人狼物語 三日月国


7 【R18】鈴蘭の村:外伝6〜カフェリコリス〜【RP半再演ペア】

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視点:



[今の僕にはわかる。
壁ドンは不意打ちだからこそ良いのだ。
お願いしてやってもらうものではない。

もしお願いするなら、
壁ドン(物理)より両肘ドンかぎゅうドンがいい。

ヴィクに望まれたなら、顎くいでも股ドンでも叶えよう。]



[こうして僕は不本意ながらレーナルト先輩の後輩(年上)になった。

また鉄拳が飛んでくると厄介なので、彼に対する嫌味や毒舌は一日大体10発言までと決めた。
制限を超えた分はよその先輩方に飛んで行った。

並んで歩きながら視線を感じれば、思い出すのはアンケート用紙のコメント。
店長が彼を僕の教育係としてあてがったのには、ひょっとしてひょっとせずともご要望に応える目的もあったんじゃないか。

……なんて強かなんだ。
動物園の珍獣にでもなった気分だった。


四六時中付き添われるようになってトラブルは激減した。

通路や入り口を塞ぐ客に思わず舌打ちしかけても、
長時間居座る客に眼を飛ばしかけても、
即座に長身の彼が動いて僕はすっぽり隠された。

そう――
僕は完全に彼の影になってしまった。

己の無能さを具に突き付けられているようだった。
元々の劣等感は肥大化し、彼への憎しみは募る一方。
時には苛立ちを小麦粉にぶつけたりもした。

彼の精神論には聴いている振りをした。
たとえそれが世間では肝要なのだとしても、手放しには受け容れがたかった。]

[試用期間が終わり、影から日向へと出始めた頃。
骨のない先輩が辞めて、更に深刻化する人手不足の中。

ホールスタッフも手が足りず、接客の苦手な僕もフロアを東奔西走せざるを得なくなっていた。
淡々と注文を取り、お冷を継ぎ、料理を運ぶ。
狭い店内を縫うように走り回っていれば、接触事故が起きないわけがない。

死角に居た同僚の女子高生とぶつかってしまった。
その拍子にサービストレーの上に乗せていたアイスコーヒーが揺れて、近くに座っていた客に思い切り飛び散ってしまった。

己の不注意が原因の一端ではあった。
舌打ちを飲み込んだ。

ぶつかった彼女を一瞥すれば、いろんな意味でこの世の終わりですみたいな表情でガタガタ震えている。
客に陳謝し、おしぼりとふきんを差し出し、まずは汚れを落とそうとしたところで……

相手の年配男性の言うことには、

「高価な一点物の洋服だから全額弁償してほしい」
「ついでに飲食代もタダにしてほしい」


どう見てもさほど価値のなさそうな安っぽい衣服に法外な額を請求しつつ、駄々を捏ねてきた。
こいつなら聞いてくれそうだとでも思ったか。


冗談じゃない。
そんな無理難題を認めてしまったら、今後この店には金目当ての客が殺到するだろう。]



  お出しできるのは
  現状復帰に必要なクリーニング代のみです。

  それ以上の額を支払う義務は
  うちにはありません。


[毅然とした態度を取った。
けれどそれが、客の怒りを爆発させてしまったらしかった。

何をどう説明しようと話は平行線。
そのうちに僕個人への侮辱とも取れるような発言まで飛び交い出す始末。
周囲の客もスタッフも遠巻きになり、すっかり萎縮してしまっていた。

そこに現れたのが、ヴィクだった。]


  ……っ、


[その場に居た誰もが僕を戦犯扱いする中で。
彼だけが、僕を庇ってくれた。

土下座までした彼に対し流石に罪悪感が湧いたか、話を聞いてもらって満足したか。
或いは、耳を傾けたのが彼だったから、か。


客はクリーニング代と次回の食事の無料サービス券で納得してくれた。]



