人狼物語 三日月国


132 【身内RP】穏健なる提案【R18G】

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【秘】 演劇 アクタ → 美術 エノ


「笑うな………」


男は、初心だった。
この数日、女性に手を取られただけで逃げ出したことすらある。

「良いよ、別に、気にしないなら
 僕も気にしないし!」

君が顔をずらすのと同時、
君に預けていた上半身を持ち上げて
真逆を向いてやった。

「残り全部飲んで良いよ!
 飲んだら、帰る!」

飲み切るまでは、居るつもりらしい。
(-145) osatou 2022/02/27(Sun) 16:28:04

【秘】 演劇 アクタ → 涙眼 ユメスケ

きっと返事は、それなりに時間が過ぎてから。
自分の考えを整理して、落ち着いて、そうして、君の話を読んで、長考してから。

全体メッセージに流れてしまった分も、流し見程度に読んではいた。
だから、抜け落ちた分にも気が付いたけれど、言いたくないなら、言わなくて良い。……そんな事を考えつつ、知らないふりをする。

そうして、たっぷり時間をかけて、君へと文字を送るのだ。


『ありがとう
 お前に価値を問われた意味が
 少しだけ分かった気がした』

『なんだろうな
 過去を嘆くのは性に合わないから
 今の話なんだけど』

『今のお前が W自由Wに価値があると思うなら
 僕はそれを尊重したいと思う』

『けど、じゃあ、その為に何が出来るって言われたら 何も無いから
 すごくもどかしい』

ここでまた、長考の間が開いて。


『とりあえず、
 辛くてどうしようもなかっただろうに
 よく一人で頑張ったな。
 有難く、糧にさせてもらう。悪いようには、絶対にしない。』

君に、ぽん、と。クラッカーのかたちのスタンプが送られた。
(-153) osatou 2022/02/27(Sun) 17:33:00

【秘】 美術 エノ → 演劇 アクタ

「伝わったよ。」

やはり人と交流するのは良い事だと思った。
少しの理解で、がらりと印象は変わる。
たとえ、明日印が浮かぶのが自分であったとしても。
この交流に時間を割いてよかった、そう思えた。

「でも君は、もう少し態度を正した方が良いと思う。」

あんまりつっけんどんだと狙われちゃうかもよ、なんて。
投票とか、あるいは。
『提供候補になった人を救うために、"臓器提供者"を作りたい人』とかに。


青年は、そんなに初心ではない。少なくとも触れ合いにおいては。
しようとしたことも、誰にでもできる、ただの挨拶の一環だ。

「避けられちゃった。」

くす、くすと、やはり揶揄うように笑う。
照れなくて済むようにしようとしたのに、なんて言いながら。
そうして、残りをくいっと口に運んだ。

「……ご馳走様。」
「ありがとう、アクタ君。話してくれて。」
「君を理解できて、気持ち良かった。」

明日も免れるといいね、と、青年なりの言葉で君を応援して。
そうして、君が帰るのを見送るだろうか。
(-157) arenda 2022/02/27(Sun) 17:50:01

【秘】 演劇 アクタ → 美術 エノ

図星。う、と声を漏らす。
自分の態度が悪いことぐらいは、理解している。
けれどすぐに正せるものでもなくて、肩を竦めるばかりだった。

「……わかんない。
 僕の中の常識、みたいなもの……全然通用しないし
 誰も彼も、死ぬのなんて、怖くないみたい。変なの。」

今はまだ、分からないなとぼんやり思うだけ。
狙われたくは──勿論、無いけれど、いかんせん、立ち回りが下手。自覚があるものだから、尚更タチが悪い。


「……え、何。避け……?」

君に笑われて、やっと、WそれWに思い至って、先程よりも顔を赤く染めた。

「う、う……う、うるさい!
 ぼ、……ぼく………帰る!!」


君が飲み切るのを見守って、立ち上がる。
3日目の、議論が始まる前の事だった。この後君と別れて、各々出廷するのだろう。

去り際、あ、と声を漏らして振り向いて

「明日も……ブラブラしてると思う。多分。
 どこにも居なかったら、寮に居るだろうし、
               ……………それだけ!!」

何とも人任せだが、君と過ごす時間は心地よかったらしい。
やっぱり最後までひねくれたまま、見送られるまま君の隣から離れていった。
(-167) osatou 2022/02/27(Sun) 18:20:18

