金緑石 アレクシアは、メモを貼った。 (a1) 千早 2021/09/24(Fri) 23:10:42 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[最初の成熟期は集落を出ずに迎えた。 宝石人間(ジェム)一人につき、一人の子供が生まれる関係でか、この集落では集落にいる者全体で子育てを行う事が普通だ。 青年が成熟期を迎える年頃になる前にはそうして誰かの子の子守りをしていた。 いくら青年が首長の息子といえど、働かない者には厳しい。 自身の子供がある程度大きくなってから、友人と共に初めて人間の国に行った時の感動を成熟期を重ねた今でも覚えている。 髪の色を隠す為に布で覆って初めて結界を潜った時は、未知なる場所へ踏み込む事に胸が高鳴った。 見る、触れるものすべてが真新しかった。 そこは人間から身を隠す為の結界で囲まれた山間の集落と違って空が広く、様々な色をした人がいて、物があって。 はしゃぎ過ぎて自身が迷子になったのにも気付く事なく、友人に回収されるまで青年はあちこち歩き回った。 ──魅せられたのだと思う。 自身の知恵で発展していく人間の国に。 以来、青年はある程度まで子が育つと人間の国へ行くようになった。] (3) 蒼生 2021/09/25(Sat) 0:29:44 |
【人】 紅柱石 アンドレアス何度行っても飽きないさ。 だって、世界はあんなに広いんだから。 行く場所によって育つ物や風習なんかも違うんだよ。 君も気になるなら是非行ってみると良い。 [青年は快活に笑う。 この身体は老いを知らない。 十年から二十年程の間隔で同じ場所に訪れれば、誰かに年齢を重ねていない事を怪しまれるかもしれない。 宝石人間(ジェム)にとっては普通の事でも、人間にとっては異常なのだ。 故に、前の青年期の時に出会った知り合いに出会わないよう、違う場所へ旅する事になる。 仮に見咎められたとして、その子供だと偽る事も出来るが、嘘は出来る限りつきたくなかった。 それが青年なりの人間との向き合い方だ。] (4) 蒼生 2021/09/25(Sat) 0:31:34 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[けれど何だかんだで、青年が成熟期を迎えるのはこれで五度目。 初めて成熟期を迎えた頃に生きていた頃とは住んでいる者も幾分か入れ替わって、集落の中でも皆の面倒を見る側に当たる。 親の年齢を考えれば、そろそろ集落の中で落ち着かなければならない頃合いだとは思っていた。 同時期に成熟期を迎える仲間も青年を支えてくれると言ってくれている。 責任を負うべき頃合いだ。 ──だから自由に旅をするのは今回が最後。 そう心に決めた。] (5) 蒼生 2021/09/25(Sat) 0:32:30 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[向かったのは、あの時に初めて行ったパルティローネ王国。 その首都グラジアは、王国の全てが集まっていると言ってもいい場所だ。 以前に訪れた時よりも国は豊かになっていた。 知っている店が何回目かの代替わりを迎えていたり、なくなっていたりして青年は少なからず寂しさを覚えた。 人間と自分達の間では時の流れが違うという事実を目の当たりにした気分だった。 それでも好奇心が先立つ性分は治らず、あれこれ見て回った先に辿り着いたのは、王都の中でもっとも大きな図書館。] (6) 蒼生 2021/09/25(Sat) 0:33:35 |
【独】 紅柱石 アンドレアス/* 村建てまでにばたばたとしてしまったけど、ここまでこぎつける事が出来て良かった…。 明日にbotの力を借りて宣伝しよう。 (-0) 蒼生 2021/09/25(Sat) 0:36:10 |
紅柱石 アンドレアスは、メモを貼った。 (a2) 蒼生 2021/09/25(Sat) 0:41:07 |
【人】 学生 ガラーシャ[昔、母親の大恋愛の末、自分はずっと遠くの国、砂漠と海の向こうで生まれた。 そしてそれから10年ほどの後、父と母は取り返しのつかない大喧嘩をし、母は自分と一緒に実家に帰る旅に出た。 数十日、いや、数か月だっただろうか。 母に手を引かれ、砂漠や荒野や草原を、馬車で行ったり荷車を引いて歩いて行ったりした。 何処に行くのかよく分からない不安はあったものの、辛くはなかった。 青空や星空の下、ただひたすらに、どこかを目指して歩いて行った。] (8) wallander 2021/09/25(Sat) 8:41:19 |
【人】 学生 ガラーシャ[そんな旅を経て、自分は今も、ここ王都グラジアにある母の実家…祖父母の家に居た。 今この家に住んでいるのは、自分と祖父だけだ。 祖母は少し前にそれなりに生きて亡くなったし、母はまた大恋愛をして家を出て行ってしまった。 とはいえ、母にはちゃんと、行ってもいい?と聞かれている。 自分は頷いて肯定した。 もう自分も最高学府に入った。 今更母親が身近に必要な年齢でもない。 それに、あの壮大な旅を経て、自分を祖父母の元に連れてきてくれた母には感謝をしていた。 あんな旅をする母が好きだった。] (9) wallander 2021/09/25(Sat) 8:41:43 |
【人】 学生 ガラーシャ― 図書館 ― [グラジアにはいくつかの図書館がある。 そしてここ、王立図書館はその中でも最大級の蔵書数と、自習室を兼ね備えた場所だった。 本棚の背は高く、そんなに低い身長でもない自分でも、一番上の段の本を取るには点々と置かれている小さな脚立を使わなければならない。 そして、自分は今、学校で必要な資料を探しにやってきていた。 精霊の実態について… 昔、居たかもしれないとされている、現在には居ないもの。 学校での研究テーマにするにはそれなりにやりやすいものであり、他にも研究をしている生徒はいたが、自分のようにそれが今も実在している、と考えているものはほぼ皆無だった。 でも…] (10) wallander 2021/09/25(Sat) 8:43:43 |
【人】 学生 ガラーシャ… [と、その時、同じ書架の列で見慣れない姿が目に入った。>>7 どうやら学生ではないようだ。 けれども研究者然とした様子でもない。 こんな人気のない、どこか薄暗い書架の列に、珍しい。 そして彼…彼女?が取った本が、自分がついこの間まで借りていた本だったので、あっ、となった。 精霊の現れる環境を気象状況から読み解く。 と、ひたすら延々と天候や気温や湿度の話がされている本だ。 自分には参考になったが、特段面白味もない内容なだけに、余計に気になり、思わず声を掛けた。] あの… その本、一部、欠落して…ます。 第二版が上の段にあるんですが、取りましょう…か? […見知らぬ人だからこんなぼそぼそとした喋りというわけではない。 いつでもこんな調子なのだ。 それ故友人も少なかった。 けれども、別に不満はなかった。 だからこそ、ずっとこんな調子なのだった。]** (11) wallander 2021/09/25(Sat) 8:47:19 |
