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【人】 寸善尺魔 ガイオ「おっ勝ちじゃん。俺にもツキが向いてきたってことよ、いいねぇ」 不運に見舞われることが多いくせに、彼はギャンブルが好きだ。 ルーレットで負けが込んでのヤケクソ一点賭けで大勝利。 年甲斐もなくはしゃぐ姿がカジノで見られた。 「んぁ〜? るっせぇ、珍しいとは俺も思ってるさ。 …何かの前触れ? よせやい、いい気分のままにさせといてくれよ」 (0) 2023/09/11(Mon) 20:57:27 |
【人】 Chiavica テオドロ>>0:187 エルヴィーノ 「それは失敬。 あなたも大概人がいいんですから」 気持ちのいい話でなかった自覚はあるのか、返す言葉は拗ねたような言い草。 「するべき仕事がなければそれに越したことはないと思ってますよ。ただ……面倒とはいえ、嫌ではないので。 あなたみたいなのが最低限の仕事だけやってたらそれで済むようにしていたら、自ずと私のできることを増やして熟すが手っ取り早いと気づいたまでです」 あなた達が出世すれば、という嫌味の延長。と見せかけて、ただ適材適所を貫いているだけとでも言うような。 能力さえあるなら、やりたくないと思わない奴が率先してやる。それが当然だと考えて、ともすればそうして価値を示すことに拘りがある──或いは、意欲的でない者からすれば取り憑かれているようにすら見えるか。 「諦めてください。野放しにしていればそれこそ同僚や上司の品格が疑われるでしょう」 それとは別にだらしない生活が見てられなく思うお節介心も、真っ当に存在してはいるようだが。 #警察署 (1) 2023/09/11(Mon) 21:13:07 |
【人】 法の下に イレネオ>>0:186 ダヴィード 空になった紙袋を移動させようと底を掴めば、出来立ての食事を入れた時特有の熱が移っていた。湯気のせいだろう、少し湿り気もある。 自分の座るスペースを少し広く取る。腰を落ち着け、手にしたピッツァの切断面に目をやれば、空洞がほとんどないくらいにチーズと肉が詰め込まれていた。なるほど、これは半分にしてもらって正解だろう。 貴方の言葉を受けて、ほんの少しだけ先を譲って。それでも、のんびり貴方の食事を眺めるなんてことはせず。 「そうだな、Buon appetito.」 言うや否や、ぐわり。大きな口を開け、手に持ったピッツァにかぶりついた。 男の好む熱い食事だ。 逆に、それ以外で食事の好みはあまりない。この男は、どんな味のものでもそれなりに食べる。 かと言ってどの味に対しても同じ反応をするほど鈍感ではなく、感想を言う程度の能はあった。この男に食事を勧めるのは、まあまあの娯楽になるだろう。 すぐに感じたのは肉の硬さ。噛み切れないというわけではなく、しっかりと食べ応えのある肉の塊。それがごろごろと入っている。見た目以上の重量感に、細い目が軽く開かれた。 「美味いな。」 一言、息を吐いて呟いた。 貴方の方を見れば、嬉しそうに食べ進めているだろうか。 食事中の人というのは、どうも幸福な雰囲気を纏っている。会話でそれを遮るのはちょっと迷うくらいに。 だからそれ以上のことは言わず、こちらも静かに食事に戻る。食べる速度自体が早いわけではないが、一口が大きい。それで遠慮なく噛みちぎっていくから、結果的に食事にかかる時間は短い。 食べ終えるのは同じくらいのタイミングになるかもしれない。 #商店街 (2) 2023/09/11(Mon) 21:17:10 |
【人】 月桂樹の下で ニコロ>>0:174 ダニエラ 「おう、そりゃ勿論。 何のピザにするか考えとけよ。」 喜ぶ姿を見るのは実に気分が良くて きっと好きなだけ買うのだろう。 さて、好きなパンは、と聞かれれば。 「俺はチャバッタが好きだぜ。 オリーブオイルに浸して食うと美味いんだ。」 ごく庶民的な食卓パンの名を挙げるだろう。 #街中 (3) 2023/09/11(Mon) 21:18:48 |
【人】 月桂樹の下で ニコロ>>0:184 テオドロ 「おっと。そりゃ怖い事聞いたな。 お手柔らかに頼むぜ。 俺はしがない巡査部長なんだからよ。」 憧れの兄貴分で居るには とうの昔に資格を失っている 貴方と妹分を、見ているしかなかったあの時に、既に 「はいはい。この辺は俺の方が歩いてるから任せてくれよ。 美味いジュースとドルチェの店だって知ってるんだぜ。」 だからどんな事を言われようとも 兄貴分のニコロよりも、能無しのニコロの方を 弟には見ていて貰わなければ。 その方がきっと、互いに楽なのをニコロは知っている。 #街中 (4) 2023/09/11(Mon) 21:28:46 |
【人】 黒眼鏡>>0:179 イレネオ ぎらぎらと研ぎ澄まされ、突きつけられる牙に視線が合う。 柔らかく緩みすらする黒眼鏡の奥の目が、 どこか楽しさを抱えている。 若者と話すと楽しい。 その言葉通りなら、そういう感情で。 「好き嫌いはよくないね」 指は渋面を一度、くるりと空中でなぞるように回ってから 再び膝の上へと戻る。 視線は奥へ──祈りをささげる神父のほうへと向けながら、 「今夜には仕事があるよ」 「きちんと税関を通ってきた、 法律上何の問題も無いコンテナを受け取るのさ」 海。 黒眼鏡の部署は、"港"とも呼ばれている。 ファミリーの密輸・流通、流れるものの大半を牛耳るその中核は、 船。 海に囲まれた三日月島における海運には、 黒眼鏡の息がかかった会社がそれはもう、浜の真砂のようにある。 #教会 (5) 2023/09/11(Mon) 21:29:20 |
