7 【R18】鈴蘭の村:外伝6〜カフェリコリス〜【RP半再演ペア】
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っ、ああっ、ああぁ……!
[ 快楽に揺蕩っていた頭を一気に揺り戻すかの如き衝撃
それまでぼんやりしてた意識は響く痛みに覚醒し、
ぎゅっと目を瞑ってその衝撃に耐えようとした。
――それでも、裂ける程の痛みではなく
あくまで慣れないが故の、であったのは幸いだろう]
はぁっ、はい…った?
[ やがて、一番きつい部分を超えれば後はゆるやかに
熱棒は収められる。
身を屈め、互いの雄同士を擦られれば
零れるはずだった嬌声も、口づけに呑まれゆく。
――奇妙な感覚だった
本当に入っているのか、と意識を腹に向ければ
確かに感じる彼の形に、また思考が溶けていく。
痛みと息を今しばらく収めれば
ようやく、準備も整っただろう。
……そして、はしたなくも
彼の熱を自覚してしまえば ]
も、うごいていい、からっ……!
[ 早く溺れたいと、期待に突き動かされ
オレは乞うてしまうんだ *]
( ――――調子が狂う、 )
[そもそもとして、先に崩れたのはどちらか?…うるさいな]
『お前さんにはさあ、
人情っつーもんがなんか足りねーんだよなァ……
被告の未来少しでも考えたことあるか?
勿論、冷静さは大事だよ。
平然としてられるからこそ仕事が早くて、
結果出世出来てる訳だがね』
[昨年の年末、慌ただしい師走の半ばのこと。
所長から突然のお呼び出しを食らい、直々に何を言われるのかと思えば開口一番これだった。
法に照らし合わせ判例を参考にして、妥当な判決を下しているつもりだと答えた。罪人に慈悲はない。
「何か問題が?」と尋ねると、所長は何か思案するように顎に手を添えた。]
『ん〜……いや。何も。
そういや面白い仕事があるんだが、
手の空いてる奴が居なくてな。
お前さん、やってみねえか?』
仕事でしたら。
僕で宜しければ、何なりと。
[よく確認もせず常の業務と変わらないものと思い込み、受けてしまったのが全ての発端だった。
渡された資料にレインボーポップ体で踊る、
『
』の文字。
随所に散りばめられたもちっとした狸のイラストは、マスコットキャラクターのつもりであるらしい。
面食らって思わず糸目が点になってしまったあの日を、僕は一生忘れないだろう。]
[何せ僕は、初めて彼が渋々声を掛けてきてくれた時、]
お役目ご苦労ですね。
店長の忠犬君。
[最初から喧嘩腰での挨拶をした。
一発殴られても何の文句も言えまい。
今は共通の笑い話である、懐かしい昔話だ。]*
夢、か。
様子を見るに悪夢じゃなくてよかった。
どうせ夢を見るなら優しい夢がいいだろう?
[ 夢を見ることすら許されない環境
彼女から聞いていた村と
彼から少しずつ明らかとされる村の様子では
大きく異なっているように見えた ]
君がまるでそうじゃないといった具合だ。
[ 誰かに想われた子供の証
彼は違うというのだろうか ]
君達は知り合いだったのか?
あの子から聞いていた話と君から知った話、
随分と違うような気がしてしまうけど……
[ 彼の態度は謙遜ではなく本音だろうか ]
確かに君とあの子は違う存在だと思う。
君は正しく月のようだよ。
どちらも優しいことには変わりない。
[ 励ますような言葉を向けたのは何故だろう。
落ち込んでいるように感じてしまった。
負い目を得ているようにも思えたからだ。
中途半端な微温湯を与えてどうするのだろう。
彼の答えを耳にして落胆の色は隠せないが ]
待つことには慣れてるんだ。
大丈夫だよ。
俺にはその可能性があるだけで随分……
[ 救われているから。
人に殺される事で贖罪となるかだなんて
男にとっても最早分からない。
唯の自己満足に彼を付き合わせている。
そんな自覚だってあった ]
……そうかい?
