7 【R18】鈴蘭の村:外伝6〜カフェリコリス〜【RP半再演ペア】
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う、それはわかった、けど
痛くはしないでくれよ……
[ 気持ち良い、とは果たして本当なのか
未知なる領域を想えば、少し怯えてしまうのも無理はなく。
……いずれにせよ、経験値も知識も
彼には到底及ばなければ、身を任せる他無いのだが ]
ちがっ、それは正直、嫌じゃないって思う、けど
オレの声で、シロさんが萎えたら、やだって……
[ 彼のもたらす快楽が気持ち悪い訳ではないのだと
施してくれるものを否定したくない一心でそう告げる。
――言外に「快楽は嫌ではない」と言っていることに
焦る己は全く気付いてなかったが
……それでも、彼がオレだけを求め、暴いてくれると
熱宿した瞳でまっすぐに宣言してくれれば
オレは呆気なくその言霊に心奪われてしまう
嬉しい。嬉しい。心から歓喜する
応えてくれる手が、愛おしくてたまらなかった ]
んっ、これがきもち、い……?
[ このぞわぞわとした"変な気持ち"が
"気持ち良い"ということなのだろうか
だとしたら――嗚呼、余計に駄目だ
オレはきっと、この渦に耐えられない
一線を越えたら……きっと慾に呑まれてしまう
快楽に従順な"怪物"の側面が、
じわり、じわりと蝕んでゆく―――
]
あ、え……?
[ 慾高める手が止まったのは、その時だった
やめてくれという己の言葉が生み出した結果だと
そう気づくのは一拍後で
――正直、此処で止められるとは思わなかった
彼は優しい。
だから己の願いを率先して聞き入れてくれる。
彼が時に慎重なまでに己を考えてくれるのだと
どうして思い至らなかったのか ]
( どう、しよう…… )
[ 止めてほしくない
でも、可笑しくなりたくもない
その葛藤は焦燥へ
不安げに彼を見つめて、いたが―― ]
は?何を―――
!?
[ その次の瞬間、筆舌に尽くし難い光景と衝撃が
この身を襲った
]
は、え
何やってんだよシロさん!?――ひっ!?
[ いや、知識として、そういう戯れは知っていた
でもまさか、そんな――口に含まれるなんて!
クガネとしても、キュクロプスとしても
目の前の"交尾"でない、"性行為のための前戯"など
何から何まで初めての体験で
何より、彼の整った顔つきで
その欲望の塊を口の中に入れている姿が
あまりにも背徳的で、己が罪を犯してるようにも
感じられ
――どうしようもなく、興奮してしまう
]
[ 理性の壁が、強く蹴られたような
そんな衝動が ]
斜陽の頃なら、起きているかな。
[ それとも土足で暴きにいくべきか。
未だ踏ん切りがつかない臆病さは独言に満ちて、
そっと溜息を重くし、部屋の扉を潜って階段を降りていく。
外を歩けば何か変わるだろうか、この沈む意識が。
記憶を辿るように歩いて何かを見つけることができれば、
誰かの何かが救われたりするのだろうか。
足は食堂ではなく薔薇の生い茂る庭園の中へ。
陽に香る薔薇の匂いは濃密で、
手入れをするには子供の手には余る広さに映る ]
――いやだ、やめないで、っあ
そのまま、はぁ、もっと、もっと……
[ 眼を逸らせないままに、するりと願望が口から溢れる
潤んだ瞳の中にちろりと踊る慾が、貴方にも見えただろうか
どんどん高められる慾を前に
低く、それでも溶けるような嬌声が絶えず漏れてしまう。
最早我慢するという言葉すら脳裏に残らないで
――慾をこのまま発散したい
でも、このままはダメだ ]
ひっ、あっ
シロさん離して!もう、でるから―!
