それなのに目はまだ生きていた。
　　　　かろうじて脈を持ってその目が、
　　　　俺を馬鹿にしたような声が、

　　　　執拗なまでに心に絡みつく。

　　　　　　　「別に？嫌じゃねぇよ。」

　　　俺は浅見の膨らみの先を指を
　　　反応を撮影しながらゆるやかな抽挿を続けて。



　　　　「抵抗する浅見は可愛いからな。

　　　　　従順で素直な浅見もイイけど
　　　　　こんなに仕込まれておいて
　　　　　抵抗しようとする健気さもイイ。

　　　　　鞭を与えてやりたくなる。」


　　　これまでの情事を思い返すように
　　　さっきまでの激しさから一変、
　　　初夜のように浅見の肌を優しくなぞって。

　　　　「お前は最高だよ。
　　　　　どこまでも俺を悦ばせてくれる。」

　　　　言葉と共に抽挿を早めていく。
　　　　言葉が見え透いた嘘ではなく
　　　　珍しくこぼれた本心だと証明するように。

　　　　突けば突くほど浅見の中の具合の良さを
　　　　改めて思い知らされて。

　　　　浅見の腰を力強く掴むと
　　　　次第に奥の方を突き始めた。

　　　　　　「おいで。」

　　　　カメラを手放すと
　　　　浅見の背に手を回して。

　　　　繋がったまま抱きあげ、
　　　　向かい合うように座り。

　　　　子どもを抱く親のように
　　　　浅見の身体を抱きしめると。

　　　　「お前が傍にいてくれて、良かった。」

　　　

　





　　

　　


　　

　


　　気持ち良かったのだろうか、と
　　思っていれば、謝罪を告げられて。

　　

　　こくり、と頷いて、
　　口元に差し出されたティッシュに
　　白濁の液を吐き出して。




　　

　　　




　　

　　

　

　　

　　　　

　　

***

　　嫌じゃない、と軽い口調で言うあなたに
　　眉をひそめて、疑うような視線を向けていれば
　　服を捲られて露わになった膨らみの先を
　　指でなぞられて。
　　既に硬くなっていたそこはさらに反応するように
　　尖って、快感を拾おうとしてしまう。


　　

　　　「随分と…っ、いい、ご趣味ですね？」


　　肌を優しくなぞられて
　　嫌でも思い出すのは、初めてのあの日。
　　さっきは散々蹂躙していたくせに。
　　別人のような手つきに嫌悪感と　　
　　

　　

　　　　　


　

　　見え透いた嘘でないと気づく前に
　　反射的に吐き捨てた言葉。
　　あなたの言葉の意味に気づかされるのは
　　すぐ後のことだけど。