情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
【人】 在原 治人[外へ出てからは、慌ただしく過ごした。 本当は少しの期間も 手放したくはなかったけれど、 貴方は大企業の代表で、忙しい身の上だ。 俺は俺で、旅行らしい旅行などしたことがなく パスポートを申請するところから やらなければならなくて 最短で7日間+移動を含む1日 逢えないことが確定してしまった。 (…………淋しい) もう二度と、 こんな想いはしたくないから 手も目も掛けてやらなきゃいけなくて 足枷になり得る甲虫たちは 躊躇なく、全て引き取ってもらうことにした。] (18) 2020/10/09(Fri) 11:28:40 |
【人】 在原 治人[一般的に買取りは 幼虫は2齢のみ、成虫はA品のみ等と 条件が付くことが多いのだが、 AlberTだと名乗れば わざわざ定休日に店長自ら出向いてくれて 卵に至るまで全て、諸手を上げて買い取ってくれた。 大きさ、艶、角やアゴの形の美しさ 青みが強く出た人気のスーパーブルー、稀少な亜種など 超優良血統ばかり。 手塩にかけて育てた彼らを どうして手放すことにしたんですか?と 不思議そうに訊ねられ、] 外国に行くんです 長期になるかもしれなくて、それで… [要領の得ない答えを返せば、 ついにワイルド個体を自らの手で 捕まえに行くことにしたのか?と食いつかれた。] (19) 2020/10/09(Fri) 11:30:53 |
【人】 在原 治人いや、 あの… クワカブじゃなくて、 ひと、なんです [彼の、屈託のない笑顔や 綺麗な微笑みを 思い浮かべながら否定をすれば 自分でも気づかぬうちに表情に出てしまっていたのだろう。 おめでとうございます、と 何故か買取り金額に 色まで付けてもらってしまった。 店頭に並べば、1頭で 軽自動車が買えてしまう7桁を超える雄も居たから、 しばらく、自力でも あちらに滞在できる程度の金額になったのは とても有り難かった。] (20) 2020/10/09(Fri) 11:33:32 |
【人】 一年生 小林 友[大学は、まさに人の坩堝。 同じ講義を受けてる人間の名前なんか 全く知らずに同じ教室にいる。] 『おーい、小林!消毒!』 [小埜先生から呼び止められて視線を上げると 隣に、背の低い先生より頭半分高い 見たことのあるような女の子がいる。 先生に招かれて近くによると 背丈は、俺と同じくらいだろうか。 あの子はチアをしていて ]筋肉がどうとか言ってたっけ。 「「小林、こいつが前ちらっと話した面白いやつだ。 文学部じゃないのに俺の授業とって 歴史に残る酷いレポートを書きながら 毎回授業取ってくる。 今年も落ちる予定だ、なあ早乙女」」 [先生がそう、笑って紹介してくれた その女の子の胸には、ボロボロの 『小川未明 童話集』。] (21) 2020/10/09(Fri) 18:44:39 |
【人】 一年生 小林 友…………小林、ユウ、です。 友、と書いて、ユウ。 [あれだけ見たいと願っていた顔が 水面に揺らぐようにぼやけていく。 話し掛けたいと思っていたのに、声が出ない。 人違いだったらどうするんだ、と 冷静な自分に急き立てられるように 俺は、ただの小川未明好きかもしれない人に こう尋ねるんだ。] (23) 2020/10/09(Fri) 18:45:44 |
【人】 一年生 小林 友[もし、それに肯定が返ってきたならば。 ……ああ、先生の前でキスなんかしたら 後でしこたまからかわれるし……。 世界を越えてもままならないことばかり! それでも、君と一緒なら。] (24) 2020/10/09(Fri) 18:46:28 |
【人】 一年生 小林 友窓を開けると、いい月夜でした。 美代子さんは、自分の造った千代紙の花を すっかり、窓の外に投げ散らしました。 二、三日すると、庭には、 いろいろな花が、一時につぼみを破りました。 千代紙の花が、みんな木の枝について、 ほんとうの花になったのです。 ─────『千代紙の春』 小川 未明 (25) 2020/10/09(Fri) 18:49:54 |
【人】 一年生 小林 友[まるで夢みたいな話で、きっと 俺たち以外誰も信じちゃくれないだろうけど でも、他ならぬ君が信じていてくれるのなら。] 俺はずっと、金の指輪の片方を 探し続けていたんです。 [まだ千代紙の春は、始まったばかり。]* (26) 2020/10/09(Fri) 18:53:54 |
