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【神】 黒沢誉「さんざっぱら浸かりましたけど。秘境……? 山でも登るんすか。……荷物持ちいります?」 寄ってくる。体力はある方なので。 (G4) p_h_game 2021/08/13(Fri) 1:26:00 |
【神】 黒沢誉「…………。へえ」 お忘れかもしれないが神社の子。 その手の伝承・伝説に詳しくこそないが興味はある。 「いいんじゃないすか。 観光に売り出す気があるトコならそこそこ整えてあんだろうし……」 (G8) p_h_game 2021/08/13(Fri) 1:34:08 |
【神】 黒沢誉「…………知ってりゃギリギリってラインすね?」 案内板が色褪せてたり、道の整備が明らかに途中で終わってたり。 歩いてぶらっと観光で来るには厳しそうなスポット(確定ロール)。 着けばソフトクリームののぼりなんかも立っている。 道の駅を彷彿とさせる雰囲気。 「まあ……着いたんでいいすけど」 (G12) p_h_game 2021/08/13(Fri) 2:02:27 |
【神】 黒沢誉「……黙ってたら誰も来ねえからパンフに載せてんじゃねえの?」 「五穀豊穣っつったら続くなァ無病息災だと思うんすけどね。 よく実るってことなんすかね……土壌でもいいんかな…… ……温泉なんだから地熱とか水とかあっか」 どんどん脱線している。 (G16) p_h_game 2021/08/13(Fri) 2:16:31 |
【徒】 黒沢誉「……その手の人らァわりと若え衆には優しいすよ。 学生が連れ立って来ましたってくらいなら……まあ……」 謎の実感。 飴は素直にもらってすぐ食べた。しばらくもごもご静かになったという。 (.2) p_h_game 2021/08/13(Fri) 2:24:16 |
【神】 黒沢誉「作ったからには推していくしかねえのか……?」 「……そういや、この手の温泉だと飲むとかあるすよね。 浸かるのと別に汲めるとこ分けてあったりするやつ」 「水筒とか持って来りゃよかったかな……」 (G19) p_h_game 2021/08/13(Fri) 9:32:10 |
【神】 一年 黒沢誉「おわ。…………あ、あざす」 持ち帰った場合被害に遭うのは兄貴。 飲めるとなったら興味本位でみんな飲みそうだなあ。 (G21) p_h_game 2021/08/13(Fri) 9:59:43 |
【神】 一年 黒沢誉途中に飲泉所があったので試しに一口飲…… ………… 「湯だな……」 美味くも不味くもない。ちょっと白湯より風味のある湯。 荷物になるので汲むのはあとにした。 (G23) p_h_game 2021/08/13(Fri) 11:36:36 |
【神】 一年 黒沢誉「甘かったらべったべたにならねえすか。浸かった時…… ……極端にマズい方が効きそうな気ぃしますけど」 (G29) p_h_game 2021/08/13(Fri) 12:20:05 |
【独】 一年 黒沢誉持ち前の耐久性(と実家の神様の災難除け)で 多少効くまでにタイムラグでもあるんじゃないかな。 オカルトなんてありませんよ。たぶん。 (-0) p_h_game 2021/08/13(Fri) 12:47:21 |
【神】 一年 黒沢誉「はしゃ……いやキレ……? ……?」 「なんかよくわかんねえロゴ入りのシャツぐらいなら 帰るまでに着る用で買っていいんじゃないすか。 ……入ってるうちに乾くかもすけど」 全体の後ろについていく。 (G53) p_h_game 2021/08/13(Fri) 13:34:44 |
【神】 一年 黒沢誉「そりゃここでしか売ってねえすよね……」 通販くらいあるかも。ないかも。 温泉用のタオルやら石鹸が木桶に入ったセットを借りて脱衣所へ。 (G61) p_h_game 2021/08/13(Fri) 15:18:10 |
【徒】 一年 黒沢誉脱衣所。先客の荷物がなさそうなあたりを確保している。 黙っていれば三年生にも紛れられそうではあるし、 遠目から見ると大学生と言っても通りそうな様子。 おそらくお互い様。 (.5) p_h_game 2021/08/13(Fri) 15:58:25 |
