![人狼物語 三日月国](./img/mptitle_prov_v0.jpg)
69 【R18RP】乾いた風の向こうへ
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[ 逸れないようにと自分が心配するからか、いろんな理由で繋がれていた指。それでは心許なくて。戯けたフリをして腕を組んでも良いなんて言ったら、逆に良いの?と問うような言葉。
自分は是非と即答して、その声はきっと明るい。]
どうぞって毎回言ったらそうしてくれるの?
[ 気恥ずかしそうに見えるのは、慣れないからであって腕を組むこと自体が嫌だとか恥ずかしいとは見えず道すがらそんなことを尋ねた。
中性体の時でも自分はヴィと手を繋ぎたがっていたけれど腕も組んでくれたりするんだろうか。一つ許されたからといって前のめりすぎではないかと少し恥ずかしくなってきた。]
……
[ ヴィの手が少しずつ確認するみたいにぺたぺたと、彼の心中はしらず。冗談だよなんて言うわけがない。
自分の空いた方の腕のちょうどいい場所を探している様にも感じた。すっかり収まった所で歩幅を合わせて、手の添えられた微かな重みが胸に明かりを灯すようで、少しだけ鼻の奥がつんとした。
一瞬一瞬を全部記憶して置けたら良いのにと思う。だから、自分はメモをするのかもしれない。*]
また、迷ってしまったわ。
……随分と、痩せてはいない?
[ また別の日。
それは彼女が愛でるものを与えられた後。
彼には話さなかったけれど、
彼女の両親は容姿の整った少し若い
ルシアンのような異性を数名連れてきた。
彼女はその時訳がわからず、
両親に猫や犬は?と人には目もくれずに
聞いてしまい、少しだけその場がざわついた。
しかし、数日をおいて迷子になった彼女は
鉄格子の中のその彼の様子が気になってしまう。
彼はどこか、先日連れてこられていた
異性たちと似ているような気がして。 ]
何か、食べるものと飲むものを
厨房から持ってくるわ。
ルシアンも連れてくるか…
そう、あなたの髪色に似た
毛の色をした猫を飼い始めたの。
[ 猫に犬と名付けてしまった彼女。
悪気なんて一切なくて。
目の前の彼に似た、グレーの毛色に惹かれ
彼女はその猫を手元に置くことにした。
止められたり、声をかけられたり
しなかったなら、
彼女の愛でる対象になった猫を連れ
食事を持って戻ってきたはず。 ]*
[さて途中から当初の目的など忘れて
成り上がる事に喜びを抱く様になってしまったのは
否定が出来ない。
そして今この時世が
単純で退屈なシステムを崩し得る
絶好の機であると、歓喜し計り巡らせている事も。]
返された応手にはどの駒で応えようか、と
流れる仕草で口元を隠しながら。*
[ 怖じたような問い返しに、返ったのは明朗な肯定だった。
それから、尋ねるならば何度でもとの言葉。]
……この国にいる間はそれでもいい?
[ 先の午睡の遣り取りのように、節度を望んでいる所が彼にはあるのではないかと思っていたから、言葉に詰まり、口に出たのはそんな答え。
今の自分は確かに普段よりは頼りなくみえるだろうから、言葉通りに彼に甘えても許されるのではないかとの咄嗟の考え。
元の姿に戻ればどうだろうか。今がそうでない為あまり想像がつかないが、大の大人が庇護を強請って、と、気恥ずかしさを覚えるような気もする。
ゆるゆると探るように腕を絡めるまでの間、荷の空く腕を差し出しダンテはそこで待っていてくれた。
自分の国へ訪う事があれば街中を散策し、旅にも出掛けたこともある。
逸れないようにと手を繋ぎ歩くことはあっても、こんなに体温の触れるような距離で添うたことはなく、指先に血が集まるような熱さを覚える。
一度だけ触れた熱を思い出すようで胸が苦しい。]
![](./img/girandole/65_b.png) | [抱えていた「悩み」は人に告げる事で多少楽になった。 本当に、文字通り吐き捨てただけだ。 >>120解決して欲しいと願ったりはしない。縺れた毛糸玉を見せびらかしたかっただけ。そもそも真に受け取ってくれたかどうかも不明だ。 彼の盤上に転がされたが、起き上がる事もなく、 ただ、散らかしただけ。] (131) 2021/04/18(Sun) 21:05:55 |
![](./img/girandole/65_b.png) | ― →住宅街付近の公園 ― [わかりきっていたが、やはり酒は駄目だった。 何をどう足掻いたって、体質に合わないのだ。 今にも食べた物が込みあげてきそうだし、頭痛も鈍く始まってきた。官舎に直行するのは確定としても、少し休まないと動くことすらままならなさそうだ] ………おぇ… [しかし、自分の中で問題にしているのはそこではない。 任務中に酒を飲むという行為を行ってしまったことのほうが、自分の中で問題として大きかった。 酒酔いをする姿を誰一人として団員たちが知らないだろうから、事情を隠す事は容易だろうけれど。 捌け口になりたがっていたのは彼のほうだったが。 それでも、やはり悪い事をしたな、と感じてしまう。 物理的な吐き気と同じくらい、執拗な自己嫌悪が絡みつく。] (132) 2021/04/18(Sun) 21:06:26 |
