人狼物語 三日月国


148 霧の夜、惑え酒場のタランテラ

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視点:


【人】 少年水夫 カイル

 
[ターバンのお兄さんの接客に一段落ついたので、
 一度店内を見回してみると、
 注文がまだなお客様を見つけたので、>>247
 「いらっしゃませ。ご注文をどうぞ」と促した。
             何度か見に行ったことのある、
             占い師のお姉さんだ。>>0:406



  お薦めですか、そうですね……。
  お客様の瞳の色のように綺麗な、
  
マリブサーフ
なんて、どうでしょう?
  
  霧の夜のように白く霞んだ、
  
ネバダ
も今夜にはお似合いだと思います。
  柑橘系の爽やかなカクテルですよ。

  唐揚げ、承りました♪


[とりあえず2つほど候補を挙げてみる。 
 どちらも甘目ではあるのだけれど、
 甘いものは駄目と言っている風でもなかったので、
 駄目だったら考え直そうと、お客様の様子を窺った。**]
 
(0) 2022/05/25(Wed) 0:29:56
少年水夫 カイルは、メモを貼った。
(a1) 2022/05/25(Wed) 0:33:09


[どの話題の合間だったか
どぶろくの話題を出したのよりは後だったと思う

褐色の肌、ターバンの男性の言葉を小耳に挟んだ

 
『戦争で村が焼かれた時』
 ……そわっとした感覚が一瞬項を駆け上る。


アタシは村を焼く大きな“仕事”は請け負ったことはない。
その結果が齎すであろう哀しみに目を瞑り
そう、あえて“仕事”と言おう。

ギョクトの部隊は……もしかしたら…あるのかもしれない。

ギョクトは“陽忍”。
派手で、大きな“仕事”もこなし、各地に名を遺す。
対して“影忍”は名を記さない。

怖れられることも厭わない。
『ギョクト』の部隊が来る
──むしろ、それを聞いて逃げてくれればいい。


しかし、シノビの部隊は国の駒である。
個人の感情は許されない。
“無我”、といえば聞こえはいいが
心を殺すことが是とされる。

母国にとってはギョクトは『英雄』(功績)
敵国にとっては、ギョクトは『大罪人』(悪行)

 
けれどもアタシは知らなかった。
歴史の中に埋もれた
『メルヴェイユの大罪人』の真実を。
まさか自国の中で、そんな汚名を自ら被る、
勇気ある哀しい人がいることを]**


[世の中は広くて大きくて  
 
楽しくて
哀しい
]
  


 [ わるいゆめを みた ]

 



             [ そう信じていたかった。 ]

 


 [ これは 公に知られている

             美しい王女の話である。 ]
 

 
[ ───王様と妃様の間には、
  三人の子どもがおりました。

  二人の王子と、一人の王女。
  
  皆、御二方に似て容姿端麗でありましたが
  王女様は、その中でも特段美しく。

  金糸のような色に絹のように滑らかな髪
  コバルトブルーの海より鮮やかな瞳
  噂伝いではありましたが
  国中が彼女の美しさを知っておりました。 ]
 

 
[ ようやく両手を使い歳を数えるようになったころ
  王女様は剣を選びます。
  自分のことを守る大切な剣。

  選ばれたのは水色の髪が特徴的な
少年
でした。 ]
 

 
[ 夢を捨て、王女様に仕えることになった少年。

  王女様と少年の仲が深まるのには、
  かなりの長い、長い時間がかかりました。

  少年が青年へと成長し
  王女ではなく、一人の少女として
  王女のことを見続けようと決めてから


  時が経ち、指を折り返し数えて、
  王女様12の誕生日を迎えた後のことです。─── ]
 

 
[ ────いつものように、
  青年に甘い笑顔を向けて町へと向かい
  喧騒の中でも美しい花を咲かせていたお忍びの王女様。

  "貴女が振り向く場所へ私がいよう"

  そんな騎士の誓いはあっけなく、
  破り落とされてしまうのです。 ]
 

 
[ どれほど御本人が
  忍びたいと言っていても、一国の王女。
  まさか本当に忍んでいたわけもなく、
  護衛は近衛騎士以外にもおりました。

  安全な環境にいた。
  間違いのない時間だったのです。

  ですが。 ]

 


[ 彼女は騎士たちの前から姿を消しました。 ]

 


[ 王女様の美しさに目が眩んだ賊が、
  禁じられた魔法を使って
  王女様を攫ってしまったのです。

  手がかりはほんのわずか。
  辿れるような魔法に長けた者を
  探すにも時間がかかります。

  悠長にしていたら
  王女様は二度と帰ってこないのではないか?
  そんな不安が、王室中を襲いました。

  突如として消えた王女様。
  王様へ報告に駆けつけたのは、
  彼女の近衛騎士─────では、ありませんでした。

  彼女の近衛騎士も、居なくなっていたのです。
  「 必ず見つけてくる 」

  そう伝えて貰うよう、言い残して。 ]
 


[ ───そうして二人が消え、
  1週間ほど経った頃。
  
  水髪の近衛騎士は、王女様を背負って現れました。

  騎士は確かに、誓いを守ったのです。

  幸い、王女様はずっと気を失っていたのか
  以前とお変わりのない様子で
  また国民達の光となりました。

  王女様を助け出した騎士は、
  その功績を持って罪を免れることにもなったのです ]
 


                  [ 幻想:終 ]**

 ― ■年前 ―

 「じゃあさようなら」



[人生最後に聞いた言葉がそんななんて
 あんまりじゃないか──── ]

 

 
 ……ぁ?


[気づいたら崖の下。
 一体どれ程気を失っていたのか。日が、眩しい気がした。
 ゆっくり体を起こす。]


 生きて……る、のか?


[信じられない、といった風に周りを見渡す。
 胸に受けた筈の傷がない。
 血だまりが己のいる場所に見える。

 体は、おそらく動物に持っていかれたのだろう。この場で見つかる事はなかった。
 もしかしたらその後、人の味を覚えてしまった狼の討伐依頼がギルドに入ったかもしれない。]


 
 ……! 
 アイシャ!



