人狼物語 三日月国


147 【ペアソロRP】万緑のみぎり【R18G】

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 るか、らっへ
 …………しおんに、ちかづきたくて!
 あっ、あっ、はっ
 らはら、おほなに、なりたくへ、


 しおんに、好きに、なってほしくって、
 いはい、……あっ、あ、くるし、やだ


 あっ、あっひああっ

[ 痛みをこらえて、うまくつかえない舌をいじめて
 ね、がんばってそれだけは伝えたかった。

 なのに立ってるのもくるしくて、
 痛くて痛くて痛くて、
 からだが潮音でつぶれて、こすれて、
 きもちよくておかしくて、

 がまんできない悪い子は
 潮音の腕にだかれながら、勝手にイってしまったの ]
 


[ 潮音のあかちゃん、うむのかな。

  イッたせいで一瞬ふわってしたのに
  お尻にある爪のいたみと、

  内側からも犯される律動に耐えきれなくて
  再びなきごえをあげた。 ]


  しおん、しおんっ


[ くるしくていとしくて、何度も何度も。
  一度で終わるはずもなく、何度も何度もあいしてもらえる。

  ……うれしい。 


 私の全部を捧げるの。
 尻も臍も口も眼孔も鼻も耳も尿道も……、
 流歌の孔は全部潮音専用の孔だから。
 
 わたし、しあわせ 。 。 ]



[ 飢えた世界で
  貴方に似た 子を 宿すまで。

  あいしてる、あいしてる あいしてる
  ――――潮音。 ] **


 

[存外シンプルな答えを貰い、苦笑する。
なるほど。上手く答えられないというより、このまま続ければ自分の歪んだ本懐を話すことになりそうで。それが少し困る]


 そうだな。君が好きだから。

 だが、……改めて言葉にすると
 なかなか独り善がりな動機だな思う。


[常に根底にはあったけれど、当たり前過ぎて見えていなかった。もしくは理由足り得ない、と除外していたのか。
理由が何であれ、彼なら受け入れてくれる。そう思っているけれど。好意を盾にするような台詞を自分の口から吐くのは、少し躊躇われた]


 ……君の幸せはどうでも良くて、
 「好きだから」生きて私と一緒にいて欲しい。


[もっと直接的な表現で回答を補足しておく。
願うことなら私の願望が彼の幸せが同じであれば良い。
彼の双眸を見つめて、真面目なトーンで紡いだ]

[姿が見えなくなった彼を呼び戻し、気配を近くに感じ安堵して目を離せば、同じことを繰り返す。何かを試されているのか、それとも単に退屈で遊んでいるつもりなのか。聞き分けの良い返事さえ聞ければ、私も同じような注意を重ねる。

「いい加減にしろ」だとか「集中出来ないから勘弁して欲しい」とか。あえて言わなくても、理解した上で傍を離れているなら、彼にとってこれは必要な作業なんだろう。そう勝手に解釈した。ドアの鍵は掛かっている。何処にも行けやしないという慢心が、私を寛容にしているのかもしれない。

彼を呼び戻す度に、余計な物を持っていないかと目視で確認した。あとで病室の備品を確認して、なるべく物を隠しておかなければと思った。例えば刃物……メスなんて置いてあったら最悪だ、と]


 ……、……誰にとって「いい子」だったのか。
 価値観か定義のズレがある気がするな。


[返事だけはいい子の間違いじゃないか?
先程の彼を思い出し、皮肉めいた台詞が口をついて出そうになったが。どうしても危うい印象が強いだけで、私の中では彼はずっと「いい子」だ。学生時代も再会してからも、そして今も同じ]

[躊躇いこそあったが、物理的な拘束のおかげで得られた安心感は大きい。ベッドから数歩も移動できないと分かっていても、部屋を出る前と変わらない彼の姿に自然を表情が緩んだ。キスのお返しを貰い、幸福を噛み締める一方で。労うつもりが、ご褒美を与えられたかような彼の反応に。また調子が狂う心地がして、目の前のことに意識を逸らす]


 君と共有したくなるくらい、
 好きな物があれば良かったんだが……。

 ん、好き嫌いがないなら安心だ。


[無いよりはマシだろうと、野菜も入ったミックスサンドを選んだ。その手で封を開けられるだろうかと過ぎり、ちらりと横目に見たが。そういえば散々動かしていたなとも思い出した]

[右手の拘束を解いて、──手錠のもう片方は柵に括り付けたまま。どうせまた使うのだから、此方まで外す必要はない。大人しく待っていた姿を見たばかりでも、根付いた不信が揺らぐことはなく。
それどころか、二度目に対する抵抗感が無自覚に薄れていた]


 ……そうなのか?