【徒】 一年 黒沢誉「少ないすよね。……普通にお姉さんたち向けなんすかね? 勢喜先輩もミストで遊んでたじゃないすか」 美肌と甘い物で釣るならそっちかな、という なんとなくの印象で喋っている。 もしかしたら女湯の脱衣所の方が広いかもしれない。 「はい?」 隣に来たことにも特に疑問はなさそうだ。 「そっすね……バス、本数少ないんすかね……? や、夏より冬のがかき入れ時か? 温泉……」 考察しながらなんのてらいもなく脱いでいる。 運動部――ではまだないが、いかにもらしい、くらい。 「…………バス酔いかなんかしたんすか。 冷たい方の水も飲めるっぽいすけど。温泉じゃないやつ」 のぼせや熱中症対策のウォータークーラー。 (.7) p_h_game 2021/08/13(Fri) 17:40:26 |
【徒】 一年 黒沢誉はっきり瞬きの音がするくらいだった。 「……そうすね。このままだと先細んじゃねえすか? 一回イベントなり企画して認知度でも上げねえことには……」 こんなに口数多かったっけ。 でも理屈は通ってるしわかるよなあ。 「…………?」 が、戻ってしまったのでさらに首をかしげた。 なんだったんだろう一体。 戻ってくる間にさっさと脱ぎ終えて、タオルを腰に巻いている。 さっさと入ればいいものを律儀に待っていたようだった。 「なんか。……思ったよりしっかりしてますね、先輩。 喧ッ…… ……スポーツ系とかやってないんすか」 (.9) p_h_game 2021/08/13(Fri) 18:19:53 |
【徒】 一年 黒沢誉「いっそホウカくん主体で売るとか……?」 なくはなさそうな線。 「おわ。…………、いいんじゃないすか。 きっかけはなんでも、不健康よりゃ……え、俺?」 振られて自分を指さす。所作はたまに子供っぽい。 「積極的にいつでもなんかやってた訳でもねえすけど。 人数合わせに呼ばれりゃあ入ったし……妹が剣道やるんで。 走り込みやらストレッチくらいは付き合って…………」 そのあたりでもにゃもにゃと、 自分語りが恥ずかしくなったのか背中を押しはじめる。 転ばない程度の弱さ。 「……とっとと入りましょうよ、温泉。 背中ぐらい流してもいいすけど。後輩なんで……」 やや様子のおかしい他面子と並べると、いつも通り。 なにも意識していなさそうだ。 (.11) p_h_game 2021/08/13(Fri) 22:14:49 |
【神】 一年 黒沢誉「普通〜〜に置いていかれてんな。いいけど…… この人数でごちゃごちゃまとまってらんねえし……」 洗い場にようやく顔を出した。 (G80) p_h_game 2021/08/13(Fri) 23:19:10 |
【神】 一年 黒沢誉「や。んなに待ってもねえんで、別に。 ……アクセス悪すぎるからすかね……」 大雑把に頭から流して済ませ、石鹸を泡立てだす。 話が早い。 (G82) p_h_game 2021/08/13(Fri) 23:35:31 |
【徒】 一年 黒沢誉自分で加減ができる接触は苦手でもない。 烏の行水の父はともかく祖父や兄ともよく入ったし。 入る二人は微妙に体が硬くて頼まれたし。 「痛かったら弱めるんで、言ってもらってえ……」 どちらかというと、弱め。 むしろくすぐったいかもしれない。 (.13) p_h_game 2021/08/13(Fri) 23:38:40 |
【徒】 一年 黒沢誉矍鑠とはしていても歳が歳の祖父と、 背だけ伸びて細長い兄に比べると自分に近い。 ちゃんと鍛えた成果なんだろうなあ、となんとなく考えている。 「……このくらいで大丈夫すか?」 水を飲んで元通り、だと思っているし、 なんか明らかに様子の変な千葉先輩ほどの変化ではないし。 制止でもされなければそのまま背中を擦る。 (.15) p_h_game 2021/08/14(Sat) 0:40:26 |
【徒】 一年 黒沢誉「そうすか? ……んじゃあ」 やや力を籠める。傷をつけずに済む程度。 親族ほど遠慮なくはしない。 「…………」 ごしごし擦りながら首をひねった。 引っ掛かりを具体化しようとして言葉を探す。 「……先輩もあれすか。 人前だとどう喋るか悩む方……だったりするんすか」 "も"。 「もしそうなら親近感多めに湧くんすけどね。 ……いや。まあ。勘違いかなあ…………」 (.17) p_h_game 2021/08/14(Sat) 2:31:46 |