[どうして助かったとか気にするのは後にした。それよりも、何よりも愛娘が危ない。
 あの女は彼女を、娘をどう扱うかなんて
 わかったものじゃない。

 体がやけに軽いのに気づかず。
 その場を飛び出した。]

 

 
[そうだ、薬草を持って帰らなくては。
 急いで崖の上に、
何でもないよう登れたのに疑問をもてなかった。それだけ余裕がなかった。


 先日取った場所になくて、奥深くにもぐって
 木々は冒険者時代の身のこなしでかわした
 魔物が一体も自分の元に来なかったのには僅かに違和感があったが、時間が惜しかった。

 探して、探して探して探して

 時間の経過で起こる筈の空腹も、眠気も
 何も感じないのに気づかない。


 やっとで見つけた時、空がどれだけ色を変えていたとか分からなくて
 
 上手く手に掴めないのにイラついて
 魔法で草を刈り取って、手にした
 その手からすり抜けたのに気づかない。]

 

 
[ どんだけ余裕がなかったのか。
  己の手から全て、すり抜けていたのに
  全く気付かなった馬鹿野郎だった。 ]

 

[それから走った。
 不思議と息は切れなかった。


 走って走って走って走って……]


 おじさん! おばさん!
 悪い! 今帰った!
 アイシャは! アイシャは無事か!?

 変な女剣士は来なかったか?


[いつも通り宿屋に入って
 落ち込むようなおばさんを
 旦那さんが背をさすっていたのを見た。

 彼らは、こっちを見なかった。]


 おい、遅かったの怒ってるのか?
 悪かったよ、ちょっと色々あって

 なあってば!


 


  [ その手は、すり抜けた。 ]

 

 
   ────── あ?



[己の手をまじまじ見る。
 何の変哲もないように、見える
だけの
手。
 もう一度、目の前の夫婦を見る。

 自分の存在に欠片も気付いてない
 彼らは優しいから、無視などする筈がない

 彼らは、通常通りに宿の営業を行っている

 客であろうか。
 誰か、知らない人が通り過ぎた。
 自分の体をすり抜けて。]



 ……待ってくれ


[目の前の世界に、分厚いガラスが張られたかのようだった。
 寒くなんて感じないのに、体が震えた。]

 

 
 
 ────なん、だ、よ……これ


[ふらり、と体がふらついて。
 その場にあった壁すら通り抜けた。]


 ……俺、は 
俺は────



[はた、と気付いて大急ぎで二人で使っていた部屋に走っていった。
 あれからどれだけ日が過ぎていたのだろう
 娘はどうなったのだろう。

 頼むからいて欲しい。
 そんな願いは簡単に打ち砕かれる。]



 アイシャ!!



[宿代を少しでも浮かすために、空いた時は従業員もしていた。アイシャも働いていたのもあって使わせて貰っていた従業員用の日当たりの悪い部屋。]

 

 
[そこで二人で生きていた。
 寒い日は二人で寄り添って眠ったり
 一緒に美味しいレシピを考えたり
 家を買ったら何をしようかって
 そう、最近あげたリボンも喜んでくれて……

 この扉を潜れば
 娘がいつも通りに「お帰りなさい」と
 笑ってくれると信じ
たく
て───── ]

  



[ 声は、返ってこない ]


        [ 二人がいた生活の証すら
             何一つ残っていなかった。  ]

 

 

 ……あ、あ、あ、…………

 ああああああああああああああああああ
 ああああああああああああああああああ




[その慟哭は、誰にも届かない。]


[その日から、一人の亡霊は彷徨い続けた。
 アイシャ、アイシャ、と愛娘の名を呼びながら。
 呼び続けながら

 街中を彷徨い、気付けば外に出て
 居る筈もない場所を彷徨い迷い

 彼女の名をただただ呼んだ
 どこを探せばいいのかもわからず
 人間らしい感覚を失った彼は
 人間らしさをどんどん失くして

 ただ妄執一つがその存在の足を進め続けた。]

 

― 半年前 ―

[その日も、小さく
 彼女の名を呼びながら歩いていた

 気力はとうにすり減っていた
 限界なんてとうに超え、それすらも気づけない
 そのままだったらおそらく
 最後に残った己の記憶すらも零した事だろう

 そうして、本当にただ彷徨う亡霊……
 下手をしたら悪霊に堕ちたのだろうか?


 気付いたら、その場にいた。


   霧の夜にだけ開く酒場  ]


 ……酒場、か

 
[その扉は死者を拒まない。
 娘はいないか。それだけを求めて扉を潜った。

     そうして、彼はこの場に辿り着いた。]
 
 

  
[それは、間違いなく幸運だったと思える。
 そうでなければ娘の前に立てるような
 自分でいられなかった。そう思うから。

 ここで飲んで、食って
 知り合いに再会してさ

 人間の感覚を思い出して
 久しぶりに笑えて

 本当に、本当に感謝している。]**  

 

【人】 少年水夫 カイル

 
[ぱっと見だけで言えば、
 僕たちはそう年が離れて見えなかったりするかもしれない。
 占い師のお姉さんが選んだのは、
 
美し
い青
を湛
えた
夏の
を連
想す
るカ
クテ
ル。
>>27


  有難う御座います。

  僕たちは霧の夜、
  このお店でしか見えない存在ですけれど、
  
閉店時も存在はしているんですよ。


  町で占い師として優秀だと噂を聞いたので、>>0:405
  僕はお客様のことは知っていました。
  そうそう……同席されているペガサスナイトのお客様も。
  以前店の前に来られたことがあるので、
  一方的にですが知っています。>>0:404


[流石に
「個人的に気になったので、

     
何度か様子を見に行きました!」

 と言うのは恐怖でしかないので伏せておく。
 もしかしたら、
 「お客様、全然子供になんて見えませんよ〜」
 という回答を期待していたかもしれないが……。

        僕はついさっき、
        「お客様に嘘を吐くわけにはいかない」と、
        豪語したばかりだった……。>>1:263**]
 
(46) 2022/05/25(Wed) 19:30:27

【人】 少年水夫 カイル

 
[僕がペガサスナイトのお兄さんの話をしたら、
 本人も気づいてくれたようだった。>>62


  いえいえ、とんでもない。
  僕、ずっとペガサスを近くで見たかったんですけど、
  夢が叶って嬉しかったですよ?
  ペガサスさん、睫毛が長くて高貴な感じでした。
  美人さんですね!