[手錠があってもなくても、病室から出られないから大差ないのか。それとも患者を信じられない私を気遣った故の言葉か。

どちらの予想とも異なる返答に唇を結んだ。必ず戻って来ると言葉で言うのは簡単だが。昔、彼を置いていなくなった前科を思えば、不安にさせてしまうのも当然のように思えて。言葉を選んでいる間に、早口に遮られる。

明るい声や表情が今は空元気に見える。テーブルにある自分の分の食事の存在を忘れて、食事をする横顔をじっと見守る。普段と一見変わらない振る舞いだからこそ、複雑な気持ちにさせられる]


 私は君から目を離すことが怖いし、
 君は私が戻って来るかどうかが不安なら。

 ……コレに頼るのも、そんなに悪くないのかもな。


[柵から吊り下がっていた手枷を外すと、ジャラリと硬質な金属音が鳴る。玩具みたいだ、と手中で弄びながら思う]

[食事中の彼の片手を捕まえて、勝手に再び拘束する。食べ難いかもしれないが、左手でも飲み食い出来るだろう。

そうして、もう片方を私の左手に繋ごうとして──途中でやめた。代わりに銀の輪を彼に差し向けてみる]


 ……瑠威。君が付けてくれないか?


[一日中付けていられるほど鎖の長さに余裕はない。
あとで外す無意味な拘束だと分かっていても。
今はそうしたい気分だった*]

―― 転居先 ――

[今日は引っ越しして、三日め。
ようやく彼を家に呼び寄せることができた。
引っ越ししてしばらくはなんやかやで彼に会うどころではなかったのだけれど。
片付けをしたり段ボールの引き取りや家電の取り付け作業の手配などで人を呼べるような家ではなかったから。
彼なら手伝いますよ、と言ってくれただろうけれど、それにはしのびないと思ったというより―――。


 どうしてもやりたいことがあっただけ]



 もう、来るかしら……。


[自分はこうして泰尚を待っている時が一番楽しいかもしれない。
彼のことだけを考え、彼を喜ばせることだけを考え。

今日は特別メニューで彼をもてなしたいと思ってるけど……気に入ってくれればいいけれど。
 
 そうこう考えていたら、聞きなれないバイクの排気音がした。
 きっと彼が来たのだろう。
 今までは駐輪場と家までの距離がありすぎて、彼のバイクを見たことがなかったし、バイクに乗る姿も見たことがなかった。
 いつかバイクに乗るためのスーツもプレゼントしようか、と考えていたら、チャイムが鳴った。

 立ち上がると、いつものように鏡の前の自分を確認するように見つめ、1つ微笑んでから玄関に急ぐ。

 そして、ドアを開いた]

 いらっしゃい。


 ううん、お帰りなさい、かしら?


[塀の内側にあるこの玄関は、外から覗こうとしてもわからない。
だからこそできるのだ。

 白いたっぷりしたフリルのついたエプロン。その下は素肌だけだ。
 久しぶりの彼に自分から抱き着くと、彼が前に準備をしてくれたものと同じピンクのローターを出してきて握らせた]


 
 遅くなってごめんね?
 ちゃんとやりなおしましょう。


[彼からしたらなんのことだかわからないかもしれない。
あの時に、彼が後悔だけで終わってしまったあの日のことがずっと気になっていた。
本当は、ちょっとああいう風に強引なことをされるのが好きというか、されたいというか。
 男らしい彼も恰好よくて好きだったので。

 こんな風に誘いかける自分を淫乱だと彼は思うかもしれないけど―――。

 エプロンでかろうじて隠れている、零れ落ちそうな乳房をぷるん、と揺らして胸元を強調するようにして、彼を下から覗き込んだ]


 泰尚くんが好きなこと、いっぱいしてあげるから。


[人目も声も、自分の戸籍もしがらみもようやく気にしなくて済む場所にこれたのだ。
その解放感だけでも、自然と笑顔になってしまう]

[呼ばれたのは彼女が引越してから三日後のこと。
声をかけてくれたのなら、手伝ったのに。と少し不満にも思うが彼女にも秘密があるのだろう。彼女から連絡を受け、向かう足取りはしっかりしたもので、何時も使うバイクに乗って、向かった先は知らぬ場所で。

御用聞きをしていたときは、二川屋ですと言っていたが、今は、こんにちは。とナナミさん。を呼び。

彼女が出てくるのを待った。
緊張の瞬間である]


 ………ナナミさん?