【徒】 一年 黒沢誉「どうもこう、家族で慣れてんで…… 考えても荒いのはそうなんすけど。棘増えるんすよね」 困ったような調子。 「直す……っつーと、どっちに……? さっきの勢喜先輩のとか。んなに悪くねえ気ぃしますよ。 や、先輩が喋る時楽な方でいいと思うすけど…………」 背中を動いていた手が止まった。 「こんなもんすかね。まだ痒いとこあります?」 聞きながらシャワーを握って、捻って、 自分の手に当てて温度を確認している。 熱すぎなければいいか、とアバウト。 (.19) p_h_game 2021/08/14(Sat) 2:50:51 |
【徒】 一年 黒沢誉「そりゃあ……キツいっすね……」 そういうことが自分にあったのか、というとそうでもない。 もう少し話しかけやすい雰囲気だったら、 そうなっていたかもなあ、と想像できた。できただけ。 「……んん。やっぱ慣れすかね……? 速度……。 まあ。俺、打たれ強い方なんで。 ちょっとぐらい言われた程度で凹まねえんで……」 「目えつぶっててくださいね」 言われるまま頭を流しにかかる。 まとめて流した方が早い。手間でもない。 「考えんの疲れてる時とか。 普通に喋ってもらって大丈夫すよ」 言ってから、水音に掻き消されて聞こえないかもと気付いた。 ちょっと気まずい。 (.21) p_h_game 2021/08/14(Sat) 3:25:43 |
【徒】 一年 黒沢誉「……腹立つ、じゃなくて寂しいなんすね」 自分ならたぶん、本人への申し訳なさはあっても、 それで嫌う周りの関係ない連中へは 八つ当たりめいた怒りくらいしか湧かない。 それをわざわざ聞かせるのもな、と思って噤む。 「ぇあ。あー……聞こえ ました?」 きゅ、と締めたあとのシャワーヘッドを元通りの位置へ。 先輩に聞こえなくても間抜けだが 先輩が聞き取れてもちょっと馴れ馴れしかった気がする。 (.24) p_h_game 2021/08/14(Sat) 8:35:37 |
【徒】 一年 黒沢誉「いっくらいい人らァばっかでも、 一週間他ん人らとずっと一緒じゃ疲れもするでしょ。 先輩が考えて喋ろうとしてたんなら余計……」 よいせと隣に腰掛けた。 雑に流しはしたけど後回しにしていた自分の体を 一応洗うつもりで改めて石鹸を泡立てる。 (.25) p_h_game 2021/08/14(Sat) 8:36:19 |
【徒】 一年 黒沢誉「テメエが言われたって訳でもねえのに外野がうるっせえ」 「……って。なるんで」 言わなくてもよかったことが口から出て、 続きが心なしか小さくなった。 「んなにわかっちゃねえすけど…… そこそこ受け流してくれる人らだとは思うんすよ。 ……何考えてんのかくらいは読んでくれるっつか……」 合宿に参加した面子へはおおむね、好意的だ。 何かと気にかけてもらったり、声を掛けられたり、 どう反応すべきか困りはしても嫌ではなかった。 (.28) p_h_game 2021/08/14(Sat) 12:50:21 |
【徒】 一年 黒沢誉それからしばらくぶりに処理落ちした。 「…………」 「や、自分で届き……ますけど。 そんな、気い使ってもらわなくても……あの……」 歯切れが悪い。 ケーキもプレゼントも結局いらないとは言い切れなかった。 厚意も好意も、何も嫌ではないから断るのが下手だ。 (.29) p_h_game 2021/08/14(Sat) 12:50:43 |
【徒】 一年 黒沢誉「なります……? なるかあ……」 極端に短気なのかと思っていた。 血の気が多くて頭に昇りやすい自覚はある。 怖い、と言われればやや首をひねった。 大体のことは、物理的に解決できてしまう性質だ。 恐怖心はあまり持ち合わせていない。 「い」 「…………嫌では。ねえけど…… なんか。悪い気ィして……すね……?」 握った両拳を腿の上あたりに置いて、 やや背を丸めて固まった。 押しに弱い。極端な年上でもない限り他人に甘い。 (.33) p_h_game 2021/08/14(Sat) 14:09:03 |
【徒】 一年 黒沢誉「そっちは嫌だった。こっちは謝った。 ……で、終いになんねえのがダルくて……」 不快にさせて悪かったと思う、くらいの倫理観はある。 それだけで終わってしまうのが共感されにくいだけ。 「………… ……? 」別になんにも、不自然なこともない、と思う。 男同士だし。やったことを返されるだけで。 様子が変、と断じられるほど長い付き合いでもない。 「……ど うぞ?」 湯気で曇って鏡が見えないので。 どういう表情かわからないのが、なんだか不安だった。 (.35) p_h_game 2021/08/14(Sat) 14:56:23 |
