人狼物語 三日月国


184 【R-18G】ヴンダーカンマーの狂馨

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住職 チグサは、メモを貼った。
(a15) 2022/11/08(Tue) 20:58:26

【人】 娼婦 セツナ

 
慣れ親しんだ街は、それは酷い様相だった。
私は向かう。あの宝の元へと。
愛しいあの人が願ったあの力の元へ。
一振りの小太刀を手にしながら、けれど、目立つように走るのではなくて、物陰から物陰へ、隠れるように、逃げるように。
欲望を抑えられなくなった人間は恐ろしい物だ。
ただでさえ、その欲を受け止めて暮らしの糧を得ていた私だが、それだって耐えられないと思う時はあった。
娼婦なんて弱いもの。
換えの効く欲望の吐口の最もたるもの。
首を絞めるのが好きな男がいた。
髪を掴んで手綱のようにして犯すのが好きな男がいた。
前戯もろくにせずに痛がるのを好む男もいた。
締まりが良くなるからと尻を叩く男も。
そんな男たちが欲を曝け出したなら、此方は殺すつもりでないと勝てないだろう。
私の力は決して強くない。
だから、逃げて逃げて、この機会に得る物を得て、そうして飛び出すつもりだったのだ。
飛び出して、あの人の元へ。
 
(80) 2022/11/08(Tue) 22:02:57

【人】 娼婦 セツナ

 
そうして物陰を選んで逃げていたからか。
細い道、裏道、人通りの少ない場所。
>>32その、木箱の崩れた奥側の方。
尾のはみ出る広い道の方ではない方から入ってきた私は、彼の正面から見ることになったのだろうか。
それとも、彼は怯えて顔を隠していたか。
人影にぎくり。体をこわばらせる。
相手を睨みつけながら油断なく木立を構えた。
 
 
「…くそっ。」
 
 
小さく悪態が出てしまう。
身を固くしながら彼の様子を窺う。
攻撃的な状態だろうか。
それとも、他害的な状態とは違うのだろうか。
見定める必要がある。*
 
(81) 2022/11/08(Tue) 22:03:26
娼婦 セツナは、メモを貼った。
(a16) 2022/11/08(Tue) 22:05:24

【人】 給仕 シロタエ

[町はどこもかしこも狂気の沙汰
悲鳴 歓声 怒声 嬌声
何かが壊れる音 何かを叩く音 そして何かが落ちる音

誰も誰も誰も、人の話なんか聞いちゃいない!]

 でもいいわ、だって誰も困ってないみたいだもの!

[困るも何も自分のことしか見えていないのだけど
娘もまた「自分にとって迷惑なロクデナシ」以外はどうでもよかったから
周りのことなど知らぬ素振りで通りを歩く
時々手を出してくるロクデナシを殴り倒しながら]
(82) 2022/11/08(Tue) 22:21:19

【人】 給仕 シロタエ

[気まぐれで路地に入ると様々な色に塗りたくられた壁、壁、壁
その前で男が何かを振り回しながら壁を
く染めていく]

 「ははは!そうだ、僕が求めていた
はこの色なんだ!」

[その足元には腕を捥がれた女の死体、男はその腕の切り口で理想の
を描いていた
だけどその
は、見る間に暗く
く変わっていく]

 「なぜだ!? 何故なんだ!やっと見つけた
が!!!」

[男は死体から新たな
を得ようとするが、流れた血はすでにどろりと固まっている
嘆く男が顔を上げ娘を見た、まるで宝物を見つけたような顔で、笑う]

 「ああ、僕の
、理想の
……そこにあるんだろう?」

[女を殺しただろう刃物を取って、ゆらゆらと娘に近づいてくる
ああ、わかるこいつは言ってもわからない
ロクデナシ
だ]
(83) 2022/11/08(Tue) 22:24:46

【人】 給仕 シロタエ

 
何のことかわからないけど、アンタにあげるものなんてありませーん!