こう見えても慣れているから、
口にしたいものがあればいつでも願って。
それから此処にある果物も食物も、
君の好きに持っていっても構わないよ。
[ 日常を思わせる会話は眩しい程に人らしい対話であった ]
[ そう、人に憧れた化物がかつて望み、興じたやりとりだ ]
[ だが、続く彼の言葉は、
化物を化物として突き落とす尤も簡単な台詞だった ]
……そうだね。摂らなくてはならない。
君が来る前に訪れた少女からも
随分と得ていなかったから。
俺は薔薇の精気だけで生きられる程
人のように愛を知った生き物ではないから。
[ 冗談、だったのか、どうか
砂の城のように溢れる音色に儚さを感じ
自然に笑う少年に何とも言えない顔をする。
泣くのを我慢する子供とよく似た表情だった ]
[ その表情は彼の境遇を知り、
より深く眉を下げさせる一因となった。
彼は、要らない子として訪れたのだという。
淡々と述べられる言葉に男は唇を引き結び
事実だとばかりに言い切れた彼の過去に憐憫を感じた。
だからとても、気にしないなんて、
この男には出来なかったのだ
彼は確かに彼女と違う。
彼女は運命に翻弄されたが神に愛されていた。
その彼女の息の根を手折ったのは他ならぬ怪物だ。
彼女に何の罪もなかったのだ ]
[ しかし彼にも何の罪もない。
眸の色や髪の色が物珍しい。
ただそれだけで過酷な日々を送ってきたのだろう。
それこそ男が目を背けたくなる事も
彼が息をする為には必要だったのかもしれない。
だが、それだから良いと言い切れないのは何故か ]
そんなもの、答えでも何でもない。
この世に生まれて不要な命など、ない。
……俺、は。
[ 答えられない。
顔を背けて目を閉じて口を噤もうとした。
しかし、それよりも早く彼が問うた ]
大切、大切な、もの?
セレン。
そんなもの、怪物には……。
[ ないんだろうか。
今も尚たった一人の少女の死を引き摺り
彼女と同じ名を持つ少年に運命を押し付け
彼の境遇を知って尚、死にたい想いに囚われている。
そんな身勝手な男にとっての大切なもの。
男は、何故、人の真似事をしたのだろう。
考えて、考えて、考えて、
それから困ったように笑ってしまった。
自身のどうしようもなさに胸が焦げ焼けてしまいそうだった。
いいや、灼かれてしまえばよかったのだ ]
同じに、なりたかったんだよ。
[ ぽつりと、独白めいた呟き。
まるで懺悔室で囁くように男は指同士を絡めた ]
君達と同じように、人のように。
[ 視線は落ちる。水の底に沈むように ]
…………生きたかった、のだろうね。
私は私の中の化物を殺して、それから
……きっと、同じになって死んで、
そばに、いたかったんだ。
[ 自嘲気味に笑う男は彼にどう映るのだろう。
どうしようもない顔をしている。
だから男は自分の表情を隠すように
また一つ、一つ、笑みを浮かべた ]**
貴方は、悪夢でも見た?
[ 何気ない日常を綴るのと同じに、
擽るような呼気の混じる声音を鈴のように響かせて。
慰めを感じて目許を緩めて見せはしたものの、
唇が綴る言葉が的を射抜いているなどは気付かずに。
うん、と肯く稚い仕草。
揺れる髪をさらさらと肩から落として、
問いのどれに対する仕草かは言葉で静かに継いでいく ]
そーだね、多分、違うんだと思う。
あのこは誰かに愛される素質も、資格もあって、
ぼくはなにも無かったんだ、そういう違い。
同じ場所にいても違うなんて不思議だよね、世界って。
[ 慣れていることだ、これも。
故に憐憫を誘おうとしているわけでも何でもなく、
ただ事実だけを伝えているに過ぎない淡々とした口調で。
穏やかな笑いは崩れることなく、
子供らしからぬ諦めを宿し、笑顔は保たれたまま ]
どれくらい待ったのかな?
