【人】 天原 珠月[湖の端を沿うように歩いていく。>>12 幼馴染の少し斜め後ろから背中を眺めた後、ひょいっと足を踏み出して、いつものように隣に並んだ。 食後の運動なんていっているけど、半分くらいは明日やるつもりの釣りの下見なんじゃないだろうか。 なら自分はどうしようかなぁ。 テラスからその姿を眺めているのも悪くないけど、と考えていたら、幼馴染が恋人の例え話をしてくるではないか。] まぁ、恋人同士なら……。 おちそうでこわーい、とか言って抱きつくパターンもできるし、ふたりきりだねってキスのひとつやふたつ……。 あ、魚じゃないからね? [軽い世間話のひとつなのは伝わるので、今回は恋愛の話なんてしてると悪戯に茶化すでもなく。 ドラマや少女漫画を思い浮かべながら挙げていく。 最後はどうせ釣りのことを考えているに違いない幼馴染みへの突っ込みを兼ねつつ、冗談っぽく笑って。] ……へ? [あの星座なんだっけ、と夜空を見上げ、無意識に腕をさすっていたら、思いがけない質問がやってきた。>>13 きょとんとキツいと言われがちな瞳を丸くする。] (14) 2023/03/05(Sun) 1:03:20 |
【人】 天原 珠月[最初はまるで不思議そうに首を傾げてみせたが、すぐに思い至ったようにひとり頷いて、見た目のことね、と。 なんだ、とでも言いたげな軽い口調で続けた。] だって、美容専門学校に入学するんだもん。 ちょっとはオシャレっぽくしたいじゃない。 高校の時は校則破ってまでって黒いまま伸ばしてたけど、せっかくだから、一気に金色にでもしようかなって。 [舐められたくないしね、なんて。 冗談なのか本気なのかの良い笑顔を浮かべてから。] ま、元々私って、キツめに見られること多かったから。 目つきとか、黙ってたら機嫌悪そうとか。 [幼馴染にも愚痴を言ったことは多々あるだろう。 泣いて悲しむほど気が弱くないが、へこみはするのだ。] 金髪が似合う方だとは思ってたし、どうせなら近づきにくいくらいになっちゃえ、みたいな? 今の学校じゃ何にも浮かないから普通なんだけどね。 (15) 2023/03/05(Sun) 1:03:52 |
【人】 天原 珠月あ、ピアスは――、 [自らの片耳に触れる。 ピアスも専門学校に入る前に開けたのだ。 痛いかな、腫れたりしないかな、と散々ピアスを開けてるでもない幼馴染に零した挙げ句、とある日の夜、突然ピアッサー片手に窓から襲撃し、雅空兄ぃが開けて!と頼み込んだのだ。 病院で開けろと勧められたとしても泣きついた。 雅空兄ぃなら出来る!包丁扱えるし!は今考えても訳が分からない説得だったと思う。] ……耳に飾りをつけてみたかったというか。 元々、気になってたデザインのが、ピアスしかなくて。 [今着けているのがまさにそれでも、言わない。 普段からさまざまなピアスを持っていて、服装や髪型、場所によって付け替えているから、こういうのには疎いはずの幼馴染には分からないだろうと思っているからこそだった。] (16) 2023/03/05(Sun) 1:04:36 |
【人】 天原 珠月……っ、 [その時だった。 このキャンプ場を訪れたときに感じた不思議な何か。 森の中へと迷い込んだら違う世界に繋がってしまうような。 頭の中が一瞬、ふわ、とかすむ。 同時に耳の辺りが鋭く痛んだ気がして顔をしかめた。 ピアスの調子が悪いのだろうか。 洗面台の鏡で見たときは大丈夫だったのに。] 雅空兄ぃ、ちょっと待って。 ピアスの調子が悪いのかも……落としたら嫌だし、外しちゃうから……あ、少しの間持っててくれる? [片耳から、銀に青の光るピアス>>0:167を外し。 一旦ポケットにしまおうと、ハンカチを取り出すため、幼馴染が手を差し出してくれたらその上にピアスを乗せる。] (17) 2023/03/05(Sun) 1:05:33 |
【人】 天原 珠月[それは、あまりに突然だった。 湖から、パシャン、と音がした。 驚いて振り返ると何もおらず、湖面には波さえもたっていない。 幼馴染も同じところを見ていたか、どうか。 一瞬、そこにあるはずのない月の光が揺らいだ気がした。 光の粒が散ったような気がした。 幻想的な光景に息を飲んだ、その瞬間。] ……えっ、な、……なに!? [急に手を引かれた。見えない何かに。 幼馴染へ、彼へ、伸ばそうとしてもあと少し届かなくて。] ……雅空……っ [湖に落ちたのではない。不審者のせいなんかでもない。 まるで魔法のように、神隠しのように、天原珠月の姿は星が煌めくように消えていった。*] (18) 2023/03/05(Sun) 1:07:43 |
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