【神】 演劇 アクタ


話題が尽きれば、一人、二人と去っていく。
男は立ち上がる気力もなくて、だらりと机に引っ付いていた。

そうして、ふと、何気なく。
この場の人影が減ってから。



「……おい」

今日もすっかり冷えてしまった紅茶を飲み下して
同じように、一向に去る気配がないフカワへ言葉を投げる。 >>G77

「これは撤回しないけど
 言葉は撤回する。 ……悪かったよ。
 喋ると、すぐ感情的になる。自分でも良くないって分かってる。」

ひら、とフカワの名を記した投票用紙をまた見せて、懐に仕舞って。
体制はそのまま、目線だけを君へ向けた。

「そんだけ。
 自己満足に付き合わせて悪い。」

口は災いのもと。
吐いた言葉は、ちゃんと同じように吐いた言葉で撤回したかった。
男は、態度こそ悪いが、へんなところで律儀だった。
(G82) osatou 2022/02/27(Sun) 18:43:28

【秘】 涙眼 ユメスケ → 演劇 アクタ

>>t17

『どういたしまして、こちらこそありがとう。
 もどかしいだろうなぁ。
 だから話す気もなかったことだ、これは』

 やべーうっかりで一時的に散布してしまったが。何もきていないから多分誰も見ていない。もどかしく感じたのは君ひとりだと彼は自分に言い聞かせた。
 知らないふりをされたその言葉たちは、言いたくないよりかは、形にしたくないものだった。続きを書かなくていいように切り取られたのだ。


『どうしようもないよ。
 でもさ、違うことなら脚本お兄さん、
 俺に対して出来ていることがあるんだ』

『あの。あのね?』

『脚本お兄さんに、
 俺を自分の糧にするって言われたの、うれしかった。
 「ああ、愉召怪のコタくんが、俺が外に行けるな」
 って思ったんだ。存在に意味が生まれた』

『愉召怪のコタくんはここ限定のつもりで、
 俺っていうものはここで消えてなくなるものだと思っていた』
 

『だがそうはならない。脚本お兄さんが連れていってくれる』
 

『というわけで脚本お兄さんにならなんでも話してあげよう。
 でもスリーサイズは分からないから答えられない、ごめんね』

 なんて送信して、画面の向こうでふふっとわらった。
(-181) 66111 2022/02/27(Sun) 18:55:43

【秘】 演劇 アクタ → 涙眼 ユメスケ


はは、と、
画面の向こうで笑った。
今、自分がどんな顔をしているのか、分からないけど。


『尚更 選ばれていられないな』

君の意志は、きっとこれからも淘汰されていくのだろうけど
今回。ここで聞いた君の話は、思いは。
確かに受け止めた人が──未来の大作家が居て、
アシモトアクタの脳の隅で、君はいきていく。

……無かった事になんて、絶対に、させてやるもんか。転んでもただでは起きてやらない。
そんな意地も、君に喜んで貰えるなら、張りがいが生まれた。


『誰がそんなもん聞くか!』

『なんでも なんでも、か』

『じゃあ、そうだな
 嫌な話はだいぶ聞いたから
 次は楽しい話でも聞きたいな』

『僕と遊びに行かないか ここで
 メッセージのやり取りじゃなくて 一緒に』

男は、相手を知る為には、生の声がいちばんだと考えている。
VR空間よろしく公園でも遊園地でも用意して、君と楽しさを共有したい、と、そう、望んだ。
君は勿論、この突然の誘いを断っても構わない。
(-185) osatou 2022/02/27(Sun) 19:20:40

