人狼物語 三日月国


42 【突発完全RP村】実になりてこそ、恋ひまさりけれ【誰歓】R18

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


【独】   希壱

/*
お疲れ様でした!
完全にエピに入る日数を勘違いしてて2日目発言せず申し訳ありません……

何年ぶりかになる入村でしたが、とても楽しかったです…!というか、まだまだあれで終われないので頑張って締めまで走ります…!
秘密喉とか読み終わったらまた書きにきますね、今日はずっと張り付くぞぉ…!
(-13) motugami 2020/09/18(Fri) 13:31:44

【独】   希壱

/*
>>-4
きゃー!ながれんちゃんだ!!!ながれんちゃん!!まさか同村してたと思わんかった!!お久しぶりです!!!(もっちーって私のことであってるよな?って思いながら……間違ってたら申し訳……)
RP村では確かに初めましてだ!同村嬉しい!!!
数年ぶりの完全RP村なのでほんと……そんなこと言って頂けると有難いです……ありがとう………ありがとう…………
(-14) motugami 2020/09/18(Fri) 13:36:12

【人】   希壱

[長いようでいて、短い夢だった。

高校生の時の修学旅行。
そこで植え付けられたもの。

毎晩、愛しい人を殺す夢を見る。
毎晩、いとしい人に殺される夢を見る。

……そんな、
呪い


毎朝目覚める度に、身体の何処かに"跡"が残った。

首を絞めていた手形。
心臓を抉り取られていた傷跡。

苦しさも痛さも無かったけれど、
呪いは今もここにあるのだと思わされた。

でも、自分を許すことなんて出来ないから。
その呪いすらも受け入れた。

大切な仲間だった。
こんな俺を受け入れてくれた、大切な────]
(0) motugami 2020/09/18(Fri) 17:17:14

【人】   希壱


[…そう。大切な仲間。


そんな大切な仲間を憎んで、恨んで、嫌って。
溢れ出た感情を抑えることも出来ずに。
毎晩、毎晩、誰かを呪って。

そんな哀れな狂人の最期は、
仲間の手で葬られてしまったのだけれど、

そんな思いを抱えた代償に与えられた呪いだった。

呪いの期間はたったの一年間。

けれど、長い長い一年間だった。]

 
(1) motugami 2020/09/18(Fri) 17:17:50

【人】   希壱


[あの修学旅行の思い出を、

たった数人しか覚えてはいないのだ。

俺が苦しんでいたって。
俺が悲しんでいたって。

気持ちを共有できる人間は、僅かしかいない。
あの日、皆で決断をしたことを。


覚えているのは、裏切り者だけだから。]

   
(2) motugami 2020/09/18(Fri) 17:18:46

【人】   希壱


[…あぁ、ほら、今も。

きっと、懐かしい夢の続きだ。

もう見ることはないと思っていた、

卒業式のあの日から、

もう見ることはないと思っていた、

自分が、死ぬ、────────────]
 
(3) motugami 2020/09/18(Fri) 17:19:42

【人】   希壱


 
 ────────ん、

 
(4) motugami 2020/09/18(Fri) 17:20:03

【人】   希壱

[目が覚める。

……というより、目が勝手に開いた、
の方が正しいのかもしれない。

覚醒し切っていない頭では、
ただ目の前に扉がある事くらいしか認識できないでいた。]


 …………、…………………………?


[思考がまとまらないまま、扉に手を伸ばす。

この扉を開ければこの空間から抜け出せるはずだ。

どこに繋がっているかなんてわかんないけれど。
この真っ暗闇にいるよりはきっと………]
(5) motugami 2020/09/18(Fri) 17:20:20

【人】   希壱



 ……………………………………?