![](./img/girandole/65_b.png) | [どうかしていた。 一介の生物が龍の眼を見て狂ってしまった、なんて。 絵空事の言い訳は誰に通用するはずもないのに。]
……絵空事、か。
[酒に「酔う」事が殆ど出来ないので記憶や意識はハッキリしている。まだ脱いだままの外套と一緒に、借りた本も、しっかり小脇に抱えていた。幼稚な言い訳しか思いつかないのも、児童書なんて貰ったせいだろうか。
そういえばオイルサーディンも抱えっぱなしだった。自警団への報告書はどんなに不調でも今夜中にはまとめなくてはいけない。] (133) 2021/04/18(Sun) 21:06:41 |
![](./img/girandole/65_b.png) | [その後。その後は。 ―――明日は、何か任務があっただろうか。] (134) 2021/04/18(Sun) 21:07:02 |
![](./img/girandole/65_b.png) | …う……む、無理だ
[頭が働かない。借りた本を読む気にもなれない。 いや、違う、そもそも自分は任務中なのであって、本は次の休日に。きゅうじつはいついれていたのだったっけ。
揺れる視界に偶然入った公園のベンチに凭れかかるように座り込む。半刻。もう半刻だけここで休もう…。]* (135) 2021/04/18(Sun) 21:07:17 |
| (a3) 2021/04/18(Sun) 21:07:40 |
![](./img/girandole/65_b.png) | ……ぅ、ぁ? [生きているのか、と問われた気がする。 >>141 はて、自分は生きていると言えるのだろうか。 戦っていないときの生の時間に意味は? そんな哲学的な話はされているわけがない。ぐるりと回りかけた思考を振り起こす。休んでいたはずなのに酔いは余計に回ってしまったせいか。まだ眼の中に靄がかかっているように感じた。首筋を掻いて、伏せていた顔をゆっくりとあげる。] …。 ………王……? [霞みながらも、わずかな陽の光に照らされる蜃気楼のように、己にとってはあまりにも懐かしい面影に感じた。 継承戦に非干渉な男にとって、皇子の顔をひとつひとつしっかり覚えているわけもない。『どの皇子も曖昧に王に似た顔』にしか見えないものだから。思わず、ぽつ、と漏らしてしまっていた。] (151) 2021/04/18(Sun) 22:53:14 |
![](./img/girandole/65_b.png) | [しかし、目を見開き首を振って戻ってきた意識の中で振り払う。 覚醒してみればその正体はまったく年若き少年だったし、見慣れない付き人もいる。 >>139寧ろ自分は王族よりも軍との知り合いが多い。付き人のほうは『全く見ない顔』だった。] あ、…と。申し訳ない 少し体調を悪くしていて、勘違いを、な。 迷惑をかけた。失礼、する。 [まさか酔っぱらって倒れていたなんて言えるわけもなく、何を問われようと大丈夫だの一点張りて通して返す。 公園で寝込んでいる方が悪いのだから、と、持っていた本と外套、帽子を抱えて、ベンチの汚れを少し落とし、軽く頭を下げてから逃げるように――予想以上に足を縺れさせながら、ふらり、とその場を立ち去ろうとした。 公園が視界から見えなくなる頃に、オイルサーディンの瓶詰を忘れてきてしまっていることに気づいてしまう。 …報告書は、どうやって書こう。]** (152) 2021/04/18(Sun) 22:53:47 |
| (a6) 2021/04/18(Sun) 22:58:31 |
うん、勿論
[ 「この国にいる間は」その言葉に確かになと思うところもある。女性姿であるし治安に不安のある国という理由が有る。
本当ならいつだって手を取って歩きたいし、腕を組んでくれるならとても嬉しい。
まさか自分の彼への敬いや、指紋を残してはいけない宝物に触れるときのような距離感が彼からの躊躇いになっているとは気づかないでいる。]
あの日…
[ 言いかけて口籠った、こんなに距離が狭まったのはいつ以来だろう。明け方目を覚まして一階に降りたらヴィはずっと起きていて自分の書いた拙い文章を読んでくれていたらしい。
なぜか泣きそうに見えたとか今はそんなふうに記憶している。
あの日自分は告白をして、君が好きだと。ヴィは人の記憶を糧としていて、自分のもう殆ど風化して心の痛みなんて伴わない懐かしいだけの初恋の思い出を、まるで得難いもののように扱ってくれた。]
いや、後で話すね
お店はあのあたりかな?
