人狼物語 三日月国


58 【R18】しんこんりょこう

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


プロローグ

【人】 ダミー フォウ



 あー花粉しんど……
 北海道にでも逃げたいなぁ……

 
(0) 2021/02/14(Sun) 21:08:31
村の設定が変更されました。

到着:愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人

─ 前回までのあらすじ ─

[師を訪ねる為に北海道へと進路を示せば、
ホウスケがうきうきと尋ねて来た]


  しんこん、りょこう……

  ………あぁ、そうだな。そうしよう。
  だが俺は無一文だ。
  費用はホウスケ持ちだぞ。

  ………後で、ちゃんと半分返す。


[きょとんとした後で、いつもの強かな笑みを浮かべた。
そしてその後でぼそぼそと付け足した。

新婚旅行とは予想外も予想外だったが
……嬉しい。
けれど一円も持ってないものだから、働き口を見付けるまではホウスケの財布や貯金を頼る事になる。
旅費の足しくらいにはなるだろうかと、その日から短期のバイトを探そうと決意した]
(1) 2021/02/14(Sun) 22:03:53

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人

[バイトが決まったのは展開が早い事に、翌日だった。

情報誌と睨めっこらっこより、街で直接求人を募集しているところがないかと、賑わう都会へ赴いた。街を歩いていたら、きれいなお姉さんに声を掛けられた。
「おっ、きれいなお兄さん?いや、お姉さんだね?」とじろじろ眺めてきてからの……

どうやらスカウトだった。
そこの喫茶店で話そうと言われたのでついて行って、仕事の内容や給料について聞かされた。
それなら自分もできるかもしれない、と、ホウスケに相談もせずほいほい決めてしまった。

お姉さんが誘ってきたのは、
男装カフェというものだった]
(2) 2021/02/14(Sun) 22:04:19

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人

[こんなところでも゙ルトリズの名を広げる事を欠かさない。
お店での名前はルトリスにして、
由来を聞かれずとも「かわいいラッコがいてね」とか語り出した。
ラッコの話はみんなあまり興味なさそうだったが(俺がそれに若干不機嫌になったのをお客さんはあまり気にしなかった)、「ほんとにお姉さん?」「声が斎賀みつきみたーい!」「宝塚の男役のトップさんにいそう!」と、瑠璃人のウケはよかった。
お店が用意してくれた服がいわゆる宝塚系だったから少し懐かしい気持ちになりながら、]


  ありがとう、みんな可愛いね。


[なんて、亀のおばちゃんがきゃーきゃー言っていたセリフなんかを繰り出しつつ、きゃーきゃー言う女の子たちの相手をした。

同性だとわかっているからこその気軽さで色々プライベートな事も聞いてこられたりしたが、基本的に女の子たちは話を聞いてほしがったし、ここはお触り厳禁らしく、何も害のない仕事ですぐに気に入った。
俺の本来の姿を見たらもっときゃーきゃー言うだろうな、とうずうずしていたら店長にしゃきっとしなさいとか怒られた]
(3) 2021/02/14(Sun) 22:05:14

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人

[ホウスケに仕事を聞かれたら正直に答え、「男も来ていいらしいぞ」と店に来る事を歓迎したりしただろう。
新入りなので恋人がいるとお客さんのウケが悪くなるかもしれないという事で、ホウスケとの関係は隠す事になるけれど。

秘密の関係も悪くないな、と、家に帰ってから揃いのマグカップに入れたココアを隣で啜ったかもしれない]
(4) 2021/02/14(Sun) 22:05:51

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人

[ホウスケと結ばれて多少女性らしくなったところで、また男性に寄る様な仕事に就いたが、
客は若い女性も多く、ファッションといい、女性の間の流行ものといい、色んな話を聞けて勉強になった。
あっという間に仲良くなった子たちはどうやら常連で、
今年のバレンタインの話に花を咲かせた。

そうか、チョコ……
去年はラッコとしてハート型の氷を虎乃から貰ったんだったか。
去年はホウスケと出会っていたんだったかどうだったか。
どちらにせよチョコを贈る様な間柄ではなかった。

今年は贈ろう。
旦那様というのもあるし(テレテレ)、動物園を出てから世話になりっぱなしだし……甘い物で気持ちを安らげて明日からも元気に過ごしてほしい。
カカオの配分の多いあそこのチョコがいいかな、
それとも見た目も美しい向こうの……

とか考えていたら、
ものすごいものを作るらしいお客さんの話が耳に入る]


  え?胸のかたちのチョコを作る??