[見るからに何かの店内だった。
カウンターの向こうでは、店員らしき男が一人。

ここは何処なのか。
俺はどうしてここに居るのか。

目覚めたばかりの頭で理解する事も出来ず。
扉の真ん前で立ち止まってしまう。]
(6) motugami 2020/09/18(Fri) 17:20:56

【人】   希壱

[とりあえず、と。
状況を理解する為に辺りを見渡す。

視界に入った蔵書量の多さに目眩がして、
美味しそうなフードメニューの内容に心が踊って、
店の説明書きを読んでから、
やる気の無さそうな店員を見て >>0:1、]


 ………あ、やべ、


[店の真ん前で立ち止まって居ることに気がついて、
とりあえず店内へと足を踏み入れた。]
(7) motugami 2020/09/18(Fri) 17:21:23

【人】   希壱


["漫画喫茶コズミック"

家の近くにそんな漫画喫茶なんてあっただろうか?
それとも、大学の近くに出来たのか。

いや、そもそも俺は
こんな所にくる用事なんて無かったはずだ。

あの子の為に、早く家に帰らなくちゃいけなくて…]
(8) motugami 2020/09/18(Fri) 17:22:03

【人】   希壱


[そして、ふと、思い出す。]
   
(9) motugami 2020/09/18(Fri) 17:22:19

【独】   希壱


[赤い赤い血が流れる。


瞳に映る世界がぐらりと反転して、

辺りが真っ赤に染まっていく。

好奇な目に晒されて、


ご時世宜しくカメラの音なんか聞こえてきて。]

 
(-28) motugami 2020/09/18(Fri) 17:22:49

【独】   希壱


[薄れていく意識の中で、


誰かの声を聞いた気がした。]

 
(-29) motugami 2020/09/18(Fri) 17:23:02

【人】   希壱


 ……………あ、そうか。
 俺、死んだのか。


[そんな物騒な独り言を、

カウンターの前で呟いた。]*
(10) motugami 2020/09/18(Fri) 17:23:39

【独】   希壱

/*
漫喫に!きた!
ところで離脱します……また夜にきますね…
(-30) motugami 2020/09/18(Fri) 17:26:51

【秘】 やる気のないアルバイト でゅーーす →   希壱



  
昨日見し 人はいかにと 驚けど
なほ長き夜の 夢にぞありける


  
昨日までは元気だったのにと驚くが
  我々もまた長い夜の夢の中にいるのだ



 
(-31) ヨキ 2020/09/18(Fri) 18:24:56

【人】   希壱


[実感なんてなかった。]
 
(24) motugami 2020/09/18(Fri) 23:24:17

【人】   希壱

[いや、うん。本当に。
死んだら実感なんてわかないものなのだ。

痛みなんて一瞬で、
そのくせ、すぐに痛みを忘れてしまって、
自分が死んだかどうかもわからない。

周りの反応を見て、漸く死んだことに気付くのだ。

…そうそう。人間は、眠りにつく直前の
5分間の記憶は何も覚えていないらしい。

それと同じ事なのかもしれない。

……なんて。ただの経験上での妄想、だけど。]
(25) motugami 2020/09/18(Fri) 23:24:48

【人】   希壱



 ………そうかもな。


[カウンターに居座る店員に目を向ける >>11
こちらを眺める無遠慮な視線とかち合わせ、
困ったように微笑んでみせた。

…お生憎様。
不躾な視線には慣れっこなんだ。

芸能クラス、なんて言われたあのクラスで
ただ一人、平々凡々な見た目だったんだから。]
(26) motugami 2020/09/18(Fri) 23:25:49

【人】   希壱



 ……夢なら、いいんだけど。
 でも、もう何度も死を経験したから。

 これが、夢なのか現実なのかなんて、
 そんな区別はもう分かんねぇや。
 
(27) motugami 2020/09/18(Fri) 23:26:14

【人】   希壱

[以前なら分かったかもしれない。
まだ何も知らない、無邪気な自分なら。

だって、夢と現実の区別なんて、
頬を引っ張れば済むだけの話だ。

痛ければ現実。
痛くなければ夢。

でも、あの夢を見続けてしまったから。
夢の中でも苦しさがある。痛みがある。

なら、今こうして頬を抓ったところで
ここが現実か夢かなんてわからない。

……少なくとも、俺の知る現実では
あんなに舌が長い人間は見たことないんだけど >>12。]
(28) motugami 2020/09/18(Fri) 23:26:53

【人】   希壱


 ………………………………。
   
(29) motugami 2020/09/18(Fri) 23:27:50

【人】   希壱

[…いや、もしかすると、死者の世界の住人は
そんな姿が当たり前なのかもしれない。

なんだろう、蛇と人間の融合体?
それともまた別の、未知の生物?

