陸の住人 ルトリスは、メモを貼った。 (t0) 2023/03/18(Sat) 3:24:45 |
【見】 たまお汚い手ぇで、触りんすな! [今にも噛みつきそうな顔でたまおは怒鳴った。 この男はあろうことか、逃げだしたたまおを壁際まで追い詰め、ささくれの目立つ無骨な指でもって”お触り“しようとしたのだ。 金切り声にもヘラヘラと頬を緩ませて、なおもにじり寄る。] ……イヤッ! [出鱈目に振り抜いた爪が男の手の甲に触れ、すぅと一本、血の跡が浮いた。 その赤色を見るにつれ、反対に、たまおの顔から血の気が引いて行った。 怒られる、頭の中はその一言でいっぱいになった。 驚いて目を見開く男の傍を、脱兎のごとくすり抜け走る。 でもどうしたって、ここに逃げ場は無かった。] (@6) 2023/03/18(Sat) 9:12:10 |
【見】 たまお───また逃げちゃったのかい [人の少ない物陰で、自分自身を隠そうと必死に体を丸めるたまおに話かける者がいた。 ふくよかで笑いじわの出来た目元が印象的な女だった。] しのぶ姉さん…… でも、だって、あたし… どうしたって嫌でありんす、あいつらに身体中ベタベタ触られて… なんでッ、こんな目に遭わなきゃ…… [女は呆れて肩を竦めると、長いため息を吐いた。 たまおが客から逃げるのはなにもこれが初めてでは無い。 今まで何度も同じことをして、何度もお仕置きを受けて来た。 その度にもう二度としないと誓っているのだが、嫌悪感がどうしても拭えなかった。] ───あんた、それがここでの仕事でおざんしょう、仕方のない子だよ [うずくまったたまおのつま先に、一枚のカードが放られた。 綺麗な柄と、異国の言葉でなにかしら綴られているようだ。] ───客が置いてった招待状だよ、あんたが持っていなんし (@7) 2023/03/18(Sat) 9:20:57 |
【見】 たまお[しのぶが去った後、たまおはカードに幾度となく目を走らせ、ぐるぐると思い悩んだ。 外からの招待状とは! なにせ生まれてこの方、一度も店の外に出たことが無かった。 自分や姉さんたちのような、美しい者たちがいるだろうか? ”あいつら“のような、気色の悪い者たちもいるのだろうか? 美味しいご飯は? 暖かい寝る場所は? どちらにせよ時間は無い。 先ほど、店の人間がこちらを一瞥して何事か話していた。 客に怪我を負わせたことはもう知れているのだろう。 今夜には仕置き部屋に閉じ込められ、しばらくは一歩も出して貰えない。 客が引ける前に決めなければ。] (@8) 2023/03/18(Sat) 9:22:03 |
【見】 逃げ出したい たまおハッ……ハッ……! [硬い土の上を、素足で駆ける。 辺りはまだ薄暗い。 あれからたまおは、かねてより聞いていた抜け穴から外へ飛び出した。 壁に打ち付けてある釘が、一部抜けかけて通れるほどになっていたのだ。 これは公然の秘密であったが、使ったことがある者は少ない。 上手く店に適応する者と、外よりは店の方がマシだと我慢する者が圧倒的に多数であるからだ。 また、過去の脱走者がことごとく捕まり、そしてどこかに連れて行かれ、戻って来た時には何か様子が変わってしまっていたことが外を恐れさせる要因の一つでもあった。 ろくに労働をした事がないたまおの足は、じんじんと熱を発していた。 持つ物はひとひらのカードのみ。(しかも書いてある言葉は読めもしなかった。) どこに向かえばいいのかも分からず、ただただ追っ手から逃げるためにたまおは走った。] (@9) 2023/03/18(Sat) 10:09:02 |