【人】 コピーキャット ペネロペ「……ああ〜? ガイオの野郎、まぐれ当たりをまだ言ってんのか?」 「ったく、少し前までは息苦しいだの何だの言ってたくせに」 調子の良い奴。言葉ではそう言えども、 不運な同僚の事をそう悪く思ってもいないらしく。 声色は冗談めかした笑みを含むものだった。 #アジト (6) 2023/09/11(Mon) 21:34:14 |
【人】 渡りに船 ロメオ木製の両開きの扉に提げられた『開店中』のプレート。 晴れたって曇ったって、雨が降ったってこのベーカリーは開いている。 『poco a poco』の看板を掲げた店の中。 店番の男が、今日も欠伸をしながらカウンターの向こう側で足を組んで座っていた。 来る人はまばらながらも客が来るのは事実。 なのでこの態度はよろしくないのだが、ここの店長は寛大なのであった。 男はいつもこんな感じであるし、クビにはなっていない。 「…………」 「今日はちょっとあちーな……」 よっこらしょ、と立ち上がりクーラーのリモコンを探す。 棚のパンは今日もつやつやと誇らしげに並んでいる。 庶民的な店内に、ピッと電子音。 少しだけ涼しい風が、そよそよと吹き始めた。 #パン屋 (7) 2023/09/11(Mon) 21:36:51 |
【人】 日差しにまどろむ ダニエラ>>3 ニコロ 「はあい。んー、カボチャ…カボチャいいなあ……」 悩むといいつつ気持ちはどうやら大分カボチャに向いている。 キノコ嫌いではないのだけれど、今日はそっちの気分のようで。 「ああー、チャバッタ。美味しいですよねえ。」 弾んだというには伸びた声音で頷いて、それでも明るいトーンに違いはない。 「いつも行くサンドイッチ屋さんもチャバッタを使ってるんですよお。」 「でも、オリーブオイルですかあ……」 「そういえばサンドイッチ以外で、あんまり食べてないかもしれません、あたしい。」 『poco a poco』に次行った時買ってみようかなあ、なんて呟くのは眼鏡の長身が店番をするベーカリーの名前。 2日に1度、彼女がフォカッチャを買う店だ。 #街中 (8) 2023/09/11(Mon) 21:45:35 |
【人】 月桂樹の下で ニコロ>>8 ダニエラ 「カボチャか、んじゃあそれで。 そうそうオリーブオイル。」 聞き覚えのある店の名を聞けば 此方の表情も楽し気なものになって。 「あそこの店のチャバッタも美味いぜ。 俺、いつも買ってるからな。」 「サンドイッチも良いが、オリーブオイルがシンプルでさ。 芳醇な香りとさっぱりした風味で溜まんねえんだ。」 他愛ないパン談義。 そう言いながらも、店に着けばカボチャのピザを買うのだろう。 #街中 (11) 2023/09/11(Mon) 22:01:23 |
【人】 花浅葱 エルヴィーノ>>1 テオドロ 「珍しいね、キミが拗ねるなんて」 眉をひそめた表情を見て、くつくつと笑う。 人がいいなどと言うのは、あなたかアリーチェくらいだろう。 「勤勉なのはいいことだけど、ちゃんと休息もとるべきさ。 キミが倒れたらたちまち仕事が溜まるようじゃ、機能してないのと同じだからね」 そんなことは言わずともわかっているはず。 私生活まで犠牲にしているわけではなさそうだから、それで良しとしようか。 何せ、そうだとするとだらしない生活で寝ていない男と、殆ど変わらなくなってしまうのだから。 「……ま、昼1食はどうにか食わされてるお陰で、こうして元気に生きてるわけだけど」 苦いコーヒーは、眠気も幾分かは飛ばしてくれた。 シエスタまではなんとか保ってこれそうだ。……チェスの相手とかを挑まれなければ、多分。 #警察署 (12) 2023/09/11(Mon) 22:11:15 |
【人】 コピーキャット ペネロペ「負け越しては勝って悄気げては良い気になって、 カネもツキも大いに吐き出してるあいつは まあ退屈はしねえ人生なのかもしれねえなあ」 それが身を滅ぼさなければもっと良いと思うのが人のさが。 とはいえそんな望みが贅沢な稼業である事も間違いなく。 #アジト (13) 2023/09/11(Mon) 22:15:53 |
【人】 日差しにまどろむ ダニエラ>>11 ニコロ 「あ。ほんとおですかあ?」 「ふふ、店番のお兄さん、面白い人ですよねえ。」 知ってます?なんて訊ねたりして。 話を聞けば本当に美味しそうなものだから、次は是非ためそうと心に誓ってまた笑った。 「わあい。ありがとおございますう。」 そうしてカボチャのピザを手に入れるも、すぐに食べようとはせずその身をくるり。 「あとはあ、市民さんのさがしものでしたねえ。」 「すぐそこの公園にはベンチがありましたか。そこでいかがですかあ?」 その手にピザがあるからか、口許が緩んでいる。 #街中 (15) 2023/09/11(Mon) 22:29:15 |
【人】 月桂樹の下で ニコロ>15 ダニエラ 「あのいつも眼鏡を掛けてて静かな人だろ? 変わった人だよなぁとは思ってたぜ。 同じ店に行ったことがあるなら話は早いな!」 是非試してみてくれ、とにこにこになりながら 貴方の提案にこくりと頷く。 「おう、いいねえ。じゃあそこにするか。 ピザを食べるにも丁度良さそうだしな。」 自分はハーモニカを吹くつもりであることもあって ピザは買わずに、貴方と共に公園へ向かおうと。 #街中 (16) 2023/09/11(Mon) 22:38:19 |