人狼物語 三日月国


52 【ペアソロRP】<UN>SELFISH【R18G】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:

全て表示


【人】    




 諜報と謀略に長けるベストラが
 皇帝の身に降りかかった事柄を知らない筈がない。
 相手が見据える物が“自分が去った後の未来”であると
 全てを悟った上で囁いた。


   「 ではお前自身はこれからどうする?
     その呪い、その力、とうの昔から知っているぞ。
            ────長くはないのだろう? 」


(78) 2020/12/03(Thu) 13:01:48

【人】 燎原の獅子 ヴィルヘルム




 奥方の命は保証してやる。
 精々西の大陸で慎ましく暮らすが良い。
 全てを失った時、命に価値など無いと分かる。

        [ 見え透いた問いには答えない。が、
          僅かに覗かせたのは生き様への価値観。
          まるで自分が“そう”在るかの様に。 ]


 
(79) 2020/12/03(Thu) 13:02:16
 


[ 四年と七ヶ月。
  古き地図の姿を取り戻す為に費やした年月。
  それだけ長く戦っていれば、
  心がゆっくりと拉げていくのが嫌でも分かる。

  人は人を殺める為に自らの心を殺し、
  其れを定めと割り切るほどに擦り切れていく。
  自分は戦う為に生まれたのだと背追い込めば尚更に。

  自分を忘れて仕舞いそうな時こそ
  あの
小瓶
の存在を思い出しては
 
約束
の在処を想う。 ]


       ( 今なら解る。苦しみとは痛みでなく、
         傍に立つ者が盤上から降り
         二度と戻らないという喪失感だと。 )


 

【人】    




 僅かに滲んだ本音をユーダスは聞き逃さない。
 王の出生に纏わる噂、内政へ潜り込ませた間者の情報、
 そこから弾き出されるのは全身全霊での侮蔑。

    「 報復の為に生まれ育て上げられた
      レオポルド卿には最早何もないと?
      そうか! ────ハハハハハハ!  」



 
(80) 2020/12/03(Thu) 13:03:20

【人】 燎原の獅子 ヴィルヘルム



 [ ────だが、最期の仇を前にして火は揺らがない。
       降り頻る雨に掻き消されることもない。 ]



[ むしろ落ち着き払った様子で言葉を受け止め、
  やがて静かに唇を開いた。
  配下達が掲げる篝火の明かりが近付く。 ]


     ……“我 Wilhelm von Arenberg、
        テリウスの指導者にしてブラバントの王。
        家名の誇りに懸け、獅子の御旗の許に”



   “汝、Judas von Bestlaに死刑を言い渡す”。


( 吐き出せば、重荷は自然と消えた。
  而してArrynに然うした様に、首を落とすだけ。 )



 
(81) 2020/12/03(Thu) 13:03:54

【人】    



  724年 冷の月28日

 長い長い戦争はブラバントの勝利で幕を閉じる。
 七つの諸侯が根絶され、彼等の家族の生き残りは
 実権を奪われるか遠くの大陸へと全員が流された。

 彼等は冬に差し掛かる山脈を越え、
 数週間をかけて帝都まで戻る支度を始める。
 ぬかるんだ高原が戦疲れを助長する中、
 重い足取りで北西方向へと凱旋するのだった。

 城主を失ったアイリー城はもぬけの殻となり、
 奇しくもシェーンシュタインの雨の再現となった。


(82) 2020/12/03(Thu) 13:04:30

【人】 征伐者 ヴィルヘルム



 [ 使い鳥に終戦の報せと行き先を託し、
   たった一羽、籠から高く送り出す。

   もう暗号を用いる必要も、
   撃墜される心配をする必要もない。
   筆は軽く、迷うことなく進み────


              “待っている”

          そんな一言で締め括られた。 ]


 
(83) 2020/12/03(Thu) 13:07:39

【人】 征伐者 ヴィルヘルム




 [ 誰かが訊いた。
   契約の果たされる時は来たか、と。 ]


        ( ────否、未だだ。
          報せを国に持ち帰る迄。
          得た物の処遇と治め方を決める迄。
          全て『王』の役割よ。 )

