【人】 京職 一葉>>16 サービスシーン ■状況:触手 ■解決:暴力or能力 「ふ、ぁ………………っ、ん」 ────まずい。 これは…………キモチ、イイ、では、ないか。 * * * 此処は河原の土手の上。 麗らかな陽気に誘われ歩いていれば道端に蒲公英の群生があって。 「………………わたげ」 もうこの季節なのだなとしゃがみ込み、ふわふわした白い綿毛を愛でていたから、油断した。 身の丈10尺はあろうかというおぞましい姿の巨大蚯蚓状のあやかしが、足首にぐるりと巻き付いたのだ。 「わ、私は、あやかしだぞ……っ!」 この手のものは、人の精気が生きる糧。 あやかしの精気なぞ吸ってもどうにもなるまいに、襲われたということは私はそれだけ人に近しくなったのかと、喜んでいる場合では無い。 にゅるりしゅるりと手足に巻き付き狩衣の隙間から肌を這い始めた其奴に、気色悪いと肌を粟立てた────筈だった。 (25) Valkyrie 2021/04/24(Sat) 8:51:15 |
【人】 京職 一葉「お前が望むもの、は。何も出ないと、言うに…………ッ!」 出ないゆえに、終わらない。 執拗に身体を這い回るそれが、困ったことに心地良く、もういっそこの河原でひっそり其奴を"飼う"のも悪くはないかと思い始めてしまっていたのは、あるいは其奴の毒気に当てられていたのだろう。 い、や……駄目、だ。 もし百継様継置様がこの河原にいらしたら。 継置様はともかくとして、百継様では事案案件だ。 絵面的に 倫理委員会 京職風紀役が黙ってはおるまい。「……っ、さくら、の……ふうじめ……ッ」 吐息混じり、絞り出すように唱えた呪に応え、ざあ、とあらぬところから桜の花弁が周囲を舞い始める。 それは、来たるべきに備え、修練中だった緊縛の術。 私の宝を御守りするためのそれは、対象が何であれ桜の檻で封じ込め────、 カキーンと薄紅色に固まったのは、私と大蚯蚓とが綺麗に閉じ込められた空間だった。 「!?ちょ、私ごと、封じ込めてどうする!?」 斯様な河原で外から見えぬとはいえ マジックミラー号プレイとか 、今更ながらに羞恥心が湧き出た私は、真剣に、それはもう真剣に、抵抗し始めたのだった。[終わらない] (26) Valkyrie 2021/04/24(Sat) 8:52:43 |
【人】 武官 継置────どうぞ背中をお預けください 背中を預けるとは、 相手にその気があれば 後ろから斬られても仕様のない行いであり、 それを易々とそう言ってのけるのだから、 懐に入り込む術には舌を巻く。 百継の信を得る為だけに 己が身を削る様といい、本当に、 「強かだな、一葉は」 己が分を知っていて尚足掻く様は、 荒れ野にもしぶとく咲き誇る、かたばみの如くに。 「任せた」 返答に迷いはなかった。** (28) 青磁 2021/04/24(Sat) 11:17:09 |
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