[ふん、と言い放つ
男はぶつぶつ言いながら近付き刃物を向けてくる

ほら、やっぱり人のいう事を聞きやしない


をよこせ、とか言いながら突っ込んできた男の横っ面を角材で張り倒す
懲りずに向かってくるなら二度三度、そうして、男が落とした刃物を拾い上げ
その胸元に突き刺して]

 
が欲しいなら自分のを使いなさいな!


[そう言って引き抜けば勢いよく
が迸る
その赤に、自分の流した
にそれでも男は歓喜して]

 「あぁ、これだ……今度こそ、この  
、で」

[よろよろと壁に這い寄り
を塗り付けて、崩れ落ちた]
(84) 2022/11/08(Tue) 22:27:57

【人】 給仕 シロタエ

 満足した、のかしらぁ?

[娘が浮かべるのは朗らかな笑み
だって、あの人は満足そうだもの、
良い事をしたに決まってる!
]

 あら、服が
真っ赤
、最近の流行りに乗れたかしら?

[その色もすぐに黒ずむけれど気にしない
娘にあるのは「またロクデナシを片付けた」っていう満足感、それだけ*]
(85) 2022/11/08(Tue) 22:29:23
給仕 シロタエは、メモを貼った。
(a17) 2022/11/08(Tue) 22:38:27

【人】 略奪者 ラシード

─ 銀鷹公屋敷:博物廊 ─


[青磁色の壁にずらりと並ぶ、
大小様々な草食獣、肉食獣の首。
まるでアラベスク模様のように
円を描くよう釘打たれた蝶に蛾に甲虫。
天井をぎこちなく泳ぐように吊り下げられた
亀やエイ、小さな鯨の骨格標本。
王の前に控える騎士のように、
恭しく膝を立てて鎮座する人骨。
皮を剥いた人間の標本。
人の皮だけの標本。
枝葉めいた神経系だけの、標本。

床タイルの一部は分厚い硝子張りで、
その下にあるらしい、細長く浅い水槽で
生きた魚がゆったりと泳いでいるのが垣間見えた。

此処は晩年、生物学に傾倒した黒鴉公が
キャビネットや水晶宮から更にお気に入りの物を選び出し、
彼の趣味に沿った形式で飾り立てた廊下。]
 
(86) 2022/11/08(Tue) 23:21:10

【人】 略奪者 ラシード


 ……報告で聞いてたけど、悪趣味ったらないな。

[べ、と吐いた唾は透明な硝子に落ちる。
何も知らぬ顔の淡水魚がゆらりとその下を通り過ぎる。
生命の歩み、形、歴史を並べた標本箱も、
略奪者にとっては耄碌老人の玩具箱でしかない。

けらけらと嗤いながら廊下を疾走する使用人女
───たぶん、モップ掛けが楽しくて楽しくて仕方がないのだ───を、二、三歩の軽い歩みで避けながら、
略奪者はずかずかと大股で奥へ、奥へと進んでいき、


歩みは、ある地点で止まった。]
 
(87) 2022/11/08(Tue) 23:22:13

【人】 略奪者 ラシード



  …………ああ、 あぁ……
  やっと、やっと見つけた。見付けられた。
  なんて非道い。けど、もう大丈夫、大丈夫ですよ。


  お迎えに上がりました、我が祖よ。
  
 
(88) 2022/11/08(Tue) 23:22:35

【人】 略奪者 ラシード


[島を混沌に堕とした略奪者は跪く。
騎士の様に。標本のように。信徒のように。

其処にあったのは、漆黒の額縁。
その内側で、腹から開かれ、薄く平され
磔にされた白銀の獣皮。
突き出した鼻と三角形の耳から狼だと分かる。
……だが、狼の物にしては明らかに大きい。
四肢は長く、爪も鋭く、長いたてがみは毛髪のよう。
保護の為の硝子に押し花めいて押し潰された毛並みは
いっそ、緻密な銅版画のようにすら見えただろうか。]