【独】 学生 ガラーシャ/* 自分がもし絵を描ける人ならば絵を描きたいぐらいの市場… すごい想像を超えてきていて嬉しい この市場行けるのか〜 やった〜 そして早速アレクシアの行く末も気になるという。 (-1) wallander 2021/09/25(Sat) 8:49:54 |
学生 ガラーシャは、メモを貼った。 (a3) wallander 2021/09/25(Sat) 8:51:53 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―図書館― [ふらりと立ち寄った先、異国人でも書物の閲覧が許されている図書館は青年にも見覚えがあり。 いくらか補修や改修がされていたが、記憶に残るものと劇的な変化はない事に少し安堵した。 >>10背の高い本棚が並ぶ様はまさに壮観。 その中に自分の知らぬ事が書かれているのだと思うと胸が弾んだ。 言語がそう大きく変わっていないのであれば、記憶に残る単語を拾いつつ、辞書があれば読む事が出来るだろう。 故郷でも文字という文化が馴染んで久しく、この国の言語とは似ている個所も多かったのも理解を助けた。] 『精霊と気象環境、の関係』……。 [この辺りには精霊に関する書籍が集められているらしい。 >>10青年は目についた本のタイトルを読み上げ、手に取ってみる。 大きな声を立ててはいけないというルールに則った囁くような声は、ごく近くに居合わせた者にしか届かなかっただろう。 かつてはいたとされる精霊が何故姿を見せなくなったのかは不明だという。 人間よりは青年達に近しい存在だが、お目にかかった事はない。 ある程度自由に土地を行き来出来る人間が知らないのだから、閉ざされた集落に住む宝石人間(ジェム)達にはもっと難しい事。] (12) 蒼生 2021/09/25(Sat) 14:13:17 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[>>10タイトルから察するにどうやら難しそうな内容のようだが、文字を辿るのもいいだろう。 ページをめくろうとしたところに声がかかった。] ……え? [振り返れば、自身よりも背の高い青年が立っている。 目深に帽子を被った姿は学生だろうか。 騒がしい場所なら掻き消えてしまいそうな声だが、手助けを申し出るところは“いい人”なのだろう。] そうなんだ。 お願いしようかな。 [本棚と彼とを見比べて、厚意に甘える事にした。 にこりと微笑んでそう言うと、本を元あった場所に戻して彼の動きやすいように横にずれる。] (13) 蒼生 2021/09/25(Sat) 14:14:56 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[本を取って貰えたなら、それを両手で受け取って。] ありがとう、親切な人。 君が教えてくれなければ、気付かなかったよ。 私はアンドレアス。 アンディでいいよ。 良ければ、君の名前を聞いてもいいかな? [笑顔で感謝の言葉を告げると、彼の名を求めた。 髪を覆う布と中性的な顔立ちで間違えられる事はあるが、声と名前で男である事が分かるだろう。**] (14) 蒼生 2021/09/25(Sat) 14:17:14 |
紅柱石 アンドレアスは、メモを貼った。 (a4) 蒼生 2021/09/25(Sat) 14:24:28 |
紅柱石 アンドレアスは、メモを貼った。 (a5) 蒼生 2021/09/25(Sat) 14:24:52 |
【人】 学生 ガラーシャ― 図書館 ― [つい、咄嗟に声を掛けてしまったが、そもそもこの本に興味がある人なのだろうか。 たまたま手に取っただけで、つまんなそうと思って返そうとしていたタイミングだったとしたら、かなりのお節介極まる人間になってしまった。 ぼそぼそと声を掛けてしまった後にそんなことに思い当たり、少しうつむきながらその人を見た。 そして、返ってきた答えと微笑み>>13にほっと息を吐くと同時に、この人男の人だったんだ…と改めて顔を眺めてしまい、すぐに失礼だと目を反らした。 そのほとんどが布で覆われていたものの、この薄暗い書架の中で、彼の髪は、不思議と微妙に彩度を変えて、ほの明るく光るように見えた。] (15) wallander 2021/09/25(Sat) 19:05:39 |
【人】 学生 ガラーシャ僕は、ガラーシャ、といいます。 ええと、特に呼び名とかは、ない、ですけど… すいません。 あの…アンディさんは、この辺りの本、とか、興味ある方、なんですか? 僕は、学校で、こういう、精霊とか、研究テーマにしているんですが… もしかしたら、また、ここで、お会いするかもしれませんね。 [そして、彼につられる様に、小さく微笑んだ。 さて、この後、何度か図書館で会う事はあっただろうか。 もしかしたら、都の他の場所でも会う事があったかもしれない。 すっと懐に入ってきたこの青年に、自分も何となく打ち解けていったのは自然の流れだった。]* (17) wallander 2021/09/25(Sat) 19:09:59 |
学生 ガラーシャは、メモを貼った。 (a6) wallander 2021/09/25(Sat) 19:15:13 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―図書館― [>>15僅かに俯く彼の内心は知らず。 助力を求めれば、安堵する気配は伝わったが、視線は交わる前に逸らされて。 宝石人間(ジェム)は生まれつき見目美しいものが多く、旅慣れた青年にとってはそうした視線には慣れているので気にする事はなかった。 胸の中央辺りにある宝石―─紅柱石に似たオリーブグリーンからアンバーに移り変わる髪色は、他の宝石人間(ジェム)よりも目を引くもの。 薄暗い場所でも薄らと輝くのは自身ではどうする事も出来ない。 一度旅の途中で暗色に染めた事があったが、成熟期を迎えて故郷の泉に身を沈めて目覚めた頃には元の色に戻っていた。 以来、染めるのは諦めている。 この色が嫌いなわけでもなし。] (18) 蒼生 2021/09/25(Sat) 20:53:22 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[>>16学生は慣れた様子で踏み台に上り、本棚の一番上の棚から目的の本を取り出した。 確かに、あの高さでは青年が取るのは少し厳しそうだ。 この図書館の司書はこれらの本を管理しているというのだから大したものだと思う。 勿論、第二版の内容や、位置を把握していた青年も尊敬に値する。 本を受け取って感謝の言葉を告げれば彼は謙虚に応え、名を求めれば僅かに目を丸くした。 出会ったばかりの相手に愛称で呼ぶように求める。 青年としてはごく普通の心算だが、戸惑う人間も一定数存在する。 目の前の彼は真面目そうだから、後者の方かもしれない。 いい人のようだから、仲良くなれればと思ったのだが、難しいだろうか。 そう頭に過ったが] ガラーシャ。 響きのいい名前だね。 [>>17彼は名乗ってくれた。 名の綴りはこの王都グラジアに似ているのかもしれない。 グラジアは“恵み”という意味を持つ。 乾燥した大地が国土の三分の一程度を占めるパルティローネ王国にとって、緑地に囲まれた台地は都を作るに適した“神の恵み”と言えるだろう。] (19) 蒼生 2021/09/25(Sat) 20:54:40 |
