人狼物語 三日月国


188 【身内P村】箱庭世界とリバースデイ【R18RP村】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


ヴェルト]]T『世界』 ヴェルト
アリア]]T『世界』 ヴェルト
フォルス]]T『世界』 ヴェルト
クロ]]T『世界』 ヴェルト
カルクドラ]]T『世界』 ヴェルト
クリスタベル]]T『世界』 ヴェルト
チェレスタ]]T『世界』 ヴェルト
タナトス]]T『世界』 ヴェルト
シャルレーヌ]]T『世界』 ヴェルト
ユグ]]T『世界』 ヴェルト
マドカ]]T『世界』 ヴェルト
シトラ]]T『世界』 ヴェルト
エト]]T『世界』 ヴェルト
シン]]T『世界』 ヴェルト
ヒナギク]]T『世界』 ヴェルト
プロセラ]]T『世界』 ヴェルト
ゼロ]]T『世界』 ヴェルト
キュリア]]T『世界』 ヴェルト
エーリク]]T『世界』 ヴェルト

処刑対象:ヴェルト、結果:成功

[犠牲者リスト]
該当者なし

決着:蒼月教会の勝利

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

―― 朝・玄関ホール ――

[ なんでみつかったんだろう。
  いやほんとなんでみつかったんだろう。
  さがしてくれたんだなってことはわかる。
  わかったうえでなんでみつかったんだろうと思う。
  ぜったいばれない隠れ家だっておもってたのに。

  もう一度寝て起きて廻らない頭で
  何を考えていたんだったか、
  何かを考えていた事ごとまるごと忘れてる間に
  連れて来られて集まった先で話を聞く。

  如何やら世界は滅びないらしい。
  それに案外落胆しない自分の感情を持て余しつつ
  話半分に聞きながらヒナギクの様子を眺めてた。 ]
 
(0) 2022/12/22(Thu) 0:40:08

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[ 攫うったって何処に。
  冷静に自分の願望を否定する。
  生活力どころか腕力すら彼女よりあるか怪しいぼくが
  彼女を無理矢理どうこうするのは、
  あんまり現実的ではない。

  ぼくは無知ではあるけれど、
  そこまで馬鹿にはなりきれなかった。
  夢を見るのがあんまり得意じゃなかったし
  此処で飼われていただけのぼくが
  此処以外で生きていける未来がまるで思い描けない。

  むしろぼくは邪魔なのでは?
  そう思い至った所で
  >>7随分潔い別れの言葉が聞えた。

  「さようなら」

  今迄なんで気付かなかったんだろう。
  彼女がころされるまえに
  ぼくが消えたら良いのではないか。
  天啓みたいに、閃いた。
  つまり、揃ってさえいなければ
 
減るのは誰でも良いんだ
、って。 ]
 
(1) 2022/12/22(Thu) 0:40:11

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[ 幸いなことにぼくの痣は
  千切れてなくなる身体の末端にある訳でもなければ
  潰れて見えなくなるほど小さくもない。
  ひとり減った事を証明するのに
  ぼくの屍ほど適任はないだろう。

  死肉を食い荒らす獣がいない場所でなくては。
  水でふやけて魚の餌になるのもだめだ。
  ひとのおおいところにいこう。
  はじめてのピクニックの行き先を選ぶみたいな心地で
  死に方を、死に場所を考える。 ]
 
(2) 2022/12/22(Thu) 0:40:14

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[ 餓える苦痛にとんでもなく鈍く
  痛みにまるで頓着が無いぼくにとっては
  思えば、なぜ今迄気付かなかったのか不思議なくらいに
  いきることよりしぬことのほうがよっぽど易く思えた。

  なにより、これできみを守ることができると思った。
  きみがひつようとしれくれたことで生かされた命が
  きみのために役に立つのなら、
  こんなに幸せなことはないって、心の底から思うくらいに

  それは昨日思い付いた仄暗い願望よりも
  ずっとずっとすてきなことのようにおもえた。

  此処まで連れてきた手を如何解こうか
  考えてじっと眺めてた。


  よかった。これなら、もう
 
きみに置いて逝かれることもない。
* ]
 
(3) 2022/12/22(Thu) 0:40:38
村の更新日が延長されました。

村の更新日が延長されました。

【人】 XIII『死神』 タナトス

― 選択―

[ 心配症のユグがさて、どれほど共にあったか
  アリアの所に向かうまで?

  苦い薬より、リンゴが好きだと言えば
  呆れられてしまうかな。


  これは少年のころの雑談のなか。
  そんな話を、したことがある。
  
  だからリンゴの君が誰かなんて
  元々問う必要もなかったんだ、――余談。
  

  
  いいわけはそこそこに。

  さあ、話をしようか、かみさま。 ]

 
(4) 2022/12/22(Thu) 2:12:24

【人】 XIII『死神』 タナトス



  こんにちは、神様。
  久しぶりだね、ヴェルト。

  お茶でも飲みながら話すかい?


[ あまり神様は乗り気ではないようだ。
  残念だね。
  お茶とメルロンは俺一人で頂くとしようか。

  本当は俺には聞きたい事もあるよ。
  俺が死ぬことのない理由であるだとか。


  ……ああ、けれど。
  なんとなくわかってしまった。


  選択までの時間はあまり無いんだね。 ]

 
(5) 2022/12/22(Thu) 2:13:48

【人】 XIII『死神』 タナトス




  どうか世界は残して貰えると嬉しいな
  俺は臆病で軟弱だからね
  誰よりも死が恐ろしい自信がある。
  怖がってるところを誰かに見せるのはこう

  カッコ悪いしね。
  それに、


 
  
(6) 2022/12/22(Thu) 2:14:33

【人】 XIII『死神』 タナトス




  死は静かで、穏やかであるべきだ。
  それはたとえ神であろうと覆すことは

  許されることは無いよ


[ 言いたい事はちゃんと告げたよ。
  神様の方の返事はどうかわからないけれど。

  ヴェルトの方にはね、俺は用がある。
  帰ってきてくれたことを
  俺は本当に嬉しく思っているから。

  神様であろうと、
  ヴェルトであろうと

  来てくれてありがとうと
  わさわさ頭を撫でるよ、
 


  癖だから、ね。 *]

 
(7) 2022/12/22(Thu) 2:15:23

【人】 XIII『死神』 タナトス



[ ――翌日。
  神は再び、皆を呼び寄せた。 


  世界は終わりを辿らなかった。


  神の困惑と落胆に
  俺がなぞれるものは、――何もなくて。


  背をむけた神様をただ、みつめるしか
  俺には出来なかった。



  そうか、世界は終わらない。
  終わらないことより、
  死が溢れることのない事に安堵した。



  俺はどこまでいっても
 『 死神 』なのかもしれないね。 ]


 
(8) 2022/12/22(Thu) 2:16:50

【人】 『箱庭の神』 ヴェルト

 


  “ ……悲しい? ”



[ そう言われて>>4:201神は首を傾げました。
  神の脳裏に、いつかの箱庭が
  壊れてしまった時のことが浮かびます。

  悲しい。そうなのかもしれません。
  愛したものに否定されたこと、
  愛していたものを捨ててたこと。 ]



  “ そうなのかも、しれないな ”



[ 世界が壊されないなら箱庭に来てもいい。
  そういう子もいるのかと神は思いましたが、
  しかし神が扉を開いているのが、
  誰か来てくれるかもしれないという未練なのでしょう。
  そういえば、他にもそう言っている子が居たことを、
  神は思い出しました。 ]
 
(9) 2022/12/22(Thu) 2:17:10

【人】 『箱庭の神』 ヴェルト

 


  “ 愛する子らと居られるのなら ”

  “ それは美しい世界だ ”



[ 美しいものが好きというのは、少し違います>>4:202
  子らが居ればそれでいいのです。
  だからこそ神は、世界を醜いと言いました。
  愛する子らにとって、
  良いものではないと思っていました。
  子らは当然、
  世界よりも箱庭を撰ぶのだと思っていました。
  あちらの世界でも、
  子らと一緒に居られるのではないかって?
  神は子ら以外は要らないのです。 ]
 
 
(10) 2022/12/22(Thu) 2:18:08

【人】 『箱庭の神』 ヴェルト

 


  “ ……そうか ”



[ 神は人間でないので分かりません。
  いつかの箱庭が壊れてしまった理由も、
  分かっていないのかもしれません。

  ですが、人間であるクロが言うのなら
  そうだったのかもしれないと、神は思うのでした。 ]
 
(11) 2022/12/22(Thu) 2:18:37

【人】 『箱庭の神』 ヴェルト

 
[ 皆を集めたところで、
  また繰り返しだったのでしょうか?
  分かりません。
  けれどそれが分からないのなら、
  いつかまた、神は繰り返すのかもしれません。* ]
 
(12) 2022/12/22(Thu) 2:18:56

【人】 XIII『死神』 タナトス


[ ヴェルトが崩れ落ちた。
  世界と、神が別れた瞬間だった。


  反応自体は周りのほうが早いようだ。
  ならばそうだね。



  俺は温かいものでも用意しよう。
  体温は人を安心させるものだから。 


  お茶とお菓子、野菜はどうかな。
  昔より美味しいものが作れた自信がある。


  ゆったりな行動のせいかな、
  いろんな事は他の者たちが
  テキパキこなしてくれた後だったかな ]
 
 
(13) 2022/12/22(Thu) 2:21:35

【人】 XIII『死神』 タナトス


[ 長らく死神だったから
  足音を立てないのは得意なんだよ。
  否、死神なら足音を立てたほうがいいのかな。


  ヴェルトの側でまるまった背中を見つけてしまった。
  俺の一番長らくの、ともだち。



  ヴェルトが居たころを知るものなら、
  きっとヴェルトが居なくなった空白は
  誰にとっても大きかったはずで。


 

  きっと俺には君が唸る理由も、
  泣いてる理由も、何もわからない。

  いつも笑ってた君だから


  初めて見るその姿が、……そうか
  俺にも知らない君がいたんだ、と
  ほんの少しのさびしさを。
 ]
(14) 2022/12/22(Thu) 2:39:05

【人】 XIII『死神』 タナトス


[ ぽふ。
  二、三度頭を撫でるだけでは飽き足らず。

  大の大人だけれど戯れ合うみたいに抱きついてみる。
  体温は、人を安心させるものだからね。

  とはいえ軟弱だけど男ゆえ。
  心地よいとは別の話かもしれない。 ]



  シン。
  今朝採れたキュウリだよ。
  なんと馬仕様だ。

  食べるかい?


[ 気分じゃないかもしれないけれど。
  生きるのに糧として食物は必要だよ。 

  馬仕様とはどこかの国で
  キュウリを馬に見立てた飾りをするらしいと ]

 
(15) 2022/12/22(Thu) 2:40:40

【人】 XIII『死神』 タナトス



[ さて、返答はともあれど。
  俺にはリンゴの恩義もあるんだ。 
  
  ヴェルトが帰ってきたことへの安堵か。
  別のなにかか、
  察することは難しいけれど。

  人には口が存在する。
  良い事も悪いことも、

  話さなければ伝わらないからね。 ]


  
(16) 2022/12/22(Thu) 2:46:54

【人】 XIII『死神』 タナトス




  ……ヴェルトが帰ってきたね。
  これから何をしようか。

  また皆で洋館の探検でもやってみるかい?
  7年あれば色んな事が変わってるかもしれない。

  フォーチュンフォルスを買い占めて
  フォルスに有難い言葉を全部もらうのもいいね。

 
(17) 2022/12/22(Thu) 2:52:02

【人】 XIII『死神』 タナトス



[ いつまでも抱擁するのもどうかと思うね!
  すぐさま解放はするけど

  心が晴れない顔が、もし見えたのなら俺も
  隣にいてもいいかな?

  とりあえず世界は、
  滅びないらしいからさ。]



  ――よしよし。



[ 君は少しくらい、泣いていい。
 でもやっぱり、笑う君のことが俺は好きだからね。


 俺が笑ってるのは、
 ――シンの影響がすごいんだ。しってたかい? ]**


 
(18) 2022/12/22(Thu) 3:04:09

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
── 回想:匿名希望 ──



[ 人生相談の結果、何故か便箋を前に悶絶している。

 相談相手のフォルスには
 一度お茶をと水を向けられたけれども。>>2:288
 やっぱり名前で呼ばれたらと思うと不快だし、
 あの眼差しを向けられるのも非常に不愉快で、
 なんというか不毛なのでは?と思わなくもない。

 それと同時に、
 これまで避けて来て急に対面というのは、
 無謀この上ないことをよく理解出来てしまった。

 ── なので次に思いついたのは手紙であった。 

 しかし返答が何であれば理解出来るだろう。
 というか何を聞けば満足出来るんだろう。
 手紙の発端が自分の都合なら、
 その内容もまた酷く自分勝手になりそうだった。 ]
 
(19) 2022/12/22(Thu) 3:53:57

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ ────……嫌いだった。
 いないはずの少女を呼ぶその人が。
 わたしたちを容易く否定するように片方ベルを呼ぶその人が。
 何も知りもしないで存在を認めるように・・・・・・・・・呼ぶその人が。
 嫌で嫌で仕方なかった。私の努力など無いもののように扱って。
 それにその名を呼んで欲しいのは貴方じゃない。


 …………でも、結局のところ。
 『魔術師』が思うものが真実で、呼ぶ名も真実で。
 『魔術師』が何ひとつ間違ってはいないのは、
 本当に最初から理解はしているのだ。

 ただ、認めたくないだけ。
 だからこれはただの逆恨みで八つ当たり。  ]
 
(20) 2022/12/22(Thu) 3:54:21

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ 封筒に入れて貰えない哀れな便箋が増える。
 すぐに考え事を放棄したがる頭が痛み出す。
 ……いや、そもそもこれは読まれるのだろうか?
 私なら新手の嫌がらせだと断じて衝動的に捨てそうだ。
 
 と、ふと。
 以前なんとはなしに購入した
 不思議なインクのことを思い出す。
 引き出しの中、開けられることなく鎮座したそれは、
 乾くと消えるものだという。 >>0:39

 対の浮かび上がるインクもこちらで購入している。
 それならば手紙の中身が暴かれることはない。
 前のことなので認識違いの可能性もあるが、
 それはそれで諦めもつくというもの、というのも。

 宛先もない、余白だけを乗せた便箋を、
 『魔術師』が好きだというメルロンを添えて、>>2:288
 真夜中の部屋の前に置き去りにする。

 知ろうとする第一歩。
 それを誰も知らない。 その答えも誰も知らない。 ]
 
(21) 2022/12/22(Thu) 3:54:48

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 

[ あなたに 大事な人は いますか ? ]
 
 
(22) 2022/12/22(Thu) 3:55:00

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 

[ 何もかもに絶望して、大事なものまで自分で手放して、
 最低で死んでしまいたいって気持ちだった。>>1:317

 そんな去り際に『魔術師』が
 その名を呼ぶ声が届いたなら、>>2:43
 その時は確かに「そう」でしかなかったから、
 かの声に振り返ることもあったかもしれない。

 ……ああ、こんな、最低な気分でも。
 どんなに伝わらない手紙を送り続けるよりも、
 今が一番素直に話が出来そうだと思ったのは
 最高に皮肉が効いていた。 *] 

 
(23) 2022/12/22(Thu) 3:55:41

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
── 現在:自室 ──


[ 荷物整理中、少し減ったインクの瓶と出会う。
 結局、一度もこれ以外で手紙を書くことはなかった。

 さぞかし何もない手紙と菓子は奇妙に映っただろう。
 それでも送り主を察されるに至らないとは思う。
 ……自信はない。まあどちらでも構わない。

 貴方もせいぜいわからないことに怯えるといい、
 なんて、嫌がらせへの意趣返し。 >>0:493



 今思うのは、やっぱり嫌いだなってこと。
 『恋人』の感覚は一部を除いてどこか遠い。
 それなのに『魔術師』に対する悪感情が消えやしない。
 
 単純に究極的に、「ベルちゃん」呼びの嫌がらせが
 とてもとても効いていたのだろうな、と思う。
 情けない話だけれど。まったく。

 だからこれは、最後の嫌がらせ。 ]
 
(24) 2022/12/22(Thu) 3:56:31

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ 普通のインクで最初に書いた質問を綴り直し、
 今のどさくさに部屋に滑り込ませよう。

 これが私だと解るなら、
 最後に一度くらいはお話ししてあげてもいい。
 シンが望むかどうかはしらないけれど。

 ……もう名前を呼び間違えることもないのだし。
 まったく皮肉なもので。 >>3:277>>3:278 * ]
 
(25) 2022/12/22(Thu) 3:57:13

【人】 ]『運命の輪』 クロ

[首を傾げる神に、自分の思い違いかもしれないし、あるいは神は人間とは違う心を持っているのかな、とクロは思った。>>9

そうなの?
それなら、何もここに一人きりで居なくても、あちらの世界でも……

[と、再度誘ってみるが、もし子ら以外は要らないと言われたらそうか、と引き下がってしまうことだろう。]

…………、
僕は、世界への未練が少なかった。
でも、それでも、たくさんの人が死ぬのは嫌だな、とは思ってた。

[嫌だったけど、一度は切り捨てようかと考えたことを今言うのは、ややこしいのでやめておく。]

でも、僕以上に世界を大切に思ってた人は、僕よりももっと嫌だっただろうし。世界は滅んでもいいと思っていても、箱庭行きは嫌だと言った人もいる。……世界は滅んでも仕方ないって言ってた人もいる。

証持ちといっても、色々な人がいて、皆違うんだよ、神さま。
(26) 2022/12/22(Thu) 9:38:12

【人】 ]『運命の輪』 クロ

僕も全員とは話せなかったし、皆の心は理解しきれているわけじゃない。

でも、それぞれの大切に思うものや嫌なことや違い……は、確認した方がいいよ。そうでないと、またいつか22人集めようと思っても、絶対失敗する。それは断言できる。

僕は、それを言いに来たの。

[クロが心配したのは、神自身でもあるが、今度こそ「愛する子ら」を求めて同じ選択を未来の証持ちに迫るのではないかということだ。

神のあの態度(>>4:4>>4:5)では、再び落胆することになるだろう、と。今の証持ちが皆死んで、また揃うまでの長い時間を待っての結果がそれなのは悲しい。もしも未来の証持ちが滅びを選べば、たくさんの命が死ぬ。

神も、選択を迫られる証持ちも、世界も不幸になる可能性がある。目に見えている不運を放置し、見ないふりをすることは、幸運運び屋を自称するクロには出来なかった。]
(27) 2022/12/22(Thu) 9:39:04

【人】 ]『運命の輪』 クロ

…………。

[それから、少し迷うように黙り込んでいたが。
躊躇いを振り切るように口を開き。]

……もし、人間の心を学びたいなら、僕、お手伝いとしてここに居てもいいよ。一人で考えてもきっとわかんないだろうから。

僕もまだまだ、勉強中だけど。

[人間のサンプルとして。]

僕は、元の運命の輪ではないから、貴方の愛する子じゃないけれど。

でも、子じゃないから……お、
お友達?にはなれるかも?

[そんな提案を神にするくらいには傲慢。
生まれ変わっても、魂の質は初代から変わっていない運命の輪だった。**]
(28) 2022/12/22(Thu) 9:40:11

【人】 ][『月』 エーリク

[ 眠っているだけならば良い。
 いずれ目が覚めることがあれば、
 どう挨拶しようか、そんなことを考えながら ]

 僕、あなたのそういうところが好きだよ。
 そしてあまり好きじゃなかった。

[ 穏やかな表情のまま、言葉を続ける。 ]

 子供だからね、そう思う人が大勢いると
 思うと複雑で。

 だから、僕を選んでくれるこういうときは
 輪をかけて、嬉しい。

 昨日、昨日か――。

[ 互い話すべき相手と話した。は結果論に過ぎないが。
 昨日話を聞きたかった>>4:245相手の中に、
 自分もいたのだと、思えば、そうなの?と
 そっけなくしているようでいて、
 それでも隠しきれない嬉しさは滲み出ていただろう。 ]
(29) 2022/12/22(Thu) 11:27:13

【人】 ][『月』 エーリク

 どうだろう?いいこと。
 いいことなのかな。わからない。

[ 例えば、チェレスタと誤解を解き合うことが
 できたこと。神と触れ合ったこと。
 それらを一口に"いいこと"といえるかは
 疑問だが、彼から見てそうみえるなら、
 いいことに、数えてもいいのかもしれない。 ]

 ……ご飯食べてないの?

[ 茶菓子は何?に対して、定食>>4:246とか言うらしい
 なら、 ]

 賛成。僕フルーツの乗ったタルトがいい。
 前に行った中央の、レストランにしよう?
(30) 2022/12/22(Thu) 11:27:29

【人】 ][『月』 エーリク

[ 提案が受け入れられたなら、街に向かいながら。
 もしくはレストランで注文を終えてから、だったか。
 どう返事を返した>>4:247か聞かれ、軽く折った指先を
 口元へ当てて ]

 どうでもいい、と最初は思っていたんだけど。
 シトラが泣いていたり、悲しみが少ない方がいいって
 言っていて、少し考えて

 あとは――……チェレスタさんが、
 来たんだ、僕の部屋に

[ 信じられないでしょう?と問うたのは、
 貴方には隠し事はなかったから。
 きっと以前に、彼女に対して得体の知れない
 恐怖心を抱いたこと、また二人きりになったときの
 一幕についても、事細かく話していたから。 ]
(31) 2022/12/22(Thu) 11:27:51

【人】 ][『月』 エーリク

 チェレスタさん
 「世界が崩壊すれば自分の手を汚さずに
  私を消すことができる」とか言うから………


 久しぶりに、イライラしてしまった。
 あ、でもちゃんと分かり合えた、と思う

 そしたらね、チェレスタさん笑い掛けてくれたんだ
 怖くない笑顔で。

 ……きれいだったな
(32) 2022/12/22(Thu) 11:28:09

【人】 ][『月』 エーリク

 苦しいばかりのこの世界でも、
 生きていればこういうこともあるのかなって
 思ったら、

 世界が崩壊するのが少しもったいなく思えて

[ やがてお茶が運ばれてきたなら、
 それを啜りながらの話だったか。 ]

 だから、
 この世界が僕を壊すまでは、
 苦しんで生きる、と伝えたよ。

[ この話の終わり頃には、穏やかな微笑みを添えて。 ]
(33) 2022/12/22(Thu) 11:28:24

【人】 ][『月』 エーリク

 ――ねぇこれから僕たち、どうなるんだろう。
 今までどおり、皆で洋館で暮らすのかな。

 証持ちが22人揃っても世界の全ては崩壊しなかった
 崩壊は止まった、それでも

 隔離されていたほうが、安心なのかな。

[ 無論それに不満があるわけではないのだがと続け ]

 もし、制限が解除されるようなことがあるなら
(34) 2022/12/22(Thu) 11:28:44

【人】 ][『月』 エーリク

 
 
 
      少し

             ――遠くに。

 
 
(35) 2022/12/22(Thu) 11:29:23

【人】 ][『月』 エーリク

 旅行とか、行けたりしないかな。
 誰も僕のことを知らない土地に行けたりしたら、

 ……慈善事業の一貫でも、人形劇でも、
 なんでもいいのだけど

 また、………演れたりしないかな って

 ううん、なんでもない。

[ ほんのわずかに、芽吹き始めたこの思いは
 シトラの涙で、またチェレスタの光で芽を出した。
 種を植えたのは、きっとあなただったと思う。

 美しい花に成長することはなくとも、
 また一から育てる楽しさに、気づくことが
 出来たなら上々だ。

 相反する、どこか遠くへ消えてしまいたい
 そんな思いも、やがて薄れていけばいい。* ]
(36) 2022/12/22(Thu) 11:29:40

【人】 XVU『星』 エト


[世界は滅びずに済んだようです。>>4:3

ただ、神は面白くなさそうな顔をします。
他の証持ち達がどう答えたのか
その殆どをエトを知りません。
神の口振りだと、皆が彼を否定したような感じです
ですが…どうなのでしょうか。
世界を滅ぼさないようお願いする人はいると思います
神の否定までする人もそんなに多かったのでしょうか?
実際の事情はエトに分かりません、分かりませんが]

 エトはあなたの否定はしていません
 世界を滅ぼす必要はないとの考えを伝えただけです
 あなたと居たくないとは思っていませんでした
 ……『星』は、エトとは少し違うようですけど

[エトが神を嫌と思っていないのは本当です。
ですが、心はなんだか空虚のような感覚です。
『星』は、神を好意的に思っていないのでしょうね。]
 
(37) 2022/12/22(Thu) 12:50:02

【人】 XVU『星』 エト


[希望とは何か
それはエトにもハッキリは分かりません。
エトの心が、おそらく『星』の心が
『塔』の君に対しては明確に意識を向けるので
それが希望…とも言えるかもしれません。

でも、それはエトだけの希望でしかないので
世界にあるだろう希望は、やはり分かりません。

ですが、世界が滅んでしまったら
あるかもしれない希望も消えてしまいます
それはとても寂しい結末に思うのです。
この世界には、星詠み様だって居ますから。]
 
(38) 2022/12/22(Thu) 12:50:27

【人】 XVU『星』 エト


[……希望かもしれない『塔』の君
あまり多くは話せていない…のですけど
気にかけているのは、本当なのです。

ですが、『星』は強い想いがあると思うのですが
エトは…親しくなる方法が分かっていないので
星を詠んで見付け出し、共に洋館に住み始めて以来
構いに向かったり、構いに行きたくなったり
そういう事は心の感情もあってしていたりもしますが
親しくなる方法が分かっていないのです。

『太陽』の子が、『塔』の君といたなら
より親しげなそちらに任せてしまう
そんな所は、おそらくきっとありました。
エトは、分からない事も多かったから。]
 
(39) 2022/12/22(Thu) 12:52:15

僕には、『塔』しか居なかった
君が関わりを持っている人が他にもいると知らなかった

君には僕以外にも居て、1人ではなかった
君の最期の言葉は、そこも関係しているのではないか
……分からない、想像するでしか分からない
君を見ているようで、結局自分の周囲以外を見ていなかった
独りよがりだった僕には分からない、分からなかった

僕が居なくとも1人ではない事への安心のような
僕が自分の事しか見えていなかった負い目のような

君を友として気にかけているのも嘘ではなかった
でも、自分が1人になりたくなくて縋っていた
そのくせ、助けなければ処刑されるというのに
君の願いを跳ね除けられず、見届けるに終わった
よりによって君の願いを聞き入れないなんて
自分が許さなくなりそうだったから

君に嫌われてしまうと思ったから

 



自分の事や周りしか見えていない
こんなにも独りよがりな情けない自分の姿

……気付いていたさ、自分の事だもの
『塔』という希望と共に在る為、蓋をしていただけだ
 
命ある間に、その蓋を開けられなかっただけ

 
 

【人】 XVU『星』 エト


[ ───何か、感情が
感じるものがあるのですが
何に向けてのものかは、分かるのですが

なんだか昨日までより
薄れて、遠くて、今までよりも
どうしてか、読み取りが難しくなっているような

……右手の痣は残っていますが
『星』が、消えてしまうのでしょうか
それはなんだか……嫌だなと。

僕の中にそれが居なければ、今のエトはありませんから。]
 
(40) 2022/12/22(Thu) 13:01:27

【人】 XVU『星』 エト


 ………おや

[息苦しげな声が聞こえました。
声の主は『吊された男』の君のようです。>>4:183
どうしたのでしょうか。]

 大丈夫です?
 エトは治療とか分からないのですが…

[背中をぽんぽん、軽く叩きながら
『吊された男』の君の視線先を見てみます。
先ほど倒れた神…いや、『世界』の君がいました。
『世界』の君を心配しているのでしょうか?
或いは、"神"を気にしているのでしょうか?
既に傍へ駆け付けている人も何人かいたようですが]
 
(41) 2022/12/22(Thu) 13:04:05
][『月』 エーリクは、メモを貼った。
(a0) 2022/12/22(Thu) 13:05:33

【人】 XVU『星』 エト


 一先ず落ち着きましょう、ユグ
 ヴェルトは他の人達が看てくれそうですが
 君も倒れては大変です

[背中ぽんぽん、ぽんぽん
こういう時に合ってる方法かは分かりません。

ただ、エトが1人で夜空を見ている時
星詠み様が背中をぽんぽんしてくれていました。
どうしてか、今それを思い出したので
少し真似てやってみているのです。

この後どうするがいいのか、何も考えていませんが
見ているだけよりはいいかなと思ったので。]**
 
(42) 2022/12/22(Thu) 13:06:34

【人】 U『女教皇』 キュリア

/*
いただいた設定を貼っておきましょう。

指定チップ:オイスター キュリア
U『女教皇』の証持ち
17歳 女性
南の出身。裕福な家庭に生まれたが、一般的な証持ちと同様、両親に存在を無視され、別宅を与えられる。物には困らない生活だったが、使用人にも避けられる等、家の中で一人きりだった。家にいるだけの日々の生活が暇で、読書や裁縫や料理を極めており手先は器用。
14歳の時(3年前)に親から洋館に引き渡される。広さなどは自分の別宅と似ているものの、人のいる洋館が好き。
大人しく気遣いの出来る“いいこ”だが、人に距離を置かれていた生い立ち故に、そうする以外の人への接し方が分からない。人の世話を焼くのは好き。
世界は好きではないが、世界が滅びては大変だと分かっているため結論は出ない。

縁故

箱庭で『女教皇』は『魔術師』に光を見ていたが、『隠者』を殺した自分に『魔術師』の隣にいる資格はないと思っていた。現世でも『魔術師』と接していると安心する。
箱庭では『女教皇』と『隠者』は考えの合う仲だったが、狂った『隠者』を『女教皇』が制裁することとなってしまった。現世でも複雑な思いを抱き距離を取ってしまう。
(43) 2022/12/22(Thu) 14:26:06

【人】 XII『吊された男』 ユグ

[どうしよう
                   いかないで


        突き放したのは僕だけど


あなたを悲しませたいわけでも
          あなたに捨てられたいわけでもなかった]
(44) 2022/12/22(Thu) 15:36:18

【人】 XII『吊された男』 ユグ

[我儘だろうか

           
そうかもしれない


覚悟が足りない

           
そうかもしれない
]
(45) 2022/12/22(Thu) 15:36:49

【人】 XII『吊された男』 ユグ


[でも どう覚悟すればよかったの


        こんなに苦しいとは 思わなく て]
 
(46) 2022/12/22(Thu) 15:37:22

【人】 XII『吊された男』 ユグ

[いつか、海で溺れた時のことを思い出す。
 息をしようとするほど、水が詰まっていく。
 そんな苦しさに似ていた。

 自分が選んだ道が、ひとを深く傷つけること。
 ひどく失望させること。
 その事実が、肺に水を溜め込んでいく。]
(47) 2022/12/22(Thu) 15:37:52

【人】 XII『吊された男』 ユグ

――っ、は  ぁ

[それを、優しく掬い上げてくれる手が、あった>>41
 釘付けになるように、かみさまあのひとを見ていた、動けずにいた、後悔と拒絶と不安と崩壊と罪悪感の世界に、星が瞬く。]

エト、

[声だけで、その主を判別する。
 背中を叩いてくれるそのリズムに、少しずつ昏い感情が解けていく。]
(48) 2022/12/22(Thu) 15:38:23

【人】 XII『吊された男』 ユグ

ごめ、なさい、
ありがとう……

[膝から力が抜けて、くたり、その場に座り込む。
 なお荒い呼吸を繰り返し、ぎゅうと強くエトの服を掴んで縋ってはいるが、意識を失ったり、倒れてしまうような状況からは脱していた。

 何度も何度も息を詰めるうち、はたり、はたり、堪えきれなかった雫がエトの服や自らの手を濡らす。
 落ち着くまでの間、エトが離れていかない限りは、しばらくそうしていた*]
(49) 2022/12/22(Thu) 15:38:44

【人】 [『 力 』 フォルス

 
 
   
――アリアの部屋



[ 朝、と呼ぶにはまだ少し早い頃合いか ]



     ハローアリア
     朝這いに来たよ♡



[ 部屋に入れてもらえずとも 文句を言うことは無い ]
 
 
(50) 2022/12/22(Thu) 17:40:14

【人】 [『 力 』 フォルス


 
   結論から言えば
   答えは『 Yes 』だよ、アリア
 
 
(51) 2022/12/22(Thu) 17:40:29

【人】 [『 力 』 フォルス

 
 
  この先も世界が続いて行くなら
  今までの常識が一つ、否定される。

  人には 考える力がある
  その事実の上で繋ぐ未来には
  希望を見るだけの価値があると思う。

  声をあげる事を諦めなければ
  俺達が見る夢に 耳を傾ける人が絶対に居る

  そういう人達を俺は ――きっと、アリアも知ってる
 
 
(52) 2022/12/22(Thu) 17:40:49

【人】 [『 力 』 フォルス

 
 
  ……。
  この世界がどう転がろうと
  みんなが一つになる事も
  みんなが幸せになる事も無い

  二十二人が揃っても崩壊しない現実に
  世界が出す答えもわからないし
  崩壊しかけた事実は、きっと変わらない。

  保たれていたものが崩れて
  思考停止の安寧まで取り上げられれば
  どうしたって失ったものへの痛みや混乱が先んじて
  お前達のせいだってまた唾を吐かれて
  今よりも風当たりが強くなるかもしれない


[ 一度、瞑目して ]
 
(53) 2022/12/22(Thu) 17:41:03

【人】 [『 力 』 フォルス

 
 
  ……ただ
  何かを変えようと思う時
  必要なのは多分、きっかけじゃないかと思う

  俺達は今 その変化を手にする為の
  千載一遇のきっかけを手にしてる

  俺は、人の考える力を信じる。

  ――これが、俺の出した結論。


[ 彼女からの返事がどうであろうと
 元より今、そう長居をする気は無い。 ]
 
(54) 2022/12/22(Thu) 17:41:25

【人】 [『 力 』 フォルス

 
[ やがて話が終われば
 扉をしめようと――アリアを見て ]


  この世界が続くなら
  君とまた、話がしたいな


[ それじゃまたね♡ って笑って、扉をしめた ] *
 
(55) 2022/12/22(Thu) 17:41:49

【人】 [『 力 』 フォルス

 
 
  
――ホール



[ 『力』は多分 神様が嫌いではなかった

 崩壊を止めなかったのだとしても
 きっと 受け入れていたのだろうと思う

 『正義』との最期を見ても。
 『力』は そういう在り方だったのだろう

 憎もうと 怒ろうと どんな事があろうと
 それでも最後はその有り様を受け入れる事で
 崩壊の中にあって 己を貫き保っていた

 だから痛みのようなものは感じていても
 耐えがたい何かに疼くような事はなく
 そっと静かに 行く末に耳を傾ける事が出来た ]
 
 
(56) 2022/12/22(Thu) 19:14:31

【人】 [『 力 』 フォルス

 
 
 [ だから、その瞬間

  心臓を押さえた訳が
  痣を襲った痛苦の訳が

  "どちら"に在るのかわからなかった ]
 
 
(57) 2022/12/22(Thu) 19:14:41
 
 
   ――おおい! 『神様』

   今から『正義』と一手仕合うんだが
   立ち会ってくれないかい?

   見ているだけより楽しいかもしれない
   なーに、どうせ暇でしょ

      ホラ おいで。
 
 

 
 
  『神様』もやってみる?

  持ち方にもこう、コツがあってね
  気になるかい? 気になるだろう
  そうかそうか気になるか〜

  なら手取り足取り教えよう――『正義』が!
 
 


 
  実は向こうに新しい花が咲いてね。
  そこでのんびりしようと思うんだ――が

  お供に膝まくらが欲しい気分になった

  どうだい?
  『女帝』様も一緒に、あちらまで
 
 

 
 
  知っているかい『女帝』様
  この花、紫苑と名をつけたらしい


   ふーむ……

     へえ 少し甘―――いや? 
           なん だ これ

    苦 ……ぐ ぇ
  
 

 
 
   お前が平等を追い求める『正義』なら
   俺は不平等を司る『悪』にでもなろうか

   なんてね。
 
 

 
  
   お前なりの平等を俺は否定しない
   お前の平等は俺が保ってやる

   だから 自分を見失ってくれるな

        ――振り回されるなよ 『正義』
     
 

 
 
  不思議だな

  こうして空を見上げていると
  まるで全部 夢にさえ思える

  『女帝』様を横に転がすというのも
  風情があって 悪くない
                  ――ふふ
 
  

 
 
 
   ここがいつか崩れ去るとしても 
   俺は最期まで貴女の傍に居るよ

              ――― "約束" だ 
 
 

 
 
   ……。
   今ほどお前を哀れに思った事は無い

          ――…馬鹿だね、『正義』
 
 

 
 
 
      
――――…餓 鬼  



 
[ こんな所で 使ってやれる命ではなかったのに ]

 

 
 
    
  ご  めん、     な

 
  

【人】 [『 力 』 フォルス

 
 
 
      
 [  消えた  ]

 
 
 
(58) 2022/12/22(Thu) 19:21:52

【人】 [『 力 』 フォルス

 
 
 [ 消えた
   何かが消えた

   それはあまりにも
   小さく 大きく
   誰よりも身近で己たらしめていた

   忽然と根幹から失われた
   あまりにも得難く耐え難い消失 ]
 
 
(59) 2022/12/22(Thu) 19:22:05

【人】 [『 力 』 フォルス

 
[ 遠く 目の前
 起きた一つの現実に>>4:8
 ガリと 唇を噛んだのは本能
 もたらした血の味で己を取り戻した ]


    …………。


[ 倒れたヴェルトに駆け寄るのは
 傍らの存在に微笑みかけてから ] *
 
(60) 2022/12/22(Thu) 19:23:08

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 柔らかな金の睫毛を伏せた青年が、
 駆け寄ったみんなの手で
 どこかへと運ばれゆくのを見た。
  >>4:97>>4:116>>4:258>>13>>60

 クロさんが、自分の脚でひとり
 どこかへと向かうのを見た。>>4:190

 クリスタベルさんとゼロさんが
 手を取り合うのを>>4:17>>4:53
 
 プロセラさんが何かを思案するのを>>3

 ユグさんが苦しそうに崩れ落ちているのを>>4:183
 エトさんがその背を優しく背を撫でているのを>>41
 
 滲んだ視界越しにどこか遠く見つめていた。]
 
(61) 2022/12/22(Thu) 21:32:48

【人】 XIV『節制』 シトラ



  ( ……わたし、

       アリアちゃんが傍に居てくれるのが
        いつの間にか、当たり前になってた )

 

[ どうしようもない心細さに襲われてしまう日も
 悲しいときも、淋しいときも、苦しいときも
 ほとんどいつも、あなたが傍に居てくれた。
 あなたが隣に居てくれる間は、
 正しく呼吸ができる気がしていた。
 
 わたしが立ち止まっている間にも、世界は動いていて
 みんなそれぞれの想いを抱えて前に進んでゆく。

 失敗してもいいのだと、間違っても構わないのだと
 最初に教えてくれたのはアリアちゃんだった。

 天から降る雨はいつかは止むけれど
 わたしが降らす雨は、
 わたしにしか、止められない。

 雨が上がらなければ、
 虹は永遠に架からない。]
 
(62) 2022/12/22(Thu) 21:33:02

【人】 XIV『節制』 シトラ



  …………〜〜〜っ、……!!


[ 瞳を覆う厚い水の膜を服の袖で拭って
 両頬を両手で勢いをつけてべちんと叩いてから、
 玄関ホールを抜けて駆け出した。

 ヴェルトさんは、
 彼を古くからよく知っているんだろうみんなが
 揃ってついているからきっと心配ない。

 ユグさんは少し心配だったけれど
 エトさんがついてくれている。

 プロセラさんのことも、気掛かりだったけれど
 ヒナギクさんが傍に居たからきっと……大丈夫。

 クロさんがどこかでひとりで泣いていないことを
 去ってしまった神様がひとりで泣いていないことを
 願って、祈って。食堂の扉を潜り抜ける。
 タナトスさんが既に居ても、入れ違いになっていても>>13
 大きめの鍋を戸棚から取り出して
 その中にたっぷりのミルクを注いだ。]
 
(63) 2022/12/22(Thu) 21:33:09

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 沸騰させてしまわないように
 ゆっくりと熱を加えて、
 その中に刻んだチョコレートを少しずつ溶かし込む。
 ふわりとあまい香りがお鍋から漂い始めたら
 ホットチョコレートのできあがり。
 
 ……誰も必要とはしないかもしれない。
 何か他の飲み物を自分で作ったり、
 どこかへ出かけていくひともいるかもしれない。
 けれど、作って置いておいたら もしかしたら
 飲みたいと思ってくれるひとも、いるかもしれない。

 チョコレートには気持ちを落ち着ける効果があったはずで
 あたたかい飲み物も、冷えた身体を暖めてくれるはず。


 ほとんど飾り状態だった端末を手に取り
 ぎこちない手つきでみんなへ宛てたメッセージを打って、
 自分からは滅多に押したことのない送信ボタンを押した。

 いまは、わたしにできることを──
 ここから、一歩ずつ。 ]*
 
(64) 2022/12/22(Thu) 21:33:55

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[――夢を見ていた。

 アリスと同じ布団の中で、
 二十二人が全員揃ったらどうなるかな?って。
 わくわくそわそわしながら話していた夢。

 チェレスタが居て、お話を聞かせてくれて。
 シトラやアリアと女子会をして、
 マドカ先生から新しい本をもらって、
 カルクドラの祈祷室でお茶をもらって、

 ユグとはちゃんと話せなかったから、
 会えたら彼と未来の話をして。
 たまにフォルスのお店で秘密の会議をする。

 他のみんなともいっぱいいっぱいお話をして……、

 そして一日の最後にプロセラの隣で、
 今日あったことを話すの。

 『世界』ってどんな人かな?

