情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
【秘】 遅れて来た 世良健人 → 紫の苧環は咲く 御旗栄悠「……そうだな。きっと回り道でも、力をくれる。助けてくれる。 "特別な力"にはそういう希望があって、選択肢をくれるもんなんだと思う。 でも言葉は直接自分の容姿は劣ってると思うものに自信をつけてくれはしないし、 空を駆り続ければ生まれつきの心臓の病はより酷くなるかもしれないし、 走り続けても両親も居場所も、手にすることができるかどうかはわからない。 整形したほうが早いとか手の届く範囲のお洒落で良いって言うやつもいるだろうし、 異能に頼らなければもっと長く好きなことを続けられたかも知れないし、 自分の居場所を見つける手立ては、立ち止まったほうが見つかるかも知れない」 それは貴方の言葉に対する否定になるのだろうか。それでも止めなかった。 向ける目は鋭さなんてなかった。曖昧に、夢想し続ける。有ればよかった未来を。 たらればばかりの言葉は、きっと貴方の理想とする気持ちのいい成功とは程遠い。 マットレスの上に座り直した。長い足を床に投げ出して、いつもと少しだけ逆転した目線。 → (-164) redhaguki 2021/11/01(Mon) 19:24:40 |
【秘】 遅れて来た 世良健人 → 紫の苧環は咲く 御旗栄悠「この異能(ちから)があってよかったって思うこともたくさんあったけど。 別に、これだけが人生の頼るものじゃない。寄り添ってくれるわけじゃない。 無作為に与えられた特別な異能(ちから)だけが、未来をくれるわけじゃない」 ぎち、と爪が手首の裏を擦り傷のように裂いた。指を触れる。傷はなくなった。 何の意味もないことを、何の意味もないパフォーマンスのように見せた。 確固たる拒絶ではない。けれども涎の垂れるような渇望でもない。 リノリウムの廊下に伸びる輝きの先に、報われるものがあるはずだと、 きっと誰もが、探している。 「御旗の将来の夢って、何?」 それは異能でなければ、叶わないこと? (-165) redhaguki 2021/11/01(Mon) 19:25:21 |
【秘】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠 → 遅れて来た 世良健人「俺は……」 敵わないな、なんて顔の隅々に書いてるみたく。 心に閉じ込めたもの、全部曝け出すにはもう、 頑張り過ぎたと言っても“過言”ではないと思う。 もういっか。呟いた言葉はその表れ。 「結局のところ、みんなに肯定されたとき、 それを素直に飲み込めるように、 自分のことを誇れるようになりたかったんですよ。 健人先輩が心配して、気を遣ってくれるのに、 自分が鬱屈としていたら……申し訳が立たないです」 後輩の憧れも。悪友の好意も。仲間の信頼も。 その全部を背負うには、この背中はあまりにも薄汚い。 ▼ (-167) backador 2021/11/01(Mon) 19:39:00 |
【秘】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠 → 遅れて来た 世良健人目指したのは、 地続きのリノリウムの世界の外なんかじゃない。 タータンを走る、あとわずか追い付かない、 眩いスポットライトを浴びる誰かのその先。 「俺の異能のこと……聞いて、くれますか?」 ヴェールの如く秘密を包んだ暗闇はきっと邪魔だ。 隠し通すという報われない努力は、もうやめにしよう。 (-169) backador 2021/11/01(Mon) 19:44:55 |