【徒】 一年 黒沢誉「ン゛」 握る拳に力が籠る。故意ではないにせよくすぐったい。 やったのがものぐさの兄ならそのまま小突いていたが、 生来から妙に不運で丈夫な兄と 先輩を同列に並べてしまうのはよくない。 わざとではないだろうし。 今なんか考えることあったっけ。 一度戻った緩い口調に疑問を持つものの流されている。 「……そりゃ、言って通んねえ時ァあっても とりあえず言わねえと端から伝わんねえんで…… …………?」 (.38) p_h_game 2021/08/14(Sat) 16:56:12 |
【徒】 一年 黒沢誉ぼんやり、先輩は力加減が下手じゃないんだなあと思う。 わざわざ注文をつける必要もないくらい。 それはそうなるんじゃないのか? ということを言いかけた。音にする前に飲んだ。 そんなことは話を聞いていればわかるだろうし、 わざわざ再確認する意図がよくわからない。 いくら大人料金を払わされるくらいの外見でも、 数日前までは十五歳だ。 「……嫌な時、わりと、先に手か足ィ出るんで……」 嫌だったこと。カツアゲの片棒を担がれそうになった時。 言葉で断る前に顎を蹴り抜いてしまったあれ。 あんなに極端なことはめったにないが。 「俺がなんもしねえなら大丈夫……だと、思うすけど」 普段の機微なら少しは読み取れているつもりでいるから 現状がまったくわかっていない。 (.41) p_h_game 2021/08/14(Sat) 17:16:59 |
【徒】 一年 黒沢誉ここに至ってとうとう完全に止まった。 普通に過ごしていて触れられないどころか、 そもそもほとんど人の手は届かない。 喉に届けばそれが絞めにかかるものでないのに困惑し、 反撃に出る理由がないまま固まっている。 背中だけでよくないですか、もういいです、 と言おうとしてはいたが声にならない。 立ちのぼった湯気とは関係なくにじんでくる汗が 肌に乗った泡をじわじわふちから溶かしていく。 (.43) p_h_game 2021/08/14(Sat) 19:42:08 |
【徒】 一年 黒沢誉「……。いや、大丈夫すけど……」 湯にも浸からずのぼせた訳もない。 呼びかけられて再起動するにも多少間はあったが、 およそいつも通りと呼べそうだ。 どうするべきか少し考えて、 丸まりつつあった背をやや伸ばす。 (.48) p_h_game 2021/08/14(Sat) 20:19:35 |
【徒】 一年 黒沢誉表情に乏しく遠目からは内心のわからない顔は、 鏡に映してみれば明らかに困惑の色が濃かった。 一通りは流した自分にする必要があったか、とか。 流水の勢いだけで落とせたのではないか、とか。 落ち着かないのかタイルの方を向いた視線が 自分の顔を直視することはなかった。 「そう……すね。 ……どこに何があんだか確認すんの忘れたな……」 それからわかりやすい疑問を言わずに全部飲み込んで、 聞かれたことだけ答えて同じように立ち上がる。 静かに吐く息が重たい。 (.51) p_h_game 2021/08/14(Sat) 22:23:46 |
【徒】 一年 黒沢誉「…………」 「売りが一番地味なのどうかと思うんすけど」 身も蓋もなかった。いつもの調子だ。 「変化球っぽいの、他んとこで散々入ったすからね。 いいんじゃないすか…… 下手にのぼせて入り損ねるよりゃ、まあ」 向かうならぺたぺたと足音を立ててついていく。 あえて先導する気は特にないようだ。 (.54) p_h_game 2021/08/14(Sat) 22:42:29 |
【徒】 一年 黒沢誉「そりゃあそ ……ああいうのって酒弱いと危なそうすよね。 俺どうなんだろうな……」 頷いてついていく。 濡れた岩で滑って転ぶくらいは危惧していたので拍子抜け。 あんまりにも人が来ないらしい。 タオルは畳んでふちに置き、さて。 「逆に落ち着くな……人いねえと助かるっつか……」 深めに腰掛けて、岩に背をもたれて天を仰いだ。 景色は悪くねえのにな、などと口に出す。 (.57) p_h_game 2021/08/14(Sat) 23:08:37 |
