71 【R18】歪んだ愛の形【身内】
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嬉しいな。
おうじくんがいてくれたら…
よく眠れそうな気がする。
[
まさか仕事道具を纏めてでも、
とまで思っているとは知る由もありませんが
大切にされているような気がして
……気のせいじゃないといいのに、と。
作ったものは炒飯だとか
そんな本当に簡単なものでしたが、
おうじくんは美味しそうに食べてくれました。
新婚みたいな気分になってしまって
頬を染めていたのをもしかしたら見られていたかも。
]
あったかい、から…
[
物理的に、というには少し違和感のある答えで
でもそうじゃないとしたら……?
深く考えるのはやめてしまいました。
だって、違うかもしれなくて
私には……確信が持てなくて。
私はぐずだから、分からないことのほうが
多いなんて、彼は多分知らないんです。
]
んーっ、はぁっ……
[
腰を動かされるとたまらなくて
くぐもったような声が彼にも届いたでしょう。
優しくて、少しだけいつもより激しいような気がする、
それでも、気持ちがよいものでした。
ここまで夢中になってしまうのは……
彼のキスの上手さだけではなくて
……元恋人にはほぼ与えられなかったから、でした。
]
[
手を伸ばした時、彼がびくっと反応した気がします。
それに少しびっくりして手が止まります。
一瞬躊躇したけれど、それでも手は頬に届いて
ゆっくりと撫でるのです。
……あの時を思い出してしまいます。
]
……っ、おうじくんの、ばか……
だったら、あんなこと言わないでよ……
私と結婚できないみたいなこと―――
好き、あなたが好き!
他の人のことなんて見てもない
あなた以外に、好きな人以外に抱かれるような、
そんな軽い女じゃ、ない……!
ウェディングドレスを着るなら
おうじくんの隣がいい……!
……私だけのおうじさまでいて欲しいの!
[
何度も蹂躙された中に入りこまれると
それだけで息が上がりそうになります。
でも動かないのであれば何とか耐えられます。
返ってきた答えは……予想外で
でも、ようやく私でも確信できるんです。
ああ、今までの優しさも愛情も
錯覚なんかじゃなかった、と。
じわりと想いと共に涙があふれてしまって
それでも彼をじっと見つめ返しました。
]
理子なら大丈夫。
楽しい大学生活にしてほしいんだ。
[ 悪い子であっても愛情は消えないだろうが
いい子の時よりも薄くなってしまうかもしれない。
いい子、という響きは彼女に大きな影響がある。
だからこそ、その言葉と行動を混ぜることで
今の彼女が出来上がったと言ってもおかしくない。
多分、彼女を叱ることがなかったから
いい子でなければと強迫観念が生まれている
可能性もないわけではないが、
そこはもう変えられるものでもないので
彼としてもそのままでいいと思っている。 ]
[ 帰宅の時期が重なって、
彼の両親も旅行に行った時の彼女は
本当に年相応の可愛い女性だった。
彼の両親もはしゃいでいる彼女を見ても
怒ることはなかったし、
寧ろなにかを買い与えようと必死になっていた。
彼としてはその部分を見るのが面白かったのだが。
友達のためにとお土産を選んでいる時、
彼女の表情はとても真剣で、
友達を大切にしているのだと語らずとも感じられた。
どこまで仲のいい友達なのか少し気になったけれど。 ]
────────
ふふ、理子が動けなくなる寸前まで
しっかり可愛がってあげるからね。
[ 彼女が動けないからと言って
彼まで動けなくなるわけでもないので
彼女が疲れを何とも思わないのであれば
連日連夜肌を重ねて求め合うはず。
彼女の生きる糧は彼であると知らしめるような、
そんな時間になってしまうかもしれないけれど。 ]
可愛い声だ…もっと聞かせてご覧。
[ なにを考えたのか分からないけれど、
中を蠢くそれを締め付ける動きを感じた彼。
口角をあげて笑みを浮かべると、
ゆっくりゆっくり奥を目指して。
避妊具をつけるところを見せたくなかったから
目隠しを改めてつけたが、それはそれで
締まりがいいから外すかどうか悩んでしまう。
けれど何度か動いたのち、
やはり彼女としっかり見つめあいたいと
感じてネクタイをすぐに外してあげた。 ]
理子、何を考えていたの?
僕が見えるの、好き?