[どうやら手作りするらしいが、
なんと自分の乳房で型を取ったチョコを贈るらしい。
なんでも彼氏が彼女の胸が大好きらしい]
(5) 2021/02/14(Sun) 22:06:40

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人



  ………そういうのもありなのか……
  なるほど、相手の男が好きなもの………


[随分人間の、特に娯楽には詳しくなっていると思うが、未だに驚かされる。人間はすごい事をする。
しかし面白いとも思う]
(6) 2021/02/14(Sun) 22:07:07

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人

[よし、ホウスケにもホウスケの好きな俺をプレゼントしてやろう、と思った]
(7) 2021/02/14(Sun) 22:07:31

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人

[そうして買ってきたシリコン?レジン?粘土?とかいうのをホウスケが仕事で不在の時に部屋に広げた。
これに俺が寝っ転がって型を取って、それにチョコを流し込めば理論上はラッコのルトリスの等身大のチョコができる筈だ。

世にもかわいいラッコの俺のチョコなんてホウスケはきっと羽を撒き散らしながら喜んでくれるだろう、とにこにこしながら準備を進めた。
作り方は職場の女性客に聞いたから大丈夫だと自信満々で進めていたが……

いざ型を取るという時になって問題が発生した。

これ、俺の毛、抜けないか?

大切な大切な毛が土台に引っ張られて抜ける……いや、毛とホウスケの笑顔とどちらが大事なんだ、早くしないと固まってしまうだろ、と、意を決して寝転んだ。

あ、むりだ。
抜けないかもしれないけど毛が傷むこれ。
直径数cmのハゲすら皮下脂肪のないラッコには致命的なんである。
今は海で生きていないけど、本能に突き動かされて起き上がって土台から逃げ出した]
(8) 2021/02/14(Sun) 22:08:35

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人



  ………………


[人間の姿になって、がっくりうなだれた。
週払いで受け取っていた賃金は材料費に消えていた。
溶かして使う用のチョコをホウスケに渡す気にはどうしたってならない……]
(9) 2021/02/14(Sun) 22:09:21

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人

[─────結局。

バレンタイン当日にホウスケにお金を借りた。
めちゃくちゃ気まずそうな顔で「後で返す……」と頭を下げてお金を恵んでもらって、女の子たちで溢れかえるチョコ売り場へ向かった。
海を泳ぐ様にスマートに人との接触を避けて颯爽と歩いていたが、どれがホウスケに相応しいかと迷いに迷ったせいで帰る頃には少し疲れた。

無事渡すチョコが決まったあとは
家でソワソワとホウスケの帰りを待った]
(10) 2021/02/14(Sun) 22:10:20

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人



  おかえり。


[ホウスケが玄関扉をくぐればそう笑って出迎えて、ホウスケが部屋に入って来る前にわざわざ靴を履いて近付いた。
右手をホウスケの横につく、いわゆる壁ドンをお見舞いしながら、耳元に唇を寄せた]


  バレンタインのチョコだ。
  ………今日もお疲れ様。


[吐息で耳元をくすぐりながら、ホウスケの胸に硬いチョコの包みをぐに、と押し付けた。

勤務先は、お触りなしなせいで壁ドンとか「何か囁いて♡」って要求は割とあって、そんな事をしている内に覚えたサービスみたいなものをホウスケに仕掛けた。
動物園のラッコをしている時にサービスは慣れたものになったが、人の姿では少し難しい。だから少し形式的というか、笑っていいところな雰囲気も滲んだが、女の子たちにするよりも俺は少し照れくさそうな顔で、耳へも触れるほど距離が近かった。**]
(11) 2021/02/14(Sun) 22:13:03
到着:やる気のないふくろう ホウスケ

(a0) 2021/02/14(Sun) 22:42:55

(a1) 2021/02/15(Mon) 1:34:21

(a2) 2021/02/15(Mon) 1:40:49

村の設定が変更されました。

【人】 やる気のないふくろう ホウスケ

[瑠璃人は新婚旅行の費用のことを気にしているみたいだ。]


