人狼物語 三日月国


7 【R18】鈴蘭の村:外伝6〜カフェリコリス〜【RP半再演ペア】

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あたしの方こそありがとうね、ラッセル。お陰で……

[頭を下げるラッセルに、笑顔で言い返す。……ひどく鬱血した左肘を、身体で隠すように、後ろに回しながら]


んーん、なんでもない。ほら、休憩行くよ!


[痛い、ちぎれそう。こんな感覚は、左投げを捨てたあの日以来だ。エースとしてマウンドに君臨し続けていたのに、あの日から全てが……]


……これでサヨナラだね、サウスポーでエース張ってたわたし。


[悪い方向に変わってしまったはずだが、なぜか今、心は晴れやかで]

[練習後 とある河原]


ほ〜た〜るのぉ、ひぃかぁ〜り、まぁどぉ〜のゆぅううきぃぃぃ……いや、こう言う感じじゃない。


[ホームセンターで買ってきた、コンクリートブロックが8枚。同じくホームセンターで手に入れた消火器。河原に落ちてた、乾いた木の枝がたくさん。家にあった新聞紙を、ちぎって丸めたものが大体新聞紙1日分。そして]


あーおーげーばー、とーおーとーしー、わがーしのーおんー……そう、こう言う感じでいいや。


[先程まで、ラッセルとの勝負でつけていた両手用のグローブ。それを、キャンプファイヤーでもするかのように組み合わせる]


おーしーえーのー、にーわーにーも、はやーいくーとせー……


[ブロックを組み、枝を組み、グローブを入れ、新聞紙を入れる。そして、タバコに火]

……ふぅー。おーもーえーばー、いーとーとーしー、このーとしーつきー


[一服した後タバコを口から離し、そして組み上げたキャンプファイヤーに落とす。タバコの火は新聞紙、木の枝と伝わり、やがてグローブをも覆う炎となる]


いーまー、こーそー、わーかーれめー、いーざー、さらーばー……


[歌い終え、そのまましばらくマナは微動だにしない。そのまましばらく、グローブが燃え尽きるのを待った]

[後片付けを終え、灰となったものを全て土に埋めた。そして]


……ありがとね。


[8年ほど共に戦ってきた相棒に、今別れを告げた]



( 始まった以上こうなるだろうって
  きっと分かっていたはずなのに
  すべてが終わった後の君の顔は苦しそうで
  到底見てなんていられなかったんだもん。

  生まれつきの傷だけで変に責任背負わされて
  一気に肩の荷下りてしまえばまたお先真っ暗。
  足枷のように記憶を抱えて、落ちてゆくだけ。
  ……だけど、なんだかそれも気分が悪いからさ、

      指針だとか、使命だとか、関係無し。
      好きに生きてみたらいいんじゃない?
      自分は本当は何がしてみたかったのか
      自分は本当はどう生きたかったのか )

 




  ( どんなものになりたかった とか。 )



 

[「球追荘」 セスの部屋 ドアの前]


……ついに、か。


[ドアの新聞入れに、白い封筒が一つ。差出人はかつて所属していた……いや、今も所属している「こと」になっている会社の名前。封筒を手に取り、部屋へ]

−帰還命令書−



○○課 主任 セス・グライシンガー殿

2026年9月21日を持って、異次元転送装置 テストメンバーの任を解く
以後、上層部の指示に従い期日以降速やかに本次元に帰還すること


○○○○○○○○株式会社
社長 ◇▽□◎

ったく、もう少し待ってくれよ。
まだ、終わってないんだよ……


[嘆けども、恐らく、命令は変更されない*]

[とめどなくあふれる水のように
つながった先から感情がこぼれてくる

それはきっと不都合であり
それはきっと、―――都合もよかった。

憎悪しか持たないはずの心が、魂が、
……なぜか満たされていくのだから]

[きっと飽きもせず
様々な感情をこちらにぶつけてくることだろう。

こちらはそれに呆れもするし、
めんどくさがることも大いにある。

そんなこと初めからわかっているのにどうしてか
"離れる"という選択肢はなかったのは、―――…]