【徒】 一年 黒沢誉「アレ厳密になんなんすかね……? 酒は……甘酒飲んだことくらいしかねえすけど。 強いかどうかはわかんねえすわ」 そうらしい。 例に酒入りのチョコレートなんかが出てこないあたり、 若干ズレた環境のようでもある。 「爺様方ァ……バス乗るより近場の足湯……すかね。 地元の客が入らねえからこうなんかも――おわッ!?」 不意打ちで食らう。普通に食らう。 しょうがないので控えめに湯をかけてみたりした。 したが。 「……?」 そう長くも浸かっていないのに、 鍋で煮られてでもいるように熱い。 (.61) p_h_game 2021/08/15(Sun) 0:24:41 |
【徒】 一年 黒沢誉「家じゃ出ねえ……すね…… そういうの、妹が喜んで食い尽くしそうなんで……」 家の菓子として出ない。当然のごとくそう取った。 バレンタインだとかの発想はない。 顔に浴びせたのは事故だったらしく、 一気に申し訳なさそうな調子になる。 「あ。……あー、すんません。大丈夫すか? なんかこう、思ったよか熱ィ気がするんすけど。 火傷とか……」 べたつかない汗が噴き出している。 サウナに入って数分した後、くらいの勢いだ。 「……水風呂どっかにありましたっけ。 冷やした方がよくねえすか?」 (.63) p_h_game 2021/08/15(Sun) 0:47:09 |
【徒】 一年 黒沢誉「……身内のひいき目入るんで。どうすかね」 判断に迷った、らしい。 全然かわいくないと謙遜するのも違うし、 かわいいと言い切ってしまうには照れが勝つ。 『黒沢の妹だから』、は引っ掛からなかったのか。 そもそも聞き逃していたのか。聞き返さなかった。 「のぼせ…………たんすかね。いや……」 この程度でのぼせるか? と首をかしげてはみたが、 普通の湯でなく温泉でもあることだし。 そういうこともあるかと納得して、しようとして、 とりあえず追従する。 (.66) p_h_game 2021/08/15(Sun) 1:10:39 |
【徒】 一年 黒沢誉隣で邪魔にならないように身を縮めた。 「…………そりゃ冷えすぎたら心臓発作とかあるすもんね。 風の方が冷えてたかもしんねえ……」 何度か水をすくってはみるもたいして冷えず、 変わらず汗は流れ落ちている。 「…………ああ。アレだ。 なんか辛いもん……じゃねえな。生姜とか? 鍋とか? 食った後の、えらい汗出てくる時みてえな……」 やけに代謝がいい。 これならミストどうこうも納得できるかも。 今のところ、後輩の自覚症状はそんなところだった。 効きが遅いだけかもしれないけれど。 (.67) p_h_game 2021/08/15(Sun) 1:11:10 |
【徒】 一年 黒沢誉「兄貴と妹のが似てる気ぃしますけど。 こう……俺はなんか、平行じゃないすか」 瞼。 目と眉の間、と言った方が正しい。そのあたりを指す。 「兄貴はもうちょっと垂れてて、妹が吊ってんすよね。 ……どっちも俺よかだいぶうるせえんすけど。 並べりゃ兄妹には見えるくらい……すかね……」 のぼせたような頭で考えたにしてはまともに言葉が出る。 手元にスマホでもあれば写真を見せたところだが あいにく防水仕様でもなんでもない。 「勢喜先輩……も。お姉さんいるんすよね? 雰囲気似てんのかなー……」 多少話題に出た、程度でも覚えてはいる。 想像がつかないから気にもなる。 「体質が合わねえとかはあるかもしんねえけど、 毒はさすがにねえっしょ……たぶん」 (.70) p_h_game 2021/08/15(Sun) 3:23:20 |
【徒】 一年 黒沢誉あー、と納得した。 サウナで人が倒れるようなことがあれば 活性化はおろか営業どころではないのだし。 汲んでもらったのだか、自分で汲んだのだか。 どちらにせよ一杯では足りずに何度か呷る。 冷えているせいか最初に飲んだ温泉と同じとは思わない。 やや風味も変わっていたのかもしれない。 ただ。 飲めば飲むだけ汗が出る。 取り込んだ水分がそのまま出て行ってしまうのか、 中身が置き換えられているのかはよくわからない。 (.71) p_h_game 2021/08/15(Sun) 3:23:35 |
【徒】 一年 黒沢誉「……なんか。 すげ〜〜逆効果な気ィしてきた……」 冷やす役に立たない水風呂の中で唸る。 「もう例のソフトでも食った方が早いかもすね。 物理的に冷やすぐらいしか思いつかねんすけど」 上がる一方に思える体温への対処法も、 そもそもどうしてそうなっているのかも、 正解が思い当たらないくらい子供だ。 (.72) p_h_game 2021/08/15(Sun) 3:24:02 |