 まだ見ぬ彼を想像して肩を寄せ合って話して。
 全員が集まれば、
 誕生日パーティももっと賑やかになるね。って。

 これからのことに胸を膨らませながら。]
(65) 2022/12/22(Thu) 22:44:16

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[くしゅん、と自分のくしゃみで目が覚めた。
 
 辺りはまだ暗くて、視界が悪い。
 目を開けても真っ暗で。
 目の前に薄暗い壁があるみたいだった。

 夢と現実がごっちゃになったような。
 今も昨日遭ったことは夢なんじゃないかって、
 まだ思えるくらいに、ぼんやりとしていた。

 肩口に重みを感じて、次第に目が慣れてくる。
 眼の前の壁が僅かに身じろいだ気がして、
 それがようやく人型のものだと分かれば、
 ゆっくりと昨夜の出来事を思い出してきた。

 重みがプロセラの腕だと気づいて、
 そろりと視線を上げた。

 かすかな吐息で髪が揺れる。
 生きていると感じられる、呼吸。
 しとりと伝わってくる体温にほっとする。]
(66) 2022/12/22(Thu) 22:44:36

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[起きなきゃと思うけれど、
 もう少しだけ体温を感じていたくて、
 きゅ、と彼の服の裾を掴んだ。

 高い位置にあるから彼の表情は見えない。
 代わりに聞こえる鼓動と、
 じわりと伝わってくる温度に再び擦り寄ってみる。

 身動ぎしている間に、起こしてしまうかもしれない。
 私はあまりじっとしてられないから。
 あなたは割りと、私の動きを見ているから。]
(67) 2022/12/22(Thu) 22:45:00

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[朝焼けがだんだん眩しくなってきて、
 『太陽』が顔を見せ始める。
 一日の始まりを告げる。

 もう少ししたら、起こしてみようか。]



  ……おはよう、プロセラ。



[目があったらなら、見合わせて。微笑って。
 彼にこうして挨拶できる朝を、愛おしく思う。*]
(68) 2022/12/22(Thu) 22:45:23

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

―― 決断の時 ―― 

[手を離したらどこか逃げてしまいそうな気配に。
 ずっと彼の手を握り込んだまま。
 呼び集められたホールへと向かった。

 なんだか珍しく目も合わなかったような気もするし。
 どうして隠れるみたいにあんな場所にいたの?とか、
 プロセラはどう応えた?とか、
 聞きたいことはそれはもうたくさんあったけど。

 彼の口から応えが返ってこないことは、
 度々あることだから、追求もしなかった。

 ただ、世界がどうなるかは知っていてもらいたくて。
 プロセラと並んで『神』の話を聞いていた。>>0
(69) 2022/12/22(Thu) 22:45:40

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[世界を滅ぼさないと言ってくれた。>>4:3
 良かった、と思わず吐息と同時に口から零れた。

 分からないとあの人は言う。
 不幸せかどうかと言われたら。

 証持ちへの偏見もある世界では、
 確かに生きづらいこともあるかもしれないけれど。
 幸せなことばかりではないかもしれないけれど。

 それでも、世界を諦めることはしたくなかった。
 生まれてきた世界を、愛したかった。

 一緒に居てくれないと>>4:5
 さようならと>>4:7
 告げる言葉は、少しだけ寂しそうに見えた。
(70) 2022/12/22(Thu) 22:46:00

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[『神』がさようならを告げた時。
 繋いだ手の先が揺らいだ気がした。>>1

 手の先を追って、プロセラの顔を見上げる。
 相変わらず表情は何一つ変わっていないように見えた。

 けれど、『神』が告げた言葉に反応したあなたが。
 言葉が妙に引っかかって、
 繋いだ手の力を、ぎゅっと強めた。

 この場に引き止めるように。強く。]


  だめだよ。
  ……プロセラは、行っちゃだめ。


[妙な胸騒ぎがして。
 何がだめなのか。どこに行ってはいけないのか。
 自分でもわからないけれど、そんな言葉が口をついた。]
(71) 2022/12/22(Thu) 22:46:22

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[不安に揺れる瞳を、彼に向ける。
 視線からも訴えるように。]



  いかないで。



[私の手を引いたあなたを、失ったら。
               私は――――。
                        **]
(72) 2022/12/22(Thu) 22:47:00

【人】 [『 力 』 フォルス

 
 
  
――とある部屋の前



[ 戻ろうと思ったのは ヴェルトが心配だった
 それ以上に気にかかった事があったから。

 ……部屋に残るシンの様子が気にかかった
 ただ、それだけ。 ]


   ――――…


[ 扉越し 漏れて来る微かな声>>18>>4:263
 足音を立てないように 立ち去ろう ] *
 
(73) 2022/12/22(Thu) 23:35:53

【人】 ][『月』 エーリク

―― それから ――


[ カルクドラとのお茶会の後。
 後日かもしれない。

 僕は観念して、自ら薬師の部屋を訪ねたり、
 特に用もないのに、シトラを自室に呼び出したり
 
 したと思う。

 例えば――本当に遠くにいくことが
 もしかしたらすぐにではなくても、あるかもしれないから。

 そうして二人にもったいつけて、 ]

 ずっと言わなきゃいけないなって
 思っていたことがあるんだ。
(74) 2022/12/22(Thu) 23:38:07

【人】 ][『月』 エーリク

 あの、

[ 視線をさまよわせたり、手持ち無沙汰に、
 指を組んだり、解いたりしながら ]

 僕はいつも、ごめんねとばかり
 言っていて。

 でも、――あの、いつも

 ――……ありがとう

[ 告げたなら、微笑んで。
 けれど多分次の瞬間には逃げ出していたと思う。

 言いしれない、恥ずかしさに襲われて。
 やはり僕には過ぎた言葉だったかもしれない。

 誰かに見かけられることがあれば、
 驚かれるかもしれないほど、風より速く。
 立ち去ろうととしたことだろう。* ]
(75) 2022/12/22(Thu) 23:38:29

【人】 ][『月』 エーリク

―― それまで ――


 ――いらっしゃいませ!
 今日もいつもの窓際のお席ですね?
 
 なんだかいつもと少し………
 ああ、髪型変えられたんですね

 通りで可愛らしいと思いました
 いたた、そんな、お世辞じゃないですよ。


[ それはカフェで店員の真似事の役
 していた時のこと。

 白いシャツに、橙色のエプロンを身につけて
 常ににこにことしている。 ]
(76) 2022/12/22(Thu) 23:52:31

【人】 ][『月』 エーリク

[ ――その青年の名は、

 ミーシア。産まれたときにあまりに
 愛らしかったため、女神の名をもじった
 名前をつけられ、父母共に他界し、
 祖母と二人で暮らしている。

 若い頃から女性に間違われることが多く
 その見た目のためか、男女ともに
 よく可愛がられるため、愛らしい仕草など
 お手の物。

 皿洗いで雇われたが、愛想の良さから
 給仕へランクアップしたのが最近のこと。

 好きなことは人と喋ること
 嫌いなことは一人でいること

 好きな食べ物は――……… ]
(77) 2022/12/22(Thu) 23:52:52

【人】 ][『月』 エーリク

[ と、長々続くのだ。
 彼の人生を演じているのだから。 ]

 おまたせしました、ガトーショコラと
 おいしい珈琲です!

[ ――どうせ見つかるはずないと
 高を括っている。そのため、普段より
 何倍も、弾けた姿を見せることもあるとかないとか。* ]
(78) 2022/12/22(Thu) 23:53:08

【人】 XIII『死神』 タナトス


[ 洋館に来たばかりの伏せてばかりの頃。
  困ったことにね、足音が聞こえる事が少し怖かった。

  だんだん音が遠のいていたはずなのに
  あの頃は音だけが妙にリアルでね。



  ……けど、
  殺されかけてよかったと思える事も
  時折ほんの少し。
  希望に混じって現れる。


  例えば、今この時だとか。 >>73]



  わっ。


  ……驚かせるのは成功したかな?
  

[ ドア越しにしかなかった気配を、
  扉を開いて目前にしてみるよ。

  倒れてる人がいるのに騒ぐなといわれれば
  うん、反省だね。 ]
(79) 2022/12/22(Thu) 23:57:27

【人】 XIII『死神』 タナトス



  心配ならおいで。
  心配じゃないならなお来てくれるとうれしいよ。


  ……ほら、俺達の時間だよ。
  やっと、揃ったんだ。
  君がいないと始まらないよ、フォルス。


[ 俺はシンから沢山シンゆうなる君の事
  あの頃聞いて、
  君にいつ会えるかな、
  って俺も楽しみにしてたんだよ。



  シンにもヴェルトにも、俺にも
  君が必要だから。


  居てくれるよね、って笑うんだ *]
(80) 2022/12/23(Fri) 0:00:11

【人】 X『教皇』 カルクドラ

── 回想:氷解 ──

 ユグも来たんだね。
 うん、僕達だけなら心配だろうからね。
 僕がユグの立場なら、そうしてもおかしくないと思うから。

 君にもたくさん心配かけてきたからね、
 大丈夫、もし一触即発状態になったとしても、
 僕もタナトスも君は巻き込まないようにするから。


[ なんて気休めにもならない冗談を掛ける。>>4:155
 思えば、タナトスとユグが二人で居る時に
 話をするのは初めてかもしれない。
 それもそのはず。ずっと避け続けてきていたのだから。

 ユグがタナトスにぴったりくっついているのは>>4:154
 ただ単にボディーガードの意味合いだと思っている。
 危害を加えようとしたら前に出てくるような。
 のでこちらも微笑ましいと思いながら眺めていた。]
 
(81) 2022/12/23(Fri) 1:08:03

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
[ 七年もの間避け続けてきた
 魂が苛立ちを覚える男の言葉は>>4:152
 まるで羽毛のように柔らかく感じた。]


  残念。それに僕が勧誘するとしたら
  もっと話しやすい人に言ってるよ。
  ……正直、滅びてもいいとは思ってたよ。
  七年前の僕なら、即決だっただろうね。

  今なら、箱庭に行くだけで世界はそのまま、なら
  行く選択をしていたかもしれない。

  でも、色々な人たちと話をして
  このまま箱庭に行っても、
  きっと幸せにはなれないだろう、と思ったんだ。

  そういう君は、どう考えてる?


[ 『死神』としてではなく、『君』に問う。
 僕がカルクドラであると同時に、彼はタナトスだ。
 
 
長年覆われ続けていた氷塊を徐々に崩していく。
 中身まで傷つけないよう、刺激を与えないように。
]  
 
(82) 2022/12/23(Fri) 1:08:21

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
[ と思えば、急に立ち上がったので
 切り上げられたか、と察し
 それも当然。むしろ長続きした方だ

 ── と、思いきや。>>4:153]


  
……ふぁ!?

  

[ 万に一つも予測出来なかった不意打ち。

 夜の空、冷えているはずなのに、どこか温かさを感じる
 指先が頬に触れると
 君は勿論───ユグも見たことのないような
 吃驚の表情、瞬間情けない声が漏れてしまう。]
 
(83) 2022/12/23(Fri) 1:08:52

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
  それを云うなら、君だって……そうじゃないか。
   
  ……僕は良い人なんかじゃないからね。
  

[ 人の好さそうな笑顔に、温厚な気質。
 彼に嫌われる要素がない人物であるのは知っている。

 
 ただ前に歩めなかっただけ。
 向き合う勇気が無かっただけ。 

 向き合うことなど出来ないと思っていた。
 何て言えばいいのかわからなかった。
 
 しかし、いざ口に出してしまえば──……。
]
 
(84) 2022/12/23(Fri) 1:09:14

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
  
…………う、う……。



[ 間もなく頭に手が伸びていた。
 この洋館に来てから、彼が僕の頭に
 手を乗せる時が来るとは思いもしなかった。
 不思議な感覚に変な声が漏れてしまう。

 
 恥ずかしいから止めろ、と言いたかったけれど
 これが本当のタナトスなんだ、って
 今まで知らなかった姿を見ることが、知ることが出来て。

 ──何だか。]



  ふ、ふふっ……。
  ……ありがとう。 


[ 照れ隠しの笑みが、零れた。

 七年と魂を凍結させていた氷は、静かに融け始めた。
 まだ歩み始めたばかりだけれど
 初めて彼のことを“普通の”“一人の人間として”
 見ることが出来た、記念すべき時。*]

 
(85) 2022/12/23(Fri) 1:09:32

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
[ 僕は僕だ、と言いながらも、
 文献に残っている記録、胸に刻まれた証が
 『教皇』との繋がりを断ち切れない。

 だから、もし君が要らないと言っても
 過去のことは、いつの日か謝るつもりでいる。

 この証を背負った者のけじめとして。
 過去の、運命の精算として。
 新たな一歩を進む為に。
 それが終わった日がスタート地点リバースデイなのだろう。

 もしかしたら、菜園の手伝いをする未来があるかもしれない。
 おすそわけを貰う日が来るかもしれない。
 実現するかは別として、今までまず有り得なかった話が
 有り得るようになるのかもしれない。

 ……でも。
 
 世界が滅んでしまえば
 全てただの絵空事になってしまうけれど。

 最後に和解出来て、世界と共に心中するのも悪くは無い。*]

 
(86) 2022/12/23(Fri) 1:09:40

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
[ 途中、ユグからの提案には>>4:157
 気遣ってくれているのだろう、と理解した上で]


  ふふ、気遣いありがとう。
  でも三つなら誰かがハズレを引いてしまうからね。
  誰が当たっても悲しいことになるから
  今回は普通のものにしようか。


[ 丁重に断ることにした。
 
僕の引きが悪いから逃げた訳ではない。
]


  そうだね。君が来た時には既に
  僕とタナトスは、お互い接触してはいけない、
  暗黙の了解があって。

  これでも、大分鎮静化した方だったんだよ。


[ ね、とタナトスの方を向き苦笑する。]
 
(87) 2022/12/23(Fri) 1:10:06

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
  うん、僕も君と言葉を交わすのは好きだったよ。
  最初に来た時から、徐々に生き生きするようになって。
  本を読みたいと言ってくれて、色々知ろうとして。

  ……こうして、君にも嬉しく思って貰えるだなんて。

  ありがとう。
  君も、タナトスも優しいね。

  ずっと仲介しようとしてくれてありがとう。
  君が途中で諦めてしまったら、
  僕達は何も進展しないまま
  分かり合うこともなかっただろうから。


[ ユグはタナトスが主に世話をしているのを知っていながら
 僕自身も面倒を見ていたり、やはり弟子のような感覚で。
 
 本当に、何故もっと早く歩み寄らなかったのだろうと
 今になって思えてくる。
 きっと君も、喜んでくれているだろうから。]
 
(88) 2022/12/23(Fri) 1:10:29

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
 
  随分遅くなってしまったね。
  時間取らせてごめん。

  改めて……ありがとう。
  君達と話せて良かったよ。


  …………おやすみ。また明日ね。


[ 明日、決断が下される日だが、最初に語った時以降、
 あえて話題も出さず、選択も聞かないことにした。
 
 水を差されたくなかったのが一番。
 気分の良いまま終わりたかったのが二番。

 何の変哲も無い日のように、二人にくすりと微笑んで
 手を振りその場を去っていった。*]    
 
(89) 2022/12/23(Fri) 1:10:40

【人】 [『 力 』 フォルス

 
   
―――這い寄る死神



[ 漏れ聞こえて来る声はよく知る二人の声
 扉を叩く前に気付けて良かったと

 盗み聞きをしたい訳では無いのに
 少しの間、そこから動けないまま――開く扉>>79 ]



   
!?




[ 遠くに居た筈の 目の前に居る男には
 びくりと震えたのがバレてしまったかな ]
 
(90) 2022/12/23(Fri) 1:12:20

【人】 [『 力 』 フォルス

 
 
  ………。
  タナトスはさ
  死神ってか、シノビじゃない?


[ びっくりしたー♡って戯けて>>80
 ちらりと奥を見れど シンの姿を見る事はないまま ]



  ――ヴェルトは、どう?



[ しまったままでいい
 相も変わらずな諦念めいた傍観者面
 わっと開けてくれたのは 親友だった。

 ずるいなあって 言葉はしまったけれど
 笑いながら ちょっと胸が熱くなった * ]
  
(91) 2022/12/23(Fri) 1:13:34

【人】 IX『隠者』 アリア


[ 夜更かししたくせに眠れなくて、>>3:424
 ぼんやりと意識が浮上する。

 無意識が目醒ましを欲して、
 ベッドサイドの鍵付きのチェスト。
 自分だけの時は開かれたままの引き出しに、
 収められた薬包をひとつ、水と飲み下した。

 回答は決まりきっていたから、
 元より順番が前後することに執着はなかった。
 人の見解で自分が左右されると思っていれば、
 そも今ではなく、昨晩と請うていただろう。

 思うより早く訪れた朝の気配に、
 鍵をかけて、ひとつ深呼吸をした。 ]

 
(92) 2022/12/23(Fri) 2:37:50

【人】 IX『隠者』 アリア


 
―― 回想:最後かもしれない朝




  おはようございます。


[ 耳慣れた声を聞く。>>50
 早かったですね、と事もなく。

 立ち話でも適当に座ってもらうにしても
 それを拒否する理由を私は持たないから、望むように ]
 
(93) 2022/12/23(Fri) 2:38:11

【人】 IX『隠者』 アリア




  ―― それが聞けて良かったです。


[ 語り終えるまで、じっと耳を傾けて
 そう口にすれば、薬師はにわかに表情を綻ばせた ]
 
(94) 2022/12/23(Fri) 2:38:30

【人】 IX『隠者』 アリア



  …… 本当のところ、

  私はこの世界、あまり好きではありません。
  生きてるだけで理不尽ですし。

  フォルの言う通りです。

  どちらに転んだところで、
  全員が幸せになれるということはきっとないし
  既に失われたものは戻ってこないし、
  世界はそう都合良くは転がらないと、思ってて


  …… でも、それでも、

  ひとつのきっかけくらいにはなるかもしれない。

 
(95) 2022/12/23(Fri) 2:38:52

【人】 IX『隠者』 アリア




      私は、

      そんな夢を見たいんだと思います。


   
[ それは他でもないこの人からの借り物で
         けれどそこにを見たのは、 ]

 
(96) 2022/12/23(Fri) 2:39:34

【人】 IX『隠者』 アリア


[ ―― まさかそう言われるとは。>>55

 予想の外にあったから、
 一瞬、きょとりとした顔をしてしまったけれど ]


  …… はい 是非とも

  あれに祈るのは癪ですが、
  そんな未来があることを祈っておきます。


  お話、ありがとうございました。


[ ひとつ笑みを返して、扉が閉じるのを見送った。 **]
 
(97) 2022/12/23(Fri) 2:40:27

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

―― 屋根裏部屋・夜明け ――

[ 呼ぶ声に応えるみたいに浮上する意識。
  寝てた頭で、それでも取りこぼさずに拾った音を、
  言葉として翻訳し直すのに随分と時間を要した。

  随分明るくなった部屋の中は改めて見ても
  長く過ごした塔の上に似ていて
  なんとなく懐かしさを覚えるこの場所に
  きみがいる違和感にすこしだけ混乱する。

  世界が終わるかもしれない日にも
  変わらず笑うきみの強さが眩しくて眩暈がする。

  きっとだいじょうぶ、って信じてるんだろう。 ]
 
(98) 2022/12/23(Fri) 13:56:14

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 

  ……おはよう、ヒナギク。


[ 出来る範囲で笑い返してみる。
  上手く笑えているか、なんて心配は要らない。
  元から上手く出来ないことが
  今日ばかりは丁度良かった。

  だいじょうぶじゃないといいのに。

  強い朝の日差しが天窓から注ぎ込む。
  明るくなった部屋の中に、
  光の強さの分だけ夜よりも濃い影が落ちた。

  きみが大切にしたいものを大切に思えない
  罪悪感が澄んだ光に照らし出されてしまわぬように
  丁寧に隠して、飲み込んだ。 ]
 
(99) 2022/12/23(Fri) 13:58:21

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

―― 玄関ホール・夢の終わり ――

[ >>70きみの安堵の吐息の音に、
  同じ気持ちになれないぼくの心がざわめく。
  なんにもよくないのに。
  きみのその無防備さが不安で
  きみを隠さなきゃと云う思いが強まった。

  でも叶わないから。

  別の方法は案外すぐにおもいついて。
  あとはこの手を気付かれないよう離すだけで良いのに。

  >>71ふいに強い力で握り込まれた手に
  不思議に思って繋いだ手を見下ろした。
  『かみさま』が「さよなら」して不安なのかなって
  勘違いをして、安心させるように握り返した。

  みんなが『かみさま』を信じてそうなのは理解した。
  今こうして集まってるのがその証明みたいだった。

  ぼくには預言者を騙る詐欺師との違いが分からないけど
  みんながおもう『かみさま』と今の彼は似てるんだろう。
  『かみさま』、宗教信仰の対象として尊崇・畏怖されるもの。
  宗教に一切触れずに育ち、
  その概念を最近ようやく認識し始めた
  ぼくにはまだすこし難しい。 ]
 
(100) 2022/12/23(Fri) 14:00:31

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[ 滅多に遭遇しなそうだなってことだけは感覚でわかる。
  何処か遠い存在。
  そう分類してしまえばかみさまも詐欺師もぼくのなかでは
  同じ引き出しに押し込んでしまえた。

  だから彼女の恐怖は理解出来なくて、
  何に怯えているかも共感する事も出来ず、
 
まさかぼくのことだなんて頭の片隅を過りもしなくて

  それでもこれが最後かもしれないから
  いつもぼくに寄り添ってくれたきみの心に
  すこしでもいいから、寄り添いたくて。 ]


  『だいじょうぶ』だよ。


[ 根拠のない嘘を吐く。
  彼女が繰り返したその言葉を不器用に真似て。

  重ねて乞うその願いを叶えることはできないけれど。
  大丈夫、ぼくが守るから。
  ぼくのそばをはなれて、きみがみつけた居場所で、
  きみが変わらず笑って居られるように。

  かおいろひとつ、こわいろひとつ変えずに
  きっと誰にも見破れない嘘を吐いた。つもりでいたのに。
  >>3:433きみだけが、ぼくの違いを見抜いている事に
  鈍いぼくはまだ気付いていなかった。 ]
 
(101) 2022/12/23(Fri) 14:03:34

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[ 勿論減るのはぼくでなくたっていい。
  じゃあだれにする?なんて
  責任の伴う選択をきみに迫るつもりはない。
  それにきっときみは誰もえらべない。

  けどそれじゃだめなんだ。
  誰でも良い誰かにきみが選ばれる事のないように。

  誰でも良いならぼくでいい、ぼくがいい。
  きみを守るものになると決めた
  あの日の誓いを守り通す為にも。
  いちどでいいんだ、きみの役に立ちたい。

  そうすれば、
  生まれてから今迄何の意味も無かった人生を
  漸く誇れるような気がするんだ。 ]
 
(102) 2022/12/23(Fri) 14:05:05

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[ きみが安心するまで待って、けれど手遅れになる前に。
  それって何時だろうって考えて
  すくなくともこうして手を繋いでいる間は
  きみが危険に晒されても身代わりにはなれる筈だって
  あとすこしだけ後回しにした。

  ここにきても暫く、ぼくのそばからはなれなかったきみが
  すこしずつ外側に目を向けて行ったみたいに
  きみが落ち着いて、きみから手を離して
  他のだれかのもとに向うまで、もう少しだけ。 ]


  そばにいるから。


[ もしも肉体を喪っても、
  きっと心だけはきっときみの元へ帰るから。
  だから怖がらなくて良い、って
  じゃれつくみたいに軽く凭れ掛かってくっついた。

  夢を見るのがへたくそなぼくが考えた割に
  すっごくすてきな夢を叶えるこの先に
  ちょっと浮かれるぼくとはまるで正反対に、
  >>72今にも泣き出しそうなきみの顔は
  ぼくのことばをまるで信じてくれなそうで
  どうしたら騙されてくれるかなって
  碌な気遣いも悪巧みもした事のない頭で真剣に考えた。* ]
 
(103) 2022/12/23(Fri) 14:07:18
キュリアは、クロに手を振った。
(a1) 2022/12/23(Fri) 15:38:52

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
── 自室/きみを望みて ──



  …………なに、これ。


[ 荷物整理というより、
 思い出を振り返るような作業の中。
 一番下の引き出し、その奥の奥にそれを見つけた。

 朱色の書類封筒。
 翠を混ぜた封蝋にはコールリッジの家紋。
 覚えがないままに一度握りしめたのか、
 悲鳴の様に僅か皺寄るそれに息が止まる。

 探った指先で膿んだ傷に触れたような、
 じくりと疼く痛みに、細く息を吐いて堪えた。

 ……多分、2年前に届いてたであろうそれは、
 記憶と共に奥深くに仕舞い込んだままのもので。

 一人で見るか、の逡巡は刹那。
 未練なく開封して、その紙束に目を通す。 ]
 
(104) 2022/12/23(Fri) 16:30:27

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ それは贈与契約書と未成年後見人の連絡先。
 契約書に目を通すと、
 予め捨てる算段でなかったのみ窺い知れて、
 笑えばいいのかわからない。

 手紙一つ同封されていないそれは、
 ただ最後の責任を果たすのみの手続きだ。

 いっそ恨み言の一つでも寄越してくれれば、
 なんて思うのは未練というより悔恨に近かった。
 結局自分で壊してしまったものに想いを馳せる。

 でも何も出来ない。
 溢れたミルクを元に戻すことは出来ないし望まない。 ]
 
(105) 2022/12/23(Fri) 16:30:32

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 

  はあ…………


[ しかしながら、だ。
 それ生前贈与は収めるものを差し引いても、
 人ひとりが一生を慎ましく生きるに困らない額。 
 この程度は苦もなく準備出来たのだろうとは、
 過去のコールリッジ家の財政状況から容易に想像出来る。

 ……なんだろう、これは。
 絶対素直に感謝する気持ちでないのは明白だけど。 ]
 
(106) 2022/12/23(Fri) 16:30:37

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 

  ………責任も縁、か


[ 自分が恵まれているのはわかっている。
 それでは足りずに“こう”なってしまったのは、
 全て私の咎であることも充分理解している。


 ……正直、一緒に生きたいと言いながら、
 ナハトの人生の足手纏いにしかならないのは
 わかりきっていた。

 身一つで手に手を取り合い旅立つなんて、
 上手くいくのは物語が終わった後が語られず、
 めでたしめでたしとなるご都合主義の世界だけ。 


 17歳の誕生日プレゼントは、
 夢の終わりを告げる鐘と、現実を生きる為の杖だ。

 ……最後の最後で、たとえ意図したものでなくとも、
 漸く贈り物を選んでくれたのだという皮肉には、
 少し傷付いたように笑ったかもしれない。 ]
 
(107) 2022/12/23(Fri) 16:30:44

【人】 Y『恋人』 クリスタベル


[ 先の不安は、
 連れ出すと認識しているであろうナハトの方が
 余程感じているに違いなくて。

 何もかも背負わせるなんてしたくない。
 でないと何の為に一緒に生きるのか、
 幸せにしてみせると誓ったのか。

 ……だから、生きる為に自分に何が出来るのか。

 跡なんて継げないことはわかっていたけれど、
 それでも家業の勉強をしたこともある。
 必要なもの、有用なもの、知りたいこと。
 望んだ教育を、充分な環境で受けさせて貰えたこと。
 身に付けたものが一つでも役に立つならいい。

 南の長閑な田舎町で、自宅で私塾でも開いたら…
 なんて思い付きには、
 南という選択が理に適っている親と同じだったことに一笑。 ]
 
(108) 2022/12/23(Fri) 16:30:49

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ 変わっていく世界で自分たちがどうなるか、
 考えてもわからないことだらけだけれど。
 どう生きていくかは一緒に考えていきたい。

 自分に出来ること、出来ないこと。
 持っているもの、持っていないもの。
 置いて行ってもいいもの、手放せないもの。
 あなたに望むこと、して欲しくないこと。
 わたしに望んでいること、そうでないこと。

 ナハトは洋館には戻らないって勢いだったけど、
 帰る場所がひとつくらい多くあったっていいと思う。
 嫌いじゃないと思えるもの、人、居場所を、思い出を、
 ……持っていて欲しいと伝えたい。

 今までは彼がそれを選ぶならそれでいいかと思ってた。
 ありのままを許し受け入れ肯定するのが愛だと信じてた。
 けど、これからは、
 私も私なりに彼の為にと想うことをしたい。
 望みたい。

 押し付けたりはしたくないけど、向き合っていたい。
 一緒に生きるってそういうことだと思ったから。 ]
 
(109) 2022/12/23(Fri) 16:31:44

【人】 Y『恋人』 クリスタベル


 
[ 今夜、お茶に誘ってみよう。
 忙しく動いてくれているだろう彼を、
 お疲れ様っていつもみたいに撫でて労って、 
 あの日みたいに貝型の焼菓子と紅茶で語らいたい。

 もうあの頃みたいに、
 小夜鳴鳥の歌と共に帰ることはないし、
 朝雲雀が鳴いたって離れなくてもいい。
 夜の世界にあなたを返したくない。


  あなたが来てくれた日は、
  いつだって引き留めたかったって言ったら笑うかな?
  あの頃も夢見がちなわたしたちだったけど、
  それが馬鹿なことだってことはちゃんとわかってたよ



 私たちは絵本の世界の住人ではないし、
 めでたしで終わってもまだ先は続いていくから、
 一緒に選んで生きていく明日は不確かなものだけど。

 ── でも、繋いだ手だけは決して離さない。
 あの日の私たちの運命ものがたりを、
 長い人生の果てに幸せで閉じられるように。 * ]
 
(110) 2022/12/23(Fri) 16:32:08

【人】 『箱庭の神』 ヴェルト

 


  “ 醜い世界で暮らすのなど、御免だ ”



[ もう一度、皆のいる世界で暮らそうと誘われても>>26
  神は嘲笑うように拒否するでしょう。
  子ら以外の雑音など、
  神にとっては煩わしいものでしかありませんでした。 ]
 
(111) 2022/12/23(Fri) 18:46:36

【人】 『箱庭の神』 ヴェルト

 


  “ …………… ”



[ クロの言葉を、神は一先ず、黙って聞いていました。

  神には分かりません。
  あの世界を大切だと思う気持ちが。
  神にとって、あの世界の人間は取るに足らない存在です。
  けれど、子らは知ってしまったようです。
  箱庭から離れて、神と子ら以外の大切なものを
  得てしまったのでしょう。
  神は子らの創造主です。
  ですが――証持ちたちには、
  もう別に親がいるというように。

  しかしやはり、神には分かりません。
  絶対失敗する?
  どうしてクロが断言するのか、
  神には理解出来ませんでした。 ]
 
(112) 2022/12/23(Fri) 18:48:46

【人】 『箱庭の神』 ヴェルト

 
 

  “ お前は、わたしが間違っていると思うのか? ”



[ 自らの考えを否定され、
  諭すように言われ、
  神は苛立ったのでしょうか。 ]



  “ ……けれど、そうだと、言えるのかもしれないな ”



[ ――いえ、その顔は、薄く笑っていました。
  言われたことは、案外と嫌ではなく、
  受け止めることは出来ました。

  現実に神は、子らに否定されたのですから。
  神と子らの心はひとつではありませんでした。 ]
 
(113) 2022/12/23(Fri) 18:49:40

【人】 『箱庭の神』 ヴェルト

 

[ それが神はとても
悲しい
のです ]


 
(114) 2022/12/23(Fri) 18:51:13

【人】 『箱庭の神』 ヴェルト

 


  “ ……………… ”



[ 提案を受けた神は、
  少々呆れたような目をクロに向けました。 ]



  “ ふ、 ”

  “ ふふ、友達……? ”



[ 可笑しそうに笑う神は、クロの瞳を覗き込みました。
  今の少年じみた姿では、クロよりも小柄でしょうか。 ]
 
(115) 2022/12/23(Fri) 18:52:00

【人】 『箱庭の神』 ヴェルト

 


  “ 本当に良いのか? ”

  “ 帰してやれないぞ ”



[ そう、クロは愛する子ではありません。
  でも……そうですね、
  こんなことを言うクロのこと、
  神は嫌いではありませんでした。

  けれど、ここに残るならば、
  クロはもうあちらには帰れないでしょう。
  少なくとも、クロの知る皆が知るよりは、長く。 ]
 
(116) 2022/12/23(Fri) 18:52:21

【人】 『箱庭の神』 ヴェルト

 


  “ 友達なんて、初めてだ ”

  “ 
ぼく
ら、良い友達になれるかな ”



[ 先程より少年の姿に沿うような口調で、
  神はクロに笑い掛けるのでした。* ]
 
(117) 2022/12/23(Fri) 18:53:06

【人】 X『教皇』 カルクドラ

── 回想:恩人を思う人 ──

[ 倒れ伏したヴェルトを運び込み
 体温も呼吸も特段おかしくはないと確認し
 ほっと胸を撫で下ろした頃。

 少し経つとシンが部屋に入ってきた。
 ホールでは僕たちも必死だったので
 彼の姿は見えなかったが
 きっと、見たことのない様相だったのだろう。>>4:258

 今の表情もまた、いつもの笑顔は無いのかもしれない。]


  シンくん……。

  大丈夫だよ、きっとすぐに目を覚ますと思う。

 
( ──ああ、そうだ。
    シンくんは僕よりもずっと昔からの知り合いで。
    きっと、思うところもたくさんあるのだろうね。)



[ シンの肩にぽんと手を置き、何度か背中を優しく撫でる。
 先程僕を励ましてくれた時のお礼、とは違うけれども。]
 
(118) 2022/12/23(Fri) 19:06:39

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
  僕達は一旦出るから、
  ヴェルトさんが目を覚ましたら教えてね。

  ……ふふ、久しぶりにたくさんお話が出来るんだろうね。


[ 大丈夫だよ、と彼を残しエーリクと共に部屋を出た。

 いつも明るく優しい彼が
 今にも泣きそうな表情をしていたのは、分かったから。
 僕はエーリクが隣にいたから堪えることが出来たけれど
 一人だったら、泣いていたかもしれない。

 

 僕も、エーリクにとって
 ヴェルトさんと同じような存在になれるのだろうか。>>4:245]

 
(119) 2022/12/23(Fri) 19:06:59

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
[ 扉を閉めて廊下を歩き始めた頃
 聞き漏らしそうなほどに小さい嗚咽が耳に入った。>>4:263]



( ヴェルトさんが元気になったら
  皆で楽しく話したいね。
  今からその時が楽しみだよ。

  皆、あなたの帰りをずっと待っていたんだよ。
  僕も、あの時より少し大人に、立派になれたと思うから。

   ……その姿を、見て欲しいんだ。*)

 
(120) 2022/12/23(Fri) 19:07:19

【人】 XII『吊された男』 ユグ

[あれから。
 不調は見られないが、急のことで混乱があったのだろうとなり。薬をもらって少しだけ、眠らせてもらった。
 その眠りから目覚めての話だ。]

……結局。
僕の考えは机上の空論で、夢物語で、甘いのでしょうか。
22人揃って、世界も滅びなくて、このままこの洋館で静かに、暮らしていきたかった。

でも、かみさまは僕らを捨てて、この洋館を出たい人もいて。
叶わないんでしょうか。……22人、いえ、23人揃って、世界が僕らを危険視しなくなって、脅かされない立場で、皆と過ごしたいなんて、贅沢なんでしょうか。

[今は、シトラのお手製のホットチョコレート片手に、俯いている。
 あたたかくて甘くてほろ苦いショコラは、心の弱いところに簡単に染み込んで、ほろほろと本音を零させる*]
(121) 2022/12/23(Fri) 19:36:19
][『月』 エーリクは、メモを貼った。
(a2) 2022/12/23(Fri) 20:56:46

【人】 ]『運命の輪』 クロ

……うん。
神様も間違えることはあると思うよ。

[問いかけに肯定を。>>113
怒らせてしまうかも、とも思ったけれど、意外にも神の表情は笑顔で。

受け止めることが出来るくらいには寛容だったようだ。
あるいは、既に気づいていたのかもしれない。]


ん。


[少々緊張しながら、頷いた。>>115
(122) 2022/12/23(Fri) 20:58:28

【人】 ]『運命の輪』 クロ

…………。

[帰してやれないと神は言う。

洋館の皆の顔が浮かぶ。お世話になった職員の顔も。
優しくて、幸せな生活だった。
大人たちから守られて、大切にされて。
夢みたいだと何度も思った。

けれど、三年経って、クロも成長した。
もう小さな子供ではない。
怖くて出来なかったけど、いつかは大人の皆のように、外に出られたらいいなと思っていた。思っていたのとは違うけれど、今日が一歩を踏み出す時なのかもしれない。

クロも、頼れるお兄さんを目指している身なのであるからして。>>0:527
(123) 2022/12/23(Fri) 20:59:12

【人】 ]『運命の輪』 クロ

[そもそも、つい居てもいいと提案したのは、何もない世界にたった一人佇む、自分よりやや幼い神の姿があまりにも寂しく見えたから。

もう洋館の皆に会えないと思うと、どうしようもなく寂しい気持ちもあるけれども。]


……友達だから、怒ったり注意したりもするかもよ?
そういう友達でも良かったら!


[友達が初めてだと笑う神を、やはり一人残してはいく気にはなれなかった。]
(124) 2022/12/23(Fri) 21:01:08

【人】 ]『運命の輪』 クロ

でも、お手紙一つだけ、届けてもらっていい……?



[突然のことで挨拶もしていないから。
顔を見てしまえば決意が揺らぎそうで、それだけを神に頼んだ。


やっぱりゼロからもらった置物持ってくれば良かったな、取り寄せられないか後で聞いてみよう、とも思いつつ。**]
(125) 2022/12/23(Fri) 21:01:45

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ 慣れない作業に早速頭痛を起こしかけたので小休止。
 部屋を出て、食堂に歩を進めている。

 珍しい人からの全体メッセージ>>64に、
 今回のことで彼女も何かを変えようとしている……
 のだと勝手に解釈した。

 彼女の、大事な人。 
 アリアを挟んで邂逅を果たした>>2:383
 その人は見るからに繊細で儚くて、脆さを思わせて、
 自分のような存在を受け入れるのは負担を強いるのでは
 と気遣いのつもりで距離を置いていた。

 ……随分と都合よい言い訳だ、と廊下からでも微か香る
 甘い香りにつられて自嘲の笑みを零す。
 結局どれもこれも自分のためだったというのに。

 さて。件の彼女はまだ在席だろうか?
 衣装はいつもの男装なので、余計な刺激は与えないだろう
 けれど、折角頑張っているところに水を差したくない。
 
 居たとて邪魔をするのは本意ではなく、
 お目当てを頂戴してからそっと辞去しよう。

 「ありがとう、頑張ってるね」
 くらいは声をかけてもいいだろうか。
 ……やっぱり少しお話しても許されるかな?
 そんなことを思いながら、食堂の扉を開けた。 * ]
 
(126) 2022/12/23(Fri) 21:05:57

【人】 ]]『審判』 チェレスタ

―― 別れ ――


[チェレスタには分からなかった。
『箱庭の神』が言う愛が、どのようなものなのか。

『愛しき子ら』と呼ばれはしたが、己が神なる存在の子であるという認識が薄いからだろうか、
いや、むしろ『審判』が猛烈に神なる存在を好いてなかったためか。
特にその言葉が響くことはなかった。

そもそも、チェレスタの人生の中で、
誰かを強く愛したことはあっただろうか。
他の誰でもない歌以外の誰かを]


  […………]

 
(127) 2022/12/23(Fri) 21:25:12

【人】 ]]『審判』 チェレスタ



[チェレスタに響く言葉があるとするなら、
それはもはや歌だ。
しかし神なる存在は結局、最後までチェレスタにとっての歌を口にしなかった。

“分からない”も。>>4:4
“いらない”も。>>4:7
歌と認識できれば少しは綺麗に思えるのに。
なんて雑音をばらまいてるんだろう]

 
(128) 2022/12/23(Fri) 21:26:12

【人】 ]]『審判』 チェレスタ



[ああ、まるで。


   ―― ただの人間みたいだ。
      何も知らずに排斥する存在と同義。



何だろうね、この気持ち。
あーあ。って表現するのが一番しっくりくるのかな。
こんなやつのせいで私たちは苦しんでいたのか……っていう落胆と、
ほんの少しばかりのあわれみが同時に存在していた]

 
(129) 2022/12/23(Fri) 21:27:32

【人】 ]]『審判』 チェレスタ


[だが、それも、喉元を通り過ぎればいずれは消える。
それだけじゃない、
チェレスタの魂の奥底にあったものがすっぱりなくなっても、
周りの者がいかなる反応を見せても、
そのうちいつもと変わらないチェレスタになるのだろう、とぼんやり思っている。

だってそうだろう。
神なる存在に期待もしていなかったから、否定されて苦しむことはない。
神なる存在以上に世界にも期待してなかったから、壊れたところでやはり苦しむことはない。
その神なる存在に、……お供するかのようなことを言う者がいたとして、
それがその人の選択ならばと気にすることはない
つもりでいる

ただ、ちょっとだけ目くじら立てた時>>4:96はあったけれど]
 
(130) 2022/12/23(Fri) 21:29:59

【人】 ]]『審判』 チェレスタ



  えっ……、神なる存在と二人きりになるつもり?
  それって君と話をするには追っかけ――
  いやまあ元の世界にそこまで未練はないけど……。


[要はチェレスタが神なる存在と一緒に箱庭に行きたくないなーって思ったわけで。
やがてバツの悪そうな顔を見れば反射的に視線を彷徨わせた。
それなら私も一緒に行く――と、言わなかったのが何よりの答えだった]
 
(131) 2022/12/23(Fri) 21:31:12

【人】 ]]『審判』 チェレスタ


[一座の者が無事でなかったり、
……それに、無事だとして、もし、
この件がきっかけで証持ちそのものを憎み始めたら?