【見】 逃げ出したい たまお[気がつけば不思議な場所にいた。 つるりとした白い床に、一枚の皿が置かれていて、ミルクが満たされている。 皿の下にはメモがあり、そこには半月の形の文字から始まる異国の言葉が綴られていた。 それはカードに書かれた文字と似ている形状のようだった。] なんと書いてありんしょう… それにここは…? あたしは確か…走り疲れて…… 木の影で一息ついていたはずぞえ… [いかぶしみながらも、たまおはそろりそろりと皿に近づいた。 不思議と音が無く、自身の身じろぎの音だけが空間に響いていた。] なんにせよ、喉が乾きんした 誰のものかも知りんせんが、ちっく頂んしょう [ちろりとミルクを舐めるたび、たまおの姿は変わっていった。 豊かな黒い髪から色が抜け落ち、まるで飲んだ真っ白いミルクに染まってしまったかのよう。 四肢もグンと伸び、たまおが手入れして大事に扱って来た見てくれは、もはや面影も無い。 そして、次に気がついた時には、…**] (@10) 2023/03/18(Sat) 10:09:56 |
逃げ出したい たまおは、メモを貼った。 (t1) 2023/03/18(Sat) 10:11:16 |
【見】 野良犬 重房[嘗ては名だたる武家の 飼犬であったこともあるが 今はしがない野良犬に過ぎぬ。 村人に餌をねだりて気儘に送る日々。] (@13) 2023/03/18(Sat) 11:03:20 |
【見】 野良犬 重房[ある時、宙にひらりと飛来する札あり。 嗚呼、哀しき哉。 この体犬の身なればこそ 狩猟本能には抗い難く。] わふ! [跳躍のち捕捉してしまうは 避けられぬ定めであった。 ──其処な村人よ、拍手は要らぬ。餌寄越せ。] (@14) 2023/03/18(Sat) 11:03:38 |
【見】 野良犬 重房[この美しき体躯の維持は それなりに大変であるからして。 余計な熱量消費は避けたいと言うに……。] わふ? [咥えた札をよくよく確認してみれば 其処には茶会に招待する旨と 女王の影絵が記されていただろうか。 ────女子!] (@15) 2023/03/18(Sat) 11:04:01 |
【見】 野良犬 重房[畜生の身分なれど 小生にも夢というものがあった。 其れは別嬪な娘のお膝の上で 惰眠を貪ることである。 因みに好みは人妻である。 独り身にはない魅力……、あるよね。わふ。] (@16) 2023/03/18(Sat) 11:04:21 |
【見】 野良犬 重房[この国にも別嬪な娘はいる。 畜生の身で入ることは叶わねど 男たちが訪ねていく店には 特別に美しい娘たちがいるそうな。 金というものを渡せば お膝を使いたい放題なのわふ? 人間っていいわん。 中にいる娘をちらりとでも拝めないかと 下心を隠さずに眺める日は、多く。] (@17) 2023/03/18(Sat) 11:04:50 |
【見】 野良犬 重房[────閑話休題。 女王様とやらは人妻だろうか。 別嬪な娘は沢山拝めるだろうか。 兎にも角にも、 招待に乗らない前足は無いのである。 此処は島国。 不思議の国へ行くには海を渡らねばならぬ。 否、魔法の得意な女王様の招待であれば 他の方法も用意されていたのやも知れないが 小生に思いつくことはなく。] (@18) 2023/03/18(Sat) 11:06:21 |
野良犬 重房は、メモを貼った。 (t2) 2023/03/18(Sat) 11:34:01 |
【人】 人魚 メロウ[ルトリスと別れてから、私は聞いたとおりに「館」に向かったの 「館」と言っても入り江から入れる洞窟の奥にある、海の住人に古くから守られてきた場所 昔から海の民には地上に出るための魔法や薬が伝わってる だけどうっかり使うと危険だから、今は国が管理して魔法に長けた人たちがそれを処方している いわば「お役所」のような物なのだけど、海の民にとっては不調やらの相談もできる場所] こんにちは! [洞窟を進んで広間になったところで声をかけた 人がたくさんいるかと思っていたけれど、待合所には誰もいなくて 声をかけてすぐに、奥から「ばば様」が顔を見せて 私はちょっとだけ緊張したの] 「おや、これは珍しい。今日はどうしたね?」 [優しい声でそう訊いてくれたから、私も落ち着いて話すことができたわ] (23) 2023/03/18(Sat) 15:25:30 |
