【人】 和菓子屋 稲庭―「うさぎ堂」狐と兎のこと― [注文の品を渡して去ろうとすれば、呼び止められた。>>28 ふえ?と首を傾げていれば、簪を渡され、反射的に受け取ってしまい。] えええっ。 [予約の約束のお礼にしては、いささか立派すぎる。 決してつまらない物ではなかった。] これは詰まる物ですが……! あのぅっ…… [しかし、小さな満月をあつらえたような簪は魅力的であり。ちょっと惜しい、と欲深い本心と戦っているうち、次のお客様は待っているし狐面の女性は帰ってしまうし。 どうしよう?と考えつつも、とりあえずエプロンのポケットに仕舞っておく娘だった。*] (44) mikanseijin 2022/10/05(Wed) 0:24:59 |
【人】 和菓子屋 稲庭[一二三と九朗に商品をお渡しした後、団子が少なくなってきたのもあり、少し休憩に入ることが出来た。 ふう、と一休みしてお茶を飲み。 そしてすぐ、うさぎ堂を出た。 ろくに簪の礼も言えなかったのだ、狐面を探して兎面は駆ける。が、祭りだと浮かれて面をしている者はそこそこ居て、すぐには見つからず。 懐中時計を持った兎のように駆け回っていたのだが、神社への道を登る前にくたびれて、石段に座って空の月を眺めていた。] ああ……? なぁに、あれ…… [ぽかんと口があく。>>n2 白銀の鱗を持つ魚のような、蛇のような。 不思議な姿を、うさぎは見たのだ。**] (46) mikanseijin 2022/10/05(Wed) 0:47:01 |
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