［なんにせよ、クマが引っ込んだら今度はこちらが手を伸ばす。
　シオンが引いた腕を引き寄せる。


　　


［そう言ったのは誰だったか、忘れたとは言わせない。**］
　

　
［目的を達成すればクマは引っ込めたよ。
　そうしたら、今度はこっちの腕が引っ張られた。


　星は雲に陰って、あまりみえない。
　でも、アルカ君にある特徴的な星座が見えた。>>1:14
　空の代わりに地面が明るくて
　地上で星が光っているようにも感じるんだ。］


　……そう だね。


［言ったのは私だね。忘れてないよ。
　というか覚えていたんだ。くすぐったいよ。］
　

　

　　　アルカ君


　

　





　

　





　

　
［距離が近い。色素の薄い瞳が、オレの目を射通す。］


　　


［オレからも一歩近づいた。］
　

　
　
　
　
　　　　　　　　　　　　　　　　
　

　
　


　　　　　　　……うん、

　

　
　

　

　
［それは夢のような時間だった。
　体の温度が心まであったかくしちゃうみたいな

　艶めいた視線は自然と向けたもの。］






　

　
　

　
　

［シオンの瞳が潤んで煌めいた。
　胸の奥がじんわりと温かくなって、
　鼓動が忙しない。］



　　　　　　　　　　　　

［輪郭をなぞる。
　大切な存在がここにある。
　

　


　

　
［互いの瞳が互いを映し
　互いの鼓動が互いに響く




　　　　　　　　　


［触れられるままに目を閉じて
　その手に手を重ねた。

　

　



　わかってる、わかってるよ
　ただ……


［濡れている以上そう長くは粘らなかったけど
　もうちょっとは叶ったかな？］**