【人】 紅柱石 アンドレアス君は精霊について調べている学生なんだね。 私は世界の様々な事に興味があるよ。 知る事が楽しくてたまらないんだ。 [青年は謳うように答えた。] 勿論、精霊にも。 かつては彼方此方にいたとされているのに、どうしていなくなってしまったのか。 まだ結論は出ていないんだろう? もしかしたら、君がそれを知る最初の人間になるのかもしれないね。 [そう言って真直ぐに笑顔を向けた。 研究テーマに選んでいる彼程の情熱はないが、様々な事に関心のある青年にとっては、それも興味を持つ分野の一つだ。 もし目の前の彼が精霊についての研究の第一人者となるとしたら、それはとても興味深い。 グラジアには宿屋ではなく、中期滞在者用の貸家を借りての滞在。 合間に近くの都市に出掛ける事はあったが、青年は時折、図書館に赴くようになった。 図書館で、あるいは街の中でガラーシャと出会ったなら、青年は笑顔で彼に声を掛けた。 彼は自分とは違うタイプの人間。 そんな彼が段々と打ち解けてくるのを感じるたび、嬉しくなったもの。]* (20) 蒼生 2021/09/25(Sat) 20:57:28 |
紅柱石 アンドレアスは、メモを貼った。 (a7) 蒼生 2021/09/25(Sat) 20:58:54 |
紅柱石 アンドレアスは、メモを貼った。 (a8) 蒼生 2021/09/25(Sat) 21:03:28 |
【独】 紅柱石 アンドレアス/* ガラーシャの愛称ってないかなーと思って検索で出てきたのがガネーシャだったので頓挫したのですが、(似た理由でアンダルシアも頓挫し、愛称がある&男っぽいこの名前にしたのでした) 「ガラーシャ」という名前で思い浮かんだのが、細川ガラシャだったのでした。 自邸でマリアから密かに洗礼を受け、ガラシャ(Gratia、ラテン語で恩寵・神の恵みの意。ただしラテン語名に関して、ローマ・バチカン式発音により近い片仮名表記は「グラツィア」)という洗礼名を受けた。 (wikiより) で、首都グラジアも同じ「恵み」という意味でつけていて。 近い言語では同じ意味の単語で綴りが似ている事があるので、根っこは一緒なのかなと思ったのでした。(語学専攻でなかったからあれですが) ガラーシャの名前は橄欖石(かんらんせき)から来ているのだと思いますが。制作秘話気になる。 (-4) 蒼生 2021/09/25(Sat) 21:35:01 |
【人】 学生 ガラーシャ― 図書館 ― あ、いや。 ありがとう…ございます。 [踏み台から降りた辺りで名前を褒められ>>19、悪い気はしないが気恥ずかしさが勝つ。 ただの社交辞令だとわかっていても、気の利かないお礼だけ口をついた。 しかし、続く話>>20にはふっと顔を上げ、彼の顔をまじまじと見てしまった。 そして、黙ってうん、と頷きつつも、続く言葉は飲み込んだ。 自分は、事実、精霊を見たことがある。 あの、母との長い旅の途中で。 しかし、それにしても、世界の様々なことを知ることが楽しくて、この奥まった精霊の地味な研究の書架までたどり着いたのか。 特段強く精霊に興味があるというわけではなさそうなのに、ここまでたどり着いているということは、彼は今までほかにもどれだけの本を読んでいるのだろうか。] (21) wallander 2021/09/25(Sat) 21:45:31 |
【人】 学生 ガラーシャ知ることが、楽しいのは…わかります。 アンディさんは、きっと、僕よりずっと色んな事を、知っているんでしょうね。 … 良ければ、また、お会いできた時には… 色々、聞かせてもらうことができれば、と、思い、ます。 [彼の笑顔に甘えて図々しいことを言っている気がして、また、目線を伏せた。 また、お会いできた時には、という、社交辞令も少し混ざっている。 でも、言ったことは、本心だった。 この時は、あとは少し会釈をして、別れただけだっただろう。 しかし、彼とは実際に、図書館で、また、街中で、”また、お会いできた”のだった。]* (22) wallander 2021/09/25(Sat) 21:46:51 |
【人】 学生 ガラーシャ― 夜の街中 ― あ、こんばん、は。 [彼と何度か会って暫くの後。 夏もそろそろ終わりの日の早い夜。 今日は仕事の手伝いもなく、祖父の家から路地を伝って表通りに出ると、いつも行っている店に向かう。 辺りが大分薄暗くなってきた中、道路に沿うように設置された風よけ付の灯りに火が灯されていた。 昼間はまだまだ日差しが強いが、日が落ちれば穏やかな風も吹いて過ごしやすい。 通り沿いに並ぶ店が外に並べた椅子やテーブルで軽い食事をとる人々を両脇に眺めながら、少し道の灯りが届きにくい、通りの端にある店にたどり着く。 店内に入ると、並べられた惣菜から2つほどを選んで小さな皿に盛ってもらう。 合わせてビールを買うと、自分も人々を見習って、今日は店の外に出て、小さなテーブルに総菜を置くと、椅子に座って飲み始めた。 と、そこに道を行くアンドレアスの姿が目に入ったのだ。] (23) wallander 2021/09/25(Sat) 22:10:48 |
【人】 学生 ガラーシャご飯です…か? ここの店、安くて美味しいですよ。 [彼に挨拶をした後、もぐもぐしながら言葉を続けると、今惣菜を買った店をフォークで指した。] 今日は、とても、過ごしやすい夜です、ね。 [既にビールは半分以上減り、少しいい気持になっている。 風に少しだけ揺れる灯りを見ながら、彼に聞かせるでもなくぼんやり呟いた。] ここは、随分、夜が短い…な。 [自分の子どもの時と比べても、道沿いの灯も大幅に数が増え、整備され、明るくなっている。 辺りの騒めきは、まだ全く収まる様子はなかった。]** (24) wallander 2021/09/25(Sat) 22:13:42 |
学生 ガラーシャは、メモを貼った。 (a9) wallander 2021/09/25(Sat) 22:15:02 |
【独】 学生 ガラーシャ/* いや夜なのか夜じゃないんだかはっきりしなー っていうRPになってしまった 気温は最近の夜の気温なイメージ そして市場に感化されたちょっと欧な街を出してみたつもり…! (-5) wallander 2021/09/25(Sat) 22:18:08 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―図書館― [>>21名を誉めれば、律儀に言葉が返ってきた。 その名が首都と同じ意味であるのならば、名付け親は彼に祝福を施す意味で付けたのだろう。 視線を外していた彼が、こちらに視線を向けたのには気付いたが、その意味には気付かなかった。 精霊を見る機会など、昨今では滅多にない事である故に。 旅する時、青年は図書館を探す。 村や街には望めないが、首都には大抵大きな図書館が存在するものだ。 それが異国人にも開放している場合は、その土地が異国人に対して寛容である事が多い。 郷土資料などはその国で少部数しか存在しない事が多いので、巡り合う機会は貴重なのだ。 確か、以前に来た時にも図書館に詰めて本を読み漁った記憶がある。 きっと人間の一生では読み尽くせない量の本が此処にはあるだろう。 宝石人間(ジェム)の身なら或いは、と思うが、それは残念ながら望む事は出来ない。 此処は人間の国である故に。] (25) 蒼生 2021/09/25(Sat) 22:53:17 |