[月日は秋空の雲のように
どんどん流れていく
球追カットバースは勝利を重ね
今年もリーグ優勝街道を一直線に進んでいた

キャプテンから引っ張り打ちの極意について伝授された私は
攻撃面でチームの戦力として期待される日々

今年が始まる頃には
こうなるとは全く考えられないことだったのに
いつの間にやら、ここまで進んできたようだ

…流石にキャプテンを超えたなんてのはまだまだお世辞だろうとは思っているけれど]
 


[キャプテンは
「逃してはならない機会もある」
…と言っていたっけか

あの野球観戦のチケットを
先に他の人に渡したり金券ショップに売っていたら
今、こうとはなっていないかもしれない

そもそもチケットが当たっていなかったら
あの時買い物に行かなかったら
怖気付いてカットバースに飛び込まなかったら

あの野球観戦でみた
とある選手
がこの星に来たのは偶然だとか
とあるチームメイト
が肘を壊さずに投手をしていたらだとか
とある人と
キャプテン
が出会っていなかったらだとか
……そこまでは知らない話だけど


誰もが一度は考える
パラレルワールド説。もしもの話
考えるだけで、ifの自分に会えたりはしないから
ただの空想の域を出ないけれど

唯一確かな事は
旅行費の一部を受け持ってくれてまで
“逃してはならない機会”を掴んでくれた
キャプテンにはいつか、恩返しをしたい]
 


[彼が言ったプロ野球選手になったら払ってくれは
流石にただの、ちょっとした意地悪発言だとと思っていた
社会人野球のチームでも入れたらな…と、ぼんやり見据えていた未来の形

バイトと大学の授業に時間を追われつつ
野球の練習もちょこちょこ挟む…カットバースに入った当初から変わらないサイクルのまま過ごしていく

そう。今日も
バイトがあったから練習時間には途中参加で
急いで練習着に着替えてグラウンドに入って
そんなドタバタな日だった]
 


 [変わらぬものなんて何もない


           またひとつ、分岐点が
             近くに迫っているだなんて]*

 

― Epilogue とある日のカルデア ―

[1週間の休暇は終わり、
私たちのいつもの日常は帰ってきた

マスターについて特異点の修復に行ったり
今川さんのお部屋に首狩りボーナスを得にいったり
それ以外にもなんやかんや、あったけれど
平和で、幸せな日常を過ごしていた

そんなある日の、ことである

私は風呂上り後、日課のクガニに餌をやり
読書に勤しんでいた

今はハーブティーに纏わる本を幾つか買い漁っており
何時かまた、あの店に来店した時に
あの店員と会話したいものだと
それまでに、上手に淹れられるようにならねばと

まずは知識を蓄えねば。そう考えて
彼から聞いた話を記したメモと見比べながら
頁をめくっていたところ……]

 む、クガネか。
 かまわないよ。ハーブティーでも淹れるか?

 ……ん。

[常のような元気溌剌ではなく
照れつつの問いかけに、首を小さく傾げ
君の言葉を待っていたら……

差し出された箱が、あった

ありがとう、と告げ受け取ったもの
君の前で開ければ、銀色のデザートスプーンとフォークがあり

それは奇しくも、あの時喫茶店で見た
銀の輝きを、思い出させるものであった]


 美しいな。
 ……きっと、この匙やらで食べる甘味は

 きっと特別な、味がするだろう。
 ありがとうな、クガネ。

 ―――無論、だ。之からも
 君と共に。美味しいものを食べ、美しい景色を見て
 楽しく、日常を過ごしたいと思うよ。

[君が私の為に、作ってくれたことがうれしい
共に食卓を囲みたいと、言ってくれるのがうれしい

ああ、君は何度私を喜ばせるのだ]

[私たちは英霊だ。永遠に共にいられる保証はない
だが、それでも君となら。最後の時まで
きっと幸せ、なのだろう

―――願わくば、それが永遠に続けばよいのだが]



 さて、礼にもならないが。
 温かいハーブティーでも淹れようか

 折角なのだ、鶴姫が土産に買ってきた菓子が
 冷蔵庫にあったはずだから。
 それを茶受けに、之を早速使わせてもらって
 かまわないかね?


