえる日なんて 来ると思ってなかったし 思い出と過去の傷が 同時に心に蘇ってきてしまったから。 ふっと目を逸らす。 懐かしい。 僕にとっていつも傍に居る 星 が 帰ってきてくれたみたいな気がして。] (2) alice0327 2023/07/30(Sun) 2:56:26 |
【人】 月影 帳[ もし失言に何か言われていたら 少し返答には困ってしまっただろうから 君が触れずにいてくれて助かった。 そして君の反応にほっとするんだ。 君はやっぱり昔と変わってないんだなって。] ……信じてくださるんですね。 我ながら、言っていることは 結構、現実離れしていると思いますけれど。 (3) alice0327 2023/07/30(Sun) 2:57:27 |
【秘】 月影 帳 → 星川 緋彩魔法 って言うにはあまりすごいものでもない、ですよ。 以前に来たお客さんはただの勘じゃないかって 疑っていたくらいには 分かりにくい力、ですから。 [ こう言う事を聞かれるのは 初めてではなかった。 だって、特別な力の存在を知らなくても どう探すか、って気になるだろう? 何か機械とか使って探すと思ってた人が そんな魔法みたいなことあるんですか、って 聞いてきたこともあるくらいだし。 ] (-0) alice0327 2023/07/30(Sun) 2:58:16 |
【秘】 月影 帳 → 星川 緋彩……ええ、僕も知っていますよ。 魔法使い は確かにこの世にいますし魔法……特別な力、科学では証明できない 未知のものは確かに存在しています。 僕も…… そういう意味では 魔法使い 、かもしれませんね―――昔、そう言われたこともありました。 [ こんなお店をしている以上、 秘密だって言うのも今更な話。 昔の話までしたのは 君が初めてだったけれど。 ] (-1) alice0327 2023/07/30(Sun) 2:59:19 |
【人】 月影 帳そういうことになりますね。 見つからなくても大丈夫なので。 無理はしないでくださいね。 [ 手がかりの話はすぐ終わった。 そして、いつ探すかの話。 君が部活だったりバイトをしてるなら 同じ曜日は空いてるかな、って 思っての提案は不都合なかったらしい。 ] こちらこそ。 その日はよろしくお願いしますね。 (4) alice0327 2023/07/30(Sun) 3:02:25 |
【人】 月影 帳ええ、あなたにできることですよ。 ここでは探し物が成功したらお代を頂いています。 ―――あなたが記憶を取り戻してから お願いをお伝えいたしますね。 (5) alice0327 2023/07/30(Sun) 3:02:42 |
【人】 月影 帳[ もう二度と、このお店には来ない事。 それが、僕が君にするつもりのお願い。 今言っても困惑させるだけだから。 言うつもりはないんだ。 ] (6) alice0327 2023/07/30(Sun) 3:03:35 |
【人】 月影 帳―――お金払わないの、気になりますか? どうしても、というのなら。 この店にあるもので 気になるものがありましたら ご購入頂けたら嬉しいです。 [ まあ、探し物のお代というより ただの買い物なわけだけど。 別に悪い話ではないと思うし 君から探し物の対価を受け取るのは やっぱり気が引けるから。 これ以上の代替案も思い浮かばなかったしね。 ……どのみちいつもの方法で 代金を決めたとしても 時間がかからないから要りません、って 話になってくるんだけどね。 ] (7) alice0327 2023/07/30(Sun) 3:04:08 |
【人】 月影 帳[ そうして君は帰っていった。 本当は送りましょうか?って言いたかったけど 君からしたら初対面の男に 送るって言われてもちょっと… 割と怪しいだろうし。 暗いのでお気をつけて、って見送った。 一人きりになったところで 僕はさっき閉じた本を開く。 そこには緋色のリボンがついた栞。 この色を見る度、君を想っては 罪悪感と後悔にさいなまれ続けていた。 あの時、なんであんなこと言ったんだろう なんで謝らなかったんだろう。 幼かった自分が嫌になる。 いっそ幼かったからって 年のせいにして君を忘れてしまえば楽なのに そんなことはできるはずもなかった。 ] (8) alice0327 2023/07/30(Sun) 3:04:44 |
【人】 月影 帳*** [ いつもと違って探し物を知っている。 ただ、知ってるからこそ迷っていた。 事故前後の記憶が、なくなった記憶。 それを思い出したいなら、事故のことを 思い出さないといけないってこと。 事故があった場所に行けば 刺激にはなるだろう、とは思っているものの。 事故は君にとっても怖いものだったはずで そこへ君を連れて行っていいものか、って。 ] (9) alice0327 2023/07/30(Sun) 3:05:53 |
【人】 月影 帳[ 一週間後、答えは出ないまま。 夕方までがすごく長く感じて 昼間はずっと落ち着かなかった。 それでも夕方頃にはいつも通りのフリくらいは 出来ていたんじゃないかと思う。 君が来る少し前、 頻繁に来る女の子が今日も店へ来ていた。 いっつも来るけど雑貨を買う時もあれば ただの冷やかしの時もある。 ……冷やかしの方が多いかな。 正直、興味なかったんだけど 二人しかいない時はしつこく話しかけられるし 面倒だなって思って席を外すことも多い。 今日は君が来るのを知ってるから そういうわけにもいかないし。 カウンターで本を読みながら 君を待つつもりでいたんだ。 店員にしては態度が悪いのは…… ちょっと勘弁してほしいところだけど。 ] (10) alice0327 2023/07/30(Sun) 3:06:39 |