[仮に雄だったとしても、美人と言う誉め言葉は通用する筈。]
 
(89) 2022/05/25(Wed) 22:38:10

【人】 少年水夫 カイル

 
 
  やっぱり動物は勘が鋭いから、
  察する所があるんですかね。
  ペガサスなんて、神聖なイメージもありますし。

  良かったら、乗り心地とか聞いても良いですか?
  ペガサスとしっかり信頼関係が築けていなければ、
  実際かなり怖いですよね……?

  僕は見ての通り生前は船乗りでしたけど、
  船とは全然違いますよねー。


[天に昇った後に振り落とされようものなら、
 確実にそのまま天に召されてしまう。
 
まぁ、天に召されてる(?)のは僕の方なんだけどね……。]

 
(90) 2022/05/25(Wed) 22:38:45

【人】 少年水夫 カイル

 
[開店前から、ヴィムが店の前に立っていた筈。>>1:69
 前日に石を投げた件に関しては、
 そこで言われているだろうから、
 追い打ちをかけるように責めることはしない。]



  勿論、占いだって万能ではないから、
  外れることを覚悟するのは
  当然かなと思いますけど……。

  不安に思っていることを打ち明けて、
  助言を貰って少し前を見られるようになる。
  その時点で十分、
  
占いの役割は果たされていると思います。

  そのうえ当たって上手くいったら、
  占い+本人の決断力で望む未来を掴んだ。
  ……ってことなんじゃないでしょうか。


生意気な事を言っているな!
という自覚はある。
 でもね、何でもかんでも占い頼りって言うのは、
 僕は感心しないなって思ってるから。
               
 自分が頑張らないと。]

 
(91) 2022/05/25(Wed) 22:39:50

【人】 少年水夫 カイル

 
[占いに興味が……と言われればその通りだった。>>64
 まっすぐ目を見据えられると、
 元々適当にするつもりはないけれど、
 きちんと答えなければいけないな……と思う。]


    実は僕、会いたい人がいるんですよね。
    だからちょっと占いが気になってしまって。
    僕、その人に会いたくてここで働いているんです。

    自分から会いに行ける相手ではないし、
    僕に出来ることはここで待つことだけだから、
    占いで何か活路が開けたらな、と。

 
 
(92) 2022/05/25(Wed) 22:40:26

【人】 少年水夫 カイル

 
 
  ああ、勿論今はお客様ですから。
  占ってもらおうとか全然思ってませんし、
  気を遣わないで楽しんでください。

  お二人と早く乾杯したいですよね?
  ドリンク、すぐにお持ちいたします。


             [一礼して、一度席を離れる。]
 
(93) 2022/05/25(Wed) 22:40:52

【人】 少年水夫 カイル

 
[厨房に入って、まずはマリブサーフの用意をする。

 
縁が僅かに広がっている細長いグラスに氷を入れる。

 
そこにココナッツリキュールとブルーキュラソー、

 
トニックウォーターを注げば、

 
炭酸が逃げないよう慎重にステアして完成。



 パイナップルを星型に切って、切れ目を入れる。
 グラスの縁に飾った。


 「お待たせしました!」とドリンクをお持ちして、
 今度は唐揚げの用意をする為に、また厨房へと戻った。**]
 
(94) 2022/05/25(Wed) 22:41:52
少年水夫 カイルは、メモを貼った。
(a12) 2022/05/25(Wed) 22:44:39

【人】 少年水夫 カイル

 
[唐揚げは揚げる前の下味のついた状態で、
 準備されていただろうか。

 やっぱり揚げたてが美味しいからね。
 鶏肉を油の中で泳がせて、きつね色になるのを見守った。
 ユスターシュの味付け、美味しいんだよなぁ。

 カラッと揚がった唐揚げを、皿に盛り付けレモンを添える。
 既にあったけど、いくらあっても困る物でもないと思い、
 追加の取り皿も用意した。]


  唐揚げもお待たせしました。
  熱いので、気を付けて召し上がってくださいね。**
 
 
(106) 2022/05/25(Wed) 23:21:41
少年水夫 カイルは、メモを貼った。
(a15) 2022/05/25(Wed) 23:22:44

― ここまでのこと ―

戦争が終わり、育ての故郷へ戻るとそこは瓦礫の山だった。
人は誰もおらず、既に捨てられてから大分経っていたのか、辺り一面の草原の若草が村を覆い始めていた。

とはいえ、近くの中都市で、あの辺りの村はほぼ全て壊滅状態で打ち捨てられていると聞いていたので、そこまでの驚きもなかった。
また、自分もほかの国でそんな村々を見ていたので、こんな風になっているかなあ、という想像のぎりぎり範囲内に収まっていた。
その日は、誰も居なくなった村で、一晩を過ごし、村で亡くなったであろう皆の冥福を祈るつもりだった。

そしてその夜。
自分は彼らの姿を見たのだ。
恐らく亡くなったその時の姿のまま、その場所に佇む彼らの姿を。

ぼんやりと光る彼らは、何とも酷い姿をしていた。
しかし、彼らのことは近くの街では話題にすらなっていなかった。
そもそも崩壊した後にまでわざわざ訪れる者はほぼ居ないような僻地の村だったし、怖いもの見たさの肝試しにしても、戦後の今、こんなところに来なくても人がたくさん死んだ場所は腐るほどあった。

そして、慌てて村に残るぼんやりとした影を見て周っていた中に、彼女の姿があった。
彼女は誰かに乱暴された後に死んだらしい。
酷いあざの残る顔に顔を近づけると、見開いたままの目で呟く声は、「石…」だった。

心当たりがあった。
旅の行商人から買って、彼女にあげた、緑色の輝く石。
彼女の瞼だけでも閉じようとしたが、手は空を切って彼女の顔には触れる事ができなかった。



   
「貴方は明日外出しない方がいいでしょう。

    
何故なら、命を落としてしまうからです。」


  

   

   
「貴方が住んでいる国は三日後に
びるでしょう。」


  

その後も足繁く村に通った。

わかったのは、まず、彼らは昼間も地味に見えていること。
ただ、光らない分夜よりぼんやりとし、さらに侵食してくる草に紛れて大分見えにくい。

そして、放っておいただけで姿を消す者もいること。
例えば村の大婆さん。
婆さんも足が悪く、家の中で、ほぼ焼けこげて死んでしまったようだが、自分が村に来てから半年くらいの後、ふと姿を見せなくなった。