『私は今後一座とは無関係なただのチェレスタである』

洋館に住み始める時にそういう約束をしたけど、
彼らはチェレスタを家族のように気にかけ、
たまには遊びに来てと持ちかけた。

チェレスタは精一杯妥協した。
だからチェレスタが一座のところに向かうのは、
頑なに「帰省」ではなく「出張お手伝い」扱いにしているし、
一座が洋館からさほど離れていない西地域にいる時しか遊びに行かないのだ。

彼らを信じていないわけではない。
ただ彼らの重荷になりたくないのだ。
そのためなら万が一でも憎まれたって……その時だって、大丈夫だ]
 
(132) 2022/12/23(Fri) 21:31:27

【人】 ]]『審判』 チェレスタ


[なのにどうして心が揺れ動いているのだろうか。
エーリクの部屋で話をして、しょげたことを未だ引きずっているのか。

彼とのことは他の誰か――
例えば彼と親しいカルクドラ辺りに相談していれば、もっと早く解決していたのではないか。
つまりひとりでも大丈夫だと思っていたら、
全然大丈夫じゃなかったというあれだ。
そういう時分はとっくの昔に卒業したつもりだったのだけれど]

  …………。

[分からないことを抱えたまま洋館のあちこちを歩いた。
中継機のある部屋で、壊れてしまった世界の様子を見た。
旅の一座がテントを開いていたというニュースがなかったので左右の眉が非対称になった。
一座の者から来たメッセージは見たが彼らはやる気あるらしい。
]
 
(133) 2022/12/23(Fri) 21:34:15

【人】 ]]『審判』 チェレスタ


[それから、中継のある部屋の隅によって、端末を開いた。
一息で短い文がいくつか連なったものを作成する]


  『ヒナギクは私がいなくなっても大丈夫?
   ……別にいなくなるつもりはないけど。
   ごめんね。どうしても訊いておきたくて』


[ヒナギクだって、そう。
自分がいなくなっても大丈夫だと思っていた。
彼女にはチェレスタが教えてくれた歌がある。
それが彼女の中で生き続けている限り彼女の中の己は永遠だと。
そう思いたかっただけ。
ヒナギクは怒ってもいいやつだ。いったい私の何を見ていたのか、と]
 
(134) 2022/12/23(Fri) 21:55:42

【人】 ]]『審判』 チェレスタ


[ずっと握られたままのふたりの手を想起する。>>69
チェレスタにはプロセラが、何を思って「だいじょうぶ」と口にしたのかは分からない。>>101
ただ、「大丈夫」と言っても実は大丈夫ではないことがあるのをチェレスタはよくよく知っていて。
引っかかり同種の言葉の匂いのようなものはあるのだけれど。

でも、「大丈夫」に手を差し伸べるのに関して、
ヒナギクはとってもよくやっていると思っているから。
望むところに手が届くようにと、祈る以外にできることはなく。

やがて再び洋館内を歩き出す]
 
(135) 2022/12/23(Fri) 21:57:07

【人】 XIV『節制』 シトラ

── 食堂・ユグさんと


[ 湯気の立つホットチョコレートをカップへと注ぐ。
 熱いのでお気を付けて、と差し出してから
 そろりとお隣にお邪魔した。>>121

 ぽつりぽつりと零れ落とされてゆくユグさんの声が
 静かな食堂の中で、しんしんと胸に降り積もる。]


  ……ユグさんの願いは そうだったん、ですね


[ わたしの思い描いた理想に近いものを
 彼は持っていたんだと、今更ながらに思った。
 わたしとユグさんが違っていたのはきっと、
 わたしは、誰かの心を動かしたいとは思えなかったこと ]

  
  ユグさんも、みんなのことを
  とても……大切に想ってるんですね。

 
(136) 2022/12/23(Fri) 21:59:39

【人】 XIV『節制』 シトラ



  叶うなら 叶ってほしい……けれど、
  机上の空論で、夢物語で、甘いのかもって
  贅沢なのかも……って、
  ユグさんがいま、考えを見つめ直しているのは

  これからもみんなと……って、思うのと同じくらい
  みんなの意志を 尊重もしたい、って
  思ってるから……なのかな、って
  そう……わたしは、感じた…………の、で


[ 合ってますか……? と問い掛けるように瞳を覗き込む。]
 
(137) 2022/12/23(Fri) 21:59:47

【人】 XIV『節制』 シトラ



  ……そうですね
  贅沢、なのかもしれません

  世界の崩壊が止まって、
  ユグさんといま、こうしてお話できている時間も
  贅沢だな…………って わたしは、思ってしまうので……

  でも……
  現実に、叶うかどうかは、別として
  願うことは、許される……と、思いたい、です

  その気持ちは、ユグさんだけのものだから
  大事にするべきじゃ……ないかな って

  
[ お砂糖控えめに作ったホットチョコレートはすこし苦い。
 ユグさんがもし甘いのがお好きなら、
 シュガーポットを勧めよう ]*
 
(138) 2022/12/23(Fri) 21:59:50

【人】 XIV『節制』 シトラ

── 思いがけないお客さま


[ そのひとが扉から顔を覗かせたとき>>126
 わたしは目を瞬かせた。
 
 アリアちゃんと仲の良いひと。
 それまでわたしの狭い世界では
 出会うことのなかったひと。
 何か複雑な事情を抱えていそうな、
 いつだって穏やかな笑みを湛えているのに
 どこか淋しそうにも見えたひと。

 どこか距離を置かれているのは感じていた。
 それがどうしてかは、わからなかったから
 わたしがアリアちゃんにくっついていることを
 あまりよく思われていないのかな……なんて、思って
 わたしの方も距離を取るようになってしまっていた。]


  あっ……
  クリスタベルさん、いらっしゃい……ませ……っ

  あ、ありがとう……ござい、ます
  よろしければ……どうぞ……


[ 席を勧めて、新しい一杯を作り始めながら
 自然と口元が綻んでゆくのを感じた。
 できたての方がきっと、美味しい ]*
 
(139) 2022/12/23(Fri) 22:01:42

【人】 ]]『審判』 チェレスタ


[とはいえ行く宛てもないものだったから、
珍しい宛先>>64から来たメッセージにひかれて、行き先を決めたのはある意味順当な流れだった。

食堂の扉を開ければ、ふわりと甘い香りに包まれる]


  シトラー。来てみたよー。


[と言いつつ、食堂に他の人の姿が見えれば控えめに手を振って、
いっそおかしなくらいにいつもと変わらない様子で席についた*]
 
(140) 2022/12/23(Fri) 22:05:18

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ ぼくらは『証持ち』だった。
 いつかの前世で繋がる仲間だった。
 ……ううん。そう思うのは、
 ぼくらと箱庭の子ら誰かを一緒にしてるってことだね。

 ……だけど『証持ち』じゃなかったら、
 みんなとは出会えなかった。
 ぼくの人生はここにしかない。
 だから、『証持ち』でなくなってしまったら、
 ぼくにはなんにもなくなって、
 みんなとの何もかもも、なくなってしまう気がして、―― ]
 
(141) 2022/12/23(Fri) 22:08:08

【人】 T『魔術師』 シン

 

  、っ


[ 突然頭に触れられたから、ほんとにびっくりして>>14
 びくっと身体が震えた。
 え?全然音しなかったんだけど……
 ……だけどそれも、いつものことだったかな。

 誰も来なかったら良いのに、と思っていた。
 でも、……見つかった
見つけてくれた
のがきみで、
 良かったのかもしれない。
 もうひとりの目には、気付かずに>>73


 伝わってくる体温に>>15
 昔よく、タナトスの部屋に乗り込んで、
 ベッドに潜り込んでいたことを思い出した。

 そんな、そんなこと、今されたらさ。
 笑わなきゃ、って思うのに、
 どうしたって涙は止まってくれなくて、
 むしろ抱き締められたせいで、ますます溢れてしまう。]
 
(142) 2022/12/23(Fri) 22:09:05

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ 馬仕様のキュウリって何? 気になる! とか、
 ヴェル兄さんが帰ってきて嬉しいね! とか
 今度はみんなで洋館探索したいね! とか
 フォーチュンフォルス、たくさん買いたいね!
 働かなきゃ! とか

 思い浮かぶいつもの言葉はいくつもあるのに、
 ひとつも言葉にならなくて、
 布団に突っ伏したまま、ただ、きみの言葉を聞いていた。]
 
(143) 2022/12/23(Fri) 22:09:56

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ でもきみが離れていくようなら、
 腕を掴んで、そしてぼくから抱き着いた。
 ぎゅうと抱き着いて、今度はきみの服に顔を埋める。]


  う゛、…… うう……

  タ、ナトスぅぅぅぅ…………


[ きみはぼくの前では泣かなかったのに。
 ぼくはきみの前で泣いてしまってる。
 きみがぼくの頭を撫でるなら、
 ぼくもきみの手を握った。

 きみはこれからの話をしたね、
 未来の話をしたね。
 だから、ぼくも言いたいことを言うよ。]
 
(144) 2022/12/23(Fri) 22:10:15

【人】 T『魔術師』 シン

 

  ……タナトス、


[ 洋館ここでの、ここで付けられた名前を呼ぶ。]
 
 
(145) 2022/12/23(Fri) 22:11:23

【人】 T『魔術師』 シン

 

  行かないで、

  タナトスは、ぼくと、一緒にいて、……

 
(146) 2022/12/23(Fri) 22:12:08

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ ねえ、タナトス、
 ぼくらもう、人生の半分以上も一緒にいるんだね。
 ずっと隣り合っていた『魔術師誰か』が、ぼくだっていうなら、
 タナトスはぼくのはんぶんって言っても良いんじゃない?
 むりやりすぎるかな?
 でもアイデアなんて最初は正しくなくてもいいんだから
 知らんけど


 名前のなかったきみは、
 洋館ここからどこかへ帰らない帰れないってきっと知ってるからこそ
 ひどいね、ひどいことを言ってるね
 そんな残酷な願いをきみに掛けた。

 でもきみがなくなってしまったら、ぼくは、――*
 ]
 
(147) 2022/12/23(Fri) 22:12:58

【人】 [『 力 』 フォルス

 
 
  
―――アリアの部屋



[ 訪れたばかりのようにも思うその部屋
 物音一つしない部屋の扉をノックしようとして ]



    ―――…アリア
             居る?



[ 代わりに言葉を。
 中には誰か居ただろうか?>>4:186 * ]
 
(148) 2022/12/23(Fri) 22:38:51

【人】 XIV『節制』 シトラ

── いつもと変わらないお客さま


[ 扉が開いて、また新しいお客さんが顔を出す。>>140
 弾かれたように顔を上げて、そのひとを迎えた。]
 

  チェレスタさん……! い、いらっしゃい……っ


[ テオブロマチョコレートの作り方をいつか、と
 興味を持ってくれていた彼女は
 もしかしたら、来てくれるんじゃないか────
 そんな淡い期待を勝手に抱いていたことは、胸に秘め ]


  す、すぐに ご用意します……
  崩壊、止まって……良かった、ですね


[ 不安そうな表情を浮かべるでも
 落ち着きをなくすでも、妙に明るく見えるでもなく
 チェレスタさんは驚くほどいつもと変わらない。

 一座の皆さんは、大事ないんだろうか。
 無事を信じているのかもしれない。

 ともあれ彼女はきっと、
 少なからずこの世界に大切なものがあるひとだろうと
 そう思っているからこそのひと言を、カップに添えた。]*
 
(149) 2022/12/23(Fri) 22:46:14

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ 扉を開けると一層漂う甘やかな香り。
 居るだろうか、と思ったその人に
 実際出迎えられると>>139 少々動揺してしまう。
 …気取られてはいなさそうか。
 
 シトラは快く迎え入れ、席を勧め
 あまつさえ新しいものをと用意してくれる。
 あるものでいいよ、
 なんて気遣いもするりと出て来ず、
 申し訳なさになんだかそわそわしてしまう。

 なのでそっとその横顔をうかがえば、
 花が綻ぶように微笑みを浮かべているのを見て、
 

 (……ああ、彼女が大切に思うのが 少しわかった)


 なんだか彼女が笑うとこちらまで嬉しくなる。
 まるで心にあたたかさを分けてくれるような。

 ……それに気付いた私も、
 きっと少し笑顔になっていたと思う。 ]
 
(150) 2022/12/23(Fri) 22:55:45

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
  ごめん、気を遣わせちゃったね。
  

[ 曖昧な謝罪。
 ホットチョコレートのことのようで、少し違う。
 こちらから取った距離を、そのまま受け入れ
 遠慮とか配慮とかさせていたんだろうな、と思うから。
 どうとも取れる謝罪、どう取ってくれても構わないと
 作業する姿に投げかけた。 続ける。 ]


  アリア、先生にはお世話になってます。
  いつも駄目患者が迷惑かけてごめんなさい。


[ 自己紹介じみた台詞。
 思えばベルにとっては初めてだな、
 なんて思いながら、少し迷って続けた。 ]


  …………ごめん。あの日、
  アリアの時間を使わせてしまって。


[ シトラがどう認識しているか>>2:383 >>2:384
 は知る由もないのだけれど。
 それでも事実、彼女らにとって最も互いを必要とする
 時間の一欠片でも奪ってしまったのが心苦しく。
 ……謝ってばかりだな、とそれも彼女に申し訳ない * ] 
(151) 2022/12/23(Fri) 22:57:40

【人】 IX『隠者』 アリア


[ 喉を通る冷たさで目が覚めた。

 そこに至るまでの記憶がない。
 ただ状況から概ね推察できるだけ。
 勝手に増やすなとか言ったのはどこの誰だっけ、
 自分がそれを守れないのだからとんだお笑い草。

 戻ろうと思って、ドアノブに手を掛けたところで
 体中の力が抜けて振り出しに戻る。

 意識がぼやけて、記憶ばかりが巡る。 ]

 
(152) 2022/12/23(Fri) 23:21:55

【人】 IX『隠者』 アリア


[     、と
 もっと早く口にしていれば何かが変わったのだろうか。
 そんなことはないと思考が否定する。

 謂れなき忌避感に阻まれることもなく
 もっとずっと早く手を伸ばされていたとしても、>>4:235
 きっと私が、それを取ることを自分に許せなかった。
 これは誰かに預けようとしたところで
 どうにもならないということを私は理解していたし、
 頼るべき毒薬ギフトははじめからこの手の内にあったから。

 …… ああ、でも、うれしかったな

 とっくに正しい息の仕方など忘れてしまったけれど、
 なくしたと思ったそれはやっぱりあたたかくて
 ほんの少し、憧れていたような気がする何かと似ていた *]

 
(153) 2022/12/23(Fri) 23:23:05

【人】 IX『隠者』 アリア




        
―――― なんで、



[ 揺蕩うように微睡むようにあった意識が
 扉向こうの声に引き戻されて、知らず声が落ちる。>>148

 違う。そうじゃない。そんな話をしたと思い出し。 ]
 
(154) 2022/12/23(Fri) 23:29:00

【人】 IX『隠者』 アリア


[ 指先まで思い通りに動くことを確かめる。
 大丈夫そうだと安堵して、ドアを開けた。 ]


  はい、私はここに。

  …… 何のご用ですか?


[ 彼はあの時話がしたいと言っていたけれど>>55
 その真意には皆目見当が付かない。

 それに今は、
……皆それどころではないはずじゃ、
*]
 
(155) 2022/12/23(Fri) 23:30:02

【人】 XII『吊された男』 ユグ

――シトラと>>136――

……そう、ですね。
改めて言うのは、何だか変な気持ち、ですが。
大切です。大好きです。本当は増えるばかりで、誰にも欠けてほしくなんかない。

[でも、とつなぐ>>137。]
(156) 2022/12/23(Fri) 23:53:08

【人】 XII『吊された男』 ユグ

そう、です。
今回のことで、皆ひとつにはならないことを、実感していて。
僕の思う幸せが幸せじゃない人がいると、そう思ったからこそ、今があるんです。
僕は、箱庭にいって皆と暮らせるのなら、世界はなくなってしまってもいいと、思っていましたから。

そういう僕にとっての一番の理想は、あんまりにも多くの人を僕の理想の中に押し込める、ことで。
きっとそれは……全員に歓迎されることじゃない。
そうしたらやっぱり、僕も幸せじゃないんです。

[瞳を覗かれれば、ややばつが悪そうに少し陰っている。
 チョコレートのカップを両手で持ったまま、しばらくそうしていて。]
(157) 2022/12/23(Fri) 23:53:17

【人】 XII『吊された男』 ユグ

……シトラは、この時間を贅沢だと思うのですか。

[>>138もうこんなことはそうそうない、と思うのか。
 薄暗いこころは、シトラもこの洋館を出たいのかと読み取る。]

願うことは……やめたくないです。
だけど、叶わないとわかっている願いを持ち続けるのも少し、苦しい。

[世界の何処かに散ってしまうとか、旅に出るだけならいいけれど。
 たとえば、還らぬ人になるだとか。この世界を後にして、神とともにあることを選ぶとか。
 選択肢は多くあり――ユグ自身、それらを選ぶ気持ちも理解できるから、わかってしまうのだ。
 自分の理想は、証持ちが、ではなく、今いる22人が一同に介して暮らすことは、きっともうないのだと。

 チョコレートに砂糖は入れない。
 今の気分には、ほろ苦いくらいがちょうどいい*]
(158) 2022/12/23(Fri) 23:53:37

【人】 [『 力 』 フォルス

[ 顔を見せたアリアに いつものように笑う>>155 ]


  もちろん、
  アリアと話がしたいと思って!

  紅茶も淹れてきたよ♡


[ トレーの上 未だ湯気の立つカップを見せて ]


  お邪魔してもいいかな?


[ 中に入る事が叶ったなら――
 「 顔色悪いね 」とは 流石に言ったかな * ]
(159) 2022/12/23(Fri) 23:58:43

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ ふと、
 タナトスが離れて行くのなら、
 あ、と、思わず手を伸ばす。
 だけど、部屋の扉の向こう、誰か居ることに気付いたら、
 ――それがフォル兄さんだと気付いたら>>91
 ぼくもそちらを見ることなく、
 ぼふ、ともう一度布団に顔を伏せた。
 それから顔を背けるように、扉と反対側を向く。

 タナトスに続いてフォル兄さんにも
 見つかったしまったことに、
 ぼくはとても苦しくなったんだけど、
 ……フォルに見つかるのが一番、だめだったかもしれない。
 なんでだろうね。"兄さん"に頼るのは普通なのに。

 やっぱりきみは。
 ぼくにとっても、近くて遠い存在なんだろうね。
 もう何回ここでの別れを繰り返したっけ?
 ……一番最初、きみが帰るとき。
 あのとき泣けなかったのが>>0:367
 全てを決めてしまった気がする。
 きみとの"楽しい"を壊したくなかった。
 きみとは"楽しい"ままでいたかった。
 親友って、それだけではないこと、ぼくは知らなかった。


 フォル兄さん、と呼ぶことが増えたのは、
 いつからだったかな。
 踏み込むことをやめたのは、いつから――?]
 
(160) 2022/12/24(Sat) 0:16:39

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ フォル。
 ぼくのはじめての友達というなら、やっぱりきみで、
 親友であれたなら嬉しいことだ。

 ぼくは、外を向くフォルのこと、
 ぼくよりも深く考えるところ、すきだよ。
 世界が変わったら良いと言ったことは
 本当の気持ちで>>2:27
 あの時は、フォルに幸せでいてほしかった。

 だけど今は。今は、
 ……ここから出て行く人として、
 一番最初に浮かぶのはフォルで。
 嫌だ。でも、離れるのは仕方ないことで、
 引き止めることも出来ないと思ってて、
 何より、フォルにとって
 外の世界が居心地良いものになってほしいのも、本当で。

 行かないで、とは、どうしたって言えない。
 一番最初から、ずっとずっと。

 だから、ごめんね、もうちょっとだけ時間がほしい。
 そしたらきっと笑えるから。
 笑顔できみを送り出せるから、]
 
(161) 2022/12/24(Sat) 0:17:28

【人】 T『魔術師』 シン

 

[ いつから間違いで、いつから罪深かったのか、 ]


 
(162) 2022/12/24(Sat) 0:19:30

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ あのね、フォル。
 きみと初めて会ったのは、ごく幼い時だったね。
 だから一緒にいた時間を集めるなら、
 それはぼくのはんぶん足り得るかもしれなくて、
 だけどもう離れることに慣れすぎてしまったから。

 一緒にいてと言えないならせめて、
 待っていると、思えたら良いのに。

 今はまだ、落ち着く時間が欲しかった。

 フォルがそれを壊してくるなら別だけど、
 もうすこし待ってね、と、目を閉じた。*]

 
(163) 2022/12/24(Sat) 0:20:08

【人】 XIII『死神』 タナトス


―カルクドラ―

[ ユグの前で不穏な単語が飛び交うものだから
  少し愉快に思ってしまった。
  
  そうだね、あの頃のきみは
  狂犬と呼べたかもしれないからね。]


  大丈夫だよ。
  もし一触即発状態になろうものなら
  俺は真っ先に逃げるとしよう。
  俺は軟弱だからね。
  ユグはゆっくり追いついておいで。


[ 怒らせるつもりではないけれど
  どう聞こえるかは彼次第。]
(164) 2022/12/24(Sat) 0:35:12

【人】 XIII『死神』 タナトス


[ ゆらりゆら。
  ……うん?ホリックゼリー?
  ユグのお気遣いチョイスはどうやら、
  ユグとカルクドラの間で交わされた密談のようだけれど
  俺はカルクドラの言葉を聞いている。

  勧誘は難しいと聞けば苦笑いだ。
  逃走経路を確保する俺の想像がついてしまう。 ]


  俺は世界には滅びてほしくはないよ。
  それだけ。

  君やユグのように多くを考えられるような
  立派なものは俺にはないよ。
  俺は常に臆病だからね。

  俺が嫌なものを、
  嫌だって言っているだけだよ。


[ ここの奥底が揺れる。声が呼ぶ。
  ……多分、今までだってどこか感じていたのに
  その声に耳を傾けことは きっと無かった。

  うん、わかった気がする。
  俺にとってはユグが隣にいたから、
  気づけたことだとも思うよ。]
(165) 2022/12/24(Sat) 0:39:31

【人】 XIII『死神』 タナトス




[ ――なんて。
  何かがわかったようで、わからないけれど


  俺も君が、君やユグが作る未来を、
  信じたかったんだろうね。


  



  そんな気がしたんだ。 ]
 
(166) 2022/12/24(Sat) 0:41:36

【人】 XIII『死神』 タナトス



  おや。
  俺はずっと良い人だよ。

  知らなかったかい?


[ 但しそれ以上でも、それ以下でもないけれどね。
  冗談まじりに答えれば
  カルクドラは笑うのか、それともむっとするのか
  なんだかそんな興味が君において沸いてきてしまった。


  言わないけれど。
  俺は狂犬してるカルクドラは嫌いじゃないんだ。
  もしそうなれば

  逃げるけどね! ]
  

 
(167) 2022/12/24(Sat) 0:42:30

【人】 XIII『死神』 タナトス



[ 7年越しに訪れた冷たい 夜は
  ――終わりを告げた ]*
(168) 2022/12/24(Sat) 0:48:32

【人】 IX『隠者』 アリア


[ 言われて、トレーの上に視線を向けて>>159
 少しばかり目が輝いた かもしれない。

 … かもしれないけれど、すぐにしまった ]


  どうぞ、… あー…

  今、ちょっと散らかってますけど…


[ 水差しやらグラスやら調合器具やら
 色々出しっぱなしになっているな、とふと思う。

 思ったけれど、見せられないほどではないかと
 諦めるぐらいの気分ではあって、
 顔色が悪いという指摘も、やっぱりか、と感じて ]
 
(169) 2022/12/24(Sat) 0:51:33

【人】 IX『隠者』 アリア



  そんなに顔に出てます?
  お恥ずかしい。

  少し、戸惑っている というか
  感情の整理がつかないというか

  …… なんといいますか


  困りものだとは思ってましたけど、
  そこにあるのが当たり前だったものだから
  なくなるなんて想像してなくて

  …… 今は、何も、考えたくなくて

  どうしたものかと。


[ 来客用の椅子に案内して、所在なく語る言葉が
 神とともに消えていったことを指すとは伝わるだろうか ]
 
(170) 2022/12/24(Sat) 0:53:53

【人】 IX『隠者』 アリア



  ――… フォルは、


[ 言い掛けた言葉が、どうにも消えてしまって
 紅茶を一口頂いて、すみません、と零す ]


  フォルは、どう、ですか


[ ひどく喉が乾いて もう一口、飲み込んだ *]
 
(171) 2022/12/24(Sat) 0:54:46

【人】 XIV『節制』 シトラ

── クリスタベルさんと


[ それまでの空白の期間が齎す、ぎこちなさと
 メッセージを見て足を運んでもらえたことに対する喜び。
 それらが入り混じって、なんだか面映ゆい気持ちで
 作業している手元へと意識を集中させていた。]


  い、いえ……っ
  わたしが、そう……したかった、ので

  ……あっ
  お時間は 大丈夫で、


  …………?


[ クリスタベルさんの謝罪にそう返したのは>>151
 新しく用意しようとした
 ホットチョコレートのことだと受け止めたからだった。
 続いた言葉で、突然齎された謝罪が何かもっと
 別の意味合いを含んでいたらしいことに気付く。

 何事か思案しながらも
 ぽつぽつと降り注ぐ、懺悔のような言葉たち。
 どうしてそれらがいまここで語りかけられるのか
 すこし考えて、作業の手を止めた。]
 
(172) 2022/12/24(Sat) 1:17:20

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 保温できる程度に火力を弱めて
 手元から視線をゆっくりと声の主の方へと移す。]
 
 
  ……わたし、も
  アリアちゃんにはお世話に
  なりっぱなしで…………じゃ、なくて……っ


[ ああ、ちがう。そうじゃない。
 なんだか対抗心を燃やしているみたいになってしまった。

 謝らないでください、と一呼吸を置いて ]


  ……アリアちゃんは
  クリスタベルさんが 無茶をしたり……したら
  心配は、すると……思います
  でも迷惑、とは……きっと 思ってない……
  じゃ、ないかな……って ……思います。

  ……お薬の、用法と、分量は
  ちゃんと守って、ほしい……です、けど

 
[ 後にも先にも、あんなに焦っているアリアちゃんは
 滅多に見たことがないから。
 けれど、時々思うことがあった。]
 
(173) 2022/12/24(Sat) 1:17:35

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ あの日、アリアちゃんの憔悴しきった表情を
 見たことのない表情を引き出したクリスタベルさんを、
 わたしは心のどこかで羨んでしまってはいなかった?

 彼女を悲しませてしまうと思うからこそ
 それだけはいけないと魂が叫んでいたからこそ、
 わたしには決して出来なかった行いを。
 きっと衝動的にとはいえ
 起こしてしまった、そのひとを。

 けれどどうしてあんな行動を取ったのか
 その理由を、わたしはまだ知らない。
 だから手放しに責めることはできなかったし
 どちらかといえば自分の思考回路の方が怖かった。]


  アリアちゃんの……時間は、
  アリアちゃんの、もの で
  わたしの、ものじゃ……ない、ので

  ……アリアちゃんは いつも
  わたしに、やりたいことをやっていいんだって
  言ってくれるから……

  アリアちゃんにも、
  アリアちゃんのしたい……ことを
  優先してほしい……、って、思って……るんです

 
(174) 2022/12/24(Sat) 1:17:42

【人】 XIV『節制』 シトラ



  アリアちゃんも
  クリスタベルさんに、時間を取られた……とは
  思って、ない……と わたしは、思います。

  むしろ…………わたしの方が、


[ 言いかけて、口を噤む。
 時間を奪っていた自覚は確かに在って、
 迷惑かどうか考える暇もないほど甘えていた自覚もあって ]


  ……でも、

  もし クリスタベルさんが
  わたしに、
その……
申し訳なさを
  感じて……しまって、いるなら

  クリスタベルさんの、考えていること
  もう少し詳しく……
  聴かせて、もらえませんか…………?


[ あなたの、わたしの
 大切なひとについて、想うことを。]**
 
(175) 2022/12/24(Sat) 1:17:53

【人】 [『 力 』 フォルス

 
[ 普段と呼べる程に入り浸る訳ではなくとも
 この部屋に訪れる機会は比較的多い身
 たまたまだったか そうではないかは知らずとも
 珍しいものを見ている気がするとは片隅>>169 ]


  あ、やっぱり?
  気のせいかなーとも思ったんだけどさ

  ホラ アリアってあまり表に出さないから
  もしかしてーと思って!


[ 笑っておいた>>170 ]
 
(176) 2022/12/24(Sat) 1:57:25

【人】 [『 力 』 フォルス

 
[ この喪失に 穏やかで居られる人間がどれだけ居るのだろう
 大なり小なり 誰もが。
 誰よりも冷静に 或いは神にさえ物申す心を持つ彼女もまた

 だから、そんな彼女が考えたくないと
 そういうのならなおさら ]


  あー なるほど
  それで調合ってコト……?


[ 紅茶をアリアの前に置きながら
 部屋の状況に 「アリアはすごいねえ」なんて
 なんとなくの得心を置いて ]
 
(177) 2022/12/24(Sat) 1:59:23

【人】 [『 力 』 フォルス

 
[ 彼女に倣って 紅茶に一つ口をつける>>171 ]


  そうだなあ――…
  不思議な気分、かな?

  ぽっかり穴が空いたような 自分じゃないみたいな
  変な感じ。


[ いつもと然程も変わらない居住まいは
 言葉より 余程軽い声に聞こえただろうか ]


  ただ まあ
  在るべき形に戻ったとも言えるなら
  解放されたって喜ぶべきものなのかもね


[ そう言って もう一口 * ]
 
(178) 2022/12/24(Sat) 1:59:51

【人】 T『魔術師』 シン

―― 回想・謎のプレゼント? ――


[ それを見つけたのはいつだったか。
 少なくとも、変わりない日常が回っていた頃だ。
 便箋と、それからメルロンが、
 部屋の前に置かれていた>>21。]


  ???


[ 更に言うと、手紙は真っ白。
 メルロンみたいに真っ白……。
 これだけでは意図を汲み取ることが出来なくて、
 差出人も分からない。
 流石にぼくも訝しんだ。
 ただ、ここは閉じた世界で、
 知らない人からの贈り物ということはまずない。
 知ってた?
 ……いや、ぼく自身も自覚が薄いかもしれないけど、
 ぼくはわりと、洋館の中にいる人間のことを、
 知っていた。
 大抵の人は普通に渡すだろうと思う。
 だとすると……と思い当たるのは何人かいる、けど。]
 
(179) 2022/12/24(Sat) 2:09:42

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ ――抵抗なくメルロンを食べた。
 うん、美味しい!
 わからない、を怖がることは、ぼくにはなかった。


 その後フォル兄さんのところには駆け込みました!
 最近メルロンを買った人いないー?ってね。
 その時店でインクを見つけて、
 もしかして?と思ったりして。
 でも対応のインクはなかったかな?
 いずれにせよ、ぼくはお金持ってないので!

 まさかフォル兄さんがそれの一端とは知らない。
 結局、差出人には思い当たらなかった。]
 
(180) 2022/12/24(Sat) 2:10:04

【人】 T『魔術師』 シン

―― 誰かの終わるそのあとに ――


[ それは、ぼくが調子を取り戻したあとの話。
 部屋に帰ったら、ひらめく便箋。
 ――いつかの手紙みたいなそれ。
 でも今は、はっきりとメッセージを見ることが出来た。]


  …………え


[ いつかと同じ推測をする。
 思い当たる人は何人かいる、けど、
 この質問で一番思い浮かんだのは――ひとりの女の子だった。
 「大事な人がいる人」として。
 その「大事な人」に当たる人の想像は、
 外れてただろうけどね。


 どこか日常に戻り切れない洋館内を、いつものように歩く。
 ……正直なところ、ぼくはベルちゃんが
 よくいそうな場所とか分からない。
 名前だけは呼びながら、
 きみのことは全く見てなかった、のだろうね。

 だから結構探し回ってしまったかもしれない。]
 
(181) 2022/12/24(Sat) 2:11:25

【人】 T『魔術師』 シン

 

  ……ベルちゃん


[ その姿を認めたとき……なんと呼ぶか迷った。]
 
(182) 2022/12/24(Sat) 2:12:07
 
[ ――――
 『魔術師』が『恋人』の
 最期の表情を見ることはなかった
 目に入っていなかったというのが正しいのかもしれない。

 ――有り得ない、と否定して、
 『恋人』のことを見ようともしなかった。
 最初から理解などしようとしなかった。
 本質的な不快で遠ざけるのではなく、
 智慧者として、もっと深く突き詰めても良かったのだ。
 不快を我慢してでも、先に進むという手もあったはずだ。

 『魔術師』はその時に既に思考を止めていた。
 『魔術師』はそれに気付くこともなかった。]
 

【人】 T『魔術師』 シン

 
[ ぼくの無意識の嫌がらせは、
 相手に嫌がられてでも突き通していた呼び方は、
 結局『魔術師』が『恋人』のことを否定していたからで、
 そんな在り方に、引きずられていたのもあるんだろう。

 ……だけど、それは『魔術師』の感情だけではなく、
 ぼくが、証持ちがいつかの誰かと混ざり合うことを
 否定したかったからで、
 そんな感情から、クリスタベルちゃんを否定してた。
 無理やり、主張を押し付けていた。

 『魔術師』をなくしてみて、
 ただのひとりとしてきみと向き合って、
 ようやくそれに気付くなんて、
 本当に、嫌になる。
 皮肉だね、元に戻ったきみと、
 間違いに気付いたぼくは、すれ違ってる。

 だけどこれは、『魔術師』のものではなく、
 ぼくシンの背負わなければいけない
だ。

 改めてきみに向き合って、なんと呼ぶか迷った。
 相手を尊重して、クリスタベルちゃんと呼ぶべきなのかと。
 だけど……もうきみも魂に囚われることがないのなら、
 やっぱり今のきみは"ベルちゃん"なのかなって。
 ……怒られたら謝ろう、うん。]
 
(183) 2022/12/24(Sat) 2:13:53

【人】 T『魔術師』 シン

 

  ……えーっと、ね
  …………

  大事な人は、いるよ
  それは、ベルちゃんだって、そうだったよ

  ……や、ごめん、やっぱり嘘かも
  ……そうしたかったよ


[ 今までのこと、謝ろうかと思った。
 だけど今まで謝りもしなかったのに、
 『魔術師』のせいにして、それが消えたから謝ろうなんて、
 都合良すぎて、ずるいなと思ったから。

 だから、お手紙の返事を直接返した。
 大事な人は、証持ちのみんな。
 それが消えてしまったなら、
 ぼくの世界からこぼれ落ちていくかもしれないけど。

 だけど、特別扱いの人も、何人か。

 みんな、の中にはベルちゃんも入っていた>>0:488
 だけど、ほんとは、大切にしたかった、だけで、
 大切にしてなかったのかな、って気付いた。
 だから、ごめんねの代わりに、
 繕わない心を、ひとつ。
]
 
(184) 2022/12/24(Sat) 2:14:39

【人】 T『魔術師』 シン

 

  きみは、大切な人は、いる?


[ 名前のないお手紙に返信をするように、
 名前を呼ばずにきみに問い返す。
 ……そういえば、最初からこう呼んだ方が
 無難だったのかもしれない?

 『恋人』でなくなった今、
 きみのそばには誰かがいる?と。*]
 
(185) 2022/12/24(Sat) 2:15:26

【人】 XVU『星』 エト


 はい、エトです
 いえいえ、気にしないでいいんですよー

 ……あら?
 ユグ、大丈夫です?

[エトに気付いて、お礼を言ったと思ったら
くったり座り込んでしまいました。
力が抜けた様子だったので、心配になりましたが
先程までより意識はしっかりしていそうです。

それなら少し待っていれば、いずれ落ち着き……]
 
(186) 2022/12/24(Sat) 2:41:27

【人】 XVU『星』 エト


 お、おぉ??

[落ち着きそうかと思ったのですけど
今度は涙を流し始めてしまいました。>>49

……泣かぬよう、堪えていたのでしょうか?]
 
(187) 2022/12/24(Sat) 2:42:03

【人】 XVU『星』 エト


 ユグ、ヴェルトは大丈夫ですよ
 彼は看てくれている人達がいます

 神も、きっとエト達の答えが予想外で
 ちょっと悲しくなってしまっただけです

 エト達がしっかり生きている姿を見せて
 少しでも安心してもらいましょう

[彼の背中をさすさす、よしよしと撫でてあげます。
服が濡れるのは特に気にしませんが
ただ待つより何かしてあげたかったのです。

かける言葉も、そんな確証はありません。
いえ、『世界』の君は大丈夫だと思っていますが
神の真意は、心は、正確には分かりません。
エトの想像でしかないのです。

何故涙を流しているのか
それも、エトには確かな事は分からなくて
だから思い付いたこれらの話をしてみました。
少しでも心落ち着く助けになればいいと思って。]
 
(188) 2022/12/24(Sat) 2:43:17

【人】 XVU『星』 エト


[このまま落ち着くまで待ってあげよう
そう思いつつ、皆の様子が気になり
少し、辺りを見渡してみる事にしました。]

 …………、ん〜?

[視線の先には、『塔』の君と『太陽』の子。
二人が共にいる、それは珍しい事でもありません。
そう、何も珍しい光景ではないはずです。

それでも感じた違和感
その出処は……彼らの表情。>>72>>103]
 
(189) 2022/12/24(Sat) 2:45:23

【人】 XVU『星』 エト


[『塔』の君は、一見何でもない様に見えるのに
『太陽』の子は、悲しげな表情をしているようでした。

何があったのか、分かりません。

どうして彼の、彼女のその表情に
既視感や、共感の様なものを感じるのでしょうか。]
 
(190) 2022/12/24(Sat) 2:46:16

 ………僕には分かる

 最期の言葉を告げた時の君の表情
 抵抗しない『塔』を見ていた時の僕の表情
 
 そういう時の表情に、それぞれ似ていた

 似ていて、同じ匂いを感じる
 そんな表情だって、それだけだったけど
 あまりにも、似ているように感じて

 『塔』、君はまさか
 また……
逝こうとしているのか?

 

【人】 XVU『星』 エト


[───また何か、感じました。
とても、不安な気持ちに包まれるような。

やはり感じるものは遠くはありますが
『星』の意志……なのだと思います。

消えてしまったのではと思いましたが
まだ残ってくれていたようです。
或いは……意地の残り、でしょうか?

そんな事あるのだろうか?とは思いますが
あるとすれば…『塔』の君への、未練から?]
 
(191) 2022/12/24(Sat) 2:51:20

【人】 XVU『星』 エト


 ……ユグ、すみません
 様子が気になる人達がいるので
 少し、話をしに行ってきます

 人は呼んでいきますが
 落ち着くまでは、ゆっくりしているんですよ?

 今度、星を見ながらお話でもしましょう

[背中をぽんぽん、お別れの挨拶代わりにした後
近めの所から見ていた職員に手を振ってあぴーる
彼を託して、エトはその場を離れました。

星見の話については、深くは考えていません。
元気になってほしさから出てきた言葉でした。]*
 
(192) 2022/12/24(Sat) 2:55:38

【人】 XVU『星』 エト


[そうして向かった先は、件の二人の元です。]

 こんにちは、プロセラ、ヒナギク
 少し…様子が妙に見えたもので
 ふらっと来ちゃったのですが…

[すたすたと二人の目の前まで歩いていき
一先ずは、話しかけてみる事にしました。

……漸くにして、話す機会が訪れているのですが
どう話して行ったらいいのか
ここに来ても、まだ纏まってはいなくて。]
 
(193) 2022/12/24(Sat) 2:58:12

【人】 XVU『星』 エト


 
ん〜〜


[※ちょっとだけ思考回しちう、少々お待ち下さい]
 
(194) 2022/12/24(Sat) 2:59:47

【人】 XVU『星』 エト


 どうしてヒナギクは
 そんな悲しげなのでしょうか

 どうしてエトは
 今の君達を見ていて、こんなにも不安なのでしょうか

[思考タイム終了後
どちらに聞くでもなく
出てきた言葉はそれでした。

どうしてこんな言葉が出て来るのか
エトにもよく分かっていませんでした。]
 
(195) 2022/12/24(Sat) 3:01:18

【人】 XVU『星』 エト


 エトは、プロセラと友達になってみたいと
 初めて会った時から、思ってはいました
 『星』の心があるから…ではないんです
 知り合うきっかけはそれかもしれませんが
 エトが、そうなりたいと思ったのです

 でも、どうやったら友達になるのか
 やり方が分からなかったのです

 だからヒナギクはすごいです
 君とよく一緒いるの、知っています
 それに安心したり、ちょっと心がきゅっとしたり
 とにかく、良いなと思うんです
 
(196) 2022/12/24(Sat) 3:02:11

【人】 XVU『星』 エト


 でも、そのヒナギクが
 今はとても、悲しげな顔をしています

 エトも、そんな顔になる気持ちが
 どうしてか、分かりそうな心があります

 "また"行ってしまうつもりなのか?
 何故か、そんな言葉が頭に浮かぶんです

[何を言っているのか、分からないかもしれません。
エトも、どうしてこんな事を言っているのか
よく分かっていませんでした。

でも、考えていても上手く話せない気がして
思うままに話してみる事にしたのです。]
 
(197) 2022/12/24(Sat) 3:02:41

【人】 XVU『星』 エト


 ねぇプロセラ
 もし…もしも、ですが
 黙って、何かをしようとしているなら
 それを話してみるだけでも
 ヒナギクは、悲しくならないかもしれません

 エトも……
 浮かんだ言葉は気のせいだと思いたいんです
 君に、どこにも行ってほしくない

[事情も、何も、把握しきっていないまま
途中から混ざり込んで、勝手に話してしまっていて
もしかしたら二人をぽかんとさせるかもしれません。

それでも、これまで色々が
何か違う形となって放出された結果でした。]*
 
(198) 2022/12/24(Sat) 3:04:09

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
── 食堂/シトラとの ──



[ 五月雨の謝罪をきちんと受け止めて、
 それらひとつひとつに誠実に返そうとする眼差しが
 そっと向けられると、自然と背筋が伸びる。
 
 か細くも丁寧に紡がれていく言葉に耳を傾けて、
 薬の一件を言及されれば苦笑し「反省してる」と、
 返そうとして──ふと違和感に止まる。

 ぱらぱらと投げたものを丁寧に拾ってくれるのを
 暫くは黙って受け取って。 ]


  ………………うん、そうだね。
  流石に断片的過ぎたから、ちょっとまとめるね。


[ ううん、と視線を落として一瞬考え込む。
 ……うん、やっぱりこれしかない。これしか知らない ]
 
(199) 2022/12/24(Sat) 3:05:49

【人】 『箱庭の神』 ヴェルト

 
[ 「帰してやれない」のだと神が聞いたのは、
  別に優しさからではありませんでした。
  後で帰りたいなどと言われても困るからです。
  一度は捨てることを選んだものです。
  最後までいらないと突き放すなら、
  それはそれで自然なことだと思っていました。

  神はクロの考えは分かりません>>123
  分かろうともしません。
  神とはそういうものですから。

  けれど、彼が、それを受け入れる>>124というのなら、 ]
 
(200) 2022/12/24(Sat) 3:06:01

【人】 『箱庭の神』 ヴェルト

 


  “ それを言うためにここに来たんでしょう? ”



[ 受けて立つよ、とでも言うように、
  少年の姿の神は言いました。
  いいよとは言いましたが、
  素直に聞くかどうかは分かりません。
  神とはそういうものなのです。……今は。 ]



  “ いいよ、友達きみだから ”



[ 少年は笑いました。
  帰しはしないけれど、
  友達の頼みですからね。
  それくらいは、してあげてもいいと思えました。* ]
 
(201) 2022/12/24(Sat) 3:06:09

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 

  シトラは、アリアが大好きなんだよね?
  で、アリアもシトラが大好き。
  お互いが一番で、とても大切で、かけがえのない人。

  ……という、私の認識を前提としての話なんだけど。

  大好きな人の時間は確かにその人のものだけど、
  でもそれを他の人に傾けるのを知ったら、
  本当はちょっと嫌だったり寂しかったりしないかな?
 
  ……だから、アリアが駄目患者に振り回されてるの、
  ヤキモチやいちゃう気持ちはわかるし申し訳ないなって
  思っての謝罪…………でした。

  きっと、私がやらかした時は随分心配かけたから、
  そんなアリアを見ていて辛かっただろうし、多分……
  「どうしてあなたがこんな顔をさせてるの」って、
  私なら思うから…………嫌だったよね、本当にごめん。
 
 
(202) 2022/12/24(Sat) 3:06:34

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 

[ 羨ましい、妬ましい ……悔しい。
 自分ならそう感じたんじゃないかと思う。
 彼女の本心まではわからないけれど、
 そんなの面白くなかったに決まってる。

 やっぱり謝れてよかった。
 あの時まではアリアに心配をかけたことだけを申し訳ない
 と思っていたけれど、アリアの大事な人にまで要らぬ心労
 をかけていたとまで思い至れなかった。 ]


  仮定と当て水量だから、
  見当違いならまた謝らなきゃだけど。
  考えてたのはこういうこと。

  アリアの気持ちも何にも知らないし、
  何にも聞かなかったから。わかったつもりなだけ。
  ……私と彼女の距離は、思ってる以上に遠いと思うよ?


[ 友達というよりは一方的で、憧れる気持ちに近かった。
 今まではそれでよかったし、
 これからもそれでいいと思ってる。 * ]
 
(203) 2022/12/24(Sat) 3:07:03

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
  好きじゃなかったのか。どうして?