[ 教えてもらった道順ならそろそろな事を理由に先送りしてしまった。意気地がない。
あのときの熱病みたいなものだったのかとも思えてしまうが、自分はそうじゃない。1度目は勢いでも2度目が欲しい。なんだか十代後半に戻ってしまったみたいで情けない。いつもならどうしていたんだっけ?
過去のことなんてなにも参考にならない。*]
[ 食事を数日与えられないくらいのこと、
どうと言うことは無い。
そろそろ折れるかと出された食事にも
さらに数日は敢えて手を出さずに
いてやったほどだ。
それでもさすがに意識が朦朧とした己に、
焦った主が医者を呼んだのだと聞いた時は
ひとり、笑ってしまった。
つくづく愛された犬だと。
]
……もう来てはならないと
申し上げましたのに。
[ 溜息にも満たない吐息を溢しながら、
横目でちらりとみやった先の、揺れるドレスの裾。
当たり前のように、以前会った時とは
異なる布地に、彼女が大切にされていることが
改めて分かると思った。]
そうですか?
変わらないと思いますが。
[ 一度会っただけの己に、痩せている、と
指摘する言葉になんでもない、と返す。
目立つくらいには肉は落ちたのだろうと
自嘲気味な含み笑いが浮かんだ。 ]
お気遣いなく。
そのようなことが誰かの目に止まれば、
宜しくないでしょうから。
お気持ち、嬉しく思っています。
[ 食べ物を持ってくる、と言う彼女は、
いつかの時と変わらず穏やかに笑んでいて。
こちらはやんわりと否定する。
やれやれ、と竦めた肩が、
続けられた彼女の言葉に一瞬、
ぴたりと止まった。
己の忠告は彼女に届いただろうか。
もしかしたら、気にせず厨房へ向かって
足を動かしていたかも知れないが。]
─── 猫、……
[ そうして彼女の腕に優しく抱かれた猫を
目にすることがあったのなら、
己はその猫に大変申し訳ない気持ちで、
くつくつと笑ってしまうだろう。 ]
……あなたのその美しい猫の名は、
ルシアン、と言うのですか。
[ 無遠慮にけらけらと笑いながら告げる。]
この国の言葉ではありませんから
良いと思いますが、
その方は嫌がりませんかねぇ。
[ すう、と顔に浮かんだ笑みを引いて、
ちらりと猫に目を向けた。
主と同じように美しく、
艶やかな毛皮を纏っている。
口を開けば、冷たい空気が喉に張り付いて。]
……変えてやってもいいかもしれません。
─── le chien、は、俺の祖国の言葉で
犬
、と言う意味ですから。
[ 感情を削ぎ落とした顔で、けらけらと笑った。
乾いた笑いが、この国の乾いた風に靡いて
部屋を漂って、いつしか混じりそして消えた。]**
[ 身形姿と、情勢に甘えた問を彼は快く請け負ってくれる。
許されているのだからと腕を取る。彼は何時だって優しく、それが自分だけに向けられた特別なものだと、夢のような自惚れを抱かせる程だ。自惚れではと自戒するだけの分別はある。物語にある恋の病のようだと他人事染みて独り言ちる自分がいる。
文筆の傍ら、行き交う旅人が語る余聞が得難いとの方便で、簡易な宿を開いている。巣に招いているのだ。ひとの記憶を糧としてひとかけらを得る代償に、快適な寝台と温かな食事を差し出す。長くそうした生活を続けて、そこに彼は訪れた。
行き交い過ぎ去る旅人を見送るだけの自分が、初めて手元に留めたいと願った。
限られた彼の命の時間の、今を過ごせるだけで僥倖の筈が、過去に焦がれて未来までを欲しがった。
記憶を糧とする食性であること知っているだろうに、何故彼が、あんなにも美しい初恋の思い出を自分に与えたのかわからない。もう二度と自分に与えられることはない過去の記憶に自分は羨望さえ覚え、口にしたいと涙した。]
なに?