 そもそも今まで出してもらいっぱなしだったんだから
 気にしなくていいのに。
 おちごのチケットとか……


[それはともかく、新婚旅行だ。
 飛行機や宿を取りに行こう、
 職場への報告は事後報告でいいや〜と
 ウキウキと旅行代理店に向かうと、 

「北海道? ちょっと急すぎますね。
 この時期は毎年雪祭りがあるのでどこも満員です。
 雪祭り後にしないと無理ですよ」

 ……と、にべも無く断られた。 

 結局、結婚休暇は入籍から一か月以内という職場の都合と
 雪祭りが終わってからなら空いているという宿の都合とで
 二月の後半まで新婚旅行は延期になった。

 瑠璃人はとても楽しそうにラッコ仕事をしていたので
 早く話をつけてあげたいところではあったのだけど
 こればっかりは仕方がない。あーあ。
 もしも突如として人類を未知のウイルスが襲い
 感染拡大防止のために雪祭りが中止になってたら
 いっそ飛行機も宿も取りやすかったんだろうにな……]
(12) 2021/02/15(Mon) 21:56:13

【人】 やる気のないふくろう ホウスケ

[瑠璃人は次の日にはバイトを見つけてきたらしい。>>2
 仕事が早い。]


 だけどスカウトって大丈夫……?
 いかがわしいキャバクラとかお嬢とかにされない……?


[と心配してたけど、男装カフェらしい。良かった。
 いかがわしいのはおれの頭でしたね。]
(13) 2021/02/15(Mon) 21:56:53

【人】 やる気のないふくろう ホウスケ

[昼間は仕事があるし、残念ながらしばらくの間は
 瑠璃人が働いているところは見れなかったけど
 休みが来たらソワソワとそのカフェに行ってみた。
 ぶっちゃけ今までは仕事=ラッコ業で
 化けてるときはルトリス(ラッコ)の話ばかりだった瑠璃人が
 どうやって接客業しているのか気になる。

 だけど、瑠璃人は人間のメス達にキャーキャー言われてて
 どこか遠い存在になってしまった気がして、
 ちょっと拗ねていた。

 そりゃ、瑠璃人が老若男女問わずモテるのは知ってたけど。
 前も遊んでるときにメスに声かけられたこともあったけど。
 その時隣にいたのはおれだったし、
 瑠璃人は「この子と二人でいたいんでね」
 って断ってくれてたし……
 いや仕事だってのは重々承知していますが。

 おまけに、結婚していることは
 お店の方針的に隠すようになったみたいで
 親し気に話しかけることもできない。]
(14) 2021/02/15(Mon) 21:58:29

【人】 やる気のないふくろう ホウスケ

[取り巻きに囲まれた瑠璃人を
 ちょっと離れたところから頬杖をついて眺めてたけど
 時々、瑠璃人がこっちの方に目配せをしては
 ふっと口元をほころばせるから
 単純なおれはそれだけでも機嫌を直してしまった。

 ……まぁ、彼女はおれの奥さんなんだぞ、と
 心の中で勝ち誇るのも悪くない。

 ちなみにおれの後ろのテーブルからも
「ルトリス様からレスもらった♡」って声が聞こえてきた、
 ふふんそれは勘違いだ、あれはおれへのれすだし。]
(15) 2021/02/15(Mon) 21:59:19

【人】 やる気のないふくろう ホウスケ

 

 ……………。


[……だけど、早く探そう。
 瑠璃人がラッコ姿で働ける場所を。

 スウェット姿でくつろぐ瑠璃人>>4と向かい合って、
 ほっぺたをふうふう膨らませて
 マグカップの中身を冷ましながら
 そんなことを考えた。]*
(16) 2021/02/15(Mon) 22:00:13

【人】 やる気のないふくろう ホウスケ

[ある日、瑠璃人がとても申し訳なさそうな顔をして
 お金を貸してほしいと言ってきた。>>10


 え? あぁ、良いよ……
 ……というか、先に渡しておくべきだったね……
 気づかなくてごめん。


[必要な時に必要な分だけ渡す、だと
 お金を使おうとするたびプレゼンが必要になる、
 それは嫌すぎるし。
 扶養者にお金の使い道をいちいち報告させるのは
 家庭内暴力に当たるってコンプラ研修で受けてたのに……
 思い当たりませんでした。しょぼしょぼ。

