人狼物語 三日月国


159 【身内RP】旧三途国民学校の怪【R18G】

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カナイ! 今日がお前の命日だ!

【人】 陽葉 シロマ

>>2:62 >>2:63 マユミ

「き……ら、き、ら、ひ、か、る……」

目を伏せ、うろ覚えの歌詞でオタマジャクシの後を追う。
演奏が終わり、ややあって目蓋を開けた。

「ありがと。
 やっぱりきらきら星は弾ける人が多いんだねえ」

水筒を隣の椅子に置き、ゆっくりと立ち上がる。
壁に貼られたまま朽ちた掲示物を見ながら、美術館の中を回るように歩き出す。

「……あと、牧夫が見つかった時もありがとね。
 私はああいうの、わからなかったから助かったよ」

知っていれば、現場の保存をしたのだろうが……白間は、指摘されるまで気付かなかったから。
暫く歩くと、ピアノ側に置かれていた専用の椅子に腰を下ろす。

「多分弓道部で色々あったから、知ってたんでしょ?
 思い出したい記憶でも無いだろうにさ。
 辛いこと、思い出させちゃったんじゃないかって……」
(1) 2022/07/10(Sun) 21:58:06
 
 
出席を取ります。

 

どこかの教室で、少女が教鞭を執っていた。

鳥飼
。」

夢川
。」

「……
司馬
。」

名前の増えた出席簿を満足気に読み上げ、閉じる。
前回との違いは、更に名前が増えたことと──窓から見える夜空が、白み始めてきたことだろうか。

「学校って感じ、出てきたな〜。良い調子!」

笑顔で頷けば、窓へ視線を向ける。
その横顔には僅かに哀愁が漂っていた。

「……急がないとね」


どこかの教室。
並べられた机。
人影ひとつ。足音も無く、いつの間にやらそこにいる。

「………ん、…」

出席を取る声へと返す声は、以前よりも浮かないもの。
けれどもその理由は近付く夜明けではなくて、
ましてやひとつ増えた名前でもない。

それは以前あなたに問いを投げ掛けた時に
挙がった名前の内のひとつだから。ただ納得だけがあった。


「……ねえ、先生。
 前に……できることがあれば、って言ってたよね」

「聞きたい事があるんだ」

『生徒』として扱われる事に疑問を持たない子どもは、
教卓に立つ少女が、頼るべき『先生』であると信じて疑わない。
だからきっと、自分にわからなかった答えを知っていると信じている。


「俺、あのあと夏彦と話をしたんだよ」

「ちゃんとあの日をやり直して、本音で話してさ
 夏彦も俺と離れたくないって、好きだって言ってくれたから
 一緒に来て一緒に死んでくれるか聞いたんだ。
 ……そうしたら、頷いてくれたから」

夢川深雪という人間が、既に死んでいる事を思い出した上で。
言葉に詰まりはしても、確かに頷いてくれた。
だからあの時、まさか拒まれるなんて夢にも思っていなくて。

あっという間に、殆どわけもわからず死んだ人間には
目前に迫った死の恐怖への理解なんて無くて。


「あんまり怖がらせたくなかったし、
 俺みたいに……酷い見た目になってほしくなくて。
 できるだけ優しく首を絞めたんだけど
 結局怖がらせたみたいで、何処かに行っちゃって」

「何を間違えたんだろう」

ぽつり、ぽつり、前提から何から何まで狂った相談はそこで一区切り。
その内容に反して、それこそ生徒が教師に対してするような
ごくありふれた、けれど当人にとっては深刻な悩みのような。
最初から最後まで、ただただそんな調子だった。

こうして確からしい答えを探すのは、
未だやり直す事・・・・・を諦めてなどいない事の証左だ。

【人】 陽葉 シロマ

>>2 マユミ

「私は……う〜ん……」

尋ねられれば、こちらも歯切れを悪くする。
どう言ったものかと、言葉を選んでいた。

「まだ実感が湧かない、って感じ?
 自分より気が動転してる人がいると逆に冷静になれる、みたいなこともあるだろ?」

それにさ、と言い辛そうに口を開く。
貴方の横顔へ、伺うように視線を向ける。

「……外に出られないってことは、多分外からも入れないんじゃないかと思う。
 ってことは、だよ。
 犯人がこの中にいるってわけだから。
 そっちの方が気掛かりでね」

