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【雲】 高井 柊[ 雪奈は気の置けない友人だった。 誰よりも近くにいて、誰よりもお互いを理解できていた。 よき友人でありよき理解者。 雪奈の中で雄が限界を迎える。 そんな雪奈を汚している。 その想いに付け込んで、甘えて、自分の痛みを押し付けて。 雪奈はそれでも自分が付け込んでいる方だと思っているだろう。 ───自分たちはお互いをよく知っている。] …雪奈ッ! [ 激しく腰を振るって最後のひと突きを入れると、雪奈の中から雄を抜き出して、その白い肌を白く濁った精で汚した。]* (D2) shimelru 2024/01/09(Tue) 19:25:57 |
【雲】 高井 柊[ このまま雪奈に溺れていきそう。 我に返るのが怖かった。 もうどうしたって友人には戻れない。 この夜が終わったとき、二人の関係がもはや何物でもなくなってしまう気がして。] ……雪奈…… [ 口付けて、ベッドに縫い付けるように押し付けて。 繋がってまた雪奈を激しく求めて。 なんと呼んでいいかわからない二人の関係。 これでも友人だと言える?それともセフレ? いや、名前なんてどうでもいい。 今はただ雪奈に溺れて、何もかも忘れるように。 二人のことも、先輩のことも、何かも忘れて。 ただ雪奈と繋がっていることだけを感じていたい。]* (D5) shimelru 2024/01/09(Tue) 22:28:13 |
【雲】 高井 柊[ 必死に二人の関係の呼び方を探す。 見つからない。 失いたくないのに、都合よく扱いたくもない。 でも結局は甘えている。] 雪奈…… [ 二の句は続かない。 側にいて欲しい? それともまた違う何か。 自分でもわからないまま、雪奈を抱いている。] (D8) shimelru 2024/01/10(Wed) 18:35:30 |
【雲】 高井 柊[ 考えも想いも定まらないまま、体力が続くまで雪奈を抱いた。 駄目だと思いながらも何度も何度も、付け入るように、縋るように。] なあ、 [ 強い疲労感と軽い眠気。 胡乱な意識の中、だけどはっきりと伝える。] 付き合わないか?俺たち。 [ 雪奈の顔を見れないまま。 仰向けに天井を見上げて、それは呟くように囁くように。]* (D9) shimelru 2024/01/10(Wed) 18:35:49 |
【人】 高井 柊[ すれ違っていたか。 それは夢ではなかったし、戸惑いや迷いがなかったと言えば嘘だけど、決して夢の中で告げた言葉ではなかった。 雪奈もそうだと思っていた。思っていたかった。 友人には戻れない。 なら進むしかない。 それが恋ではなくても、愛情は確かにあったと信じたかった。 友情から変化したものであっても。 だからこそ 形 を作りたかったのかもしれない。でも、だけど、熱が冷めてしまえば───… ] (0) shimelru 2024/01/10(Wed) 20:53:19 |
【人】 高井 柊[ 雪奈が眠ったのを確認すると、ベッドから抜け出して、部屋から抜け出して、自分の部屋に戻った。 冬の寒さが部屋の空気を冷たくしていた。 そこで初めて泣いた。 先輩に振られてから、初めて涙を流して泣いた。 届かなかった想い。 浮かし切れなかった熱。 押し寄せる後悔に苛まれるように。 静かに泣いた。 残ったのは自己嫌悪と、罪悪感だけ。] (1) shimelru 2024/01/10(Wed) 20:53:47 |
【人】 高井 柊[ 傷 は癒える。時間と共に、失ったもの、空いた穴を塞ぐように何かで埋めていく。 埋める何かは何でもいい。 人の心はそう強くはないのだから。 ドラマチックでもヒロイックでもなく、ただ時間と共にそれは日常へと戻っていく。 雪奈との一夜から半年が経った。 先輩との関係は良好だ。 元々泥沼になりようのない関係性。素敵な女性に憧れた年下の男がいただけで、何も関係性なんて生まれてすらいなかったから。 仕事ではよき先輩と、その後輩。 失恋の痛みが消えるにはそう時間は要らなかった。 確かに好きだった。 でも、終わってみれば、痛みが消えて仕舞えばただそれだけのこと。 大人になりかけの、まだ青い恋がひとつ浮かんで消えた。 それだけのこと。 そして、大切な友人を失った。 その事実だけは消えることなく大きな穴を空けた。 それもまた日常の中で少しずつ埋めていく。きっと出会ってから失うまでと同じだけの時間をかけて癒えていくのだろうと、そう漠然と考えていた。]* (7) shimelru 2024/01/11(Thu) 19:39:16 |
【秘】 松場 雪奈 → 高井 柊*** 柊へ 貴方に会えなくなって、ずいぶん経ちますが、元気にしていますか? 今の部屋を出て行こうと思っています。 突然、引っ越しでその事実を知るより、事前にお知らせしておこうと思いました。 私は、いつも、いつまでも貴方の幸せを願っています。 雪奈より (-7) shiya 2024/01/11(Thu) 20:46:29 |