あとは、恐らく亡くなった者全員がゴーストになっているわけではないこと。
皆の様相を見るに、恐らく自分が死ぬと悟ってから、実際に死ぬまでが長かった者がゴーストになっているように見受けられた。

そんな風に村を訪れ続けながら、自分は「石」を探していた。
恐らく村を破壊した敵兵に持ち去られた、輝く石。
全く、砂浜から特定の砂粒1つを探すような話だ。
しかし、そんなことも、たまには実現することがあるものだ。

ある港町の小さな質屋で、まさにあの石を自分は見つけた。
値段は、自分が行商人から買ったときの10倍近くにもなっており、持ち合わせは全く足りなかった。
さらに、じっとその石を見て居た自分に店主の老人が言う事には、その石は既に質流れしており、早ければ翌日にも海の向こうに運ぶ予定だということだった。

どうですか、今ならその値札の値段でもお売りしますよ、という老人の頭を咄嗟に棚に並んでいた青銅の像で殴った。
老人は無言で床に倒れ、そのまま動くことはなかった。
自分は石を掴み、店から出ると、そのまま足早に町を去った。
今に至るまであの港町の近くにすら戻ったことはない。

何も考えずに、ひたすら歩いて、馬車に乗って、また歩き続けて、故郷の村へと向かった。
まるで戦争の時のような気分だった。
けれども、もう戦後だということも分かっていた。
もう、戦時のルールは失われた場所で、自分がしてしまったことも自覚していた。

そして村に着いたその日の夜、「石」を彼女に捧げた。
彼女の投げ出された腕のある空間に、掌に置くように石を持ち上げた。

次の瞬間、ぼんやりと光る彼女の周りに穏やかな風が吹き、次の時には生きていた頃そのままの彼女がそこに立っていた。
顔の痣も、破れた衣服もきれいに治っている。
彼女は自分に鮮やかに微笑んだ。
そして一瞬のうちにその姿は掻き消えた。
後には崩れた壁だけが残り、少しの後石が崩れた煉瓦の床に落ちた。

石はその近くに埋めた。
石はもう、彼女との美しい思い出だけを思い出すものではなくなってしまっていたからだ。
埋めた後、振り返って村を見回した。
まだいくつもの、ぼんやりと光る影が、点々と散っていた。

あれから村に残る彼らの話を聞き出して、いろんな場所を巡って、また村に戻ってを繰り返して、もう何年が経っているだろうか。

今となっては自分の村は近場で売られる地図にすら載っていない。
しかし、最初に訪れた時と比べれば大分暗くなった夜の故郷の村を訪れるとき、自分には一抹の寂しさと共に満足感も生まれるのだった。**

【人】 少年水夫 カイル

 
[途中、船盛を褒めてくれる声がしたので、
 嬉しくなって目をやると、
 褐色肌のお姉さんだった。>>120


  僕が担当させてもらいました。
  お客様、もしかしたらご出身は東の方ですか?
  何度か船で行ったことがあります。

  こっちはマグロですね。
  タコはあまりこういう食べ方はしませんけど、
  この辺りでも獲れますよ。


[にこやかに話しかけながら、
 
「エアハートさんの奢り」
と言うワードに、
 瞬時にペガサスナイトのお兄さんに目をやる。
 占い師のお姉さんの名前はエアハートではなかった筈……。
 (ちゃんと記憶はしていないけれど、もっと長かったような)

 この席の会計、全部お兄さん持ちなのかな?
 
やだ!イケメン!(トゥンク)
……なんて男の僕でも思うよね。]
 
(129) 2022/05/26(Thu) 2:38:35

【人】 少年水夫 カイル

 
[やはり自慢の愛馬なのだろう。>>107
 僕だって、自分たちの船は自慢だ。
 (船は生き物じゃないから、
  比較するみたいな言い方するのもおかしいけど)]



  女の子なんですね!
  可愛いのも分かりますよ。
  もう家族も同然ですもんね。


[僕にとっては父だけではなく、
 船でともに旅をする乗組員は家族だし、
 乗客だって仲間の様なものだと思っている。
 
あの船は夢を、そして愛を乗せていた。


 愛馬が頑張ってくれる姿を、
 誇らしげに話すお兄さんは生き生きとして見えた。>>107
 
やっぱり、お客さんの話を聞くのは楽しいな。]

 
(130) 2022/05/26(Thu) 2:39:31

【人】 少年水夫 カイル

 
 
  わぁ〜。やっぱり良いなぁ。
  空を駆けるなんて、中々できませんし憧れます。
  船旅も青を疾走する……なんて言うと、
  一寸近いような気もしちゃいますけど。

  お客様も、魔法は使えないんですね。
  僕もです。
  簡単に見ることが出来ない景色は尊いし、
  それを叶えてくれる存在には、感謝しかない。

  僕もそう思いますよ。
 
 
(131) 2022/05/26(Thu) 2:40:37

【人】 少年水夫 カイル

 
 
  幼い頃からの夢、叶って良かったですね!
  努力が実ったのですから、
  
素直に賞賛しますし尊敬しますよ。


  有難う御座います。
  お客様もペガサスに寄添う姿、絵画の様でした。
  船で色々な所に行きましたけど、
  大陸の奥などには行くことはありませんでしたから。
  冒険や旅行のお話を聞くの、好きなんです!


