84 【R18G】神狼に捧ぐ祀【身内】
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「はあん、あの薬師の大仙人様を頼るほどの大それた怪我がどこにあるとつうんだ。」
上に来ている物は一着一着引っぺがしていく気のようだ。
乱暴ながら一度横にでもなっていろと言っているようでもあるが。
うう、と呻いている。
あなたたちの話を、夢うつつできいている。
さっきは何をしたのだっけ。
さっきまで、何をしていたのだっけ。
記憶とは人の最小単位。
感情を、人格をつくるため生きている不可欠の分子。
──精緻なる施術の後に。
わずかに残るのは、体に残る熱ばかり。
/* いいかんじのところで起きます
皇狼の力もある今の沙華に力で敵う訳がない。
やめやめと止めてはいるが、
幾重に肌を隠している衣を剥がされ、
肌着一枚だけになれば、肩や腹、片腿に赤黒い傷痕が見えた。
「狼の時はこれでもマシだったけどね。
本島に居た頃に無知で失敗して大怪我したんだよ。
まぁ十中八九、自業自得だけど。
それで、出身追われて、養生でこっちに来たんだよ。」
島に居る理由、島を出られない理由。
男が言葉を装う理由、慎重にならざるを得ない理由。
……あぁ、本当に100年に一度だな。
「へえ、己も若かったってかい。」
にへら、と薄笑みを浮かべて傷のすぐ近くをぽつぽつ突くのだが。
何かに気づいたように急に動きを止める。
「いけねえ、そろそろ起きるぜ。」
「流石に己の無残は今のこいつには目の毒だな。」
自分で暴いておきながらこれなのだが。
部屋にある薄着を見繕ってシラサワと戸隠の着物を換えていく。
そこまで手際よく済ませると戸隠の目覚めを待つことだろう。
「人間色々あるって…やめぇや痛いわ。」
傷痕は塞がっているとはいえ皮膚が薄く、
つつかれれば引っ張れて痛い、と。
改めて服で傷痕が隠れ、隙を見て奪われた丸眼鏡を取り戻した。
ついでに言葉も装う。
「まぁせやな。昔の俺みたいなもんやからな…。
……茶入れて来るわ。沙華はんかて"乾いて"るやろ。」
戸隠の分もついでに用意しようとばかり、席を立つ。
男は横になる気は無かった。
「う……」
呻きながら、身を起こす。
がんがんとした鈍痛が頭を焼いている。
手足が鉛のように重たくて、
けれど。
「……あー……おは、よう?
ごめん、えー……これ何?
どうしたんだっけ俺」
暢気に呟いた。
「其の様な秘密が………。
沙華さまがどうお考えになるかは、
私にも預かり知らぬところです」
願わくば嫌悪以外の関係であってほしいが。
「それ程までに想いを固めていらっしゃるのですね。
負担などと。とんでもない事で御座います。
……もし。もし神の座についたとき、私たちは
五十鈴さまと言葉を交わすことができるのでしょうか」
寂しい結末だけは、迎えたくないものだと。
「やあ・・・。しまそとの舞手、踊り疲れてぶっ倒れるとは仕方のない奴だね。」
「俺だよ。今茶が入るからな、ほらどうした従者。」
「踊り疲れて?
……ううん、そうだっけ。
まだ訓練が足りないな」
額に手を当てて、ふる。
いやに喉がかわいていた。
「ええと……ああ、たすかる。喉が、かわいたよ」
「誰が従者や誰が。」
あんまり間違ってへんけど、と内心思いつつ
氷の入った冷えた茶を持って戻って来た。
「目ぇ覚めたか。俺の事は覚えとるか?」
「ユヅが女の子だったらな、僕の子を身籠ってもらおうと思ったのに。
もし僕が失敗してもさ、僕の子達がいつか神狼を殺してくれる、いつか島に本物の平和をもたらしてくれる、そういう保険をかけようかと思ったのに。
……神になった後のことはわからないな。
でも、りんご飴はずっと好きだよ。
真っ赤で、甘くて、美味しいから。
きっと、僕が食べた痕が残るはずだよ」
「えーっと……シラサワさん。
そちらは沙華さん。 だよな?