【人】 紅柱石 アンドレアスうーん、広く浅く、かな。 この世界には色々なものがあるからね。 君のように研究している人程の知識はないさ。 [>>22彼の言葉にはゆるく肩を竦めてみせた。 青年の好奇心の向かう先を一つの分野に絞る事が出来れば、研究者にもなれるのかもしれない。 けれど残念ながら青年の興味の向かう対象は数多く、その道の専門家にはなれそうもない。 またお会いできれば、との言葉には大きく頷いてみせた。] いいね、是非。 旅人だから、あちこちの国の話なんかも出来るよ。 [目の伏せた彼には、社交辞令に聞えたかもしれないが。 次に会う事があったら、声を掛けてみようと思っていた。 会釈をするガラーシャに手を振って別れ、再会したのは数週間後だったか。 図書館で彼を見かけて笑顔で話しかけた青年は、この間のお礼と称して喫茶店に誘ったのだった。*] (26) 蒼生 2021/09/25(Sat) 22:55:06 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―喫茶店― [ガラーシャを首尾よく誘う事が出来た青年は、彼にコーヒーを一杯おごった。 旅の資金は自身の生んだ宝石を商人に売却して得たものだ。 紅柱石は紅玉や青玉と比べれば需要は落ちるが、黒い十字の模様が入ったものは守り石として異国に売れるらしい。 青年は店の中でこの前のお礼と、取ってくれた本の感想を彼に話した。 この本を書く為には各地の詳細な情報が必要だ。 著者や協力者達の地道な努力の結晶だっただろう。 精霊の司る力によって条件が違うというのも面白い、などと。 そう言った事を話した後、初版で欠けていた箇所を彼に尋ねてもみた。 そうして、旅の日々の話に移っていく。 本に書かれた中の一つ、精霊がいたと伝わる森に訪れた事があったが、結局森の散策で終わってしまった事。 初めて海を見た時に故郷の湖との大きさの違いに感動した事など。] 君の生まれはグラジアかい? [首都に馴染んでいるように思えるが、此処は各地から人が集まる場所。 グラジアに住んでいたとしても、彼も旅をした事があるのかもしれないと考えて。]* (27) 蒼生 2021/09/25(Sat) 22:55:29 |
【独】 紅柱石 アンドレアス/* わーい、エピソード増えてる。 そっちも書きますね。 喫茶店のエピは矛盾しなさそうなので、そのまま投げました() 喫茶店…というか珈琲店は16世紀にはあったようだけど、紳士の社交場なんだよな。旅人と学生は敷居が高そう。 ファンタジーなので、ある程度はゆるく。 (-6) 蒼生 2021/09/25(Sat) 23:00:03 |
紅柱石 アンドレアスは、メモを貼った。 (a10) 蒼生 2021/09/25(Sat) 23:01:57 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―夜の街中― やぁ、こんばんは。 いい夜だね。 [>>23時刻は夕飯時。 陽も落ちて、厳しい暑さもこの時間には緩んだ心地がする。 ガラーシャと何度か会う内に、季節も移り替わろうとしていた。 パンなどは店で購入するが、幾らかは材料を買って自炊をしている身。 今日はどうしようかと表通りを歩いていると、通りの端辺りで聞き慣れた声がかかった。 店外に並んだ椅子やテーブルで軽い食事を取る人々の中にガラーシャの姿を認めると、青年は笑顔で彼の許へと向かう。 ガラーシャの座るテーブルの上には総菜の乗った皿とビールの入ったグラスがあったか。] (28) 蒼生 2021/09/25(Sat) 23:27:29 |
【人】 紅柱石 アンドレアスうん、今日はどうしようかなって。 ……へぇ、そうなんだ。確かに美味しそう。 [自炊状況は彼に話した事があったか。 皿に乗った惣菜はいかにも美味しそうで青年の食欲を擽り、フォークで指し示された店を見て頬を緩める。] 確かに、大分、暑さがましになったね。 [いつもより、彼の様子が和らいでいるような気がするのは、酒精の所為だろうか。 彼の言葉に応じながら、通りを抜ける風に青年はアンバーの瞳を細めた。 風は布の間から覗く髪の先を浚っていく。 それを布の中に収めていると。] うん? ……そうだね、昔と比べると夜も明るいね。 [落ちた言葉は自分に向けられているわけではなさそうだったが、最初に来た頃の記憶を掘り返しながら応じていた。 その“昔”は、彼の祖父母が生まれていない頃の話だったが。]* (29) 蒼生 2021/09/25(Sat) 23:28:32 |
【人】 学生 ガラーシャ― 喫茶店 ― [彼に書架の本を取ってあげてから数週間後。 ある程度期待してはいたものの、また図書館で会うことが出来、そして彼の方もしっかり自分の事を憶えていてくれていたのは嬉しかった。>>26 しかし、である。 喫茶店に誘われ、肯定の頷きを返したものの、何を話したらいいのかわからない。 結局喫茶店に入り、彼が話を始めるころ>>27まで、注文以外にはほぼ全く喋ることはなかっただろう。 そんな自分でも不愛想とわかる態度を取っているのに、彼はこの間、自分が頼んだことまで憶えていてくれた。 新しい話を聞くたびに、ずっと俯きがちで彼に合わせる事のできなかった目線がどんどん上がっていくのが自分でもわかる。] ええ、初版は完全に落丁で、す。 〇〇地方の春がごっそり抜けて…たので。 問い合わせたら、他にも問い合わせがあったみたいで、急ぎ二版を作成する、と言われて、やっぱり、ってなって… 他にも読んでる人、いるんだって、それも少し嬉しかっ…た。 (30) wallander 2021/09/26(Sun) 0:54:43 |
【人】 学生 ガラーシャ[いつもより饒舌に彼の言葉に返す。 そして、続く旅の話を聞いていく。 きっと、通った道筋は全然違うものなのだろう。 だけども、何故か、懐かしかった。] いい、ですね。 あまり遠くに行くこともないですが、旅は、好き…です。 [特にここに来て祖父の手伝いに入ることが増えてからは、旅と言っても祖父の商売関係で近隣の中都市に出向くくらいのものだった。 それはそれでいい気晴らしにはなったが、やはり彼の旅路とはスケールが違う。] ん… 精霊の正体、今は昆虫説が、かなり幅を利かせていますから… もしかしたら、本に書かれた「精霊」に、実際にアンディさん、会っていたかもしれないです…よ。 [微笑みながら彼を見やった。 本当に、好奇心旺盛な人なのだろう。 それか、とてもロマンチックな人か。 そこで、ふっとされた質問に、一旦動きがとまった。] (31) wallander 2021/09/26(Sun) 0:56:05 |
【人】 学生 ガラーシャやっぱり、わかります、か? ここの人は、肌、もっと白い…ですもんね。 [少し笑うと、また軽く俯いてしまう。 彼には、別に責められているわけではないこともわかっている。 ただ、どうしても癖になってしまっているようで、少し視線を外したまま話した。] 僕は、ここから、荒れ地と、砂漠と、海を越えたところで生まれました。 そこが、僕の父親の故郷なん、です。 そこから、母と一緒に、ここまで来ました。 それがもう、10年近く前のこと、でしょうか… (32) wallander 2021/09/26(Sun) 0:57:45 |