  ……なるほど。
  気にしなくても、いつでも僕は君を選ぶから大丈夫だよ。
  昨日は心配してたんだよ、ずっと。


[ エーリクと二人になった廊下で語る。
 続く言葉を聞けば、嫉妬のようなものだろうか。>>29
 すぐに嬉しい、と出て来たので穏やかに微笑み返し]


  いや、何だか踏ん切りがついたように見えて。
  どうであれ、今日から世界が変わっていくだろうからね。
      

[ 話題が神とのふれあいの件になると
 逆に僕の方が苦い顔をするかもしれない。

 食事に関しては、昨日の帰りが遅くなったこと、
 目覚めも悪かったことから
 がつんと食べたい気分だった。>>30
 レストランに行くと聞けば歓迎、その足で歩き出す。]
 
(204) 2022/12/24(Sat) 3:27:30

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
[ 街へと向かう道、幸いこの近辺は
 被害があまり出ていなかったのか大雨程度で済んだらしく、
 レストランも通常通り営業していた。
 運ばれたハンバーグ定食を堪能しながら
 昨日の出来事を、相槌を打ちながら聞く。]


  ……あの時、エーリクとシトラが一緒に居て
  一緒に泣いている姿、実は見えてたんだ。

  本当なら僕が手を差し伸べに行かなければいけないのに
  行けなくて、自分が情けなかった、と後悔してね。
  シトラがいてくれて良かったよ。
  シトラにとっても、エーリクがいてくれて良かった。
 
  優しいシトラが言いそうなことだね。 
  でも、良い結果、満足のいく結果を出せたなら良かった。 


[ 何も出来ずとも声だけでも掛けていれば>>31
 少しでも安心させられたのかもしれない、と未だ思う。
 この件については、シトラに会った時にも謝るつもりだ。]
 
(205) 2022/12/24(Sat) 3:27:47

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
[ チェレスタとの話を聞けば、表情や感情が
 普段より出ているような感じがして>>31>>32]

 
  ……チェレスタがそんなことを言っていたのか。
  でも、分かり合えたなら良かった。

  実は、僕も同じようなことをしてね。
  最後かもしれないから、と
  タナトスと腹を割って話をしてきたんだ。

  うん、僕も君も、もちろん皆も。
  降った雨もいつかは止むように
  生きていれば、きっと必ず良いことがあるから。
   

[ チェレスタにエーリクが綺麗だと言っていた、と
 伝えておくよと穏やかに笑う。

 彼と同様、昨日の出来事を語る姿は
 僕から見た彼の姿のように
 窓から覗く雨上がりの青空>>205の如く
 晴れやかに見えたかもしれない。>>33]
 
(206) 2022/12/24(Sat) 3:28:56

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
[ この先の話になると、表情に真剣さが戻り
 彼の顔をじっと見て、聞く]


  僕はそうは思わないかな。
  神がああ言った以上、暫くは僕達に干渉しないと思う。
  少なくとも、僕達の世代が生きている間には。


  僕達は人の親から生まれたただの人間なんだ。
  だから、自由に生きる権利はあると思う。

  ……いや、あるんだよ。 


[ 隔離されていた方が安全、には願望を込めた否定を。

 次の世代の証持ちがまた生まれることがあれば
 同じように苦しむ思いをすることは無くなって欲しい。

 それはこの代で証持ちとして生まれた使命であり
 解決を後回しにする者としての責務と考えているのは
 今も変わらない。>>2:137]
  
 
(207) 2022/12/24(Sat) 3:29:21

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
 
  ……そうだね。 
  僕も小さい頃には、家族で旅行もよく行ってたから
  洋館に来てから世界の広さを実感できなくなっていた。

  世界は広いから、自分の足で回り目で見て知りたいし
  エーリクがまた役者に戻るなら、
  舞台に上がる時は必ず呼んでね。
  ……いや、絶対に行くよ。


[ 君が未来への願望、夢を語る姿は
 朝露を浴び芽吹いた植物のように瑞々しく>>36
 僕が今まで見た君の表情の中で、一番“生”を感じられた。]
 
(208) 2022/12/24(Sat) 3:29:48

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
  もし、僕に手伝えることがあるなら何でもするから
  遠慮なく頼って欲しい。

  僕達は、そんな薄っぺらい関係じゃないだろう?

 
[ 君が在るべき場所で、有るべき姿で輝く時を見てみたい。
 穏やかで優しい月の光が放つ光を。

 もし君が黙って消えようとするならば
 君の光を支える影となり、
 帳となり覆い支えることが出来れば良い。

 魂に、痣に刻まれた絆は離れても消えはしないのだから。
 はいさようなら、で関係を切る心算は毛頭無い。*] 

 
(209) 2022/12/24(Sat) 3:30:09

【人】 XII『吊された男』 ユグ

――エトと:玄関ホールで>>186――

大、けほっ、丈夫、です……

[まだ完全には呼吸が整わないが、エトにあまり迷惑をかけるわけにもいかない。
 そう思うのに、立ち上がれはしないし縋ってしまうし、大丈夫でないのは伝わってしまったろうか。

 背中に触れる手が温かい、と感じるくらいには身体が冷えている。
 酸素も血もうまく巡らず、ひぅひぅと喘いで。]
(210) 2022/12/24(Sat) 4:54:15

【人】 XII『吊された男』 ユグ

[落ちた涙は、心が揺れているのか呼吸の乱れによる生理的なものなのか、自分でもわからない。
 ただ苦しくて、苦しくて、気づけばエトの服を濡らしていた。
 心配させてしまったのか、大丈夫、ちょっと悲しくなっただけ、とこちらを落ち着けるような言葉が並ぶ。
 それにまた目元が熱くなるのだから、やっぱり感情が壊れてしまったような感覚がある。

 暫く、そのままーー背を撫でる手の優しさに甘えて、その場に蹲っていた。
 しっかり生きている姿を見せないといけないのにこんなことではだめだと思いつつ、穏やかに話すエトの言葉に、次第呼吸も静かになっていく。]
(211) 2022/12/24(Sat) 4:54:56

【人】 XII『吊された男』 ユグ

ありがとう、だいじょうぶ、です、

[>>192気がかりがあるからと離れるエトに、今度こそ先より穏やかな『大丈夫』を返す。
 呼んでもらった職員は驚いた様子だったけれど、すぐに水をグラスに汲み持ってきてくれたこともあって、ようやく深く息をした。

 約束ひとつ別れたエトのことを視線で追いながら、職員の補助を受け自室に戻る。
 少し眠りましょう、と言われれば、頷く以外の選択肢は許されていなかった*]
(212) 2022/12/24(Sat) 4:56:14

【人】 ]『運命の輪』 クロ

[自分がここに居ることで、何か変えられたらいい。
変えられないかもしれないけれど、少しでも良い方向に行けたら……とクロは思う。>>201

そうして、承諾を得られたならば、神から少し離れて、シトラのノートを開き、ページを一枚破る。机がないのでお行儀が悪いが、寝そべって書くかたち。]

…………。

[途中、何度か目元を拭う。
生まれた村から離れる時は、全然悲しくなかったのに。
親しい人と二度と会えないかもしれないという事実は、こんなにも悲しい気分になることをクロは初めて知った。

嬉しい出会いも悲しい別れも、教えてくれたのは証持ちの仲間たちだ。じわじわ滲む涙を堪え、何とか書き上げる。]
(213) 2022/12/24(Sat) 9:02:18

【人】 ]『運命の輪』 クロ

Baa, baa, black sheep,
(めえ、めえ、黒羊さん、)
Have you any wool?
(羊毛はありますか?)
Yes, sir, yes, sir,
(はいはい、ご主人様、)
Three bags full;
(三つの袋にいっぱいありますよ。)
One for my master,
(一つはご主人様に、)
One for my dame,
(一つは奥様に、)
And one for the little boy
Who lives down the lane.
(一つは路地に住む坊やのために。)


[小さく歌う声は、祈りにも似て。
あの日に引いたおみくじを、折りたたんだ手紙に挟む。>>2:265>>2:a62
(214) 2022/12/24(Sat) 9:03:07

【人】 ]『運命の輪』 クロ

[やがて、出来上がった手紙を神に託せば、洋館へ送られただろうか。多分わかりやすいのは僕の部屋かな?と提案したが。

そして手紙が消えていけば、ほおっと息を吐いて。]

……神様、ごめん、肩借りてもいいかなあ。
大丈夫、今だけね。

今だけ……

[許されたなら、その肩にこてんと頭を預け。
三年前に声を張り上げて泣いていた少年は、今度は静かに泣いた。

こうして、神様の元には証持ちの子が一人、帰ってきたのだ。**]
(215) 2022/12/24(Sat) 9:05:01

【人】 ]『運命の輪』 クロ



 アリス シン キュリア シャルレーヌ シール
 カルクドラ クリスタベル トリス マドカ アリア
 フォルス ユグ タナトス シトラ ゼロ プロセラ 
 エト エーリク ヒナギク チェレスタ へ


 僕は箱庭に行きます
 神様と友達になっちゃった すごいでしょ
  
  
 いっぱいいっぱい ありがとう
 僕は みんなが大好き
 みんなのいる世界が 好きです
  
                  クロより


 P.S.最後に幸運届けるよ 
   
   きっと皆も世界も大大吉!!!      』
(216) 2022/12/24(Sat) 9:07:44

【人】 XI『正義』 マドカ

 

     ————あぁ、


 
[神様の言葉>>4:3を聞いて初めに零れ落ちたのは、
 
確かな
絶望


 
間違いを指摘されてもなお、
僕は『僕』を曲げることができない。

 僕は『僕』の生きられる場所を求めて、
 世界の終焉を望んだし、箱庭を願った。

 けれど、出された結論は、そうじゃない。
 
 ……わかっていた、きっと。
 『人の子』ならば。

 きっと、神様にはわからない。
 神様にとって僕らは『証』もつ『愛する子』だから。

 本当は、どちらだったのだろう。

 僕たちは……

 『証持ち』
人ならざる者
だったのか。
 それとも……
『人間』
だったのか。]
(217) 2022/12/24(Sat) 10:59:02

【人】 XI『正義』 マドカ

[心臓が苦しくなる。
 ぞわぞわと、皮膚が粟立つような悪寒がする。

 僕たちは、僕たちは……

 『証』を持つだけの、『人間』だったのか。

 どんなに拒絶しても、その『現実』は目の前にあった。

 他の『証持ち』達によって、そして神様の口から、
 その事実が証明されてしまった。

 それはまごうことなく『絶望』だった。

 『証』を持つだけの『人間』達が、
 それ以外の『人間』達に迫害されることを、
 赦す世界。

 けれど迫害されてきた『人間』たちは、
 それでも自らをはじき出した世界を赦す。

 滅茶苦茶だ。気持ち悪い。寒気がする。

 この感情の、表現のしようがわからない。]
(218) 2022/12/24(Sat) 10:59:20

【人】 XI『正義』 マドカ

[ それが、
『君たち』
証持つ人間たち
の選択なんだね

 どうして、わからない

 こんな世界は、
君たち
にとって不幸せではないの?

 どうして
君たち
は、

 この世界と共に生きようとするのだろう


 わからない、

 わかってしまう、

 いやだ、わかりたくない、

 わかってはいけないとおもうのに、

 わかるのだ、だって、ほんとうは、
だって………… ]
(219) 2022/12/24(Sat) 10:59:40

【人】 XI『正義』 マドカ

幸いな
不幸な
ことに、胃の中は空っぽだった。

 幸いな
不幸な
ことに、手元にはナイフも毒薬もなかった。


 さようなら、と貴方
神様
が言う。


 いやだ、捨てないで、置いていかないで。
 
 僕の中で僕自身の・・・・魂が叫ぶ。

 けれど僕は、そこから一歩も動けぬまま。
 自分の身体なのに、自分の意思では指先一つ動かせない。

 貴方の……否、ヴェルトの身体が崩れ落ちる。

 僕は呆然と、その姿を見つめていた。*]
(220) 2022/12/24(Sat) 11:01:22

【人】 XI『正義』 マドカ

―― 4d以降のヴェルトへ ――

[僕は君の傍に、膝を抱えて座り込んだ。
 
君が一人で座っているか寝ているかしている時を、
狙って僕は近づいた…というより、
その時しか近づけなかったんだ。



     ……ヴェルト。
     君は、神様の『気持ち』を覚えてる?


[僕の『気持ち』はといえば……

 多分、親とはぐれた幼い子供のそれに近かった。]
(221) 2022/12/24(Sat) 11:02:01

【人】 XI『正義』 マドカ

[ “ あの時 ” を境に、
 確かに僕の中から消えていくものはある

 けれど、例えば木が枯れた時、土の中に遺る根のように
 僕自身に深く根付いた魂は、
 跡形もなく消えるなんてことはない

 深く絡みついたからこそ、消えてはくれないものだった

 僕はもしかしたら
 今後『平等』を誰かに押し付けなくても
 生きていけるのかもしれない

 自身の肌を掻きむしらなくても、
 息ができるのかもしれない

 けれど、だけど、だめなのだ
 今だって、まだ、ずっと
 この世界への違和感は、消えてはくれない

 そして、
 『証持ち』から魂に刻まれた『証』が消えたとして、
 肌に刻まれた『証』が消えない以上、

 きっと、
 『人間』はやっぱり『証持ち』を否定するのだろうと
 そう思えば、余計に僕は、『人間』を否定せざるを得ず

 その刃はきっと、いずれ、
 ただの『人間』だった自分へと向いてしまう]
(222) 2022/12/24(Sat) 11:03:05

【人】 XI『正義』 マドカ

[僕の預かり知らないことだけど、

 過去の『正義』の証を持つ子供たちも、

 皆そうだった

 最期は決まって、

 自分自身を裁くように、その生を閉じてきた]
(223) 2022/12/24(Sat) 11:03:23

【人】 XI『正義』 マドカ

 
   僕は、思うんだ。

   22人の『証』が揃っても、世界は滅びなかった。

   そう言う人も、いるのかもしれない。

   けれど、それよりずっと多くの人間が、

   22人の『証』が揃ったことで、災厄に見舞われた、

   ……って、思うんじゃないかな、って。

   結局『人間』というものはどうしたって、

   理不尽の理由を求めている。

   ……理由が無いから、理不尽なんだけどね。

   理由がないままだと怖いんだ。

   いつ、また起こるかわからないのは、怖い。
 
(224) 2022/12/24(Sat) 11:04:04

【人】 XI『正義』 マドカ

[僕は小さく笑う。
 僕は何もかもを、諦めていた。
 『人間』のことも、この世界のことも。
 もう、何一つ期待する気はなかった。

 だけど……君にはひとつ、期待しても良いかな。]


    僕、箱庭に行くよ。
    神様と、共に行く。

    だから、機会があったら誰かに伝えてほしい。

    もう、『正義』の証はこの世界に現れない。
    もう二度と、22人の証はこの世界に揃わない。


[そもそも今後、『証』が生まれ変わるのか、
 新たな誰かの肌に刻まれるのか、
 多分刻まれないんだろうなってこと、
 僕らにはわかっても、きっと『人間』には分からない。

 もっと、分かりやすくてシンプルな安心が必要だ。

 教会の人間さえ納得してくれれば、
 後は彼らがどうにかしてくれるんじゃないかな。

 『世界』の君が、この世界から、
 『証』を刻まれて生まれた子たちを護ってよ。]
(225) 2022/12/24(Sat) 11:04:38

【人】 XI『正義』 マドカ

[贈った小さな張り子人形を手に喜んでくれた
                  『愚者』
アリス

 あの日、抱きしめたら逢いたかったと泣いた
                  『運命の輪』
クロ

 ノートと鉛筆だけじゃない、僕から言葉を受け取った
                  『太陽』
ヒナギク

 休みの日に焼いたパンケーキを頬張っていた
                  『吊るされた男』
ユグ

 いつかの夜同じ唄を口ずさんだ
                  『審判』
チェレスタ


 彼らだけじゃない、
 僕が傷つけてしまった人たちも、みんな、ほんとうは

 大切な、大切な仲間だった

 ごめんなさい、って、言うことはできないけれど、
 
そもそも謝って許されることではないけれど

 僕は最後まで、僕が間違っていたと認められないけど、

 君たちの幸せを、僕は願っています
 
君たちが不幸にならないことを、僕は願っています
(226) 2022/12/24(Sat) 11:07:01

【人】 XI『正義』 マドカ

 


     君にだけは伝えるね、ヴェルト

     おかえり、

     そして


     
さようなら—————、
*

 
(227) 2022/12/24(Sat) 11:07:33
]『運命の輪』 クロは、メモを貼った。
(a3) 2022/12/24(Sat) 11:28:06

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 

── 彼と >>182 ──




  ……やあ、やっと名前を間違わなくなったね?
  『魔術師』


[ いつかの続き>>3:277 のように振り返り、笑う。
 意趣返しのように、もう彼のものでない名を呼ぶ。 ]

 
(228) 2022/12/24(Sat) 12:52:11

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 

  大変な時にわざわざありがとう、と言っておくよ。
  けど今を逃したら、
  君とは永遠に話が出来なさそうだったからね。


[ 硬い声で言葉を綴る。
 煽る様な攻撃的な言葉選びは、
 年季が入った臨戦態勢の様なものだ。

 いつだってそうだった。
 気に入らなくて
怖くて
嫌いで遠ざけたかった。
 多分…『恋人』としてはそれで十分だった。
 >>3:/63>>3:/64

 ……でも“わたしたち”は違った。
 そしてそうしたのは誰あろう眼前のこの人だ。
 主張がどれだけ正当であったとしても関係ない。

 直接届けられた返答は少し意外なもので、
 けれどこの後に及んで「それ」が出てくるのなら、
 やっぱり永遠に分かり合えそうにない。 ]
 
(229) 2022/12/24(Sat) 12:52:38

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 

  ……ああ、よかった。
  ベルちゃんも大事なんて肯定された日には
  どうしてやろうかと思った。

  それは「ここの皆が好き」を貫き通したかった?
  ああ君のそういうところが嫌いだったよ。
  嫌いなものを嫌いと素直になることさえ出来ない?
  そのくせ好きとも偽り通すこともしないで。

  私は君を避けただろう?
  なるべく視界に入らないようにもした。
  なのにどうして?
  ベル否定肯定しなければ、
  君なんてどうだってよかったんだ。

 
(230) 2022/12/24(Sat) 12:53:03

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ 自然と声が上擦る。
 ずっと押し殺してきたものを叩き付けるように。
 どうしてと問い飽きた過去に引き摺られて頭が痛む。
 慣れない感情の発露に視界が歪んでくるけれど、
 彼じゃないなら別に涙くらい見せたって構わない。 ] 

  
  君がベルと呼ぶ度に、
  「君は可哀想な女の子だね」って
  嘲笑われている気分だった。
  いつだってわたしたちの存在を否定して、
  生きるのを許されなかったベルが、
  嫌がらせそんなことために存在を肯定される気持ち、
  君にはわからないだろうね?

  いっそ言ってしまえばよかったんだ。
  わたしたちなんて偽物なんだって。
  だったら、私だって、
  君の笑顔の方が偽物だって、酷いことを言って……

  …………それで、喧嘩して、もうお話もしない。
   それじゃ、だめだったの?
   どうして放っておいてくれなかったの?

 
(231) 2022/12/24(Sat) 12:53:50

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ はたり、と
 いつかの少女の嘆きが床に落ちる。 ]


  …………わかってる。
  結局あなたは何も間違ってなかった。
  私はベルで、クリスタベルじゃない。
  わたしたち なんて幻想で、何もかも嘘だらけだった。

  私はただ自分を守るために、
  私の間違いを、間違いだって言われたくなかっただけ。
  だから、これは全部八つ当たり。
 
 
(232) 2022/12/24(Sat) 12:54:23

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ 悪い人ではない。
 多分世界中、『恋人』以外には誰にでも。
 フォルスの言葉でそれは納得している。
 でも私たちは相容れないものだったから仕方がない。

 『魔術師』に引き摺られ、『恋人』を嫌い、
 たとえ今、そんな気持ちがなくなっているのだとしても、
 抗えぬままにそうしてきた自分を許せないのではないか
 とも思ってる。


 ── それは何と言うか、可哀想・・・だと思った。


 だからここで嫌われるのは通過儀礼の様なもので、
 そんな気持ちをメルロン片手に親友に打ち明ける
 なんて奇跡が起こったなら、
 フォルスへの恩返しになるだろうか。>>2:285

 この日がメルロンを食べる度に苦く思い出されるなら…
 なんていうのは、都合が良すぎるかもしれないけれど ]
 
(233) 2022/12/24(Sat) 12:55:16

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ 
 
どうして、に答えはあっただろうか。
 一方的な主張に、反論は、苦情は、あっただろうか。
 溜めていたもの全部言いたい放題言ってやったのだから、
 こちらも耳を傾ける覚悟はある、つもりで。
 沈黙するならそれでも構わない位には言ってやった、し。


 そうしてふと、投げた質問を返されるものだから、
 ちょっと面食ってしまった。 ]


  大切な人は、いるよ。
  自分の全てで幸せにしたいと想う人が。
 
  …………その質問ね、最初に手紙に書いたんだ。
  流石に白紙の手紙とお菓子の主はもう気付いてるよね?

  同じ気持ちを持っているなら、
  「私と同じように大切な人がいる人なんだ」って
  理解出来なくても共感出来たかもしれない、なんて
  その時は思ったんだよね。

  いつか聞ければって色々書いてみたけど、
  結局届かないインクでしか書けなかった。
  ……まあ、全部今更だね。

 
(234) 2022/12/24(Sat) 12:56:10

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 

[ 最初よりも幾分か柔らかくなった声と言葉で、
 笑みさえ浮かべながら ]
 

  長々と付き合わせてごめんね?
  八つ当たりさせてくれてありがとう。

  あなたのこと大っ嫌いだよ、シン


[ 「でもあなたを大切に想う人に免じて許してあげる」
 なんて、絶対に言ってなんてあげないけどね。 * ] 
 
 
(235) 2022/12/24(Sat) 12:56:33

【人】 XIV『節制』 シトラ

── ユグさんと


[ みんなのことが大切で、
 大好きだと紡ぐユグさんの声を>>156
 控えめに頷いて同意を示しながら聴いていた。

 湯気で曇りかけている眼鏡の奥を覗き込めば
 その瞳は迷いと憂いの色を含んで見えた。>>157
 ユグさんの言葉はどれも真摯で、まっすぐだ。
 だからこそいま苦しい想いを抱えているんだろうなって
 そう感じたのは、わたしの胸の奥の痛みに
 重なるところを感じられた気がしたから。
 
 少しの間見つめてから、ふっと睫毛を伏せた。]


  そう、ですね……
  ユグさんの思う幸せと、
  わたしの思う幸せも……違って、いて。

  ……わたしは、世界はなくなっては欲しくないって
  思っていました……し、
  もし、わたし以外みんな箱庭に行く……って、言われても
  すごく悩んでた……と、思います。

  …………また わたし『節制』が壊してしまったら
  どうしよう……って、怖れてた、から

  
(236) 2022/12/24(Sat) 13:29:39

【人】 XIV『節制』 シトラ



  わたしも悲しませてしまってたのかも、しれません。
  みんなのことを大切に想ってくれている
  優しいユグさんのこと。


[ みんながひとつになることの難しさを改めて実感する。
 同時に、それでも語り合える今という>>158
 奇跡のようなひとときの、ありがたさを。]


  はい。……もし世界が崩壊してしまっていたり
  ユグさんが箱庭を選んでいたりしたら
  いまのこの時間は、なかった時間だと……思うので。
  わたしの送ったメッセージを、見て
  ユグさんが足を運んでくれたから
  こうして、またお話できていて……

  ……今まで
  みんなと一緒に居られるのが、
  いつの間にか 当たり前になっていて

  忘れかけてしまって……いたん、ですけど
  贅沢なことだったんだ、……って。

  ……そう、思って、ます。

   
(237) 2022/12/24(Sat) 13:29:55

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 自分に言い聞かせるようにも聴こえたかもしれない。
 そうしないと、せっかく堪えていた涙が
 また溢れ出てきてしまいそうで。]
  

  きっと……みんな
  こうしている間にも、
  それぞれの道を 選んでいて

  少なくとも、
  今まで通りではいられないんだろうな、って
  思うと………………

  ……そう、ですよね。
  叶わないとわかっていて
  願い続けるのは、…………苦しい。


[ 胸元、痣のある辺りをぎゅっと抑えた。
 魂をじりじりと焦がすような傷みが薄れても
 確かに残っている痛みが、ここにある。

 みんなのことが大切で、大好きで
 離れがたいと思うからこそ感じる痛みだ。]
 
(238) 2022/12/24(Sat) 13:30:01

【人】 XIV『節制』 シトラ



  ユグさんが、みんなを大切に想ってくれるように
  わたしも、ユグさんを大切に……想う、ので

  少し苦しいって、感じてしまうのであれば
  その気持ちは一旦 ここに、置いて
  願い続けることを休憩してほしい……とも、思います

  ユグさんが苦しく感じてしまうのを
  悲しいって思う、わたしも……いて

  ……そう思うのは
  わたしだけじゃない、とも 思う……ので。


[ もしかしたら、今この瞬間にも箱庭へ向かって
 もう二度と逢えないひとも居るのかもしれない。
 そのひとたちの気持ちも理解できてしまうから
 止めることはわたしにもできないし、したくない。

 ユグさんもきっと、そこまで考えた上で
 叶わない願いをもどかしく思っているんだろう。
 少し休んで、また願いたいと思えてからでは
 遅いとも思ってしまうのかもしれない。それでも ]
 
(239) 2022/12/24(Sat) 13:30:08

【人】 XIV『節制』 シトラ



  ……わたしは まだ、全然……
  これから先の、ことまで
  決められてるわけじゃ ……ないですよ。

  ただ、……すこしずつでも
  わたしから、変わらなきゃ……って
  そう思って……
  ホットチョコレートを、作ったんです。

  ユグさんは……これからどうしたい、……って
  もう、考えてるん……ですか……?


[ これをちょっと入れてみても美味しいんですよ、と
 オレンジピールを勧めてみせた。]*
 
(240) 2022/12/24(Sat) 13:30:15

【人】 ]]『審判』 チェレスタ

―― 食堂/シトラと ――


[いらっしゃい、と言われた。>>149
なんだかお店屋さんに来たみたいだ。
「シトラのホットチョコレート屋さん」……ちょっと長い。
「シトラのチョコレート屋さん」がいいな。彼女はホットチョコレート以外も作れるのだし。

未来の約束のことは忘れていない。
だが、他に考えていることがどうしてもあった。
たとえば、チェレスタよりもずっと素直に、
世界が滅びないことを喜んでくれる人々のことを]


  うん、…………よかった。
  私はもうあの人たちとは会えないけど。
  ……あっ、悪い意味じゃないよ。
  今のところ無事だって連絡は来てるから。


[一瞬だけの言葉の足らなさをひそやかに反省すると、
ほわりと白い湯気を立てるカップを両手で包み込むようにして持った]
 
(241) 2022/12/24(Sat) 14:13:07

【人】 ]]『審判』 チェレスタ



  ……本当は、なにがなんでもみんなに会いたいけど。
  彼らのところにいる時に証持ちってことがバレでもしたら、
  彼らの身が危なくなっちゃう。
  今までは、どこかの町でバレても、
  別のところへ行けば終わりだったけど。
  世界がこうなっちゃったなら、ずっと追いかけ回されるかも。

  だから、……もう会えないって思ってる。


[本当に怖いことは別にある。
彼ら自身からチェレスタを拒絶されること。
だが、覚悟は一応決めているし、
メッセージ上の彼らはあまりにもいつも通りだから、疑うことすら野暮ったくなってしまう。
だから、一座の皆の身に危険がが降りかからなければきっと大丈夫だと。
笑顔で伝えようとしたのだけれど]
 
(242) 2022/12/24(Sat) 14:16:36

【人】 ]]『審判』 チェレスタ



  ……私には、もう、 
  ここのみんなしかいない……
の、かもしれない。



[告げた。その直後、あからさまに「えっ?」と言いたげな表情になった。
『審判』の魂が与えた最も大きな祝福は、
「ひとりでも大丈夫になる」という呪いおまじないだった。>>4:/12
それが魂の残滓ごと消え去ったからこそ、

自分の言ったことがにわかには信じられなかったが、
自分の耳はごまかすことはできなかった]


  ……って、駄目だよね弱音を吐いていちゃ。
  いろいろ、……大変な時なのに。

 
(243) 2022/12/24(Sat) 14:19:20

【人】 ]]『審判』 チェレスタ


[強がりを吐いている。
チェレスタの中に、世界を変えようという気概があったなら、
この強がりだって原動力になり得るがあいにくそこまでの発想がない]


  いろんなことが変わっちゃう。
  それでもこの世界で、生きていくって決めたし、
  滅びの瀬戸際で起こったことの中には、
  良かったことだってあったんだから……。


[ただ、思いの灯を絶やすことがないようにと。
そればかりを考えている*]
 
(244) 2022/12/24(Sat) 14:21:17
[それは『箱庭』が平穏だった頃の記憶─]

 新しい花…?

 良いでしょう。
 付き合いましょう。

 …こう膝枕をしていたら、
 あなたは花を愛でられないのではないですか?

 ………別に嫌と言ってはおりません。

 紫苑…、良い名ですね。

 
………『力』!! 大丈夫ですか?

 無茶は、しないでください。

………横になるのも悪くはないですね。

 空が遠く、花が近くみえます。
そうして、あなたが近くに感じられます。


 夢…なら、誰の夢かしら?…神様?

 …あなたはいつも楽しそうね。
ふふ…もちろん私も……。



[ ずっとこんな日々が続くと信じていました。]


[ 神さまは私たちを愛してくださいました。
 私たちも神さまを愛していました。
 いえ、他の人のことはよくわかりませんが、
 少なくとも私は。

 与えられた幸せに満足していました。

 微かな不協和音に気づかない振りをして、
 小さな綻びがやがて崩壊へと広がっていくのを、
 為す術もなく見守るばかりで。

 諌めはしました。
 でも、私の声は届かなかったのです。]

不吉なことを言わないで。

 でも、ありがとう。……約束、ね。

[ どうして、どうして、どうして。
 あなたが死ななければならなかったの。

 誰かが『正義』を止めなくてはならなかったとしても、なぜあなたでなくてはならなかったの?]

 …約束、したのに。

[ 止められなかった、護れなかった、
 もう一緒にいられないなんて……!]






 ………『星』、あなた、なの?

[『力』が『正義』と相打ちをして果ててからは、
 打ちひしがれる日々を過ごした。
 
 眼の前で起こる出来事は何も目に入らず、
 俯いて、悲しみにくれるばかりで。

 そんなある日、後頭部に衝撃が走った
 不自然に跳ね、地に倒れ伏した。
 霞む視界に、見慣れた姿を認識した。]


( あなたが私を嫌っているのはわかっていました。
  ここまでするほど憎まれていたのですね…)

 ああ、でも、もう彼のいない世界で、
 泣いて暮らさなくていいのね。よかっ……**

【人】 III『女帝』 シャルレーヌ

[ 洋館に度々訪れるようになった。
 幼い頃は4人あるいは3人だけだった洋館に、
 徐々に証持ちが移り住むようになった。

 そのことは、きっと着いた日に知らされていたが、
 『星』と引き合わされて、寝込んでからは、
 すぐに会うことはなくなったかもしれない。]

 …うらやましいな。
 私も誰かを迎えに行ってみたい。

[ そんなぼやきを売店の隅っこで、
 フォルにこぼしたかもしれないが、
 彼の一言二言ですぐに機嫌をなおしただろう。]
(245) 2022/12/24(Sat) 14:43:54

【人】 III『女帝』 シャルレーヌ

『節制』が来たのね。迎えにいったのはアリア…。
私と同じ南西出身?
…聞いたことのない集落だけど、
 いえ、私の場合はどこの集落も知らなくて。

 でも、仲良くなれたらいいわ。

[ シトラと会って話すこと。
 それがなかなか困難だとは、
 その時の自分は思っていなくて。

 自室のドアをノックしても反応がなかったり、
 アリアといる時に声をかけても、姿を隠されたり。

 やがて会うことが叶ったのは、彼女の勇気が、運命という名の偶然に一匙加わったからでしょう。] 
(246) 2022/12/24(Sat) 14:44:36

【人】 III『女帝』 シャルレーヌ

───事の成り行き>>4:2

[ 答えを告げた翌朝、再びホールに集められた。
 いつものように彼の傍らで、神様の言葉をきく。

 世界を滅ぼすのをやめにする、という言葉をきいて、ホッと胸をなでおろした。

 納得いかない様子の神様>>4:4をみれば、
 胸は痛くなったけれど、
 昨日告げた言葉に、後悔はなかった。]
(247) 2022/12/24(Sat) 14:45:16

【人】 III『女帝』 シャルレーヌ

[ 決別の言葉の後、崩れ落ちる彼に、
 多くの仲間が駆け寄っていった。

 隣の彼も、その一人で。]

 大丈夫…。

[ 微笑む彼>>60に同じように笑みを返して、
 私はただその場に立ちすくんでいた。]
(248) 2022/12/24(Sat) 14:46:41

【人】 III『女帝』 シャルレーヌ


 世界は滅びない…、

 箱庭に行かなくても、すぐには死なない。

 神様からの愛は、永遠に失われたかもしれない。

 私の証は失われてしまったのだろうか?


[ 背中の痣を確認するには、一人では無理で。]
(249) 2022/12/24(Sat) 14:47:30

【人】 III『女帝』 シャルレーヌ

[ ふと、苦しそうに咳き込むユグの背中を
 優しく撫でるエトの姿が目に入った。]







[ 彼をみると、いつも感じる息苦しさがもうないことに気がつくのは、ほんのすこし先のこと。]
(250) 2022/12/24(Sat) 14:47:59

【人】 III『女帝』 シャルレーヌ

───そして食堂

 いい香り。チョコレートくださいな。

[ シトラ>>64のチョコレート屋さんに、
 お邪魔したのは、一旦部屋に戻って、
 痣が消えてないか確認してから、かもしれない。]

 ………これから、どうなるのかしら?

[ シトラに用意してもらったホットチョコレートの
 甘い香りたつカップを覗き込みながら、ぽつり。

 望んだことは叶ったけれど、
 これから先のことは全然考えていなかった。]

 できれば、また誰かの誕生日に、
 みんなで歌って、お祝いできると、素敵ね**
(251) 2022/12/24(Sat) 14:48:35

【人】 IX『隠者』 アリア



    [ 駄目だ、全然効いてない

     思考のどこかでそう感じて焦りが滲んだ。 ]


 
(252) 2022/12/24(Sat) 15:03:38

【人】 IX『隠者』 アリア


[ 痛くて苦しくて忘れたくて、
 忘れては思い出して、思い出しては忘れて
 息を吹き返すたびに殺して、
 そうしなければ息ができなくて。

 どうせ持っていくなら
 この私を持っていってくれればよかった。
 叶うわけがないもしもを空想して恨めしく思う。
 だってそれは『隠者』ではない、私でしかなく、

 私は、私が選んだことから逃げられない。 ]

 
(253) 2022/12/24(Sat) 15:04:15

【人】 IX『隠者』 アリア




  ああこれは、

  …… それとは関係ないんですけど


[ 適当に話を合わせればよかったのに、>>177
 どうしてか正直に物を言ってしまった。

 鍵を掛け損ねたのだと悟っても時既に遅し。 ]
 
(254) 2022/12/24(Sat) 15:04:43

【人】 IX『隠者』 アリア




  そう、ですよね


[ いつもと然程も変わらない居住まいを、>>178
 掴めないな、とただ思う。
 けれど彼はいつだってそうであったように思うし、
 掴もうと願って近付く真似は私にはできなかった ]
 
(255) 2022/12/24(Sat) 15:05:16

【人】 IX『隠者』 アリア



  全員が全員そうではないのかもしれないし
  私みたいに欠け落ちる感覚でなくて
  忘れるようにゆっくり抜け落ちていく人だって、
  いるかもしれません、けど

  解放されたといえば、そうなのかもしれません。
  謂れなき忌避感や
  込み上げる感情に振り回されることはないと、

  それは喜ぶべきことなのだと思います

  喜ぶべきことなのだと、……

 
(256) 2022/12/24(Sat) 15:05:34

【人】 IX『隠者』 アリア


[ 全ては前世の因縁の上に築かれた砂上の楼閣なのか?

 そんなわけがない。そう信じていたい。

 前世の因縁の上に積み上がった想いでも
 重ねてきたものはすべて私の、私達のものだ。

 彼女を愛しているのだと叫ぶ誰かを失ったところで
 私にとって彼女は変わらず掛け替えなく親友であるし、

         
…… そうであるならば、きっと
]
 
(257) 2022/12/24(Sat) 15:06:06

【人】 IX『隠者』 アリア



  …… それでも、

  すぐに受け入れられるかといえば、
  そうではない人だってきっと少なくなくて

  フォルだって、こうして気遣ってくれる裏では
  どうしたものか考えあぐねているかもしれなくて

  そもそもそれとは関係なく、
  あんなことがあって、世界が崩壊しかけた今
  外に繋がりがある人ほどきっと悩みの種は多くて

 
(258) 2022/12/24(Sat) 15:06:31

【人】 IX『隠者』 アリア



  …… わかっているのに、

  最初から、私が引き止めていい手ではないのに


 
(259) 2022/12/24(Sat) 15:07:19

【人】 IX『隠者』 アリア


[ 自分が夢を見ていたかったことを思い知っても
 そこに夢を見る余白なんて、もう残されてはいない。

 信じていたいのだと信念を貫けば、
 そうしてそれが真実になるならば
 不意に向けられた光に当てられた、
 あの日の自分を殺すことになるとわかっていた。

 今ここにその時が来た。ただ、それだけで。

            …… だから、大丈夫。 ]

 
(260) 2022/12/24(Sat) 15:08:31

【人】 IX『隠者』 アリア




    …… あなたが来てくれて、うれしかった


      
[ 私はちゃんと、私を殺さなきゃ ]

 
(261) 2022/12/24(Sat) 15:09:16

【人】 IX『隠者』 アリア




  …… ありがとうございます。

  少し、気分が落ち着きました。


[ 飲みかけのティーカップを、かたりと置いて *]
 
(262) 2022/12/24(Sat) 15:09:48
2022/12/24(Sat) 17:03:26

2022/12/24(Sat) 17:05:31

【人】 IX『隠者』 アリア


[ ―― ふと、我に返れば

 思うより時が流れていて、ひとりでに苦笑する。
 また待たせてしまったと、ひとつ息を吐いて
 端末を見れば、私には見慣れたものかもしれない名>>64

 珍しいな、と思って ふと笑みが浮かんだ。

 そんな些細な事が、彼女には大きな一歩なのだと
 勝手に知ったつもりでいる。
 怯えた様子で泣いていたあの日の少女が
 今はこんなに成長して、前へ進んでいこうとしている。

 世界が本当に変わっていくかは未知数。
 けれど私達、証持ちにとっては間違いなく
 これは何かが変わるひとつのきっかけだった。

 それがどう転ぶかはわからない。
 二度と会えなくなる人とかも、いるかもしれないけど

       …… きみが前を向けることが
          私は、ちゃんと嬉しいんだよ ]
 
(263) 2022/12/24(Sat) 18:23:00

【人】 IX『隠者』 アリア


[ 結論から言ってしまえば。

 自分自身をとっくに投げ捨てていた私は、彼女に、
 自分の分まで幸せになってほしかったのだと思う。

 その礎になれるというのであれば本望で、
 壊れても世界と運命を共にするというのであれば
 投げ出すことに躊躇いはなかった。

 私はもはや惜しむものを持ち合わせないのだから。

 
…… 無論できれば、生きてはほしいけど。
]
 
(264) 2022/12/24(Sat) 18:23:27

【人】 IX『隠者』 アリア


[ この才も想いも夢さえも借り物で、
 本当の私が持つものなんて、ひどく少ない。

 どうにもならない天命をとうに悟っていて
 虚ろを飼い続ける私がかろうじて息を繋げたのは、
 そんな私でも必要としてくれる、
 私が諦めたものを願って、祈ってくれる、>>4:78
 シトラがずっと、そばにいてくれたからに他ならず

 だからこそ、何も言えなかった。

 きっと私より心を砕いてしまうんだろうと思った。
 それは嫌だと思ったのは私だ。
 私が、私なりに、大切にしたかったからなのだと
 …… 伝わらないかもしれないけど、そう思っている ]
 
(265) 2022/12/24(Sat) 18:23:49

【人】 IX『隠者』 アリア




      「私の分、とっておいてね」


[ 一言のメッセージは、相当時間が経ってからで
 残ってなかったらどうしようかなと少しだけ思った *]
 
(266) 2022/12/24(Sat) 18:24:02

【人】 XIV『節制』 シトラ

── クリスタベルさんと


[ ちょっとまとめる、とのお言葉に>>199
 おねがいします、と姿勢を正した。
 少しの間を置いて、端正に整った唇が
 穏やかな柔らかい口調で先の詳細を語り出す。

 クリスタベルさんがそうしてくれたのと同じように
 その声が途切れるまで、じっと聴き入って

 聴き入ろうと、して。 ]
 

  …………ぇ、


  あ……………………


[ 思い出す。
 あの日、わたしシトラが本当は何を想っていたかを。]
 
(267) 2022/12/24(Sat) 18:34:15

【人】 XIV『節制』 シトラ



  いや、だった…………?


[ クリスタベルさんの元へとアリアちゃんが向かう度
 行ってらっしゃい、って 物分かりの良い顔で
 笑みを浮かべて見送りながら、わたしは

    
   本当は、泣きじゃくって止めたかった
]


  さみし……かっ、た…………??


[ 見慣れた扉の向こうから返らない声を、
 部屋を留守にしている主の居場所を
 想像する度に 涙を堪えていた、わたしは

     
  あなたが遠くへ行ってしまうことを怖れた
]
 
(268) 2022/12/24(Sat) 18:34:25

【人】 XIV『節制』 シトラ



  やきもち………………


[ 息が苦しくて、どうしようもなく寒くて
 胸が痛くて、まっすぐに歩くのもやっとなのに

 アリアちゃんを苦しませておいて
 大切なひとの隣で幸せそうに微笑んで見えた、あなたが
 
      羨ましくて妬ましくて悔しくて
許せなくて
]


   …………っ
   ちが、 ちがう


   そんな、   ……は


[ そんなはずない、と。言いきれない自分が、

  何よりも不甲斐なくて情けなくて虚しくて
  世界中でいちばん醜い生き物のように思えて ]
 
(269) 2022/12/24(Sat) 18:34:38

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ それはわたしではない誰かの感情なんだって
 そう思い込もうとした。 ]


  わたしは、アリアちゃんが 大好き
  だけ、ど…………
  アリアちゃんが、そう……かは…………
  
  アリアちゃんは、優しいから
  わたしの傍に 居ようと してくれた……けど
  いまも そう か、は

  本当は……他に傍に いきたいひとが いるん じゃ
  ない、か ………… って、


[ 息を吸うたび自分で胸を斬りつけているみたいだ。
 言葉が、うまくまとまらない。]
 

  アリアちゃんが クリスタベルさんのために
  悩んで、焦って、辛そうにしてるのを
  見るのは確かに つらく、て
  
  ……けれど わたしは あの日
  クリスタベルさんを助けたがっていた
  アリアちゃんの荷物にも、なりたくは なくて

 
(270) 2022/12/24(Sat) 18:35:13

【人】 XIV『節制』 シトラ



  クリスタベルさんのことも
  わたしは大切で、心配で…………


[ そう思っていたわたしも
 確かにわたしではあったはずなのに。]


  いやだとか、さみしいとか
  うらやましいとか そんな

  ……そんな、こと
  思っちゃ、……いけないの

  ずるい なんて、どうしてあなたが なんて
  くやしいなんて 思っちゃ、……いけないんです

  そんなの わたしの勝手で
  ふたりの、関係を 裂きたいわけでも、なくて
  アリアちゃんも クリスタベルさんが好きだと 思うし
  クリスタベルさんが気にすることじゃ、

  …………
あ、あれ………………


 
(271) 2022/12/24(Sat) 18:35:20

【人】 XIV『節制』 シトラ



  
あ、れ…………、


  そう……思う、のは もしか……して
  おかしいことじゃ……ない、……の…………?