 何か買いたいものがあったのかもしれない、
 女性のことはよくわからないけど、
 ちょっといいシャンプーとか……
 なんか今日の瑠璃人珍しく髪の毛バリバリだし。>>8
 珍しいというか初めて見た……
 おれ、そんなに我慢を強いてたのかな……

「これは瑠璃人のお金だから」と返す必要はないことを伝え
 気持ち多めにまとまったお金を渡しておいて、
 猛省しながら職場に向かった。]
(17) 2021/02/15(Mon) 23:31:53

【人】 やる気のないふくろう ホウスケ

[さて、飛行機も取って、宿も取って、休暇申請もしたから
 あとは地獄のような修羅場期間だ。

 自分が居れば、
 こっくりこっくりしながら
 ほーほー言ってるだけでよかったけど
 いない間の対応を引き継がなくちゃいけない。
 主に館長のあしらい方を。

 仕事仲間に、館長トークが始まったら
 どうすればいいのかと問われ
 目を閉じて突っ立っていればいいと言ったけど
 それは他の人にはできないと断られた。

 というわけでゲロを大量に採取&生産に勤しんだ。
 そして仕事仲間にそっと渡しておいた、
 いざとなったらこれを館長に投げつけて逃げろと。
 もう二度とあんな仕事はごめんだ。思い出したくもない。]
(18) 2021/02/15(Mon) 23:33:21

【人】 やる気のないふくろう ホウスケ



 ……ただいまー……
 あー……疲れた……


[おっさんみたいなことを言いながら玄関を開けると
 瑠璃人が「おかえり」とニコニコ近寄ってきた。
 それだけでも、家を借りてよかったと思う。 

 靴を脱いで上がろうとしたけれど
 それよりも早く瑠璃人が靴を履いてきたから
 今から出かけるのかな? と一歩横にずれようとしたら
「──!?」瑠璃人は覆いかぶさるように
 おれの頭の横に手をついた。
「…………」オアーって顔をして
 焦点がぼやけるほど近い瑠璃人を凝視する。
 ふくろう姿だったら羽を撒き散らしてたと思う。

 これはあれか。バイト先でメス達が騒いでいた
 いわゆる
ドカベン
カベドンとか言う……

 ……瑠璃人、仕事を覚えるの早いね。]
(19) 2021/02/15(Mon) 23:34:48

【人】 脳内お花畑ふくろう ホウスケ

[瑠璃人の綺麗な顔が耳元に寄せられて
 柔らかい髪に首をくすぐられた。
 さらに、敏感な耳元で囁かれたものだから、
「──ん、」こそばゆさに思わず肩がすくむ。
 ぽす、と軽い音を立てて胸に何かが当てられた。

 ……バレンタイン、最高です。ありがとう……

 え、もしかしてわざわざこれのために
 金貸してって頼んできたのかな……
 気まずい思いをしてまで……

 ドキドキもしていたけどちょっと和んでしまった。
 瑠璃人も、なんだか照れくさそうだ。] 
(20) 2021/02/15(Mon) 23:38:53

【人】 脳内お花畑ふくろう ホウスケ



 ……ありがとう、瑠璃人。
 一緒に食べよう?


[ふわっふわの髪の毛に手を伸ばして撫でる。
 包みを押し付ける手の甲にもおれの手を重ねて
 すり、と撫であげながら、そう、囁き返した。

 髪を撫でながら、瑠璃人の頭を引き寄せる。
 おれの肩に瑠璃人の顎が乗ったら
 栗色の髪に鼻を寄せて、すぅ、と息を吸い込んだ。
 あー……疲れた体に沁みる……

 陶器みたいに滑らかな頬に口づければ
 ちゅ、と軽い音が鳴った。]
(21) 2021/02/15(Mon) 23:39:11

【人】 脳内お花畑ふくろう ホウスケ



 ……そういえば


[居間に上がって、ソファでくつろぎながら
 瑠璃人からのプレゼントの包みを解いた時。
 ふと思い立って聞いてみた。]