【人】 学生 ガラーシャ[少しだけ、母との旅のことを思い出す。 しかし、だ。 聞かれたからには聞いてもいいのではないだろうか。 視線を上げた。 今日も変わらず、今度は少しだけ店内に差し込む日に輝く、彼の布に覆いきれていない部分の髪を見ながら言った。] アンディさんも、どこか別の出、ですか? 初めて見た時から、髪が、ふわふわ、綺麗に輝いて、小さな灯りのよう… です。 [ぼんやりと彼の髪を眺めながら喋ってしまい、最後に慌てて丁寧語で付け足した。]** (33) wallander 2021/09/26(Sun) 0:58:47 |
【人】 学生 ガラーシャ前に、母と一緒にこの街へ来たって話、したの、憶えてます…か? その時は、小さな街ばかり、通り過ぎてきたから、か、夜はどこでも、もっとずっと長かった、んです。 みんな、夕暮れ以降は小さなランプ一つで、生活してて、日が落ちたら、もう、ほとんど、一日は終わ…り。 不思議です。 こんな風に、どんどん夜が、短くなっていくのが。 こうやって貴方と飲めるから、嫌じゃないです…けどね。 [笑って向かいの彼に向け、グラスを軽く上げて、乾杯、のポーズを取った。 そして、もう一口ビールを口に流し込むと、ぽつりと聞いた。] アンディさんは、僕が、本物の精霊を見たことある…って言ったら、信じます、か? [酔っ払いの戯言と思われたら、それはそれで構わない。 そんなつもりで口に出し、またビールを飲んだ。]** (35) wallander 2021/09/26(Sun) 1:12:59 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―喫茶店― [>>30注文以外に喋る様子のない彼は緊張しているのか。 あるいは元々あまり喋らない性質なのかを判断するには共に過ごす時間は少なく。 誘いに肯いてくれたので、無理矢理連れてきた、というわけではないだろうと。 改めて感謝の言葉を告げた後、彼との接点である本について触れる。 お礼代わりに彼の求めた話をしている内に、俯きがちだった彼の視線が上がってゆく。 青年の髪よりも濃い草原を思わせるグリーンの瞳と視線が合えば、にこりと微笑んでみせ。] 落丁か。 確かにそこが抜けるとかなり不自然だな。 出版する上でチェックはするんだろうけれど。 君と同じように気付いた人がいたようで良かったね。 [研究対象に関わる事だからか、口も滑らかに動いたようだ。 一人の声よりも、声は大きい方がいい。 専門書は小説と比べて元々の部数も少ないが、誠実な対応をしてくれたようだ。] (36) 蒼生 2021/09/26(Sun) 18:17:47 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[>>31やがて話題は本から旅の話へ。 ガラーシャは静かに耳を傾けてくれた。] そうかい。 君は若いから、これから自分で資金を作って遠出するのもいいだろうね。 [学生の身である彼は若芽のようだと思う。 見た目と実年齢に差があるので、妙に年寄りじみた発言に聞こえたかもしれないが、しみじみと言って。 けれど精霊の正体に関する学説については唖然とした。] ……昆虫。 確かに羽を持つと伝わっている物がいるけれども。 流石に森の中の昆虫にまで意識がいかなかったな……。 [眉尻を下げながら、頬を掻く。 精霊の姿は様々に描写されるが、その正体が昆虫であったなら聊か浪漫がないような。 目の前の彼は微笑んでいた。 余程に、精霊の話が好きなのだろうなと思った。] (37) 蒼生 2021/09/26(Sun) 18:18:09 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[>>32彼の事について知りたいという欲求の許、出身について触れれば、彼の動きが止まる。 小さな笑みは浮かんでいるものの、先程のような微笑みではなくなった事に胸が痛んだ。] う、ん。 此処は様々な場所から人が集まるから、不思議ではないけれど。 [グラジアに古くから住まう人々は肌が白く、砂漠などに住む民は浅黒い肌を持っている事が多かった。 ルーツを異にする人種は、場所によっては差別を受ける事がある。 何か嫌な思い出でもあるのかもしれない。] ……そう。 君も遠い場所から旅をしてきたんだね。 無事に此処まで辿り着いて本当に良かった。 [母と一緒に来たという事は、父親の身にか、間にかに何かしらあったのだろう。 海を越える程の旅であれば旅程は長い。 子供と母親二人旅では難儀する場面もあったかもしれない。 悪くすれば、旅の途中で命を落とす事だってある。] (38) 蒼生 2021/09/26(Sun) 18:18:49 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[>>33視線を外していた彼がこちらを向いた。 向けられた質問は何度か向けられた事があったので大きく驚く事もない。 彼の出身を聞いたのだから、ここは答えるべきだろう。] ふふ、ありがとう。 君は詩の才能もあるのかな。 そうだよ。 私も別の場所から此処に来た旅人だ。 これも私の故郷では珍しくないんだけどね。 [アンバー色の毛先を一房掬い、淀みなく答えてみせる。 それは嘘ではないが、全てを語ったわけでもなかった。 各国に住まう民について記された旅行記にも、そうした民が住んでいる国は記されていない。 けれど世界は広い。 秘境に住まう民であれば、そうした本に記される事もないだろう。 実際、宝石人間(ジェム)の里は場所を秘匿するものなのだから。]* (39) 蒼生 2021/09/26(Sun) 18:19:43 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―夜の街中― ありがとう。 それじゃあご相伴に預かろうかな。 [>>34向かいの席を勧められれば、笑顔で一つ肯いて。 彼の勧めてくれた店で惣菜とビールを購入してくる事にした。 酒場などで相席になったり、旅で知り合った人間と食事をする事も旅の楽しみの一つだった。 皿とグラスを手に彼の向かいの席に腰かけた時には、彼の手元のビールは更に量を減らしていたか。] (40) 蒼生 2021/09/26(Sun) 18:20:01 |
【人】 紅柱石 アンドレアス覚えているさ。 [>>35言葉静かに頷いて、総菜を口にしながら彼の語るのに耳を傾ける。 こうした都市では夜も灯りが多いが、村や町単位ではそうした地域も多い。 青年の故郷もどちらかといえば後者の方だ。] いずれは、村や街でも明かりが絶えなくなるのかもしれないね。 ふふ、そう言って貰えると私も嬉しいよ。 [いつもより笑顔の多い彼に合わせて青年もグラスを掲げる。 乾杯を交わして口にするビールは美味しかった。] ……え? あるのかい、本当に? [喉越しを楽しんでいる時に聞かれた言葉に、思わず目を丸くする。 僅かに身を乗り出して問うた後に言い添えた。] 勿論、信じるよ。 [まだ短い付き合いではあるが、彼が無闇に嘘を言うような人物ではないと思っている。]** (41) 蒼生 2021/09/26(Sun) 18:20:52 |
