148 霧の夜、惑え酒場のタランテラ
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| お客様は、故郷から離れて大分経つのでしょうか? 今日こういった形で出会う事が出来て、 僕も嬉しいですよ。 本場の日輪の味を知っている人も、 言葉を教えてくれる人も、多くはありませんでしたから。 酒場ではこういった出会いも楽しいですよね。 お客様も、夜が明けるまで是非楽しんでいってください。 [唇は弧を描いて、話に花を咲かせるのを暫し眺めた。*] (241) 2022/05/26(Thu) 22:58:08 |
| [好きなものの話は、いくらしたって楽しい。 ペガサスナイトのお兄さんとの話は、 弾みっぱなしだ。 >>185] お客様とは気が合いそうで、嬉しいですよ。 美しい景色が宝石だというのも分かります。 そうですね……僕だったら、人魚の海域とか、 シードラゴンとか、後は北の空に靡くオーロラ。 夜に天を駆ければ、 町の明かりが 星 のように見えたりするんでしょうか。 (242) 2022/05/26(Thu) 22:58:39 |
| 良かったらまた、ペガサスさんと一緒に来てください。 僕は閉店時でも、割とこの店にいることが多いので。 勿論、お時間にゆとりがあって気が向いたらでいいので。 [もう一度、あの美しい姿を見たい。 触れることは叶わなくても、 声を掛けてみたら気付いてくれたりするかもしれない。 「どうぞごゆっくり」と頭を下げて、 注文を取りに行った。*] (243) 2022/05/26(Thu) 22:59:04 |
| そんなことないよ。 そうしたいと思わせる、相手が良い人だってこと。 [ユスターシュの"優しい"と言う賛辞に、 緩く首を振る。 >>180 自分が良い人なのか否か、 ここで働く店員たちは自信のなさそうな人が多い。 僕は自信が無いのではなく、否と確信している。 でも流石に、誰彼構わず意地悪するほど、 嫌なやつではないと思うけど。 僕の迷いが晴れたその先には、 暗雲が立ち込めているのかも。 一寸先は闇……なんて言うでしょう?] (244) 2022/05/26(Thu) 22:59:48 |
| [すり抜けず触れた手は、 >>181 自分でも目的の分からないものだったから、 所在なさげに一瞬止まって、すぐに離れた。] 僕はもう子供じゃないよ。 [13年で成長の止まった体に、18年在り続けた心。 プロテアの成人年齢は20歳だけれど、 僕はよく大人びていると評価されるからね。 2歳くらい上に鯖読んでも、問題ないでしょう。 流石に店長までいなくなるとは考えにくいけれど、 何人ここから巣立って行っても、僕は笑顔で見送ろう。 少なくとも今夜、僕の未練が晴れることはない。] (245) 2022/05/26(Thu) 23:00:58 |
| 行ってらっしゃい。 [お客さんに呼ばれるユスターシュを見送った。 >>187*] (246) 2022/05/26(Thu) 23:01:25 |
| [その後、ターバンのお兄さんに所在地を聞いたところ、 紙に地図を描いてくれた。 >>184 「なんで?」と問われるのは当然のこと。 僕のやろうとしていることは、 児戯と思われても仕方の無いようなものなので、 一瞬言葉に詰まるが、正直に話すほかない。] (247) 2022/05/26(Thu) 23:01:54 |
| 僕はこれから、星に願いをかけます。 "このお酒を飲む人達"に、 美味しいと思って貰えるようにって。 僕も生前は知らなかったことなのですが、 流星に願いをかける時は、願いを三回言って、 願いを叶える場所も言わないといけないらしくて。 ちゃんとお願いが届くように、 所在地も言っておきたいんです。 [こんな時くらい、 "子供らしい"と流して貰えたりしないだろうか。 自分の都合に合わせて、子供と思われたがったり、 大人と思われたがったり、図々しい事この上ないけれど。 そもそも今夜はこんなに霧が深い。 星なんて見える筈がないのに、 それでも僕は星に願うつもりだ。**] (248) 2022/05/26(Thu) 23:02:42 |
| (a27) 2022/05/26(Thu) 23:07:12 |
── 続・あの日の話
──
[崖から足を滑らせ落ちた行商人一行の一人を
救助しようと現場に向かった俺は、
無事に目当ての人物を見つけた。
それは女性のように見えた。
長いブロンドの髪。
遠くから見てもわかりそうな濃い目のメイク。
大き目のネックレス、腕輪に指輪などの装飾品。
酒場の女性が着るような深紅のドレス。
胸元が大胆に開いたそれからは
逞しい胸板が見える。
肩を出したそのスタイルは、
よく見ると結構な幅があるように思う。
首元に目を移す。
なかなかの太さに喉仏が見えるような。
いや、これは────……
]
「ああ騎士様っ!助けにきてくれたのね!
あたし、すっごく怖かったの……。」
[口を開く。低音が響く。
あ、これ男性だな。
アリアから降り立ち、近くに駆け寄る。]
もう大丈夫ですよ。
怪我は無いですか?
……いえ、足を負傷しているようですね。
痛みはどうでしょうか。とりあえずは応急処置を。
仲間の皆さんは無事なので安心して下さい。
さぁ、ここから上がりましょう。
天馬に乗って一緒に───……
[少し、考えた。
目の前の人物は男性だと思われるが、
服装や口調はどちらかというと女性寄りである。
ならば女性対応をするべきなのか?
そして相手は足を怪我している。
踏み台化ではなく担ぎ上げるべきだろう。
触って、持ち上げ良いものかと伺いを立てる。]
「えっえっ……それじゃあ、あたし……
お姫様抱っこして貰うのが夢だったの!
」
[俺は夢を叶えた。
重くない?との問いかけに
羽のように軽いですよ
、と答えながら
岩のような重さを体験した。
寒くはないですか、と外套をかけて渡した。
落ちてしまわないように、彼女(?)を俺の体に
しっかりと紐で縛り付けた。
対応は何も間違えていなかった筈だ。
間違えては、いなかったのだが。
]
念のため、後ろからもしっかりと
私に掴まっていて下さい。
…………っ!?
いえ、あの、そこまで強く抱きつかれると
鎧が割れてしまうので、もう少しソフトに……。
「あたしの名前はロザリンド。
ねぇ白馬の騎士様、貴方の名前を教えてくれる?」
[ロザリンドは情報通だった。
次の日には家に御礼の手紙が届いた。
それに返事をして、そこで終わる縁の筈だったのに。]
「エアハート様って、
お父様が騎士でお母様が商人なんですって?
まるであたし達の関係みたいですね♡
馴れ初めってどうだったんですか?
もしかしてあたし達みたいな運命的な出会いだったかも。」
「エアハート様がアリアちゃんと一緒に食べられるように
人参のスコーンを作りました♡
あたしの事をもっと好きになってくれるようにって
おまじないをかけたので是非食べて下さいね。」
("もっと"とは??食べ物は粗末にしませんが
呪文の効果は無かったようです)
[じわじわと、攻め込んでくる。
ついに家にまでやってくるようになった。
"俺は恩人なだけ"そう言い聞かせて対応していたが、
同時に何か身の危険を感じていた。
────そしてついに来た。]
「エアハート様、あたし……
そろそろちゃんとした関係を持ちたいんです。
本当はエアハート様の方から
切り出して欲しかったのだけど
どうか、あたしとお付き合いして下さい。
」
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