【秘】 モノノ怪 ユメスケ → 演劇 アクタ

『ステルス機能、個別に対象をオンオフ出来たら
 周りから見るとひとりで遊んでいる
 脚本お兄さんができあがるな』

 まず浮かんだのはそんなくだらないこと。

『いいよ、起きたら一緒に遊びに行こう。
 俺は見ているだけってやつでも、
 一緒に遊びに行くにはちゃんとなるんだ』

 皮肉ではなく、事実の羅列だ。
 彼のアクション可能オブジェクトは 
元々このVR空間にあったものだけなので、
虚無に出来たブランコにも叙々苑の席にも座れない。

 それでも、どこに行くにしても彼が「一緒に遊びに行く」ということをたのしみにしているのが君には見えただろう。

『だが朝早くは今から寝ると素直に無理』

 お昼の前か後か、それくらいになるかな? 君は彼と約束を取り付けられる。その後はそう長引かず、おやすみと送り合うことになっただろう。
(-201) 66111 2022/02/27(Sun) 20:13:44

【秘】 演劇 アクタ → 涙眼 ユメスケ


『バカ』

くだらないやり取りに
画面の向こうは確かに笑った。
見学者は物に触れられないんだったか、と
今一度規約を確認したりしつつ


『また明日』

友達同士みたいな、なんでもない返事を返して
男も君と過ごす時間を楽しみに考えつつ
今夜は早めにベッドに潜り込んだのだった。
(-215) osatou 2022/02/27(Sun) 21:07:03

【人】 演劇 アクタ


3日目、議論のち、夜が明けて、昼──と言っても、まだ朝に近い時間帯。
広場の噴水の前。仁王立ちの男が居る。

スマホのような端末で文字を打ち
誰かと
待ち合わせをしている
らしく、ソワソワ辺りを見渡した。
(2) osatou 2022/02/27(Sun) 23:09:41

【秘】 演劇 アクタ → 涙眼 ユメスケ


『起きろ』

『遊ぶぞ』

『広場』

とても不親切な集合場所の連絡だ。

画面の向こう側、男がソワソワと君の起床を待っていることは明白。

君はステルス状態で赴いても良いし、
ちゃんと姿を見せても良いだろう。
(-242) osatou 2022/02/27(Sun) 23:10:06

【秘】 モノノ怪 ユメスケ → 演劇 アクタ

『おはよう脚本お兄さん』

『広場ね、OK〜〜15分後に行きます』

 絶妙に短くない。君のそわそわを分かっていながら、彼はこの宣言通りに君を待たせることになった。
(-259) 66111 2022/02/28(Mon) 0:16:28

【人】 演劇 アクタ

>>@10 ユメスケ


「正直、結構待ったな。
 でも別に良いよ、僕も考え事してたし。」

何より、今日は気分転換がしたかった。

君からの名前呼びに、ん、と反応。
……少し考えて、言及するのはやめた。


「えーと、お前は触れられない物もあるんだよな。
 一緒に遊べるものを考えてたんだけど……
 例えば今ここに美術館とか建てたら、全然遊べたりしないか?」

特に触る必要はなく、鑑賞するものならば
君と共有出来るのでは、と考えていたのだ。

──勿論、生み出すのはこの男なので、
 ちゃんとした美術館が出るかと言われると、怪しい。

だけど君が賛同してくれるなら、
試す価値はあるんじゃないかと思っている。
(3) osatou 2022/02/28(Mon) 0:48:59

【人】 演劇 アクタ

>>@11 ユメスケ


「何でだ……?」


待ったのに嘘を吐く必要が?みたいな顔をした。
この男がそういう方面に詳しく無い事が、よく分かるかもしれない。


「……え、な、何だよッ……?
 なんだ、その……文章と実際喋るのとで
 使い分けてるのかと思っ……、」

そうして、呼び方を指摘されれば
少し嬉しかった事実を隠しながら、
「ほら、出すぞ!」と無理やり話題を切り替えてやった。

ぐっと両目を閉じれば
(61)1d80%ぐらい実物に近い美術館が広場の片隅に出現する。
(4) osatou 2022/02/28(Mon) 8:28:02
アクタは、満足そう。「よし!」
(a39) osatou 2022/02/28(Mon) 8:30:51

【人】 演劇 アクタ

>>@11 ユメスケ


一階建ての、地域に密着しているような
小さな美術館が君の前に現れた。

内部は男が覚えている範囲の芸術品だったり、
うろ覚えの偽物がしれっと並んでいたりと
とにもかくにも、61%くらいの再現度だ。

少しだけ、美術に理解の深い男を呼ぶべきだったかと考えたが
これはこれで良いかと頷いて、自分を納得させた。


「この僕に任せれば、ざっとこんなもんだ!
 ほら、W館内ではお静かにWな。」

ぎぃ、と扉を開ければ
君を館内へと手招いた。
(5) osatou 2022/02/28(Mon) 8:43:07
アクタは、でーと………?
(a40) osatou 2022/02/28(Mon) 8:43:24