【人】 二年生 早乙女 菜月[小林君の視線が、私の手元に注がれる。>>22 いつのまにかボロボロになってしまった本。 驚いたような顔をする小林君に、私の感情が呼び起こされる。 いくつもの「もしかして」と「まさか」が、 水泡のように浮かんでは消える。] ゆう、くん……? [嘘だ、って、とっさに思う。 だけどそれ以上は声が出てこなくて、 会えてうれしい、とか、 ちょっとひねりを加えるなら、私はアキナだよ、とか うそっこ教えるのお揃いだね、とか、 色々。もっといい言葉があったはずなのに、] ……なんでぇ? なんで、ともくんがここにいるの……? [私が言えたのはそれだけで。 友君の目の縁に溜まる雫に>>23、 私の涙も導かれた。] (27) 2020/10/10(Sat) 7:14:50 |
【人】 二年生 早乙女 菜月[そうして、友君の言葉を受けても>>-76>>26、 うん、うん、とうなずくことしかできなくて。 私たちを見てちょっと焦った先生が、 「……死ぬにはまだ早いぞ?」 自殺の誘いを目の当たりにしたと勘違いする。] (28) 2020/10/10(Sat) 7:15:17 |
【人】 二年生 早乙女 菜月「不意に、本が膨れ上がる。 本は幾千幾万もの真っ青な 蝶 へと姿を変えて、私たちの視界を奪う。 青い翼をはためかせて、銀の鱗粉が尾を引いて、 私たちの周りを舞いながら、 様々なものに姿を変えた。 例えば、野ばらから尻を突き出したミツバチ。 例えば、目を細めて針の穴をみつめるおばあさん。 線香持ったおじさんや、太鼓を叩くラッコまで。 それらは幾度も形を変えながら、 窓の外へ、浮かぶ雲島へと飛んで行き、 しまいには、魂は、みんな青い空へと 飛んでいってしまったのだ。] (30) 2020/10/10(Sat) 7:17:22 |
【人】 二年生 早乙女 菜月[白昼夢だと思ったんだろう。 「……俺、寝る。今日休講な] 小埜先生はふらふらと去っていった。 その後ろ姿を見送って、私は泣きながら、 笑ってしまった。]** (33) 2020/10/10(Sat) 7:21:05 |
【人】 在原 治人[スーツケースと衣類も買い終え、 時期的に少し早いが 年に1度の定期検診のついでに 主治医にもドイツへ行くこと 長期になるかもしれないことを報告すれば、 あっちで何か異変があった時に 頼れる医師への 紹介状も書いてくれて 着々と準備だけは進んでいく。] (34) 2020/10/10(Sat) 8:38:54 |
【人】 在原 治人[持て余した時間は ネットの情報を漁ったから、 逢いたくて逢いたくて仕方がない貴方の 写真や動画を保存したフォルダーが ひたすらに膨れていった。 世界中の人が憧れる このひとに、俺は触れたのだ。 剰え、針で────… 手当ての時の、痛みを堪えた息遣い>>3:*27 服を身に着けていく時の少し照れたような表情>>3:*28 もう少し…と眠ったふりをして堪能した ぬくもり、匂い、それから重み。>>3:*30 あのチャペルでの24時間を 切なさと共に、脳内に蘇らせていると なんだか堪らなくなって それで… 初めて誰かを想って、シた。 ]* (36) 2020/10/10(Sat) 8:45:43 |
【人】 在原 治人[当日は気が急いて めちゃくちゃ早く空港に着いたから 迷子になっても平気だった。] すみません これに乗りたいのですが… なんか、どこに行ったらいいか分からなくて… [貴方が手配してくれたチケットを見せたら>>3:38 待ち時間はこちらで…と案内された ラウンジが凄くて驚いたし 飛行機の中も快適すぎて 食べ物なんか 喉を通らないだろうと思っていたのに 見た目も美しい料理に、つい口を付けてみたら するすると腹に納まってしまった。 貴方が、俺を大切にしてくれているのが 行き届きすぎてる サービスからも伝わってきて 今、まさに向かっているところだというのに 早く逢いたくなって、困った。] (37) 2020/10/10(Sat) 11:08:18 |
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新