114 【半突発R-18】Snow white Festival【飛び入り歓迎】
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視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
女のやわい細腕は、存外簡単に彼を押し倒した。
―――― 休もうと言っている言葉は聞こえていたけれど、
胎内の熱に突き動かされる女には、
単なる愛おしい男の声でしかなく 制止を受けられない儘。
「 …… っ、ふふ……
そんな、顔も するんだ……? 」
消え入るように微かな声を聞いて、
はいそうですかと頷けるならこんなことはしていない。
涙の海に滲んだ右目を見つめ、いたずらに笑って
ぺろりとまっかな舌を覗かせた。
立場を逆転されても女の腰を支えようと伸びる腕は、
どこまでも忠実で見上げた飼い犬めいた精神だ。
男を押し倒すような姿勢を崩し、後ろへ下がると
兎は「口で」という言葉に反応していた熱へ触れる。
緩やかにウェーブを描く髪を耳へ掛け、
ちいさな口を開けば、女は彼の昂ぶりをはむりと食んだ。
「 んぷ、……ん、む……ぁふ… 」
そのまま徐々に口内へ怒張を迎え入れるように沈め、
裏筋へ舌を這わせ、ちゅう、と先端ごと吸い上げる。
口に入りきらなかった根本は指先で擽るように撫ぜて
兎族特有の人間より温かな口内と舌で、
彼の熱を包み込むようにあまく味わえば。
そう呟くように言葉を落とすと、再び熱を咥え込み
つるりとした舌を精一杯使いながら
じゅぷ、とはしたなく響く水音のことなんて気にも留めず
緩やかなストロークを繰り返し、時折強く吸い上げて。
散々好き放題に快楽で苛め抜いてくれた人魚を、
どうにか善がらせてやりたい――と。
内心で抱いた欲のまま、女は兎が好物を頬張るように
彼が喉奥へ白濁を零すまで、口の奉仕を続けるのだけれど。*
――…、ラヴァ、性根が悪くなったか?
[役得だと淫靡な光景に見蕩れるのは条件反射というもの。
息も揃わぬうちにペースを乱されるのは男として
納得しづらい部分はあるので、複雑そうな面差しで。
理性のある彼女が今の状態を見てでもいたら、
卒倒しそうだと思考の端で。
この報復は是非そうしてくれようと思い描くほど
己の招いた『薬』の効果に何処か達観しながら
男を屈服させて得意げな草食動物を見守る。
マウントを取った彼女の顔が両脚の間に埋まるのに
落ち着かない気分ではあるが、この可愛らしい生き物に
もっと欲しいと甘えられたら最早お手上げの降伏に尽きる]
っ……? は…、
いや、…っ ラヴァンドラ、待て、
[オーラルの経験は有るが、スライムを溶かしたかのような
異様な滑りけと、蜜壷を彷彿とさせる体温の高さに
これが平常なのかと不安で震えた。
接吻で知った彼女の口内や舌は確かに熱かったが、
果てを見て敏感な部位で受けるとその感覚も真新しく。]
ンンっ……?!
[裏筋を辿る軟体にざわりと背が擽られる思いだ。
彼女の腔内に押し込められた熱源は脈動を確かに伝え
吸われるとカウパーで暖かな口蓋を濡らす事だろう。]
っは…、――、ぁ……
[鈴口を擽る刺激と共にこちらを窺う女に
示しがつかない心境は落ち着かず、
いやでも染まった顔を覆うようにして。
どんなに欲に濡れても、我を見失っても
愛しい兎の浮かべる笑みは、甘く。]
……………悦い、
[そう答えるしか無いだろう。
羞恥混じりであるし、ぶっきらぼうにもなるが。]
あ――…、待て、あんまり、
[全部口に、 …その言葉を反芻する間も無く
しかと咥えなおされてしまい、熱の筒で扱かれると
快感が早足で駆け巡るようで、
与えられる刺激だけでは無く、余りにも淫猥だった。
何処を餌にしているのだと悪態をつく余裕は奪われ
はぁはぁと上がる呼吸をどうにか整えようとするが
甘い快楽に腰まで痺れて、体が重い。]
| ――後日談/とある行商人との会話――
[君と結ばれて少し後、僕はある人と会っていた。
ポルクスが親方と呼ぶ、行商人の彼。 忙しい合間にどうにか時間を作ってくれたであろうその人に こうしてあらためて会うのはやっぱり緊張した。 それでも、一商人として、そして一人の男として 今回のことに筋を通さなければならない。
彼の弟子であるポルクスを愛していること、 真剣に交際と、結婚を考えていること。 このことを彼もとい彼女の両親と家族にも報告すること。 そして先程告げたことについての了承を求めてから。 彼に、深く頭を下げた] (299) 2021/12/17(Fri) 23:08:36 |
| [頭を上げるように言われて、 そのまま顔を上げて、彼へ向き直れば。 ここで、一つの問いかけをしてきた >>0:132] 心で、金で、買えるもの……。 [少し考え込むように、頬から顎へ手を添えると瞳を伏せて考える。 そうして、ややあってから] 心で贖うことができるもの……これが正解かはわかりません。 [そもそもこの問いに正解と呼べるものはあるのか。 思い浮んだものの全てが、正解であるような違うような そんな気がして、躊躇うような声音になってしまうけど] でも、僕はあのとき確かに。 ポルクスと心通わせて、『未来』を得ました。 (300) 2021/12/17(Fri) 23:09:30 |
| 『未来』というのは少し語弊があるかもしれません。 でも、そうとしか言いようがない。
……彼女と、一緒に生きていたいと思いました。 他の誰でもない、彼女と幸せになりたいと思いました。
臆病者の僕が、勇気を貰いました。 非力で虚弱で情けない自分が、変わりたいと思いました。
何もかもを自分の運命のせいにしていた自分が、 自分が望む未来を生きるために、 ……そのために前を向こうと、そう思いました。
全部、ポルクスのおかげなんです。 彼が僕に向けてくれる、その想いが、 僕にたくさんのものを与えてくれた。
[運命は確かに変わった。 それを確信しているのは、きっと今は自分だけだけど]
(301) 2021/12/17(Fri) 23:10:39 |
| だから、今度は僕が。 僕の意志で、僕の心で、僕らが共に歩む未来を贖いたい。
たとえ反対されたとしても、 僕は自分の望みを違えないし、 ポルクスと共に在ることをやめるつもりもない。 ―――…それが、僕の答えです。* (302) 2021/12/17(Fri) 23:11:23 |
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