 [ 声は脳裏で囁いた。
   城に戻れば必ず命を貰う、と。 ]
 

 
(84) 2020/12/03(Thu) 13:07:56

【人】 征伐者 ヴィルヘルム




 [ 悪夢は完全に消え去り、
   一人の脳が抱えるには重すぎる二百年の記憶は
   眠る度に少しずつ薄れて往くのだった。

   三週間に及ぶ帰郷の中で誰かの名が消える。
   今では古き当主の名が思い出せない。 ]



[ 幼い頃から夢の中で継承し、植え付けられて来た記憶が
  抜け落ちれば、何も知らない子供に戻って行くかの様。

  充たされず、飢えと渇きに支配された獣の如く
  思考を占めていた
悪はその名残もなく。 ]


 ( 其の憎しみが誰の物であったのか、

      影も形もなければ確かめる術もない。
               ……そんなものだ。 )


 
(85) 2020/12/03(Thu) 13:08:17

【人】 征伐者 ヴィルヘルム

 

[ ────祝賀に飲み交わす兵達の宴から抜け出して、
      砦の暖かな寝室に戻る。
      従者に火を焚かせ、灯りを付け、机に向かう。 ]


 [ “もう下がって良い”と告げれば、
   目的のものを執筆する為に羽根ペンへと手を伸ばす。

     相続に関しての取り決め、領主の割り当て、
     功績を立てた者への褒賞、戦死者の弔い、
     やるべき事は山ほどある。そして……


 真実を知らぬ息子に宛て、最期の言葉をしたためようと。 ]



          ( 何も浮かばないのは
            疲労の仕業であって欲しい。 )


 
(86) 2020/12/03(Thu) 13:08:50

【人】 征伐者 ヴィルヘルム

 

 [ 考える内に時間は徒らに過ぎ、
   窓の外を見遣れば宴の気配も殆ど消えていた。

   秋の終わりの長い雨は月の見えぬ晩を一層冷たく、
   憂鬱なものに変える。 ]


[ 黄金のゴブレットに葡萄酒を注ぐ。
  遺書の為にも多少は“馬鹿”になった方が良いだろうと。

        薬は既に不要であるから、
        代わりにシナモンを加えて温める。
        甘く芳醇な味わいが喉を満たした。 ]



 [ 再び筆を手にしては溜息を吐いた。
   背凭れに頭を預け、時折寝室の天井を仰ぐ。
   揺れる髪には古びた紙紐。誰かが遺した依代。

    彼女の生存を知らせた最も古い手紙の代わり。 ]*

 
(87) 2020/12/03(Thu) 13:09:11
 

 [ 幸福な未来を棄てた事で、
   家族の存在が大切なものの中から消えた。

   熾烈な闘争によって
   唯一の幼馴染の命が失われていった。

   民も、美しき国土も、愛しい筈の息子も、
   死を前にすれば口惜しさばかりを覚える。 ]



( 一つ、また一つと燃え落ちる様にして消え。
   其れでも未だ“大切なもの”として此処に在るのは、 )


 




 [ 幕引きを控える者同士、獣達の運命は引かれ逢う。 ]
    [ 誰も通れぬ程────狭き路を征け。 ]


 

【人】 終焉の獣 リヴァイ



[一番の仇の骸が崩れ落ちた時、
浮かんだのは怨恨でもなければ歓喜でもない。
苦労せずに潰せたという……なんとも無感動な感想だった。

城内の人々がどうなろうと、
此方に武器を向け罵倒を浴びせてこようとどうだってよかった。
人の不幸で飯を食うような下卑た連中は、さっさとくたばってしまえばいいのだ。
寧ろ、まだ息があるのだという主張をするから都合がいいとさえ思っていた。

  
それ程までに、死というものに抱くものが少なくなった。

  
本能のままに躊躇いも無く葬る獣に近づいてゆく。


「安心しろ。お前の同胞も直ぐに其方に送ってやる」と、引き金を引く度に吐き捨てた言葉は存外、淡々としすぎる程に淡白になった。
心底、所詮有象無象の末路なんてどうでも良かったのだろう。]