【雲】 高井 柊[ その手紙は決別だった。 夜遅くに帰ってきて見つけたそれは、その半年ぶりのコンタクトは決定的な別れを告げるものだった。 半年経ってどんな大きな穴でも埋まっていくのだと。 そう確かに思えたのに。 こうしてまた心を揺さぶられる。 いつまでも。 まるで化膿した傷口のようにじゅくじゅくと。 膿んで熱と痛みを忘れさせない。] どうしろって言うんだよ。 [ 呟いた暗いひとりの部屋。 どこにも向けられない感情と、どこにも届かない言葉。 テーブルの上の手紙。 メッセージならすぐ返せるのに。 本当に返すかどうか自分でも不確かなままそんな不満を抱く。]* (D14) shimelru 2024/01/12(Fri) 20:35:27 |
【雲】 高井 柊[ 暫くして、ベランダに人の気配。 というより、隣の部屋の雪奈の気配。 いつもなら避けるように決して外には出ない。 けど。 こんな手紙のせい。 隣に雪奈がいることがわかっているのにベランダに出た。] よっ [ 初夏の生ぬるい夜の風。 手すりに体を預けて隣の部屋の方を見た。]* (D16) shimelru 2024/01/12(Fri) 22:48:38 |
【雲】 高井 柊[ ビールの缶を片手に言葉を交わす。 防火壁のせいで雪奈の姿は見えない。] 引っ越すのか。 [ 言葉にしたのはそれだけ。 ベランダから今度は遠くを見てビールを一口。 全然美味しくない。]* (D18) shimelru 2024/01/13(Sat) 12:23:36 |
【雲】 高井 柊[ 雪奈の声が震えている。 あの夜、決定的に変わってしまった二人の関係。 だけどそれは不幸なへんかだったのか。 友人という形におしこめて。 それが変わってしまうこと、変わってしまったことを恐れたのは何だったのか。罪悪感と後ろめたさにただ変わることへ怯え、びびっただけではないのか。] 無かったことに、しなきゃ駄目なのか? [ 問い掛ける声は雪奈に向けたものだったのか、それとも。]* (D21) shimelru 2024/01/13(Sat) 13:53:44 |
【雲】 高井 柊俺は…… [ 無かったことになんかしたくない。 後悔はあった。罪悪感もあった。 雪奈を利用した。そんな自分が嫌だった。でも。] 雪奈にそばにいて欲しい。 [ それは恋ではないのかもしれない。 それもまた、後ろ向きになった原因だった。 でも。 恋ではないとしても、雪奈が好きな気持ちに嘘はない。それは友情の延長かもしれない。執着かもしれない。失いたくないだけなのかもしれない。 だけど、それの何が悪い?] (D24) shimelru 2024/01/13(Sat) 17:01:55 |
【雲】 高井 柊[ 本当に自分が嫌になる。 身勝手で、雪奈を利用して、雪奈を傷つけて、でも。] 俺は……お前を失いたくない。 [ それは何一つ偽らざる本心だから。]* (D25) shimelru 2024/01/13(Sat) 17:02:27 |
【雲】 高井 柊いいよ。 俺も……雪奈に会いたい。 [ 半年の間、避けていた。 会えない理由も、合わない理由も曖昧で定まらないまま。 だけど半年経ってみて残ったのは雪奈に会いたいということだけ。 ベランダから部屋に戻る。 それから、玄関に行って鍵を開けた。 いつでも彼女を迎えられるようにそのままそこで待っている。]* (D28) shimelru 2024/01/13(Sat) 19:39:53 |
【雲】 高井 柊[ きっとそれは熱に浮かされるような激しい想いではない。 雪奈が向けてくれるそれとは違う。これは恋ではない。] よ、久しぶり。 [ 扉を開けて雪奈を迎えいれて。 それから強く抱きしめた。 半年の空白を埋めるように彼女を強く腕に抱く。] 俺も会いたかった。 お前がいないのは寂しくて苦しかった。 [ そのはにかんだ顔を見て思う。 自分は確かに雪奈を必要としている。 そして確かに彼女を想い、愛していると。]* (D30) shimelru 2024/01/13(Sat) 20:28:14 |
【秘】 松場 雪奈 → 高井 柊[同じ気持ちだったのが嬉しい。 だけど、きっと私の方が重いだろう…。 ずっと、好きで、好きすぎて、黒く濁るような 真綿のように、包んで、ダメにするような…そんな想い。] (-13) shiya 2024/01/13(Sat) 20:52:30 |
【雲】 高井 柊[ そんな必要もうないのにって思いながら。 雪奈に負けないぐらい不敵に笑って答える。] 楽しみにしてる。 ……これからずっとな。 [ 先輩に失恋した 傷 はとうに癒えた。そこに残ったのは埋められなかった喪失感という穴だけだった。 恋をした。 それは実らなかった。 恋はしなかったかもしれない。 でも、そこに愛情はあった、今もたしかにここに。]* (D33) shimelru 2024/01/13(Sat) 21:24:02 |
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