【人】 演劇 アクタ

>>@12 ユメスケ


「へェ。
 
嘘を吐く事で愛情表現になる
のか……。」

歪んだ認識をした。
男に実績が無い理由、多分こういうところだ。

そうして、二人きり。
囁かれた言葉を鼓膜に小さく響かせて

「ッなぁ……!?
 お前〜〜ッ……言葉のチョイスに悪意あるだろ……」


ぎい、と小さな美術館が二人を飲み込んで。
暫く、内緒話のやり取りが続いた。

(10) osatou 2022/02/28(Mon) 18:56:28

【秘】 演劇 アクタ → 涙眼 ユメスケ


──館内。

うろ覚えのひまわりの絵。
うろ覚えの叫んでいる人の絵。
美術館というよりは、贋作の展覧会に近いかもしれない。

「……なんか違うかもしれん」

生み出した当の本人は、
小首を傾げてそれらを見る。

「コタロー。
 お前美術館行ったことあるか?」

無ければ、誤魔化せるかもしれない。
これが61%美術館である事実を……。
(-392) osatou 2022/02/28(Mon) 18:56:49
アクタは、美術館を出た後。何かの音を聞いて。
(a55) osatou 2022/02/28(Mon) 18:57:23

アクタは、「今何か聞こえたか、コタロー」
(a56) osatou 2022/02/28(Mon) 18:57:56

【人】 演劇 アクタ

>>t25 >>@13 ユメスケ


「ふゥん、派手な組み合わせだな。」

ヌンッする君の隣。
あんまり便利機能を活用していない男は
ぼんやりとした感想を漏らした。
実際、どちらも容姿が華やかな二人だ。

「……あの議論場では言わなかったけど
 昨日、僕もアイドルと約束してたんだよな。内容は言わないけど。
 あいつ今頃
『も〜☆ヒメノ怒っちゃうぞ♪』
とか言ってたりして……、」

全然似てない裏声に
はは、と乾いた笑い声。

「紙袋割ったみたいな音か……」

例えば、舞台演出なら。
それをどんな場面で使うか。どんな音として使うか。

「………」

ヒメノの強かな性格を知っている。
エノの温もりを覚えている。


「……コタロー、走れるか?」
(13) osatou 2022/02/28(Mon) 20:24:35

【人】 演劇 アクタ

>>@14 ユメスケ


「や、そういう話……だと思うんだけど
 最悪を想定して生きろって、言ってた、……友達が。」
 
           ───相手の反応を予想しながら話すといいぞ。
          ───とりあえず考えられる中で、一番悪いパターンを考えておけば何とかなる。


行ってどうするとか、どうして行くのかとか、
そういう頭は回っていなくて。
ただ平凡に、単純に、愚かに、じっとしていられなかった。


「あっ待て場所どこだっけ?」


並走して向かった。
(14) osatou 2022/02/28(Mon) 21:56:25

【人】 演劇 アクタ

>>薬局

「………」

ごくり、息を呑んで。恐る恐る中に立ち入る。
ユメスケを背に庇いながら。


───生臭い鉄の匂い。
───燻された火薬の匂い。
───床に錯乱する薬、薬、薬。

───二人分の話し声。

踏み込む度に濃くなって、う、と息を漏らす。
そうして、命を奪い合う二人に
聞こえるか聞こえないか──そんな声量で、声を掛けた。

「なッ、何……してるんだ?」


人と人が殺し合うなんて発想がない男は
何かの見間違いである可能性に縋っている。
(16) osatou 2022/02/28(Mon) 23:22:01

【人】 演劇 アクタ

>>薬局

ぼろぼろの二人を視界に認めれば、信じられないものを見るように、交互に視線を向けた。

「────、」

笑う青年、うめく少女。
どちらの表情も、自分が見たことないものだ。
                                怖い。


「……あ、て、手当てか。怪我してるもんな。
 そうだな、まず手当てだな……!?