*
[ まりんがずっと一緒にいたがるのは
俺がずっとつきまとってたせいなんだろう。
一緒にいるのを当たり前にして
その当たり前が今までずっと続いてきたから。
多分、それは普通からは逸脱してて、
……本人がそれに気づいた時
どう思うのか少し怖いけど
気づかせないようにすればいい、かな。 ]
[ ちょっとどころじゃなく痛そうに見えたけれど
少しずつ体の力を抜いているようで
やめてあげたい気持ちとやめたくない気持ちが
せめぎ合っている間にまりんは落ち着いたみたいだ。
動いている間、まりんは嬌声というか、
普段は出さないような声を出していて
響いてないか気になってしまって
つい唇を重ねて少しでも音を小さくしようと
してみたりもしたけれど。 ]
なんでそうなる……
え、まりん疲れたりとかしてないの?
[ 随分ズレてるきがする認識だし
絶対わかってないんだろうなって返事。
毎日なんて言われたら俺のほうが困る。
絶対寝不足になるだろうしな……。
だから、絶対嫌だって強く言ってしまうことだろう。
結局次の日は講義を休むことになったしな。 ]*
誰かがそばにいるって、
すごく心地がいいんだよね。
ぼくも偶に誰かいればいいのにって
思ってしまう時あるんだ。
でも、いらないかもって矛盾もあって。
[
いたらいい、くらいだから必要でもない。
でも、いたら彼女が言うように
よく眠れるような気がする。
簡単な料理だとしても、
誰かに作ってもらうのはあたたかくて
どんなものでも美味しく感じた。
時折頬を染めていた彼女が
どんなことを考えていたのか、
どんなに仲良くなっても彼は分からなかった。
分からないふりをした
]
うん、あったかい。
体温も、なんでも。
[
彼はタバコを吸うために
彼女から離れることはあっても
あまり彼女から離れることがない。
どれだけ執着しているのか、
彼女が気づかないことだけを願った。
]
*
可愛い…ワンコちゃん可愛いよ。
[
はぁ、っと唇を離せば
愛でるように彼女の髪を撫でて
少しだけいつもの彼に戻ったような。
動きを止めることもなく、
彼女の絶頂に向かう顔をまじまじと見つめて。
]
ご、ごめん……
サクラちゃんがそんな子じゃないって
信じてたはずなのに、酷いことしたね。
───── ぼくで、いいの?
[
まともに人を好きになれなかった彼は
普通の人とは接し方が異なった。
故に、本当に好きになってしまっても
全てに自信がないんだから、
告白なんかもしなかった。
でも、彼女のおかげで少しはその人生にも
光が差し始めたような気がする。
]
ワンコちゃんのおねだりなら、
もちろん喜んで。
[
彼女の溢れる涙を親指でそっと
拭いながら、満たしてと言われるのなら
彼は躊躇うことをやめる。
止まっていた腰の動きを再開させ、
奥を目指して抽送が繰り返される。
明確な目的を持ち、やめることのない
その動きで彼女は声を我慢していただろうか。
いくよ、と小さく呟けば
彼女の中、奥を目指して欲は解き放たれる。
どく、っと脈打ち、彼は深めの呼吸を
何度も繰り返して落ち着きを取り戻そうとしていた。
]*
そういわれたら頑張れる気がします!
[ 清玄さんにいい子だね、といわれるのは
とっても嬉しいことですし、そう言われることで
ここにいていいと言われている気すらしてきます。
悪い子でいても愛情を貰えるのは
血のつながった家族がいるこどもだけ……
私はそう思っているのです。
悪い子になっても叱られたりぶたれたり、
そういったことはありませんでした。
怒られないからこそ、言外の意味を勝手に
感じ取ってしまった私は
いい子だという言葉に反応するように
なっていくことになりました。 ]
[ 清玄さんのお父様とお母様とご一緒した時は
いつも以上に楽しかったです!
手を繋いでもいいですか?と聞いて
本当の親子のように手をつないで観光したりして。
今までいいな、と思っていたことが
叶えられて、満面の笑みを浮かべて
歩いていたのではないかなと思います。
高校のお友達はとっても仲良しな子が数人いて
その子たちへのお土産でした。
あんまり人数が多いわけではなかったので
お土産の量としては
少なかったんじゃないかなと思います。 ]
――――――
たくさん、ほしいです…!
[ 清玄さんが欲しくて欲しくてずーっと待っていましたから
動けなくなるくらいの疲れなんて全然気にしないのです!