[ ぐい、と彼の頭を押して屹立から離そうとする
だが、散々慾に弄ばれた身体に力は入らず
自慢の筋力だって、何の役にも立たない有様だ *]
……
[ 赤い、紅い、痺れる程に濃く香る薔薇。
葉が多くを吸って枯れる花弁も目に付く庭園に、
ぽつんと立って改めて思い知るのは独りだという意識で。
空腹が限界を迎えるまで思考を巡らせた。
どうせ陽が僅かでも傾くまでは動きは鈍いままで、
やることなどそれきりしかできない。
過去の扉を開く時計の針を得る勇気を得るまで、
手間のかかる薔薇の庭園が残されてある意味を。
なにより、“おんなじ”の意味を、幾度も、幾度も ]*
[痛くしないでという彼に
約束まではできないが
(何せ未通女というのは、最初は破瓜の痛みを
伴うことを知っている )
]
――― 痛みを感じても
それ以上の、快楽を、齎そう。
[それにはケツで感じる才能がいるのだと知るのは
きっとずっと後になってからである
感度的には、君はその才能が有りそうで何よりであるが
君の恐怖ごと、君自身が欲しいよ
]
萎えるわけなかろう。
嫌でないなら、続けるぞ。
[私も理性の限界というものはあるのだ
そんな不安そうに小さく告げられたら
ほら、元気百倍の不断とのギャップというやつに
胸がきゅっとするものだ
それにほら、快楽に関しては嫌ではないというている
それがわかれば十分だ
ならば欲しいと躊躇わずに求められよう
君が欲しいよ。いとおしい人よ]
そう、それが気持ちいいというものだよ。
[だから慾におぼれ熱に狂い
私の様に、なってしまえばいいのに
求めて仕方ないくらいに。そうでなくば
―――私だけが、欲しがって
君に負担を強いてしまうのが怖い
君が望まぬことをしてしまうのは
堪らなく、自分が許せなくなるから
そう考えれば、なんと自分は勝手な男よの]
[突然、前戯をやめた己を
彼はどう思うのだろうか
言われたから素直に、などと
不安がられてしまっただろうか
――大丈夫だ、心配するな
閨での駆け引きを知らぬわけでも、ない
嫌よ嫌よも好きの内
止めて駄目よは良いわもっと。ということ位
経験者は知っているというものだ
未知への恐怖を、和らげるにはこれだろう、と
同じ男のものを初めて咥えるというのに
躊躇いは微塵もなかった]
…… 、んッ
なに、って。 それは。
[咥えているのだけれどとばかりに
熱に少しばかり焙られた目を、君に向ける
無論君の張りつめた陰茎を口に咥えたままなのだから
喋るたびにそれは吐息とともに刺激となって
君の快楽中枢にダイレクトに
官能をもたらすことであろう
咥えたまま喋られれば、そのまま刺激になることなど
私は本の中の知識から拾い上げていないのだ
勿論、彼のものを口の中に招き入れ
奉仕する姿が、どのように相手からは見えるのかも
(何せ、教本にしたものは
攻め手の視点から描かれたいたものだから
受け手がどのように思うか、というのは
—―想像するしかないのだ。故に
今の君の状態を見ながら少しずつ
昂らせてゆく、味合わせてゆく
同時に君の理性の壁を、蹴り飛ばして)
ぢゅっ、と啜る]
[君の声に艶が混じり始め
駄目だと止める声がもっとと強請る声に代われば
楽し気に目を細めながら、君のたった1つの瞳を見やる
潤んだその中に見えた慾に、堪らなくそそられる
新雪を穢す背徳感。それはこの上ない美酒の様
溶ける色滲む声。彼が交わる前に心配したことなど
吹き飛ばす様に、それに煽られる男が1人、だ
我慢などせず、乱れてしまえとばかりに啜っていたところ]
……
[力込められず頭を押す仕草に、
止める声に。普段であれば止めてやったろうが]
ん は、 むっ
[だが、断ると無言の拒絶
更に力を抜けさせ、慾を表せと男の脇腹撫でれば
中に出してよいのだ。とばかりに奥深くまで咥え込む
頬肉で、喉でぎゅっと固くなったそれを締め付け
解放を、促した*]
[ 尻を使う場合、それは段階を踏みつつ
更にはある程度の才能もいるのだと。
それを知るのはもっとずっと後のことでして
――まぁ、怒涛の流れにもみくちゃにされていたオレはといえば
シロさんの真正面からのイケメン宣言
に
チョロくもときめいていたのだが。
惨めな姿を晒してしまったとして
貴方はそれすらも包んでくれるのだろうか
]
はっ、あっ……
[ 手で高められた頃には、声を我慢するというのも
随分難しいものとなってしまった。
何より、彼が肯定した快楽
が
余りにも心地よく、耐え難いものだったから
無意識の内に、もっともっとと
みっともなくも願ってしまうのも、無理はなく
だから、段々と心委ねていたそれを止められた時
急に頼る先を無くしたような喪失感に
不安になったのも仕方ない
駆け引きする余裕など皆無であれば
言葉通り受け取っても仕方ないだろう!
]
ひぁっ!しゃべんな、って!