【秘】 遅れて来た 世良健人 → 紫の苧環は咲く 御旗栄悠「単純に、疑問だったんだ。騒ぎ起こしたり、引きこもったり。 力が強くなることで得たり残ったりするものもあったんだろうけど。 俺、そういう騒動の中にいたやつのこと知らなくて。何を、してみたかったんだろうなって」 窓の外に降り終わった雪の照り返しが少しだけ残っていた。 単純にやりたかった、やりたくなかった、望んだ力だった、そうじゃなかった。 そんな、言い切れる話じゃなくて。 弱い異能も強い異能も、知らない薬の手助けも、その人の全てじゃなかっただろう。 「この暴走に、関わってたんだなって思った。 でもさっき聞いた感じじゃ、何かいいものがあるはずだって言い方だったろ。 なんとなく、騙して言ってる感じじゃあないよなあ……って。不思議だったんだ」 例えば何か恐ろしい陰謀の為に生徒たちが普段と違う行動をした、とか。 そんな風に一面的に結論づけるにはどこか不都合で、だからこの数日、気にかかっていたのだろう。 自分のことより、周りのことの方がよく気にかかった。 この違和感は完全には消えないだろう。だって子供達はいつも惑っている。 だから。目を閉じて、開いて。言い切ってしまえない胸の内に、耳を傾けることにした。 「うん。俺も、答えを出すまでは。 ちゃんと黙って、聞いているから」 (-173) redhaguki 2021/11/01(Mon) 20:15:40 |
【秘】 綴り手 柏倉陸玖 → 紫の苧環は咲く 御旗栄悠「はは。その人の苦悩は、その人だけのものですのにね。 決して他の誰かのものとは比べるべくもない。」 なんて、そうは言うけれど。 俯瞰して見た時に、その相対性を考えてしまう事はある。 それもまた、誰だってそう。 「光が強いほどに、陰は濃くなる。 引き立て役は、何も俺達だけではない。 ええ、君も知っての通り。」 そうして脚光を浴びるものの存在さえ。 日陰者が誰もを見返してやる、その優越感の一助とできるなら。 「なら、最大限利用し合ってやるとしましょう その方がきっと、ずっと建設的というものです。」 確かに、物事には相対性というものが存在して。 それを廃してしまうのもまた、きっと違う。 とはいえ、"だから何だ"と開き直る事も時には大切な事。 「後の事は、走り切ったその後に考えればよろしい。 結果や理由なんて、後から付いて来るものですよ。」 そんな、副会長としては随分無責任な言葉を投げ掛けて。 その後は、片手を軽く振って通り過ぎて行こうとする。 (-175) unforg00 2021/11/01(Mon) 20:43:12 |
【秘】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠 → 遅れて来た 世良健人「交通事故に遭って数日寮に戻らなかった日、あったじゃないですか」 血相を変えた先輩にいろいろ聞かれて、それでも押し黙ることしかできなかった情けない自分までの、今でも鮮明に覚えてる一連の思い出。 「ある女友達と遊びに出かけてて。 よくある、踏み間違えによる急加速で、車が一台猛然とこっちに突っ込んできたんです。 無我夢中でその子を突き飛ばして、自分はそのまま壁との間に」 ぺち、と手を叩く。 噛み締めるように深呼吸を挟んで。 「目が覚めたときには病室のベッドの上で、医者には、異能のおかげで特に後遺症はないなんて言われて。 酷い目にあったし、つくづく世を呪ったけど。 好きな子を守れたし、ついでに生きてるし、この異能も捨てたもんじゃないなって思ったんですよ」 眩しそうに窓の外を見やる。 大したことのない光が、少し足を動かせば届くそれが、とてつもなく遠くにでもあるように、目を細めて。 「それでさ。 お見舞いに来た彼女の一言目が、」 (-177) backador 2021/11/01(Mon) 20:53:56 |
【秘】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠 → 遅れて来た 世良健人「勿論無茶苦茶な語弊があったと思いますよ。ピンピンしてるのが信じられないほどの有り様だったんでしょうね。 そう、そこからです。ただでさえ好きじゃなかった異能に、絶望的な負の感情を抱き始めたのは」 ひたすら、暗い笑みを浮かべている。 でも今は、信頼が勝るから。言葉を紡ぐのを止めたりなんかはしない。 「俺の異能(ちから)は。 “御旗”の名が示す通り。 『某不快害虫の身体能力を得る』もの。 うざったいほど足が速くて、高く跳べて、気持ち悪いくらい生命力に満ち溢れている、最高なほど───最低な異能」 故に。常に自信が足りず。 故に。人の目に努力を晒すことがなく。 故に。スポットライトを浴びる誰かが、とてつもなく羨ましくて、仕方がなかった。 自分は、どうあっても、地を這う暗がりの嫌われ者の烙印からは逃れられないというのに。 ▼ (-179) backador 2021/11/01(Mon) 20:55:26 |