[もしかして気を遣ってくれたのかな?と思ったが、>>109
 それこそ気にすることではないので、そのまま流した。

 ペガサスで空を飛ぶのは、冒険とか旅行ではないけれど、
 未知の場所にいる話と言うだけで、胸が躍る。]
 
(132) 2022/05/26(Thu) 2:42:48

【人】 少年水夫 カイル

 
[占いが、用意された未来が、
 好ましいものであるとは限らない。>>113
 確かにその通りだと思う。
 実際直面したら考えが変わるというのも分かる。
 だからと言って、
 それに怒ることが正当化されるとは思わないけど。


 マリブサーフは気に入って貰えたようで、安堵した。>>114
 「美味しい」と呟かれるのに、目を細める。]
 
(133) 2022/05/26(Thu) 2:43:29

【人】 少年水夫 カイル

 
[お姉さんの例え話を聞き、イメージしてみる。
 でも自分にはどうしても、

      それに怒りが湧く理由がよく分からなかった。]

 
(134) 2022/05/26(Thu) 2:44:11

【人】 少年水夫 カイル

 
 
 
  それを言われて、
  前を向けない人がいるというのは分かります。


  でも僕は……前を向けますね。
  少なくとも今言って貰った内容であれば。


[例え話の可能性は無限大。
 
中には僕でも前を向けないようなものがあるかもしれない。

 流石に何でもどんとこい!とは言えないけれど。]
 
(135) 2022/05/26(Thu) 2:44:49
 
 
  外出すると命を落とすなら、
  外出を避ければいい。
  命と天秤にかけても避けられない外出なら、
  もう腹を括るしかないですね……。

  占いが外れて、外出しなくても死んでしまったら、
  それはもうどうしようもない事でしょう。
  占い師に文句を言うのは筋違いです。
 
 

 
 
  住んでいる国があと三日で滅びるなら……。
  その三日で安全な場所に
  避難することが出来るかもしれませんし、
  出来なかったとしても、
  人生最後の三日間を大切にできる。
  占いが外れて滅びなかったら、ラッキーじゃないですか。
 
 

【人】 少年水夫 カイル

 
 
  そもそも占いの結果って、
  本来自分では知ることのできないものですよね。
  教えて貰わなかったら、
  もっと悲惨な目に遭ってたかもしれない。

  未来は何が起こるか、分からないものですから。
  それなのに、
  そんなに狭い視野で物事を考えるのは危険です。

  ……なんて言っても、説得力ないですよね。
  いざとなったら人は混乱して、
  簡単に我を忘れてしまいますから。



[例え話には例え話を。
 ……僕は素面なのに大分饒舌になっていた。]
 
(136) 2022/05/26(Thu) 2:47:06

【人】 少年水夫 カイル

 
 
  僕は既にご存じの通り、ゴーストです。
  命を落として、今ここに居ます。
  生前、僕は船乗りでした。
  父が小さな客船の船長だったので。

  目的地に向かう道半ば、船は沈んでしまいました。
  もしも事前に船が沈むと教えて貰えていたら、
  良くない内容ではありますけど、
  神様以上に占いで助言をくれた人に感謝しますよ。


[まぁ、既に死した今だから、そう思えるのでは?
 と言われてしまえば、返す言葉はないのだけれど。]

 
(137) 2022/05/26(Thu) 2:47:56
 
 
 
  でも、僕は船と共に溺死したわけではないんです。

       船が沈んだその後に、―――病死しました。

 
 
 

 
 
  船が沈んだ後に、
  「貴方はこれから死にますよ」って占われていたら、
  僕はほっとして、
  命を運命に委ねることができたと思います。
  少しは苦しみも、和らいだのではないかと。

  あの時、命を落としたのは、
  運命がくれたなけなしの慈悲だと思っていますから……。

 
 

【人】 少年水夫 カイル

 
 
  ……って、
  これから食事をする人にする話ではありませんよね。
  本当に申し訳ない。

  唐揚げはあちらの長髪の店員が作ってくれて、
  僕も何度か食べさせてもらいましたが、
  とっても美味しいですよ。
  今なら熱すぎず、丁度良い温度になっているかも。
  ゆっくり召し上がって、今夜を楽しんでください。


[罪悪感から、何度も頭を下げる。さほど広くない店内だ。
 他の人の耳にも入ったかもしれない。

 
そう思うと尚更、申し訳なくなってしまった。]

 
(138) 2022/05/26(Thu) 2:50:36
 
[高熱によって生じた悪寒に体を震わせ、
 口内は血痰で鉄の味がした。
 病魔に侵された肺では、まともな呼吸もままならず、
 永遠に止まらないのではないかと思う程に、咳が出た。

                  


           海で
まれ、
               海で
ち、
                   海で
んだ。


 けれど僕が最期に乗った船は、夢と愛を乗せた船ではなく、
 絶望だけを積み込んだ船だった。]

 

【人】 少年水夫 カイル

 
[そうこうしている内に、
 ヴィムが飛ばしたシロフクロウが肩に止まった。>>121
 天馬騎士のお兄さんから、
 ブイヤベースの注文が入ったようだ。

 改めて「ごゆっくりどうぞ」と言って、その場を去る。
 厨房に戻ればブイヤベースを深皿に盛り、パセリをかける。]


  お待たせしました。ブイヤベースです。
  熱いのでお気をつけて召し上がってください。


[さっきまでの不穏な話をなかったことにする様に、
 全力のスマイルで料理をお持ちした。**]
 
(139) 2022/05/26(Thu) 2:53:53
少年水夫 カイルは、メモを貼った。
(a19) 2022/05/26(Thu) 3:03:13

【人】 少年水夫 カイル

 
[話が一段落ついた所で、
 ユスターシュがペールブルーのお兄さんの体調について、
 報告をしてくれた。>>161


  あ、全然説明してなかったね。
  僕があのお兄さんを見たの、数年前だから。

  今は体調に問題ないなら良かった。


[別の問題は抱えているのだろう。
 二人が真剣な面持ちで話していたのは、見えたから。]

 
(163) 2022/05/26(Thu) 12:19:29

【人】 少年水夫 カイル

 
 
  お客さんと話をするのも、仕事の内でしょう?


[僕は何度か厨房とフロアを往復していたし、
 ここに居てもお客さんと話をしていたから、
 二人の話はほとんど聞こえていなかった。
 様子から、
 生前からの知り合いなんだろうなとは察したけど。


 この店にやってくる生者お客様は、
 何故か悩みや迷いを抱えている人が多い。
 迷い込んだこの店には、
 あのお兄さんの味方が少なくとも二人いる。
 それは不幸中の僥倖だと思う。
        運命が上手くかみ合って、
        店を出る頃には霧と共に晴れると良いね。]

 
(164) 2022/05/26(Thu) 12:21:14

【人】 少年水夫 カイル

 
[ユスターシュの手が僕の頭へと伸びた。>>162
 けれど頭はおろか髪にすら、触れた感触はなく。
 僕の手は無意識に彼に触れようと、
 引っ込められた手へと向かう。]


  
……あ、ごめん。何でもないよ。



[僕の手が届いたかどうかは置いておいて、
 唐突な行動に自分でもあれ?と思ってしまって。
 僕も一緒に店内をぐるりと見まわした。]
 
(165) 2022/05/26(Thu) 12:22:03

【人】 少年水夫 カイル

 
[店員の手を欲するお客様がいないこと、
 ターバンのお兄さんに
 話しかけられるタイミングであること。

 その二つを確認したら、
 僕はターバンのお兄さんに声を掛ける。
 どうしても、聞いておきたいことがあった。]


  お客様、すみません。
  お客様の故郷になるのでしょうか……?
  お酒を飲ませたい、
  ゴーストになったお友達のいる場所を、
  教えてもらえませんか?


