情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
![]() | 【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地── 3d ── [人もまばらな朝の学校。 俺は教室へは向かわずに、旧校舎へと向かった。 手には、コンビニのビニール袋。 あの夜、皆で辿った道を、 今度は一人でなぞる。] ……や。 逢いに来たよ。 ──────幽霊さん。 [彼女は笑った。] (475) 2022/10/20(Thu) 19:35:32 |
![]() | 【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地 よ……っと、 [近くから、古びた机と椅子を拝借してきて、 それを幽霊さんのそばに据え付ける。 コンビニのビニール袋から、 紙のお皿と紙コップを取り出した。 それから表面に『昆布』って書かれたおにぎりを 取り出してフィルムを剥いて、海苔を巻いて。 紙のお皿に乗せる。 紙のコップには、『天然水』ってかかれた ペットボトルから水を注ぐ。 それらを、幽霊さんの前に置く。] ごめんね、さすがにお花はなくって。 [代わりにビニール袋から取り出したのは、 花柄のハンカチ。 即席の、お供えだ。] (476) 2022/10/20(Thu) 19:35:48 |
![]() |
![]() | 【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地 君はどうして、ここにいるの? この学校の、生徒だったのかな。 それとも、学校には全然関係ない? 俺はね、この学校の3年生。 あと半年もしないうちに、卒業しちゃうの。 君の名前はなんていうの? 俺の名前は、小鳥遊大地。 小鳥遊大空の方が、 バランス良いと思わない? でも、それは俺の名前じゃないの。 (478) 2022/10/20(Thu) 19:36:30 |
![]() | 【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地[静かな旧校舎内に、俺の声だけが響く。 幽霊さんの声は、俺には聞こえるけど、 多分他に誰かいたとして、その人には聞こえなかった。] ふぅん、そう。 ねぇ、なんで、願いを叶えてあげるなんて、 君は言ったの? [沈黙が、木霊する。 しばらくして、俺はゆっくりと、笑った。] (479) 2022/10/20(Thu) 19:36:44 |
![]() | 【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地 言ったでしょ。 俺は、君に『逢い』に来たんだ……って。 [『願い事』とはなんだろうか。 さんざん考えた末、俺にはわからなかった。 こんなやり方で叶えていい『願い事』なんて、 どうしたって見つからなかったんだ。] (480) 2022/10/20(Thu) 19:36:57 |
![]() | 【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地 俺の話が聞きたいの? やっぱり、寂しかったんでしょ。 でも、聞いて面白い話なんて、きっと無いよ。 [ふふ、と笑って問う。 それでも良いの?って。] じゃあ、俺のとっておきの秘密、教えてあげる。 つまんないから、って、寝ないでよ? [語るのは、誰も知らないお話。 誰にも、話したことはない。] (481) 2022/10/20(Thu) 19:37:10 |
![]() | 【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地 11歳のある夜、ふっと目が覚めたんだ。 虫の報せ、ってやつかな。 兄ちゃんがいなかったから、 なんだか心もとなくなっちゃって。 部屋から出たの。 そしたらね、リビングが、なんだか おもったるい気配なんだよね。 俺、そーっと近づいて、 部屋の外の壁に、ピタってくっついた。 (482) 2022/10/20(Thu) 19:37:32 |
![]() | 【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地 『約束だったろ、父さん、母さん。』 『1/4の確率に賭けて、弟か妹かを産んでも良い』 『でも、必ず、生まれてきた弟か妹かを 俺より優先しなきゃいけないって』 『賭けに勝っても負けても必ず』 『だから、ダメだ、絶対』 『仮にそれで俺が治ったとして、 大地になにかあったらどうする?』 『それも、一回とは限らないんだぞ』 (483) 2022/10/20(Thu) 19:37:52 |
![]() | 【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地 あんまり深刻な気配だったから、 俺、怖くなってそーっとその場を離れたの。 その会話の意味が分かったのは、 しばらく後になってからだった。 つまりね、兄ちゃん。 自分が助かるために俺に代償を払わせることを、 嫌ったの。 (484) 2022/10/20(Thu) 19:38:09 |
![]() | 【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地[それはどこまでもつまらない話。 兄ちゃんが、どこまでも俺を甘やかした理由。 両親の中では、いつだって、 兄ちゃんが一番で、俺はサブだった。 善良な人たちだから、 それを表に出すことはしない けれど、結局人間は心に逆らえない。 それをわかっていたから、 兄ちゃんは、兄ちゃんだけは、 誰よりも俺を愛してくれた。 11歳の俺から、 骨髄を取る方法がなかったわけじゃない。 でも、兄ちゃんは俺を愛しすぎてた。] (485) 2022/10/20(Thu) 19:38:34 |
![]() | 【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地 ねぇ。 君に、『これ』あげる。 [ことん、と机の表面が音を立てた。] うん。 良いんだよ。 どんなに大切でも、 『もう要らなくなった大切だったもの』って あるでしょ? そして、それが必要かなって人にあげるの、 普通のことでしょう? [俺は笑う。 綺麗に、笑えてるかな。 指先で、机に置いた銀色のロケットに触れる。 21gなんかには全然満たない軽い遺骨ロケット。 それは、俺が独りで生きていくために、 その準備をする間に必要な、補助輪のようなものだった。 いい加減、卒業しなきゃいけなかった。] (486) 2022/10/20(Thu) 19:40:27 |
![]() | 【人】 助っ人担当 小鳥遊 大地 良いんだよ。 コレに、魂がこもっているわけじゃない。 死んだ人は、どこにも残らない。 でも…… ココにいる。 [俺は、自分の胸の真ん中を指さした。] でもね、コレには確かに、 兄ちゃんの魂は入っていないけれど。 俺の、大切な気持ちは、存分に入ってるから。 [それは例えば思いやり。 例えば執着。 良い感情も、悪い感情もきっと、 ただただ『大切』の気持ちを核にした、 雑多な感情が詰め込まれている。 しみ込んでいる。] (487) 2022/10/20(Thu) 19:40:43 |
[1] [2] [3] [4] [5] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新