【人】 学生 ガラーシャ― 喫茶店 ― [自分の事を話すと、彼は、少ししみじみと旅の無事を喜んでくれた。>>38] ありがとう、ございます。 今考えると、母子の旅にしては、確かに、とても順調だった…と思います。 今も、旅は、好きですし。 [数か月もかかった旅。 今思い出せば、道中では色々嫌な目にあったり、排他的な場所できつく当たられたことも有った気がする。 けれども、いつも母親が側に居て、護ってくれた。 あの旅をもう一度再現したいか、といわれれば、正直首を振ってしまうが、かの旅は、確かに今も心の中で価値あるものだった。 そして、こちらからの問いに、彼はどこか慣れた感じで応える。>>39] (42) wallander 2021/09/26(Sun) 20:23:42 |
【人】 学生 ガラーシャ旅の方、なんです…ね。 [なるほど、色んな所で同じような質問を受けてきたのだろう。 ふわりとかわしながらも、昔の自分のように、心の中では何か思う所があるのかもしれない。 が、彼の笑みはそうしたことを、少なくとも表には感じさせなかった。 素直に、彼の故郷では珍しくない、という言葉に小さく息を吐く。] そちらでは、みんな、こんなに綺麗な… [と言いながら、彼の頬に垂れた髪を、そして流れで顔を見る。 そうだ、彼はとても、美しい。 まるで女性と見間違えるほどに。 …「ジェム」という存在があることを、知らないわけではない。 だけれども、彼らが身近にいないせいか、あるいは身近にいても、器用に隠しているせいか。 目の前の彼がそれである、という発想は、ぱっとは出てこなかった。] …なんだか、少し、ずるっこい…気も、します。 [何故か気恥ずかしくなり、顔を伏せた。] (43) wallander 2021/09/26(Sun) 20:27:21 |
【人】 学生 ガラーシャ[しかし、気を取り直すように注文したコーヒーに一回口につければ、また、少し顔を上げて問を投げかける。] そうしたら、アンディさんは… また、すぐ、ここを発つんです…か? 出立は、いつ頃の予定なんで…しょう。* (44) wallander 2021/09/26(Sun) 20:28:11 |
【人】 学生 ガラーシャ― 夜の街中 ― [前の席を案内すると、彼は自分が総菜を買った店に向かい、色々両手に持って帰ってきた。>>40 こちらもほどほどに酔っ払いだ。 掲げたグラスは彼のグラスと合わさりカチンと音を立て、そのまま口元に運ばれる。 一人で飲むのも、好きだ。 でも、彼と飲むのも、好きだ。 それぞれビールも食事も全く別の味になる。] へへ、そう言ってくれるかな、って… 思ってまし、た。 そういう話、わりと、好きですもん…ね。 [精霊の話をふって、あっさりと信じる、と返す彼>>41にへらっと笑う。 もう、彼と初めて会ってから大分経っている。 我ながら、大分打ち解けてきたなあと思う。 気持ちの良い夜風、美味しいビール、気を許せる…友人。 ふわふわと、いい気分だ。] (45) wallander 2021/09/26(Sun) 21:05:57 |
【人】 学生 ガラーシャそしたら、今日の夕飯の、余興、だと思って、聞いて下さい。 僕が、精霊に出会った…話です。 [いい気分の中、やはりいつもより饒舌に話し出した。] (46) wallander 2021/09/26(Sun) 21:09:21 |
【人】 学生 ガラーシャ昔、母と、長い旅を…しました。 とても長い旅だったから、全部、馬車を使ったら、とんでもない額になり…ます。 だから、街の間隔が、歩ける距離のときは、二人で、荷車を引いて、ずっと、歩きました。 大体は、朝早く出て、日暮れまでに、次の街に着けたんです…けど。 ある、砂漠交じりの荒野を歩いた時、途中で大幅にルートを、間違えてしまって。 時間的に、元の街にも戻るに戻れず、ただひたすら、先を、目指して、それで、日が暮れてしまいました。 簡単な、野宿の準備はあったんです…が。 冷えるのと…辺りは野盗が出る噂もあった、ので、なんとか街に着きたくて、無言で砂埃の立つ中、母と一緒に、馬車の轍の跡を、早足で歩き続けまし…た。 それでもあっという間に辺りは真っ暗になって… どこかから、よくわからない獣の遠吠えが、聞こえまし…た。 (47) wallander 2021/09/26(Sun) 21:12:27 |
【人】 学生 ガラーシャ新月、だったんです。 星は良く見えました。 流れ星もいくつも。 でも、暗くて、怖かった。 母親の服の裾を掴んだその時、ふわっと目の前を、輝く粒が舞っていき…ました。 変わった、砂漠の砂だと思いました。 なんの気なしに、その粒が舞ってきた方を見ました。 そうしたら、自分たちのいた場所から、少し離れた小さな砂丘の上に…小さな、淡く黄色く輝く何かたちが、舞っていたんです。 まるで、砂山の上で、小さな炎の精霊たちが、輪になって、踊っているよう、だった。 彼らから、目を離せず、思わず立ち止まったら、母親が、自分の耳元に顔を寄せ、小声で囁き…ました。 『わたしたち、精霊に祝福されている。 この旅は必ず成功するわ。 さあ、静かに離れましょう。 彼らの祝福を妨げないように。 きっと、もうすぐに、街の明かりが見えるわ…』 (48) wallander 2021/09/26(Sun) 21:17:20 |
【人】 学生 ガラーシャ後ろ髪をひかれながら、何度も振り返りながら、僕は、その場を離れまし…た。 そして、本当に数十分も歩かないうちに、街の明かりが見えたんです… 黄色くあたたかい光。 綺麗だった。 [砂漠混じりの荒野の夜。 暗い満天の星空の下で見た、あの街灯りも、精霊の輝きも、忘れられそうにない。 そしてそのまま自分は、最高学府に入ったのを機に、精霊の研究を始めたのだった。] (49) wallander 2021/09/26(Sun) 21:19:22 |
【人】 学生 ガラーシャどう、思います? アンディさんは、ほんとうに、精霊…だと、思います? [一息ついて、目の前の彼に問いかける。 そして、言ったあと苦笑した。] 僕も、ほんとのほんとは、どうだかわかり…ません。 別に、それに近づいて、光のかたまりを捕まえた…わけでもないし、母親も、後から聞いても、そんなこともあったかもねえ、みたいな、感じ、だし。 でも、「精霊」の存在って、ああやって、あんなときに、出てくるんだなって。 それは、正体がなんであれ、素晴らしいものだなっていうのは…実感したん…です。 でも、でも…。 それが、ほんとのほんとに、昔の本や物語に書かれたような精霊、だったとしたら… もっともっと、素晴らしいものだって…そうも、思うん、です… [そこで、一旦話を区切ると、残り少ないビールを一気に飲み干して、笑った。] (50) wallander 2021/09/26(Sun) 21:21:21 |
【人】 学生 ガラーシャ精霊の、話は、こんな感じ…です。 ご飯中の、暇つぶしくらいには、なりました、か? 総菜も、美味しいでしょ…う。 日替わりで、色々変わるんで、また、よければ試してみてくださ…い。 [そろそろ夕飯にしてはいい時間だろうか。 今日は退席しようか、それとももう一杯やろうか。 少し、目の前の彼の様子を窺っていた。]** (51) wallander 2021/09/26(Sun) 21:22:10 |
