【秘】 愛玩用 エマ → 愛玩用 ドゥーガル「これでも結構茶目っ気はある方だと思っているのだけどな。 そうだな、きっと他のみんなが子供らしい、というよりも。 疲弊して諦めて、くたびれているように見えたから…… 誰かがこの役をせねばと。ルツやスオ、ユーやアメのように、そう思ったからかな」 当初は思い思いに振る舞っていたそれらが、自分の集団での役割を意識するのは早かった。 いつしか誰が誰の様子を見るのかというのは固まりきっていた。 そんな中で子供らが大人のように振る舞い、大人らが子供らしさを見せるのは、難しい。 「これくらいならお安い御用ですよ。 貴方が忙しくない頃ならば、爪を飾ってみたりしてもよかったんですけれどね。 ……ああ、そういう話も、誰かとしたりということはなかったな」 思えば忙しく動いているばかりで、ゆっくりと話をしたことは少なかった。 今でなければ、もう少し仲良く出来ていたのかも知れない。 噛み傷はあっても元の造りの良い愛玩用の手を、なんとなく見下ろしている。 「ええ、勿論。貴方が聞き回っているのだから私が ……ああでも、伝えたら貴方を警戒してしまうかな。 でも伝えたほうが良いというのなら、そうします」 一度、殺意を抱いていると聞いているのだから二度目はそれほどは驚かなかった。 そんな話を聞いたというのに、穏やかに貴方を見送る。 手入れの道具を片付けながら、何事もない一日をまた、続けるのだ。 結局男は、少しも嘘を省みることさえ無かった。 (-163) redhaguki 2021/10/10(Sun) 18:11:33 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 介護用 シェルタン「ああ、カンマの分か。それはとても助かるね。 ……きっと綺麗なものも可愛いものもどちらも気に入るよ。 今はこの場に居ないから後で必ずと言いたいところだけど…」 どうにも、自分の手の体温で緩やかに形を失くしてしまいそう。 ひんやりとした温度の兎の形を崩したくなくて、 不出来なりに気を遣った結果、上着の裾にちょんと乗せてさ 布越しに兎をちゃんと捕まえる事になったんだろう。 どうしたものかな。 悩んで、此方に視線を合わせているであろう君に一度、 視線を移して、首を傾いだ。 「それなら……カンマに内緒で一緒に食べようよ。 苺のジャムを乗せて、二人で兎を隠してしまおう。 丁度二つあるし、いい思い出になるだろうし… 何より、食べてしまえばきっとこっちのものだ。 騎士様が嫌がらないなら、不出来な姫はそうしたいなあ」 (-164) junkie_0u0 2021/10/10(Sun) 18:18:39 |
【秘】 介護用 シェルタン → 愛玩用 ドゥーガル「ああしまったな、それならきちんと形に残るものを用意すればよかった。次の機会をもらえたら、そのようにしよう」 なんて、言ったものの。この世界のものはすべて形のない0と1の集まりで、形に残るものなんか何一つない。 「では同伴させていただこう。騎士の身には勿体ない名誉だとも。 姫の待ち人が来るまで動かないと言うなら、匙と器と、ジャムも持ってくるつもりだけれど、どうしようか?」 (-169) nekonya 2021/10/10(Sun) 18:38:26 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 復讐者 スオ抱き締めるのは拒まれなかったようなので、 そのまま、腕を回して。抱き返されなくとも好きにしている。 身勝手に背中を撫で擦り、君の表情を見ないようにすべく 不出来な肩に君の額を寄せさせて、只管宥めるだけ。 君に何か饒舌に囀ったところで、何も変わらない。 君が動かなくても状況がこうなっていたのと同じ。 不出来は必ず不出来であるというのと、同じだ。 だから、 「残念な事に愛玩用は他人を罵倒するようには出来てない。 それこそ昨日のように憤っていたら別かもしれなかったな。 でも、今はそんな事はないし …君は泣いているし。 そうしたら不出来なりに出来ることはひとつだけ。 君が泣き止むまで、満足するまで宥めるだけなんだよ。 ―― 出来なかったというのがあってはならないなんて! 何も出来ない僕の前で言うのは少々面白いものだね。」 「君は何も出来ないなんて事はないよ。 現に僕に縫い包みを縫ってくれた。絆創膏を貼ってくれた。 食事の支度の時に世話を焼き、お粥のことを教えてくれた。 ほら、後悔と謝罪以外も君は上出来にこなせるじゃないか。」 