【徒】 一年 黒沢誉「先輩かっこいいすもんねー……」 「見た目はともかく中身とかそうそう似ねえすよ。 家族ったって別の人間だし……」 すぐに手が出るままだ。 先輩の前で見せずに済んでいてよかった。 (.75) p_h_game 2021/08/15(Sun) 9:31:42 |
【徒】 一年 黒沢誉「普通に水道水かと思っ マジかー……」 じゃあそのせいかもなあ。 適当に結論づけてしまいかけて、続く言葉にやや固まった。 「…………俺がかわいいはねえすわ。 他ん一年組ならわかんねえでもねえすけど……」 「こういうのも湯あたりって言うんかなあ…… 大丈夫すか、それ」 やっぱ休んだ方がいいんすかね、 などと言いつつ手を差し伸べる。 一旦休憩所でも脱衣所でも戻って休憩する心づもり。 (.76) p_h_game 2021/08/15(Sun) 9:32:01 |
【徒】 一年 黒沢誉気に入ってるならいいんじゃないすか。 味でわかるもんすかね。 相槌を返す前に別の台詞が聞こえて、 口を開きかけてそのまま固まった。 意味を噛み砕く前に次々言葉が降ってくる。 からかい混じりならいくら先輩でもはたいて止めるが、 質の悪いことにそういう雰囲気でもない。 どうにも遮れないまま、気付けば止んでいた。 (.81) p_h_game 2021/08/15(Sun) 15:01:37 |
【徒】 一年 黒沢誉「や。く」 「口説かれてんのかと思った……」 ほとんど唸るような声色。 顔まで熱くなってくる。頭を振ってみても振り払えない。 「や……っぱ、休んだ方がいいって。うん。 しばらくしたら落ち着くんじゃないすか……?」 そう言う後輩は落ち着いたようにも見えないが、 先輩の手を握ってさっさと出てしまおうとする。 自分の体温もそうすれば下がるんじゃないか、と 楽観的に考えて不安を誤魔化す。 (.82) p_h_game 2021/08/15(Sun) 15:02:02 |
【神】 一年 黒沢誉ジャージを一番上までしっかり閉めて、 首にタオルをかけたままかき氷を黙々と食べていた。 ミルク宇治金時。 「売る気がなさすぎんだよな。マズかねえけど」 売りにされているソフトクリームより扱いが地味。 食べ終わったゴミを捨ててその場を離れる。 (G88) p_h_game 2021/08/15(Sun) 17:02:31 |
【独】 一年 黒沢誉「…………」 「……駄目かもしんねえなァ……」 手っ取り早く冷やしにかかってみても、 どうにも熱が引いていかない。 (-20) p_h_game 2021/08/15(Sun) 17:03:53 |
【徒】 一年 黒沢誉「先輩」 きちんと頭を冷やしきれるくらいの時間が経ってから、 バスの時と同じように隣へ腰掛けた。 「……俺ァ喧嘩売られてんすか?」 機嫌が悪い。 「口の滑りがよくなってんのはわかりましたけど。 聞かなかった事んして忘れとくには喋りすぎじゃねえの。 『それでもよかったら』じゃねえんすよ。 良くねえにしたって半端に放置する方が気持ち悪ィわ」 半端に残った元から雑な敬語が もうほとんど剥がれかけている。 「壊れて困るって程ちゃんと関わってもねえし。 何。なんなんだよ」 (.88) p_h_game 2021/08/15(Sun) 17:23:26 |
【徒】 一年 黒沢誉「はァ?」 機嫌どころかガラも悪い。 見た目から想像される通り――といえばそうだが。 「まだって何」 「言いたきゃ言やいいだろ別に」 「タイミング計る必要でもある訳」 水も氷も冷まさなかった。 後からぐらぐらと頭が煮えて、自制がない。 普段飲み込めるものが外に出る。 「初対面の元幽霊部員とこの短期間でどう関われって? まだ喋った方だろ、これでも」 (.90) p_h_game 2021/08/15(Sun) 18:29:18 |
【徒】 一年 黒沢誉戸惑う、照れる、困る、気まずげにする、あたりが 普段の振る舞いからすれば自然なものだった、はずだが。 「へーえ」 どれでもなかった。 背を曲げて膝のあたりに肘をつく。姿勢も態度も悪い。 (.96) p_h_game 2021/08/15(Sun) 19:54:40 |