  大いなる狼の祖。
  貴方を、この閉ざされた匣から連れ出します。

  

[がつん。
硝子に突き立てられた鑿から
蜘蛛の巣めいた亀裂が走る。破片が降り注ぐ。
煌めく硝子編の中、滑るように落下した銀色の毛皮は
抱擁でもするかの如くに、獣人の子の身を包み込んだ。]
 
(89) 2022/11/08(Tue) 23:23:06

【人】 略奪者 ラシード

─ キュラステル 市街地 ─


[ 欲望の赤に染まった街を、
  銀の獣が疾駆する。
  分厚い毛皮を背に被り、
  呪の穢れに手を染めて。


  奔る、奔る、奔る。
  彼が地を蹴り向かう先。
  コレクションを積んだからくり車が
  首魁を乗せ、港に向けて走り出すべく
  今か今かとその時を待っていた。 ]*
(90) 2022/11/08(Tue) 23:25:26
略奪者 ラシードは、メモを貼った。
(a18) 2022/11/08(Tue) 23:30:18

碧き叡智 ヴェレスは、メモを貼った。
(a19) 2022/11/08(Tue) 23:38:51

医者 ノーヴァは、メモを貼った。
(a20) 2022/11/09(Wed) 4:06:53

【人】 住職 チグサ

── 街へ ──

[街が近づくにつれて、筆舌に尽くしがたい惨状が露になりました。
 街は、夜の底に沈んでおりました。
 もはや街の基盤を維持する方も狂っておられるのでしょう。
 街灯は、その多くが灯を失い、ただ卒塔婆のように突っ立っているばかり。
 けれど人工的な灯を失えば、夜空が息を吹き返します。
月は昼をも欺く明るさで、影さえも作るほど。満天の星々と共に、じっと人の欲を見下ろしておられました。
 街は、銀月に照らされてなお、赤黒い。
 灯も灯らぬくせ、人々は騒がしく。
 暴力と殺戮に溢れているくせ、辺りに響くは笑い声。
 私はただ街並みの中を歩き続け、老いた眼に惨状を焼き付けて回りました。]
(91) 2022/11/09(Wed) 6:47:42

【人】 住職 チグサ

[路傍には若い女性の御遺体が。顔は原型が分からぬほどに腫れあがり、明らかに性暴力の痕があります。
 その腕に抱かれた赤子は、母が既に死んでいることに気づかず、乳房に吸い付いておられます。乳が出ないことにいら立っているのか、強く噛みすぎて乳首からは血が滲んでいました。
 欲に狂った人々の中に、時折私と同じように呪布を巻いた方がおられます。
 彼らは何をお考えなのでしょうか。私にも街並みにも目をくれず、自らの目的に応じて去っていきました。
 
 また、放火もあったのでしょう>>1:62
 島の北側の空は赤く、夜空をも焦がさんと伸びあがっていました。
 火の光は迷い風に吹かれては千切れ、扇を広げたかのよう。飛び火も時間の問題でしょうか。
 近づいてみれば、きっと火が雨となって降り注いでいることでしょう。
 もくもくと立ち上る煙が、雲に加わっていきます。煙たさにむせび泣きながら、火の粉の残る灰が降る中を歩き回りました。]
(92) 2022/11/09(Wed) 6:48:53

【人】 住職 チグサ

[また、いったいどういうご事情があったのでしょうか。
 頬を赤黒く変色させ、胸に刃物を突き立てられた男性が、べったりと血塗られた壁に貼りつくようにして亡くなられていました。満面の笑みのままに。>>1:84
 その近くには腕を失った女性の死体が打ち捨てられています。>>1:83

 ……あぁ、なんということ。

[筆舌に尽くしがたい情景を、陳腐と知りながらもあえて表現するとすれば、地獄でしょうか。
 私はお二人に丁寧に合掌しながら、安らかな眠りを願いました。]
(93) 2022/11/09(Wed) 6:49:10