[ どうして、わたし
 
いけないって思ってたんだっけ


 心の内だけでひそかに羨むことさえ
 許されはしないって、必要以上に自分を責めて ]
 
(272) 2022/12/24(Sat) 18:35:28

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 己に課してきたつもりでいた感情の枷の方が
 もしも自分のものではなかった
誰かの想いだったのだとした
なら
 本当のわたしは、

 ──なんて怖ろしい姿をしているんだろう。 ]


  …………、

  いえ…………

  クリスタベルさんでも、
  やきもちを焼いちゃうときが あるん……、ですね。
  そんな不安……抱く必要、ないくらい
  魅力的なひとだ、って ……わたしは、思っていました。

  見当違いでは、…………ありま、せん でも、


[ 猶も謝罪の言葉を重ねる彼女。>>202
 嫌だった、と吐き出してしまうのは簡単で
 けれどとても難しいようにも思えた。]


  …………わたしに遠慮は
  しないで……ほしい、です。

 
(273) 2022/12/24(Sat) 18:35:41

【人】 XIV『節制』 シトラ



  わたし、アリアちゃんに
  こんなわたし、知られたくない…………


  ……誰より近くに 居たはずだった、のに
  誰より近くに 居たいって、いまも思ってるのに

  さっきも 今も
  ……どうすれば良かったのかも わからなくて……

 
(274) 2022/12/24(Sat) 18:35:47

【人】 XIV『節制』 シトラ



  あっ…………
  ご、ごめんなさい
  ホットチョコレート、お注ぎしますね……っ


[ 会話の進むうちに、気付いたことがあった。

 クリスタベルさんって、こんな声だったかな。
 以前からこんな話し方をしていたかな。
 そんなことさえ忘れてしまうほどに
 わたしたちは話す機会を逃してしまっていた?

 或いは、
 わたしの中の何かが薄れていったように
 彼女の中でも、何らか変化があったんだろうか。

 冷めてしまわないうちに、
 甘い香り漂う液体をカップへ注ぐ。
 今話しているのが本来の彼女だとするなら、
 神様が去っても変わらず仲睦まじく見えた彼女たちが
 やっぱり、わたしは うらやましい ]*
 
(275) 2022/12/24(Sat) 18:35:51

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[不安が伝わったのか、握り返される手。
 タイミングがあまりにもよくて、ほっとしてしまう。
 
 伝わったんじゃないかって。
 行かないでいてくれるんじゃないかって。

 そう思えるのに見上げた瞳に浮かぶのは、
 いつも以上にどこか虚ろに思えた。

 私を映し出しているのに、更に先を見ているような。
 しっかりと眼は合っているはずなのに。

 『だいじょうぶだよ』>>101
 チェレスタと同じ、私と同じ言葉をあなたが口にする。

 
ぞわりと、肌が粟立つ。

 いつもの癖の倍ぐらい。>>3:433
 嘘にも思えて、でも、
本心にも思えた。
(276) 2022/12/24(Sat) 19:01:53

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[何も考えてないわけじゃない。
 ううん、きっといつも考えてる。

 私以上に彼は、ずっと。

 口に出すとこはないけれど、
 その眼で見たものを、その耳で聞いたものを、
 敏感に受け止めて、
 彼は、彼なりにいつも動いているように見えたから。

 身を隠すように留まっていた屋根裏部屋。
 朝焼けの中で見た笑顔は>>99
 太陽と同じくらい温かく思えた。

 手放したくないと、思った。

 ぎこちなく表情を変える彼をもっと見ていたい。

 その言葉を、信じてもいいのなら、
 この手を離しても――『大丈夫』だろうか。]
(277) 2022/12/24(Sat) 19:02:06

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[そう思った時、不意に違う声が聞こえた。>>193
 思考に巡っていた意識が、
 ぱちんと、風船が割れるように現実に戻る。]


  ……あ、エト。


[エトは星を詠むという、その名の通りの『星』の人。
 どこかぼんやりしている人で、
 そんなところは少しプロセラと、
 近い印象を持っていたかもしれない。

 これは直接本人に聞いたわけじゃないけれど。

 プロセラが洋館に来ることになった理由に、
 彼が関係していたことは、
 世話人同士の噂話で聞いたことがある。

 それをプロセラが、どう思っているかは、
 聞いたことがないけれど。]
(278) 2022/12/24(Sat) 19:02:17

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

 
 
  ……え、


[悲しい顔をしていると言われて、思わず頬を抑えた。>>195
 そんなに表情に出てたかな。
 言われるまで、気づいていなかった。

 不安だと言う言葉を、
 どう受け止めていいのか、分からなかった。

 私のプロセラに対する不安が、エトにも見えていたのか。
 エトの視線がプロセラに向くのを、静かに見つめる。


 ――『塔』は『星』の目の前で処刑されました。



 教典の一文をまた思い出した。

 『星』が『塔』を求めているのか。
 かつて友であったという二人。

 友達になりたいと、今伝えるエトを。
 どうしても教典に重ねてしまう。]
(279) 2022/12/24(Sat) 19:02:50

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[そのエトが、口にした言葉は>>197
 私が不安を抱いているものと同じような気がした。

 すごいな。
 これが星詠みの力なのかな。

 彼自身の持っている"何か"なのか、分からないけれど。

 エトの言葉に後押しされるように。
 握り返された手をもう一度、強く握って、
 プロセラを見つめた。

 ねえ、プロセラ。
 私だけじゃないんだよ。

 あなたを心配してくれる人が此処にもいる。
(280) 2022/12/24(Sat) 19:03:18

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[そう教えてくれたのは、奇しくも、
 かつて『塔』が友と認めたひとカード

 そばにいるから>>103
 その言葉を、そのまま受け止めてもいいよね?]



  ……プロセラ。



[世界の混沌を見せる中継機の、
 放送されていた言葉の中に、彼の名前があった。

 『嵐』はまるで彼の心の中を表すよう。 
 見えない表情の奥で、幾つもの壁を纏ってる。

 そう、あなたが名乗った名前を、呼ぶ。]
(281) 2022/12/24(Sat) 19:03:37

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

 



  

 
[ ときに『嵐』が起こらなければ、
  『太陽』は人を焼き尽くしてしまうだろう。

  それならば、あなたが居なくては。
  
  私には、あなたが居なければ。
あなたと同じ気持ちです
   **]
(282) 2022/12/24(Sat) 19:06:16

【人】 XII『吊された男』 ユグ

――シトラと――

シトラは、この世界が大切だったんですね。

[>>236睫毛を伏せる彼女の表情に、こちらもそっと目を伏せる。]

僕は……そうではなかった。
この世界は僕にとって、何でもなくて……
いらない、捨ててしまおうと言われたら、わかりましたと言えてしまえるもので。
シトラのように大切に、愛せてはいませんでした。

箱庭の崩壊を恐れても、壊したのはかつての僕らで、もうそんなことにはならない、させないなんて言っていたかもしれません。

[皆が箱庭に行ったとしても迷うだなどと、想像もつかない。
 それだけ僕らは、違う存在だった。
 そのことを自覚できたのは、収穫だと思う。
 きっと数日前のユグならば、迷うシトラを如何に箱庭に連れて行くか、必死に説得しようとしたに違いない。
 彼女の胸のうちに何があるか、考えもせずに。]
(283) 2022/12/24(Sat) 19:25:29

【人】 XII『吊された男』 ユグ

いえ、僕はシトラから傷つけられたことなんて、ただの一度もないと言えますよ。
優しくしてもらったことは、数え切れないかもしれませんが。

[そもそも、証持ちであろうがなかろうが、この四年の間に共に過ごした皆が大切なのだと気づけたのは、ついこの間のことなのだ。
 そう簡単に傷つこうはずもない。]

ああ……
ええ、そうですね。
あまりに当たり前になっていて、忘れていた。
贅沢です、穏やかに暮らせて、語り合えることは。

[>>237ほんの少し、ほんの少し何かが違えば、いま自分がここにいないだろうこともわかる。]
(284) 2022/12/24(Sat) 19:26:25

【人】 XII『吊された男』 ユグ

[ホールで結果が伝えられたときですら、あの場でエトが支えてくれなかったら、職員に眠りを促されなかったら、もう少しひとりで動けていたら。

 浅い呼吸に喘ぎながら、捨てないで置いていかないでとみっともなく追い縋って、這いつくばって箱庭に行っていたかもしれない。

 あのひとの愛が届かない世界が、怖すぎて。耐えられなくて。
 護った世界も、大切な皆もまるで目に入らずに、すべて放り出していたかもしれない。


 ――それがわかってしまうから、奇跡だ、と思う。]
(285) 2022/12/24(Sat) 19:27:29

【人】 XII『吊された男』 ユグ

[今まで通りではいられない>>238
 その言葉が、ずきりと心臓に突き刺さる。
 痛みを耐えるような、苦い笑顔をつくり。]

ありがとう。
でも、シトラが悲しむ必要は、ないですよ。

[>>239丁寧に、こちらの想いに寄り添おうとしてくれるのを感じる。
 そんなシトラに悲しんでほしいなどと、誰が思うだろう。]

そう……僕も同じく、誰かが苦しいのを、悲しく思います。
だから、もうこの理想は、願えない。

[見方を、変えなくてはいけないのだ。]
(286) 2022/12/24(Sat) 19:28:03

【人】 XII『吊された男』 ユグ

ええ、チョコレート、美味しいです。
温かくて……ほっとする。

[>>240心が緩んで、つい話が長くなるくらいに。
 なんて素晴らしい一歩だろう。]

そう、ですね……


……いま、シトラの思う幸せは、何でしょう。
それは僕に、手伝えるものですか?


[それは、これからどうしたい、の回答としては、少し外れた答えだったかもしれない。
 問いに問いを重ねながら、ひと呼吸間を空け。]
(287) 2022/12/24(Sat) 19:28:51

【人】 XII『吊された男』 ユグ

僕は、きっと今までを過ごした皆のことを、これ以上蔑ろにはできない、と思います。
どれほど、僕が23人揃って幸福な日々を過ごしたい――と願っても。
万一23人、奇跡的に揃ったとしても。
それがみんなの望んだ結果、望んだ暮らしでないのならば、歪みを感じてしまうでしょう。


例えば。例えばですけど。

ゼロが、何の反発もしないで、この洋館でおとなしく紅茶を傾けてくれるとして。
それがゼロの望みでなくて、集められたからそうしているとか、強制的にだとか、そんなやり方での結果なら、僕はもう、喜べないと思います。

[少し前まで、それでいいと思っていた。
 もしもそういうふうにすべての歪みを修正できるなら、幸福は訪れると。
 けれどそれは――不自由で、新たな歪みでしか、ないのだ。]
(288) 2022/12/24(Sat) 19:29:24

【人】 XII『吊された男』 ユグ

それならいっそ、望みのままに、この世界の空の下どこかで好きに生きていてくれる方が嬉しい。
……たまには帰ってきてくれたら、もっと嬉しいですけどね。

[そう言って、肩を竦める。]

だから。
皆が幸福ではない、ということを理由に、僕が望みをひとまず置くなら。
裏を返すと、僕の本当の望みは、22人皆がそれぞれ望みのまま生きていてくれること、なのかと、いま話をしていて、思ったので。
そのお手伝いができたらいいなと、思っている次第です。

その中で、行き場がなかったり、この洋館を拠点にした生活を望んでくれる人がいるなら、僕はその人たちと、生きていきたい。

[チョコレートを舐めるように味わい。
 少し苦くて、砂糖をひと匙混ぜる。
 勧められたオレンジピールも添えてみた。]
(289) 2022/12/24(Sat) 19:29:57

【人】 XII『吊された男』 ユグ

[もしも。もしもだ。

 自身が大切に己が心安らかに生きるためにはお前の存在があまりに邪魔なのだと、お前がこの世にいる限り己に平穏はないと面と向かって言われるようなことがあれば。
 ユグは他の皆が満足するまで待ってほしいと言うだろう。


 そうして、手の届く限りに自らの身を削り、瞳のサファイアも皮膚の金箔までもすっかり配り終えてしまったあとには。]
(290) 2022/12/24(Sat) 19:31:03

【人】 XII『吊された男』 ユグ




[*今度はそのひとの前で、わらって命を絶つだろう*]


 
(291) 2022/12/24(Sat) 19:32:21

【人】 XIV『節制』 シトラ

── チェレスタさんと


[ 開口一番零されたひと言に
 どきりと心臓が止まりそうになった。>>241
 最悪の事態を想像してしまいながら思わず聞き返して、]


  よ、良かった……ご無事で…………
  連絡、取れているんですね。


[ 続いた言葉に安堵しつつ
 一瞬でも悪い意味にとってしまった自身を反省した。

 けれど、
 それならどうしてそんなことを呟いたんだろう。
 気になって、尋ねても良いかどうかわたしが悩むより先に
 彼女の方から言葉の真意が語り出される。>>242]


  あ…………


[ 言葉の端々に、一座の方々への
 チェレスタさんの強い想いが感じられた。]
 
(292) 2022/12/24(Sat) 21:03:11

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 同時に、
 わたしがチェレスタさんに対して抱いてきた印象とは違う、
 行動を起こす前から諦めてしまっているような
 どこか慎重な姿勢を感じ取ったのは
 きっと気のせいではなかったんだと、思う。

 世界が壊れかけた今だから、なのか
 わたしが知らなかっただけ、なのか
 今が本来のチェレスタさん、なのか

 わたしには判別が付かなかった。けれど、]


  ……証持ちが22人全員、揃っても
  世界の崩壊は、起こらなかった……ですが

  未曽有の自然災害が、少なからず各地を襲った
  事実も、変わらない……から…………

  今まで、以上に 
  証持ちへの風当たりはつめたくなる……って、
  チェレスタさんは……そう、思いますか……?


[ その目で、その足で世界を見てきた彼女が
 今の状況をそう判断しているのなら。
 見てきた世界の狭いわたしとは比べ物にならないくらい
 判断の精度は高いのでしょう。]
 
(293) 2022/12/24(Sat) 21:03:20

【人】 XIV『節制』 シトラ



  大切なひとたちの身が
  危なくなって、しまうのは……
  嫌……です、よね


[ たとえ世界がこうならなくても、わたしのせいで
 身が危なくなっていたひとたちは故郷にいた。
 定期的に仕送りの品が届けられているから
 無事ではあるのだろうと、信じてきたけれど
 村を出て以来、里帰りは叶っていない。
 実際のところは想像しかできない。

 文明の利器のない南西の山奥から
 ここまで報せが届くには数日を要する。
 心配していないかと訊かれれば、答えは否で
 もしものことが起きていたら────
 ──そう考えてしまったら、とても怖かった。
  
 けれど、
 簡単に諦められてしまうものなのかな。

 チェレスタさんに
 『本当はなにがなんでも』とまで言いしめる
 家族のような存在のひとたちなら、
 彼らも同じようにチェレスタさんの身を
 案じているんじゃないだろうか。]
 
(294) 2022/12/24(Sat) 21:03:36

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ そう思うのは、思いたいのは
 やっぱりわたしが甘いから、なのかな。]
 

  チェレスタさん……、 …………?


[ それは、おそらくはわたしが洋館に来てから
 初めて聴いた、チェレスタさんの弱音だった。>>243
 眉を下げて名前を呼びかけたところで
 突然、彼女が驚いたような表情を見せる。

 まるで自分で、自分の口にした言葉が
 信じられないとでもいうような表情。

 続いた言葉は、強がっているように聴こえて ]


  弱音を吐いたって、良いと……思います
  少なくともわたしは、
  聴かせてもらえて……嬉しい、って 思います。

 
(295) 2022/12/24(Sat) 21:04:02

【人】 XIV『節制』 シトラ



  ……チェレスタさんは いつも
  大丈夫、って わたしたちを安心させてくれましたが

  頼りないのは……わかって、ますけど
  わたしも、何か役に 立てたら……って
  そう思って……ここに居る、ので。


[ だから、聞き役がわたしで良ければ、
 吐きたいだけ吐き出してくださいね。と添えて ]


  いろんなことが変わってしまって
  悪いことも、たくさん起こるかも……しれない、けど

  良いことも、きっと……あるって
  わたしも、信じたいです

  今すぐに、は 難しくても
  少しずつ、でも
  何か、世界を変えてゆければ……

  チェレスタさんが大切に想ってきた一座の方々なら
  チェレスタさんとまた会いたい、って
  そう思っているんじゃ……ない、でしょうか。

 
(296) 2022/12/24(Sat) 21:04:26

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 滅びの瀬戸際で起こった良いことって、何ですか?
 そう問い掛ければ、聴かせてもらえただろうか。
 進んで会話する姿はあまり見かけなかったふたりが
 玄関ホールで親しげに話していたのを思い出す>>131

 わたしも、世界か箱庭か選択を迫られなければ
 クロさんと面と向かっては話せないままだったかもしれない。

 話せて良かった、と心から思う。
 その彼が箱庭を選んだこと、
 この時はまだ── 知る由もなく ]*
 
(297) 2022/12/24(Sat) 21:04:51

【人】 XIV『節制』 シトラ

── 食堂・ホットチョコ屋さん


[ メッセージを送信してしばらくの間は、
 もしも誰も来なかったらどうしよう、って
 どうしてもそわそわしてしまっていた。
 
 結果的には、
 不安は杞憂だったと、そう思わせてもらえるくらいに
 予想していたより多くのひとが
 食堂へと足を運んでくれた。

 ひとり、またひとり。
 顔を見せに来てくれたひとを迎えては
 熱いチョコレートドリンクを差し出して、
 見送っては、カップを洗う。
 
 抱えた想いを吐露してくれるひとも、
 わたしの話を聴いてくれるひともいた。
 束の間のやりとりでも、ただ挨拶を交わし合うだけでも
 改めて思い知らされてしまった。

 わたしにとって、この洋館での暮らしてきた日々が
 一緒に過ごしてきたみんなのことが
 どれだけ大切な存在になっていたのかを。]
 
(298) 2022/12/24(Sat) 22:57:49

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 大鍋いっぱいに作ったはずのホットチョコレートは
 気付けばすっかり暈が減っていた。
 
 端末の小さな振動に気付いたのは
 客足が落ち着いたころ、だったかな。>>266
 もしもその場に居合わせたひとがいたなら、
 とてもわかりやすく綻んだ表情に気付いたかもしれない。


  「アリアちゃんの分の材料は
   しっかり確保してあるよ」

  「熱々が飲みたかったら
   食堂で待っているし、
   すこし冷めてしまっても良ければ
   お部屋まで行くから、呼んでね」


 一番飲んでほしかったひとへ
 短いメッセージを送信する。
 返事が来るか、本人が姿を現してくれるかするまで
 ずっと彼女へと想いを馳せていた。 ]**
 
(299) 2022/12/24(Sat) 22:57:52

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[ わぁ、すごい喋る。

  >>196急に語りだした様子に
  思わずぽかんとしてしまって
  けど隣を見ても、前も見ても
  何だか二人とも真剣で。

  ちょっと『面白く』なってしまった。

  きっと真面目な場面なのに。
  吐く息が喉の奥で勝手に踊り出す。

  これが『面白い』であってるのかわからない。
  笑い返そうとしたことは何度もあったけど
  同じ微笑を返したい気分の時はあったけど
  こんなの初めてだからあってるかわからないけれど
  今の二人に返す反応としては間違ってるのは解って

  でも止め方がわからなくて
  笑い方もわからな過ぎて噎せるし
  口元を抑えて顔を逸らした。 ]
 
(300) 2022/12/24(Sat) 23:50:44
 
  きみが深刻な時はだいたい深刻なほどおかしくって
  堪え切れずに笑いだすわたしにきみが拗ねて怒って
  おさまらない笑いに滲む涙を拭いながら
  心にもない「ごめん」をくりかえせば
  余計怒ったきみがつかみかかってきて
  よろけて一緒に転げて、いつの間にか一緒に笑って

  わたしたちの過ごした時間は
  話せない秘密を抱えた苦悩の時や
  別れの瞬間だけじゃない。
  そんな風に二人笑いあった時間の方が圧倒的に多かった。
  そんな暖かで幸せでなんでもない記憶を
  ふたり、幾つも積み重ねた。

  お互いに言葉にした事は無かったけれど
  わたしたちはきっと親友だったから。
 

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[ こんな時間、ヒナギクとも過ごした事が無いのに
  何故だか『懐かしい』って思うのは
  >>196『星』の心があるなんて
  素っ頓狂な事を言い出したきみが
  ぼくにみせたまぼろしなのかもしれないけれど。

  そんなに悪い幻想でもなかったから
  そんなに悪い気分でも無くって。

  だからかな、話してみろと促すその言葉に
  従ってもいい気がしていた。 ]
 
(301) 2022/12/24(Sat) 23:54:21
 
  きみにだけは知られたくなかった。
  知られる訳にはいかなかった。

  けどほんとうは

  無理矢理にでも問い詰めて欲しかった。
  きみになら暴かれたってよかったんだ。

  そんなの甘えた我儘だってわかってたから
  きみに甘え過ぎだったわたしがこれ以上、って
  最期まで言えなかったけど。
 

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[ >>281なにか覚悟を決めた様な顔で名前を呼ばれる。
  ぼくの名を呼ぶきみの顔を今度こそしっかりと
  真っ直ぐ見つめ返してみたら
  射抜くようなその視線が眩しくて目を細めた。

  そうだね、きみは何時だって強かった。
  ぼくが守る必要なんて無いくらいに。
  ひとりで立ち直って、ひとりで世界を広げて、
  ぼくはなんにも手伝えなかった。

  何時だって救われたのはぼくのほうで
  だからこそ今度くらい、って思ったけど。
  そんなのきみにはもしかしたら
  今度だって、この先だって
  これっぽっちも必要ないのかもしれない。 ]
 
(302) 2022/12/24(Sat) 23:56:52

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ



  ヒナギク…、きみが今回の事で
  辛い目に遭うのが嫌だなって、考えてたんだ。

 
[ ぼくは無知だけど、そこまで馬鹿でも無いから
  自分がそんなに賢くはない、って事を知っている。

  押し付けの善意はいつだって空回るから
  それならいっそきみになにが必要か
  聞いてしまえばいいのかもしれない。

  なんでそんな風に思ったのか
  ぼくにはわからない。
  これで正解なのかどうかも。
  わからないけど、わからないから
  間違ったら教えて貰えば良いかって思えた。

  今更そのくらいのことできみは
  呆れたり面倒になったりしないでしょう? ]
 
(303) 2022/12/24(Sat) 23:58:53

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ



  ぼくにできること、なにかないかな。
  きみのたすけになりたいんだ。
  きみがずっと、ぼくをたすけてくれたみたいに。


[ だいそれたことを誓ってみても
  どうせ今のぼくはそよ風よりも役立たずだから。
  できることなんか探してみてもないかもしれない。

  なら、なにができるようになればいい?
  今よりきみの役に立つために。

  自分の事は後回しで他人の為に駆け回ってしまうきみに
  直接求めてみても、あんまりいい答えは出なそうだから
  もうひとりに、視線を向ける。 ]
 
(304) 2022/12/24(Sat) 23:59:45

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ


[ 『塔』の最期を見送った『ひと』の痣をもつきみ
  死んだみたいに生きてたぼくをみつけだしたきみ。

  きみならば、ぼくにも彼女にもみえないなにかを
  気付いて、見付けてくれる気がした。
  根拠なんかまるでないのに、
  何故だか、わからないけれど。

  これが彼の言う『塔』の心ってやつなんだろうか?
  そんな筈無いって思いながらも
  まぁそれならそれでもいっか、って思えた。 ]


  ともだちになる方法はぼくもしらないけど。
  きみといっしょにかんがえてみるから。

  きみもいっしょに考えてくれないかな。
  ぼくがヒナギクのためにできること。

  たのむよ、……エト。


[ 名前はそんなに悩まなかった。
  他のだれかと違って彼は、常に名乗って喋るから。
  それでも一応、あってる?って
  意味を込めて小首を傾げてみる。 ]
 
(305) 2022/12/25(Sun) 0:03:20

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[ 呼びたくても呼べない知らない名前とは
  きっとまるで違う音なのに

  何故だろう、

  多分殆ど初めて呼ぶその名前は、
  随分と久しぶりに呼んだみたいに、
  なんだか、ひどく懐かしい心地がした。*  ]
 
(306) 2022/12/25(Sun) 0:04:03

【人】 XI『正義』 マドカ

[僕の部屋には元々あまり、物がない。
 誰かから贈られた大切なものはあるけれど。

 だから、片付けはごくごく簡単に済んだ。

 贈り物は、持って行くかを少しだけ悩んで、
 やめた。

 まどかせんせい、とつたない字で書かれた手紙も
 羊のぬいぐるみも

 この部屋に、そっと置いていく。]


     僕は、不幸に酔ってるのかな。
     贖罪ごっこ、なのかな、これは。


[ぽつん、とひとつ、呟いた。>>4:174
(307) 2022/12/25(Sun) 0:11:51

【人】 XI『正義』 マドカ

[好きで自分を傷つけるわけではない。
 生憎、マゾヒストのつもりはなかった。

 傍から見ていてその違いは、分からないだろう。
 わかるはずがない。]


     ……間に合わないさ、
     そもそも自分が『人間』だって、
     未だに受け止められていないんだ


[この世界を選ぶことのできた君たちが、
 うらやましいと思った。
 うらやましいと思うくらいには、未練があった。
 それでも僕は、日向の道を歩くことはできない。

 
『マドカの望むものは得られないでしょう』
>>3:48

 箱庭へと行っても、得られるものは無いかもしれない。
 それでも……それでも。]
(308) 2022/12/25(Sun) 0:12:40

【人】 XI『正義』 マドカ

[でも、君の占いも、
 案外アテにならないんじゃないかな、って。

 そんなことを、意地悪な僕は思ってしまうよ。]


     神様……と、クロ?


[箱庭への扉をくぐった時、
 最初に目に飛び込んできたのは、二人の姿だった。

 きっと、本当はいけないことだ。

 それでも僕の心は、
 その姿を見て刹那、歓喜してしまったんだ。]
(309) 2022/12/25(Sun) 0:12:58
 

  『神様』に向かって、暇でしょなんて、
   なんてことを言うんだ『力』……

   って、ちょっと待って、
   僕?僕なの???
   僕が『神様』に教えるの??

   あ、こら、逃げるなって、
   あ〜〜〜〜もう。

   ……すみません、『神様』、
   『力』に逃げられましたので……

   お付き合い願えますか?

 
   ねぇ、『運命の輪』。
   頼むから、あんまり危険なことはしないで。

   予定通りにいかない、
   運頼りのことがこの世にたくさんあるからこそ、
   それを司る君が居るんでしょう?

   ……心配なんだ、君のことが。
   
   せめて、何かあったら
   僕のことを呼ぶんだよ……

   手遅れになる前に。
 

【人】 XI『正義』 マドカ

[ふわ、と胸の内に浮かんだだけで、

 その言葉は、感情は、
 風に流れる薄雲のように消えていく。

 
 きっと、些細な出来事だった。
 なんてことない、日常だった。
 けれどきっと、
 今となっては取り返すことの叶わない、
 大切なものが失われる前の……


 後に残ったのは、理由のない
しさだけだった。]
(310) 2022/12/25(Sun) 0:13:52

【人】 XI『正義』 マドカ

[僕は、そっと一歩を踏み出す。

 一歩。一歩。

 次第にその歩幅が大きくなり、
 次の一歩までの時間が短くなり、

 最後には駆け出して。

 世界から逃げて、逃げて、逃げて、
 ここに至った僕だけれど。
 今はただ、二人に早く、近づきたくて。

 それは長いようで短い距離。
 たどり着いた僕は、自然と神様の前に膝をつく。]
(311) 2022/12/25(Sun) 0:14:01

【人】 XI『正義』 マドカ

 

    神様。
    僕のこと、連れて行ってください。
    ここで、一緒に過ごさせてください。

    貴方にはもう不要かもしれないけれど、
    僕は貴方と共にいたい。
    この箱庭で、生きたいんです。

    僕はたくさん間違えました。
    きっと、貴方もたくさん間違えました。
    だから、一緒に考えましょう。
    たくさん、考えましょう。

    時間が許す限り、ずっと。

 
(312) 2022/12/25(Sun) 0:14:15

【人】 XI『正義』 マドカ

[赦されるなら、その手を取ろう。

 子供の姿をしている神様の、

 小さな両手を両手で握ろう。

 嫌だ、って言われたらどうしようって気持ちも

 少しはあるけれど。

 多分、追い返されはしないんじゃないかなって、

 期待していても良いかな。**] 
(313) 2022/12/25(Sun) 0:14:23

【人】 [『 力 』 フォルス

 
   [ 踏み込むか
     踏み込まないか
     いつだって後者を選んで来た ]
 
(314) 2022/12/25(Sun) 0:16:40

【人】 [『 力 』 フォルス

 
[ その返答に異質さを覚えようと>>254
 しがみつくような事も無く流されるまま
 通された椅子へと移り変わる状況を良しとした

 あんな事があった後だ
 己とていつも通りとは言えないかもしれない
 この世の言葉のどれとも違う感覚を
 今、言葉にする事はどうしたって出来ない

 けれど、これはきっと
 大なり小なり証持ち全員が直面しているだろう違和
 ならばいつもと多少様子が違っていたとして
 それは当然の範疇でしかなく

 だからたとえ誰の前であっても
 いつも通りは容易かった ]
 
(315) 2022/12/25(Sun) 0:17:50

【人】 [『 力 』 フォルス

 
[ ぽつぽつと
 紡がれる声に耳を傾けるひととき

 彼女がティーカップを置くまで
 特段に口を差し挟む事も無く耳に留めて

 「 それなら良かった 」 と微笑んだ ]
 
(316) 2022/12/25(Sun) 0:18:03

【人】 [『 力 』 フォルス

 
[ 置かれたティーカップと アリアとを見れば ]


  嬉しくない?
  自分の中の……自分が消えたこと。


  ――あ、いや

  ごめんね!
  なんだか怖がっているように見えて、つい


[ 少しぬるくなった紅茶で喉を湿らせた ]
 
(317) 2022/12/25(Sun) 0:18:19

【人】 [『 力 』 フォルス

 
 
  アリアはさー しっかりしてるよね

  ホラ、神様を前にしても物怖じしないし
  死体蹴りの如くにずけずけと毒も吐けるし?


[ 小さく笑って ]
  

  だからきっと 辛い事があっても
  一人でどうにかできるんだろうって思うし

  たとえば俺がここに来なくても
  部屋を出る頃には 冷静沈着で頼りになる
  いつものアリアになるんだろうって、そう思うよ
 
 
(318) 2022/12/25(Sun) 0:19:02

【人】 [『 力 』 フォルス

 
 
  ――でもさ
  人って、見てないようで案外見てたりする

  俺が君の事なんとなく気付いたように
  無理してるかもって気付く人は居るんじゃないかな
  普段からアリアの事見てる人なら尚更。

  アリアが何に怯えているのか
  何をしまおうとしているのかはわからないけど

  ……。
  しんどい時は しんどいって言った方がいいよ


[ 沈黙が続くなら 楽しい話でもしようか * ]
 
(319) 2022/12/25(Sun) 0:19:39

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
── 食堂/シトラとの ──



[ やってしまった、と思った。
 あまりに明け透けな指摘は、 
 彼女の無自覚の部分を刺激してしまったようで。

 言葉の断片をぽろりぽろり零していくのを、
 内心はらはらと見守るしか出来なくて。 
 横槍を入れても余計に混乱させてしまうだろうから、
 彼女が心を落ち着けるのを静かに待った。 

 頼りなげに紡がれていく言葉に、
 時折静かに相槌を打ちながら聞き届けて。

 やがて我に返ったように
 ホットチョコレートを注がれれば、
 ありがとう とそれを受け取り、静かに傾ける。
 胃の腑にあたたかいものが落ちるのを感じ、一息。 ]


  ……なるほど、よくわかったよ。
  貴女の思うことも聞かせてくれてありがとう。

     じゃあ、私の意見を言わせてもらうね。

 
(320) 2022/12/25(Sun) 0:44:05

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ 甘やかな香りと湯気が立ち昇るカップを掌で包んで、
 ふう、とまた一息落としてから。唇を湿す。
 
 ── 嫌だとか寂しいだとかの気持ちを、
 彼女は 「違う」 と否定しようとした。
 自分の心に蓋をして見せないようにして、
 それをそうすべきことだと認識している、ように思った。

 彼女の優しさなのか、
 過去に起因するものなのかまではわからないけれど、
 そのいっそ頑なな意思からふと解れた疑問に>>272  ]
 
(321) 2022/12/25(Sun) 0:44:17

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 

  あのね。
  思うことは、決しておかしなことじゃないよ。
  だって貴女は綺麗なだけのお人形じゃない、
  心を持った人間の女の子でしょう?

  それなら、
  どんな気持ちを持ったとしても貴女だけのもので、
  誰が否定していいものじゃない。
  それがたとえ大事なアリアであってもね。

 
[ とはいえ、アリアは彼女が自分を押し殺して、
 都合がよくて耳障りがいいだけの心でいて欲しいなんて
 望まないと思うけど、と続けて ] 
 
(322) 2022/12/25(Sun) 0:44:30

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 

  それにね、こんな自分を知られたくない
  なんて黙ってて、それでどうなるの?
  何も言わないままで、我慢していい子でいて、
  アリアにいつか本当に“他の誰か”が現れても
  後悔しないって言える?

  ……自分より他に、なんて考え方は辛いだけだよ。
  どれだけ力不足でも自信がなくても、
  自分こそが誰より幸せに出来るんだって思わなきゃ。

  シトラの謙虚さは美徳だと思うけれど、
  もっと自分も幸せになれるように生きないと、
  貴女と貴女を大事に思う人が可哀想だよ。

   
[ 私からすれば互いを一番に想い合う仲だと思うけれど、
 というのは胸裡に留めて。
 彼女の心を溶くのはアリアからの言葉だけだろうから。 ]
 
(323) 2022/12/25(Sun) 0:44:43

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 

  私が魅力的かは大いに首を傾げるけれど……
  やきもちなんてしょっちゅう焼いてるよ?

  …………私ね、あの子が誰かと
  楽しそうにしてるのを見ると嬉しいんだ。
  捨てられないもの、大事なものを沢山持って、
  世界を好きになって欲しいって思ってるから。

  でもそれはそれとして、少しでも長く一緒にいたいし、
  何でも一番に分かち合いたいし、
  もっと自分のことを見て欲しいって……思う……ので、
  それが好きってことで、仕方がない んじゃないかな?


[ ああ、恥ずかしい。余計なことまで口走った。
 コップの湯気で熱くなる頬を誤魔化せないか…無理か ]
 
(324) 2022/12/25(Sun) 0:44:56

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 

  だからね、シトラが自分の心に素直になって、
  それで私のことが許せなくなってもいいと思うよ。
  それを否定する権利はないし、甘んじて受け入れる。
  謝罪でどうにかなるものじゃないのもわかってる。

  だから…………
  私は、シトラの気持ちが聞いてみたいな。
  勿論、アリアに伝えたその後でね?

 
(325) 2022/12/25(Sun) 0:45:23

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 

  ──────……さて、長居し過ぎたかな。
 
  私はそろそろ自室に戻るよ。
  ホットチョコレート美味しかった、ご馳走様。


[ 落ち着く時間、或いは考える時間が必要かなと思う。
 彼女にとって必要な言葉でもそうでなくとも、
 優しい言葉でなかったことだけは確かだから。

 引き留められなければ、まだ少し甘やかな液体が揺れる
 カップと共にそっと辞去しよう。 
* ]
 
(326) 2022/12/25(Sun) 0:45:48

【人】 [『 力 』 フォルス

 
 
  
――ヴェルトの部屋



[ ふと、思い出した
 今尚忘れる事のないあの表情を>>0:367

 ここに来た頃の事を逐一覚えている訳では無い
 少しずつ薄れるものはどうしたってあって

 その中に在って色褪せずに
 こびりついたように心に残っている記憶

 いつも笑っているからだろうか
 呆けたような ただそれだけの表情
 それでも俺が見た、シンの笑顔ではない数少ない表情

 だからきっと、今という状況に過ぎった ]
 
 
(327) 2022/12/25(Sun) 1:23:50

【人】 [『 力 』 フォルス

 
[ いつか ぷつりと糸が切れて
 壊れてしまいそうな笑顔だと思っていた

 だから 泣ける場所があったこと
 縋りたいと思えるものがあったこと
 そうして縋れる手があったこと
 それが他でもないタナトスであること

 閉められた扉の向こうに見たのは
 消えた証の中の 消えないものの象徴

 良かった
 安心した

 それだけの自分で在りたかった ]
 
(328) 2022/12/25(Sun) 1:25:04

【人】 [『 力 』 フォルス

 
[ 開かれた扉の向こうに見たのは
 ベッドで眠る男と 傍ら顔を伏せた男>>160

 向くことの無い顔
 埋まることのない距離 ]



        ――――――…



[ 蓋をしてしまおうか
 いつものようになんてことのないように

 ――簡単だ

 この隙を淋しいと思う
 そんな過ぎた心、無かった事に ]
 
(329) 2022/12/25(Sun) 1:27:04

【人】 [『 力 』 フォルス

 
 
      俺も ずっとここに居るよ
 
 
(330) 2022/12/25(Sun) 1:27:19

【人】 [『 力 』 フォルス

 
[ シンの頭上 こぼした声 ]


   ――…って言ったら
      喜んでくれる? なんてね


[ 撫でるとするには少し雑な手つきで
 顔の合わないシンの頭にわしゃりと手を置いた ]
 
(331) 2022/12/25(Sun) 1:28:08

【人】 [『 力 』 フォルス

 
[ 見られたくないんだろう
 知ってるよ。だから見なくていい ]


  俺、行くよ
  ちょっと行きたいところがあってさ


[ タナトスが居て ヴェルトが居る
 それなら尚更必要ない ]


  ――ヴェルトも戻ってきたなら
  またいつだって、皆で話せるだろうしね。


[ 部屋を出る前にタナトスに微笑んだ。
 ありがとうって気持ちが せめて伝わったらいい ] *
 
(332) 2022/12/25(Sun) 1:30:07

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
── 洋館廊下/ユグとの ──

 
[ 食堂に辿り着く少し前。>>126
 先客だろうか、その人の姿を廊下で見つける。
 
 それはよく知る姿だけれど、深くは知らない人。

 この洋館での“わたしたち”への反応は様々だ。
 そういうものかと受け入れてくれる人、
 驚きながらも知ろうとする人、
 何となく察して疎遠になる人。
 そもまともに自己紹介が出来ていない人。
 
 彼については、
 複雑な事情を知りながら、どこか遠慮がちに距離を取り、
 それでもこちらを見てくれていた……ように思う。
 理解出来ない怖いものだから遠ざける、ではない、
 そんな不思議な距離感は新鮮で、嫌いではなかった。

 このタイミングで会ったのは何かの縁だろうか?
 このタイミングを逃したらもう話す機会がないのでは?
 
 そう思ったので、少し迷って声をかけることにした。 ]


   貴方もシトラのホットチョコレートを?
   ……少しお疲れみたいだけど、大丈夫?
 