清玄さんが特に何かお出かけの予定だったりが
あるのなら、勿論わがままは言えませんが
そうでないのなら連日連夜求めてしまうでしょう。
私はもう、清玄さんがいないと生きられなくなっていると
改めて確認する時間でもありますね。 ]
え、と……
見えないと少しの刺激で気持ち良くなってしまって
中も、ぎゅうって締まる気が、します……
清玄さんはこれがお好きなのかな、とかも……
清玄さんのことが見えるの好きです!
[ 何を考えていたのかと問われて
正直に思っていたことを言うのです。
恥ずかしくて目をそらしたくなってしまいますが
清玄さんの目をみつめて答えました。
清玄さんがそれをお望みなら目隠しされてもいいのですが
私はお顔が見えるのが好きなので
外してもらったことが内心では嬉しかったりします。 ]*
いらない……
[
少し寂しくなって
そんなことを口走ってしまいました。
傍にいればいいのに、という言い方も、
いらないかも、なんて思っていることも。
私じゃダメなの?とも言えなかったのです。
どんなに仲良くなっても
怖くて踏み込めなかったから
きっと私達は似た者同士だったんです。
彼の優しさは好意じゃないはずだと
思い込んで誤魔化していたから。
]
そ、っか……。
私も、あったかくてすき。
[
抱きしめられたりすると
満たされるような気がして。
煙草を吸うために離れる一時も
本当はいつも引き止めたいと思ってたなんて
彼には言えません。
確かに目の前で吸われるのは苦手ですが…
彼がふらりとどこかに行ってしまいそうで
離れないで欲しい、なんて
めんどくさいと思われても仕方ないほどに
彼に心を奪われていました。
]
や、おうじ くんっ……
まだいって……!
[
絶頂している瞬間も動きが止められることはなくて
受けとめきれない快感に、
私の顔はくしゃくしゃに歪んでいました。
絶対可愛いなんて顔じゃないはずなのに。
でも、顔を隠したりする余裕なんてありませんから
恥ずかしい姿を晒すことしかできませんでした。
]
おうじくんが、いい……!
おうじくんじゃなきゃやだ……
[
振られてしまった時みたいに
一方通行の想いだと知るのがどうしても
怖くて、好きになったら迷惑なんだと思ってしまって
ずっと気持ちを隠そうとしていました。
もしかしたら好意が滲んだことは
あったかもしれませんが
決定的な人ことは絶対に言わないようにしていて。
でも、彼の本音に触れることが出来たから
私も踏み込むことが出来たのです。
]
おうじ、くん……すき……!
[
涙を拭ってもらって再び彼が動き出すと
もう何度も絶頂しているのに、
また快感の波に飲まれそうで声をあげてしまいます。
中に出された瞬間、目の前が真っ白になるような
そんな感覚に襲われて、
しばらく放心していましたけれど
何とか体を動かして、彼と唇を重ねにいくのです。
私から彼にするのは二度目でしたから、
ずいぶん下手だったかもしれませんが。
]
*
おーじくん……たーりーなーいー!
もっとぉ……もっとあついのほしぃ…
[
一糸まとわぬ状態で彼に跨ってそんなことを
言う私は多分人から見たら
酩酊状態とも言えるでしょう。
クスリ、なんて嘘だったのだとしても
私にはしっかりとそれの影響が出ていて
何度もしているのに体が疼いて仕方なくて、
おうじくんにひたすら強請っていました。
勃たない、とか言われるのであれば
手で握ってみたり口で奉仕してみたりしようと
するくらいには、体は満足していませんでした。
もっとも、体力はすでに限界を超えていましたから
何かきっかけがあれば
簡単に意識を手放したでしょうけれど。
]*
[ まりんと海斗くんは絶対に一緒。
誰にも譲りません。
でも、海斗くんのお友達が来るのなら
まりんは大人しく身を引くだけなのですが。
でもでも、一緒にいたいので基本的には
お隣にまりんがいます。
何か、いけないことがあるのでしょうか?
まりんが一緒にいて、…悪いことがあるなら、
誰かが教えてくれると思うのです。 ]
んんんっ!ふ、ふぁ…
[ 海斗くんが動き出したのなら、
まりんは声が我慢できなくなります。
それは、もしかしたら
誰かに聞かれていたかもしれませんが
彼が唇を塞いでしまったので
そんなに漏れてはいないと思います。
彼が動くたびにまりんの中は
きゅんとしてしまって、
頭がおかしくなってしまいそうでした。 ]
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