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【人】 倦怠に戯ぶ シャフリヤール俺の罪、な。 [相手に問うておいて、俺はその問いが自身に向けられることに嘆息しかない] 俺にはわからんかったよ。 少なくとも、あの天使らが、神が、何を罪と見なしているのかはな。 ――――思い当たるものが多すぎた。 シャフリヤールがシャフリヤールで在るだけで。 人は俺にシャフリヤールであることを求め、期待を乗せ、俺には何もかもが集まった。 滑稽だぞ。 俺は、何者でもないのにな。 俺が誰か、何のために生を受け、何を為そうと思うのか。 そんなことを考える隙など一時とて与えられぬ。 シャフリヤールであることの期待は膨れ上がるばかりだ。 己が何者でもない俺は、ただそれを為した。人の求めることを。 心に何一つ真とするものを持たないままにな。 人の世の法や心情に照らせば、 俺はその言で幾多の者を救うために幾多の者を死に追いやった。 幾多の者の信を得るために幾多の者を裏切った。 ……そこに俺自身の意思など何もない。 初めからただあった役を果たしただけ。 何も響かない。どうでもいい。退屈でしかない。 はじめから、そうした生であった。 (8) てば(tevasaki) 2021/09/20(Mon) 0:25:03 |
【人】 倦怠に戯ぶ シャフリヤール[『……怠慢の罪だそうだ。』 ナディルの罪を聞いた俺は自嘲する] 俺の罪はな、不信の罪、だそうだ。 [ キミが犯したのは、不信の罪ですよ。 片翼の天使の言葉が脳漿にこだまする。 誰も信じず、他者を退け、常に疑い、情愛から逃げ続けた。 頑ななあまり与えられた愛すら歪め、唯一お前を知る者に殺された 何をしても信じる心なく、ただどうでもよいとしか思えなかった俺もまた、惰性と怠慢の罪に似たものやもしれんな。 [桃の香が鼻腔をくすぐる。 緩慢な空気の向こうに、いるはずのない天使の影を見る。 影は言う。 キミを殺した女は、愛する者を殺した罪で、地獄に堕ちました。 いいえ、キミが気にすることはないのです。 だってそれは、彼女の生きざまだったのですから。 女……愛……地獄に落ちるほどの。 フッ、気にすることなどあるものか。 愛などというものは人を惑わせ、狂わせる。 あれがしたことはその果ての狂気でしかない。 愛、などと、そんなもの……最も信じるに値しない…………! [知らず、唇を噛み締めていることに、俺自身が気づいていない。そして、知らず、その名を口にしていることも] シーラー…………。 (9) てば(tevasaki) 2021/09/20(Mon) 0:31:55 |
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