 
(333) 2022/12/25(Sun) 2:45:35

【人】 IX『隠者』 アリア



     [ ああ、あの時みたいだ と、思った ]

 
(334) 2022/12/25(Sun) 3:10:21

【人】 IX『隠者』 アリア


[ こんな借り物の才能でも誰かを救えて、
 こんな私に預けてもらえた夢の欠片が、
 遠い思い出が、記憶の中で光っていた。

 同じだった。

 何もかもを諦めた虚ろに投じられる
 あなたのくれる言葉が、きらきら光って、眩しくて ]
 
(335) 2022/12/25(Sun) 3:10:42

【人】 IX『隠者』 アリア



  嬉しいと、
  素直に捉えられれば良かったんですけど


  …… そうですね

  怖がっているのは、その通りです。

  私達は脆弱で、前世の因縁に縛られる。
  それは私には、ひとつの防波堤だったのだと
  失ったことで、気が付いてしまったので。


[ 紅色の水面に視線を落とす。
 瞳の緑も腕の痣もそのまま、何も変わりないのに ]
 
(336) 2022/12/25(Sun) 3:11:01

【人】 IX『隠者』 アリア


[ 私はあの時、全てを悟ってしまった。>>4:25

 この身はあくまで魔女で、姫にはなりえない。

 借り物の因縁が崩れた真実のもとで
 他でもない私自身が信じると決めた、
 ありきたりなハッピーエンドの陰で

 あとはもう、息を止めるだけでしかないことに ]
 
(337) 2022/12/25(Sun) 3:11:30

【人】 IX『隠者』 アリア


[ それが魂に刻まれた宿命なのだと
 せめて世界を恨んでいられればよかった。

 そういうものなのだと受け入れて、
 ずっとあの子の王子様でいられればよかった。

 痛くて苦しくて忘れたくて、
 忘れては思い出して、思い出しては忘れて
 息を吹き返すたびに殺して、

 投薬の上に作り上げた水底に
 狂おしいほどの恋を、何度だって沈めて ]

 
(338) 2022/12/25(Sun) 3:12:24

【人】 IX『隠者』 アリア




       ―― でも、大丈夫です。


 [ 本当は、本当の私は、
  この世でただひとつ、あなたの眼差しが欲しかった ]

 
(339) 2022/12/25(Sun) 3:13:00

【人】 IX『隠者』 アリア




  私にはその言葉だけでも充分で、
  それ以上を望むべくもない。

  
あなたに
そう言ってもらえただけで
  もう、身に余るくらいなんです


[ 終わりにしよう。
 わざわざ煩わせることなどせず、
 その手をあるべき場所へ返そう。 ]
 
(340) 2022/12/25(Sun) 3:14:02

【人】 IX『隠者』 アリア



       …… 紅茶、美味しいですね

 
(341) 2022/12/25(Sun) 3:15:15

【人】 IX『隠者』 アリア


[ 好きです、と もっと早く口にしていれば

 私はきっとこの世界で、
 息ができないまま生きていくことになる
 そんな瞬間が、もっと早く訪れていたんだろう。

 だからきっと、間違ってはいなかったでしょう? *]

 
(342) 2022/12/25(Sun) 3:16:03

【人】 XII『吊された男』 ユグ

――洋館廊下/クリスタベルと――

[シトラのチョコレートでひとつ、気持ちを落ち着けて。
 ありがとう、と告げて食堂を出たところで、声がかかった>>333。]

え、
……ええ、はい。美味しかったですよ。

[貴方も、ということはすでに味わったのか、と思いつつ。]

疲れて、いるんでしょうか。
でも、少し吐き出せたと思います。シトラのおかげで。

[いろいろ整理がついた、とは思う。
 苦しみも、つらいものもあったけれど、ひとまずの結論に至れた、気持ち。

 ……そういえば。
 ゼロとの関係を思うに、クリスタベルもきっと、幸福を思うならここを離れる、のだろうか。
 真意までは知らない、けれど。]
(343) 2022/12/25(Sun) 3:40:56

【人】 XII『吊された男』 ユグ

あの。
……何か、お祝いに贈りたいのですが、何がいいですか。

[本人に聞くのもどうかと思ったが、餞に見当違いのものを贈りたくもなくて。
 せっかくならば求めるものを、と思って口にしてみたものの、中間の思考が開示されていなくて唐突な質問になったことにはまったく気づいていなかった。

 何を突然、という話になったなら、改めて今の考えを話したろう。
 今後の望みとして、残った証持ちたちの幸福の手伝いをしたいこと。ゼロと仲がいいようにも思えていたから、もしかしたらここを出るのではないかと思っていること。それなら餞に何かを贈りたい――というところまで*
]
(344) 2022/12/25(Sun) 3:41:14

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
── 洋館廊下/ユグとの ──



  そうなんだね、私はこれから戴こうかと。

  疲れるのは無理もないよ、あんなことがあったんだし。

  …………うん。でも、そうだね。
  温かいものとシトラとの会話のお陰かな?
  顔色はそこまで悪くなさそうでよかった。
  

[ こんな距離でじっと見るのは初めてかも知れない。
 そういえば同い年だった、と誰かの話で聞いたような。
 
 などと取り止めのないことを考えていると、 ]


  ……え? お祝い?
  誕生日はまだなんだけどな……


[ 不意に想定しない質問を受けたので、
 なんだか間の抜けた返しになってしまった。

 質問に至った経緯を語られれば、ああと得心いった顔 ]
 
(345) 2022/12/25(Sun) 4:41:44

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 

  …………貴方は本当に優しい人なんだね。


[ 思い切って話しかけてみればよかった。
 そうしたら、もう少し“彼”とこの子について、
 もう少し何か出来ていたのかもしれなかったのに。 ]


  そうだね、折を見てここを離れるつもり。
  でもこれからのことは話し合って決めたいから、
  まだどういう風になるか全然わからないんだよね。
  
  ……餞別は、どうかなあ……


[ 多分嫌がると思う。とは言えずに言葉を濁した。
 代わりに、 ]
 
(346) 2022/12/25(Sun) 4:42:11

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 

  …………そういえば、あなたにも随分と気を遣わせて
  しまってたね。“わたしたち”のこと。


[ こう切り出せば、
 貴方が計らい私が享受した気遣いの距離のことに
 行き当たるだろうか。 ]


  もう、“わたしたち”じゃあないんだ。
  改めまして……私はベルだよ、よろしくね。


[ この事実を知っている人はいても、
 こんな風に自己紹介をするのはそういえば眼前の少年が
 初めてだ。
 少し気恥ずかしく、彼と因縁浅からぬ相手というのも、
 また奇縁とでも言うべきか。

 望まれるなら、“わたしたち”が幼少期に作り出したものと
 気付かず生きてきたこと、神が“わたしたち”を否定して、
 今は只のひとりであると、重くならない程度に伝えようか ]



  “わたしたち”のことを尊重してくれてありがとう。
  あなたの優しい距離感、嫌いじゃなかったよ。 *
(347) 2022/12/25(Sun) 4:43:50

【人】 XIV『節制』 シトラ

── シャルレーヌさんと



  シャルレーヌさん……!
  来て、くださったんですね

  ちょ……っとだけ 待っていて……くださいね……っ


[ いい香り。>>251そのひと言に口元が緩む。
 誰に対してもそうしたように、
 甘い湯気立つホットチョコレートをカップへと注いで
 熱いのでお気を付けて、と彼女に差し出した。]
 
(348) 2022/12/25(Sun) 6:57:22

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 同じ南西出身のシャルレーヌさんには、
 生まれ育った土地柄が似通っていたからか
 割と最初から一方的に親近感を覚えていた。

 フォルスさんの売店の奥のお茶会でご一緒したり、
 地理的には近しかったらしいのに全く知らないでいた
 お互いの故郷についてお話をしたり。
 彼女が大切に想うひとの話をしたがったなら、
 焼き菓子を摘まみながら耳を傾けた日もあったと思う。
 
 とはいえ、
 初めて会ったころはというと──
 
 彼女がわたしの部屋のドアを叩いてくれても>>246
 わたしは扉を開ける勇気が持てなかったり、
 アリアちゃんと一緒にいるときに声を掛けられたなら
 甘えられるひとに甘えて猶更、お話できなかった。]
 
(349) 2022/12/25(Sun) 6:57:28

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ ──ああ、わたし
 ちゃんと成長できてたんだ。

 今では何の躊躇いもなく扉を開けて、
 詰まりながらでも、嚙みながらでも
 何気ないお話を、言葉を、交わせる。]


  どうなるん……でしょう、ね
  わたしも、わかりません

  ……ただ、
  今まで通りには……きっと、いられない。
  それだけは確かなのかな……、って
  思っている、ところです。

 
[ みんなで、と希望を奏でるあたたかくて優しい声。
 わたしもそう思います、と小さく微笑んだ。>>251
 
 そして、

 アリスさんの誕生日パーティーのときのような
 『みんなで』が叶うことは
 きっともう二度とないのだろうとも予感していた。 ]
 
(350) 2022/12/25(Sun) 6:57:47

【人】 XIV『節制』 シトラ



  ……わたし、

  シャルレーヌさんのお誕生日が来る頃には
  今のわたしよりきっと、もっと
  上手に歌えるようになっていると
  思う、ので

  またお祝い……させて、くださいね。


[ 少しでも永い生を、
 同郷のよしみの幸せを祈ること。

 今のわたしに出来るのは、それくらいで。]*
 
(351) 2022/12/25(Sun) 6:58:04

【人】 ]『運命の輪』 クロ

ねぇ、神様って名前あるの?
あるなら呼びたいなって……


[そんな他愛もない会話をしていた頃だったか。
座って空を眺めてひつじ雲作りたいなあ、とか呑気に考えていたものだから、かなり近づくまで気づかなかったが。

その姿に気が付いた途端、色んな感情がよぎって。
一瞬、誰かの後悔のような物が混ざる。>>/30
(352) 2022/12/25(Sun) 8:31:28


……貴方のこと、もっと沢山呼べばよかったねぇ。

喋れなくなってから、気づくなんて……

  

【人】 ]『運命の輪』 クロ

[それは今の自分と重なって。]

……マドカ!

[彼の名前を叫んだ。

なんで?どうして?そう思いはすれど、二度と会えないと思っていた人に会えてしまった喜びの方が強く。言葉もうまく出てこなくて、溢れそうになる涙をぐっと堪えて、堪えながら、マドカの言葉を聞いていた。>>311>>312
(353) 2022/12/25(Sun) 8:32:35

【人】 ]『運命の輪』 クロ

……うわああああん!!!


[神様への言葉が終わった途端、マドカに飛びついた。
堪えていた涙がどばっと溢れだす。]


わああん、会えて嬉しいのぉ……
マドカ、マドカマドカぁ


[わぁわぁ泣いて引っ付いていた。
説明を求められれば「僕もここに居ることにした」と今は手短に。]
(354) 2022/12/25(Sun) 8:33:34

【人】 ]『運命の輪』 クロ

[どれくらいそうしていたか。
今度はもう離れない、ずっと一緒にいる。
その気持ちを示すように。]

……今日はマドカと寝る。

[時間の流れはよくわからないが。
ひしとしがみつき、離れない、を実行に移そうとしている。

それこそ、洋館に保護されたばかりのように、すっかり甘えっ子に戻ってしまったようだ。でも今日くらいは許されていいと、クロは自分に甘い判定を出した。]

神様、神様も一緒ね。
あったかくて大きい布団が要るね……

[涙を残した顔で、本当に嬉しそうに笑ったのだ。**]
(355) 2022/12/25(Sun) 8:35:48

【人】 ]]『審判』 チェレスタ

―― 食堂/シトラと ――


[無事でよかった>>292と言ってくれる人が、
近くにいることは幸いだ。
チェレスタの言葉から、言いたいことを汲み取ってくれたことについては、>>293
よく気がつく子だと思いながら、神妙な顔つきで頷いた]


  ……そう、思う。
  揃っても滅ばなかったって思ってくれる人だって、
  どこかにはいると思いたいよ。でも――
  もともと証持ちに優しい人って少なかったし。
  その人だって世界の状況を見れば考えを変えちゃうかも。


[あくまで客観的な風に事実を述べる。
自分が見て聞いて触れたものを伝えれば事実の補強になるけれど、
シトラは優しい子だから、自分のことのように傷ついてしまうかもしれないからやめた]
 
(356) 2022/12/25(Sun) 10:20:19

【人】 ]]『審判』 チェレスタ


[宗教を信じていようがいまいが、
証持ちの内面を知らない者達にとって私たち証持ちは、
遥か昔の物語の登場人物の生まれ変わりにすぎない。
だから、中身がすっかすかの人形を攻撃するかのように、
証持ちを傷つけることができるのだ。

証持ちは空の器でなく同じ人間なのだと知らないから、
否――知ろうとしないから。

私たち証持ちを傷つける心は憎悪ではなく無知と無関心だ。
好意の反対が無関心であるのと同じこと。

ヒナギクが広告塔に立ったことで世界は変わったのかな?
チェレスタには判断できそうもなかった。この心は一度無知と無関心に殺されかけたからだ。
長い時間をかけてじわじわと]
 
(357) 2022/12/25(Sun) 10:20:56

【人】 ]]『審判』 チェレスタ


[ただのチェレスタは好きなように歌うことを夢見た。
少なからず世界を広げる努力もした。
洋館に遊びに行き始めたのもそのひとつだ。

だけど。
ひとりでも大丈夫になれるようにと歌い続け、証持ちであることを隠して舞台に出て。
時折洋館に遊びに行く。
そのような日常を繰り返していれば否が応にも気付いてしまった。
いくら頑張ったところで、希望など、砂粒程度にしか存在しない。
証持ちだからという理由で私を見てもらえなくなるこの世界には。

それでも何かを変えたいと、
世界は無理でも自分の周りは変えたいと思ったことはあった。
だけど世界の色んな所を巡って、変えられたという実感を積み重ねるよりも、
歌うことを楽しめなくなって心にぽっかりと穴が開いてしまう方が早かった]
 
(358) 2022/12/25(Sun) 10:27:07

【人】 ]]『審判』 チェレスタ


[シトラの感じたことは間違いでもなく、>>293
シトラの知らない理由で、チェレスタは何かをする前から諦めようとしている。

だが、諦めることに慣れているはずのこの心に、
自覚しないうちにひびが入っていたらしい。
名前を呼びかけられて、己が何を言ったかに気付き、>>295
その後はちゃんと強がってることに自覚はあるけれど、それしかできなくて。
やがて声を聞いた。チェレスタを励まし続けるシトラの。>>296


あれ、と思った。
シトラが勇気を出し始めたのは、チェレスタの認識だと、
アリスの誕生日のお祝いに歌を歌う計画が始まってから。

でも、あの時と比べて今は、勇気を出すまでもなく、
自分の言葉で話せているんじゃなかろうか。
(時々つっかえながら、ではあるけど)]
 
(359) 2022/12/25(Sun) 10:44:36

【人】 ]]『審判』 チェレスタ


[いつから、だろうか。
勇気の種が急速に芽吹いて伸びるには、栄養が要る。
それらはこの数日で急激に得られたものなのか、それとも、
ずっと前からシトラの中に蓄えられていた思いが、ここで養分となったのか。
いっそ両方だったらいいな、と思う。チェレスタの「大丈夫」も含まれていたらなんか嬉しい……なんて]


  うん、……私も信じたい、なあ。
  あの人たちは、強いから。
  世界になんて負けたりしないって……。


[私もまた会いたい、とは言えなかった。
だけどチェレスタの中ではこう言えただけでも偉大な一歩だった]
 
(360) 2022/12/25(Sun) 10:45:38

【人】 ]]『審判』 チェレスタ


  ……聞いてくれてありがとう。
  頼りないなんてことはないよ!
  こうやってホットチョコレートを、振舞ってくれるのも、
  みんなの助けになると思うし。

  あと、その……、
  強くなったね、シトラ。
  どう、とはうまく言えないんだけど……。

[うまく言えないのでホットチョコレートをゆっくり味わうことにした。
甘い香りが何故だか目の奥をツンとさせるけど、
せっかくの一杯をしょっぱい味にするわけにはいかない。
目は潤んでないのでセーフである]

  ……ふー。
  うん、美味しい。

[美味しいと感じることは幸いである。
この心はまだそう感じることができている]
 
(361) 2022/12/25(Sun) 10:52:49

【人】 ]]『審判』 チェレスタ


[いつか、また大きな壁を心に作ってしまいそうな時。
それをシトラに吐き出せるかどうかはまだ分からない。
未来は未知数であるからして。

しかし、今のチェレスタは「良いこと」について訊かれればまるっと吐き出した。>>297
すなわち、エーリクの部屋を訪問し、どのような話をしたか。
途中でしょげた顔は見せたものの、話せてよかったのだから、
締めくくりの表情は穏やかなものだった]

  ……シトラは、――ええと。
  シトラも。どうだったの。
  なんだか大丈夫な気がするけど。

[箱庭における『節制』と『運命の輪』。
洋館におけるシトラとクロ。
もちろんこれらは同じでなく、そうして、結末も同じでないと。
今頑張ってるシトラの姿が証明してくれるように思えた。

2匹目の羊をプレゼントしてくれるよういつか頼んだ少年の姿が、
今は新しい箱庭にあるとは知らず*]
 
(362) 2022/12/25(Sun) 10:54:21

【人】 III『女帝』 シャルレーヌ

───シトラと

 ええ、お邪魔します。

[ 温かく出迎えてくれる彼女に頷きながら、
食堂のテーブルにつく。

 急がなくて大丈夫、って、
 その背中に声をかけながら、
 ふと昔を思い出し、
 自然に話せるようになった“今”に感謝する。
 売店の奥でお茶することが多かったかな?

 たまにはこうしてここで話す時は、
 故郷の話だけでなく、彼に聞かせたくない話を
 ここだけの話、
 と打ち明けたこともあっただろう。
でも、自分の話をするよりも、彼女の、大事な人の話をねだることの方が多かったと思う。


 同郷とはいえ、風習の違いは大きかったけれど、産業については互いに参考になるものが多かったのではないだろうか?

 けれど、今したい話はというと、
 やはりこれからのことで。

 ありがとう、とカップを受け取って、
 彼女も席につくのを待った。]
(363) 2022/12/25(Sun) 11:04:59

【人】 III『女帝』 シャルレーヌ


 …そうね、今までどおりではいられない。
 それは、私もそう思う。

[ 故郷の者と連絡が取れていれば、
 村の状況よりも自分の心配をされていただろう。
 無事だと伝えれば、
 普段はなるべく早く戻ってほしそうな彼らが、
 洋館が安全なら、しばらくはそちらに、と言っていたから、
 全く被害がないわけではなかったのだろう。]


 世界も、私たちも、変わっていかなくてはいけないわね。

[ ならば、なるべく望む方へ。
 まっすぐに自分を見つめてくれるようになった彼女のように。]
(364) 2022/12/25(Sun) 11:06:32

【人】 III『女帝』 シャルレーヌ


 シトラの歌がまた聞けるのなら、
 春が来るのが待ち遠しいわね。

 楽しみにしてる。

 私にもシトラの誕生日をお祝いさせてね。

[ もしかしたら散り散りになってしまうかもしれない。箱庭に行く者もいるかもしれない。
  
 洋館の存続もどうなるか未知数だけれど。

 それでも次の誕生日を迎えること。
 できればその日は       と   、
 願うことは許されるだろうと*]
(365) 2022/12/25(Sun) 11:07:53

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ

── チェレスタへの旅の相談 ──


 チェレスタ、頼みがあるんだ。

[彼女が応じてくれるなら、少し時間をとってもらって、
 ベルと洋館を出る予定だという事を伝え、
 旅に関するいろいろな話を教えてほしいと頼む。

 初歩的な注意事項から、遭遇しないだろうレアケースまで。]

 本での知識だけじゃ足りないと思って。
 生の体験談は何にも勝るから。

[お礼はヒナギクをあしらう用のど飴の余りや現金くらいしかなかったため本人の希望を聞いたりもするだろう。
 一座の旅と個人の旅では勝手は違うだろうけど、
 それでも困った事に共通点はあるだろうから。]
(366) 2022/12/25(Sun) 11:10:24

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


[注意点はメモに纏めて後で改めて考えるつもりで。
 そして話を聞いている時に、ふと、]


 そういや、洋館を出る前にもう一回くらい
 チェレスタの歌を聞いておきたいな。

 君の歌が好きだったのは本当だからね。

[洋館に滞在している時に時々彼女の歌を聞きに行った>>1:439
 その時に昔住んでた場所でも旅芸人を見たという話もしただろう。彼女たちとは別の一座だろうけど。その時に彼女の旅の話など>>4:275も聞けていただろうか?]
 
(367) 2022/12/25(Sun) 11:10:39

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


[あの時は、自分が旅をすると言う発想などできなかったけれど………]


 …… もう一つ、今、頼みができた。
 見てほしいものがある。


[と言うと、懐からカードを取り出した。あと飴玉。
 彼女の目の前で披露するのはカードマジックと、飴玉を使ったボールマジックだ。
 小さい頃から鍛え続け、洋館に来てからの5年間でもバレた事のないイカサマ、窃盗の原点。]


 こういうので、金ってとれると思う?


[バレないに基本を置き命を懸けていた事で技術だけは一流だが、芸としての花はない。といった感じだろうか。チェレスタがどう思うかは解らないが、どんな言葉でも素直に受け入れただろう。*]
(368) 2022/12/25(Sun) 11:10:52

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ

── クロについて ──


[クロの部屋に直接いく事はないだろうから、
 その話は誰かから聞いたものだろう。]


 は?


[クロが箱庭に行った事>>216
 置手紙があった事、それに呆れたような声を出した。]



 はあ??



[そうしてクソデカため息を吐く。
 らしいと言えばらしい。彼の真意も解らない。]
(369) 2022/12/25(Sun) 11:35:44

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ

[少しだけクロの部屋をのぞいてみる。
 いなくなったなんて嘘みたいな部屋だ。

 目についたのは前にやった変な置物。
 置いてったのか。そりゃそうか。デカいからな。
 その内神様が取りに来てくれるとは思っていない。]



 ………



[妙に腹立たしくなった。]
(370) 2022/12/25(Sun) 11:36:27

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ

[その置物に手紙をつけて、
 花畑のあの未練がましい扉の中>>4:n2
 放り込んだ。

 モノだけで届くかは解らないが、
 帰ってこないならどうせ棄てられるものだろう。]


 フン、


[それでおしまい。]
(371) 2022/12/25(Sun) 11:36:43

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ



 『 羊はいたか? 』


[手紙はそれだけのシンプルなもの。
 下に何か不自然な空欄があったろうけど、
 『ラーン・インク>>0:39』なんて持っていっていないだろうクロがその部分の内容を知る事は、置物が届いていたとしても、もうないだろう。*]
(372) 2022/12/25(Sun) 11:37:01

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ

── ユグ ──

[ユグには洋館を出る事等
 言うつもりはなかった、最初は。でも、なんとなく。]

 俺が居なくなって清々するだろ。

[というつもりで教えた。
 本当にそう思ってくれていたら楽だったんだが。


 荷物の整理中に捨てるのもな、でも持っていくのもなあ、と迷うものをいくつか見つけた。ブローチも栞もあの羊ほど嵩張らないからいいんだけども。

 ベルが喜ぶかもと思って狙った射的。
 でもよくよく考えると射的代を出してもらっている。
 これをベルにやるのは癪だ。
 そんな気持ちから放置して礼拝堂に置きっぱなしにしていたこれ。ベルを通して返却されたけど。また礼拝堂に置きなおしてくるか?とか最悪な事を考えつつ、手にもって移動しているとユグに会った。]
(373) 2022/12/25(Sun) 13:29:58

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


 あー。

[癖で回れ右しそうになる、けど耐えた。
 ちょっと微妙な顔は隠せなかったけど。]
(374) 2022/12/25(Sun) 13:30:16

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


 あ、そうだ。

[持て余してた蝶の栞、
 そのままユグに持たせて、ぽん、と肩を叩く。]


 餞別。

[そう笑って言い残してそのままその場を去った。
 これで返却される事はないだろう。という軽い気持ちで。*]
(375) 2022/12/25(Sun) 13:30:20

【人】 XIV『節制』 シトラ

── みんなの幸せを心から願うひとと



  そう、……ですね
  わたしは、この世界が……大切だった。

  その気持ちは、いまも…… 変わって、ません。


[ 『わたしはこの世界をほんとうに愛せているのか』
 それは、神様に選択を突き付けられてから
 何度もわたし自身に問い続けてきた問いだった。

 ……ちゃんと大切に想えているのか
 本当のところ、まだ自信は持てなかった。

 世界を呪うより、神様や他の誰かを呪うより
 己を呪う感情の方が強かっただけかもしれない。
 短い人生の中で間違いなく幸せだと思える今
 すべて終わらせられるならそれも良いのかも、なんて
 一瞬でも思ってしまったわたしもいた。

 今は守りたいと心から望んでいる世界を恨む日も、
 いつか来てしまうのかもしれない。それでも ]
 
(376) 2022/12/25(Sun) 13:38:20

【人】 XIV『節制』 シトラ



  はい、わかりました ……って
  簡単には、わたしは、捨てたく、ない…………

  何を言われたって、苦しくて、泣きたくなっても
  生きていたいと思わせてくれたのも、この世界だから
  
  でも、……そう
  ユグさんにとっては、違ったん……ですね。


[ 彼の生い立ちを詳細に尋ねたことは、きっとなかったし
 わたしも自分の生い立ちについて語ったことは、なかった。

 生まれ落ちた環境がもしも逆であったなら
 わたしも同じことを考えていたのかも、しれない。>>283]


  ユグさんがどんなに必死で説得してくれても
  かつてのようにはならないって
  させない、って 言いきってくれたと、しても

  きっとわたしはその言葉を信じきれなかったし
  壊れた世界のことばかり考えてしまって、

  すべてを忘れて箱庭で幸せには……
  なれなかったと、思います。

 
(377) 2022/12/25(Sun) 13:38:29

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ もしかしたら、神様なら
 辛い記憶だけを綺麗に消し去ることだって
 出来てしまうのかもしれないけれど。

 そうやって生まれ変わらせられたわたしは
 きっともう、わたしとは言えない。]


  ……良かった
  それを聴いて、ちょっと……
  安心、しました。


[ わたしから傷つけられたことなんて
 ただの一度もないと、心優しい彼は言う。>>284
 その直後に彼が見せた、堪えるような笑顔に>>286
 ああ、また考えなしに余計なことを言ってしまったと
 わたしは後悔する。

 わたしを気遣ってくれる言葉が、感謝の言葉が
 申し訳なくて、けれどひどくあたたかく感じられて
 わたしはまた泣きそうになってしまう。

 ずっと信じてきた理想を見つめ直せる勇気があって
 自分の痛みより誰かの痛みを悲しいと思えるこのひとは、
 本当に聡明で、努力家で 心優しいひとだったのだと
 もう4年も一緒に暮らしてきたのに初めて知った。]
 
(378) 2022/12/25(Sun) 13:38:50

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ ほんの僅かでも何かが違っていたら
 いまのこの時間は生み出されなかった。

 なら、
 すこしでも、少しずつでも何か変えてゆければ
 一滴の雨もせせらぎになって、川になって
 いつかは海になりはしないかな。
 まだ知識として文字と絵でしか知らない、海に。

 >>287質問に重ねられた質問に目を瞬かせて
 思い巡らせているうち、彼の想いが吐露される。>>288

 限りなく正確に、丁寧に
 思考を言葉にしようとしてくれているんだろう。
 時折相槌を打ち、同意を示しながらじっと耳を傾けて
 やがて彼が自分で導き辿り着いた結論に>>289
 素敵な考え方だな、って素直な感想を抱いた。]


  22人みんなが、それぞれ望みのまま
  生きていてくれること……

 
(379) 2022/12/25(Sun) 13:39:13

【人】 XIV『節制』 シトラ



  ……そうですね。
  みんながそれぞれに、望むように……

  ──ふふ
  ユグさんは、やっぱり優しいですね。


[ もうすこしだけ、考えて── こう答えた。]
 
 
  ユグさん わたし、
  この洋館で暮らすようになるまで
  お湯も、沸かせなかったんです。

  でもいまは、ホットチョコレートを
  自分で作れるように……なりました。

  みんなの、おかげです。


[ それがわたしの思う幸せにどう繋がるのか、と
 疑問に思われたかもしれない。
 如何せん、わたしは話すのが得意じゃないから
 思い付いたままに言葉を連ねる。]
 
(380) 2022/12/25(Sun) 13:40:03

【人】 XIV『節制』 シトラ



  わたしの送ったメッセージを見て、来てくれて
  美味しい、って飲んでくれるひとたちがいて

  ユグさんみたいに たくさんお話をして、くれたり
  わたしの話も、聴いてもらえたり
  これからのこと、一緒に考えてくれようとしたり

  抱えてた気持ちをすこしずつ 分け合って
  心を落ち着けたり、する
  そんなお手伝いが……

  ちょっとでも、できているのかな、って。
  そう、思うと……嬉しくて

  胸がぽかぽかして あたたかくて


[ だからそう、いま、わたしの思う幸せに
 あなたとこうして過ごせている時間も含まれている。

 そう伝えるように、眼鏡の奥を見つめて ]


  こういう気持ちを 幸せ、っていうのかな……って
  思ってるんです
  
 
(381) 2022/12/25(Sun) 13:40:19

【人】 XIV『節制』 シトラ



  だから、

  いま、わたしの思う幸せは……
  ユグさんの、さっきしてくれたお話と
  重なる部分もあって

  すこしだけ、違ってもいて……
  ……手伝って、もらえますか?
  

[ まだ淡く揺らいでいた望みがゆっくりと輪郭を成す。
 22人みんながそれぞれ望みのまま生きてゆくために
 わたしに出来ることは、まだ何もわからなくても ]


  ……わたし、

  少しずつでも、世界を
  わたしを、変えて……ゆきたい。

  わたしを、変えてゆくためには
  今のままじゃ ……だめだ、って
  そうも 思っていて

  でも、わたしの一番安心できる、居場所が
  いまはこの洋館なのも 本当のことで……

 
(382) 2022/12/25(Sun) 13:40:42

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 自分でも我儘だと思う。
 甘いと言われても仕方ないとも思う。

 息を深く吸い込んで、吐き出す。
 わたしの想いを、声にする。]


  いまも、神様の残した傷で
  苦しんでるひとたちが 
  外に……きっとたくさん、いる。

  世界の崩壊が防げたことを
  識っているのは、まだわたしたちだけで

  たとえ政府がもう大丈夫だって伝えても、
  この数日間の出来事が過去になってしまうくらいに
  本当に何もない日々が続いていかなければ
  信じきれないひとは……大勢いる、と ……思います。

  明日生きられるかもわからない不安や
  恐怖に怯えているひとたちから目を逸らして
  この洋館の中だけで今までどおり生き続ける方が、
  外よりは安全だろうのは 間違い、なくて

  幸せを望むなら、そうすべき
  なのかも、しれない とも……思う、の

 
(383) 2022/12/25(Sun) 13:41:05

【人】 XIV『節制』 シトラ



   でも……それじゃあ、
    きっと何も、何ひとつ変えられない。

 
[ わたしが、彼が、彼女が思い描いた夢は
 一歩でも進もうとしなければ絶対に叶わない。]
 
(384) 2022/12/25(Sun) 13:41:14

【人】 XIV『節制』 シトラ



  ……わたしが行っても、
  何も……できることはないかもしれません。

  足手纏いになってしまうかもしれないし
  たくさん、辛い想いをするかもしれないし
  最悪の場合、…………


[ 一度、口を噤む。
 過去の、先代の『節制』たちが
 どんな扱いを受けてきたか
 目にしたわけでも記憶があるわけでもないけれど、
 知識の上では学んできたゆえに。]


  ……でも、いまのわたしは
  何もできないかどうかさえ、わからない。
  
  人手の不足しているところで
  何かお手伝いさせてもらえないか、どうか
  政府の方に お願い……して、みます


[ 止められてしまう可能性は──いまは、考えないで。]
 
(385) 2022/12/25(Sun) 13:41:25

【人】 XIV『節制』 シトラ



  ……の、で

  ユグさんがこれからも
  この洋館で生きていきたい、って思っているなら

  「いってらっしゃい」って、背を……押して
  「おかえり」って 迎えて、くれませんか。


  帰れる場所がここにあるんだ……って、思ったら
  わたし、きっと……がんばれる、から


[ もちろん、ユグさんも外に出たいと思う日が来たなら
 このお願いは忘れてくれて構わない。

 ユグさんのチョコレートに、ひと匙の砂糖と
 一片のオレンジピールが加えられる。
 ほろ苦いままのチョコレートも美味しいけれど
 爽やかな酸味を加えることで、新たな一面を見せる。
 誰かが挑戦しなければ生み出されなかった味わいだ。

 美味しいですか? そう尋ねて、顔を上げた。]*
 
(386) 2022/12/25(Sun) 13:41:37

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ

── エーリク ──


[街の"友人"から良いカフェがあると聞いた。
 そのうちクリスタベルを連れていきたいなと思い、
 下手な店だと困るから先に下見に行く。

 そこで出会ったのがバイト中の彼である>>76

 館で見るのと全然違う様子に瞬いたけれど、
 すぐに笑いなおして、]


 やあ、ここははじめてなんだ。
 一人なんだけど、案内してもらえる?

[と、お願いする。
 案内された後、オススメを聞いて頼み、
 その後も『月』の様子をじっと見ていた>>76
 手馴れているし、常連を把握しているようだから
 勤めて長いんだろうか?

 見られていることに、気付いているだろうか。

 見れば見るほど別人に見えている。
 注文も彼から届けられたなら、
 にっこり笑って礼を言った。]
(387) 2022/12/25(Sun) 13:53:14

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


 ありがとう。
 素敵な笑顔だね。

[お世辞じゃないよ、と
 彼が別の客に言っていた台詞をなぞりながら>>76
 届いたケーキと珈琲をいただいた。

 この味ならクリスタベルを連れてきても良いな。
 と、思いながら。
 それも『月』の反応次第だったろう。*]
(388) 2022/12/25(Sun) 13:53:28

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ

── それから、 ──


[旅の準備をする。

 旅に詳しいのはチェレスタだろう。
 現在の世界について詳しいのはヒナギクかもしれない。
 物資物流についてはフォルスだろうか。
 仲良しごっこを辞めた今、彼や彼女らが助言をしてくれるかは解らないけれど。話を聞いてみる価値はあった。

 近くの街に自分が顔を出すのは少し憚られる。
 自分は証持ちだと隠していなかったから。
 ……ここに来て下手を打ったなと思う。

 証持ちだと知りつつ交流のあった人間との信頼関係なんて勿論ない。利害関係が一致していれば何とかなるだろうとも思うが、先の崩壊未遂でどれほどの害を受けているかによっていろいろと変わってくるだろう。
 一度会って話す必要がある気もするし、
 会わないままさっさと遠くに行くのが良い気もする。

 ただそうすると買い出し含む旅の準備が滞る。
 自業自得とはいえ、……

 ……… いや。
 そもそも自業自得なのか?
 今までのイカサマがバレて袋叩きにされるとかなら自業自得と言い切れるけれど、
 生まれた頃からある痣を隠していなかっただけだ。
 何も悪くないはずである。

 問題はその理屈が通らない事。]
(389) 2022/12/25(Sun) 14:06:43

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


[結局、神様の誘いに乗っても乗らずとも、
 理不尽で不公平で不自由に閉じ込められるのだ。

 だったら生活苦や危険のない箱庭の方が、
 確かにメリットは大きかったのかもしれないが。

 ……… 絶対に行きたくない、といった
 ベルの様子を思い返して、

 小さく笑う。
 デメリットの方がはるかに大きかったな、と。]
 
(390) 2022/12/25(Sun) 14:06:54

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


[自分だってユグに言った通りだ。
 今更あんなやつの世話になってたまるか。
 自分一人の意見ならば曲げてもよかったが、
 ベルと二人の意見だったから曲げる必要もない。]
 
(391) 2022/12/25(Sun) 14:07:04

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


[洋館を出る事を考えはじめた時、
 なんだってやるつもりだった。
 旅なんて。人をだますなんて簡単だ、とも。

 だからうまくやれると思っていた。
 だけど、
 ベルと一緒に行くならば、
 俺がやった事はベルへのとばっちりにもなる。

 そこを今一度真剣に考えて、
 犯罪以外の金策を持たなければならないのだろう。]
 
(392) 2022/12/25(Sun) 14:07:12

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


[これから先ある金に頼ってるだけでは難しいとも思う。
 復興の肉体労働とかの需要はあるだろうから、
 その辺りを考えると仕事は幾らでもありそうで困る事はなさそうだが、痣を隠す方法は考えておかなければならない。


 ただ、何をするにしても、
 ベルと話し合って決めようと思った。

 ベルがそう言ってくれたから。]
 
(393) 2022/12/25(Sun) 14:07:30

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


[その後ベルから生前贈与>>106の話を聞くと、
 少し肩の荷が下りる。

 ── 返すから待ってて、と。>>4:102
 そう言ってくれた言葉を思い出して、
 改めて、ベルを頼ってもいいんだなと思う。

 誰かを頼るのは難しい。
 頼って良いと解っていても、
 頼った方が良いと解っていても、
 実際に、頼ったとしても、
 心の奥にある一線は保たれる。

 いつ裏切られてもいいような心構え。
 頼って失敗した場合のリカバリー案。
 そうされた場合に相手をどうするか。
 常に笑顔の裏で考えていた事だ。

 裏切られて当たり前なんだ、この世界は。
 この洋館だっていつ手のひらを反すか解らない。
 そう思いながら過ごしてきた。]
 
(394) 2022/12/25(Sun) 14:07:46

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


[好きに生きて来たし、
 これからも好きに生きるつもりだ。

 でも、好きな人と生きるつもりでもある。

 今までとは世界が変わるだろう。
 良くも悪くも、見えるものは違うだろう。
 裏切らないと信じられる相手がもうすでにいる。

 彼女に嫌いなんていう日は来るだろうか?
 本心で言う事はないだろうけど、
 売り買い言葉で言ってしまって泣かせてしまったなら、少し焦るだろうな。それでも正直に話し合いたいと思いそうだ。
 それに、彼女に嫌いだと言われたらそっちの方が焦りそうだとも思う。]
 
(395) 2022/12/25(Sun) 14:08:04

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


[フォルスには、
 洋館を出る予定な事をきちんと伝え、
 お得意様が居なくなって残念だな、と言いに行き。
 まだあのぶさいくな犬が居たなら笑ったろう。

 ヒナギクには、
 理由も言わず世界情勢を聞きに行って、
 色々聞かれるかもしれない。飴玉をあげた。

 カルクドラには、
 今までお世話になった話や、もし南の実家の話を聞けるなら、
 相談次第だけど行ってみるよと前向きだったかも。
 餞別にってカードを1セット置いていこう。これは決して要らないものではない。たぶん。

 チェレスタには、
 旅についてや大道芸の話を教えてもらった。

 ユグにもまあ。]
 
(396) 2022/12/25(Sun) 14:08:15

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


[ジャスミンに、
 「嫌いなやつが居なくなるよ、よかったね」

 と笑いかけて、
 もし、大変だったけど嫌いじゃなかった、なんて
 そんな返事が返ってきたとしたならば。>>-545

 バツが悪そうな顔をして、洋館を出る前にひとつ、
 きちんと買ったものを贈るだろう。
 心が落ち着くと評判の香り袋とかを渡したら、
 またふざけるなって怒ってくれるかもしれない。]
 
(397) 2022/12/25(Sun) 14:08:52

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


[そしてアリスには、
 ベルが彼女に贈った靴と似合う帽子を一つ、改めて。
 餞別だ。怖がらせたお詫びでもある。

 彼女に罪悪感を感じる必要がないのは解っているけれど。
 彼女からの視線に警戒の色が消えている気がする。

 アリスがこれからどう生きるのかは解らないけど、
 世界の選択、どちらを選んだのかも知らないけど、

 長生きを、…してくれたらいいと思う。]
 
(398) 2022/12/25(Sun) 14:09:08

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


[なんだかんだと、
 旅に出る準備が整うころには、
 少しだけ。]
 
(399) 2022/12/25(Sun) 14:09:41

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


[仕方ないからそのうちまた、
 生活が落ち着いたり、気が向いたりしたら、
 またここに来る…… 帰って来る事は、
 そんなに悪くないのかもしれないと思う。*]
 
(400) 2022/12/25(Sun) 14:09:48

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[見上げた視線の先、赤いプロセラの瞳が、
 少し眩しそうに細められて。

 何か、伝わったんだって確信した。

 滅多に動かない彼の唇が開いて、
 彼がゆっくりと言葉を紡ぐ。

 それは、私への心配だった。]


  ……え、……


[考えていなかった。何もかも。
 プロセラの言葉で>>303、はじめて思い至る。

 二十二人揃ったことで世界が崩壊しかけたこと。
 それはたしかに、世界の人々を混乱させるだろう。
 暴動も起きるかもしれない。]
(401) 2022/12/25(Sun) 15:00:41

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[でも、世界は壊れなかった。
 壊れなかったのなら、大丈夫だろうって思ってた。

 私達が何かをしたわけではないけれど、
 崩壊しかけた世界の理由を、私達は知っている。

 知っていることが、
 また、世界の人達を不安にさせてしまうだろうか。
 
 そうしたら、私はまた。
 昔のように石を投げられたりもするのだろうか。]
(402) 2022/12/25(Sun) 15:01:03

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[――――怖い、と思う。

 畏怖の眼よりも、何よりも。
 憎悪の眼を向けられることが。

 それは時に攻撃的なものに変わり、
 人を傷つけてしまうから。

 世界は不安なのだ。
 不安だから、探してしまうのだ。
 行き場のない感情をぶつけられる対象を。

 広告塔の仕事をこれからも続けるのだとしたら、
 いつしかは、きっと、ぶつかるだろう。

 綺麗な感情だけじゃない。

 人々の抱えきれない想いに、
 『証持ち』への様々な感情を抱いた気持ちに。]
(403) 2022/12/25(Sun) 15:01:25

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[ぶる、と肩が震えた。
 これからのことを想像して。

 "傷み"を思い出してしまって、震えたのだ。
 一度、覚えた疵は記憶に残るから。

 また"傷み"と向き合うことになるかもしれない。



 ―――それでも。]
(404) 2022/12/25(Sun) 15:01:48

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[助けになりたいと言ってくれる人がいる>>304
 
 それだけで涙が出そうだった。
 ぐっと唇を噛みしめる。

 その言葉だけで十分だった。
 其処に居てくれるだけでもいいのに。

 いつも受動的だったプロセラの、
 初めて語られる彼の願いの中に、
 私がいることだけでも十分に力になる。


 もう、膝を抱えて泣いていた頃とは違う。


 今はひとりじゃない。
 プロセラだけじゃない。
 洋館で過ごしてきた『証持ち』の人たち。
 それぞれ、関わりは長くあり短くとも。

 それが、私の今、"守りたいもの"だから。]
(405) 2022/12/25(Sun) 15:02:09

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[はく、と口を開いて、閉じて。
 滲んだ視界で考えを話すプロセラを見届ける。

 こんなにたくさん話すプロセラを見るのは初めてだ。
 誰かに物事を頼むのも、きっと。

 そのきっかけをくれたのは紛れもなくエトだろう。
 二人のやりとりを眺めながら、
 言いたいことはたくさんあったけれど。

 胸が詰まって、言葉にならなくて。]


  ……ふぇ……、


[吐くように息をしたら、
 ぽろっ瞳から何かが零れ落ちた。]
(406) 2022/12/25(Sun) 15:03:38

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク




  ……うぇ……、ぁぁん……っ……!
  ぁぁぁぁぁぁ……っ……、
 


["守りたい"と思っていたと同時に、
 "守られていた"と知る。

 『大丈夫』だと言い聞かせながら、
 『大丈夫』じゃなかったのは、私。

 気付かされて、初めて気づく。
 ずっと、"  "を抱えていたこと。
 
 そしたら、ぼろぼろと何かが決壊したみたいに。
 溢れて溢れて、仕方なくて。
 
 子供みたいにプロセラの手を握りしめて、 
 しゃくりあげながら、大声で泣いた。**]
(407) 2022/12/25(Sun) 15:04:15

【人】 ]『運命の輪』 クロ

―扉の近くに―

[一人、歩いていた時のこと。

まだ空と地の世界で、不自然に転がっているものに気が付いた。石でも発生した?と確認しに行くと。>>371

………?

[見覚えのあるモノ。
カッコいいけど、よくわからない謎の置物。他に類を見ないものなので、自分の部屋にあった物だということはすぐにわかった。>>370


……ゼロさん?


[応える声も、その姿も辺りにはない。]
(408) 2022/12/25(Sun) 16:03:04

【人】 ]『運命の輪』 クロ


…………。

[そっと拾い上げれば、手紙が付けられていた。
中身を読む。>>372


…………いたよぉ。


[受け取られることのない返事を空に溶かす。

下方にある空欄の意味を知ることは恐らくないだろうけれど、置物と共に、大切そうに、手紙を抱きしめた。**]
(409) 2022/12/25(Sun) 16:03:37

【人】 XII『吊された男』 ユグ

――洋館廊下――

そうですか。
温まりますよ。

[>>345これから、というのならぜひとも楽しんでほしい。
 少し話しすぎてしまうくらいには心地よい時間だったから。

 唐突に祝いの品の話をすれば、誕生日はまだ、と。
 確かにあまりに前提がなさすぎた、と思いの丈を吐露する。]

……優しい、のかどうかは、わかりません。
きっとシトラのほうが、ずっと優しい。

でも、僕にできることをしたいのです。
今まで僕の思い込みばかりで動いてきましたから、それを正しく、大切な皆を祝福するために使いたい。

[>>346それを、あなたは優しいと評するのかもしれないが。
 僕はただ、自分の望みを叶えたいだけで、これすらも利己的行為のような気がしていた。]
(410) 2022/12/25(Sun) 17:40:53

【人】 XII『吊された男』 ユグ

やっぱり、外に出るんですね。

餞別、はあなた宛のものなので、好きに言ってください。
もしくは、何かできることがあれば、ご随意に。
協力できる範囲で、お手伝いします。

[金銭や労働で返せる手段は乏しい、孤児上がり洋館暮らしだけれど。
 可能なことなら少しでも。
 金銭面ではあまり困っていないとは知らない。
]
(411) 2022/12/25(Sun) 17:41:44

【人】 XII『吊された男』 ユグ

……気を。遣えていたんでしょうか。
僕は、この洋館が皆の過ごしやすい場になればと、そのために出来ることを、とばかり思っていて、あなたと多くのことは話しませんでした。
その……正直、どうお話をしていいか、わからなくて。

[>>347それを気を遣っていた、と言われるのはなにかこそばゆい。
 何も出来なかったと言われる方が正しいように思う。]

――ベル。
あなたにとって居心地が悪くなかったのなら、幸いです。

[わたしたち、を訂正される。
 はた、と瞬き――理解する。
 正確な意味を把握できたわけではないが、わかってしまったのだ。

 かみさまあのひととのやり取りのあとから、薄らいでいく魂の感覚。
 然程魂の縛り付けが強くなく、自身の意識に近しいユグでもわかる喪失感。
 "わたしたち"が"わたし"になるのは、果たして如何程。]
(412) 2022/12/25(Sun) 17:41:58

【人】 XII『吊された男』 ユグ

ベル。

[改めて、"彼女"の名を呼び。]
(413) 2022/12/25(Sun) 17:42:23

【人】 XII『吊された男』 ユグ

……その。
ゼロを、よろしくお願いします。

僕がこんなことを言ったと知ったら、すごく嫌がられそうですけど。
僕がゼロに出来ることは、見送ることくらいしかないと思うので。

彼は、きっとあなたといることが、幸せだと思うのです。

――言うまでもないことなのかも、しれませんが。

[頭を下げ、託す。
 なにせ相手の方は、出立当日まで話す機会があるかもわからない。
 みちゆきを祈るばかり。あとは、時々でも帰ってきてくれたら嬉しい。
 そんな思いを乗せて、告げ。

 "ベル"がチョコレートを頂きに食堂へ向かうなら、そっと見送ろう*]
(414) 2022/12/25(Sun) 17:45:10

【人】 XIII『死神』 タナトス



[ ヴェルトが帰って来た安堵ではなく 
  世界が滅びないことへの喜びでもなくて
  迷子になって帰れなくなった子供みたいだった。
  
  離れようとしたけれど
  どうやら離れなくていいみたいだ。
  だったらもう少し君のそばに。

  嗚咽をあげる君のあたまに頬擦りして
  ゆっくり髪を撫でた。
  少し癖のあるふわふわ髪。 
  俺と一緒だ。]
(415) 2022/12/25(Sun) 19:28:38

【人】 XIII『死神』 タナトス




  ……シンは暖かいね。
  ゆたんぽみたいだ。


[ 寒い寒い夜の日。
  
  一人震えてたらシンがやってきてさ。
  二人で寝たら寒くないよって教えてくれたんだ。

  僕はそんなことも知らない子供だった。
  初めは驚いたけれど。
  人の体温に、本当に安堵を覚えたんだ。

  生きてるんだ、と。

  
  シンはゆたんぽ。
  あの頃よく言ってたんだ、覚えてるかい? 

