94 【身内】青き果実の毒房【R18G】
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| (a62) 2021/09/27(Mon) 15:51:21 |
| 普川 尚久は、「うれしいな、ありがとう」 少し的外れな言葉を返した。 (a64) 2021/09/27(Mon) 16:19:00 |
| (a65) 2021/09/27(Mon) 16:19:46 |
| (a66) 2021/09/27(Mon) 17:25:42 |
「へぇ。珍しい事を言いますね。非なるとは散々言われましたが、
“似てる”が入っているのは初めてです。どう言う事ですか?」
気だるげな顔から少しだけ疲れが消える。
少し前に期待して、また落胆する羽目になったから止めようと思ったのだが。これは期待とは少し違う、同類の可能性への興味だからいいだろう。
「別に“お前”でいいですよ。気付かれたくないって言いましたし。
下手に名前をつけると、アレにバレると困ります。
……アレの中では私、もう消えた事になってるので。
思い出すと暴走しかねませんから。私の事大好きすぎるので、あの子」
最後の最後、気を抜いたせいか、
今までの声色と違って少し苦笑に近いものが零れた。
「俺も、人間ではないからだよ」
ちらりとカメラを、マイクを気にする動きを見せつつも。
記憶を選り分け、言葉を選んで話を続ける。
最も簡単な方法と知りながらも口を噤むことを選ばなかったのは、たぶん、ただ話をしたかったから。
同類への――普通でないものへの、期待。それをこの男も有していた。
「異能によってうまれた生き物。
……まだ人間として認められていないと言えばいいか?」▼
「『父親』が……俺を作った、あの人は。
そうだな。俺のことが、好きだったんだろう」
瞼を伏せ、言葉を吐く。
笑いの一つも零れていないのに、どこか穏やかな声色をしていた。
「おかげさまで、難儀している。
――で? お前、“アレ”は“お前”をどう好いたんだ」
少年に倣って、呼び分ける。
消えたはずのお前の話を、聞いてみようかと思った。それが短くとも、長くとも。
「成程。私の場合は、一時期は半共存のような形でしたが。
そちらはそもそも“別個体”として存在は出来るんですね。
それ、アレが知ると喜ぶから教えてあげるとどうですか?
最も私が見ていない際に、そう言う会話は出ていたかもしれませんが。あくまで私は“本元”ですし、近いのはアレの方でしょうから」
別段、今の『南波靖史』をしている異能は、自分が人ない事を隠してはいない。話に流れがあれば、容易に話していた。
それでもまさか“自分と同じ異能そのもの”が居たとは想像だにしていなかっただろうから、知ると喜ぶのはそうだろう。
▼
「そうですか」
貴方の気にする先を、視線の先を薄ら確認する。
この状況で、全てを正直に話す気がない──そもそも不可能な事も勘付いている。
本当に貴方の言う相手が『父親』なのか、違う存在なのか。気にはなったが確かめられる状況ではないけれど、どちらにしてもその声色だけで少しだけ慰められた気分になった。
……自身の異能に対しての罪悪感は、0ではないから。
「中身や記憶が同一なのかは、気になるし本当はお話したかったのですが。……もうあまり時間もないでしょうし、それは“全部終わった”後に。気が向いたらアレに話してあげて下さい」
この演劇が終演を迎えた時、ここまで監視も盗聴も厳重じゃない──個人の会話同士くらい、誰にも聞かれない時間が生まれる。それは、この役職についてる自分だからこそ、知っていた。
▼
「──この現代社会における、」
「“ただしい好き”と言う感情を、持って生まれませんでした」
それを指す対象は、これを語る『本人』か『自我のある異能』か。或いは──『両方』なのか。そのどれかは、語らない。
「どう好いたんだ」の問いに、ただ。
「うまれつき他者の事を正しく愛せなかった」
と、付け加えた。
曖昧な言葉のそれは、少なくとも『ただしさ』を重視する社会では、許される方向性の愛ではなかった事は理解できるだろう。
| 普川 尚久は、ごちそうさまでした。そのまま話を聞いている。 (a67) 2021/09/27(Mon) 20:43:04 |
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