…とりあえず、
何となく爬虫類である気はしている。

たとえ、
夢なら平和な。
現実なら奇怪な。

そんな光景に、驚きはすれど恐怖はなかった。

あぁ、でも。ひとつ言うとするならば。
爬虫類ならヤモリが好きだなぁなんて。

頭の片隅で思って、
手元の本へ視線を落とす彼を見ていた>>13。]
(30) motugami 2020/09/18(Fri) 23:28:16

【人】   希壱



 ………意味、か。


[アルバイトと名乗る店員は、
俺がここに来た意味を知らないらしい。
それなら、彼に呼び込まれた訳ではなさそうだ。

死んだ、なんて言ったけれど。
やっぱり実感なんてなくて。

でも、もし死んでいたとしても、
なにか未練があったからこそ
ここに居るのかもしれない。

未練なんて決まりきってる。
あの子の事だ。
あの子を遺してきてしまった事だ。

……だとしても、
なんでここに居るのかはわからないけれど。]
(31) motugami 2020/09/18(Fri) 23:28:50

【人】   希壱

[チラ、と部屋の奥の蔵書に視線を移す。

そういえば、あの子が生まれてから
一人の時間なんてロクになかった気がする。

……いや、厳密に言えば一人の時間は沢山あった。
でも、その全てを"お手伝い"に費やしてきたから。
両親に構って欲しくて必死だったから。


勉強以外にゆっくり本を読む時間なんて
思い返せば、全然なかった。]
(32) motugami 2020/09/18(Fri) 23:29:29

【人】   希壱



 ……あの本、読んでもいいの?


[カウンターで本へと視線を落とす彼に尋ねる。

仮にもここが漫画喫茶なのであれば、
きっと読んでもいいはずだけれど。

……まぁ、生まれてこのかた、
漫画喫茶なんて利用したことがなかったから。
何か間違った作法があったなら、
それも含めて指摘して欲しいところだと
ぼんやりとした頭でそう思った。]*
(33) motugami 2020/09/18(Fri) 23:30:07

【独】   希壱

/*
でゅーーーーすくんがお話してくれててふにゃー!ってなりつつこの時間まで時間が取れずにお返事遅れて申し訳………

時間取れたので今からゆっくりロル読んできます…!
(-69) motugami 2020/09/18(Fri) 23:31:32

【独】   希壱

/*
尊龍様…!全然気にしないでください!!

檜風呂いいですよね!!香りも良いし!
とても素敵だと思います!!( *´꒳`* )
(-71) motugami 2020/09/18(Fri) 23:45:04

【秘】 やる気のないアルバイト でゅーーす →   希壱



  ここでは、誰もひとりにならないっすから。


[本は決して君を孤独にしない。
 他の誰かのことばかり見ることも無い。
 真っ直ぐ、読み手の心を見つめてくれる。]
(-75) ヨキ 2020/09/19(Sat) 10:13:13

【独】   希壱

/*
>>-72
そんなにくるしめるつもりじゃ…w
顔文字褒めて貰えた!嬉しい!ありがとうございます(*´`*)
(-78) motugami 2020/09/19(Sat) 13:22:19

【独】   希壱

/*
わー!!延長だ!!ありがとうございます!!!!!
(ジョジョわかんないからワンピースでよかったなどと…)
(-79) motugami 2020/09/19(Sat) 13:23:00

