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【赤】 高等部 ラピス「♪」 『よくできました』 静かに部屋に集まった仲間達にまずはご褒美。 この班の中で大人たちからの言いつけを受けたのは、ここにいる自分たちらしい。 『皆さん、自分に与えられたお仕事の名前は覚えていますか?』 チョークの音だけを響かせて、その下に"凶狼"と書く。 大人を手伝うものに与えられた特別な呼称。 きっとそれぞれが持っている筈だ。 (*3) dome 2022/04/29(Fri) 21:41:42 |
【人】 高等部 ラピス「………」 食事中には黒板を触らない。 ジャステシアの代わりに動く生徒たち…バラニやバット、シャルロッテに褒めるような身振りと拍手を添えて。 姿の見えない上級生をどうしようかと思案しながら、 苦手な野菜と対峙するクロノと、それを見守るシャルロッテを今度はじっと見ていた。 (19) dome 2022/04/29(Fri) 21:45:01 |
【赤】 高等部 ラピス『白狼と皇狼ですね。わかりました』 一つ頷く。 己も気が進まない面があるのだけれど、寮長というものは自然、大人に近い存在で。 "そういう役目"が回ってきてしまったのだった。 それに年少の二人の前で、不安そうな所を見せるわけにはいかない。 『上手くできるように、みんなで頑張りましょう。 最初はお手本……もとい練習のようなものです。 今日連れて行く人は、もう決めてありますよ』 姿の見えない何者か。 それが誰かは、きっともう周知のことだ。 (*6) dome 2022/04/29(Fri) 22:08:09 |
【赤】 高等部 ラピス「………」 『手伝わせてしまって、ごめんなさい』 かつ、と少し弱い音がした。 自分がもっと強ければ、大人たちの命令だって跳ね除けられた。 そうではなかったから、今こうして集まっている。 しかし嘆いても仕方のないことだ。 やるべきことに向き合おう。 『では、今日はジャステシアを連れて行きます。 彼女のことは私に任せてくれますか?』 同じ高等部生だ。人となりも把握している。 まずは手本を、己が見せるべきだろう。 (*9) dome 2022/04/29(Fri) 22:27:41 |
ラピスは、それとなく席を立ち空になった食器を下げてから、またクロノの近くに座った。 (a3) dome 2022/04/29(Fri) 22:41:21 |
【赤】 高等部 ラピス『ありがとうございます』 健気な二人に、お礼を伝えた。 にっこり、いつもの笑顔で応えてみせる。 『大丈夫です。 重ねてですが、頑張りましょうね。 また明日、同じ場所に同じ時間で集まること! (*^^*)』 (*12) dome 2022/04/29(Fri) 22:48:40 |
【人】 高等部 ラピス「………………」 好き嫌いしなくてもちびっ子のまま育った最上級生は、喧騒の中でもとても穏やかな顔で座っている。 これが諦めだ。 (48) dome 2022/04/29(Fri) 22:58:36 |
【赤】 高等部 ラピス逃がすことはあっても、逃げることはきっとない。 年長の責任感だけは、ちゃんと心にあるのだから。 「!」 えい、えい、おー! 無言でも元気はいっぱい。 3人で拳を突き上げて団結を示すのだった。 (*15) dome 2022/04/29(Fri) 23:08:12 |
【秘】 高等部 ラピス → 童心 クロノ食堂を出て、形ばかりの捜索をして、作戦会議も終えた後。 てくてく、小さな歩幅で隣のクロノと歩く。 合わせようと思わなくても同じくらいの歩幅。 中庭の暖かな日差しを受けながら、適当なベンチに腰掛ける。 我ながら白々しい言葉を書いたものだなあと呆れながら、食堂を離れる理由を写したままの黒板の文字を消している。 上書きしてしまうように隅っこにお花の絵を描いた。 それから、かつかつ、チョークが文字を象る音。 『クロノちゃんは』 『病気を治したいと思っていますか?』 (-35) dome 2022/04/30(Sat) 2:36:07 |
【秘】 童心 クロノ → 高等部 ラピス他ならぬ自分達がジャステシアの神隠しの原因になるのだと 作戦会議を通して改めて身に染みて分かったクロノは、 少女の姿で暗い顔をしていたものだが 現金なもので、あなたとベンチで日向ぼっこをしていれば 罪悪感も怖さも、ゆるゆると和らいで来て。 ぽかぽかとした陽気のもと、 チョークの音に、その音のもとを見て、読んで 答えの決まってる問い掛けに、即答しようとして── ──大人びた顔で、悩むような素振りを見せる。 「……わたしは、」 ▼ (-46) Rurux_is_me 2022/04/30(Sat) 7:00:20 |