【人】 住職 チグサ

一心頂礼 万徳円満 釈迦如来
真身舎利 本地法身 法界塔婆
我等礼敬 為我現身 入我我入
仏加持故 我証菩提 以仏神力
利益衆生 発菩提心 修菩薩行
同入円寂 平等大智 今将頂礼


一心に礼拝いたします。
多くの徳を十分に備えた仏様のお体とお骨に対して、
また、その尊い仏様の、
お骨を納めた供養塔に対して礼拝いたします。
このように私たちが礼拝いたしますと、
仏様は私たちのために姿を現し、
私たちの心に寄り添い、
仏様と私たちは一つになったように感じるのです。
こうして仏様が守ってくれるように感じるからこそ、
私たちは大切なものを得ることができ、
仏様の見えない力によって私たちは救われるのです。
道を求めようと心を起こし、道を求めて行動すれば、
よりどころができて、
皆心やすらかとなることでしょう。
このように、人々を平等に導く仏様の智慧に対して、
いま、まさに礼拝いたします。



[──裏切り者の証を身にまといながら、深々と頭を下げる姿は、見る者からすればさぞかし滑稽だったことでしょう。]**
(94) 2022/11/09(Wed) 6:51:32

【人】 警備員 ジュード

 
 ── 夕方:北西の路地にて ──

[深まる狂気と共に、夜の帳は降りて来る。

陽が落ちる前から暗かった路地は更に黒を増し、
足元に何が落ちているのかさえ不明瞭にしていた。


先刻墜落した娘の身体>>27
彼女の飛び降りた家の家主らしい
壮年の男によって家の中へと連れ戻され。
血痕を残して、路地からは消えていた。

そうして一人と一つの帰った家からは、
ひっきりなしに厭らしい罵倒と
なにかを打ち付けるような音、歪な喘ぎが響くから、

近くの木箱の山に頭から潜り込んでいる男は、
この場も落ち着ける場所ではないのだと理解する。

奇妙な情事の音の響く空間は平穏とは言い難く、
まして此処は路地の片隅。人が通る可能性がある限り、
安寧は簡単に崩れうるものだった。]
(95) 2022/11/09(Wed) 10:31:46

【人】 警備員 ジュード

[もっと安全な、落ち着ける場所を探さないと。

路地に新たな人影が現れたのは、>>81
そう考えた男が、伏せていた顔をあげた時だったろうか。

最初、男は尾の方ばかりを気にしていたが、
何者かが頭の方に居るらしい事に気付くと、
びゃっ!と短く悲鳴をあげて
急いで木箱の山から這い出し距離を取ろうとした。

しかし、漸く相手の顔、身体、手元を見て、
睨まれている事、刃物が握られている事に気付くと、
男もまた身体をこわばらせる。]


 あああっ あ、あの あのっ!

 あぶない!近付いたら、そのっ あぶないです!
 ころしてしまいますっ!これ、べとべと、毒です!どく!

 あっ、 そ、そう!
 おれがどきます、すぐどきますから
 だからっ!きっ、切らないでくださいっ……!!


[己のまみれた粘液を指差して毒だと言い、
逃亡の機会を求めて命乞いを唱える男に対して、
彼女はどのような判断を下すだろう。**]
(96) 2022/11/09(Wed) 10:33:44
警備員 ジュードは、メモを貼った。
(a21) 2022/11/09(Wed) 10:39:59

【人】 給仕 シロタエ

[通りは相変わらず大騒ぎ
いつもはいい子の子供たちが菓子屋に群がって、手も口もべとべとにしながらお菓子を貪っているし
それを嗜めるはずの老店主は、店の隅で酒瓶と共に転がって動かない
犬を犯そうとして逆にモノを噛み切られ、それでも腰を押し付けてる男の後ろから
別の男が尻を狙って弄っている

娘はそれもただ眺めるだけ、だって自分には関係ない
それに、迷惑そうじゃないもの、
構わないわ!