責めない、抵抗しない。それならそれで良い。 君をだらだらと無責任に宥め、愛玩用は目を閉じる。 別に眠い訳じゃないよ。泣き顔を見られるのは嫌だろうと そう思ってからの行動だ。君は謝る事なんて何一つないのにね。 (-171) junkie_0u0 2021/10/10(Sun) 18:46:46 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 復讐者 スオ「勝手に出てきた涙とやらが止まるまで、ここに居たらいいよ。 不出来な愛玩用の僕に出来るのはその場限りの甘やかし。 今日の僕は役目を果たす気分だから、……ほら。 君が満足するまで、ああ、勿論嫌だったら離すけどさ、 僕の事は気にせずそうしていたらいいよ。スオ。…大丈夫。 よしよし。……偉いよ、頑張ってるし、君はとても優しい。」 上っ面だけの言葉にも聞こえるかもしれない。 軽薄な言葉の群れかもしれない。だが、少なくとも今は本心。 そんな調子で君に拒まれないならば延々と甘やかし、 時折涙を拭い、髪を撫で、縫い包みであやして、背を愛で、 どうにも泣いてばかりで元気のない君を 無責任に宥めて 暫く一緒に時間を過ごす事になったのだろう。 君が拒んで帰るのならば、はたまた。 甘やかす時間の区切りに離れて帰る様子があれば、手を振り、 また泣きたくなったら撫でてあげるね。スオ。 普段通りの微笑みと共に柔い一言を添えて、君を見送った。 またね、優しい子。スオ。無理に頑張り過ぎないようにね。 元気が出た頃にでも、また僕にぬいぐるみを作ってくれ。 だって、返したくないものは多ければ多いだけ良いのだから。 (-174) junkie_0u0 2021/10/10(Sun) 18:51:07 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 介護用 シェルタン「おやおや。形に残るものを用意してくれるのなら…… 僕がこのゲームが終わった頃に、現実で君の所に行くよ? この世が電気信号の群れだとしても、現実ならば少しは… 此処よりは上等なものだ。まあ、君さえ良ければだけどね。」 なんて、これも騎士と姫ごっこの延長線かも。 受け取り方は君に託すが、この場で姫の役割を振られた男は、 友を待たなければならない。だから、兎を持ったまま動かない。 「不出来な姫は騎士様に夢中らしいよ。今は。 ……だが、友を待たなければならないのは変わらない。 だからこそ不出来なまま騎士様に甘えるつもりらしい。 ジャムと匙と器、持ってきてくれるかい?」 君が頷き持ってきてくれるのであれば、不出来は宣言通り ここで君をじっと待っているし、君が戻って来てから 兎の片割れをそっと差し出すつもりだ。 …少しだけ溶けたかもしれないけど、まあ、問題はないだろう。 (-178) junkie_0u0 2021/10/10(Sun) 19:01:39 |
【秘】 介護用 シェルタン → 愛玩用 ドゥーガル「姫様に足を運んでもらうなんて恐れ多い、その時は僕が向かうとしよう。主人も多少の外出は許してくれるもの」 自分の主人を誰かと引き合わせるのは避けたいことだった。 彼には自分に依存してもらわなければ困る。目の前の愛玩用を引き合わせるのは少し不安だ。 「姫様の友と騎士では、どちらが優先すべきなのは火を見るより明らかだとも。甘やかし上手な騎士は、それさえ出来れば幸福だ。では仰せのとおりに」 騎士様は古風な礼をすると、雪うさぎを崩さないように早足で、台所へ向かうだろう。 (-180) nekonya 2021/10/10(Sun) 19:13:26 |
【秘】 介護用 シェルタン → 愛玩用 ドゥーガルと、いうわけで。 「お待たせいたしました」 と、ガラスの器に一匹ずつ雪うさぎを乗せて、ジャムの瓶と匙をもって騎士は戻ってくる。 「良いものがあったよ」と、器の雪うさぎにさくらんぼが寄り添っている。 (-181) nekonya 2021/10/10(Sun) 19:14:53 |