学生 ガラーシャは、メモを貼った。 (a11) wallander 2021/09/26(Sun) 21:24:21 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―喫茶店― [>>31旅は好き、と言っていたから、旅に対する感情は悪くないものだとは思っていたが。 >>42旅路はとても順調だったと聞けばほっとする。] それなら、良かった。 何処にでも悪い輩はいるものだから。 [向ける言葉はしみじみとしたものだ。 青年も中性的な顔立ちの所為で、危ない橋を渡る羽目になった事がある。 有り金を掏られた事や、盗賊に襲われかけた事も。 幸いにも道中で“いい人”達と出会い、助けて貰う事が出来た。 こうして此処で彼と出会えたのも、互いに無事にグラジアに辿り着いたお蔭だ。 それは幸運な事だと思う。] (52) 蒼生 2021/09/26(Sun) 21:27:44 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[>>43視線に気付けば、アンバーの瞳を細めて微笑んでみせた。 青年もこうして外に出るようになるまでは数年おきに訪れる商人以外の人間を知らなかったし、自分達のように人間は全て彼らと同じ色をしているものだと思っていた。 宝石人間(ジェム)が大抵美しい姿をしているという事も、同胞達から聞かされた知識でしかなかった。 集落にいた青年の周りにいるのは同胞達だけだった故に。 けれど見聞きする事は単なる知識として持つよりもずっと得られる情報が多い。] えぇ? 君だって綺麗な緑色を持っているじゃないか。 [ずるいと言って顔を伏せてしまった彼に、ころころと青年は笑った。] (53) 蒼生 2021/09/26(Sun) 21:29:49 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[>>44やがて、珈琲を口にした彼は伏せていた顔を少し上げて問いかけてくる。] いや、すぐには発たないよ。 二年か……三年は此処にいる心算。 此処を拠点に幾つかの街には行く心算だけどね。 [これまでの経験から、人間の国にいられる時期は逆算してある。 移動の過程で幾つかの街を回って、グラジアはその最終目的地。 最後はこの思い出深い都市で過ごそうと思ったから。]* (54) 蒼生 2021/09/26(Sun) 21:30:42 |
【独】 紅柱石 アンドレアス/* ここかな。 こちら視点:まだ短い時間 ガラーシャさん視点:大分経っている ここなら、宝石人間視点では「短い」という事で…。 (-8) 蒼生 2021/09/26(Sun) 21:36:36 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―夜の街中― [>>45彼の勧めてくれた店の惣菜はどれも美味しそうで、一つは彼と同じもの。 もう一つは違うものを選び、小さなパンをビールと一緒に持ってきた。 一人旅故に一人の食事には慣れているが、誰かと一緒に食べられるのは楽しい。 信じる、と言えば、彼は笑った。] 君の話はどれも興味深いよ。 [青年はそう言って、ビールを口にした。 最初に比べれば、随分と笑顔を見せてくれるようになったなと思う。 青年が人間の国に滞在できる時間は限られている為に、旅に慣れてからはひとところに長期滞在をする事は少なく。 初対面の相手ともすぐに打ち解けられる方だが、こうして何度も会って話す相手が出来る事は少なかった。 ガラーシャの事は友人、と言ってもいいのかもしれない。 滞在期間を思えば、共にいられる時間はあまりに短いが。] (55) 蒼生 2021/09/26(Sun) 22:36:26 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[それは彼が母と旅をしていた頃の話だった。 旅費の節約とはいえ、子供と女性が荷車を引いて歩くのは骨が折れただろう。 砂漠の中は目印が少なく、道を見失いやすい。 野盗が出るという話があれば、野営をするのは得策ではない。 彼の母親も恐ろしかった筈だ。 月のない夜に獣の遠吠えが聞こえれば、命の危険も感じたかもしれない。 そんな中、輝く粒が見えたのだという。 砂丘の上で炎の精霊達が躍っているようだったと。 彼の母親の住む土地は精霊に親しんでいた土地だったのかもしれない。 不可思議な光景に足を竦ませるのではなく、前へ進む勇気を得た。 そうしてもうすぐ灯りが見えるという彼女の言う通り、彼らが暫く進んだ先に街の灯が見えた。 彼らはどれだけ安堵した事だろうか。] (57) 蒼生 2021/09/26(Sun) 22:37:48 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[>>50砂漠の逃げ水のような現象とも違う、不可思議な体験。 それは青年が本に読んだ精霊との遭遇譚のようだった。 疲れによる幻覚、という線も可能性としてはゼロではない。 その場に居合わせなかった青年にはその真偽を判断する材料はあまりに少ないが。] 本物の精霊だったらいいなと思うよ。 [問い掛けには笑みを浮かべて答える。] 確かな証拠が出せなかったとしても、君のその体験も、精霊を素晴らしいと思う気持ちも、全て君のものだ。 誰に何と言われたとしても、それは否定されるべきじゃない。 君はその時、確かに「精霊」に助けられたんだ。 お礼を言えなかったのは残念だったね。 [再び会えたとして、言葉が通じる相手かどうかも分からないが。 その体験が、想いが、焼き付いた光景が、彼を精霊の研究に駆り立てているのだろう。 それは何者にも邪魔されるべきではない素晴らしいものだと思う。] (58) 蒼生 2021/09/26(Sun) 22:39:43 |
【人】 紅柱石 アンドレアス暇つぶしだなんてとんでもない。 大切な話を聞かせてくれてありがとう。 [>>51青年は緩く首を横に振って、感謝を告げる。 彼の大切なものを共有して貰えたようで嬉しかった。 惣菜については首肯して。] うん、総菜もとても美味しい。 日替わりなら今後も来ようかな。 ねぇ、ガラーシャ。 素敵な話と素敵な店を教えてくれたお礼に一杯奢らせてくれないかい。 [本気で聞き入っていたので青年の皿にはまだ総菜が残っており、もう少し相伴してくれるなら嬉しいと告げた。]* (59) 蒼生 2021/09/26(Sun) 22:40:20 |
【人】 学生 ガラーシャ― 国境の街への誘い ― [それは、ある日の昼下がりのこと。 アンドレアスとはいつも、街中で偶然に会うことをどこか楽しみにしているところがあったが、今日は、珍しく自分から、街をうろうろして彼の姿を探している。 そして、会って二回目、まだろくに話す内容すらわからない頃に二人で行ったあの喫茶店の前で、無事、彼を捕まえることができた。] あ、アンディさん。 [手を上げて、声を掛ける。 そして、手に持っていたチラシを彼に見せた。] あの、突然なんです…が。 アンディさん、サルハド、って、行ったことあります…か? [ついこの間行ったばかり、などという話なら、チラシをひっこめるつもりだが、まずはそのまま話を進める。] (60) wallander 2021/09/26(Sun) 22:44:06 |