そんな通りの真ん中を、銀色の何かが駆けていく>>90
犬にしては大きくて、そしてどこか気高く見えて]

 あら不思議な子! 蒐集されないように気を付けなさいなー

[なんてのんきに声をかけてみた
まさか蒐集されていたものが「逃げ出した」なんて思わないから
その獣に興味を引かれたか、後を追いかけ捕まえようとする学者風の連中ごと見送って
別方向に歩き出す]
(97) 2022/11/09(Wed) 20:16:19

【人】 給仕 シロタエ

[通りを少し逸れると小さな広場
いつもは人々を癒す木立には、奇妙な果実がいくつも揺れている]

 誰かに迷惑をかける前に、って、良い事ね!

[それぞれの思惑なんか知らない、だけど「死んでしまえば迷惑はかけない」から
この場合娘の頭には後始末や葬儀のことはない、だって自分には関係ない
そうしている間にまた一人、新たな果実がぶら下がる
枝は鈴生りで今にも折れそう!
なんて思っていたらいい音を立てて今ぶら下がったばかりの枝が折れた
落ちた男は虚ろな目をして立ち上がり、別の枝を探してまたぶら下がる

いっそ手伝ってあげようかしら?
でも、誰にも迷惑かけてないから放っておきましょ!

そうして変わらず朗らかな笑みのまま
花壇の花の香りと果実から漏れた汚物の臭いが混ざり合った広場をあとにする*]
(98) 2022/11/09(Wed) 20:18:33

【人】 娼婦 セツナ


 ── 夕方:北西の路地にて ──
 
死体なんて気にしていられない。
此方が被害者にならないよう、そればかりを気にしている。
だから、転がってる死体には目もくれなかったし、今気になるのは目の前の男のことばかりだった。
ここで見てしまって、いきなり掴まれるかもしれないのだ。
いきなり犯されるなんてものは良い方で、そんな事は毎日やられている。
想像もできないようなえぐいことを強要されたら。
死んだ方がマシと思うようなことをされたら。
そう思うと、男の存在を確認した時、どうしたってその危険性を確認したくなっていた。
 
いきなり殺せなかったのは、自分の中に残る人の理性というものだろうか。
 
(99) 2022/11/09(Wed) 20:54:24

【人】 娼婦 セツナ

 
「べとべと? 毒?」
 
 
>>96悲鳴をあげたかと思いきや。
物騒なことを口にする男を訝しむ。
どうして毒なんて纏っている?
見たところこの怯える男は、欲望を隠すための赤い布は身につけていないよう。
とすると、これがこの男の欲望?
だとするとうわあ、と思わずどん引いた。
よく考えればこれがこの男の、種としての特徴かもしれないと思い痛れたかもしれない。
しかし、今は非常事態。
そこまで冷静に考えつくことができず。
 
 
「毒浴びるなんて…変態…?」
 
 
その毒を自分で浴びている分には良い。
けれど、いつそれが「君もどう?」となるか分からない。
道を明け渡すという男に油断なく切先を向けながらじりじりと背を向けずに横を通り過ぎようとする。
此方に攻撃してくるなら許さない。
少しでもおかしい挙動を見せれば、その切先は彼の肌を裂くだろう。
 
(100) 2022/11/09(Wed) 20:54:53

【人】 娼婦 セツナ

 
「近づくだけで人を殺すような毒をまとって
 平気なのは種族のこともあるでしょうけど
 …気持ち悪い。」
 
 
それは、ほとんど独り言。
吐き捨てるようにつぶやいた言葉が苛立ち紛れに零れ落ちる。
あの毒は接触したら? 吸い込んだら? 摂取したら?
どんなふうにきいてしまうのだろうと思うと、その危険性に鳥肌が立った。*
 
(101) 2022/11/09(Wed) 20:55:13

【人】 医者 ノーヴァ



  「死にたいけれど、死ねないの。
   私は彼らにとって大事な人なんだって」


[ひどい風邪を拗らせ入院した──自分と同じく尖った耳の、オッドアイの少女は自嘲的にそう言った。
口や鼻、排泄孔──穴という穴から花を吐き出す彼女は、3ヶ月前にこの島に連れてこられた“標本”のひとつ。普段であれば水晶宮に留まらなければならない存在。