嘆息と共に、鍵盤へ指を伸ばす。
……偶然、鳴らない箇所だった。

「牧夫と誰かと揉めてるなんて、聞いたことも無いし。
 あいついじめとか、家同士の諍いとか、そういうのとも無縁じゃないか。
 揉め事なら私の方が有り得るよ」
(17) 2022/07/11(Mon) 10:50:08
少女は真剣に、時折相槌を挟みながらその話を聞いていた。
生徒の悩みを解決しようと、真摯に努める教師の様に。

「……ふぅむ。同意の上でも、となれば。
 原因は単純だ、只怖かったんだろうね。
 人間は本能で死ぬのが怖いのさ。だって、死んだことが無いんだから」

最初に感じたのは冷たさにも近い熱さだった。
脚が燃えるように熱くて、次に喉を焼く痛みにのたうち回った。

焼けた肉の臭いがする。


「御国の為に命を捧げよう、なんて教わって。
 そう思っていたけれど──実際死ぬ時は、本当に恐ろしかった。
 理由なんて無いんだ、
 とにかく苦しくて……
、」

「…………、……」

教卓が視界に入る。そこで自分が俯いていることに気が付いた。
嗚呼いけない。先生なのだから、前を、生徒を見ていなければ。

「…………苦しむ、時間が……長ければ、それだけ恐ろしく思う時間も長くなる。
 即死とか、それに近い死に方ならきっと怖がらせないんじゃないかな」

ゆらり、顔を上げた。
額に汗が滲んだ気がして、手の甲で拭う。
当然、何も付かなかった。

「ただ、即死は見た目が酷くなりがちだ。
 綺麗なままにしたいなら、足を縛っておくか、高い所から……
あ。


自身の髪を指し示す。

「そのリボンで小指と小指繋いでみたらどうだろう、
 それに……一緒なら、飛び降りても怖く無いかも」

きっと生者がいれば、そんなことはないと反論するであろう提案をした。

【人】 陽葉 シロマ

>>21 マユミ

否定する言葉に貴方らしいな、と思う。
異議を申し立てる言葉もまた、貴方らしい。

「私達以外にいないじゃないか。
 もし他の誰かがいたとしたら……こんなに歩き回ってるのに、誰も見かけてないなんておかしい」

隣の鍵盤を押す。調子外れの音が響いた。

「私だって疑いたくないけどさ……」

更に隣の鍵盤は、正しい音階で鳴った。

「……いや、マユちゃんが言いたいのは」

更に隣は────鍵盤が、欠けていた。

「幽霊とか、そういうのに殺されたってこと?」
(25) 2022/07/11(Mon) 19:34:52

──つん、と鉄臭い臭いが鼻をついた、錯覚。


「………死ぬのが、怖い……」

最期の日の、最期の瞬間の記憶。
俯いて考え事をしていたから、周りは見えていなくて。
音も遠くの事のようで、それ・・に気付いた時にはもう手遅れで。


  は頭を強く打ち即死だったと──


その後の記憶は、何も無い。
最初は自分が死んでいる自覚も殆ど無いまま、
気付けばここに居たようなものだった。


「……即死かあ」

どろり、生暖かいものが額を頬を流れ落ちる感覚。
けれど何も滴り落ちはしない。これも、錯覚だ。


あなたの言葉をなぞるように繰り返す傍らに。
ふと視線を上げた。
今際の記憶を語るその声が、徐々に淀んでいったから。

「わかった。次はそうしてみる」

優しい──中途半端なやり方ではだめらしい。
どんなに甘く言葉を重ねても、迫り来る死の恐怖は拭えない。
死してなお残るほどに強いものなのだと、理解した。

自分と同じような死に方の方が、皆にとって優しいのだと。


「ありがと、先生。俺一人だったらずっと迷ってたかも」

提案はあっさりと『次』の手段の一つとなり、
少女に掛けられる言葉は、気遣いではなく感謝だった。
この場に於いて、あなたは『理想の先生』だから。
『生徒』に気遣われるなんて、きっとあってはならない事だ。