やだ、ぁ!あっ!
[ 屹立を中に入れるなど初めてのことで
それが、愛しき人の口内であれば
猶更快楽はダイレクトに脳へと響き渡る
最早嬌声を抑えることすら忘れ
快楽に身悶える男が、一人
新雪踏み荒らし、その中に埋もれていた
土
(慾)
が、徐々に徐々に姿現す ]
ひっ!?
[ なけなしの理性を総動員し、彼を汚したくないと
抵抗した儚き力も 不意打ちの脇への愛撫があれば
――壁の存在など、あまりに呆気ない
]
うあっ、くる、……あああぁぁっ!!
[ その目を両腕で覆い、一際大きな衝撃に身を揺さぶられれば
あっという間に果ててしまった。
どくり、と吐き出される慾
普段自分から発散することなんて、それこそ必要な時だけという
実に禁欲的なそれまでの生き方もあって
吐き出した時の衝撃と快楽は予想以上のものであった、か ]
……しろさんのばかやろう
[ 吐精してしまった。よりによって彼の口の中で
その事実が恥ずかしくて、情けなくて、
気持ちよくて
射精後の虚脱感にろくに動けないまま
両手で顔を覆い隠す巨人さんがいたか
――これで終わりではないと、すっかり忘れつつ
*]
[だからこそ、
――あまりに残酷な運命だと思った。]
[ 彼の声に応えるように狼は耳を傾ける。
アイスブルーの双眸は凪いでいた。
問いかけに対して狼は語る言葉を持たない
ただ、否定するように吠えたりはしなかった。
狼は彼の問いにくぅんと小さく鳴く
主が死んだら眷属はどうなるのか
その心配は無用だとばかりに懐くだろう。
眷属は名を持たない。
少なくとも全て朽ち果てた時から。
しかし、与えられた新しい名は
眷属に、否やクーにとって存外悪くなく ]
( あまりに可愛らしい名前過ぎるけど )
[ その声に応えるように鳴いてやった。
喋れたら良かったのに
クーはその言葉に鳴くこともしなかった ]
( そうだな。もし話せていたのなら
早くあんな奴捨てろって言えたな )
[ 主と子供二人に対して思う想いはあれど
なんだかんだ主を捨てられないクーにも
名付け親である彼の不幸を願ってはおらず
思わず、そんな呟きを浮かべたのだった ]*
[ 息をする。
その度に口許からは泡が溢れて
遮られた視界は真っ暗闇のまま
そこへ、其処へ、底へと沈んでいく。
陽の光すら曖昧な世界。
切り取られた一部分で息をする。
揺らめく波の中に白く透き通った何かが映った。
人の腕だと気づき、払った。
きらきらと光る金糸雀の髪。
海の中にいようと頭に響く鈴の音 ]
[ 誰かの声がよく聞こえる。
無性に叫びたくなって息をする。
唇から漏れるのは泡が二つ。
身を捩りたくなる痛みが突き刺す。
目を抉り取ろうとしても力が入らない。
何から覚めろというのだろう。
分からない。解らない。判らない。
答えなど出ないまま、息が詰まる ]
( ここじゃ、息なんて出来ないから )
[ 首を締めて心臓を貫いて呼吸を止めた。
誰かが悲しむような声が聞こえた ]*
―翌日―
[ 狼は少年が起きる頃には傍に控えていた
念入りに隠されてしまった風貌に
狼は不思議そうに首をかしげる。
彼が服装を変えようと狼の眸には
彼は彼として映っていたからだった。
腹が空くかどうかに対する反応は
同意するように短く吠えただろう。
主がいようといまいと朝だろうと夜だろうと
彼に従い歩く眷属の姿は特に変わりなく映るはずだ ]
[ 少年が歩く道筋を辿るように狼はついていく。
少年が開けた空き部屋は沢山ある。
どれもがちぐはぐな部屋だっただろう。
ぬいぐるみが沢山用意されていたり
キャンバスに塗りたくられた絵だったり
ナイフが引き出しにこっそり忍ばれていたり
性別やその子の性格を表したような室内だった筈だ。
ニクスを模したのだろうか、
幼い子供の落書きだってある。
ニクスは相変わらず変わらぬ笑みを浮かべている。
はたは誰かに向けて綴られた手紙もあった。
羊皮紙に綴られた文字にはこのように書かれていた。
ごめんなさい、やっぱり私には出来ない
差出人は書かれていなかったが、
何か水滴が滲んだ痕跡も残っていただろう ]
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