[ 彼が何かを口にし言い詰まった。
あの日の出来事は麻疹熱に当てられたものだったろうか。彼の口にした、これきりにしないでとの言葉の響きも、今となっては熱に浮かされた自分の願望でしかなかったのではないかと思う。自分に取っては一時の熱ではない。
あれからも変わらぬ様子で彼は何度か自分の元を訪れた。
凪のように変わらぬまま今があり、こうして寄り添そう事で足り得ると思えればよいものを。
道の少し先、灯りの下教えられた店名を刻んだ看板が照らされているのが見えた。]
[ 日付の変わる頃宿の部屋に着いた。サンドウィッチの皿は片付けられ、昼に乱した寝台のシーツは綺麗に整えられていた。顔を洗おうと浴室に入ると、水気も綺麗に拭われ、新しいタオルが備えられている。
ワインとチーズの皿は窓際の卓にそのままだったので、アラックの酔いに乾いた喉をまた白ワインで潤した。]
眠い。
[ 思えば今日の1日は長く、この国に足留められたこと、朝市の後宿を探し、姿を変え、必要な身の回りの品を購い、雰囲気の良い酒場で食事をした。
昼に幾らか眠りはしたが、強い陽射しと姿形の変化、酔いも合わせて、こんな時間であるのに眠気を覚えた。寝台に腰掛け、編上げのサンダルの紐を解こうとするのも、気が急くほどに結び目を硬くする。
酒場への道すがら、ダンテが言い差した言葉は店の喧騒の中続きを語ることはあったのだろうか。もしくは帰路。宿までの間に沈黙を守っていたなら、問うてみたかもしれない。]**
お話をする相手がいるんだもの。
どうしても迷い込みたくなるわ。
[ 今日は少し彼女の体型に沿った形のワンピースで
薄いラベンダーカラーの珍しいものだったかも。
前回よりはふんわりとしていないけれど、
彼女が動けば床を裾がはらって動きが生まれる。
彼のため息のような吐息が耳に入れば
ふふっとゆったりとした笑みが彼女からは溢れた。
それほど、特に気にしていないようで
食事のほうが気になってしまった。 ]
わかったわ。ルシアン見つけてくるわね。
[ とは言ったものの、やっぱり気になって
彼女はルシアンを屋敷の中で見つけ出す
その中で厨房に行き、パンと飲み物を
こっそりと頂いてルシアンを見つけた。
本当は他にも何か、と思ったけれど
断食後はすぐになんでも食べられるわけではなく
彼を思ってそれだけをとってきた。
彼のところを出て少し経ってしまったような。 ]
よければ、これを食べて?
さ、ルシアンご挨拶を。
[ ようやく戻れば、
鉄格子の中へ飲み物が入った瓶と
布にくるんだ柔らかいパンを置いて
一緒についてきていた短毛のロシアンブルーを
抱き抱えると、にゃぁんっと鈴のような声が
その場所に響いたことだろう。
しかし、彼の言葉は彼女をまた驚かせるに
十分すぎる話で。
まさか、彼の名前の意味が犬だなんて、
おかしすぎる話では? ]
どうして、そんなお名前なの?
あなたのご両親は、
あなたを愛していないの…?
────あなたの、
本当の
お名前は?