話を……聞いたよな。
……ええと」
目を覆うように掌を当てる。
「……なんだっけか……」
「お力添えができれば良かったのですが」
ゆるく頭を振った。
それこそ、この様な話をしていたと知られては
沙華が黙っていないかもしれない。
「其れでは、五十鈴さまが座についた暁には
りんご飴を供物にする、という事ですね。
極めて平和且つ微笑ましい祭りになるかと」
気持ちばかり口角を上げて。
血なまぐさい生贄等とは無縁の祭礼を夢見た。
「でもさ、今回失敗してもずっとずうーっと神狼の心臓を狙えるように、子供を孕んでおきたいとも考えてるよ。
僕が今回選ばれずに失敗しても、僕の子たちがいつかあいつを殺して……本当に平和な島にする。
りんご飴が並ぶお祭りなんて、平和だし可愛いし、いいと思わない?」
「毎晩この隠れ宿で打合せとつうくらいかね。」
「今日の役目は終わってるんだ、まあ休めとしか言えねえな。」
「わ、わかった。……ごめん、少し横になるわ」
ああ、と。息を吐いて、横になって。
「─………」
腕で目を覆い隠す。
閉じたその網膜の裏に。
"おんな"の肌の白さが、焼き付いていた。
まじないは、ほんの少しの効果しかない。
──ほんの少しは、効果があった。
「可愛らしい祭礼になれば、
島外からのお客様も今より増えるでしょう。
きっと活気が生まれます。
五十鈴さまのそれは執念とも呼べる意志ですね。
………これは独り言ですが、」
あくまで祭礼に従う身。
ともすれば祭りを根底から崩さんと狙う者の
幇助になりかねない言葉を漏らすことは憚られた。
「万が一選ばれなかった場合でも。
"最後の日"であれば、
祠に忍び込むことは可能ではないでしょうか」
「せいぜい養生してくんな。」
しばらく茶を啜っていれば見守りも十分かという所で立ち上がる。
「患者"共"の相手はこれで十分かね。」
「俺は始末を後回しにするのも億劫なんでね、
終わってなかった片付けを済ませに戻るとするか。」
「………はい、はい……ありがとよ」
はぁ、と溜息。
「……ああ。……そうか。
それで──……」
ぶつ、ぶつと。
何かを呟きながら、瞼を閉じた。
瞳の裏には、きらきらと万華鏡。
赤、黒。
モノクロォム。
反転し、暗転し。
白。
これ俺まで患者に入っているのか?
入ってるんだろうな…。
そんな考えが頭を過るも、自分も茶を啜る。
子狼が寝るまでの間、静かにしているだろう。
「…まぁ、また晩にやな。
片付けの手伝い必要やったら行くけど?」
「ふくく、弱者扱いをすれば自分から乗り出してくれると思ったよ。」
「結構安上がりだね・・・。」 「あはははは...」
枯れたようにひびきのない囀りは
万一にも子狼の耳を揺らすことはないような溶けるだけの風音で。
灯りを持ち、戸を出てから振り返る。
「とんだ天邪鬼ちゃんだな、万屋。」
「あした用に、俺の場を作りにいくんだよ。そんな要件でもいいの?」
沙華の囀りは聞こえたのか否か。
青緑の眼を細めるのみ。
「さっき従者言うたん誰やいな。」
天邪鬼と言われてなんら否定しなかった。
その通りでしかないのだから。
狂人は狼に従うのみ。
…全く、毎年顔を突き合わせて
言葉を交わしているというに、
互いに知らない事はまだ山程あった。
/*
こうして古小屋から忘れ屋と万屋はきえる。
残った右方舞はお望みの通りに・・・・。
古小屋で、はたと目を覚ます。
気が付けば、あのふたりの姿はどこにもない。
ゆっくりと身を起こせば。
ずぐ、と脳の奥。
じわ、と胸の奥。
熱く血が滲むように、
甘く蜜が滴るように。
あの脳が弾けるような快楽が、
満ちて溢れて留まることなく。
「……っあ、……っく、う……」
自らのからだを、かきいだくように抱きしめる。
"忘れ屋"の施術は完璧だった。
欝々と、泥々と、
奇々怪々としたあの"祠"での情事。
その忌まわしい記憶のほぼすべては封じられた。
……わずか。
わずかに、一滴。
あの女体と肌を重ね、埋める、
焼けるような快楽悦楽の残滓だけが、残って。
「……………抜いて寝るか」
……とはいえなんだか今日はもう目いっぱいという気がしたので、
とりあえず自己処理する
ことにした。
/* 時間軸的に直後だから……
/*
(2)1d3
1.気付く
2.気付かない
3.気付かぬふりをする
/*
道化は気付こうが気付かまいが何も言わない。
道化なので…(?
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