タオル。ガーゼ。消毒液。
ユメスケに示されるままに薬棚や床から拾い上げて
空気も読まずにWいつも通りWを取り繕って、苦笑を作ってみせた。

「びっくりしたッ、
 えーとまずは……アンタから。」

ヒメノへ躊躇いなく近寄れば膝を折り
立てるだろうか、と手を伸ばす。
抵抗されなければ、気休め程度の応急手当てをするつもりだ。
それで癒えるのかは分からないけれど。


「エノも、
 そんな物騒な物早く捨てて……。」

血濡れの刃物を一瞥すれば
気まずそうに目線を逸らす。
(18) osatou 2022/03/01(Tue) 1:03:56

【秘】 モノノ怪 ユメスケ → 演劇 アクタ

 いとおしくなったのでその歪んだ認識は訂正されなかった。こういうところなんだろうね。脚本家さんだし後々訂正されることになればいいなと彼は思った。

 悪意があるだろとの言葉には素直にうんと頷いて。お前なぁ…だなんて呆れた笑いをきっとさせていたのだ。


「ないなぁ、見たことあるようなのはいると思う」

 どこぞには贋作美術館なるものがあるらしいが、彼にはそことここと100%美術館を見分ける程の経験はない。61%美術館は彼から見ればたぶん95%美術館くらいになれている。

 きょろ、と目的なく彷徨っていた視線があるひとつの絵のところで止まった。ちょっと嫌そうな顔をしてから、うーん…?と疑問符を浮かべる。

「ねぇアクタお兄さん、あの絵って朝? 夕方?」

 彼が指さしたのは、ターナーの「戦艦テメレール」だ。役目を終えて解体される戦艦の最期の時が描かれた、夕暮れ時の絵。
 何度も構図の変更がされているらしく、現実に即した場合には絵の太陽の位置は朝日であるのが正しいのだが、ターナーの絵の特徴的にこの空の色使いは夕暮れ空だそう。
(-461) 66111 2022/03/01(Tue) 2:55:49

【人】 演劇 アクタ

>>薬局

「え、あ、仰向け……毛布……」

ぐっと両目を閉じればフカフカの毛布を2枚出した。
ユメスケに言われるがままヒメノの手当て──銃痕を見つけて、薄くなる呼吸を聞いて、……ダメかもなんて思いながら──とにかく、出来ることをした。
素人にできる事は限られているし、VR空間なので意味なんて無いのかもしれないけれど。


「………なんで…………
 こんなの……ダメだよ……、
し、死ぬなよ……!


言ってから、こんな場所には似合わない言葉だと思った。
じゃあ、何なら良いのか。
この状況をよしと思えない自分がおかしいのか。



「……ほら、次、エノ。」

きっと同じように、意味のない精一杯を施すだろう。
(20) osatou 2022/03/01(Tue) 8:41:17

【人】 演劇 アクタ

>>薬局

「……知ってるよ。」

ヒメノの生への執着の全てを理解しているとは言えない。
けど、知ることぐらいは出来ていると思うから。

「僕だって生きたいけど、
 誰かに死んで欲しい訳じゃない。
 自分でも矛盾してんの、分かってるけどさ……!」

次、とエノの傷へ手を伸ばす。──止血は殆ど済んでいるので、消毒したりガーゼを貼ったり、そんな程度。
途中でユメスケに助言を乞いながら進めた。……一命を取り留めるかどうかは、本人にしか分からないだろうが。

「……僕、まだ、
 エノの事だってちゃんと理解出来てない……!」


──あらかた、
素人に出来る事はやり切った。
具合はどうだろうか、とそっと距離をとり、
心配そうに二人ともを視界に入れる。

「二人とも、
 し、死ぬなよ………………」
(24) osatou 2022/03/01(Tue) 13:38:47

【人】 演劇 アクタ

>>薬局

「────ぁ、」

小さな声も、伸ばされた手も、ちゃんと見ていた。
だから、矛盾を抱えた頭でぐるぐる考える前に、それを掴もうとして、一歩歩み寄って、同じように腕を伸ばして────
空を切る。