【秘】 童心 クロノ → 高等部 ラピスけれどそれも、少しの間のこと。 ぴきぴき、という形の変わる小さな音と共に 先刻までの少女の顔が困ったような顔をした。 「治したい……よ。 ばけものとか、きもちわるいとか、 いわれるの、やだもん」 「なおしたい、けど…………」 言いながら俯いて、言葉を詰める。 治したい気持ちは間違いないけれど、 けれど治すことを恐れて、歯切れ悪く言葉を紡ぐ。 「……みんなとずっとたのしく生活したいから、 なおしたくない……」 ……治療の過程にあるもの、目先にある、 “大人たち”の手と目を、恐れていた。 (-48) Rurux_is_me 2022/04/30(Sat) 7:18:02 |
【秘】 高等部 ラピス → 童心 クロノ少女の姿は、言葉よりも雄弁にその感情を教えてくれる。 この施設だからこそ普通に過ごせる子達がいる。 同室の後輩もその内の一人なのだろう。 『こわいですね』 治療はきっと手放しに喜んで受けられるものではない。 狼として動いているからこそよくわかる。 『長くいる私も怖いと思う気持ちがあるから、クロノちゃんはもっと怖いでしょう』 『みんなと過ごせなくなるのも寂しい』 ▼ (-49) dome 2022/04/30(Sat) 8:35:12 |
【秘】 高等部 ラピス → 童心 クロノ『でもみんな、病気で悩んでいます』 『病気と上手に付き合う方法があれば、それが一番ですが。 その悩みを消せるなら、治療は悪いだけのものではないのかも』 だからこそ自分も、こんな役目を受け入れたのかもしれない。 せめて学友が外で気兼ねなく過ごせる身体を手に入れる可能性があるのなら。 『みんなが治れば、みんなが外で一緒になることだって夢ではありません』 それが身勝手な判断だとしても。 いつかこの身に、罰が下っても。 大人達に利用されるなら、こちらだって利用してやろうじゃないか。 無為に震えているだけの仔羊でいるつもりは毛頭ないのが、この生徒の本音であった。 (-50) dome 2022/04/30(Sat) 8:37:38 |
【神】 高等部 ラピスとてとて、小屋の周りを散歩ついでに通りすがる。 色々な動物が世話をされているようだ。 「!」 視界の端では同じBクラスの仲間が兎に人参をあげていた。 飼育係は見向きをされたりされなかったり。 おつかれさま。と手を振って。 鶏小屋に近づいてしゃがむ。 餌は持っていないから、檻の中の鶏を見るだけ。 たまにこうしてゆったり時間を過ごしに来るのだった。 (G1) dome 2022/04/30(Sat) 13:22:29 |
ラピスは、小さなスケッチブックに周りの景色を描いて過ごしている。 (a22) dome 2022/04/30(Sat) 13:23:08 |
【秘】 童心 クロノ → 高等部 ラピス綴られていく文字を俯きがちに見つめて、 「…………」 綴られていく文字を最後まで読んで、 ゆっくりと頷いた。 「…………うん。ちゃんと治るなら……。 あとで、また、みんなで たのしく遊べるかも、しれないもんね……。」 言いながらも不安が晴れないのは、 治療が本当に効果を出すのだろうかという疑心と、恐怖から。 「こわがってばっかじゃ、だめだよね……。 治療が終わったらたのしいことが待ってるって 思ってれば、こわくないのかなぁ……」 (-64) Rurux_is_me 2022/04/30(Sat) 13:43:05 |
ラピスは、ちょっとでも視線が向いたのでご満悦だった。にこにこ。 (a25) dome 2022/04/30(Sat) 14:34:32 |
【秘】 高等部 ラピス → 童心 クロノ『こわい気持ちがあっても、大丈夫ですよ』 『大丈夫じゃなくても、大丈夫』 完璧な恐怖の克服なんて、そうそうできないだろうから。 『一緒にこわいを分け合えば、平気です』 『一緒に楽しいを夢見れば、元気が出ます』 だから一緒に頑張ろう、と。 あの秘密の部屋には、仲間がもう一人いるのだし。 子どもなりに、不安と期待を抱えて過ごしていこう。 (-68) dome 2022/04/30(Sat) 15:00:04 |