……なんて、そんなことも知らないのに、
貴方にもう少し待って欲しいって。
自分勝手にも言えちゃうんだ、ぼくは。
ニクスさまが辛そうなのが凄くわかるのにね?
[ 月のようだなんて綺麗な言葉に、
滲んだのは自己否定の言葉の羅列ではあった。
物心というものを知った頃から奴隷で、
否定され続け、やがて憶えて深く沁み込んだ記憶。
だからこそ睫を震わせただけで流して、
双眸を細めて言葉を受け取ったことだけを知らせつつ。
寂しそうな夜の怪物に己の醜悪さを伝えて、
日誌に残されていた少女の優しさと重ねる違和感を誘う ]
ぼくを飲んでいいんだよニクスさま。
貴方がぼくに殺されることを望んでるなら、
吸いつくして殺しちゃうなんて間違いはしないでしょう?
[ そうして、応えるように林檎をひと齧り。
蜜の入った酸っぱい甘さに目を細め、
子供らしく意識を散逸させた食事の仕草を模して。
ほら、美味しいと、双眸を細めて訴える。
己の感覚であっても飢えの痛みを知るからこそ、
何より、日誌に綴られた切実を知ったからこそ。 ]
[ 不要とされたから売られて、
都合がいいから生贄に選ばれて。
ここにいる子供の前で綴られる言葉は、
どれも優しい残酷さに満ちてはいるけれど。
彼がそれを否定するならそう受け止めるしかない。
己も不要ではないなら何のためにあるのか、
不器用でも導き出した答えを囁いて、誘って。
不要ではなかった子供だというのなら。
未だ殺せない手のかかる子供に価値があるのなら。
ピアノの椅子に並んで座る喉は白く、無防備に ]
怪物とか、人間とか、関係ないよ。
[ 彼が手を伸ばせば直ぐに届く距離のまま、
零れた独白に共鳴させる音は、細やかな響き。
邪魔をしてはならないと身に染みている。
彼の心の内から滲む色合いは複雑で、
だからこそ添えた言葉は肯定のような否定で。
彼がなんであってもいいのに。
ここに来た子にとってはたったそれだけの話なのに。
そんな風に思うも彼が割り切れないことも、
抱えた感情の重みは彼しか知らないのも理解して ]
[ 笑顔の仮面に何を隠しているのかは、未だ。>>$104
手を伸ばせば届く距離だからこそ、
想像でしか埋め得ない感情の行方を探るように ]
……ぼく、頑張るから。
[ 指を伸ばして撫でるように触れたのは歪に笑う頬へ。
過去の記憶を振り返ってもたったひとつだけ、
己が唯一知る他人からの優しい仕草を写して返す。>0:216
彼はきっと意識していなかっただろうけれど、
己が人に優しく触れられた経験は、これしかなくて ]
[ 人のようになりたい怪物を――
人を殺していないから怪物とは違うと諭す彼を、
殺せば己は何になるのだろうかと考えながら。
その思考の意味のなさに、すぐに気付いて散らす。
夜にしか生きられない月の子供は、
夜を失えば消えるしかないのだから答えは自明だ。
だからあとは死なない為に生きて来た己を殺し、
たいせつなものに縛られた夜を、
眩い陽へ還すための感情を産む時間を作るだけ ]
[ 解放が、赦しが、殺すことなら。
そうしてもいいと想う感情とはなんだろう。
何もなかった己が抱いた疑問の答えこそが、
きっと、己のたいせつなものなのだろうと考えながら ]
あなたが何であっても殺せるように……
皆みたいに、思い止まらないよう頑張るからさ。
[ だから大丈夫と囁いて仄かに笑いながら。
何が大丈夫かを――その解釈を夜に託して、
大切なものを知らない子供らしく無邪気を装う。
そうすることくらいしか己にはできないのだから ]**
[可愛い、いとおしい
――告げるのはなんとも気恥ずかしいが
それでも君の笑顔を見れるなら
閨の時くらいは、すとれぇとに言っても
良いのではないか、と思う
視線が交わる。潤んで蕩けた君に
私は、慾を抑えきれそうにない]
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