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【人】 会社員 シロウ[慈瑛さんのが年上だしなぁ、嫌だなぁ、 なんて言いながら、僕はまたコーヒーを啜る。 鼻腔を香ばしい風が撫でて。] 慈瑛さんが先に死んだら、何を入れよう。 あのクリアディルド入れようか。 [なんて、げらげら笑って。 ……息を吸って、また唇に触れる。 コーヒーの香りがする。] (101) 2021/03/29(Mon) 21:53:09 |
【人】 社会人 サモエド色の意味と、本数の意味、… ちょっと調べて、相談しながら決めたんだ。 気に入ってくれたなら、 オレも計画した甲斐があったと思う。 ……すごく、綺麗だよアンジー。 [ 花束を持つ彼女はとても綺麗だった。 他の女性たちとは比べ物にならないほど。 勿論、彼の中の話なので、 一般論なんかではない。ド偏見である。 見つめていると、うちが楽しみ、と聞こえた。 夢だったか、と一瞬彼は考えた。 しかし、嘘ではないらしい。 何故なら、彼女が少し力を入れて 腕を組み一緒に写真を撮ったから。 ] このスーツ着てきて良かった… なんだか、一緒に卒業したみたいだ。 (102) 2021/03/29(Mon) 22:10:17 |
【人】 社会人 サモエド[ 彼女のお家訪問は、勿論OKを出す。 今日は少し汚くなっている部屋を 帰宅次第片付けようと心に決めて、 彼女の方をまたみた彼は、 小さな深呼吸をした。 ] (103) 2021/03/29(Mon) 22:10:56 |
【人】 社会人 サモエド[ そう言ってそのあとは一緒にご飯を食べたか、 彼女を待つ友達のほうへと押したか、 記憶に薄いところ。 でも、次の日から彼女を家へ招いたなら、 一回一回、彼女の新しい情報を得ようと 彼は努力したはず。 好きな人に、好きになってもらうため。 ]* (104) 2021/03/29(Mon) 22:12:39 |
【人】 ミヤビ[ 翌朝、いつも通り早朝に目が覚めれば 彼は、隣に寝ていただろうか 寝ているなら、起こさないように そっと、ベッドを抜け出して、身支度を済ませれば ベッドの脇に腰を下ろして、彼が目覚めるのを待った そうして、彼の瞳が開いたなら――] おはようございます 昨夜は、良い夢が見れましたか? [ 私は、良い夢が見れましたよ そう言って、―― 幸せそうに、微笑んだ **] (105) 2021/03/29(Mon) 22:36:52 |
【人】 大学生 寿 達也[やはり、彼の話す記憶の方が鮮明だ。 自分の記憶の中で謎だったこと、ぼやけていたことがどんどんとクリアになっていく。 彼がもし自分の初恋の人でなかったとして、嘘をついたとしてもあり得ないほど、合致している。 大きくなってもやはり振り回されているんだな、と彼は自分のことを情けなく思ったかもしれないが、そう思う人は自分の人生の中で一人だけなのだと思うと、納得もいったが。 昼休みが終わり、講義中もどこか気もそぞろで。 やはり要の事ばかりを考えてしまう。 二人の逢瀬の場所は共通点の足りなさからも考えて部室くらいしかないだろうけれど、でも、先ほどのような乱入者に邪魔をされるのも御免だ。 次のデートはいつ、どこで、どうやって誘うべきか。 そんなことを考えながら、会計学の授業だというのに違う落書きをノートにぐるぐると書いていく] (106) 2021/03/29(Mon) 22:51:42 |
【人】 大学生 寿 達也―――ん? [講義が終わって。マナーモードにしていたスマホが点滅しているのに気づく。 メールの着信があった合図に確認すると、慌てて後ろを振り返った。 誰もみてないよな、と。 顔が写ってなくても、口元のほくろだけでも誰かわかる。 それだけでなく、喉元にあるのは縄で擦れた赤い痕。 つけた張本人である自分がわからないわけがない。 なんのつもりかわからず、ぼうぜんと見入っていれば、次もまたメールが届く。 それは彼に自分が残した烙印を、見せつけるかのようなもので。 どこか見覚えのあるような背景。しかしそれは教室ではない。 さすが写真部。 画角の取り方が上手く、完全にわかるようでいて、わからない、それでいて情報を伝えている写真に仕上がっている。 天井の色とライトから、それはトイレだろうとはわかるが、色々な学部の存在するマンモス校。校舎の多さから特定できる決定打がない] (107) 2021/03/29(Mon) 22:52:05 |