【徒】 一年 黒沢誉「あんだけ触ってまだ足んねえの」 「温泉の勢いって何。酒じゃねえんだから」 「後輩困らせんのが好きって悪い先輩だなァ! でもあれか。ちゃんと困って罪悪感湧かねえなんて 俺くらいしかいねえもんな〜〜……」 「……ハハ。面白」 一度飲むだけの冷静さがなければ、他の何より愉快が勝つ。 他人からの直接的な好意なんて受け取った覚えがなかった。 あまり、どころか明確に性格の悪そうな笑顔。 (.97) p_h_game 2021/08/15(Sun) 19:55:02 |
【徒】 一年 黒沢誉「男同士だけど?」 肘をついただるそうな姿勢のまま。 やや下から覗き込むようにして、訊ねたのはそれだけだ。 (.98) p_h_game 2021/08/15(Sun) 19:55:12 |
【徒】 一年 黒沢誉「なお悪ィだろ、それ。どっちも」 罪悪感があっても意図的に困らせたい。 わざと意地の悪い触り方をした。 少なくとも褒められたものではない。 はーあ、とやる気のないためいき。 (.101) p_h_game 2021/08/15(Sun) 20:46:52 |
【徒】 一年 黒沢誉「俺、『お兄ちゃん』だからさあ? 年下とかあんま小さいと妹に見えて無理なんだよな」 「一番背ぇ高えの誰だったかな。鴨嶋先輩? そんでもあれはあれで危なっかしいから無理だわ。 好き嫌いじゃねくて頭が保護者んなる……」 「……『背が高くて』『年上』だなァ? 勢喜先輩?」 (.102) p_h_game 2021/08/15(Sun) 20:47:19 |
【徒】 一年 黒沢誉何も言わずにそのまま覗き込んでいた。 今困っているのは相手の方だ。 「女の子じゃねえから駄目」 「なんて。言った覚えねえけど」 (.104) p_h_game 2021/08/15(Sun) 21:08:41 |
【徒】 一年 黒沢誉「べっつに。人と付き合ったことねえし。 好みだって絞り出してそんなもんだし」 「…………。 『女の子が好きな黒沢くんが好き』 ならさすがに知らねえ。めんどくせえ趣味だと思う」 ふっと視線を外して、伸びをした。 言わなくて良かった話、は聞き終えてしまった。 「で? そんだけ?」 (.106) p_h_game 2021/08/15(Sun) 21:44:47 |
【徒】 一年 黒沢誉「どっちが好きっつか、どっちでもいい」 「あー。でも、あれだな。 勢喜先輩、俺にはわかんねえけど好きなもん多いだろ」 「そん中に俺が入ってんのは気分いいかな」 地が短気なのは間違っていない。 より正確に言うなら、喜怒哀楽の振れ幅が激しくて ついでに切り替わりやすい。要は子供だ。 「嫌ならどうするか知ってんじゃねえんですかあ?」 (.108) p_h_game 2021/08/15(Sun) 22:06:29 |
【徒】 一年 黒沢誉「んー……? ん」 体温まで子供じみて高い。 もう少し冷静だった時、手を握った時よりもまだ高い。 「触られんのなあ。 嫌いじゃねえけど反応に困んだよな。 なんも考えてねえと肘あたり出るし」 抵抗はない。 距離の近さにたじろぎもしない。 (.111) p_h_game 2021/08/15(Sun) 22:30:56 |
【徒】 一年 黒沢誉「あつい。 氷食ってもずーっとあつくて、なんか腹立ってきて」 だから顔を出した時不機嫌だった、と。 そういうことだったらしい。 「じゃあ好き?」 「……わかんねえな。撫でられんのは好き」 「…………」 間。 「人……わざわざ来ねえか、こんなとこ。 客少ねえもんなあ……」 気にするなら剥がしてどこかへ押し込んでいたところだ。 止めない。 (.113) p_h_game 2021/08/15(Sun) 22:59:15 |
【徒】 一年 黒沢誉「あー? あー。そう。 冷やしてんのに思った通りになんねえからムカつく」 風邪や不調で思い通りに動けない、 というのに縁のなさそうな後輩だ。 苛立ちに転化されてしまっているのかもしれない。 撫でられて、それが続いて、 わかりやすい棘はじわじわと減っていく。 「…………」 「……あんだけ言ってもヒかねえんすか。 や……ほとんど八つ当たりだったと思うんすけど」 照れはないかわりに、少し困ったような調子だった。 (.115) p_h_game 2021/08/15(Sun) 23:56:41 |