常日頃から蝶よ花よと大切に守られてきた異色の瞳は、輝きを失い濁っていた。]


    「自由になりたい。」


[うまくここを抜け出せたらどこへ行きたい?
なんとなく差し出した問いに、少女は明るく「海に入ってみたい」と答えた。
生まれつき虚弱で、ろくに外にも出してもらえない彼女の願いは、きっと叶わないだろう。

…………“今のまま”では。]


 
(102) 2022/11/09(Wed) 22:59:15

【人】 医者 ノーヴァ





 「先生はいいな。
  自由にお外に行けるんだもの。
  好きなものを食べられて、好きなものが着れて。」


 「ただそれだけの事だよ。
  少しばかりの自由を与えられているだけで、
  全体的に見れば僕だって、不自由ばっかりだ」


 「でも、立派な肩書きを持っているじゃない。
  それも全部、かりそめだっていうことなの?」


 「さあ、どうだろう。
  君がもっと賢くなれば、視界がもっと広がれば、
  わかることもあるかもしれない。」



[慈しむように、愛おしむように、研究者たちがそうするように。
そこに秘められた可能性を理解する。
そこに込められた欲望等を理解する。
……彼女に傷一つつけないように、と釘を差した彼等の気持ちは大切にしなくてはならないから。

齢16の彼女の頬を細い指先で撫ぜた後、ゆっくり視線を重ねるように、額をぴったりと重ね合わせて─────、]


 
(103) 2022/11/09(Wed) 22:59:57

【人】 医者 ノーヴァ




   「 この島には、大切なものと
     大切にするものしかいない。
         
“標本”

     ……僕は君と同類のようなものだからね。 」



   ( 君の望むように扱ってあげられる。
     ……だから、安心してお
りなさい。 )



 
(104) 2022/11/09(Wed) 23:00:40

【人】 医者 ノーヴァ



    [数日後、少女は心臓麻痺で息を引き取った。
    
「ただの風邪ではなかったのか?」  「今後の研究はどうなる!」

    
「資産が…研究費用が…」 「何もかも終わりだ…」 「上になんと言えば、」

     行き場を無くした怒りは、
     やがては無意味な絶望となる。
     大切なものを無くした水晶宮の担当職員は
     身体の螺子が外れたように震え、呆然としていた。
     その瞳には何も映さず、感情も消えている。]



[予想外のアクシデントに見舞われた、
大切な患者を救うことができなかった。
そんな悲痛な表情を必死に装い続けながら、
かりそめの謝罪で頭を下げたその瞬間。
───目が、瞳孔が、頭の中が勢いよく開かれるような、
   そんな奇妙な快感を抱く。]


 
(105) 2022/11/09(Wed) 23:00:55

【人】 医者 ノーヴァ



[彼女の哀れみなんかより、
解放させた充足感より、
その力の抜けた表情が、冷や汗で濡れた額が、
何よりも興味深く、愛おしいものに見えたから。

悲観にくれて顔を覆う振りをして、指の隙間から覗き見る。]



   
  きっと最初から狂っていた

   
「 僕は間違っていなかった!! 」



[人生ではじめてのヴァンダリズムは、まるで麻薬のように。

ひた隠しにした己の歪んだかんばせには、まるで道化師の化粧を施したような、不格好で美しい刻印が浮かび上がっていた。]



(106) 2022/11/09(Wed) 23:01:10

【人】 医者 ノーヴァ



[魔人の中には、最大限迄力を発揮した時、激しい感情を抱いた瞬間、顔に特定の刻印が刻まれることがある。

代々医療に役立つ自身の血脈が病院長としてこの島に“収納”されていたのも、その美しさ故だったのかもしれない。
母が異常に“破壊行為”を厳しく躾けようとしたのも、ただやんちゃなだけの息子には縁のなさそうな異常者の話をしたのも……或いは────……