【人】 月影 帳[ 何読んでるんですか? なんて話しかけられてあなたには関係ないです、 って我ながら冷たい返事をしたはずなのに その子はめげることもなく。 関係あります! とか知りたいんです 、とかいろいろ言ってきて。 ため息をついて、本のタイトルだけ 教えたところだったかな。 君が入ってきてくれたのは。 扉のあく音に反応して 彼女も君の方を振り向いて 人目を気にしたのか一旦僕から離れてくれた。 ] (11) alice0327 2023/07/30(Sun) 3:07:35 |
【人】 月影 帳こんにちは。 ああ、何か気になるものがあれば。 ご自由に見て言ってください。 [ ふわりと微笑みながら勧めて もう一度彼女の方を見れば 邪魔だと言わんばかりに君の方を見ていた。 はあ、って露骨にため息をついてしまったのは 彼女に少しだけ悪い気もするけど 迷惑なことをしてるからしかたない。 ] (12) alice0327 2023/07/30(Sun) 3:08:06 |
【人】 月影 帳……申し訳ございません。 今日はもう、お店を閉める予定なので 何かご購入する予定がなければ お帰り頂けないでしょうか。 [ 本当はもっと丁寧な言い方とか あったんじゃないかなって思う。 言葉の端々に棘が含む言い方に 流石の彼女もイラっとしたようで、 あっちの子はいいんですか 、って聞かれたから。] (13) alice0327 2023/07/30(Sun) 3:08:32 |
【人】 月影 帳あちらの方は僕の 特別 なお客様ですから。[ と、君の方を見て言うんだ。 それから常連の女の子へと向き直り。 ] それと。 僕は 誰とも 付き合うつもりもありません。何度来ていただいても無駄、ですから。 [ きっぱりと言い切ると 君の方へ歩いていって手を差し出す。 ] (14) alice0327 2023/07/30(Sun) 3:08:59 |
【人】 月影 帳ということで。 お待たせいたしました。 あなたの準備さえ宜しければ 出発してもいいですか? [ そう、君に問いかけたんだ。 君がいいと言ったなら 店を出て、ひとまず事故があった場所の近くまでは 歩き出そうかな、って考えながら。 ]** (15) alice0327 2023/07/30(Sun) 3:09:54 |
【人】 月影 帳[ 君が疑問に思うのも無理はない。 不自然な態度な態度だろうと思う。 聞かれてしまったら ちょっと困った顔になったかな。 ] ……いえ、少し眩しかっただけですから。 [ 自身で輝くことのできる 星 の光は他の光に頼って輝くふりをする 月 には眩しい。君にはどんな意味で聞こえただろう。 照明が眩しかったとか、 そんな風にとらえていてくれると 有難いなって思う。 ] (32) alice0327 2023/07/31(Mon) 21:20:41 |
【人】 月影 帳信じていないのにいらっしゃる方もいますよ。 だから……そう考えられるあなたは 素敵だと、僕は思いますよ。 [ つられたように笑いながら返した。 どこか遠い場所には 自分が会いたいと思う人に会える、なんて 噂の町だってあるくらいだから。 現実的には有り得ないことはあるものだ。 ] (33) alice0327 2023/07/31(Mon) 21:21:02 |
【秘】 月影 帳 → 星川 緋彩[ 凄いって何のためらいもなく言ってくれるのも 前と同じで、そんな真っ直ぐな言葉に ちょっと困ってしまうんだ。 すごいって言われるほどの事じゃないって 僕はずっと思い続けているし。 もっとすごい力なら…と 何度もない物ねだりをしていたから。 店員さんも、と言われても 僕は驚きもしない。 知ってる魔法使いって君のことだからね。 ] (-13) alice0327 2023/07/31(Mon) 21:22:12 |
【秘】 月影 帳 → 星川 緋彩……え、それ、は……。 …… 初対面 の僕に、言っていいんですか?[ ただ、まさかそれを今の君の口から 明かされるとは思ってなかったから 君が思うのとは違う意味で戸惑っていた。 ] (-14) alice0327 2023/07/31(Mon) 21:22:37 |
【秘】 月影 帳 → 星川 緋彩魔法、使えるんですね。 証明なんてなくても信じますよ。 [ 過去に証明してもらってるし 君に魔法を使ってもらうのが少し…… 怖い。 もうあのころとは違うのかもしれない。 そもそも証明するくらいなら 危ないことになんてならないのかも。 それでも不安はぬぐえなかったから。 証明は遠慮してしまったんだ。 ] (-15) alice0327 2023/07/31(Mon) 21:23:00 |
【人】 月影 帳[ 今の君には分からない、は 余計な言葉だったなって 君の言葉を聞いて気付く。 一瞬、僕が君の知り合いなんだって 気づいたのかと思ったけど そうは解釈しなかったみたいだ。 ] (34) alice0327 2023/07/31(Mon) 21:24:07 |
【秘】 月影 帳 → 星川 緋彩さぁ、どうでしょう。 ……それは秘密、という事で。 企業秘密…っていうと変かもしれませんが。 [ 唇に指を当てて秘密だって誤魔化した。 どのみち、君がすべて思い出したら この疑問だってわかるんだから。 ] (-16) alice0327 2023/07/31(Mon) 21:24:30 |
【人】 月影 帳あとは……押し葉や押し花の栞もありますよ。 これもそうですね。 [ 手近にあった本に挟んである栞を 君へと見せる。 緋色のリボンに紅葉の押し葉の栞。 紙の色は白で、結構シンプルなものだけど ここに来てくれるお客さんに結構人気なんだ。 ] (36) alice0327 2023/07/31(Mon) 21:25:37 |
【人】 月影 帳赤が好きなんですよね。 似合わない、ってわかってるのに。 [ 男でこういう栞使ってる人は 珍しいって目を向けられることもあったから 言い訳みたいなことを口走ったのは ちょっと余計だったかもしれないな。 ]* (37) alice0327 2023/07/31(Mon) 21:26:02 |
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