  延長をご所望ならいくらでも。
  俺の手はそのためにあるよ。

  抱きしめ続行だ。 ]
(416) 2022/12/25(Sun) 19:35:17

【人】 XIII『死神』 タナトス



 [ シンが俺を呼ぶ。
  だったら俺がつぎは手をつなごうか。
  いつもシンがしてる事、俺も。]
(417) 2022/12/25(Sun) 19:40:34

【人】 XIII『死神』 タナトス




  俺はどこにもいかないよ。  
  どこにもいかない。



  シンと一緒だよ


 


 
(418) 2022/12/25(Sun) 19:42:49

【人】 XIII『死神』 タナトス


  
[ 終わりがある場所には始まりがあって
  始まりがある場所には終わりがあって

  そうして世界ウロボロスは形を創るなら
  俺は君の半身だ、
  そうだね、 もし言われたら

  迷わずいいよ、って俺は答えるよ。


  


  夢を見よう、
  世界はまだ始まってすらいないらしいから。 ]

(419) 2022/12/25(Sun) 19:58:41

【人】 XIV『節制』 シトラ

── とても大切な誰かがいるひとと


[ どうしてこんなこと、話してしまったんだろう。
 どうしてこのひとに、話せてしまったんだろう。

 自分でも驚くほどにずるずると感情が零れ落ちた。
 それは、目の前の彼女がわたしの心の奥の
 やわらかい部分を刺激したからでもあったし、
 時々相槌を打ちながらわたしの話を
 最後まで聞き届けようとしてくれたからでもあった。

 カップへとチョコレートを注ぐ指先が、少し震えた。
 手渡そうとする指先はもっと震えそうになった。

 それでも彼女は落ち着いた姿勢を一切、崩さずに
 あまつさえ「ありがとう」なんて>>320 ]


  …………っ、


[ 私の意見を、と続いた言葉に
 反射的に身構えそうになってしまったわたしとは
 彼女はまるで正反対だった。>>322 ]
  
(420) 2022/12/25(Sun) 20:23:31

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ ──返す言葉が、ない。
 
 語りかけるように、諭すように
 矢継ぎ早に溢れ出す彼女の意見。>>323
 言葉を失ったまま耳を傾けてゆくうちに
 ふっと気が遠くなりそうになった。
 鼻先を掠めるチョコレートのあまい香りだけが、
 辛うじて意識を保たせる。

 そのとおりだ、とも そんなことない、とも思えた。
 頭と心がぐしゃぐしゃに搔き回されていく。

 可哀想、とまで言われてしまえば
 わたしの中で、何かが弾けた。 ]


  ……どうして
  どうして、クリスタベルさんは
  そんなに自信が、持てるんですか……

 
(421) 2022/12/25(Sun) 20:23:45

【人】 XIV『節制』 シトラ



  自分より幸せにできる他の誰かがいて
  大事なひともその誰かを特別に想っていて
  自分は二の次だったんだ、って
  何もできないんだ、って
  負担なだけなんだって思い知らされてしまっても

  それでも、クリスタベルさんは
  自分こそが幸せに、って思っていられるんですか
  
  
(422) 2022/12/25(Sun) 20:24:12

【人】 XIV『節制』 シトラ



  大事なひとに 叶うなら望むかたちで
  幸せになってほしい、って 願うのは
  そんなに、……そんなに、
  
  わるい、ことですか…………!?
 
 
[ 違う。彼女はわたしを責めているんじゃない。
 わたしの無意識を怖ろしいまでに探り当てて
 前を向けるように背を押そうとしてくれているだけだ。

 頭では解っているのに、どうして
 責められているような気持ちになるんだろう。
 どうして、止められないんだろう。

 あのとき>>1:229
 あのとき>>4:244

 わたしが思い浮かべた『わたしのほか』は
 あなたでは、なかったのに。]
 

  …………っ、
  ご……、ごめ……ん、なさい


[ 今更口に戸を立てても、遅かった。]
 
(423) 2022/12/25(Sun) 20:24:19

【人】 XIV『節制』 シトラ



  ……そう思い、たい…………のに
  思って、……たかった


[ 誰が否定していいものじゃないと、彼女は言う。
 それがたとえ大事なアリアちゃんでも、と続く。
 そう言いきられてしまえば、そうだ、と思えるわたしと
 否定と秘匿は別のものだと反論したがるわたしがいる。]


  神様に、だって
  譲りたく、なかった ……のに、


[ そうだった。
 綺麗なだけの人形ではないはずだった。
 酷く脆い心を持った、ただの人間だったはずだった。

 後悔しないか、なんて
 辛いだけだ、なんて
 
 そんなこと、とっくの昔からわかっていて
 必死に抑えようと努めてきたことすら忘れていた。]
 
(424) 2022/12/25(Sun) 20:25:27

【人】 XIV『節制』 シトラ



  ……正直に、打ち明けて しまえば
  いま隣に居られる、資格 さえ

  失って、しま
う とは



  
…………思わないん、ですか…………

 
 
[ 当てつけだ。彼女にとっては災難だ。
 心の底から申し訳が立たなくて
 声はどんどん、小さくなった。]

  
  …………、

  クリスタベルさん、は
  ゼロさんのことを…………
  すごく、大切に ……想っているんです、ね。


[ 湯気で誤魔化しきれないほどに頬を染めて>>325
 素直な想いを語る彼女を、愛らしいと思った。
 絶対に幸せになってくれなければ
 許せないって、そう 思ってしまうほどに。]
 
(425) 2022/12/25(Sun) 20:25:42

【人】 XIV『節制』 シトラ



  …………、わたしも、
  嬉しいのは……変わらないんです

  誰かと楽しそうにしているのを見ると、嬉しいし
  誰かに頼られているのを見ると、誇らしいし
  捨てられない大切なものを、たくさん持って
  もっと自分を大事にしてほしい、って

  思ってる、……のに どうして
  
  …………どう、して………………


[ それ以上は、うまく言葉にならなかった。 ]
  
(426) 2022/12/25(Sun) 20:25:54

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 言葉を失くしたわたしに気を遣ってくれてか
 ホットチョコレートを飲み終わったからか、
 さて、と彼女が席を立つ。>>326]


  ──……あ
  ありがとう……ござい、ました 
と、いうか


  ごめ…………
うう、ん



[ ごめんなさい、と謝るのは違う気がした。
 謝罪合戦になってしまいそうだ。

 変わらず朗らかな表情の彼女は
 怒っているようには見えなくて、
 彼女が食堂の扉を潜り抜けてしまう前に
 その背中へと、名前を叫ぶ。]


  あ、あの…………っ!

  ……また 
その
 ……改めて
  お話……して、もらえ……ます、か


[ それがあなたの貴重な時間を奪う行為と知りながら。
 返事がどうあれ、引き留めはせずに見送った。]*
  
(427) 2022/12/25(Sun) 20:26:03

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
── 洋館廊下/ユグと挨拶 ──



  優しさに優劣はないと思うし、
  優しさは誰かに傾けるものだから。
  私は確かに貴方の優しさを受け取ったと思うから。
  それでいいんじゃないかな?

  ……なんて、偉そうかな。
 
  でも、あまり無理をしないでね。
  皆を祝福したいという志は尊いものだと思うけれど、
  分け与えるだけじゃなくて、
  ちゃんと自分を大事にしないと駄目だよ?


[ 自分というティーカップに注ぎ、溢れた分を誰かへ。
 他人に与える愛は、自分を満たしてはじめて成り立つ。
 一生懸命なあまり、擦り減らし削り取るくらいに
 頑張ってしまいそうな気がして、少々の老婆心を。 ]
 
(428) 2022/12/25(Sun) 20:27:24

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
 
  ……ああ、そっか。私に餞別。
  なんでかな、私だけにって考えがなかったよ。
  多分、貴方のことを思うと、
  あの子……ゼロが一緒に思い出されるからかな?


[ 控え目な日常会話の記憶より、彼らの因縁の方が
 この洋館での生活において鮮烈だったから。

 わかった、考えておくね。と礼を言い添える。 ]
 
(429) 2022/12/25(Sun) 20:27:43

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ どう話をしていいかわからなくて、とあの頃の吐露を
 受けると、その子供めいた素直さに目を丸くする。
 なんだろう、歳近い筈のナハトよりも、
 どちらかと言うとクロと接している様な心持ちになる。 ]


  ……ユグは正直だね。
  それについては貴方は悪くないし、
  ちゃんとわかってるよ。大丈夫。
  

[ 不器用にも感じる心遣いを受け取って、微笑んだ。 ]
 
(430) 2022/12/25(Sun) 20:27:59

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ 改まったように名前を呼ばれ、
 頭を下げて願いを託してくるユグを暫し見つめ── ]
 

 …………なんだか妬けるなあ。
 貴方、まるであの子のことを大好きみたい。


[ ふふ、と思わず破顔。
 同じ絆持ちでも、『恋人自分』と『魔術師シン』とは大違いだ。

 茶化したつもりはないけれど、笑ったことは謝罪して ]


 …………わかった。任されたよ。


[ 大仰な宣誓は必要ないだろう。
 その代わりに想いを確りと託されよう。
 あの子は嫌がったりなんでって思うかもしれないけれど、
 一人でも多く夜を想ってくれることは私の喜びだから ]
 
(431) 2022/12/25(Sun) 20:28:27

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ そうしてユグが頭を上げる頃、
 先の「見送る」という言葉にふと閃いて、 ]
 

  ユグ、早速で何だけど、餞別を決めたよ。

  よかったら、
   いってらっしゃい
  って、言ってもらっていいかな?
 
  これからどうなるかはまだわからないけれど、
  ここが帰る場所の一つになればいいなって思うんだ。
  夜……じゃなかった、ゼロにとっても、
  多分、わたしにとっても。

  でも、その言葉いってらっしゃいがあれば、
  また帰って来られるかもしれないから。
  …………お願い出来るかな?


[ 先のことはわからないけれど、
 見送ってくれるならば迎えることも託せる気がしたから。
 
 彼の答えが何であれ、
 この時間への感謝を告げてから食堂に向かった。 * ]
 
(432) 2022/12/25(Sun) 20:28:50

【人】 ][『月』 エーリク

―― カルクドラと ――

[ どうしてと問われると>>204
 わからないのか、と苦笑いを浮かべて ]

 母親を取られた長兄の気持ちといえば
 伝わる?

[ 話せばつづけて、いつでも君を選ぶと
 彼は言う。満足するような気持ちと共に、
 いつまでそうして貰えるのだろうと考えた。

 来年には成人と呼ばれる年になる。
 同じ年でも立派に一人で生きている人も
 大勢居るだろう。

 親元を離れているといえば聞こえは良いが
 結局あなたに、保護を、親心を求めているだけなのだ。

 彼が言うように、踏ん切りがついていたとしたら、

 この手もきっと喜んで離すべきだったのに――。 ]
(433) 2022/12/25(Sun) 20:37:17

【人】 ][『月』 エーリク

 もしもその時、手を差し伸べられていたら
 僕の答えは変わっていたかもしれないな。

[ 例えば。世界が壊れたとしても、
 貴方さえいればいい、だとか。悲観的に、
 且つ閉鎖的に、考えいたかもしれない。 ]

 貴方は、いつだって僕の側にいてくれたけど
 昨日だけは、そうじゃなくてよかったと思う。

 このお店のフルーツタルトもおいしいし
 世界はあの人が言うほどは、つまらなくないと
 思うから。


 ――僕は、きちんと考えることができたかな。
 自分のためだけじゃなく、貴方や皆のことを
 考慮して、答えを出すことができたかな。
(434) 2022/12/25(Sun) 20:37:35

【人】 ][『月』 エーリク

[ つやつやと輝く果物を口に運ぶのをやめ
 問いかけのような独り言をこぼすこともあった。

 自分がチェレスタとの因縁を、紐解いたように、
 彼はタナトスと腹を割って来たらしい>>206

 生きていれば、きっと必ず良いことがある、
 と彼は言う。

 彼にもまた、ああならなければ気づかなかった
 ことや、知り得なかった誰かの表情があったのだろう。 ]
(435) 2022/12/25(Sun) 20:37:45

【人】 ][『月』 エーリク

[ 少し遠くへ――……永遠に近いくらいの
 暇を。

 そんな風に考えていたことを見抜かれたのだろうか。

 必ず呼んで、絶対に行く>>208
 遠慮なく頼ってほしい>>209と言葉を重ねられて

 薄っぺらい関係じゃないだろうと問いかけられたなら
 小さく声を出して、笑った。

 貴方は信じているんだ。
 そうやって言葉を重ねれば、僕が黙って
 消えるようなことはないだろうと。

 旅立つにしても、自分には声を掛けてくれるだろうと。 ]
(436) 2022/12/25(Sun) 20:38:01

【人】 ][『月』 エーリク

 役者に戻るまでは、まだ――。
 
[ 言葉を詰まらせるのは、やはりまだ
 壇上に上がる勇気までは持てないから。
 だけど、 ]

 じゃあどこかで観劇をしたいな
 もしかしたら体が疼いてくるかもしれないから。


[ ――結局僕は貴方の手を離すことはできなくて、
 もしかしたら貴方もまた僕の手を離すことを
 惜しいと思っているのかも知れず。


 魂の記憶という不確かななにかに
 支配されることがなくとも、

 きっと僕はずっと、貴方を大事に思うのだろう。
 その大事な貴方が気を揉むことがないように、
 程々にはわがままをいい、甘えて、を繰り返す。

 変わったものもいとおしく、
 変わらないものもまた、尊いものだから――。* ]
(437) 2022/12/25(Sun) 20:38:14

【人】 X『教皇』 カルクドラ

── 休憩室 ──

[ 神が去った翌日、まず着手したのは祈祷室の模様替え。
 既に祈りを捧げることのない
 元倉庫元祈祷室は、ただの休憩室と名を変えた。
 信仰を止めた日から、宗教関係の品は
 必要が無くなった為取り払ったが、一部を除き
 資料として図書室にや展示室に寄贈した。

 とはいっても変わったのはこの程度。
 クロから貰った紫色の愛らしい羊のぬいぐるみも
 貰い物のドライフラワーも、ゼロの私物の一部もそのまま。


 神が現れ、去るまでの数日間は、文字通り驚天動地だった。

 この先、何をするべきか。

 考えたのは“証持ち”が平穏に過ごせる世界を作ること。
 後世、痣を持ち生まれる者が現れるかもしれない。
 その時に証持ちが、家族や周囲の人間が
 人間らしく暮らせる道筋を整えておきたいと願う。] 
 
(438) 2022/12/25(Sun) 20:45:22
 

 
[ 正しき道を示し、その道程を作ることが『教皇』の役目。]

 
 

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
[ 神が去った影響か、理解し合えたからか。
 数日前までが嘘のように、
 タナトスへの苦手意識は消えてなくなった。

 エーリクを気に掛ける意識は勿論残ったまま。
 こちらは魂関係無く、何年も共に過ごしていたからだろう。]

 
(439) 2022/12/25(Sun) 20:46:10

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
[ 茶葉類の補充を終え、帰り道に食堂近くを通りかかると
 チョコレートの甘い香りについふらりと扉を潜る。
 そこにシトラはいただろうか>>64]

  
  頑張ってるね、折角だからホットチョコレート一つ。


[ 少し前に端末で知らせがあったので、気に掛かっていたが
 元気な姿で出迎えてくれただろうか。]


  シトラ、君には謝らないといけないことがあるんだ。
  君が困って不安で泣いていた時、僕は何も出来ずにいた。
  声を掛けることも出来なかったんだ。
  
  ごめんね。声を掛けるだけでも
  少し安心させられていたかもしれないのに。


[ 彼女が落ち着いている頃合いを見て、
 数日前エーリクと共に泣いていた時のことを。
 その時に見ているだけで何も出来なかった
 不甲斐なさを詫びた。>>2:135]
 
(440) 2022/12/25(Sun) 20:46:20

【人】 ][『月』 エーリク

―― 月夜の晩に ――

[ 夜半、僕は貴方の部屋の扉を叩く。
 わずかに震える指先は、あの時のように
 恐怖からではなく、緊張から。

 ――もしも、嫉妬した所以を話していたとしたら
 なおのこと。

 居ないなら居ないでそれでもいいと
 弱気な心が泣くけれど、貴方が部屋から
 顔を出したなら、 ]
(441) 2022/12/25(Sun) 20:48:07

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
[ 湯気立つ熱々のホットチョコレートが届くと、
 甘さと共に温もり、日常が帰ってきた安堵を流し込む。]


  たまには甘いものも良いね、美味しい。
  また飲みに来るよ。

  この先、色々大変かもしれないけれど頑張ろうね。
  皆がいるから大丈夫。


[ 男は皆が箱庭に行かないものだと自然に思い込んでいた。
 故に、出会った者達にも、これからの話をしていたのだが。*]

 
(442) 2022/12/25(Sun) 20:48:12

【人】 ][『月』 エーリク

 ………いってくる、


 帰ってきたら、貴方となにかしたいと思って。
 歌でも、踊りでも、大道芸でも。

 僕が戻るまで、どこにもいったりしないでね


[ それだけ告げて、おもむろに硝子のオルゴールを
 押し付けると、 ]

 預かっていて、取りにきっともどるから。

[ 背を向けていく。何か喋り掛けられたとしても
 引き止められることはない。 ]
(443) 2022/12/25(Sun) 20:48:21

【人】 ][『月』 エーリク

[ 世話になった仲間、住人たちには
 手紙で、顔を合わせて、話をしたはずだ。

 ――チェレスタを除いては。

 貴方が最後のひとり。

 挨拶を済ませたなら、散歩するくらいの
 心持ちで洋館を出た。 ]
(444) 2022/12/25(Sun) 20:48:37

【人】 ][『月』 エーリク

[ いつの日か、手紙よりも先に、

 あなた達は知ることだろう。

 雑用から始めたと語り草になっている。
 とある役者が、街で凱旋公演をするということを。 ]
(445) 2022/12/25(Sun) 20:48:50

【人】 ][『月』 エーリク

[ その場で悲劇が繰り返された――かどうかは、
 神と、彼らのみが知る。 ]


 さぁ幕を上げよう。

 涙あり、笑いあり、胸躍る展開だらけ、
 ミーシアという男の半生を――ご覧あれ。

[ 舞台の中央、まばゆい光を浴びて
 舞い降りた役者の名は――………。* ]
(446) 2022/12/25(Sun) 20:49:05

【人】 ][『月』 エーリク

―― 悪魔の来店 ――

[ ほんの一瞬。大きく眉をしかめたのを
 店長に気づかれて、いえ、大きな蜂がいまして
 とごまかした後のこと。 ]

 ――いらっしゃいませ!わあようこそ!
 かしこまりました、窓際のお席人気なんですけど
 今は満席でして。カウンターでよろしいですか?

 はじめてなら珈琲とケーキのセットがおすすめですよ!
 軽食は日替わりで今日は燻製サーモンのサンドイッチ
 なんですけど、ケーキもできたてですから。

[ その後は特に別人の仮面が剥がれることはなかったはずだ。
 顔見知りが突然やってきたら>>387
 さすがの僕も、動揺する。している。今も。
 とはいえ、彼もまだ別人を疑っているのか、
 特別態度は変えることなくおとなしく案内され
 注文品を届けたときも、別段気にした様子はなかったのだが。 ]
(447) 2022/12/25(Sun) 21:02:43

【人】 ][『月』 エーリク

 ……それはどうも
 ……お兄さん、一杯おごります。

[ 口止めする方法など、思いつかなかったものだから。
 にっこりと笑う貴方>>388にならい、僕も笑顔を浮かべよう。 ]
(448) 2022/12/25(Sun) 21:02:54

【人】 ][『月』 エーリク

[ 尚その後洋館にて、

 なにか問われることがあるなら
 へぇ夢でも見たんですか

 夢ならもっと素敵なものを、
 みたらいかがです

 などと、あからさまに
 噛みつくような顔をしていたことだろう。

 更にその後も店で見かけることが在るたびに、
 洋館で会うことがあれば、嫌味のひとつも
 飽きずにぶつけていたんだとか。* ]
(449) 2022/12/25(Sun) 21:03:05

【人】 XIII『死神』 タナトス


[ 

  俺がすることは扉を開くこと。
  次は君の番、なのかな。
  
]


  死はいつだって忍びよるものだよ。
 

  ヴェルトはよく眠っているよ。
  疲れているだろうしね。
    

[ フォルスのことを、ただ眺めてた。
  
  ただ、ただ、―――見守っていた。
  シンの上に降る言葉は、


  それは、俺も貰って良い言葉だろう?って
  出ていこうとするフォルスを捕まえた。


  うん、軟弱だから
  それでも振り払うのは容易いよ。   
  君がそれを、望むなら。 ]

 
(450) 2022/12/25(Sun) 21:25:07

【人】 XIII『死神』 タナトス



  長年睨み合ってた狂犬に教わったことがあってね。
  踏み出す一歩は簡単じゃあないけれど
  飛び込めばどうとでもなり得るらしいんだ。


  だからこれはここだけの話にしてほしい。


  ……俺はね、
  世界はどうなっても、本当はいいんだ。


[ ユグには 秘密だよ ]


  死が溢れる世界は悲しく思う。
  でも


  
  二人が居ない世界は
  もっと寂しいんだ



[ だから ]

 
(451) 2022/12/25(Sun) 21:26:07

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
[ その日だったか、それとも翌日以降だったか。
 部屋に戻ると、一通の手紙が届いていた。

 この時期に誰からだ、と疑問を抱きながら開けると>>216]


  …………。


[ 差出人はクロからの、
別れの手紙。

 休憩室の紫の羊に目を遣り、彼の姿を思う。
 自室には彼が来て一年目の誕生日に貰った
 黒い羊のぬいぐるみが
 翌年にも希望を聞いてくれるものだから、
 色違いの紫が欲しいと頼み、一つずつ置かせて貰っていた。

 この部屋で昼寝をしていた姿、珍しいお菓子があるから
 どうぞ、と渡した時、彼は喜んで食べてくれたかな。]
 
(452) 2022/12/25(Sun) 21:28:00

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 

  ……君なら、本当に神様とも
  友達になれるかもしれないね。
  きっと神様、本心では寂しがっているだろうから。
  

  ……僕が分かり合えなかった分まで
  神様と楽しく過ごしてほしい。よろしく頼むよ。


[ 神に神経を逆撫ですることを言ってしまったが
 きっと神も寂しかったのだろう。

 僕達を愛しているという言葉にも
 嘘は無かったのだろう。
 それを否定され、子供のように拗ねた姿を見て
 当時の僕は頭に血が上っていたのもあったが
 結果、悪態が最後の別れの言葉となってしまった。]

 
(453) 2022/12/25(Sun) 21:28:13

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
[ 今は未だ実感が沸かないけど
 きっと数日、数週間、数か月と日が経つに連れ
 現実を感じていくのだろう。

 尤も、この洋館から出る者も居るかもしれない。
 僕自身、数か月後のことなど未だ分からない。

 それでも────……。]


  困ったな、君がいないと
  洋館が随分と寂しくなってしまうだろうね。

  
  そして……今も存在するはずの神よ。
  
  僕達の大事な仲間をよろしく頼みますよ。 
  僕達は、君達の分までこの地上で生きるから。
 
  ……と、よろしければお伝え下さい。


[ やがて、箱庭に行く者が他にもいることを
 知ることになるだろう>>225

 ──真っ直ぐで真面目で、見てて心地良い『正義』。
 彼もまた、信念の為に箱庭へと向かったのだろうか。]
 
(454) 2022/12/25(Sun) 21:28:29

【人】 X『教皇』 カルクドラ


[ 既に届かない声。
 それでも神が居るのなら
 もしかしたら聞こえているのかもしれない。
 様子を見に来ているかもしれない。

 信仰心を捨てた傍から愚痴と願い事。
 神に対する最後の祈りにしては、酷いものである。

 それでも、彼らをお願いします、との思いは
 心からの願いであることは、間違いない。*]
 
 
(455) 2022/12/25(Sun) 21:29:23

【人】 XIII『死神』 タナトス




  ここに居てくれると嬉しいよ


  でないと俺が今度は泣いてしまうじゃないか **


 
  
(456) 2022/12/25(Sun) 21:37:25

【人】 ]]『審判』 チェレスタ

―― 誰かの旅の始まる前に ――


  頼み?
  用事もないから別にいいけど。

[そうやって二つ返事で引き受けた後、>>366
何やら話が長くなりそうな気配を感じて、依頼人ことゼロを自分の部屋に通した。
果たしてその予感はそれなりに当たっていたわけだが。
「ゼロとベルが洋館を出て旅に出る」
そのことを聞いたチェレスタは、隠しきれぬ驚きの表情を浮かべたものだ。
彼がともに旅をする相手について、あくまで“クリスタベル”であると認識していたからだが。

逆に言えば、彼らがともに旅に出ることについては驚かなかった。
離れ離れの道を選ぶのがむしろ奇妙だと、そういう意味でもあり]
 
(457) 2022/12/25(Sun) 21:39:48

【人】 ]]『審判』 チェレスタ



  生の体験談。
  こういう話を他の証持ちにする時が来るとはねえ……。


[これも『箱庭の神』がやって来たことの弊害か。
複雑な心境はなるべく追いやった後に話をした。
お礼に関しては「思いつくものがない」と正直に述べた。
お金は旅するうえで大事だからもらうつもりはなかった。
それ以外なら……交渉次第で自分のものにしたかもね。

旅の話なら前にもしたことがある。
だが、その話には旅の心構えなど付随してはいなかった。
一座がやってた旅のスケジュールまとめみたいなやつ……の写しがあればわかりやすかったんだろうけど。
なかった、ので記憶を基に再現した走り書きくらいは渡したかな。
他にも思いつく限りの話をした]
 
(458) 2022/12/25(Sun) 21:42:03

【人】 ]]『審判』 チェレスタ



  ……む、一回くらいでいいの?
  私の歌、ここを出たらとってもレアものになっちゃうよ。

  なんなら君の大事なひとと来た時にその一回を使いなよ。
  もちろん何回でもいいけど。


[歌が好き、と言われるとちょっとは調子に乗ってしまうチェレスタである。>>367
「歌が好き」がたとえ嘘でも、
あの時私の歌を聞いてくれた君の姿を忘れるつもりはないけど。


もうひとつ頼みができたと言われれば首を傾げ。>>368
目の前で展開されるマジックを見た。
チェレスタのいた一座は歌や踊り、あるいは身体を張った曲芸がメインだったので、
マジックには明るくない。
案の定じーーーっと見ててもタネのひとつも分からなかった]
 
(459) 2022/12/25(Sun) 21:42:42

【人】 ]]『審判』 チェレスタ



  ……すごい、
  けど、お金取りたいならまず人目を惹かないと。
  前口上を言ったりとか、あと…… あっ


[ふいに手を叩くと、部屋の隅に走り、
隅の方にある箱の中身を引っ掻き回した末、
ラッパを手にして戻ってきた。
金属の管がぐるりと一周した形状のシンプルなもので、
手を当てる部分に古びた布が巻いてある]
 
(460) 2022/12/25(Sun) 21:43:53

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 最初にその手紙を見つけたのは誰だったか。

 同じ師匠フォルスさんから学んだ文字が
 全員の名前が、一片の紙にずらりと並べられている。>>216

 不意に違和感を覚えて、手紙の端をよくよく見れば
 何かから千切り取ったような跡があった。
 その紙が便箋ではなくて
 ノートの切れ端なのだと気付く。

 主を失った部屋から、
 わたしが彼の誕生日に贈ったノートが消えている。
 それを知って、わたしはまた泣きそうになって
 あなたがくれた言葉を思い出す。]


  クロさんは、……そちらを
  選んだんですね。
  ……あの日、お話できて 良かった

  どうか……幸せに、
  …………、お元気で。


[ 箱庭へと続いているんだろう光る扉
 その向こう側へと足を踏み入れることはない。

 伝えたい想いはいまも、彼の傍にある。]*
 
(461) 2022/12/25(Sun) 21:44:27

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[ひとしきり泣いて、泣いて。
 自分でも止められないぐらいに泣いて。

 プロセラとエトを少し困らせたかもしれない。

 二人と分かれて、泣き腫らした眼を擦りながら、
 調理場で水分を少しだけ摂った。

 飲み物を飲めば、少しだけ落ち着いて。
 柔らかな息を吐き出して、一息をついた。

 プロセラの心配が無くなった分だけ、
 不安が少しだけ薄れたけれど。

 神様の言葉を聞いたみんなは、
 それぞれ思うところがあったのか、
 ばらばらに反応を見せていたように思う。

 当然のように。
 みんな此処に残るものだと思っていたけれど、
 そうでない人も、居るのかもしれない。]
(462) 2022/12/25(Sun) 21:46:52

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[ぼうっと考えを巡らせていれば、
 ポケットの端末が震える。

 手に取って開いてみたら、
 チェレスタからのメッセージ。>>134


  …………――っ、


[眼を落とした途端、
 弾かれたように、駆け出した。]
(463) 2022/12/25(Sun) 21:47:33

【人】 ]]『審判』 チェレスタ



  こういうラッパを吹いて人を集めたり。……ふふ。
  良かったらこれはあげるよ。
  私は使わないもの。


[チェレスタはかつてラッパが楽器の中では一番好きだった。
子どもの頃は古びたラッパで、客寄せの練習をしたこともあったが、
いつしかラッパのことはあんまり好きじゃなくなって、
手の中にあるこれも、記憶とともにしまいこんでいたのだった。

ただの思いつきだし、ゼロの手に渡らなくても気にしないというやつである*]
 
(464) 2022/12/25(Sun) 21:47:36

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[調理場から駆け出したら、
 食堂にまばらに人が集まっているのが見えた。

 シトラと、探していたチェレスタと。
 その他にも何人か証持ちの人が居たかもしれない。

 今は周りを見る余裕もなくて、]


  チェレスタ……!!


[彼女の姿を見つけたら、
 飛び出していた椅子にぶつかりながらも、
 チェレスタの下に向かっていく。

 慌てていたせいか、息が切れて。
 眼はさっき泣いたばっかりで赤いままで。

 談笑していた彼女たちの間に、
 割って入るように、彼女を両肩を捕まえた。]
(465) 2022/12/25(Sun) 21:48:03

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[肩で息を整える。
 上下する肩を大きく息を吐き出してから、吸い込んで。
 彼女と正面から向き合った。]


  
……大丈夫じゃない!!


  チェレスタが居なくなって大丈夫なわけない!

  ……いつも、お出かけしても、
  大丈夫なのは……、
  チェレスタが必ず此処に帰ってきてくれるから。
  だから、大丈夫なんだよっ。

  戻ってこないなら、大丈夫じゃないっ。

 
[箍が外れたのは、
 さっき涙を流したせいかもしれない。

 今まで『大丈夫』だと伝えていた分を、
 すべて吹き飛ばすみたいに、必死に彼女に告げる。

 駄々をこねる子供みたいに。]
(466) 2022/12/25(Sun) 21:48:45

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[いなくなるつもりはないと、書いてあった。
 書いてあったけれど、それよりも前の一文が心に残った。
 
 私に宛てた彼女のメッセージに。
 チェレスタが求める言葉を返せたかは分からない。

 でも、『証持ち』がばらばらになっていく。
 その不安も伴って、焦燥感に駆られる。]



   ……行ってもいいけど、
   必ず、戻ってきてくれなきゃ、やだよ……。



[其処に居たのは、『太陽』でもなんでもない、
 華奢な体をした、まだ幼い子供の姿。**]
(467) 2022/12/25(Sun) 21:49:56

【人】 XII『吊された男』 ユグ

――シトラと>>376――

……そう、ですね。
違った……と言われるのも、今の僕だと否定したくなるのですが、シトラほどの思いがないのは、確かです。
世界は、僕に何もしてくれなかった。奪う、ことはあったかもしれませんが、少なくとも与えてはくれなかった。

[>>377世界が――あの村が、ユグという子供の存在を冷たく見ていたのは、事実。
 世界以上に証持ちだった皆が愛おしいのは、容易には変えられない思考だ。
 ユグが世界が滅びないよう願ったのは、涙流す仲間がいないようにというのが、大きな理由だから。]

[どれほど説得しても、信じられなかった、幸せにはなれなかったろうというシトラに、ゆっくりと頷く。
 そういうことだ、僕が理解していなかったのは。]
(468) 2022/12/25(Sun) 21:53:37

【人】 XII『吊された男』 ユグ

そう、ですよね。
それがシトラの、ひいては皆の幸せだと思っていたのが、今までの僕なんです。
それではいけないと思えて、よかった。

[その分、自分の望みが叶わない、という現実を直視せざるを得なくなったが。
 受け入れなければいけないものだった。しかたない。

 幸せについて語るシトラの言葉を、聞いている>>380。]

……何の助けにも支えにもなりませんが、僕もさして変わりませんでしたよ。
お湯も、ホットチョコレートも。

とてもありがたく感じています、その心遣いを。
(469) 2022/12/25(Sun) 21:54:01

【人】 XII『吊された男』 ユグ

[話を聞く。これからのことを考える。
 心を落ち着ける手伝いができていることを喜ばしく思うシトラの気持ちは、確かに自分の持つものと似ているような気もした。]

……ええ。ええ、はい。
その気持ちは、とてもよくわかります。
崩壊は止まったとしても、すでに災害は起きて……今苦しんでいる人も多い。
証持ちへの憎悪を募らせている人たちも多いでしょう。
理不尽に傷つけられたその人たちも、不幸なままでいいはずないです。

それに、このままでは、僕らはきっと受け入れてもらえる存在にはなれなくて……畏怖や教義、政府の方針で縛るだけでは、変えられない。
世界の人々も幸せになって、僕らを恐れなくなって。
ただ、他の人たちと変わりなく過ごして。
そんな世界になったら、いいですね。
(470) 2022/12/25(Sun) 21:54:18

【人】 XII『吊された男』 ユグ

その幸せは、心から応援します。
手が必要なら、呼んでください。洋館の外でも、お手伝いしますよ。

[>>382シトラの言うそれらは、ユグの理想にも当てはまる。
 彼女なら、穏やかで幸せな世界を作ってくれるだろう。]

でもまずは、「いってらっしゃい」と「おかえり」ですね。
あなたの帰る場所を作って、お待ちしています。

だから……頼りないかもしれませんが、安心して行ってきてください。
僕はずっと、あなたの味方です。

[>>386チョコレート、おいしいです、ありがとうと告げながら。
 こんなふうに優しくて甘い、そして新たな味わいを彼女が齎すのを夢想する。

 カップが空になれば、気持ちもどこか整理されたような、涼やかな心地。
 もう一度ありがとう、を重ねて、席を立った*]
(471) 2022/12/25(Sun) 21:54:39

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ

── 楽しい場所 ──



 窓際がないのは残念だな、
 もちろんそれで大丈夫だよ。

[他者にも解るその表情を>>447
 近くにいて気付かないわけはなく。
 けれど素知らぬふりでいる。

 日替わり軽食も惹かれたけれど
 今回はケーキの味を見に来ていたため
 おすすめのケーキセットにした。]


 じゃあそれで。

[彼の内心は最初の瞬間以外読めない。
 もう動揺から立ち直っているようにみえる。
 もしまだ動揺中ならたいした演技力だ。]
(472) 2022/12/25(Sun) 21:54:56

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


 それは嬉しいね。
 ところで、ここにまたデートで
 来たいんだけど。

 店員さん的にはオススメできる?

[ここで訊ねたらイエスとしか言えないのはもちろん解っている。その上で。笑顔で。]


 お気に入りになったら、
 他のヤツには秘密にしたくなっちゃうかもな〜。

[口止めはされてもいいけど、
 主目的がベルに美味しいケーキを。のため、ここは譲れない。]
(473) 2022/12/25(Sun) 21:55:17

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


[にこ〜〜]
 
(474) 2022/12/25(Sun) 21:55:31

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ

[洋館に帰って次に会ったときに、]

 こないだ美味しいカフェを見つけたんだ。
 可愛い店員がいてね?

 っはは、
 夢かな? そうだったのかも。

 確かにいつもはもっと素敵な夢を
 見てるんだけどね。

 あの夢も中々だったよ。

[噛みつきそうな顔がちょっと面白くて。
 また声をかけたくはなったけど、
 口止めされるつもりはあるから洋館で触れたのはその一度だけだ。


 しかしサンドイッチを食べに行くことは時々あり、
 その度にぶつけられる嫌味を面白がっていた。いじめっこである。*]
(475) 2022/12/25(Sun) 21:55:53

【人】 ][『月』 エーリク

[ 好きも、嫌いもよくわからない。
 面倒か、面倒じゃないかなら少しわかる。

 そして彼は面倒な方に分類された。
 それまでどうだったか、は別としてもだ。

 少なくとも、別人だと誤魔化せているとは
 思えなかった。知った上でそうしているのだと
 思えば思うほど、面倒くさい、とばかりに、
 洋館ホームで会う時は
 顰め面ばかり見せていた気がする。 ]
(476) 2022/12/25(Sun) 22:07:11

【人】 ][『月』 エーリク

 デートですか、それはいいですね
 じゃあとっておきの裏メニュー教えちゃいますね
 他の人には 内緒 ですよ

[ このクソ野郎、と思ってしまった。
 思ってしまったので、彼の言葉>>473には
 極上の笑みを添えてやった。

 向こうも笑みを返してくるので、
 表向き、美青年二人がほほえみあっている
 とあり、奥様方が密かに黄色い声をあげていた。
 らしい。実情を知らないのは幸せだな。

 その後も幾度となく顔を合わせては、
 店では笑顔を、家では顰め面を見せていた
 ものだからより一層彼を面白がらせて
 いたことなど、僕には知るよしはない。* ]
(477) 2022/12/25(Sun) 22:07:26

【人】 U『女教皇』 キュリア

--結論--

わたくしは箱庭に行くという選択肢は出てまいりませんでした。

もしも、シンが「僕は箱庭に行くよ」と決断したとしても。

………もしも、うん、シンが、「僕はこう、こう、こういう理由でこう決めたから箱庭に行くよ」と詳細まで説明してくださったらもしかしたら少しは考えて、しまうかも、しれませんが。
一緒にいたい気持ちはございます。

けれど、シンはシンです。
わたくしはようやく「わたくし」です、と言えるようになれるか否かの瀬戸際に立たされているような気がするくらいなのです。

わたくしにはまだ、決断力が育っておりません。
脳に知識は詰め込まれていても、まだ活かしていける現状ではありません。
それが一番の理由です。

["神"の前であったか、それとも、職員さんの前であったか。
ぽつり、ぽつり、と結論を口にしてさらにそこに至るまでの思考を吐き出しました。
まだ17年、しかも無機質な時間14年+ここに来て人と関わりようやく3年。

意図を含めて相手に理解してもらえたかは当人にも不明ですが、
こんな少ない言葉で彼女は箱庭行きを断念する回答を伝えました。]**
(478) 2022/12/25(Sun) 22:22:12

【人】 [『 力 』 フォルス

 
[ 踏み込んだところで
 何も得られない事など知っていた
 そういう存在である事などとうに自覚している

 何も望まれていない事などわかっていた
 己のする事に何一つの価値のない事なんてわかっていた
 生まれてから死ぬまで それだけが不変の存在価値

 両親の跡を継げば迷惑をかけるのは必定で
 どれだけ立派で在ろうと 大切な人まで指をさされる世界で
 結局、何一つだってうまく行かない人生だった

 踏み込むたび
 得られるものは諦念
 また一つと積もり行く絶望

 それどころか
 踏み込むだけ傷つけていく
 傷つける事でしか過去も清算できない

 それが己という存在の根幹でしかない事
 とうに、わかりきっていたのに。 ]

 
(479) 2022/12/25(Sun) 22:28:18

【人】 [『 力 』 フォルス

 
[ "紅茶、美味しいですね">>341 ]


   ――うん、美味しいね


[ 今この瞬間も きっと傷つけながら
 なんて事無い顔で微笑んだ ]
 
(480) 2022/12/25(Sun) 22:28:24

【人】 [『 力 』 フォルス

 
[ 少し 沈黙が続いた気がした。

 だから 残っていた紅茶を
 話題を変えるように飲み干せば

 カップを置いて立ち上がった ]
 
(481) 2022/12/25(Sun) 22:28:33

【人】 [『 力 』 フォルス

 
[ 名を呼べば 視線は向いただろうか ]


  この世界が続いたら
  話がしたいと思ってたんだ>>55

  ――これからのことを、君と。


[ 聴いてくれる?って
 アリアの座る椅子の傍らで膝をついたら
 少し、見上げる形になったかな ]  
 
(482) 2022/12/25(Sun) 22:28:47

【人】 [『 力 』 フォルス

 
 
     夢を、見てみようと思って。
 
 
(483) 2022/12/25(Sun) 22:28:57

【人】 [『 力 』 フォルス

 
[ 楽しい話をしよう ]


  店を出すんだ
  ここから通える場所にさ
  証持ちが外で働く事の出来る店を。

  みんなに協力してもらいながら
  証持ちも そうでない人達も交わる
  そんな場所を作りたいと思ってる


[ 甘くて優しい茶菓子のような
 美味しい紅茶に合う そんな話を ]
 
(484) 2022/12/25(Sun) 22:29:09

【人】 [『 力 』 フォルス

 
  そうだなー
  まずは各地の特産品を取り寄せて
  あ! もちろんメルロンは置くでしょ。

  シトラの編んだ作品や
  シンの発案した面白い雑貨も置いて

  お茶を楽しめるスペースを作るのもいいな?
  タナトスの育てた作物を使ったメニューに
  カルクドラがそれに併せた茶葉を合わせたりして
 
  ……。
  ユグはそこに居てもらった方がいいかな……?