【人】   希壱



 …そっか。


[誘惑するような彼の言葉に頷いて、
尾っぽの先で指された本へ手を伸ばす >>35

だって、どれを読めばいいかわからなかったから。

なにせ、膨大な蔵書量。
中には読めない文字だってあるし、
よくわからない本もあるし。

時間は無限にあるように思えて、
きっと、ここにいられるのも少しの間なんだろう。

後悔が消えればその内、身体も消えていく。
……なんとなく、そう思うから。

迷ってる暇なんて、きっとないんだ。]
(57) motugami 2020/09/22(Tue) 13:28:44

【人】   希壱



 ………これ、

   
(58) motugami 2020/09/22(Tue) 13:29:05

【人】   希壱

[表紙に描かれた少年を見たことがある。

……というより、
見た事ない人の方が少ないんじゃないだろうか。

見たことはあっても、読んだことは無い。
強請って買ってもらう、なんて事が出来なかったから。
 
ストーリー

その物語だって未知数だ。
彼がいったいどんな話を繰り広げていくかが全くわからない。
…なんとなく、海賊がどうの、って話を聞いたことはあったけど。


だから、とりあえずと、一冊だけ手に取った。]
(59) motugami 2020/09/22(Tue) 13:30:12

【人】   希壱



 泥棒なんてしないよ。
 そんなことしたら、なずなに顔向けできねぇしな。


[欠伸をする店員に向かって苦笑する。

たとえ、もう死んでたとしても。
俺はいつまでもあの子の兄なんだから。

悪いことはしちゃダメだぞって
普段から言って聞かせてたんだ。
死んだらセーフ、なんて甘い事言えないさ。

…というか、死後の世界にも泥棒なんて概念があるんだな
なんて、ほんの少し関心してしまった。

もしかすると、
過去に誰かが盗みを働いたのかもしれないな。
…それが誰かは皆目見当がつかないけれど。
]
(60) motugami 2020/09/22(Tue) 13:30:44

【人】   希壱



 教えてくれてありがとう。
 ソファ、借りるな。


[ひと言断りを入れてから、本を片手にソファに座る。

辺りはとても静かで、
誰かが捲ったページの音が聞こえてくるくらいだろう。

目を閉じて、深呼吸をして。
その音に耳をすませた。]
(61) motugami 2020/09/22(Tue) 13:31:03

【人】   希壱



 ──────────。

 
(62) motugami 2020/09/22(Tue) 13:31:25

【人】   希壱


[久しぶりの一人の時間。
久しぶりの読書の時間。

ほんの少しのわくわくと、ほんの少しの罪悪感。

…けれど、気持ちは驚くほどに穏やかだ。]
(63) motugami 2020/09/22(Tue) 13:31:57

【人】   希壱



[──────ぱら、と表紙を捲る


ぺら、とページを捲る──────]

   
(64) motugami 2020/09/22(Tue) 13:32:18

【人】   希壱



 ………はは、


[なんて笑いが溢れて。]
(65) motugami 2020/09/22(Tue) 13:32:40

【人】   希壱



 …………っ、


[なんて涙が溢れて。]
(66) motugami 2020/09/22(Tue) 13:33:06

【人】   希壱


[感情を揺さぶられる。

物語に引き込まれていく。]
   
(67) motugami 2020/09/22(Tue) 13:33:32

【人】   希壱


[気がつけば、あっという間に一冊を読み切っていて。

ソファから立ち上がって
本の続きへと手を伸ばしていた。]*
 
(68) motugami 2020/09/22(Tue) 13:34:19

【独】   希壱

/*
ほんと……めちゃくちゃ…返事が遅れてしまってごめんなさいでゅーすくん………
出力低すぎて申し訳ないです……

明日の朝に終了しちゃうから、それまでには〆を書きたいところ…頑張る…!
(-165) motugami 2020/09/22(Tue) 13:35:37

【人】   希壱


[どれくらいの時間が経ったかわからない。
ふと、読んでいた本から顔を上げた。

本の中では、ノコギリ鼻の鮫人間が
主人公にぶっ飛ばされていた辺り。]
(89) motugami 2020/09/23(Wed) 3:01:39

【独】   希壱


 『──────────────』


 『────────』


 『──────────────、』
   
(-193) motugami 2020/09/23(Wed) 3:01:58

【人】   希壱



 ────?


[辺りを見回しても、もちろん近くには誰もいない。

相変わらず店員がカウンターの向こうで本を読んでいて、
誰かの捲ったページの音が静かに聞こえてくるだけだ。

でも、確かに今、
声が聞こえた気がしたのだ。]
(90) motugami 2020/09/23(Wed) 3:02:28

【人】   希壱


 …………なんだよ、


[突然現れた漫画喫茶はホラー仕様なのか?
と、疑いたくもなる。
……だって、明らかに普通じゃないからさ。


パタン、と本を閉じて。
それをソファの上に置く。

ゆっくりと目を閉じて、
今度こそ、言葉を聞き取ろうと耳をすませた。]
(91) motugami 2020/09/23(Wed) 3:02:52

【人】   希壱



 ……………………………、聞こえねぇな。

   
(92) motugami 2020/09/23(Wed) 3:03:17

【人】   希壱


[もう一度、と思ったのだけれど、
どうしたって同じ声は聞こえてこなかった。

ため息を吐いて、置いた本へと手を伸ばす。

どこか聞き覚えのあるような声。
どこか馴染のあるような声。

……でも、それも、今は思い出せない。

だから、もう一度。
俺を一人きりにはしない本の世界へ浸ろうとした。]
 