[ 矢継ぎ早に質問をして、鉄格子に近づいたら
腕の中にいたルシアンが飛び降りて
あちらのほうへと隙間を見つけて入ってしまった。
どうしたものかしら、と思ったけれど
名前を変えたほうがいいのかしら、と
うぅん、と悩みつつ彼の返事を待った。 ]*
![](./img/girandole/65_b.png) | ― →傭兵団官舎 ― 『うわ、隊長!?どうしたんスか、顔真っ青!』 [色々とぶちまけてしまいそうな心地を気合だけで堪えて、よたよたと官舎の入り口まで辿り着く。出迎えてくれたのは事務担当のチドリだった。すかさず受付から抜けて肩を貸してくれたのはありがたかった。] ……すまない。午後は任務続行不可だ、報告書… 『外傷……は無さそうですね、ハルマ呼んで来ますんで、自分の部屋で大人しくしててください!ああでも、喋れるなら敵の情報だけでも…』 ちが、違……さけ …少し、体調を崩しただけ、で、 『はぁ?よりにもよってアンタが…でも顔色酷いし…毒でも盛られたって言われた方が信じるんスけど』 [酒臭さが残る程飲んでいたわけでもはないし、肌に赤みを帯びる体質でもない。強ち毒といって間違いではないのだが、それも自分で飲んだなんて口が裂けても言えない。大きく囀るような問い詰め方を不調という理由で隠し通す。] (169) 2021/04/19(Mon) 13:44:23 |
![](./img/girandole/65_b.png) | [自室に戻ってベッドに倒れこむ。数分してハルマが部屋に入ってくる。奴はここの団員であり、専属の治癒魔法士だったが、持ってきたのは氷で冷やしたタオルと飲料水だった。自身の容態を聞いたうえで、過労だと判断してくれたようだ。
珍しいな、とはふっかけられたものの、此方の状態を詮索するような言葉を掛けることはない。]
……報告書…
『馬ァ鹿、だから根詰めるなっつったろ、寝とけや。 ……、……。 荷物は、こっちに置いとくからな。』
[そういって、ベッドサイドのテーブルにもともと脱いでいた外套をたたみ、束ねられた本がその上に乗る。 ハルマも――この団員の殆どが、アーサーとの交友を知っていたので、そのあたりの事情は汲んでくれているようだったことが、数秒の沈黙から受け取れる。そのまま静かに立ち去っていった。] (170) 2021/04/19(Mon) 13:44:29 |
![](./img/girandole/65_b.png) | [午前中だけで何人に迷惑をかけてしまっただろうか。 回復したら詫びをいれにいかなければならないだろう。
"あんな話をしたって、何も無いのに"。 虚ろな穴が広がっていくようなこの心地は、 …本当に、毒が回る感覚と似ているようだ。
体調不良が原因で気が滅入っているとしか思えない。無理にでも一眠りしてしまおう。重くなった瞼に従って、その時は意識を手放した。] (171) 2021/04/19(Mon) 13:44:34 |
| (a8) 2021/04/19(Mon) 13:52:21 |
[ ホテルの部屋は自分がフロントで頼んでおいたように、空いた皿などは片付けをしてくれたようだ。ヴィがバスルームに消えて洗面台を使う物音がしたから、その間スーツケースにしまっておいた部屋着に着替えておいた。
一人なら下着でもなんでも適当に寝てしまうのだが、ヴィの前でそんな図々しいことはしたくない。
それから歯磨きをしたり、寝る準備をすませようとしていら、ヴィが眠たいと言うから再び驚いてしまったが、すぐに自分の至らなさにも気づく。]
…ごめんね、無理させてた
[ 言われて見れば、無理に計画を変更させられいつもなら眠る時間に歩いて宿を探したり、その上身体の変化はそれなりの体力を使うなんてことはは少し考えれば分かるはずなのに失念していた。
そんな中での数時間の移動や買い物は彼が疲れるには十分だっただろう。]
それなら、そばで眠ってくれる?
[ 絞り出すような一言になっていたような気がする。自分が長椅子に行くなんて言えばまたヴィのほうが気遣うだろうし、と言い訳でしかない。
店へ行く前に言おうとして言えなかった言葉も今なら言えるだろうか。**]
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