 
(88) 2020/12/03(Thu) 19:31:03

【人】 終焉の獣 リヴァイ



[城中にまで響きそうな悲鳴は、まるで狂った猿のような煩さだった。
絶叫をあげ、惨めに這い蹲る無力な家臣に追加の銃弾を放ち、
倒れた腕迄踏みつけながら、冷えた息を零すこともあった。

  (微かに、感覚麻痺した筈の胸が軋む。
   非道な迫害に憤りさえした保健室補佐が
   今の私を見たらどう思うだろう……そんな戯言。)


ふとうすぼんやりとした思考回路の中で過ぎったが、下らないと首を振る。
捨てた想いを振り返ったところで、無駄なことでしかなかった。


( 人を嫌っている癖に、
  人と寄り添いたかった自己矛盾は、
  見ない振りをし追いやってしまおう。

  自分は最早人とは呼べぬことを重ねた。
  自分の道を確固たるものにするために、
  家族の記憶も、同胞の命も
  唯一無二の全てをこの手で捨ててきた癖に
  “後戻りする選択肢なんて存在しない”。
        そういう事にしておいた。 )


満月が昇ってしまえば、微かに残った邪念でさえも消え果てる。最早ひとの姿も保たなくなった怪物が全てを掌握し、その果てに示された結末は───ご覧の通りの有様だ。]

 
(89) 2020/12/03(Thu) 19:31:29

【人】 終焉の獣 リヴァイ



[この色を、この光景を、この寒さを、知っている。
────……初めてのことではなかった。
横たわる少年の髪が土に汚れ、鮮血が血を舐めた追憶の中、
その頭を、獣の毛皮を梳くように撫でていたのを思い出す。]


  ……ビビ。
  私、ずっと君と生きていたかった。

  君のためならなんだってしてきたし、
  君のことをずっと思ってきて────……


[「君を苦しめる奴らはみんな、居なくなったぞ。」
「……なあ、これからどうすればいい?」
「私はどこへ行けばいいんだ?」

白く輝く太陽に手を伸ばしても、遥か遠い。……返事が帰ってくることもない。]



(毒を飲ませたもうひとりの戦友が言った
 代弁者であるかのような言葉だけが、脳裏に響いた。)


 
(90) 2020/12/03(Thu) 19:32:31

【人】 終焉の獣 リヴァイ



[声にならない叫びが聞こえた。]



[何時かの羽音が鼓膜を震わせる。]



 
(91) 2020/12/03(Thu) 19:32:54

【人】 終焉の獣 リヴァイ



( 「 ────“死ぬなよ” 」 )

   
(互いに安らかな死さえも許されない癖に。)



[静寂を割く翼の音に、意識が引き戻される。
秋も半ばの冷ややかな朝の光を遮るのは、受胎告知の天使には程遠い───いつかの遣い鴉。]


    (まるで呼び声に応じたかのようだった。
     引き合うように窓辺に静かに留まるのは、
     難解ではない達筆な文章が示す送り主は、
     最後に柄でもない約束を交わした相手は、
     喰らったあの子ではないと分かっている癖に。)
 


                …………… 臆。

 
(92) 2020/12/03(Thu) 19:33:29


[鉤爪で傷つけぬように包み込んだ、案外弱々しい背中は
傷だらけの冷たい身体を抱き寄せた時と重なってしまう。

    トロイメライを振り返っただけ。
    ただの自分のエゴイズム。
    だけれど、彼はそれを拒みもしなかったから、
    ……血濡れた手を、縋るように伸ばしたのだ。]

(よく切れる刃物など、復讐では都合の良い獲物なのに。
 遂にそれを使わずにしまっておいたのは、
 ……
約束
を果たす最後まで
 絶対に他者の血で汚したくなかったからなのか。)


 