……ぱたり。
少女の小さな手が地に落ちた意味を
知らないふりは出来ない。


「……ヒメノ。」

こんな場所VR空間でも、命が尽きれば現実でも死ぬ。

「……、」

もう届かないだろうけど、と、何か言葉を掛けようとして───出来なかった。

返事が帰ってこない事が。
もう動かない事が。

人に死ねと言ってしまった癖に
……今更、人の死が恐ろしかった。

(31) osatou 2022/03/01(Tue) 19:07:05

【人】 演劇 アクタ

>>薬局

「……エノ!?」


だから、生きる人の音が聞こえて、少し安堵した。


「コタロー!
 こ、こっち、エノ、生きてる…………!」

さんざんアドバイスを貰った少年にそう報告して
息を吸う男に駆け寄った。

「よかっ、た……ッ
 し、死んじゃったら、ど、どうしようって……!」

恐怖と安堵。
ぼたぼたと瞳の端から雫を落として顔を覗き込む。……呼吸がある。生きている。

「立て……ないよな、
 休める場所……行きたいとこ、あるか……?」

もうじき、出廷の時間だろうか。
それでも君が望めば望む場所まで、
そして何も言わなければ、エノの部屋を探して運び込むだろう。
(32) osatou 2022/03/01(Tue) 19:08:00

【秘】 演劇 アクタ → 涙眼 ユメスケ


「よし………」


よしではない。
61%美術館は95%美術館となり
男は心底胸を撫で下ろした……。


「……ん?
 どれだ、朝夕?」

頭の中で、密かに答え合わせをしていた男は
君の動き回る視線を追い掛けるのが楽しかった。
そうして、ひとつ、苦虫を噛み潰したような顔を認めて、どうしたのかとその先を追う。

「……ああ。」

世界の名画。
解体されるために最後の停泊地に曳かれてゆく──とか、そんな絵だったような。
いつかどこかで、演劇の糧にしようとぼんやり眺めた事がある。
61%でも、案外覚えてるものだな、と我ながら感心して

「一応、右の沈んでるのが太陽で
 左上の白いのが登る月らしいから
 夕方って言うのが正しいんだろうけど、」

君の疑問を、大切にしたい。

「コタローはどっちに見えた?
 見えた方で、いいよ。」
(-531) osatou 2022/03/01(Tue) 19:49:54

【人】 演劇 アクタ

>>薬局

「……すとれっちゃあ」

病院の廊下でシャーのやつ。
全然分からなかった。


合議に行きたいと聞きつつも
そんなにすぐに体は動かない。

どうしよう。
……そんなところで、声が聞こえた。
やけに冷静に、連れてきた少年が答えた。



嗚呼、良かった!

……何か言わないと。
手を貸してくれとか、
運んでくれだとか、
何が起こったとか───



「………ひとと、人が、」

垣間見た凄惨さを思い出した男の喉は
震えた言葉を吐くだけが精一杯だった。
(38) osatou 2022/03/01(Tue) 20:08:22

【人】 演劇 アクタ

>>薬局

冷静な男の言葉を、行動する少女を、
ぼんやりと見聞きしながら
歪む視界を元通りにしようと、袖で目元を拭った。

「……ぼく、は、」

どうする予定、だったか。
エノ怪我人ヒメノ死体も、毛布をあてがって、拙い応急手当てが施されているのみで──W中途半端Wな現場をぐるりと見渡す。
……何も出来なかった。結果として、そんな心境。


「……まかせる」

自分は駆け付けただけで
止める事も、救う事も、きっと出来ていないから。


「どっちも、何とかしたくて、
 でも……ナツメ、さん、が……そうするなら
 ぼくは、………ヒメノを……。」
(42) osatou 2022/03/01(Tue) 20:37:55
アクタは、タオルを投げられて、力無く受け取った。
(a81) osatou 2022/03/01(Tue) 20:49:49

アクタは、「背中と、からだじゅう切られたみたいな傷が……」
(a82) osatou 2022/03/01(Tue) 20:51:28

【人】 演劇 アクタ

>>薬局

力無く頷いて、タオルに顔を埋めて、
……名残惜しそうにエノを見つめて。


それから、ヒメノに再び近付くまで
暫く時間を掛けるだろう。

合議には、きっと遅刻する。
(48) osatou 2022/03/01(Tue) 20:54:18
 




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突然死者 (0)

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