【徒】 一年 黒沢誉「どっかしら変じゃねえ先輩います?」 雑な暴言。素直な一意見。 「家族が抜けてて。強めじゃねえと伝わんねえから…… でも人に言うことじゃねえなあって。 自覚はあるんすけどね。なんか今日は、良くねえ……」 ごくごく単純に、触れられたから落ち着いてきてはいる。 まだ吐く息も体温も熱いままだが。 「…………ならないやつなんすか、これ」 一人でどうにもできないことには遭わずに済んできた。 まず自分で対処するのが染みついている。 (.117) p_h_game 2021/08/16(Mon) 0:12:32 |
【徒】 一年 黒沢誉「あー? ……あー。そういう……」 「混ざってなくてよかったすね。 さすがにこう。マズかったんじゃないすか」 男女混合で何か起きるとも限らないけれども。 可能性が排除されていれば安全ではある。 「……。どうすっかなあ…… 俺はこんだけで十分なんすけど。 勢喜先輩に撫でられんの好きだし」 むにむにと先輩の頬をつついた。 なんの他意も感じられないじゃれ合いの範疇。 (.119) p_h_game 2021/08/16(Mon) 0:48:04 |
【徒】 一年 黒沢誉「つーか泊まるとかいう話だった気ィするし。 人数多けりゃ大部屋もあったっしょ…… ウワ絶対嫌だな。首ィ括るしかねえそんなん」 どうしようもない惨事は想像できたし、 そうしないように苦心するのもわかった。 「はァん」 「……んじゃあやめときます。 勢いじゃ嫌とか言ってたすもんね」 触れていた手を引っ込めて、 置き場に迷った腕がそのまま垂れ下がる。 「付き合うんなら別に。急がなくてもいいんじゃないすか?」 (.121) p_h_game 2021/08/16(Mon) 1:24:35 |
【徒】 一年 黒沢誉構えそうになった肘も膝も結局入らなかった。 自分の顎に手を当てる。 「……。……?」 「俺、体育は実技で成績確保してて。 保健はたいして点数よくねえんすよね」 「あー……そうすね。 さすがに外だとまずいんじゃねえかなあ、 くらいしかわかんねえすわ。 あんまりできねえってんなら多少はしてもらえます」 逆の手のひらを先輩の前にかざす。 ベンチから立ち上がろうとした。 (.123) p_h_game 2021/08/16(Mon) 1:59:54 |
【徒】 一年 黒沢誉「 喧嘩か? 」沸点が上がった訳ではないので、まだキレる余地はある。 必要はそんなにない。 「…………。いちいち聞かなくていいやつだなこれ」 ないのでじき鎮火した。 「部屋。部屋……なあ。 一番マシなんじゃないすか。人の家よりゃ上等で…… 普通に申し訳ねえわ別荘使わしてもらってんのに」 ぐるりと一度首を回した。 「先輩はわかってんすか?」 (.125) p_h_game 2021/08/16(Mon) 2:23:23 |
【徒】 一年 黒沢誉「違えわこれ。鳴き声だ」 ド無礼。 食って掛かってもこうなる、とわかれば 放っておくくらいの落ち着きは取り戻した。 内心はともかく。 「そりゃあそうでしょ。……。 ……実際そういう目的で来てる連中いたりして」 こうなるのが自分たちだけではなさそうだし。 一度味をしめればリピーターは発生するかもしれない。 あるいはそれらを勘違いして、 観光スポットとして宣伝し始めた可能性もある。 (.127) p_h_game 2021/08/16(Mon) 2:48:56 |
【徒】 一年 黒沢誉「何って。やりかた」 「どっちもわかんねえんじゃどうしようもねえすよ。 検索かけて信用できるもんかも怪しくねえすか」 (.128) p_h_game 2021/08/16(Mon) 2:49:06 |
【徒】 一年 黒沢誉「じゃあそれで」 「知らねえよかだいぶマシそうだし。 …………。マズいと思ったらなんとかしますけど、 この時期に突然病院送りにしたかねえんで」 まずくない範囲がどこまでかは後輩次第だが、 本気の拒絶の前に止めにかかるはずだ。 病院送りは待てが一切できなかった場合くらいだろう。 「……。別にもう集合もねえか。 泊まる部屋決まってましたっけ」 (.130) p_h_game 2021/08/16(Mon) 3:09:12 |
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