[尋ねつつ、銀の匙を持ちつつ 笑う
だから、ねぇ可愛い人]

[9月12日 無料トークアプリ GINE 「球追カットバース」グループライン]


セス<お疲れ様です。リーグ優勝が決まりそうなタイミングですが、個人面談を行おうと思います。練習中から練習終わりの時間を利用して、21日までに終わらせたいのでご協力お願いします。

[9月20日 GINE ラッセルとのトーク画面]

セス<お疲れ様です。練習のない日ですいませんが、明日どこかで個人面談をする時間は空いていますでしょうか?)


[練習も片付けも終わらせて
自転車に乗ってスーパーに寄って
テキトーなお惣菜を買って家に帰って食べる
この辺りまでは日常的な、風景だった

スマートなフォーンのロックを解除すれば
GINEのアイコンの上に赤い通知の印]


 個人面談かー…


[知らせは、球追カットバースのグループラインから

去年はあったっけ。あったとしても記憶がどうにも薄い
面談といっても派手に時間を取ったりはしないだろうから
忙しい私でも時間はなんとかなるか。と踏んで]
 


[そして約1週間後。20日
個人面談は21日までと聞いていたが一向に気配がない
…そろそろ流石に連絡が来るはずでは?

もしや私の存在を忘れられているのではと
疑問を持ち始めた頃に再び連絡はくる]


 もっと早く言ってくれたら良いのに…


[ちょっとした愚痴をこぼしながらも
指先を動かし返事を書いていく]


ラッセル< こんばんは。いつもお世話になっています。明日のお昼頃なら空いています)*
 

─ ホテル・スイート ─



  そうしたい気持ちは山々ですけど……
  もうこんな時間ですよ?

  それに、
  君と居るとつい気が抜けてしまいますから。


[ベッド傍の置時計を指差した。それなりの深夜だ。
早朝の散歩を予定しているとはとても思えないような。
この後すぐには寝付けないだろうことも、容易に想像が付いた。

ご所望のモーニングコールは出来ればしてやりたい。
が、彼の起床前に起きて二、三の仕事を片付けることさえ、明日の朝は出来るかどうか。

油断しきったベッド上の彼に覆い被されば、
素っ頓狂な声が上がった。
驚いた顔も可愛らしくて、思わず愉悦の笑みが零れてしまう。]


  ふふ。
  ……そんなに驚きました?


[伸ばした指先を耳元へと滑らせれば、早鐘を打つ彼の拍動が伝わってきた。
そのまま脈を辿って首筋を落ち、肩を過ぎ、胸元へ掌を置く。
より確かな鼓動を感じるために。]

[己の心臓もまた、同じくらいに激しく高鳴っていた。


 件の壁ドンで微破壊された元バイト先の壁だが、
 当時僕にまで疑いの目が向けられていたことを
 恐らく彼は知らない。

 店長視点、容疑者は二名。
 まして片方は素行の甚だ悪かった僕だ。

 どちらがより器物損壊の犯人らしいかと問われたなら、
 誰もが僕を指差しただろう。

 ヴィクのあの細い腕のどこにあんな力があったのか。
 僕自身、この目を疑ったのだから。

 「レーナルト先輩が壊しました。」
 正直に答えても、店長は全く信じてくれなかった。
 ヴィクも事情聴取は受けていたようだったけれど、
 彼の言い訳は恐らく、
 僕を庇う為の証言と思われていたと思う。



あの日の暴魔が、今ではこんなにも愛らしい表情を見せてくれているのだから。
鬼生何が起こるかわからないものだ。]


 
─ 夜明け前 ─



  ふぁあっ……?