【人】 学生 ガラーシャどうも、今月末にここから、ほぼ、直行の馬車を出す、みたいで… 同乗者を、安く募集している…ようなんです。 帰りも同額で帰ることが出来る、みたいで。 もし、良ければ、一緒に、行ってみませんか。 …母との旅の途中に、寄った、街なんです。 通ってきた砂漠地帯も、近くて。 [一度酒に任せて話した話を、彼は憶えているだろうか。 精霊の姿を見た場所は、もう少し砂漠側の小さな町を越えた所だが、それでも、近くまででも今行けば、また何か違うものが見えてくるかもしれない、との気持ちもあった。] (61) wallander 2021/09/26(Sun) 22:45:57 |
【人】 学生 ガラーシャそれに、アンディさん… もう、ここを拠点にした旅も、そろそろ終えて、別の場所に、旅立つんです…よね。 [ずっと前に喫茶店でした話。>>54 二年か、三年はここを拠点に旅をする。 その話を聞いて、思わずこくりこくりと肯定の頷きを返したものだ。 あと二年以上も話をしやすい…知人と一緒に居ることが出来る。 単純に、嬉しかった。 けれども、二年など、あっという間だった。 自分はいよいよ研究テーマのまとめの時期に入り、彼は…友人はグラジアを離れる時が近かった。 この旅を、研究テーマの大きな柱にしたいのと同時に、彼がこの二年以上、この街を拠点にしていた「旅」を、彼の旅立ちの前に一緒に味わってみたかった。] (62) wallander 2021/09/26(Sun) 22:47:09 |
【人】 学生 ガラーシャお金は…もう少し、近場への旅と、そんなにかわらなそうです。 あとは、日にちの余裕があれば…なんですが。 アンディさんの、いつもの、「旅」に、一度一緒に行ってみたい、な、と思っていた、ので。 [最後に、とか、思い出に、とはあえて言わない。 そもそも、一度グラジアを離れるとはいえ、仮にも王都。 他国への中継地という意味でも、案外アンドレアスもすぐに戻ってくるかもしれない。 と、そこでふと思い出したように加えた。] あと、アンディさん… 腰痛って、ない、ですよね。 夜は、中継地の宿に、泊まるとはいえ、3日近く…ぶっ通しの馬車旅に、なりそうなので… いや、腰痛ありそうとか、思ってるわけではなくて。 うちの祖父が、半日以上の馬車NGだったりする、ので… [年上を気遣ったつもりが、ややどつぼにはまっていた。]** (63) wallander 2021/09/26(Sun) 22:49:48 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―国境の街への誘い― [更に時は過ぎ、青年は成熟期の訪れを自覚していた。 それを示すように、胸の宝石が僅かに熱を持っている。 魔力が満ち、新たに子を生む為の準備が始まった証拠だ。 それは、同時にグラジアを発ち、故郷に戻らなければならない事を示している。 青年はガラーシャにそろそろ出立する事を告げようと考えていた。 故郷に戻れば、会う事はないだろう。 いつも通り、再会は約束せずに別れるのがいい。 二十年後、仮に旅立つ機会があったとして、全く姿の変わらない自身を彼に見せたくはない。 ガラーシャなら受け入れてくれるかもしれないが、柄にもなくその逆の可能性を考えてしまう。 折角友人になれた彼を自身の手で失いたくなかった。 もっと早くグラジアに来ていれば良かった。 三年などすぐに過ぎ去ってしまう。 様々な事を考えるとつい先延ばしにしてしまい、言えずじまいになっていた。] (64) 蒼生 2021/09/26(Sun) 23:52:41 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[>>60表通りを歩いていると、声がかかった。 耳に馴染んだその声はガラーシャのもの。] やぁ、ガラーシャ。 [いつもの笑顔で、彼に応じるように手を上げてみせる。 折しも、そこは青年が彼を誘った喫茶店の前だった。] ……え? あぁ、勿論。 [そこは、青年の帰郷に通る予定の街だった。 パルティローネ王国に訪れる旅人には馴染み深い場所。 差し出されたチラシに視線を落としながら、そう答える。] (65) 蒼生 2021/09/26(Sun) 23:53:16 |
【人】 紅柱石 アンドレアス……今月末。 へえぇ、って、一緒に? [>>61グラジアから定期で馬車は出ているが、それとは別に出す馬車らしい。 人数が多ければ、その分、費用を安く抑える事が出来る。 青年もそういった馬車に相乗りする事はあったのだが。 一緒に、と言われて一瞬頭がついて行かなかった。] ……そうなんだ。 [彼にとっての思い出の深い精霊を見たという砂漠。 学生の身のガラーシャでも、この馬車に乗れば訪れる事が叶う。] (66) 蒼生 2021/09/26(Sun) 23:53:30 |
【人】 紅柱石 アンドレアスうん、実はそろそろ発とうかと思っていたんだ。 [>>62しまい込んでいた言葉がまろび出た。 別の場所に──正確には故郷に戻る為に。 彼は喫茶店でした話を律儀に覚えてくれていたらしい。 そうして、一緒に旅をしたいと思っていたのだと告げられれば、胸が熱くなった。] そうだね。 サルハドには私も向かう予定だったから、一緒に行こうか。 [>>63青年は笑んで応じた。 もう少しだけ、この友人と共にいられる。 降って湧いたような幸運。 最後の旅路に同行者が出来るとは思っていなかったが、このまま別れるのはあまりに惜しいと思っていたので乗らない手はなかった。 そうして叶うなら砂漠にも行ってみたい。] (67) 蒼生 2021/09/26(Sun) 23:53:44 |
【人】 紅柱石 アンドレアスうん、実はそろそろ発とうかと思っていたんだ。 [>>62しまい込んでいた言葉がまろび出た。 別の場所に──正確には故郷に戻る為に。 彼は喫茶店でした話を律儀に覚えてくれていたらしい。 そうして、一緒に旅をしたいと思っていたのだと告げられれば、胸が熱くなった。] そうだね。 サルハドには私も向かう予定だったから、一緒に行こうか。 [>>63青年は笑んで応じた。 もう少しだけ、この友人と共にいられる。 降って湧いたような幸運。 最後の旅路に同行者が出来るとは思っていなかったが、このまま別れるのはあまりに惜しいと思っていたので乗らない手はなかった。 そうして叶うなら砂漠にも行ってみたい。] (68) 蒼生 2021/09/26(Sun) 23:53:44 |
【人】 紅柱石 アンドレアス……え? 大丈夫だよ。 旅暮らしだから馬車には慣れているさ。 [まさか腰痛の心配をされるとは思わずに、思わず食い気味に応えていた。 こうして、サルハド行きが決まったのだった。]** (69) 蒼生 2021/09/26(Sun) 23:54:52 |
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