【秘】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠 → 遅れて来た 世良健人「薬の実験に関わったのは、本当に何となくです。 持ち掛けられて、断る理由もなくて、 とんとん拍子で、加担することになって」 「まあ多分。変えたかったんですよ。今の自分を。 今もずっと陸上を続けてるのだってそうです。 薬をあの手この手で人に与えるのも、そう。 最大限、ちからを活かせる場で、 俺は凄いんだぞってことを見せつけたかった。 暗がりから眩い人たちを捻じ伏せて、 そうしてやっと、 自分は多少は異能を、自分を誇れる気がしたから」 でも、と続けて。 「結局、健人先輩。あなたには異能を使わず、正面から話してみたくなっちゃいました。 迷わず走り切れって助言してくれた人が、いたのに」 (-181) backador 2021/11/01(Mon) 21:03:13 |
【人】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠「元気そうな声が聞こえたかと思えば消えた……」 寒いのは得意ではないので、手袋にマフラーと防寒しっかり。真冬みたいな様相。 (127) backador 2021/11/01(Mon) 21:18:24 |
御旗栄悠は、ちょっとだけ頭が思春期になった。 (a49) backador 2021/11/01(Mon) 21:50:53 |
御旗栄悠は、いつも思春期だったかも。 (a50) backador 2021/11/01(Mon) 21:55:48 |
御旗栄悠は、シオン・グレイヴズの頬をもちゃもちゃにした。 (a52) backador 2021/11/01(Mon) 22:05:52 |
御旗栄悠は、「だってお前女として受け取るには変なんだもん……」 (a54) backador 2021/11/01(Mon) 22:11:15 |
御旗栄悠は、身体を地面に沈めればクラーケンぽいと思った。 (a66) backador 2021/11/01(Mon) 22:49:58 |
御旗栄悠は、フリーハグの列に並んだ。 (a72) backador 2021/11/01(Mon) 23:10:06 |
御旗栄悠は、シオン・グレイヴズに、腕を広げてみせた。 (a74) backador 2021/11/01(Mon) 23:25:27 |
御旗栄悠は、シオン・グレイヴズの頬をもちゃくちゃにした。 (a77) backador 2021/11/01(Mon) 23:44:49 |
【秘】 遅れて来た 世良健人 → 紫の苧環は咲く 御旗栄悠「……なんでそんなこと、言ってしまったんだろう」 見も知らぬ誰かの心中なんてわかるわけはない。声は小さかった。聞こえなくてもいいように。 きっとはずみで出た言葉に、字面以上の驚きなんてのはないのだろう。 誰かに好かれる人であるなら、どこかに希望を持って想像したいところだけれど。 それ以上に、目の前の彼が負っただろう心の傷の深さの方が、ありありと想像できてしまった。受け入れ難い言葉だろう。 「それは何かを変えてみたいと、思うかもな……俺だって、きっとそう思う。 誰かに懐疑的に思われた異能を自分だけは愛して抱きしめるなんて、できない。大人になれば違うかも知んないけど」 モラトリアムの中に揺蕩う自我に強固な自信を持って、胸を張るのは難しい。一人で立つのはとても厳しい。 臆面もなく自分ならどうしただろうなんて考えてみて、同じような帰結に辿り着いたんじゃないかと、納得した。 立ち上がって改めて目の前の少年の姿を見て、けれどもその姿が立派な誰かではなく少し背で勝った後輩であることに、頷いた。 「機会があったからって掴めたかどうか、俺にはわからない。御旗はすごいよ。 まあだからって見方が変わるわけじゃないんだろうな、って思った。そんな簡単な話じゃないだろうから。 ……俺も、自分の異能をなんだこの、って思ったこともあったから、もっと衒いもなく受け入れられたらってのは、わかる」 → (-239) redhaguki 2021/11/02(Tue) 9:12:27 |