(93) motugami 2020/09/23(Wed) 3:03:58

【人】   希壱


[だって、ここには沢山本がある。
だって、ここでは誰にも気を遣わなくたっていい。
だって、一人じゃない。
だって、本を捲れば誰かがいる。
だって、ここは自由だ。

だって、だって、だって、



だって、]
(94) motugami 2020/09/23(Wed) 3:04:54

【人】   希壱



[だって、死んだ方が幸せで──────

 
(95) motugami 2020/09/23(Wed) 3:05:11

【置】   希壱



 『─────おにいちゃん、しなないで』


   
(L0) motugami 2020/09/23(Wed) 3:06:10
公開: 2020/09/23(Wed) 3:10:00

【人】   希壱


ガタ────、と立ち上がる。

目を開き、汗が垂れ落ちる。

今、何を考えていた?

今、誰を忘れていた?

久しぶりの一人の時間。
それを味わえて、幸せで、
ずっと、この時間が続けばいいって、

あの子を忘れかけてまで、そんな、願いは──]
(96) motugami 2020/09/23(Wed) 3:06:36

【人】   希壱



 ……なずな、

   
(97) motugami 2020/09/23(Wed) 3:06:57

【人】   希壱


[名前を呟いて、唇を噛む。

あぁ、そうか。
結局虚しいだけだった。

一人の時間はたしかに大切だ。
とても楽しくて、幸せで、
店員が誘惑めいたことを言ったのも頷ける。

でも、ダメなんだ。
俺だけ楽しく過ごしたって意味がないんだ。

だって、俺はあの子といる事が何より一番幸せで。
あの子が楽しく話してくれる事が何より一番幸福で。

笑いかけてくれる、ことが……

なにより、嬉しくて……]
 
(98) motugami 2020/09/23(Wed) 3:08:16

【人】   希壱



 …………泣いてたな、なずな。


[最後に見た光景を思い出す。

赤く染った水の中、
醜く集まった野次馬の音と共に、

大粒の涙を零して俺を呼ぶ、あの子の姿。

安心させるように笑ってみたけれど、
血に埋もれた表情では、
怖いだけだったかもしれないな。]
(99) motugami 2020/09/23(Wed) 3:09:13

【人】   希壱



 ……………………行かなきゃ、

   
(100) motugami 2020/09/23(Wed) 3:09:34

【人】   希壱

[もし、ここに来たことに意味があるのなら。
きっと、少し休め、という意味だったのかもしれない。

誰かに自分を認めて欲しいと望んでいた。
あの修学旅行をキッカケに、
そんな感情、無くなったと思っていた。

けれど、心の奥底では全然消えていなくて。
そんな感情に雁字搦めにされて、
たぶん、自分を見失っていたんだ。

雨の中、レインコートを着たあの子を見た時。
俺はもう要らないんじゃないかと思った。

そこまで気が回らなかった自分を、
ずぶ濡れで、周囲に好奇な目でみられる自分を、
あの子に嫌われたんじゃないかと思ってしまった自分を、

自分自身で"
呪っていた
"んだ。]
(101) motugami 2020/09/23(Wed) 3:10:17

【置】   希壱



 『おにいちゃん、しなないで、おにいちゃん』


   
(L1) motugami 2020/09/23(Wed) 3:11:06
公開: 2020/09/23(Wed) 3:15:00

【人】   希壱


[薄れていく意識の中で聞いた声が蘇る。

あれは、確かにあの子の声だった。

遠くでサイレンの音が聞こえて、

誰かが俺を呼んでいて。]
(102) motugami 2020/09/23(Wed) 3:11:23

【人】   希壱


 ………………………………………、


[開いていた本を閉じて、本棚へと戻す。

これは、もう必要ないから。]
(103) motugami 2020/09/23(Wed) 3:11:53

【人】   希壱



 帰るよ。
 ……まぁ、元の場所に帰れるかはわかんないけど…

 これ、お代。
 貧乏学生だから、手持ち、これだけしかねぇんだ。


["千"と書かれた紙切れを一枚取り出して、
カウンターの上に置く。

ちら、と見えた店員の手元の本は、
なんだか少し難しい日本語が書かれていて
よく分からなかった。]