  ……んでだよ。格好付けやがって。

  僕が悪かったんです。
  貴方のせいじゃねぇでしょう。

  ……、

  …………
ごめんなさい。ありがとう。


  
  お先に……失礼します。


[己のくだらないプライドがずたずたに切り刻まれた気分だった。拳を握り締めながらタイムカードを切った。

悔しくて、口惜しくて、
嬉しくて、

それまでかっこいいと思っていた自分が、酷く情けなく思えた。]

[翌日から僕は、掌を返したようにヴィクに懐いた。
何かする前には必ず一言、彼に相談するようになった。

接客に関しては、
彼を真似しても暫くは怖がられてしまった。

それまでがそれまでだった分、今度は
「いったい何を企んでいるのか」
そんな風に見えてしまったらしい。失礼な。

そういう訳でむしろ腹の黒さは上がってしまった。


初対面時にヴィクに抱いた
『クソ生意気な目立ちたがり屋』とは、
傍から見れば僕自身を表す言葉であったんだろうと思う。]

[ちなみにこの一件の後。僕は、

ダブルクリームハニーキャラメルマキアート
     withチョココレクションの実態


……を知ることになる。

好奇心から興味を示した僕が馬鹿だった。
こんなものに負けてなるものかと口にした瞬間、噎せた。

たった一口でもあまりの甘さに喉が焼けそうだ。
これを連日飲んでるなんて、どんな舌と胃持ってるんだこいつ。

まさに洋菓子の暴力団。
キャラメルマキアート自体がまず甘い。
その上にこれまた甘いカスタードクリームが溢れんばかりに盛られ、その上のチョコ群はもう蛇足だろこれ。
それぞれを少しずつ食う分には上手いと思える筈のものが、甘さを競い合って喧嘩しているようにしか思えなかった。]


  従業員価格でもそれなりにするでしょう。
  その分で野菜を買え。肉を買え。

  将来糖尿病になっても知りませんよ。


[小言を吐きつつ苦笑出来る程度には、少しずつ歩み寄れるようになっていったのだった。]**

[ 幕末ってば本当に可能性が無限大なんだなァ
 いっそいろんなシロさんも観たくなってきた。

 そう感心するオレは後日キュクロプスの
 さぶかる具合についても調べる訳だが、まァものの見事に
 "サイクロプス"名義の雑魚敵キャラしかいなかった為に
 一週間しょぼくれたのは余談である ]



  花火!!確か日ノ本の風物詩だよな!
  絶対行こう!んで、何か叫ぼうぜ!


[ 確かそういうお約束だよな?と
 日ノ本の行事の多さに此方もときめきが止まらない

 ――世界には未だ未知なるものが沢山だ
 それを全て体験するまでは、絶対に消えるつもりもない ]


[ その呪文を唱えるくらいなら、オレは粛々と
 151匹を数える方が良いなーとも思うのだ ]

[ シロさんが自分を勘定に入れないでオレを救おうとするのが
 とても嫌で、辛かった。

 だから、確かなつながりができたことで
 貴方が死を恐れるようになったなら
 (共に生きることが、死をもって成し遂げることより
 大切だと思ってくれるなら)


 ――オレは、とても幸せだと思うんだ

 とてつもなく我儘なことはわかってるけど ]


[ そんな難しいことは考えずとも今は良い

 隙をつかれ、クリームを取られ慌てふためくオレに
 彼の整った顔がずいと近寄って ]



  それは……確かに、オレもそうだな


[ シロさんの言葉にとっさに反論しかけるも
 事実、己も幸せだなぁと気づき、
 そうなれば焦るように考える必要もないなと
 さくっと結論付けてしまうチョロ巨人である ]


  おう!また明日な!
  本で選ばなかった奴にも行きたいし!


[ 休暇はまだ二日目
 残り5日もあれば十分回れるだろう

 さて、今日はゆったりした一日だったので
 疲れは腰の違和感以外さほどない

 ――となれば、その提案だって二つ返事で
 了承するだろう ]