【秘】 遅れて来た 世良健人 → 紫の苧環は咲く 御旗栄悠なんとなく自分の頭の上に手を置いて、それから同じ高さのままで御旗の頭の上に手をかざしてみた。 5センチメートルの差異があって、それは成長期の変化を伴っても大きな差はない。仕草そのものは、ともすれば不遜だっただっただろう。 けれども目の前の少年が急成長した誰某かではなくて同室の御旗栄悠であることを認めて、ふっと息を吐いた。 「どんな結果になるかわかんねえけど、薬の話受けるよ。 ただ、必ずしもその結果は教えられないかもって事だけ、約束してもらっていいか。 たぶん俺のなりたい姿には届かなくて、情けない姿を見せると思うから」 (-240) redhaguki 2021/11/02(Tue) 9:16:35 |
【赤】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠「俺も……薬は渡してきました。 あとは天命を待つのみといったころです」 淡々と仕事ぶりだけを言っていく。 どことなく気遣うような面持ちではあるが。 「え、油絵?……見られてたんだなあ。 各方面の尽力で大騒ぎにならなくてよかったですよ」 (*8) backador 2021/11/02(Tue) 14:56:32 |
【秘】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠 → 遅れて来た 世良健人「……だから、そうやって」 また、たっぷりと息を吸い込む。 震えた声をどうにか抑え込むように。 僅かに顔の角度を上げて、振り絞る。 「そうやって俺に寄り添わないでくださいよ。俺の頑張りはまだ成就してなくて。だからまだ肯定されてはいけないんです。 なのに、それなのに。そんな言葉をかけられてしまったら……そしたら」 抱いた感情にふさわしい相応しい言葉を知らなくて、思わず拒絶をしてしまうようなその態度は。 紛れもなく、あなたの良く知る後輩のもの。 「でも結局……優しい言葉を望んでいたのかも知れません。 だって、もっと問答無用な手段をとれた。話し合う必要だってなかった。 心の奥底では、独りで走り切る覚悟が足りなかった」 (-263) backador 2021/11/02(Tue) 15:48:29 |
【秘】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠 → 遅れて来た 世良健人「……薬、受け取ってください。 俺が踏み出せなかった道は、あなたへ」 一粒の、袋に入った錠剤を、 手元に軽く放り投げる。 「俺は、俺の道を行きます。 その結果、どんな姿になろうとも……俺はきっとまた、ここに戻ってきます。 何があろうとも、ここは俺の居場所で、無理して走る必要のない場所ってことが分かったから。 その代わりに健人先輩は、 なんなりと好きにしてくれたらいい」 重ねて約束です、と告げた。 (-264) backador 2021/11/02(Tue) 15:49:46 |
【人】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠「雪積もりに積もると、明日からも練習できなくなるからどうにかなんないかな……」 雪を堪能したけど、結局冷静になって。 「最悪雪かきするかあ。何人か連れて」 (174) backador 2021/11/02(Tue) 19:14:35 |
【人】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠>>176 「ああ、手伝ってくれるなら是非。 といっても水泳部だけなら室内プールで余裕そうだけど」 体育祭の競技はそれだけじゃないし、 まあ、手伝っても損することもあるまい。 「シオンは筋肉痛になろうと雪かきの場に引きずり出すからな。覚悟してくれ」 (178) backador 2021/11/02(Tue) 19:39:31 |