 ……もう会うことはないと思うけど、
 また会ったら、よろしくな。
   
(104) motugami 2020/09/23(Wed) 3:13:09

【人】   希壱

[それから踵を返して、店の扉の前まで歩く。

ドアノブに手をかけた時、

ふと、振り返った。]


 本、面白かった。
 勧めてくれてありがとう。

 ……もし、生きてたら、
 あの続き、集めて読むよ。


[少しギザギザな歯を見せて、ニッ、と笑う。

彼が何かを言っても言わなくても。

そのまま扉を開けて、外へと出た。]
(105) motugami 2020/09/23(Wed) 3:13:55

【人】   希壱

[もう、休憩はお終いだ。

もし、これがあの頃見た夢の延長線なら。]


 ……もうすぐ、覚める頃合だ。


[ボヤ、と視界が揺れる。

歩いていた足が少しずつ感覚を失っていく。

黒かった視界が白く染っていって。

徐々に、意識が薄れていく。]
(106) motugami 2020/09/23(Wed) 3:14:29

【人】   希壱



 ……あぁ、ほら、やっぱり、
 死んだ夢には、慣れてるんだ。


[浮遊感に包まれて、

そんな言葉を零した時。

ズキ、と、最後の痛みが襲った。]


 …………まぁ、慣れてても、痛いもんは痛い、な。


[ゆっくりと意識が底へと落ちていく。]
(107) motugami 2020/09/23(Wed) 3:17:41

【独】   希壱



──────────────────

────────────

──────

 
(-194) motugami 2020/09/23(Wed) 3:26:35

【人】   希壱


[ピ、ピ、ピ、ピ、ピ、ピ、

と、電子音が聞こえる。

ツン、

と、消毒液の匂いが鼻をつく。]


 ……………ん、……………んん、


[モゾ、

と、動いて、瞼を開ける。

飛び込んできたのは真っ白な天井]
(108) motugami 2020/09/23(Wed) 3:27:08

【人】   希壱



[──────では、なくて。]


 
(109) motugami 2020/09/23(Wed) 3:27:28

【人】   希壱



 『
おにいちゃん!!!



[涙と鼻水でぐちゃぐちゃになった、
あの子の顔だった。]
(110) motugami 2020/09/23(Wed) 3:27:54

【人】   希壱



 ………なずな、


[掠れた声で何とか名前を呼ぶ。
そんな俺の言葉に、あの子は益々涙を流す。

鼻声で何かを言いながら、
ボタボタと涙を落として、
ぐしぐしと、手で目を擦るもんだから。

あぁ、ほら、瞼がはれちまうぞ。

なんて。
ようやく持ち上げた右手で、あの子の涙を拭った。]
(111) motugami 2020/09/23(Wed) 3:28:23

【人】   希壱



 『希壱────!』


[慌ただしく部屋のドアが開いたと思ったら、

涙を浮かべた母親と、
安心したのか腰を抜かし父親がいて、
姉貴が慌ててどこかへ駆けて行った。

『先生!!!』

って叫んでるから、
たぶん医者を呼びに行ったとは思うんだけど。]
(112) motugami 2020/09/23(Wed) 3:29:04

【人】   希壱



 ……病院だろ、ここ。


[そんな苦笑を漏らしながらも。

でも、やっぱり、

皆が俺を心配してくれていた事が、
何よりも嬉しくて。

生きてた方が幸せだ、なんて
柄にもなく思ったりもして。]
(113) motugami 2020/09/23(Wed) 3:29:53

【人】   希壱



 ……あぁ、ほら、手で擦んなって。


[こうして、すぐ傍でなずなの涙を拭いてやれる今が。

きっと、何より幸せなんだって。]
(114) motugami 2020/09/23(Wed) 3:30:05

【人】   希壱



 
って、いって!!痛ぇって、なずな!

 
まって、まてまてまてまて、待てって!!