【人】 終焉の獣 リヴァイ



[相変わらず、指先は見知らぬ誰かの赤で汚れていたから
遣い鴉の羽根は鉄の臭いと死の色が自然と乗り移る。

暗号化されぬ、わかりやすい文字を汚さぬように摘み乍ら
アイスブルーは最後の言葉に目を通した。>>83

   自分で背負った重荷が消えれば
   空虚な世界に映るは……獅子のみ。


光の映らぬ蒼目に仄かに光が灯る。
まろやかな息を吐き出せば、白く消えた。]


        随分と酷なことを言う奴だ。
        か弱い乙女が走る距離でもなかろうに。


(自分の行くべき場所が、見えた気がした。)


 
(93) 2020/12/03(Thu) 19:34:57

【人】 終焉の獣 リヴァイ



[文句を言う癖に口調が少し弾んでいるのは、
無事を安堵した安らぎ故か───それとも。
生者の息せぬ変わらぬ城内を再び走る靴音は、しっかりと意思のある重みを帯びていた。

朝を迎えてもあまりにも静かな城内は、罪なき平民の不安をいずれは煽ってしまう。その中から異形の怪物の姿や“ある意味有名な”己の姿が出てきたのだとしたら……尚更。


向かった先は密かに建設された馬小屋だ。
学び舎を巣立った時にも世話になった、相変わらず骨ばった黒い不気味な馬たちの特異性は、隠れて国を抜け出すには随分と都合が良かった。]


[小屋の奥で縮こまった、随分と鞭傷の激しい個体を選んで引き出したのは───縛られて息苦しそうな場所から自由にしてやりたいという気持ちの表れか。]



  [乗馬の知識はなかったけれども、
  そのセストラルは心が通じたようにおとなしかった。
  脆い背中にまたがって、合図するように腹を蹴れば
  黒き翼が鈍色の空に大きく羽ばたき飛び立った───]

 
(94) 2020/12/03(Thu) 19:35:23

【人】 平民の日記  



  今日の朝、
  いくら待ってもお城の鐘が聞こえなかったわ。
  朝になればいつも大きな音が響いてくるのに。
  お陰でいつもその時間に
  病死した母さんに祈りを捧げる習慣だったのに
  少し遅れちゃったの。ごめんね母さん。

  ……あ、でも今日、変なものを見たの。
  お城から真っ黒で不気味な馬が飛んでいったわ。
  そのまんまお空の向こうへ消えて行っちゃったの。

            あれ、なんだったのかしら?

 
(95) 2020/12/03(Thu) 19:36:18

【人】 終焉の獣 リヴァイ



[黒い天馬に任せた責務は、国の境界を跨ぐまで。
さんざ重荷を押し付けられた国家の動物に、これ以上の負担を背負わせることなどできなかった。

するりと背中から降り立ち地を踏めば、轡を外してやる。
硬い鬣をゆっくりと一撫でしてやれば、一歩下がって指笛を吹いた。

    甲高い嘶きと共に、再び青空へと舞い上がる。
    もう二度とその背に誰かを乗せることはない。
    解放された自由な世界で逞しく生きてほしい。
            心からそう願ってしまった。


姿が見えなくなるまで見送って、軍服のポケットから小型の薬品ケースを取り出した。
赤色の錠剤をひとつ摘み取り、口に含んで噛み砕く。
酷く酸っぱい味わいと、激しく揺らぐ視界に一瞬ふらつき反動に耐える。]

 
(96) 2020/12/03(Thu) 19:36:44

【人】 終焉の獣 リヴァイ



[     「獣化解放薬」

抑える薬があれば、促進させる薬も存在している。
寧ろ戦争国家であれば其方の方が都合が良かった。
遺伝子を活性化させ、満月無しにその身を変えさせる。人外並の力も手軽に引き出すことが可能であった。

その効力も些か完璧とは言えず、飢えが湧き出る程に悪化もしなければ自我も落とされることはない。
殺戮に戸惑いが生じることは国としては都合が悪いが──速度だけ欲しい彼女にとっては都合がいい。


無理やり身体の組織を捻じ曲げる副作用は酷いもので、倦怠感、頭痛──その他数多のダメージは避けられないが、背に腹は変えられない。]