[出迎えてくれる彼女の姿が
緊張よりも驚きをもたらした。白いエプロン。それもフリルが付いている。それだけなら料理の途中だったのだろうと思えた。ナナミさんかわいいなあ。とそんな気持ちで、見ただろう。けど、その下にあるはずの衣類はなく。]



 ……良いんっすか?
 俺、きっと我慢できないっすよ。


[抱き着いた彼女が握らせたのはピンク色のルーターで、こぼれんばかりの乳房を強調した彼女を抱きとめ。笑顔の彼女をのぞき込み、こつんと額と額を合わせ。
笑う彼女をじっと見つめれば、一度瞬き。]

[ 正解ではあるが正論ではないらしい。
 たしかに道理には外れた行為だ。
 好きだからといって強要すべきではない。
 
 けれどそれを相手が望んでいるのなら
 それで問題ないと思うけれど。
 望んでいることが伝わっていないわけではないだろうに。

 俺が従順なふりをして逃げ出す機会を伺ってるとか
 そういう疑いを彼が持っているようには見えないと思う。
 俺もこの状況を望んでいることは伝わっているはずだ。
 ……男に抱かれて散々感じて善がってみせてまで
 そこを疑われているとは考えたくないとも言うが。 ]
 

 どうでもいいの?
 俺は幸せじゃないと「うっかり」しちゃうのに?

 どうせへたくそなんだから
 無理に悪者になろうとしなくていいのに。
 どうせなら幸せにする方に無理してよ。

 例えば……そうだな、
 幸せにするから一緒に生きて欲しい。
 くらい言えたら、及第点かなぁ。

 

[ 『どうでもいい』ならば
 好きな相手をわざわざ不幸にしたいとか
 そういう特殊な性癖でもないだろう。

 嫌われる覚悟で攫ってくるくらいに
 嫌われたままでも構わず囲おうとするくらいに
 俺を好きなら、俺が幸せな方がいいだろうに。

 そこを言葉にすればいいのに馬鹿みたいに不器用なのが
 彼らしくて、愛おしく思えてしまう。

 どうしようかな、赤点の告白だけど。
 それが彼らしさであり愛おしさを感じてしまうなら
 俺にとっては満点の告白なのかもしれないと思い直す。

 そもそも告白でもなんでもなくただの補足なのだけれど
 余りにも真剣に見えたから、
 そう聞こえても仕方あるまい。 ]



 俺は、誠丞さんの幸せはどうでも良くないから。

 誠丞さんがそれで幸せなら、……いいよ。
 俺も誠丞さんが「好きだから」。


[ ちょっと照れくさいけれど目を逸らさずに受け止めて
 真面目な声で答える。

 なにやってんだろう、こんな状況で。
 いい大人が二人揃って。
 けどこんな状況にならなければ
 お互い言葉に出来なかったのも事実だから、
 思うだけで、何も言えない。 ]

[ 刃物なんか見つけたって、どうせ死ねやしない。
 正気でなくとも縫い合わせれば問題ない程度だった。

 なのに未だ彼が刃物に怯えているとは知らないから
 何も持って戻らないことを確認されていると気付いた時点で
 何か持ってもどるべきか少し考えたけれど
 興味を惹かれるものはこれといって見当たらなかった。
 無論自分のではなく、彼の、だ。
 彼が何に興味を惹かれるか見当がつかなかったせいもある。

 従いはするが止めず繰り返したことを指摘するような
 少し険のある言葉に、思わず笑う。
 どうやら彼にとっては「いい子」ではなかったらしい。

 そりゃそうだ。彼の前でだけは素の自分でいられたから。
 生意気で可愛げのない子供だった自覚は、ある。
 今も過去も、それを全部許したのはあなただけだった。
 今も過去も、それを全部曝け出せるのはあなただけだ。 ]


 ……「いい子」じゃない俺はきらい?


[ なんとも幼稚でひどく馬鹿げた問いかけだった。
 自覚はあったけれど、許されたくて、受け入れられたくて
 せめて目一杯可愛い子ぶっておこうと
 可愛い女の子がやれば可愛らしく見えそうな
 あざとい所作を試みる。
 自分で笑いそうになった。耐えた。 ]

[ どこにでもありそうなサンドイッチを裏返す。
 ラベルに書かれた製造者で地域が特定できるかと思って。
 遠く移動しているのか、
 案外近い場所なのかに興味はあった。

 俺から離れれば彼はすぐにでも元の生活に戻れるのか
 冷蔵庫の中とか生ゴミとかちゃんと片付けてきてるのかな。
 割と突発的だった気がするので少しだけ気懸りで。

 好きなものがないなら今からでも俺のために探してきなよ。
 そう言いたいのに、今はまだまだ言えない。
 その距離はまだ少しだけ怖くて。

 これから先いつまでになるかはわからない入院期間を
 四六時中一緒にも居られないだろうから
 いずれはそうなるだろうことはわかっている。

 けれど今はまだ考えたくなくて、頭の端に追いやった。 ]