[僕は子供だけれど元船乗りだ。
 海図も地図も頭に入っている。
 実際行ったことはなかったとしても、
 すでに地図から消えた地名だったとしても、
 説明されれば大体どの辺りか特定することは出来ると思う。]

 
(166) 2022/05/26(Thu) 12:22:53

【人】 少年水夫 カイル

 
 
[僕が全力で祈るなら、
 願いを叶える場所がどこか知る必要がある。

 星に願いをかける時、
 所在地も言わなければ願いは届かないから。>>0:259**]

 
 
(167) 2022/05/26(Thu) 12:23:32
少年水夫 カイルは、メモを貼った。
(a22) 2022/05/26(Thu) 12:28:30


[ あの話の真実は1つ。
  姫は賊に攫われたこと。


            嘘が1つ。
            騎士が姫を救い出したこと。 ]
 


[ ほんの僅かに、手が届かず。
  耳障りな嗤い声と共に
  私の目の前で彼女は攫われた。


  …追わなければ。
  首を飛ばされるだけでは済まないなんて
  罪と罰の行く末など今はどうだっていい
 
  守ると誓った
  己の意思で、その日まで命を全うすると

  嫌いだった
  嫌いになんてなりきれなかった
  一番近くで6年もの間、見てきたんだ

  失いたくない
  守らなければ
  助けなければ
  駆られる衝動の正体を僕は知らない まま。 ]

 


[ 薄い魔力の痕跡
  途中、途中、途切れ
  迷いながらも、追いきった。

  暗雲立ち込める趣味の悪い敵のアジト
  まさかダンジョンの中層部から
  通じているだなんて。


  一歩を踏み出す度に
  ざり、と土の軋む音がする。 ]



                 …けて、



[ 遠く
  微かに耳が拾いあげたのは、
  か細い女の子の声。

  ぷつり、と 慎重の糸が切れて落ちる。

  うだうだとしている暇はない
  考えを纏めるより先に、
  声の聞こえた方へ駆け出した。

                  愚かだった。 ]


[ 辿り着いた部屋に居たのは
  賊のリーダーらしき男
  縛られて床に転がされている主

    姫様と幾分も歳の違わないだろう
    二人の少女 2人とも違う国の姫だ


  認識するまでの数瞬の間に
  
一人の少女の首が持ち上げられる
 ]
 


[ 目が合った。
  にぃ、とリーダーらしき男が 嗤う。

  石より冷たい、非道へ堕ちた者の眼。

  ───動けない
  逸らすことも 閉じることも出来ない


  悲鳴が 耳をつんざいた。 ]

 


[ ─────赤。赤。赤。赤。
赤。


  少女の
い服を穢し 
  床に滴り落ちて広がっていく

  視界の全てを埋めつくした。


  僕の顔を見た瞬間に、刺したのだ。

  けたけたと厭らしい嗤いが、響き渡る。 ]


  「 ────お勤めご苦労!
    よくやったね、君が一番乗りだ!


    ほら、そっちの子だよ
    返してやんな、わりと優秀な騎士さんにさ 」


[ …何を言っているのか
  分からなかった。  一番乗り?
  
  困惑の収まらないうちに、
  下っ端らしき男が姫を…ヴィオラを、
  連れて 返してきた。

  酷く怯え 震える身体を抱き締めて
  欠けてしまいそうなほどギリ、と
  歯を食いしばって未だ嗤う男を見る。 ]

 



    ………一体、何が目的なんだ


  
[ 犠牲となった一人の少女の
亡骸
を前に
  呟けたのはそんな一言だけ。
  

            遊んでいたのだという。

  三国の王女を攫って、
  誰が一番に助けに来るか、と。


  もう帰っていいと言う男に、
  逃がすかと食いかかりたい気はあった

  …訓練された騎士を欺くほどの魔法の使い手
  ヴィオラを守りながら
  この数を相手にするのは、…無理だ。
  逃がしてもらうしか、選択肢は無い。 ]

 



   ……その子は、どうするつもりだ



[ ──それでも、生きているもう一人を
  見捨てて帰るだなんて そんなことは出来ないと


  男を睨みつけた。

  男は変わらず、嗤っていた。 ]

 



 「  殺すよ?

    当たり前だよね
    騎士くんが無能なのがいけないんだからさ
    この子の騎士は来てないんだ。

    …なぁに、その目。文句でもあるの?
    なら、君のお姫様

  この子の為に  犠牲にする? 」


 


[ 絶望の二択
  主に奪われた生存。

  …事の顛末だけを記す。
  少女は二人共生き残ったが、
  騎士の活躍によるものではない。


  一人の少女が
  その身を差し出すことによって、見逃された。


  私はまた、何も出来なかった。 ]

 


[ その日から 王女は毎夜 
  悪夢に魘されるようになった

  魘されても大丈夫だという彼女を
  見ていられなかった。


  私は王に全てを話した。
  年若い少女が 身体を犠牲にすることを止められなかった
  自分の力ではどう足掻いても 誰かが死んでいた

  それでも
  命を持っても償いきれないことをしたのだ、と。

  王は言った。 ]
 


  「 ──…忘れさせなさい。

    増える罪は 私も共に背負おう 」



[ 人の記憶を操る禁術。

  王女を蝕む破瓜の記憶を奪った。
  彼女の数年の記憶までも、犠牲にして。

  …それより現在に至るまで
  僕は 奪った記憶による悪夢を 見続けている。 ]

 


[ 吐くような痛み 胸を突き刺す下卑た視線


  許して  


      ゆるして


    赦して



           
ころして。
 


  声が頭の中を木霊する

  返してしまえば きっとこの
痛み
は消える
  返せるはずがない 
  それが
で 彼女の幸せになるのなら ]

 


         [ 自由になりたい

  
         
幸せでいて欲しい


  なら もう
  抱えて死ぬしか、ないじゃないか ]


 [  開かない扉に縋り着いた昼
    誰にも話すことの出来ない記憶

    相反する悩みの答えは
    未だ 見つかっていない。  ]**

 

【人】 少年水夫 カイル

 
[お客さん全員のお酒が揃ったタイミングだったと思う。
 褐色肌のお姉さんが、乾杯の音頭をとったから、>>168
 僕もにこにこ、その様子を見守り。]


旅の出会いに、乾杯!