嗤っているのに、頬に描かれた涙の印は興奮の裏に隠された悲哀だったのかのか、今はもうわからない。
再び学者たちの前に現れた時には、そのかんばせからは何もかも消え去っていたから。*]


 
(107) 2022/11/09(Wed) 23:01:27

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 

 ──── 過ぎし日々;昼下がりの安息

 [経験は総ての人にとっての宝である。
  そう説いたからこそ、業火を免れた場所もある。
  例えば、罪過の象徴たる地下の蔵書の数々だとか。]
 

 [少年は道すがら、出力された写真を眺める。
  光の取り込みようではない、鮮やかな一枚。
  あの鳥は初めから青かったのだろうか?]


 
(108) 2022/11/09(Wed) 23:18:05

【人】 碧き叡智 ヴェレス

 

 [少年は道すがら、出力された写真を眺める。
  光の取り込みようではない、鮮やかな一枚。>>0:145
  言葉はなく。逡巡もなく。ただ唇を密かに噛み締めた。

  ややあって駆け込んで来たもう一人の警備員の存在は
  口にこそしなかったが、いよいよとも言うべき
  焦臭さを感じてもいた。

  既に昼餉時を外れつつある、
  暖かな陽気の中を歩く。
  その光景こそ、副葬品に選ぶのに相応しかったのかも
  知れないが、言えなかった。

  写真を撮る建前を思いつけなかったから。]


 
(109) 2022/11/09(Wed) 23:18:18
 




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生存者 (6)

シロタエ
13回 残----pt

一応いるのです

チグサ
7回 残----pt

皆さんありがとう

ヴェレス
28回 残----pt

 

ノーヴァ
9回 残----pt

 

ジュード
20回 残----pt

 

セツナ
0回 残----pt

ちょっと体調不良

犠牲者 (1)

バルドゥイン(2d)
0回 残----pt

 

処刑者 (1)

ラシード(3d)
2回 残----pt

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文明開化 by sin
カティサーク by apricot with y_hyuga
月狼学園 / 人狼署 / 狼達の軍歌 by apricot
花一匁 / 桃酔郷 by さね
po!son / Girl's Talk by pure_g
madparty by シロクマ
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曲芸会 / 曲芸会Hello! by otokasa
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瑞洋館 by ういろ
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かくりよ by plmi
桃色concerto by 桃昆布
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人狼ヶ谷学園の放課後 by 竜山明日佳
bAroQue / tradimento by souya
Bokuyume. by 卜部
FGOキャラセット by 有志一同
魔法少女は眠らない by 魔法少女チップ企画
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噛志野医院 by manamiz
メギド人狼 by メギドチップ企画
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歳時抄 by 小由流
文アルセット by 文アルセット企画
荘園パック by ARC(企画代表)
Friends by 真知
城下町の酒場 / 大神学園 by じっぷ
エッグ by 朧恩
ぐれすけ・ぷらす by 純
ニューホライズン by youden
バーバチカ / プトロレ by たべ
ユメツナギ by 天瀬春日
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御常紀学園 by HS_29
オハナシノクニ by オハナシノクニ制作委員会
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花園女学院 / 他種族孤児院 by はこみ
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おりふし学園 by めんるい
Fairytale Syndrome by hTuT
Salute by むくっこ
Le parterre by イヌバラ
Troopers by 人類管理連合
お野菜キャラセット画像 by 無料素材倶楽部
Siuil a Run by 匈歌ハトリ
紫煙をくゆらせ by 空砂
RocketPencil by 山本羅刹
エトリエ / エトリエ・戦国 by とり
ボワボンボン by あとらそふと
古の迷宮 by とり夫
JEX Online by katarazu
煌夜の決闘 by ジュエルセイバーFREE
こだわりアイコン by fatcow
トランプ画像 by しろま空間
リンソン by moonpupa