【人】 結城 朔也[ 素直に不安を見せてくれる様子に安堵は覚えても、 僕は、やよいの支えになれているんだろうかと、 ……なれていないんじゃないかと、不安で。 だからこそ、僕は君の、支えになりたいと思う。 ]だけど……思っているだけでは、 やよいには、何も、 (37) 2023/02/16(Thu) 23:43:50 |
【人】 結城 朔也[ そっか、君は、 あくまで「桧垣やよい」でいるつもりなのか、と そんなことを考える君なら、 ]もしかして、近い将来―― 嫌なことを、考えてしまう (41) 2023/02/16(Thu) 23:46:07 |
【人】 結城 朔也……じゃあさ、 夏祭りの後、僕のところに来てくれないかな [ 夏祭りに行けないなら代わりに、 君との時間が欲しかった。 尤も、君がいつ眠って、今度いつ目覚めるかは、 誰にも分からないのだけれど。 そのはず、なんだ、けど。 だからその言葉は、すぐあと、ということではなくて。 君が、来られる時で良いから。 ] (42) 2023/02/16(Thu) 23:47:05 |
【人】 結城 朔也ずっと好きだったんだ 入学式の日に助けてくれて、 やっぱり僕は、やよいのことが好きだ、って思った 好 きです僕と、 恋人 になって、ください (46) 2023/02/16(Thu) 23:49:26 |
【人】 結城 朔也[ 君に 告白 をしたのは、お礼をしてからまた少し経った頃だ。 昔、好きだったあの子に、 今、もう一度、惚れ直したんだ、と。 ] (47) 2023/02/16(Thu) 23:49:49 |
【人】 結城 朔也……それは、お互い様じゃない? 謝らなくていいよ こちらこそ、話を聞いてくれてありがとう [ ……なんというか、謙虚だな、と思う。>>1:152 君のこと、何も知らないから、 その言葉に、特別何か思う訳じゃないけど。 難しい話だから、 上手く考えられないのも当然だと思う。 だからこそ、謝る彼に、毒気を抜かれるんだ。 上手く言えない癖に、それでも伝えようとしたことに。 僕の、一方的な言葉とは違って、ね。 ……それにね、君の言葉が、 ]全く響かなかった訳じゃない。 答えなかったのは、言い当てられたから、 というのもある。 ……っていうのは、今は伝えるつもりはないけれど。 (53) 2023/02/17(Fri) 1:14:07 |
【人】 結城 朔也[ 僕は間違えたから、そんな資格ない、と思っている。 だけど、一人で考えて、一人で決めて、 ……そうしなくても、良いんだろうか。 口に出すことくらいは、しても良いんだろうか。 ぽたりと、インクのように落とされたそれは、 僕の中に薄っすらとひろがっていく。 ] (55) 2023/02/17(Fri) 1:15:38 |
【人】 結城 朔也[ あのね、愛智くん 僕が彼女を君に託そうとしたのは、 僕が自分で幸せにしたいのは、 “幼馴染”のやよいだから、なんだ。 彼女 のことも好きだ。一度は、彼女のことを好きになったのだから。 彼女とは初対面だったんだから、 それは一目惚れっていうのかな。 ――ううん、 君とは違って、 それは、一目惚れじゃなかったんだよ。 ] (56) 2023/02/17(Fri) 1:17:02 |
【人】 結城 朔也―― 夏祭り当日 ―― ………… [ 夏祭り当日も、僕は自室の机に向かっていた。 やよいは、夏祭りに行っただろうか。 ……今は、“どちら”なのか、僕には分からないけど。 やよいと夏祭りに行くのに、 用意した浴衣、無駄になったね、なんて。 浴衣には着替えないまま、 勉強の息抜きと称して、夏祭りに出掛ける。 ] いってきます、父さん [ 唯一の家族に声を掛けて、家を出る。 ……麦茶の場所も分からない父さんだけど、 家事代行の人が用意してくれたご飯を 温めることぐらいは出来るだろう。 出来るよね……? 屋台飯を、お土産に買ってこようかな。 人のざわめきと、祭囃子が、聞こえてきた。** ] (58) 2023/02/17(Fri) 1:19:24 |
結城 朔也は、メモを貼った。 (a4) 2023/02/17(Fri) 1:20:56 |
【人】 結城 朔也[ やよいの両親が事故で亡くなった、と聞いたのは、 10年前のこと。 僕も会ったことのあるその人たちが、 もう二度と会えなくなったのだと、 死というものを実感したのは、 その時だったかもしれない。 けれど、やよいが感じたこと、 それから、やよいに起こったことは、 僕の比ではないだろう。 ひとりになったやよいを抱きしめて、 小さな手で頭を撫でた、 そんなことも、あったかもしれないね。 幼いやよいは親戚に引き取られて、 ここから離れることになった。 幼い僕にはどうすることも出来ず、 守りたかった女の子に、手を振ることしか出来なかった。 身を裂かれる程、苦しい思い出だ。 ] (132) 2023/02/18(Sat) 11:45:10 |
【人】 結城 朔也[ 母さんが亡くなったのは、やよいとの別れがあった後だ。 突然分かった病気によって……あっという間、だった。 不幸の比べ合いをするつもりもないけれど、 僕には父さんがいるから、と、 思っていたのも事実だ。 ……やよいはもっと、と、思ってしまった。 父さんは精神科医だけど、 最初から、跡を継ぐのだと思っていた訳ではなくて。 僕が医者を目指そうとしたきっかけは、 きっとここが始まりなんだろうね。 ――というのは、誰も知らなくていい話、だ。 ] (133) 2023/02/18(Sat) 11:45:51 |
【人】 結城 朔也[ もしも、やよいとの“デート”中、 君が、記憶の中にいる、僕の母さんについて尋ねたなら、 亡くなったのだということを、 君には話したかもしれない。 当時のことを知っている子は知っているだろうけど、 知らない人に、わざわざ言うことのない話を。 きっとさらりと口にしていた、と思うけれど。 ] ……寂しいと、思うことは、あるよ [ 少しだけ、君に弱音を吐いたかもしれないね。 彼女 には言わない、恋人同士の秘密だ。 ] (134) 2023/02/18(Sat) 11:46:35 |
【人】 結城 朔也[ けれど今、また、 大切にしたいものが、 僕の手から零れ落ちていきそうになっている。 離れたくないと思う。 離したくないと思う。 けれど僕には、どうすることも、できない。 間違えてしまった僕には、 ステージに上がる権利などないのだと、 ずっと、思っている。 僕がずっと好きだったのはやよいなのだと、 やよいに告白を重ねて、恋人同士になれたけれど、 僕はずっと、どこかで後ろめたさを感じていたんだろう。 そしてやよいも、どこか割り切れない思いを、 抱えていたんじゃないだろうか、と思ってしまう。 ] (136) 2023/02/18(Sat) 11:48:07 |
【人】 結城 朔也[ ねえ、あの日僕が間違えなければ、 もしも、僕が望んだなら、 君は僕のために生きようとしてくれた? 彼女を、殺してでも。 ] (137) 2023/02/18(Sat) 11:49:55 |