【人】 大学生 寿 達也 あ! [ズボンのチャックを下ろした写真が送られてきて、鼻血をふくかと思った。 しかし、その写真の人物の後ろに見える窓。 そこに時計塔が見え、ようやくそこからどの校舎と、何階かがわかった。 後はその校舎のその可能性があるトイレを片っ端から調べればいい。 南校舎の二階に飛び込むと、時計塔側の男子便所から入っていったら、一発目で正解を引いたようだ] (108) 2021/03/29(Mon) 22:52:42 |
【人】 カメラマン サクライ[何も知らないシロくんに俺の事を教えていくのは 白紙のアルバムが埋まっていくよう。 何度も何度も、目があう度にキスをしてくる シロくんが、可愛くて、可愛くて。 だから話の途中であっても 落ちてくる唇を拒むことはなく。 ソファに並んで腰掛けて カップを渡すついでに、俺からも唇を寄せる。] 本当に? どうせなら新しい、シロくんが使いやすいのを 探しに行くのも楽しいかなって思ったんだ。 [俺のマグカップを気に入ってくれたのを 眉を下げて笑いながら。 でも欲しいならあげる。 幸せそうに笑嘘の手元に、なんだかそのマグは とても似合っているように見えたから。] (109) 2021/03/29(Mon) 23:00:31 |
【人】 カメラマン サクライ[0.00034%の可能性を追うよりも 隣に少し腰をずらして、シロくんとの 距離を縮める方が、余程簡単で確実。 そっと肩に回した腕にシロくんを収めて 将来について語らっていたら、 シロくんはもっと先を見ていたようで。] えーやだ俺の方が先でしょ。多分。 縁起でもないこと言わないの。 [また隣からすっぽり温もりが消えるのが怖くって そっとシロくんの肩に凭れる。 温かい。触れたところだけじゃなく この空間全部が。 流石に俺の副葬品にディルドが入るのは 笑ってしまったけれど こんなことで笑える相手ができるなんて 一昨日までは思ってもみなかった。] (110) 2021/03/29(Mon) 23:00:58 |
【人】 カメラマン サクライふは、何、地獄まで着いてきてくれるの。 ……でも、一緒に死ぬより 死んだら俺の灰をばら撒いてくれよ。 [シロくんの髪に指を差し入れながら 俺も将来に思いを馳せる。] (111) 2021/03/29(Mon) 23:01:21 |
【人】 カメラマン サクライ[狭い安アパートの一室の中、 互いに身を寄せあって 何処までも互いを縛りあう。 死しても傍に居る、というシロくんに 嫌な気持ちなんか起きなくて ─────むしろ、酷く心地よくて 俺はシロくんの顬から頬、唇へと 唇を滑らせながら、仄暗い愉悦に 密かに心を躍らせていた。] (112) 2021/03/29(Mon) 23:02:04 |
【人】 カメラマン サクライ[体の相性や家柄云々じゃない。 「一緒にいて、何かしらに縛りを受けることすら 心地良かったら─────きっとそれが運命の人」 いつか、彼の寵愛を受けることが 俺にとっての当たり前になった時、 そう伝えてみようと思う。]** (113) 2021/03/29(Mon) 23:05:58 |
【人】 柊[ 夢は、見なかった。 嫌な夢も、いい夢も、なにも。 ただ、心地の良い感覚に揺られて、 ほんの一瞬の夜を駆けたあと、 その耳に低く、甘い声が響けば、 ゆっくりと瞼を開けた。 うまく合わない焦点のあと ぱちり、ぱちりと瞬きを繰り返して。] お、はようございます… [ へにゃりと笑った。 すると、彼の顔が、柔く、緩むから。 きゅ、と唇を結んで、一つ頷いて。] (114) 2021/03/29(Mon) 23:50:36 |
【人】 柊夢は、見ませんでしたけど、 なんか、一番よく眠れました。 [ ふと、彼が衣服を既に纏っているのが見えて。] ───帰るんですか、 [ なんて、言ってしまってから少し後悔して。] なんでも、ないです。 ………いい夜でした。 [ 体を起こして、姿勢を正し。] (115) 2021/03/29(Mon) 23:50:49 |
【人】 柊……… [ ふと、思い出した昨晩の彼の言葉。 顔を上げて、言い淀んで、迷って、噤んで。] 素敵な人が、見つかるように、 祈っておきます。 [ 揺れる心で、自分を守ろうとまた、 いらないことを口にして。 …だって、俺なんか、やめた方がいい。 買い被りすぎなのだ。 俺はただの臆病者で、この人に、 このほんとは優しくて、可愛らしい人に 愛されるべきではない、から。 同じだけの愛を返すのが怖い、俺では。] (116) 2021/03/29(Mon) 23:51:03 |
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