【秘】 復讐者 スオ → 愛玩用 ドゥーガル撫でられ、宥められ、温もりを確かな物と受け止める。 謝罪を尽くして虐げられても良いのに、何もいらないと跳ね除けていたものが埋め尽くされていく感覚にただただ涙を流した。 「いえ…十分です…この身には過ぎる程に…十分です…。 …ドゥーガル、あの時はごめんなさい。」 「貴方は何も出来ないという事はないのですよ。事実、俺を責める事なく受け入れてくれ、涙を拭って言葉を聞き、それに対し優しく意見した。 不出来を否定した事によって貴方が傷ついたりしてしまうのなら、申し訳ありません。でも、俺は救われましたよ。」 「上出来…有難うございます…。そして、ごめんなさい…おれはもう本来の…いいえ、最初の主の言うように…願ったように、今後少しでも…せめて俺のようにならないよう動きます。故に、現実ではきっと一度世間を騒がせるでしょう。 …その時を貴方が知った時は…どうか悲しまないで、貴方はもう少し胸をはって生きてください。俺を救ってくれた事を、忘れないで。」 有難う。ごめんなさい。 もう一度言いながらそっと離れ人形を返す。 もう涙はない。 少し足を引きずりそのまま失礼しました、有難うございました。そう告げ、静かに立ち去り、静かに扉を閉めた。 どうか"貴方達"に平穏が訪れますように。 (-185) kou0957 2021/10/10(Sun) 19:37:35 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 介護用 シェルタン「それは助かるな。したらば後で場所を教えよう。 現実の僕達にはグレイの友人が存在しないが、…きっと。 優しい子と友達になれたのを主人は喜んでくれるに違いない」 君と主人の関係がどういうものかは分からないが、 不出来な愛玩用はいずれ現実で君が訪れるのを待つ事にした。 この結果は騎士と姫ごっこをするには上出来かもしれない。 さて。戻ってきた君に礼を言ってから硝子の器を受け取り、 中身を覗き込んで ―― …驚いた。可愛いものが増えている。 受け取って暫く無言の間が挟まり じいっ と 器の中身を見つめている。 いいや、見詰めていた。 「騎士様は可愛いものに詳しいんだろうな。羨ましい。 真白な雪の兎だから赤色はよく栄えるもの。 兎の目とお揃いの色。綺麗な色。 ―― 溶ける前に食べてしまいたい気分だけど、そうだ、」 「騎士様。どうせなら互いの兎を食べさせ合わない? 子供にするみたいに あーん なんてしてさ。どう?」 君に視線を戻し、匙も受け取っているのならばそいつを揺らし へにゃっと緩い笑みを浮かべた。甘やかしたいなあ。 (-187) junkie_0u0 2021/10/10(Sun) 19:59:17 |
【秘】 介護用 シェルタン → 愛玩用 ドゥーガル「ははは、姫様はお戯れがお好きだ。あーん、なんてすることばかりで、されたことなんて一度もないや。貴重な初体験をさせてもらおうかな」 ゆるい表情をしたあなたの隣へ腰を下ろして、少しだけあなたに顔を寄せた。 先に君がしてくれるんだよね? と、期待の眼差しをあなたに向ける。 (-191) nekonya 2021/10/10(Sun) 20:28:06 |
【秘】 愛玩用 ドゥーガル → 介護用 シェルタン「ふふ、やっぱり騎士様は口が上手いな。 ならば事実がどうであろうとこれが初めてなんだろう。 少なくとも、騎士様としては。…はい、あー、」 友の部屋の前で兎を匙に乗せ、 もしも、小さいのならばそのまま。 そうでないならば半分に崩して、君の口許に寄せよう。 うっかり引っ込める!なんて悪戯はしないからご安心だ。 「……きちんと隠せそうかな。おいしい?」 君に兎を隠してしまう間に、肩だって寄せてしまおうね。 叶うならば軽く体重を預けて だらだらと甘えたがる。 人の部屋の前で何やってんだと言われたらそりゃそうだが。 今の君は騎士で、自分は君曰く姫なのだから。 多少の横暴は許されたっていい筈だ。 (-195) junkie_0u0 2021/10/10(Sun) 20:47:34 |
ドゥーガルは、昼食の時間も、夕食の時間も、食堂に現れなかった。 (c42) junkie_0u0 2021/10/10(Sun) 20:51:30 |
【秘】 介護用 シェルタン → 愛玩用 ドゥーガル「あれ、信じてくれないんだ。あ〜あ傷ついちゃうな」 そんな冗談を軽く言って、ぱくり。雪うさぎは無残に体半分になってしまった。 肩を寄せあい、体を触れ合わせて。本当に、人の部屋の前で何をやっているのだろう。本人たちはなぁんにも気にしちゃいないけど。 「うん、美味しい。これなら絶対に見つかりっこないだろうね。……じゃあ君もほら、お口をあけて?」 こちらもまた雪うさぎをすくい取って、あなたの口に差し出す。慣れた仕草。 (-203) nekonya 2021/10/10(Sun) 20:59:21 |
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