[勿論、店員の僕にお酒は無いから、代わりに手を叩いて。
 少しは賑やかしになったかな?
 どのお客さんも、楽しんでくれていたらいい。
           
夜は長いけれど、必ず明けるから。]

 
(173) 2022/05/26(Thu) 18:58:31

【人】 少年水夫 カイル

 
[お姉さんは日輪の国の出身だった。>>172
 僕も行ったことがあるし、上陸もした。]


  日輪の国なんですね!
  行ったこともありますし、上陸もしましたよ。
  と言っても、下船するお客さんを見送ったり、
  乗船するお客さんを迎えたり、
  物資の補給や修理が済めばまた海に出ますから、
  そんなに長くは滞在できませんでしたけど。


  日輪の国は結構文化が独特ですよね。
  同じ海でも背景となる景色が違うと、
  随分違って見えるから、
  日輪の国の海は……ちょっと硬派な感じがしました!


[物珍しくきょろきょろと、
 興味が尽きなかったことを覚えている。]
 
(174) 2022/05/26(Thu) 18:59:15

【人】 少年水夫 カイル

 
 
  
"こんにちは"


         
"ありがとう"



      [日輪の国の言葉で言ってみる。
       と言っても、知っているのはこの二つだけだし、
       ネイティブの人が聞いたら、
       発音もたどたどしかったと思うけど。]

 
(175) 2022/05/26(Thu) 18:59:59

【人】 少年水夫 カイル

 
 
  そうですね。僕が行った頃は治安は良かったですよ。
  日輪の国の人は、礼儀正しい人が多かったと思います。
  あれから10年は経ってないと思いますけど、
  
僕も当時幼かったから、はっきりとは……。



[上陸はせず、
 何度か通りかかっただけだったこともあるので余計、
 しっかりとは思い出せなかった。**]
 
(176) 2022/05/26(Thu) 19:01:16


  命と天秤にかけても避けられない外出。

   
そう、セシリーだってわかっていたはずだ。

   
予想なんて、いくらでもつけられたはずだ。


          
覚悟の上だった、というの?
    

  


  続く彼の身の上話を、私は聞いていた。
  確かに、事前に船が沈むと伝えられていたら
  そもそも乗らないって選択だってあったかもしれない。
  

  でも、同時に思ってしまう。
  それは先延ばしに過ぎないかもしれない。とか。

  運命を覆した結果
  更に大きな災厄が待っているのかもしれない、とか。

  知らない方が幸せだった可能性とか。
  どこまでも考えすぎてしまう。

  変えた結果もたらされるものと
  変えない結果を天秤にかけようとしてしまう。
 

【人】 少年水夫 カイル

 
 
  やっぱりお刺身を盛るには、
  和船が良いですよね!


       [詫び寂なんて流石に分からないけれど、
        日輪の国の料理を、日輪の国の船に盛る。
        しっくりくるとは思っていた。
        上手く伝えられなくて、
        "硬派"なんて言葉になったけど。>>174

 
(239) 2022/05/26(Thu) 22:56:40

【人】 少年水夫 カイル

 
[ペンを求める声に、>>179
 伝票に書き込むのに使っていたのを渡す。
 紙も近くにあったのを取ってくる。
 さらさらと、文字が書き込まれるのを眺めた。]


  
"こんぺき"
と、
"marine blue"
……。
  
"こんぺき"
というのは、
  日本語で海の青を指す言葉でしょうか?

  有難う御座います。
  三つも日輪の言葉を覚えられました!


[忘れないように、
 何度も
"こんぺき"
を言う言葉を繰り返し呟いては、
 日輪の国で見た海の色を思い出した。]

 
(240) 2022/05/26(Thu) 22:57:36

【人】 少年水夫 カイル

 
 
  お客様は、故郷から離れて大分経つのでしょうか?
  今日こういった形で出会う事が出来て、
  僕も嬉しいですよ。
  本場の日輪の味を知っている人も、
  言葉を教えてくれる人も、多くはありませんでしたから。

  酒場ではこういった出会いも楽しいですよね。
  
お客様も、夜が明けるまで是非楽しんでいってください。



[唇は弧を描いて、話に花を咲かせるのを暫し眺めた。*]
 
(241) 2022/05/26(Thu) 22:58:08

【人】 少年水夫 カイル

 
[好きなものの話は、いくらしたって楽しい。
 ペガサスナイトのお兄さんとの話は、
 弾みっぱなしだ。>>185


  お客様とは気が合いそうで、嬉しいですよ。
  美しい景色が宝石だというのも分かります。

  そうですね……僕だったら、人魚の海域とか、
  シードラゴンとか、後は北の空に靡くオーロラ。

  
夜に天を駆ければ、

  
町の明かりが
のように見えたりするんでしょうか。

 
 
(242) 2022/05/26(Thu) 22:58:39

【人】 少年水夫 カイル

 
 
  良かったらまた、ペガサスさんと一緒に来てください。
  僕は閉店時でも、割とこの店にいることが多いので。
  勿論、お時間にゆとりがあって気が向いたらでいいので。


[もう一度、あの美しい姿を見たい。
 触れることは叶わなくても、
 声を掛けてみたら気付いてくれたりするかもしれない。

          「どうぞごゆっくり」と頭を下げて、
                 注文を取りに行った。*]

 
(243) 2022/05/26(Thu) 22:59:04

【人】 少年水夫 カイル

 
 
  そんなことないよ。
  そうしたいと思わせる、相手が良い人だってこと。


[ユスターシュの"優しい"と言う賛辞に、
 緩く首を振る。>>180
 自分が良い人なのか否か、
 ここで働く店員たちは自信のなさそうな人が多い。
 僕は自信が無いのではなく、否と確信している。
 でも流石に、誰彼構わず意地悪するほど、
 嫌なやつではないと思うけど。


    僕の迷いが晴れたその先には、
      暗雲が立ち込めているのかも。
         一寸先は闇……なんて言うでしょう?]