  カフェスペースの接客はエーリクがやるから
  会いに来れるヒナギクも押し出して
  二人で看板になってもらったら百人力だね

  ちょっとしたステージを作ったら
  たまにチェレスタに歌ってもらえるかなー
  お客さんも歌えるようにするのもいいね 
 
(485) 2022/12/25(Sun) 22:29:21

【人】 [『 力 』 フォルス

 
[ 楽しいだけの 途方も無い夢物語。

 一度は諦めた>>0:234
 諦めた筈のものにぶら下がった>>0:618
 そうして今尚繋いでいる一筋の夢>>0:236
 いつの間にか重なり 広がりを見せた夢の道4:77

 ――なあに。
 アイデア倒れになったとしても
 口にしないと出来るかどうかも考えられない

 シンユウが言ってた言葉だ ]
 
(486) 2022/12/25(Sun) 22:29:45

【人】 [『 力 』 フォルス

 
 
 そういう夢をさ
 これからも続いていくこの世界で

 いつかの証持ちの時代じゃ無い
 俺達の代で叶えたい。


[ ふ、と笑えば ]


 アリアのおかげで楽になったよって
 店先で笑い合えるような場所を作りたいんだ

 そしてそんな景色を アリアと一緒に見たい

 あの日、
 君が繋いでくれた夢だから。
 
 
(487) 2022/12/25(Sun) 22:30:01

【人】 [『 力 』 フォルス

 
[ 立ち上がれば 空になったカップを携えて ]


  時間はたくさんあるし
  答えは急がなくていいから。

  シトラとも話してみて
  やってもいいかなって思ったら
  声かけて。

  あの時みたいにさ


[ ぽふりと――撫ぜるように
 彼女の頭に手を置いたのは ほんの少しの間のこと。
 「 ありがとう 」って笑って 部屋を後にした ] *
 
(488) 2022/12/25(Sun) 22:30:24

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク




 [ 神様がみんなに別れを告げたその日。

      それは、箱庭の仲間たちが解けていく日。 ]



   
(489) 2022/12/25(Sun) 22:32:53

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[その日は、どうにも感情がめちゃくちゃで。

 今までずっと笑っていたのが嘘みたいに、
 泣き虫で、脆くて、弱い、子供のような自分が居た。


 ――後日、


 クロが、
 マドカせんせいが、
 かみさまと共に、
 新しい『箱庭』に行ったことを知った。

 クロは置き手紙だけを残して。
 マドカせんせいとは、挨拶も出来ないまま。

 ゼロが外への世界へ目を向けて、
 度々、チェレスタや私に世界のことを尋ねていた。

 ゼロも出ていくのかなって、
 その雰囲気からなんとなく、感じ取れた。]
(490) 2022/12/25(Sun) 22:34:10

【人】 XII『吊された男』 ユグ

――洋館廊下/ベルと――

……、そういう、ものですか。

[>>428納得がいくような、いかないような。
 カップをうまく傾けられた自覚がないからだ。
 それでも、ベルが自分の行いを優しいと思ってくれたのだとすれば、悪いことではないと思えた。]

大事にしていないように、見えますか。
大丈夫ですよ。

[特に根拠のない、大丈夫。
 けれど自身では、本当に問題ないと思っていた。
 自分の幸せのための行為だから、あまり蔑ろにしているつもりもなかった。
 実際のところどうかは、考慮の外。]
(491) 2022/12/25(Sun) 22:34:34

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[箱庭にはどれだけの『証持ち』が残るのだろう。

 今いる人たちも、いずれは、
 旅立ってしまうのかもしれない。]


  寂しくないって言ったら、
  嘘になるけど……。

  決めたことなら、仕方ないよね……。


[彼らの旅立ちの時。
 ゼロがくれた飴玉を握りしめて、自分に言い聞かせる。
 
 彼の傍らにはクリスタベルが居た。
 彼らのこれから過ごす未来には、
 どんなものが待ち受けているだろうか。

 少なくとも洋館で過ごしていた頃よりは、
 きっと厳しいもののように思える。]
(492) 2022/12/25(Sun) 22:34:50

【人】 XII『吊された男』 ユグ

ええ、あなたに。
ひとりだけは、不公平でしょうか。
あまり、ゼロが受け取ってくれるイメージが出来なくて。

[>>429自分を思うとゼロが思い出される、と言われて、ややばつの悪さもやってくるが。
 それでも考えておくと了承されれば、表情は苦くはならなかった。]
(493) 2022/12/25(Sun) 22:34:53

【人】 XII『吊された男』 ユグ

妬ける、という言葉の対象になるような感情かどうかは、わかりませんが。
僕は、ゼロを嫌ったつもりは、ありませんよ。
大好きです、とあなたの前で言うのは、憚られますが。
それでも、大切です。ともに生きたかった、仲間です。

[>>431たしかに、売り言葉に買い言葉、のような言い合いをいくつも見せたかもしれない。
 ゼロの前ではどうしても言葉を作れず、強い言葉をぶつけるようなこともあった。
 そればかりがイメージにあれば嫌い合っている、と思われてもおかしくはないが――
 僕は、ずっとゼロと仲良くしたかった、だけなのだ。]

すみません、お願いします。

[受け取ってもらえた伝言には、改めて頭を下げ。]
(494) 2022/12/25(Sun) 22:35:02

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

 

  たまには、手紙を書いてね?

  ゼロの話を、
  クリスタベルの話を、聞かせてね。

  元気だって、それだけでいいから。
  私も、二人に手紙を書くから。

  それから――、

 
(495) 2022/12/25(Sun) 22:35:09

【人】 XII『吊された男』 ユグ

――ええ、わかりました。

[>>432先程から見送り役を受けることが多いな、とは思うが。
 残る側である以上、自然な形かもしれない。]

僕も、そう思います。
時折――思い出したときでもいいので、帰ってきてください。
少しでも居心地のいい場所にして待っていたいと、思います。

[そうして、まずは食堂へ向かおうとするベルに対して。]
(496) 2022/12/25(Sun) 22:35:17

【人】 XII『吊された男』 ユグ

いってらっしゃい。
楽しんで。

[そう、送り出す。
 本番はまた、彼女たちの門出の際に*]
(497) 2022/12/25(Sun) 22:35:27


[『太陽』は動かない。

 空にある限り、地を照らし続ける。
 その場にあり続ける。

 道に迷えば、太陽が影を作り方向を示すように。
 時に迷えば、日が時を刻むように。

 いつも、空から見届け続ける。
 まっすぐに進む、それぞれの道を、
 『太陽』が照らし続けるから。]

 

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
[ 懐かしい客が訪れたのは>>396
 部屋の改装も順調に過ぎた頃だったか。]


  やあゼロ久しぶり。
  ちょっと整理中だから汚れてるけど
  物を避けて好きな場所に座ってくれるといいよ。


[ 他の人に対しての対応より、
 明らかに扱いが雑に見えるかもしれない。
 しかし表情は穏やかで、嬉しさが滲み出ていただろう。
 これも気を許した者──悪友への対応。]


  そうなんだ……君が居なくなると寂しくなるね。
  普段には行かない場所に遊びに行くの、楽しかったよ。
 
  ふふ、外の世界では悪いこともイカサマも出来ないから
  気を付けるんだよ。

  ……まあ、大丈夫だろうけどね。


[ ベルと共に行く話は聞くことが出来ただろう。
 彼女と行くならば、悪いことはしないのは分かりつつも
 過去、共に賭場へ行った時のことを思い出し、
 癖になっているかもだから気を付けて、と笑う。>>389]
 
(498) 2022/12/25(Sun) 22:37:08

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

 

 

[誰がいつ帰ってきても、
 出迎えられるように。

         

            洋館にはずっと、――私が居る。]


 

 
(499) 2022/12/25(Sun) 22:37:08

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
 
  もしスティド教会行くことがあれば……。
  司教にこれを渡してくれるかな。

  勿論、無理に行けとは言わないし
  ……もしかしたら、例の崩壊時に
  何かあったかもしれないから。


[ 南、更には実家の教会の話になれば
 白い封筒に入った手紙を渡す。
 もし渡せなければ破棄してくれても良いから、と言付けて。

 他にも、南地域の観光名所や土産等も教えておいた。
 田舎だから交通が不便やら、様々なアドバイスを添えて]
 
(500) 2022/12/25(Sun) 22:37:31

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[言いかけた言葉を、途切れさせて。
 緩く首を振った。

 きっと彼らには必要ないものだから。

 だから代わりに、
 満面の笑顔を浮かべた。]  
(501) 2022/12/25(Sun) 22:37:32

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク




 
  
  これからの旅路が、
  ――明るいものでありますように!


                       **

 
(502) 2022/12/25(Sun) 22:37:51

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
  
  これは……。 うん、ありがとう。
  役立つ時が来るかもしれないね。


[ 餞別のカードを受け取れば、まじまじと眺めて受け取った。
 ──彼が去っていくならば、
 馴染みの店にも挨拶に行かなければ、と脳裏に浮かぶ。]


  じゃ、気を付けてね。
  君達の人生に、幸多きことを──。


[ そして悪友の旅立ちを見送った。
 部屋には変わらず、置きっぱなしの彼の私物が
 幾つか残ったまま。

 今更だから中身を開けてみるか。
 面白いものもあるかもしれないし
 大事なものが残ってて、
 慌てて取りに戻ってくるかもしれないからね。*]
 
(503) 2022/12/25(Sun) 22:38:00

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[ あれ?これぼくが泣かせたんだろうか。
  ふたりを見比べるようにして、視線で意見を求めてみる。

  ひとが泣いている姿なんて、
  駆け回って転んだアリスくらいしか見た事が無いから
  そのアリスに教わった慰め方しか知らなくて。
  空いてる手で抱き寄せて、
  寝てるぼくに時々きみがするみたいに
  ぐちゃぐちゃの呼吸に震える背中を
  ぽんぽん、と不器用な手が優しく叩いた。

  困ったな、返事を聞かせて欲しかったのに。
  これじゃ暫く喋れそうにないことは何となくわかった。

  まぁいいか、もうちょっとくらいのんびりしても。
  世界はきっとまだ混乱の真っ只中で
  これ以上何も起きないと知らずに
  怯えながら次に備えている最中だろう。

  ぼくらを滅びの象徴と呼ぶであろうその他大勢は
  きっと今頃大忙しで、
  まだぼくらに構う余裕はない筈だから。 ]
 
(504) 2022/12/25(Sun) 22:48:56

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[ はなしたいことはたくさんあったけれど
  普段よりも随分と喋り過ぎたぼくの咽喉はもう限界だし
  沢山泣いたヒナギクの顔はぐしゃぐしゃだったから
  顔を洗って来ると良いよって、つもりで見送った。
  言葉にしてないからつうじてたかはわからないけど。

  またあとでね、って普段は口にしない約束を
  紡ごうとした声は上手く音にならなくて
  激しく噎せただけだった。

  ほんとは手を離したくなかった。
  傍に置いておきたかった。

  ここに来てぼくにべったりだった彼女が
  すこしずつ離れて行ったときにも感じた気持ちを
  今改めて感じて、漸く理解して、
  いま漸く受け入れられた気がした。 ]
 
(505) 2022/12/25(Sun) 22:51:14

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[ けれど最初にきみを引き留めなかったから
  きみの世界はここだけじゃなくて
  今話したい相手もぼくだけではないだろう。

  それを寂しく思う。
  けれど
  それでよかったと思う。

  ぼくひとりじゃ涙の拭い方すらわからないから
  きみのまわりに、きみを大切におもうひとが
  いてくれることこそが
  役立たずのぼくよりずっと
  きみを守ってくれる気がしたから。 ]
 
(506) 2022/12/25(Sun) 22:51:48

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[ 普段よりもずっと『騒がしい』あたりを見渡してみる。
  けれどぼくが必要な場面なんかきっとどこにもないから。

  不要なら自由にしていようと
  今日は外へと促す付添いの職員もいないけれど
  ふらりとひとり、外へ出た。
  いつもどおりの、いつもの場所へと向かって。 ]
 
(507) 2022/12/25(Sun) 22:52:27
 
  きっと、
  誰より早く
  誰より正しく
  始まりの兆候を理解していた。

  突然起こった変化は避けようがなく
  けれど悪い事ばかりでも無い。

  破壊は新たな創造に必要なもの。

  一刻の混乱の後に、また新しく始まる。
  ただそれだけのことだった。
 

【人】 ]Y『 塔 』 プロセラ

 
[ いつもの場所からぼんやり見上げる空の色。
  いつもと然程変わらない風の匂い。
  こうしているとなんにも変らない様に思えるけど
  きっとこれから忙しくなるだろう。
 
  望みを見つけ、悩みも出来た。

  けれど、なにもかもいまのぼくには叶えられず
  なにをするにも無力だった。

  ただ息をしてきた日々を悔いる。
  今日の為に積み重ねられたはずの時間を。
  ここは平和で、ぼくは無知のままでよくて
  けれど、そうじゃなくなったから。

  今からでも抗えるだろうか
  やりたい事は幾らでも思い付いて
  忙しくなりそうな日々を目の前に

  きのうまでとすこしだけちがうぼくが居た。* ]
 
(508) 2022/12/25(Sun) 22:55:15

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
── 洋館廊下/ユグと最後に ──


 
[ 大切、共に生きたかった仲間、
 という言葉を受け取れば、>>494
 自分のことのように嬉しそうに笑ってみせた。]


  ありがとう。
  貴方が居てくれて本当によかった。


[ 居心地のいい場所にして待っていたい、
 と帰る家で待つ人の存在は初めてだったから
 少し面映い。
 よろしくね、と返して食堂へ向かおうとして── ]
 
(509) 2022/12/25(Sun) 22:58:23

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
[ いってらっしゃい、
 の予行演習を早速届けてくれたから、>>497 ]


  はい、いってきます。
  
  ……ああ、ひとりだけの餞別が不公平なら、
  次はいってらっしゃいを二人分、お願いするね。


[ それなら嫌でも受け取ってくれるでしょ?
 と悪戯っぽく笑ってみせた。 * ]
 
(510) 2022/12/25(Sun) 22:58:43

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ またひとつ、「ありがとう」の声を聴く。>>361
 「美味しい」のひと言がわたしを安心させてくれる。

 思っている以上に残酷な現実が待ち受けていても
 先の見えない未来に怯えても、
 不安や喜びを分かち合える誰かが居てくれるだけで
 こんなにも、心強い。

 エーリクさんとのわだかまりが解けたチェレスタさんは
 話を終えると、とても優しい穏やかな顔をして見えた。>>362
 シトラは、と尋ねられれば 包み隠すものはない。]
 

  ──はい
  わたしも、大丈夫でした。

  もっと早くお話できていれば……
  そう、思いも しましたが
  今だからこそ、話せたのかも……しれませんし

  もし、わたしが強くなったように……見えるなら、
  それはみんなの、おかげで


[ チェレスタさんの大丈夫も、歌もずっと
 わたしの背を押して、支え続けてくれていて ]
 
(511) 2022/12/25(Sun) 23:01:19

【人】 XIV『節制』 シトラ




  ……しゃきっとしろ、って。言われましたから



[ わたしの顔も、
 きっと穏やかですっきりしていた。]*
 
(512) 2022/12/25(Sun) 23:01:22

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ カルクさんがやって来たのは
 彼女を見送った後、くらいだろうか。>>440]


  ……?
  どうして、カルクさんが
  謝るん……、ですか

  あのときの、ことを……話しているなら
  みんなきっと、大変だった……と、思うし


[ 初めは、本当に 素でわからなかった。
 どうしてカルクさんが申し訳なく思う必要があるのか。

 じっと耳を傾けて──はた、と気付く。彼だ。
 クリスタベルさんが教えてくれるまで気付けなかった、
 わたしを大事に想って 案じてくれていたひとの、一人 ]


  …………いえ カルクさんが
  そう思ってくれてた、って いま知れただけで

  わたし、すごく……嬉しい、です。


[ エーリクさんも手を握っていてくれましたし、と継ぐ。
 顔が綻んでいるのが、自分でもわかる。]
 
(513) 2022/12/25(Sun) 23:03:33

【人】 XIV『節制』 シトラ



  え また……です、か?


[ 思い付きで始めて、思いのほか人気を得られた
 小さなホットチョコ屋さんもどき。
 本日限定のつもりでいたそれに何気なく残された、
 思いがけない一言に心が揺らぐ。>>442 ]


  そう── ……です、ね
  次が、いつになるかは 未定……ですが

  
  ……はい、


[ 大丈夫だと、頑張ろうと
 声を掛けてくれるひとが 居てくれる限りは。]*
 
(514) 2022/12/25(Sun) 23:03:37

【人】 [『 力 』 フォルス

 
 
  
――それから



[ どんな大言壮語を吐いたところで
 大きくなんて変わらない日々だ。

 ただ、特等席で惰眠を貪る事が少なくなったこと
 以前より外に出る事が多くなったこと
 外に出る時 手袋をしなくなったこと
 売店に居る間 棚に羊を置くようになったこと

 まあ 他にも無いことは無いけれど
 目に見える変化といえば きっとそれぐらい ]
 
 
(515) 2022/12/25(Sun) 23:07:12

【人】 [『 力 』 フォルス

 
[ ゼロから話を受けた時には>>396 ]


  そっか
  淋しくなるね…… 元気でね……
  えぇーーんゼロー!
  手紙待ってるからーー! えーんえーん


[ ハンカチを目元にあてながら見送る予行演習をして
 それから走り書いたメモを一枚渡した ]


  もしも困った事があったら
  そこに行くといいよ。

  俺の友人だって言えば必ず力になってくれるし
  大抵のものは用意してくれる。

  外のツテは いくらあっても損は無いと思う
  ベルも居る事だし?


[ 実家の住所と地図が書かれたメモ
 何かと訊かれれば隠すことも無く伝えて。

 ――いつか、二人が洋館を出る時はきちんと見送ろう
 「 いってらっしゃい 」の言葉と共に 笑顔で ] *
 
(516) 2022/12/25(Sun) 23:07:51

【人】 III『女帝』 シャルレーヌ

[ あなたの背中を見つめるのが一番好き。

 これは誰にも言ったことはないはず。


 ずっと見つめていたいけれど、
 あなたは忙しく立ち回っているし、
 私に気がついたら、こちらをみてくれる。

 それが嬉しくて、少し、寂しい。

 でも、振り向いてくれなくなったら
 多分きっともっと寂しい。

 だから、ほんのすこしだけ間をおいて、
 あなたの名を呼ぶ*]
(517) 2022/12/25(Sun) 23:14:02

【人】 X『教皇』 カルクドラ

── 回想:街のレストラン ───

[ 母親を取られた長兄、と聞くと笑う。>>433
 父親じゃないのか、と。
 でも母親という表現も分からなくもない。

 僕にとっては、エーリクはずっと守るべき対象であり
 実際、彼が泣きながら部屋の扉を叩くことが減れば
 ほんの少し寂しさを感じたのも事実だったから。

 
──本当に母親じゃないか、


 彼はまだ若く、人生も長いのだから
 巣立ちは喜ぶべきなのに。]


  なるほど。結果的には良かったということかな。
  でも、僕としては力になれず何も出来ず
  申し訳なかった、って思ったのも事実なんだ。

  ……そうだね。世界は広いから。
  色々な場所を見て回るだけでも面白いだろうし
  これから、僕達が自由に出回れる日も、きっと来るよ。


[ 洋館から自由に出て、普通の人として過ごせるように。
 答えを出せたかと呟いた君の疑問には、肯定で答えよう。
 
 「だからこそ今の君が居るんだよ」と。]  
 
(518) 2022/12/25(Sun) 23:30:49

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
  僕も、君の役者としての姿を見てみたいからね。
  母親に見られると恥ずかしいかもしれないけど、
  そこは保護者参観のような気で、ね。

  じゃあ、今度見に行こうか。
  もし許しが出なければ、
  またこっそりと抜け出す手もあるからね。


[ 君の夢は僕の夢でもあるから。

 それに、観劇を見る君は、
 普段とは違う姿を見せてくれる気がして。

 思えば彼を守ると決めた初対面の時から、時も経ったもの。]
  
(519) 2022/12/25(Sun) 23:30:58
 

[ 君を守れなかった過去。

 選択を誤った結果
 君も、私も、全てが消失してしまった。

 だから、もし、次があるなら

 
やり直せるならば────……。
]

 
 

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
[ いつの日か、君は立派に成長し
 僕が守る必要はが無くなる時が来るのかもしれない。

 その時は──そこから対等な関係が始まるだけ。

 形が変われど、君を大切に思っていることには違い無く
 この先、変わることも無いだろう。*]

 
(520) 2022/12/25(Sun) 23:31:43

【人】 XII『吊された男』 ユグ

――ゼロと――

[>>373ゼロが出ていく前。
 居なくなって清々するだろ、と言われれば、まだそういうことを言うんですかと、残念ながらそうは思っていないことを訥々と説いた。

 それから、旅の途中の物見遊山でもいいからまたこの洋館を訪れてほしいこと、それまでにもう少しはここを、居心地の良い場所にするからと合わせて言えば、苦々しい表情が返事代わりに届くか>>-231。]
(521) 2022/12/25(Sun) 23:41:13

【人】 XII『吊された男』 ユグ

[>>375それから。
 餞別、と渡されたものを改めてまじまじと見た。
 一枚の栞、が手の中にある。]

……ありがとう、ございます。
絶対に大切にしますね。

[そうやって笑ったら、ゼロはまた気味悪げな顔をするだろうか。
 それでもこれは、僕にとっては架け橋のようなものに思えた。
 心の架け橋、のような。

 きゅっと胸元に抱いて、それからちょうど持っていた本にぱたりと挟む。]
(522) 2022/12/25(Sun) 23:41:23

【人】 XII『吊された男』 ユグ

ゼロ。
いってらっしゃい。

また。

[そんなふうに送り出したら、今度はどんな顔を見せてくれるんだろう?*]
(523) 2022/12/25(Sun) 23:41:32

【人】 X『教皇』 カルクドラ

── 少し先のこと ──

[ 22人だった証持ちも少しずつ減っていき
 洋館が広く感じることにも慣れ始めた頃。

 僕もいつの日か、洋館を離れることになるだろう。
 ただし、完全に関係を断つのでは無く
 仕事、では無いけれど用事で出入りする程度なので
 自室も、元祈祷室の談話室も
 そのまま置いて貰ったままではあるけれど。]
 
(524) 2022/12/25(Sun) 23:47:04

【人】 X『教皇』 カルクドラ

 
[ その時に、もう一度実家の教会へと戻り
 数年ぶりに、家族との再会も果たせているかもしれない。


    僕達は生まれた時から人間で
    人間として生きて行く権利があるのだから。

    その当たり前を実現できるように。
    未来に同じ悲劇が起きないように。


 ──きっと、まだ楽は出来なさそうだ。*]

 
(525) 2022/12/25(Sun) 23:47:18

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ

── そして、 ──

[旅立ちが決まってから、
 ベルの部屋へ行くことも、
 ベルを部屋に呼ぶことも多くなる。

 そうして、そういった時には
 いままでよりも少しだけ心の奥底がそわりとする。

 変化があった箇所も理由も
 全部解っているけれど、
 まあどうしようもないことだ。]
 
(526) 2022/12/25(Sun) 23:48:13

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


[ふとした時に、
 思わず見つめてしまっていたり、
 可愛いなとおもう回数が増えていたり、
 小さく笑い声をもらしてしまったり、

 なんだかいっそ前よりも楽しい。

 隣にいると触れたくなったりもしたけれど、
 そのへんは追々と決めている。

 街への買い出しは一人で行くことが多かったけど、
 一緒に行くことも増えはじめたかもしれない。]
 
(527) 2022/12/25(Sun) 23:48:36

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ

[それはそれとして話し合いは真面目だ。

 ヒナギクに聞いた世界の話や、
 チェレスタに聞いた旅の知識、
 もらったラッパや自分の手品の話、
 フォルスにもらったツテ、
 カルクドラの故郷の話や頼まれごと。
 …礼拝堂に置く予定の不要品の事は黙っておく。(その中に紛れて洒落たティースプーンがある事はカルクドラだけが気付けるだろう。)

 ベルからもやりたいこと>>108が聞けるのなら
 最初は南に向かうことは決まるだろうか。 
 南東にちょうど良さそうな街があるならばそこを提案しただろう。]

 ベルは教え方もうまかったしな。

[手品師は別にゼロの夢ではない。
 路銀稼ぎの手段に使えないかとは思っているが、すむ場所が決まったら肉体労働をするのが良いかとも思っている。
 それこそ、牧畜とか。
 でも羊は北の方かなと小さく笑った。
 持っていく荷に幸運は入っている。]
(528) 2022/12/25(Sun) 23:49:03

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ


[準備が全て終わって、
 旅立つときの見送りには大袈裟なと呆れた顔をするかもしれないが。

 予行練習通りにフォルスがやるようなら
 軽く笑ってスルーして。
 ユグの見送りもあるならば、
 少し苦い顔はするが邪険にはしない。

 ヒナギクにもらった言葉は、
 それこそ太陽のように眩しくて、
 この先の道を照らしてくれるようで。

 出る時に別れの挨拶は口にしない。]

 じゃあ。

[さよなら、も、また、もなく。
 いってきますでもない。
 そんな適当な挨拶ひとつだ。

 …いつのまにか、
 『悪魔』と呼ぶ相手も減っていた。]
 
(529) 2022/12/25(Sun) 23:49:24

【人】 [『 力 』 フォルス


 
  
――ヴェルトの部屋



[ 別に 良かったんだ
 これからもここに居て
 変わらない日々がきっとあって

 これ以上を望めば
 見せかけですら 理想で居られなくなる

 始まらなくていい
 そうすれば終わりも無い

 ――そう、思っているのに。

 その檻は どうして
 どうしようも無く効くんだろう>>450 ]
 
 
(530) 2022/12/25(Sun) 23:49:25

【人】 [『 力 』 フォルス

 
 [ 踏み込んだ見せかけの一歩

  たまたまなのか
  気付かれていたのか
  後者なら――困ったな>>451 ]
 
(531) 2022/12/25(Sun) 23:49:29

【人】 [『 力 』 フォルス

 
[ シンのことが大切だ
 タナトスのことが大切だ
 ヴェルトのことだって大切だ

 でも そこに俺は居なくていいと
 どうしたって思ってしまう。

 なのに 最後の一歩を
 容易く振り払えるはずの手を
 繋ぎ止めるものを振り払えないのは

 ―――…
 振り払いたくないと 心が軋むから ]

 
(532) 2022/12/25(Sun) 23:49:32

【人】 ]]『審判』 チェレスタ

―― ただの歌うたいにはなれない者の見る夢 ――


[チェレスタの部屋には楽器が数多くある。
しかしそのすべては今は音を立てずに眠っている。
ベッド傍のチェストには小さなハーモニカと一匹だけの羊のぬいぐるみ。
それらと寄り添うように置かれている硝子のオルゴール。
ある青年が戻ってくるまでの預かりものであるそれが、>>443
今は静かに音を奏でている。

あとは、筆記具の動いている音だけがある。
便箋に向けてそれなりに綺麗な字を綴っているのは部屋の主であるチェレスタだ。

……手紙を書いている。一座の者へ宛てて。
彼らは、やはり、思った通り、滅びかけた世界を見て回りながら、
悲しみを少しでも忘れ去れるような、楽しい舞台を提供しているらしい。
彼らがまた、洋館の最寄りの街に戻ってきた時、
これを託すべく手を動かしている。
その一部がこれだ]
 
(533) 2022/12/25(Sun) 23:49:33

【人】 [『 力 』 フォルス

 
 [ 何も言えなくて ごめん

  心の中呟いて
  ヴェルトと シンと タナトスと
  ただ、四人だけが居るそこで

  世界が止まらずに 進んでいく ] *
 
(534) 2022/12/25(Sun) 23:49:35

【人】 ]X『悪魔』 ゼロ

 
 良い旅になるだろうな。

[ベルと二人になった後に小さく言う。
 彼女の左手をとった。
 手をさしのべて、待つことはもうしない。

 その薬指にスッとシンプルな指輪をはめる。
 手の甲に口付けた。]

 一生大事にする。

[ここではここまで。
 今日の旅程を頭の中で確認する。

 箱庭の夜はどんなものなのだろう。
 クロたちも夜を迎えているだろうか?

 解らないけれど。

 箱庭ではないこの世界は、
 今日も日が巡っていく。
 夜が待ち遠しく感じた。*]
 
(535) 2022/12/25(Sun) 23:49:53

【人】 ]]『審判』 チェレスタ



『 書き残そうと思います。
  あの日、箱庭の神が現れてからの証持ちの物語を。
  私だけでない、他の証持ちからも少しずつ話を聞いて。

  もちろん完璧な物語とは言えません。
  すでにこの世界を去り、箱庭に行ってしまった者もいます。

  でも、22人が揃って、色んなことと向き合ったからこそ、
  世界が滅びなかったこと。
  そのことをどうしても世界に残しておきたい。

  そうして、できた物語は貴方達に託します。 』

 
(536) 2022/12/25(Sun) 23:50:02

【人】 ]]『審判』 チェレスタ



『 物語を、歌劇、いやちょっと違う、民謡?
  そんな感じにするのはあなた達の方が詳しいと思いますから。
  そうして歌として、私たちの物語を、
  語り継いでくれると、嬉しいです。

  …私やあなた達、今代の証持ちの皆が生きている頃には、
  何も伝わらないかもしれないけれど。
  いつかきっと、大丈夫な時が来るって今は信じられるから。


  いつかの未来で、歌ができたのなら、
  真っ先に私に教えてほしく思います 』


**
 
(537) 2022/12/25(Sun) 23:51:43

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ わたしの中に在った、綺麗なだけではない
 苦くも醜くもあるわたしだけの想い。
 それはわたしだけのものなのだと、大事にすべきだと
 そう諭してくれたひとがいた。

 打ち明けるかどうかは一晩中悩んだ。
 悩んで、悩んで、悩み続けて
 窓の向こう、夜明けの空を眺めたときに思ったんだ。

 わたしは、わたしの──
 やりたいことをしよう、って ]


  …………わたし、
  アリアちゃんには、幸せでいて欲しいんだ
  すこしでも永く、生きて欲しい


[ 言わなきゃ。ちゃんと。
離れなきゃ。

 ずっと隣で見つめてきたつもりでいた青と緑を
 正面から、真っ直ぐに見据えて ]


  わからない、まま
  ただ守られ続けるのは……

        …………もう いや、なの

 
(538) 2022/12/25(Sun) 23:53:05

【人】 Y『恋人』 クリスタベル

 
── またねの挨拶より ──



[ 今日この一日の終わりに、
 その背中を呼び止めることが出来たなら。 ]


  お疲れ様、ナハト。
  
  あのね、疲れてるところ悪いんだけど、
  ちょっと夜更かししない?
  

[ 最初の頃>>0:644に比べて
 一人で上手に焼けるようになったマドレーヌと
 ティーセットを置いたトレイを見せて誘ってみようか。

 話したいことは沢山ある。
 でも、何もない静かな時間も好き。 

 途中で居眠りしてくれてもいいよ?
 そうしたらそっと撫でて子守唄を歌うね。

 なんとかしてこの夜を繋ぎ止めたい、なんて。
 今日は我儘を言ってもいいよね? * ]
  
(539) 2022/12/25(Sun) 23:53:37

【人】 XIV『節制』 シトラ



  見て、きたいと 思う
  自分の目と、足で。

  ……だからね、


[ 一番大切にしてきた親友をそっと抱きしめた。
 何種類もの薬草の混ざった、大好きなにおいがする。

 最後までずっと傍に居てほしい。
 そう願っていたのはわたしシトラだったし
 今でも、その想いは変わらない。

 でも、あなたが誰より大切だから
 あなたは、あなたのしたいことをして欲しいな。

 フォルスさんのお店を手伝うのも、いいと思う。
 あなたの本当の望みを妨げようとするのがわたしなら
 そんなわたしも、わたしは許せないから ]
 
(540) 2022/12/25(Sun) 23:53:45

【人】 XIV『節制』 シトラ



   アリアちゃん

      ──ずっとわたしの傍に
          居てくれて、ありがとう。

 
(541) 2022/12/25(Sun) 23:53:51

【人】 XIV『節制』 シトラ


[ 背中へと回していた腕を緩めて、そっと身を引いた。
 革靴の紐を、ぎゅっと縛り直した。

 フォルスさんから貰ったノートにペン
 ずっと続けてきた日記帳、
 クロさんからもらった白いひつじと
 わたしと世界を繋げ続けてくれた毛糸玉。

 宝物ローティカを詰めた布鞄を
 肩から下げて、わたしだけの足で ]


  だいすきだよ行ってきます


[ シャルレーヌさんがくれた「楽しみにしてる」を>>365
 カルクさんがくれた「頑張ろうね」を>>442
 チェレスタさんから教わった大丈夫>>359
 ユグさんがくれる「いってらっしゃい」を>>471お守りにして

 最初の一歩の勇気をくれたのは、あなた。

 洋館の扉を一歩外へと踏み出したら
 もう、振り返りはしない ]*
 
(542) 2022/12/25(Sun) 23:54:06

【人】 IX『隠者』 アリア


[ 「わかった、そっちに行く」と返して>>299
 ひとつ息を吐いて、ゆるゆると動き出す。

 廊下を渡って食堂のある棟へ。
 客足が落ち着いたといえど近付くだけで漂う
 心弾むようなチョコレートの甘い香り。 ]


  ごめん、待たせたね。

  ちょっと、… 色々、思うところあって


[ 本当のことは、まだ口から出てきてくれなかった。
 封殺することに慣れすぎて、
 それがもう癖になってしまっているらしかった。 ]


  …… でも、いつか話すよ。


[ いつか、話せる時が来るんだろうか。

 彼女の背が大きくなるのはきっと
 私が想像するよりずっと早いから、
 どうしても躊躇ってしまうこの思いは
 本当は全部、私自身の問題にすぎなくて。 ]
 
(543) 2022/12/25(Sun) 23:55:17

【人】 IX『隠者』 アリア




  この感じだと――
  チョコレート屋さんは盛況だったのかな

  お話はできた?


[ 随分と中身が減った様子の大鍋をちらと見遣る
 椅子に座って一息つけば、手ずから作ってくれた
 ホットチョコレートが目の前に出されるかな。

 かつて薬草園で同じ言葉を掛けた時は、
 そこにクロがいたけれど――
 今はその口から語られる、
 ホットチョコレートを訪った人々との話を

 彼女の得たたくさんの、
 掛け替えのないやりとりの一端を聞いて ]
 
(544) 2022/12/25(Sun) 23:55:27

【人】 IX『隠者』 アリア




  …… シトラはすごいな


  たくさん悩んで、考えて、

  …… ちゃんと前に進んでる


[ 少し、所在なく笑みを浮かべた。 ]
 
(545) 2022/12/25(Sun) 23:55:38

【人】 IX『隠者』 アリア



  …… どう説明すればいいかな
  うまく言葉にならないんだけど

  私はあまり、
  自分を出来た人間だとは思ってないんだよね。

  本当は、シトラにそこまで思ってもらえるほど
  あそこまで言ってもらえるほど、
  私は大した人間ではないと思っていて、

  もちろん本当に嬉しくて、
  嬉しいんだけど、本当は、

  シトラがそう言ってくれることに、ずっと頼ってた。

 
(546) 2022/12/25(Sun) 23:55:50

【人】 IX『隠者』 アリア



  …… きっと、これから世界は変わっていく


  私達もさ、違う人間だから

  その中で、一番良いと思う道が、
  重ならなくなる瞬間が訪れるかもしれない。


  いつか言えるようになりたいけど、
  私は弱くて、自分自身に向き合えなくて
  言えないことばかりで、本当に申し訳なくて、
  身勝手だなって自分でも思ってて

  だけど、

  シトラには幸せでいてほしい。
  少しでも永く、生きてほしい。

  …… そう思う気持ちは、本物なんだ

  どうか、それだけは信じていてほしい。

 
(547) 2022/12/25(Sun) 23:56:05

【人】 IX『隠者』 アリア



  私にとって一番大切な友達は、
  後にも先にも、シトラしかいない。

 
(548) 2022/12/25(Sun) 23:56:17

【人】 IX『隠者』 アリア



           大好きだよ。 *

 
(549) 2022/12/25(Sun) 23:56:45

【人】 XI『正義』 マドカ

 

     わっ……!?


[神様の返事を待っていたら、
 真横からの衝撃。>>354
 反射的に受け止めて、そのまま二人で転がる。
 
 泣きじゃくる君の体を抱きしめて、
 僕は目を瞬いた。

 どうしてここに?って、
 聞く前だったか、後だったか。

 君はきっと世界を選ぶ……って、
 漠然と思っていたものだから、
 尋ねるのは少し怖かった。

 けれど、君が、僕もここに居ることにした……って。
 そう言うものだから。]
(550) 2022/12/25(Sun) 23:57:31

【人】 XI『正義』 マドカ

 


     ……ッ!


[君を抱きしめた腕に、更に力が籠ってしまう。

 僕はどうしても、『平等』を棄てられなかった。
 だから僕は、年下の子供たちには、
 極力分け隔てなく接してきたつもりだった。
 裾を引かれれば文字を教えたし、
 強請られればパンケーキを焼いた。

 けれど……本当は。きっと。

 “ 君 ”
クロ
が誰よりも特別で、大切だった。]
(551) 2022/12/25(Sun) 23:57:42

【人】 XI『正義』 マドカ

 

    クロ……クロ。
    僕も、君に、逢いたかった……!


[迎えに行ったあの日、君は僕の腕の中で泣いた。

 あの日から?いいや、多分もっと前から。

 君が、きっと君こそが、
 僕にとってのたからもの
ひつじ
だった。

 魂の記憶が消えてしまっても、きっと………]


    そうだね、クロ。
    三人一緒に眠ろうか。


[君はきっと暖かい。
 僕も神様も、君の存在にきっと救われるだろう。

 僕は幸せな夢を見る……]
(552) 2022/12/25(Sun) 23:57:56

【人】 XI『正義』 マドカ

 
――――ある日、箱庭に神様が在りました。

    神様は寂しがり屋でした。

    神様の傍には、二人の子どもが在りました。

    二人の持つ『証』の意味は、

    今はまだわかりません。


    物語は、これから始まるのです——————**

 
(553) 2022/12/25(Sun) 23:58:18
 
〜 * 〜 * 〜 * 〜 * 〜 * 〜 * 〜 * 〜 * 〜


 神は『力』に大いなる右手をお与えになりました
 一つ拳を振るえば、大地には大きな穴があきました
 あまねく艱難を穿つ贈り物です

 『力』は贈り物を大切にしまうことにしました
 傍らの温もりを慈しむ手のひらへ
 刀を握る拳へと変えました

 愛する『女帝』をあらゆる困難から守るため
 刀を振るう仲間と研鑽にはげみます

 刀は大地に穴をあけることはできません
 開いた拳は、何をも穿つことはできません

 『力』は不自由を愛しみました
 『力』は不完全を愛しみました

 『力』は神から贈られた完璧を愛しみ
 『女帝』との安寧を愛しみ
 『正義』と最期を共にしました

 『力』は とうとう狂うことはありませんでした *


〜 * 〜 * 〜 * 〜 * 〜 * 〜 * 〜 * 〜 * 〜
 

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

―― *** ――


[――時は過ぎて。

 世界崩壊の後は、まだ痛々しく各地に残っている。

 『神』は新しい箱庭に去ったが、
 残された『証持ち』を政府は未だ保護している。

 世界が壊れかけたのは『証持ち』のせいだと、
 暴動が起きかけたこともあった。

 だが、同じとして。
 『証持ち』のお陰で助かったのだという者たちも顕れた。
 意見は二つに分かれ、
 まだ『証持ち』を災いと恐れる者たちと、
 救済者だと新たに『証持ち』を奉ろうとする者も居る。]
(554) 2022/12/25(Sun) 23:58:27

【人】 XVU『星』 エト


 ………?

[『塔』の君が急に噎せました。
それに、顔も逸らされました。>>300
調子が悪い……訳ではないでしょう。

実際に調子の悪い人がこの様になる事もあるでしょう
ですが、彼はそうではないとほぼ確信していました。

その振る舞いに、見覚えがある気がして。]
(555) 2022/12/25(Sun) 23:58:49

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[『証持ち』たちはそれぞれの道を征く。

 時に連絡を取り合うものの居ただろう。
 永遠に、会うことが出来ないものも。

 変わらず洋館で暮らすものも、店を起こすもの。
 それぞれ、それぞれ。

 大小あれど、あの日に何かが変わり、
 何らかの変化があったことは、それぞれの胸の内に。]
(556) 2022/12/25(Sun) 23:58:57

『塔』は、僕が深刻な時に笑い出す
こっちは至極真面目だというのに
何がそんなに可笑しいのか、涙が滲むくらい笑う
笑うなよ!と大人気なく拗ねて怒っても
何も反省してなさげの「ごめん」が飛んでくるから
カッとなって掴みかかるのだけど
取っ組み合いなんて慣れてもいないから
よろけても体勢を立て直せないし
よろけられても踏ん張れずに一緒に転げて終わり

なぜ笑うのか、理由を聞いたりはしなかったが
『塔』のそれは少し腹が立ちつつ、それが良かった
器用ではなく、おそらくお堅く見える僕に
そうして遠慮なく振る舞ってくるのが君だけで
だから、僕にとって唯一の親友になった
 

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[――とある街。

 崩れた瓦礫がまだ残る街路の端、
 開けた公園の中央に、広場があった。

 広場には人が集まり始め、
 広場の後ろには大きな中継機が設置されている。


 目を閉じて、気持ちを落ち着かせるように。
 深呼吸を一つ、胸を上下させる。

 掌に収まる集音機を握りしめて、
 顔を上げて、足を踏み出せば。

 そこは、観客で溢れた会場ステージの上。]
(557) 2022/12/25(Sun) 23:59:13

本当はあの時、君の願いを飲まずに
どんな事でも力になるから抵抗してくれと言いたかった
僕の為に生きてくれと言いたかった

だけど、死を受け入れた君に縋って
自分本位で押し付けて
生きて失望されるのも怖くて
君が逝く最期まで、それは言えなかったんだ
 

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク



 『みんな〜〜っ!!

  今日はヒナギクスーパーステージに
  集まってくれてありがとうっ!!

  街はまだまだ復興で大変だけれど、
  これから一緒に世界の疵を直していこうねっ!

  今日は、私が……っ、……』
(558) 2022/12/25(Sun) 23:59:34


ただ、それは
"僕"がそうだったという話だ
 
 

【人】 XIII『死神』 タナトス




 始まりと終わりのものがたりに 祝福を**
(559) 2022/12/25(Sun) 23:59:42

【人】 XIX『太陽』 ヒナギク

[ステージの上で集音器で話していれば、
 不意に何かが飛んできた。
 
 咄嗟に顔を逸らしたけれど、
 ガツンッ、と眦に当たった硬いものが骨に響いて。
 ぬるりとしたものが頬を伝った。]



  『証持ちが何を言っている……!』

  『お前らのせいでこうなったのに……!』



[切れた傷を空いた片手で覆って、
 頬を伝ったものを、手の甲で拭う。

 掌が赤く染まる。

 慌てて駆けつけた政府の人たちが、
 怒鳴りつけた人間を押さえつける。

 世界に疵が出来てから、
 こういうことは一度や二度じゃない。]
(560) 2022/12/25(Sun) 23:59:48

【人】 XVU『星』 エト


[エトの言葉が届いてくれたのか
或いは『太陽』の子から想い等が伝わったのか>>281
『塔』の君は、願いを語ってくれました。>>303>>304

辛い目、が何を指すのか
エトは世界の事を伝え聞いた範囲でしか知りませんが
今回の件から想像出来る事は…あります。>>403
『塔』の君も、近しい想定が浮かんだのかもしれません。

二人が親しい仲であるのは分かります
でも、何を経てその仲に至ったかは分かりません
ですが、その関係の力添えが出来ればと思いました。
羨望のような感情も何故か感じましたが
それ以上に、『太陽』の子への感謝の心がありました。
なのでエトも、彼の願いの助けになりたいのです。]
 
(561) 2022/12/25(Sun) 23:59:52