   
(115) motugami 2020/09/23(Wed) 3:31:10

【人】   希壱


[
……後で聞いた話、傷口は結構深かったらしいし

三日三晩眠り続けていたらしいから、


こうして、なずなが今、
俺の上に跨って抱きついてくる痛みには、
再会の喜びとは違う涙が流れたけれど、

まぁ、それでも。

あの空間で、一人寂しく本を読むよりかは、
きっと、こちらの方が幸せなんだって。

…そう、思った。]*
(116) motugami 2020/09/23(Wed) 3:32:06

【独】   希壱



───────────────

 
(-195) motugami 2020/09/23(Wed) 3:50:32

【人】   希壱


[────それから数ヶ月後。

あの不思議な喫茶店
─名前は忘れた─
で読んだ本を
ゆっくりだけれど、集め始めた。

戻った時に、既に百巻近く出ていると聞いた時は
一瞬目を丸くしたけれど。

きっと、ゆっくり前に進め、
なんていうあの店員の意図を感じられなくもなくもなくて、

疲れたら、ほんの少し休憩すればいい。
本を読んで、本の世界へ入り込めばいい。

…とかいう想いも感じなくもなくもなくて。

今は漸く、
あの日に読んだ十一巻までを集め終わったとなろだ。]
   
(117) motugami 2020/09/23(Wed) 3:50:48

【人】   希壱


[あの場所で感じた気持ちは、
決して悪いものじゃなかったから。

だから、これからも気長に集めていこうと思う。

きっと、これを全部集め終わる頃には
なずなは俺が傍にいなくても
大丈夫な年になってるんだろう。

……もしそうなったら、
もう少し他の本にも手を出してみるのも
ありかもしれない。

…なんて未来図を描きながら。]
(118) motugami 2020/09/23(Wed) 3:51:35

【人】   希壱


 おはよう、なずな。
 今日は晴れだから、水色の靴、履いてこうか。


[今日も、まだまだ手のかかるこの子の傍にいるのだ。]


 って、
えっ!今日弁当いるの?!

 
うげぇ!まじか!


 
そういうことは

 
昨日のうちに言いなさーい!!



[──こんな、何気ない日常の幸せを噛み締めながら、な。]**
(119) motugami 2020/09/23(Wed) 3:53:34

【独】   希壱

/*
途中まで書いてて寝落ちてしまい、慌てて起きて書き上げました……連投しまくり申し訳ないです…!

これにて希壱のロルを〆とさせて頂きます。

久しぶりの完全RP村ということで、出力が全っっっっ然足りず、2日目に至っては更新時間を勘違いしているという……本当に申し訳ありませんでした。

けれど、この子のロルをたくさん書けたことが、とてもとても楽しかったです。
希壱は、とある村で狂人を引いたものの何の役にも立たずに狼さんに食べられてしまった子でした。その後、エピで生き返りはしたのですが、一年間悪夢を見るという呪いをかけられてしまいました。
ちょうど、その村が終了してから一年と少し。悪夢を見終えた彼が、どんな青年になっているのかな、と思い、今回この子で参加させて頂きました。

蓋を開ければただのシスコン日記になっていた感がめちゃくちゃに否めなかったのですが、希壱を見直すいいキッカケになったかな、と個人的には満足しています。
(-196) motugami 2020/09/23(Wed) 4:04:26

【独】   希壱

/*
ワンピ○ス(だと思っている)をでゅーーすくんに勧められて、思わず持っていたものを読み返しました。とても面白かったです!
たぶん、これから希壱もゆっくりゆっくり集めていくんだと思います。
疲れた時に一巻ずつ買って、ゆっくり時間をかけて読み進めていくんだと思います。

あの漫画喫茶に行けたことが、彼の中の何かのキッカケになればいいな、なんて個人的には思ったり、思わなかったり。

でも、本当に幸せな時間だったと思います。
(-197) motugami 2020/09/23(Wed) 4:05:24

【独】   希壱

/*
最後になりますが、村建てのシュレさん、本当にありがとうございました!
参加していた皆様も、素敵なロルを読ませて頂いて、ありがとうございました!

とってもとっても楽しかったです!

……ということで、私は二度寝を決めてきます(あとがきかってくらい長くなってしまったすいません…!)。

本当にありがとうございました!
お疲れ様でした( *´꒳`* )
(-198) motugami 2020/09/23(Wed) 4:06:01
 




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