【秘】 童心 クロノ → 高等部 ラピス「…………うん。 ありがとう、ラピスちゃん。」 不安は抱えたまま、それでも小さく笑ってみせる。 大人たちに見合うはたらきをしなければ、 自分達も大人たちの手に掛けられてしまうのだろうから 頑張らなければ、いけない。 「……ラピスちゃんは、どう? ラピスちゃんは、病気、なおしたい?」 みんなが治れば、と書いてくれた手前 そのみんなに、あなたはちゃんと入ってるだろうけれど。 あなたの気持ちも聞いてみたくて、同じ事を訊いてみる。 (-77) Rurux_is_me 2022/04/30(Sat) 18:34:17 |
【秘】 高等部 ラピス → 童心 クロノ尋ねられると一度、手袋を嵌めた自分の両手を見て。 ほんの少しぎこちなく、握って開いての動作。 少し軋むみたいな感覚がする。 それからフリルで見えない首元を指先で探って。 こくん。 治ってくれたら嬉しいのは本当だ。 でも、自分より先に治ってほしい子がいっぱいだから。 ちょっと迷ってしまうだけ。 (-86) dome 2022/04/30(Sat) 19:30:17 |
【神】 高等部 ラピス>>G18 バット がん。 大げさな動きでショックを受けたような身振りをしたけれど、それがポーズなのはいつものこと。 自分が小さいという事実はしっかり認識していた。 そして兎のノインよりは……大きい。 黒板の余ったスペースにチョークを走らせ、 『私は小さいですが、バットくんに肩車してもらえば2mは余裕で越えられます。 問題ありません。適材適所です』 よくわからない言い訳をひとつ。 部屋に戻ると聞けば、こくり、また一つ頷いて。 きっと自分の歩幅に合わせてくれるだろうけれど、気持ち大きめに一歩をとって、並んで寮への道を歩き出す。 (G20) dome 2022/04/30(Sat) 19:33:06 |
【秘】 童心 クロノ → 高等部 ラピスあなたの病気のことは、ちゃんとは知らない。 声を出さないのか、出ないのかも知らない。 でも治したい気持ちがあるなら良かった。 「……ラピスちゃん、 ひとつ……約束しよ」 「ここを卒業して、外に出たら、 外でまた会おうねって、約束。……どうかな」 あなたはもう18歳で高等部で 多分自分より早く、此処から出るだろうから。 自分が治療にちょっと前向きになるために、 あなたも周りを優先させながら、 あなた自身の事もちゃんと治そうと思えるように。 不安を顔に映しながら、小指を立てた。 (-93) Rurux_is_me 2022/04/30(Sat) 20:05:14 |
【秘】 高等部 ラピス → 童心 クロノ自分の病気のこと。 今までクロノの前ですら、手袋を外していなかった。 他人の世話をよく焼くけれど、自分のことになると疎かにしてしまうのが癖で。 それはギムナジウムに来たばかりのクロノにも、短い同室生活の中できっと悟られていることだろう。 幼い声で伝えられる約束。 約束ならば、守らないと。 律儀なところも、きっとあなたにわかられている。 珍しくちょっと困ったみたいに眉を下げて。 でも表情はちゃんと笑顔で。 手袋越しの指切りげんまんが、交わされた。 ▼ (-94) dome 2022/04/30(Sat) 20:29:57 |
【秘】 高等部 ラピス → 童心 クロノ『今度』 続けてチョークの音がする。 『きちんと病気のこと、話します。 でもそんなに大変なものではないから、心配しないでください』 ね?と首を傾げてあなたを見つめた。 (-95) dome 2022/04/30(Sat) 20:30:39 |
【秘】 童心 クロノ → 高等部 ラピス重ねられた小指を少しだけ絡めて 嬉しそうに笑う顔は、分かり易く老ゆ。 チョークが黒板を叩く音を聞いて。見て。 「うん」 「……今度、教えてほしいな。 わたしはいつでも、大丈夫だから」 嗄れた声があどけなく言って。 ちいさく苦笑をして、ぴきぴきと顔が若さを戻していって。 溜息の様に吐いた息で、 あなたと共に、暖かな空を今しばらく見上げていたことだろう。 (-99) Rurux_is_me 2022/04/30(Sat) 20:40:48 |
【赤】 高等部 ラピス「………」 共用キッチンに誰もいない時を見計らって、ホットミルクを二つ作る。 蜂蜜をたっぷり。 片方は隠し味に■■■を加えておく。 からん、と匙でひと混ぜしたら、 淹れたてのそれをお盆に載せて準備は万端。 準備ができたら、 あのこに おやすみをとどけにいこう。 (*16) dome 2022/04/30(Sat) 20:59:03 |
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