[ ほんの少し溢した本音は、案外あっさり許容された。
 ほっとして、何故だか泣き出したくなって
 ごまかすためにサンドイッチにかぶりつく。

 相変わらず味はよくわからないし
 よくわからないせいで気持ち悪くて吐きそうだけど
 何故だか美味しい気がしてくるから単純なものだ。

 手錠で遊ぶばかりで一緒の食事を始める気のない彼の口に
 食べ掛けの齧ってない反対側の鋭角を差し出せば
 その手が捕まりもう一度拘束される。

 何を始めたのかと思うだけで
 これといって抵抗は見せず見守っていれば
 ベッドの手摺ではなく
 今度は彼自身と繋ごうとしているのが見えた。

 それはいい。お互い絶対に離れられない。
 そう思うのに、そうじゃないのに、と思って…… ]



 えぇ……どうせ手に金属嵌めるなら
 もっとロマンティックなのがよかったなぁ。


[ 俺の手で拘束して欲しいという。
 言っていることはわかる。
 俺だってそうされたいと願うからこそ
 拒まず受け入れているのだから。

 つながる先の右手で受け取って、
 自由な左手で彼の手をとって望むままに左手に……


 付けようとするふりこそしたが指示通りにはせず
 にんまり悪戯っ子の笑みで笑って
 彼のではなく自分の左手に拘束を。

 ささやかな金属音で左右の手首が繋がった。
 仏頂面を顰めるくらいはするだろうかと
 彼の顔色を伺って反抗の代償の気配を探った。 ]

[ そうじゃないと彼が指摘しだす前に
 座る彼の膝を、よいしょと跨いで
 繋がった両手の間に彼の頭を通した。

 金属の玩具でもロマンティックかどうかは定かではない
 指に嵌めるやつでもなくて
 両腕と、体重を以て彼を拘束する。

 距離が近くなったついでに、ご機嫌取りも兼ねて
 ちゅ、と可愛らしい音を立てて唇を啄んで
 じゃれつくように鼻先を彼の鼻梁に擦りつけた。 ]


 うん、こっちのほうがいいや。
 直接繋ぐより、動けないでしょう?
 これなら誠丞さんはどこにもいけないし
 俺から目を離し様もないよね。

 ふふ、けどちょっと、流石に……
 このまま食事を続けるのは、馬鹿みたいだねぇ。


[ けどまぁいいか、馬鹿でも。
 もう外面よく優秀でいる必要もなければ
 今は他に誰の目もなのだいし。

 多分俺には馬鹿になるのが必要だ。
 きっと真面目すぎる彼にも。
 馬鹿みたいにいちゃついて馬鹿みたいに幸せでいれば
 不安でいる必要性も忘れてしまえるかもしれない。 ]



 たしかに今はまだ、不安だけど。
 こんなのに頼らなくても……
 ちゃんと信じられるようになるから。
 なりたいんだ。誠丞さんのこと、信じられるように。

 なれるまで、一緒にいてくれるんでしょう……?


[ 疑問でも確認でもない断定させるための​、
 してくれると信じきって甘えた語尾で、問う。

 けれど返事なんてどうせ決まっているとばかりに
 返事を待たずに 食事の続きを強請る為に
 雛鳥みたいな態度で口を開けた。

 強請ったのは勿論食事の続き、サンドイッチだ。
 なのに距離感のせいでサンドイッチでなく
 口付けを強請ったみたいに見えてしまったかもしれない。

 そうなるかな、とは思ったけれど
 どちらかといえばそっちの方が欲しかったので、
 勘違いすればいいのに、なんてささやかな悪巧みを。* ]

[彼の言葉の方がよほど正論らしく聞こえ、得も言われぬばつの悪さを感じる。

「どうでもいい」なんて、一度も思ったことはない。けれど意思も自由も蔑ろにしてしまうなら、結果だけ見れば「どうでもいい」のと同じだ。

……なんて、そう思いたいだけで実際は違う。分かってはいる。道理から外れた自分の選択に、彼を巻き込んだことにしたかった]


 ここに来る前は、私が君を幸せに出来る未来が
 どうしても思い描けなかったから……、


[ただでさえ赤点の答案を、減点されかねない言い訳を小さく零した]