【人】 人魚 メロウ 「あぁ、お茶会に行きたいんだね?」 [そう言われて頷いた、そうして気になっていたことをまずは訊いてみることにしたの] それで、いくらくらいかかるのかしら……格安、とは言われたのだけど…… [それによっては諦めるしかない でも、ばば様は笑ってこう言ってくれたの] 「そうだねぇ、土産話と不思議の国のお茶菓子、それで手を打とうじゃないか」 [私がびっくりしていると、「お金がないなら行かせない」ってのは無粋だろう?って言って 私はすぐに、お願いしますって、そう言ったの] (24) 2023/03/18(Sat) 15:26:52 |
【人】 人魚 メロウ 「その前に、今すぐやっていいのかい? 持ち物の用意はできてるかい?」 [施術をしたら戻すまで海には潜れない、そう言われて、何もしてないことを思い出した そもそも、陸の上で必要なものって何だろう?] 「まずはお金さね。と言っても、海じゃそう使わないからねぇ……売れそうなものを持って行くといいよ あとは櫛と飾り物かねぇ……」 [言われたものに頷いて、取りに行ってくると言ってすぐに水に潜った だってその方が早いもの**] (25) 2023/03/18(Sat) 15:28:18 |
【見】 逃げ出したい たまお[次に気がついた時には、深い森の中に居た。 この時、たまおは既に不思議の国の領内に入っていたようだ。 初めに木の影で一息吐こうと、寄り掛かって居た時と似たような姿勢であった為、あのミルク色の部屋は幻だったのかと思い始める。 しかし周りの様子がどうも違うようだ。 なんと無く、全てが小さく見える。] また、記憶が… これのせいでござんすか…? [“手”の中のカードを見やる。 それに、何か違和感があるような…。 なんだか目線がとても高いようだ。 まだたまおは、己の姿の変容に気が付かない。 しかして外の世界とは斯くも不思議な物であるのか、と妙に腑に落ちて立ち上がった。] ふぅ…まぁいいさ それにしたって… (@20) 2023/03/18(Sat) 15:40:41 |
【見】 逃げ出したい たまお[摘んだカードをピラリとためつすがめつ、目を細めてみたり、嗅いでみたり。] 招待状って事は、どこかへあたしを呼んでくれるんざんしょ サテ、何処に向かえば良いのやら… [これが本当に送られた人物は他にいると言うのに、たまおがこれを携え招待先に赴いたとて、先方はたまおを歓迎してくれるのだろうか? それはしかと、初めから分かっていた。 書いてある言葉も読めないたまおに、その者は何を思おうか。] …………、 考えても仕方がないね 誰か…これについて知っている者がいんせんか……** (@21) 2023/03/18(Sat) 15:41:14 |
逃げ出したい たまおは、メモを貼った。 (t3) 2023/03/18(Sat) 15:43:26 |
【見】 陸の住人 ルトリス[入り江から戻ったらリヴァイの姐御に捕まった] 「どこ行ってたんだーい? ま、大方入り江だろうけどさ」 [ニコニコ……じゃないな、含みのある笑いで言ってきたから、僕はわざとそっけなく躱そうとした] そうですよー、だから先輩には付き合えませんからね 「あ、やっぱあの子誘ったんだ?」 別にそういうのじゃないですから……メロウ、陸に上がるの初めてだし [そんな言葉を「はいはい」と受け流して姐御は笑う] 「安心しな、無理につき合わせたりしないって ヒナの奴も行きたいって言うからさ、一緒にスイーツ三昧しようって」 [「あとゼーロも誘った」と聞いて心の中で手を合わせた……今回の犠牲者は奴か、南無] (@22) 2023/03/18(Sat) 16:56:24 |
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新