「…もう一回、夏彦に会いに行って来るね」

浮かない表情を、そっと笑みに変えて。
またね、少女や物言わぬ友達に手を振ったのちに踵を返した。

【人】 陽葉 シロマ

「あ、」

硝子の割れた音の方へ向かっていると、見覚えのある帽子が落ちていた。
硝子を踏み、拾おうとして──永瀬の言葉を思い出した。

そっと離れて、窓の方を見る。
破片で怪我をしないように気を付けつつ、窓から下も覗き込んだ。

「……ま、君はそんな死に方しないよね」

姿勢を戻し、スマートフォンを取り出す。
さて、どうしたものか。
少女は暫し考えていた。
(29) 2022/07/12(Tue) 7:46:54

【人】 陽葉 シロマ

>>31 マユミ

「まさか。マユちゃんの言ってたことを疑ってるわけじゃない。
 でも、だったら幽霊がそうした理由っていうか動機?がわからないだろう」

普段感情を表に出さない貴方が、唇を震わせている。
……友人が死んで、何も感じない人間などいるわけがないのだ。

珍しい姿を見つめた後、こちらも淡々と告げる。

「これまで、肝試しや廃墟探索でこの校舎を訪れた人達はいた筈だ。
 だけど死者が出たって話は聞いたことがない」

しかも市の所有する敷地だ。もしそうなれば、市役所が動くだろう。
しかし、現実にはこうして容易く侵入できている。

「生きた人間への怨みとかがあるんなら、前の人達も死んでないとおかしいよ。
 ……マユちゃんは何か思い当たる理由、ある?」
(32) 2022/07/12(Tue) 18:51:12
気遣われなかったことに安堵しつつも、生徒に助けられたことには違いない。
先生の道は険しいな、なんて思いながらセーラー服の背中を見送った。

「ああ、……いってらっしゃい」

そうして、教室を再び静寂が支配する。
短いチョークを指で摘めば、黒板に大きく『自習』の二文字を書いた。
チョークを摘んだまま、思う。

「……、…………」

夢川と違って、自分は無理矢理連れて来たようなものだ。本音を言えば、やはり自ら此方側に来て欲しかった。
しかし結果的には、変わらない。
彼なら……匠介造なら、もっと上手くやれただろう。
彼に憧れて、彼のような人になりたくて、共に教師になろうと約束を交わしたのだ。


「……ま、時間だけなら気が遠くなる程あるからね」

これから、理解してもらえば良い。

自分は自分なりのやり方で、先生になれば良い。違う人間なのだから、全く同じようにできるわけがないのだ。
そう自分を納得させて、チョークを置いた。

永い刻は人を狂わせる。
それは、死者も同じこと。

【人】 陽葉 シロマ

>>35 マユミ

囁かれた言葉へ、目を閉じて聞き入って。
満足そうに頷いた。
挙げられた名前を、頭の片隅に書き留める。

「もしそうだとすれば、私と同じ予想だね」

一度視線を鍵盤に落とし、再び顔を上げた。

「ま、死者だとすればそれしか考えられないよ。
 じゃあ、これは確認なんだけど」

感情の見えない眼差しが、貴方の瞳を覗き返す。
真意を決して見逃さないように。
嘘や偽りは求めていないと、言わんばかりに。

(37) 2022/07/13(Wed) 17:29:06
シロマは、内緒話二者面談を始めた。
(a78) 2022/07/13(Wed) 17:29:27

シロマは、負けたから、欲しがることにした。
(a80) 2022/07/13(Wed) 22:54:58

 




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