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【人】 従業員 ルミ────うん。 [ 頭を撫でられ、こくん、と頷くに留める。 家族だからという前提で成り立つ事象は沢山あって そこに適応するのはきっと難しい。 大事にしてくれる人を大事にするという、 愛の返報も決して上手く出来るわけではないけれど。 諦めない未来があればいいな、──なんて 柄にもないことを考えて、掌を受け入れた。 シンプルな事柄も自分にとっては複雑だ。 けれど彼と一緒にいて直面する事実であるなら、 決して嫌な気はしない。 ] (25) 2024/05/20(Mon) 23:37:29 |
【人】 従業員 ルミ[ 交換条件のお願いは無事に成立したようだ。 他の女性陣が希望を打ち砕かれるくらい、 甘ったるい匂いでマーキングする気満々だけれども 一度そう言ったなら撤回は聞かない。 ] 約束ね。忘れちゃ駄目だよ。 忘れさせないけど、わたしが。 [ 余計な虫は生まれる前に潰すに限る。 或いはもう芽生えてしまった後だというのなら、 匂いで命を奪ってやってしまえばいいのだ。 会社で彼の笑顔や優しさにつられた虫たちを、 わたしの縄張りで呑み込んで殺してやるの。 ] (26) 2024/05/20(Mon) 23:37:36 |
【人】 従業員 ルミ[ おんぶが恥ずかしいのは、 幼い頃の記憶が同時に蘇ってくるからだ。 大きくなった今、子ども扱いは流石に羞恥を覚えるし それくらいの感覚はある。 ──が、だからといっておんぶも抱っこも 全て拒否したいわけでは勿論ない。 なんならあまり記憶にない抱っこをされてみたいし、 隙あらばひっついていたいのだ。 ] んふふ、どうしようかなー 後でからかうネタにしちゃおっかな。 [ などと意地の悪い、猫のような一面を見せながら 上肢を預けてくすくすと笑う。 そのままゆっくりと抱き上げられ、 バスルームがまるで遠くにあると錯覚するほどに 遅い足取りへ、楽しそうな声を零して。 ] (28) 2024/05/20(Mon) 23:37:45 |
【人】 従業員 ルミ[ りんごは重力と一緒に地面へ落ちた。 森の中の小屋に、七人の小人はもういないし 助けてくれた狩人も毒林檎を盛った魔女も闇の中。 出会った二人に原初の罪があるというのなら 偽物の運命を背負って生きていく。 本当の運命に出逢わない道を選んで、 ──そうして二人だけの世界になれば 贋物だって、ただの運命になれるでしょう? 傷も痛みも過去も全部互いの指にはめて、 一生外せない誓いにしようね、お兄さん。 ] (29) 2024/05/20(Mon) 23:37:54 |
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