 
(244) 2022/05/26(Thu) 22:59:48

【人】 少年水夫 カイル

 
[すり抜けず触れた手は、>>181
 自分でも目的の分からないものだったから、
 
所在なさげに一瞬止まって、すぐに離れた。]



  僕はもう子供じゃないよ。


[13年で成長の止まった体に、18年在り続けた心。
 プロテアの成人年齢は20歳だけれど、
 僕はよく大人びていると評価されるからね。
 2歳くらい上に鯖読んでも、問題ないでしょう。

 流石に店長までいなくなるとは考えにくいけれど、
 何人ここから巣立って行っても、僕は笑顔で見送ろう。
 
少なくとも今夜、僕の未練が晴れることはない。]

 
(245) 2022/05/26(Thu) 23:00:58

【人】 少年水夫 カイル

 
 
 
 
 
               行ってらっしゃい。

  [お客さんに呼ばれるユスターシュを見送った。>>187*]

 
(246) 2022/05/26(Thu) 23:01:25

【人】 少年水夫 カイル

 
[その後、ターバンのお兄さんに所在地を聞いたところ、
 紙に地図を描いてくれた。>>184

 「なんで?」と問われるのは当然のこと。
 僕のやろうとしていることは、
 児戯と思われても仕方の無いようなものなので、
 一瞬言葉に詰まるが、正直に話すほかない。]

 
(247) 2022/05/26(Thu) 23:01:54

【人】 少年水夫 カイル

 
 
  僕はこれから、星に願いをかけます。
  "このお酒を飲む人達"に、
  美味しいと思って貰えるようにって。

  僕も生前は知らなかったことなのですが、
  流星に願いをかける時は、願いを三回言って、
  願いを叶える場所も言わないといけないらしくて。
  ちゃんとお願いが届くように、
  所在地も言っておきたいんです。



[こんな時くらい、
 "子供らしい"と流して貰えたりしないだろうか。
 自分の都合に合わせて、子供と思われたがったり、
 大人と思われたがったり、図々しい事この上ないけれど。

 そもそも今夜はこんなに霧が深い。
           星なんて見える筈がないのに、
           それでも僕は星に願うつもりだ。**]

 
(248) 2022/05/26(Thu) 23:02:42
少年水夫 カイルは、メモを貼った。
(a27) 2022/05/26(Thu) 23:07:12

 
── 続・あの日の話   ──


[崖から足を滑らせ落ちた行商人一行の一人を
 救助しようと現場に向かった俺は、
 無事に目当ての人物を見つけた。
 それは女性のように見えた。

 長いブロンドの髪。
 遠くから見てもわかりそうな濃い目のメイク。
 大き目のネックレス、腕輪に指輪などの装飾品。

 酒場の女性が着るような深紅のドレス。
 
胸元が大胆に開いたそれからは

 
逞しい胸板が見える。

 
肩を出したそのスタイルは、

 
よく見ると結構な幅があるように思う。

 
首元に目を移す。

 
なかなかの太さに喉仏が見えるような。


 
いや、これは────…… 

 

 
(…………男性か?)

 

 
「ああ騎士様っ!助けにきてくれたのね!
 あたし、すっごく怖かったの……。」



[口を開く。低音が響く。
あ、これ男性だな。

 アリアから降り立ち、近くに駆け寄る。]


  もう大丈夫ですよ。
  怪我は無いですか?
  ……いえ、足を負傷しているようですね。
  痛みはどうでしょうか。とりあえずは応急処置を。

  仲間の皆さんは無事なので安心して下さい。
  さぁ、ここから上がりましょう。
  天馬に乗って一緒に───……
 

 
[少し、考えた。
 目の前の人物は男性だと思われるが、
 服装や口調はどちらかというと女性寄りである。

 ならば女性対応をするべきなのか?
 そして相手は足を怪我している。
 踏み台化ではなく担ぎ上げるべきだろう。
 触って、持ち上げ良いものかと伺いを立てる。]


 
「えっえっ……それじゃあ、あたし……
 
お姫様抱っこして貰うのが夢だったの!

 

 
[俺は夢を叶えた。
 重くない?との問いかけに
 
羽のように軽いですよ
、と答えながら
 岩のような重さを体験した。
 寒くはないですか、と外套をかけて渡した。
 落ちてしまわないように、彼女(?)を俺の体に
 しっかりと紐で縛り付けた。
 対応は何も間違えていなかった筈だ。

 
間違えては、いなかったのだが。



  念のため、後ろからもしっかりと
  私に掴まっていて下さい。

  …………っ!?
  いえ、あの、そこまで強く抱きつかれると
  鎧が割れてしまうので、もう少しソフトに……。
 

 
「あたしの名前はロザリンド。
 ねぇ白馬の騎士様、貴方の名前を教えてくれる?」

 

 
[ロザリンドは情報通だった。
 次の日には家に御礼の手紙が届いた。
 それに返事をして、そこで終わる縁の筈だったのに。]


「エアハート様って、
 お父様が騎士でお母様が商人なんですって?
 まるであたし達の関係みたいですね♡
 馴れ初めってどうだったんですか?
 もしかしてあたし達みたいな運命的な出会いだったかも。」


(何故、親の事を知っている)



「エアハート様がアリアちゃんと一緒に食べられるように
 人参のスコーンを作りました♡
 あたしの事をもっと好きになってくれるようにって
 おまじないをかけたので是非食べて下さいね。」



      
("もっと"とは??食べ物は粗末にしませんが

             
呪文の効果は無かったようです)

 

 
[じわじわと、攻め込んでくる。
 ついに家にまでやってくるようになった。
 "俺は恩人なだけ"そう言い聞かせて対応していたが、
 同時に何か身の危険を感じていた。

 ────そしてついに来た。]


「エアハート様、あたし……
 そろそろちゃんとした関係を持ちたいんです。
 本当はエアハート様の方から
 切り出して欲しかったのだけど
 
どうか、あたしとお付き合いして下さい。