[残された時間なんて限られているから、辿り着くまで薬を重ねて誤魔化して──その後のことは考えない。
口内に残る酸味と共に、鱗に覆われる身体の変化が終わりきるよりも先に足を踏み出しかけ出した。]


 
(97) 2020/12/03(Thu) 19:37:14


[元より安らかな死など約束されない身であった。
抗うことを辞めてしまえば己は真のひとでなしとなり、全てを破壊し尽くすのみの血に飢えた化け物と成り果てる。

   有象無象に興味がなければ
   己のことだってどうだって良かったのだ…今までは。


何もかも壊す前から自分自身で手放してしまえば苦痛なんて湧かない筈だと信じていた癖に、結局あるのは変わらない地獄だ。]


(自分の道を決めた、たったひとつの人間性が
 今度こそ手放しはせぬと握りしめた──唯一無二。)


 



[歯車を自ら狂わせた者同士、
 噛み合ってしまうのは必然の道理。]
   
[借りものの命なら、使い込んで返せ。]

     [幕引きくらいは───望んだ通りの結末を。]

 

【人】 終焉の獣 リヴァイ



[野を越えた。
 山を越えた。
  川を越えた。
   数多の障害を経る。

計り知れない苦痛を更に酸味を飲み込むことで相殺し、悲鳴をあげる四肢を絶え間なく働かせる。

  どんな苦痛よりも、降り頻る雨が寒かった。
  鱗に注いだ水滴は乾くことを知らず、
  空気の冷気に冷やされ、体温を下げていく。


───何れ見えた砦の軍幕に見覚えがあれば、ラストスパートのように速度が上がった。
誰彼の視線も気にすることなく、巨体を外壁へ凭れかけ、鉤爪をめりこませ、荒い呼吸に合わせるように攀じ登る。]


(ひとつの賭けのようなものだ。
 「待っている」とは言ったものの、
 どこに居るかがわからない。

 権力者様なら高いところにいるのだろうと
 捻くれた偏見は───どうやら当たっていたらしい。)


 
(98) 2020/12/03(Thu) 19:39:17

【人】 終焉の獣 リヴァイ



[濁った赤目が窓を隔ててひとつひとつ、砦の内部を覗き込む。
その中に───身知った
を見つけた気がした。]


[かん ッ と、尾を硝子が割れない程度に強く叩きつける。
応じて窓が開けられるのなら、倒れ込むように開けた相手を押し倒していたかもしれない。]


         ………………………… 
無事 か。



[薬の効果が切れかけてしまえば、重ねた苦痛が一気に押し寄せて仕方がないから。
アイスブルーを取り戻せない濁った赤目が、魂が抜けかけたように揺れていた。
脇腹を抉った傷口は未だに癒えず、清めもしなかった身体からは死臭と鉄臭さが消えてくれない。

          
……屍のように凍えていた。


不意に感じた温もりに、縋り付くように抱きしめて。
────鉤爪で傷つけない程度にその背を撫でたりしたかもしれない。]*

 
(99) 2020/12/03(Thu) 19:39:54

【人】 転入生 二河 空澄

 
   
── 朝:校門前 ──


[学校が始まる一時間前には
 校門の前に着いていた。

 転入生が珍しいのか
 それとも、もう既にニノマエ家の跡取りに
 楯突いたことが耳に入っているのか

 登校して来た子らの視線が痛い。]



   
おはよー!
 
って、またか……




[それを跳ね返すくらい大きな声で挨拶すると
 視線を逸して
 そそくさと門の間を抜けていく。

 完全にアウェイ。

 昨日のこの時間には、まだ
 この全員と友達になれたらイイな、って
 おめでたいことを考えていた自分。

 たった一日で、驚くほど世界は変ってしまった。]
 
(100) 2020/12/03(Thu) 21:39:07

【人】 転入生 二河 空澄

 
[真昼くんは、なかなか来なかった。>>33


   (平気かな?
    何かあったんじゃないかな‥‥?)


 めちゃくちゃ心配していたから]
 
(101) 2020/12/03(Thu) 21:40:13