[髪に触れた優しい熱と、肌をぬるりと滑ったやわらかな感触に驚いて目が覚めた。
こんな可愛らしい悪戯を仕掛けてくるのは、世界にただ一人しか居ない。]


  んむ……、
  ……ぁ、ヴィク…………?
  おはよう、の……


[愛する人に伸ばしたはずの手が、空を切ってシーツに落ちた。
重い瞼をこじ開けて声のする方に目をやれば、
プールサイドで双眼鏡片手にはしゃぐ姿。
黎明の光を受けて、金の髪が燦然と輝いている。

彼の方が先に起きていたのは予想外だった。
てっきりこちらが起こさねばならぬものと思っていたのに。

朝っぱらから元気だなぁ。
己の身体を確認してみれば、喪った箇所は元に戻り、どこに傷が与えられたかさえよく分からなくなって、むしろ肌つやが良くなってさえいた。……愛の成せる業だろうか。

身体を揺すられゆっくりとベッドから身を起こして、開けたローブを整える。]



  ……随分早起きですね…………、
  被告人ヴィクトル・レーナルト。
  ちゃんと起きられてえらい君には、
  こーしてあげます。

  僕直々に、羽交い締めの刑です。


[半分夢うつつ状態のままよろりと立ち上がると、
正面からぎゅうっと抱きついた。
見上げれば上機嫌な君が居て、頬に優しいキスが降ってくる。]


  …………っ、
  …………

  ……どうせならこっちの方がいいです。


[頬へと手を伸ばし踵を上げて、唇に唇を重ねる。
姫の胸に身を預けながら二度寝しそうになって、眠い目を擦った。

流れでぺたぺたとヴィクの身体を触診する。
昨夜確かに付けた傷痕も、奪い去った指先も、何も無かったかのように元通りになっていた。
むしろ、やはり彼も昨夜以上に血色良く見える。]

[ ── これからは、毎朝こんな風に一緒に居られるのだ。
想像するだけで頬が緩んでしまう。]


  では、
  ――向かいましょうか。


[手早く支度を済ませると、
甘い香りの漂う花畑へと、連れ立った。]*

― ラベンダー畑 ―


[風が吹く度、甘く柔らかい香りが鼻腔をくすぐる。
一面を埋め尽くす青紫は美しく、蝉の鳴き声さえ清々しい。

そして――
眠い。

立ったまま眠ってしまえそうに眠い。
鎮静作用のあるラベンダーといえば、最も有名なのは安眠効果。ただ眺めているだけでは美肌にはなれない。

設えられた散歩道を昨夜のように恋人繋ぎで歩きながら、自然と降りてきそうになる瞼を必死で持ち上げた。
ひんやりとした静謐な空気を肺いっぱいに吸い込み、目を醒まそうと試みる。少し肌寒い。

ヴィクは水を得た魚のように元気いっぱいだったから、多少足元が縺れても助けてくれただろう。

暫く歩くと、休憩所らしき小さな販売所に辿り着いた。]


  ラベンダーソフトクリームに、
  ラベンダーティーですって。
  ……流石にこの時間、まだ開いてないようですけど。

  僕、紅茶は
  ラベンダーミルクティーが一番好きなんです。
  ヴィクは何が好きですか?


[こんな他愛ない会話も、今後は気軽に直に交わせるのだろう。]

[大切なことも、くだらないことも。
共通する話題も、相対する話題も。
嬉しいことも楽しいことも、悩めることも辛いことも。

沢山話をしよう。
時には喧嘩したっていい。
君となら、嵐の夜も超えてゆける。


夢見心地で花畑を後にして、ホテルへと戻ろう。
朝食バイキングを目と舌で楽しんで、さて、お待ちかねの海へ行こうか。

小さいけれど憧れていたクルージング船に乗って、
シャチやイルカの尾を見て二人ではしゃいで。
岸へ戻り海水浴場に着けば、サマーハウスで海の幸を堪能して、日が落ちるまで浜辺で遊んで。

そうしてくたくたになって戻ってきた真珠貝ソファの上、
蒼の光揺らめくシャンデリアの元。
きっとまだ大海原へと想いを馳せている君に、声を掛ける。]


  ヴィク。
  左手、出して貰えませんか。

  ……失くしたら泣きますからね。


[この旅行中に渡そうと思って選んでおいた指輪。
インサイドストーンにアイスブルーのダイヤモンドがあしらわれたそれを、薬指に嵌めて、唇に永久の愛を誓った。]**