[真っ直ぐに向けられる瞳から目を離せず、流しきれなかった気恥ずかしさを口元に浮かべた。彼の紡ぐ「好き」が口先だけの台詞ではないと、身を以て知っている]


 人の道を外れたら幸せにはなれない。
 昔よく言われたけれど、
 私がそう思う限り、君も幸せになれないのは嫌だ。

 ……一緒に生きて、私と幸せになって欲しい。


[及第点を貰いたい気持ちはあるが、表現がやや控えめになった告白をやり直す]


 どうでもいいは撤回させてくれ。
 「うっかり」されるのは、……心配だからな。


[冗談の軽さで聞こえるよう声色に気をつける。本当にそうなったら、自分が何をしでかすか分からないのが怖かった]

[たとえ致命傷にならなくても、好きな相手が自傷しているところを見るのは御免だ。彼が私を好きでいてくれる限りは、きっと置き去りにすることはないだろうと思ってはいる。頭で理解していても発作的に不安になるだけで。

彼の振る舞いに心を乱されている分、大人げない言い回しになってしまった。笑い出した彼に、じとりと不満げな視線を向けてみせたけれど]


 好きだよ。どんな君でも。


[どれだけ悪戯を仕掛けられようとも、彼が「いい子」だと信じ切った上で。迷わずにそう答えた。可愛らしい仕草につられて彼の頭を撫でて]


 「いい子」でいてくれたらもっと好きになる。

 ……と、言いたいところだけど、
 君に我儘を言われるのは嫌いじゃないんだ。


[私にだけ見せる彼の一面に、特別を見出していた学生時代を思い出す。男がするには違和感のある所作でも、かわいいという感想に落ち着くのは、惚れているから余計にそう見えるのだ]

[包装紙に貼られたラベルに製造元が記載されていても、そのまま貼り付けておいた。成分表示しか記載されていない可能性もある。初めて此処に来た時の私なら気にかけて排除しただろうが。別に知られても構わないと思った。あえて隠すのも何となく気が引けて。

目の前に差し出されたサンドイッチより、手首の方に興味が向く。好機とばかりにその手を取った]


 左手の薬指に嵌めるには、かなり大きいな。


[愛を誓うには物騒で重い銀の輪。
私ばかり彼を束縛している。彼にも私を縛る権利があり、そうすることで少しは不安が解消されるのではないかと。短絡的な思考で片方を彼に託した。

悪戯めいた笑みを浮かべた彼が、思惑通りに行動しないと察知しても、その笑顔に魅入っている。不自由になった彼の両手に、ぱちりと瞬いて視界を洗う。

繋がれなかった自分の片手を降ろすが、彼の行動を反抗と捉えるより驚きの方が勝って。膝の上に乗られ反射的に動いたものの、気づけば彼の腕の輪に拘束されていた。物は試しに身動ぎをして、どれぐらい動けないのか試すが。すぐに戯れつく彼に意識が引き寄せられた]


 すごいな、……手錠より窮屈かもしれない。

 
[訳が分からない体勢がおかしくて、くつくつと堪え切れず笑う]

[──彼の言葉に頭を殴られたような衝撃を受ける。
「こんなもの」で一時的な安心を得て、そして抵抗無く受け入れ始めていた私とは大違いだと。
それがショックであり、同時に懐かしい感覚になる。彼に希望を見出した昔を思い出して。心臓が期待するように駆け足になり、視界を占める彼の口元しか目に入らない。他に何か餌付けるべきものがあったとしても、それらを差し置いて眼前の唇に噛み付くように口付ける。彼の断定に応える前に。

食事もだが、こんな格好でキスをしている光景もなかなか馬鹿みたいだと頭の片隅で思う。食事の代わりに味のしない唾液を口移して、今更思い出した空腹を彼で解消する]


 っ、……はは。もちろん。
 君が私を信じられるまで。
 どれだけ時間がかかっても、此処から出た後もだ。

 私も、君を信じられるよう努力する。
 いつかは此処から出られるように……、

 ……だけど、信じたいけど信じられなくて
 それで疲れてしまうくらいなら別にやめても良い。


[希望的観測に過ぎなくても、前向きな言葉だけ並べておくべきだと思う一方で。一番大事なものを蔑ろにしてはいけないとも考える]

 
 どんな瑠威でも好きだよ。


[食事よりも彼を食べたくなったが、あまり自由の利かない両腕を回して抱き締める。プラトニックめいた台詞を囁き、彼の唇に口付けて。誓いを立てる*]



 ―――…。


[暗闇の中、我を喚ぶ声がした


それだけで、十分だった。
いつだって、我は娘の光を見失ったこと等ないのだから。
初めてまみえたあの夜から、ずっと。]