【秘】 遅れて来た 世良健人 → 紫の苧環は咲く 御旗栄悠「かわいい後輩を突き放すのもやだよ。かといって、変に構ったりもしない。 今の話聞いて、お前はもう少しだけ自分の出来ることを試したいんだって判った。 だから、なんだろ。俺ももうちょっと待つよ。 全部終わるか、その前に何かがどうにかなっちまったなら、また話を聞くよ」 サッカー部の朝練は早い。そしてそれよりも、貴方が朝練に出かけるのは早い。 こうして話ができたのが今まで至ったのも、ちょっとの生活のズレがあったからだろう。 けれどいま起きていることが、手遅れになることなんていうのはない。 御旗が駆けて、トラックを周って戻ってきたなら。きっと、互いのゴールを見つけられるだろう。 「わかった。俺は俺なりに、やってみる。 ……きっとこれに頼っても、早道にはならないって俺はわかってる。 少なくとも俺にとっては。けれど、託された希望の先を、ちょっと覗くだけならいいよな」 手のひらは大きい。その真ん中に握られた薬は頼りないくらい小さかった。 いっそ外国のサプリメントくらい大きかったら、逆に笑えていたかも知れない。 小さな冷蔵庫から取り出したミネラルウォーターのペットボトルの蓋を開ける。 「これさ、どれくらいで効果出る感じ?」 (-300) redhaguki 2021/11/02(Tue) 19:57:29 |
【秘】 紫の苧環は咲く 御旗栄悠 → 遅れて来た 世良健人「俺が見た範囲だと……放課後だかに飲んで、翌日に効果が出て休んだり騒ぎになったりといった感じなので。 即効性はないと思いますよ。個人差もあると思いますが」 緊張の糸が切れたように、肩の力を抜いて、 自分のベッドに勢いよく突っ伏しに行く。 「……もっと夢のあるモンだと思ってたけど、 聞く限りじゃ、やっぱり強くなりすぎて不便になってる、てのばっかり。 俺の意地とは別に、ここで起きたことがもう少しまともな薬の開発に繋がればいいなあ」 唇に布団が触れているのか、もぞもぞと微妙にまとまらない発音でそんなことを言って。 「明日はちょっと遅めに学校に行こうと思います。雪溶けてなきゃ練習も雪かきもできないし。 ので、まあ。できるだけ深く寝入れるようにしときますよ」 (-305) backador 2021/11/02(Tue) 20:14:54 |
【秘】 俺 シオン・グレイヴズ → 紫の苧環は咲く 御旗栄悠シオン・グレイヴスはたびたび御旗に電話するし、「遊ぼうぜ〜」と誘う。ゲーセンとか。映画とか。 (-309) nekonya 2021/11/02(Tue) 20:38:13 |
【秘】 遅れて来た 世良健人 → 紫の苧環は咲く 御旗栄悠「そっか。じゃあ、今のうちに飲んでおいたほうがいいんだな。 ……自分の持ってる力が変質したら、やっぱりビビると思う。 今戸惑ってるやつらも、そのうち小さい頃みたいに何かつかめるんじゃないかな」 "それ"に気づいたときからすぐに使いこなせたわけでは、誰だってないだろう。 今だって持て余しているのだから、いつかは自分自身のように馴染むはずだ。 口の中に錠剤が放り込まれて、追って水を二口三口飲み下した。 キンキンに冷えた水が冷えた体にちょっと染みて、足をバタバタさせてみる。 「おやすみ、俺はもうちょっと勉強してから寝るから。 この期間、公式全部吹っ飛びそうであやういんだよな」 なるべく音をたてないように、光が漏れないように机に向かう。 スマホの明かりを使えばほとんど部屋に響かないくらいの光を得ることができた。 「……門限申請はもう出せないよな。 じゃあ、朝早い内に……そしたら……」 独り言はノートの白に吸い込まれていった。 微睡みの中へは通り抜けていかないだろう。 (-311) redhaguki 2021/11/02(Tue) 20:43:05 |
[1] [2] [3] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新