 ……さっきのカベドンとか囁くやつの他にも、
 何かサービスするの?
 例えば……食べさせて、とか……


[どこか期待した目で瑠璃人を見上げながら
 じり、とにじりよった。

 客と違って、おれはお触り禁止じゃないし。
 もう瑠璃人なら全身どこでも
 触っていただいて構いませんし。]
(22) 2021/02/15(Mon) 23:40:18

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人



  ラッコとかふくろうの出てたあれって
  らくごって言うんだぞ。


[間違っていたのは俺なのにめちゃくちゃ堂々と訂正を入れながら、ホウスケの優しい気持ち>>12には甘えなかった。
いいや絶対返すと言い張る事はなかったけれど、
絶対返すと心に決めた。
俺の類まれなるかわいさで稼いだお金(チケット)でホウスケに今まで色々美味しい思いもさせていたかもしれないけれど、全部俺が行きたいところに誘っていた訳だし……付き合ってもらっていたという感覚が強い。
思い返す今、特にそう思う。
今回だって北海道へは俺の用事じゃないか……
まぁそれはいいとしても……
一生に一度の新婚旅行なら、
ふたりで出し合いたい、と思う。

すぐさま旅行の手配をしようとするホウスケにまた「早いな!」と言ってしまって、旅行代理店からも難しいと言われれば、]


  何をそんなに急くんだ、
  俺は逃げたりしないのに。


[ホウスケが俺の事を思って行動してくれたとまではわからないまま、ふっと笑って、「おばちゃんも急に行っても働き先の情報何も出て来ないかもしれないぞ」とも付け足した。
のこのこ一緒に代理店まで行っておいてなんだけど]
(23) 2021/02/16(Tue) 12:38:09

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人

[翌日、
早速仕事を決めて帰ればホウスケがおかしな事を言う。>>13
俺がそんなナリに見えるのかと笑い飛ばして、どちらかと言うとホストかな?心配なら見に来ればいい、とも言ったかもしれない。

そうして本当に来てくれた彼に喜んだ反面、ラッコのルトリスっていうのがかわいいんだ見に来い!と言った時はこんなに早く見に来てくれなかったじゃないかとも思った。
ラッコの水槽は
いつも混んでいたというのもあるかもしれないけれど]
(24) 2021/02/16(Tue) 12:38:14

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人

[ホウスケのやきもち焼きをよくわかってないものだからこんな仕事を選んで、彼の前でも平然と女の子にサービスをしていた。
隙あらばラッコの話を捻じ込みたい俺よりもマシンガントークの女の子たちの方が上手で、聞き手に回る事も多かった。
瑠璃人が褒められるのを都合よくラッコのルトリスが褒められていると変換してにっこり笑ったり、ちょっと近付いて「かわいいね」って言って菓子をおまけすれば女の子たちは上機嫌だった。

呼んでおいてホウスケに構わなかったのは、仕事だから。
ちゃんと働いているところを見せて安心してもらおうと思った。
けれどふとした時にホウスケに向ける視線や笑み>>15が穏やかで特別なものだったから、敏い店長には仕事終わりに「彼氏?」と尋ねられるのだが、この時の俺はまだ知らない。

サービスの菓子を届けにホウスケのテーブルに近寄った際、入り口のベルが新たな客の訪れを店内に知らせる。
ベルの音と迎える店員の声に紛れて、ホウスケに小声で告げる]


  駅前の本屋で待っててくれ。


[もうすぐ上がりだから、とこれまたこっそり微笑んだ]
(25) 2021/02/16(Tue) 12:38:29

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人

[定時、仕事着からホウスケが買ってくれた服に着替える。ギャザーの寄った藍色のカットソーと黒のサテンパンツ、髪も下ろした姿でホウスケと合流してから、]


  ホウスケ、羽をくれないか?
  以前君が言っていた様に、
  ペンにしてみようと思うんだが。


[いやこの場で抜け毛しろという話ではない。
ホウスケペンで使うインクを買いに行きたい、と
少し歩いたところにある文房具屋へ誘った。

旅行の予定がある程度決まったから、亀のおばちゃんへ「いきます」と手紙を書こうと考えていたのだ。

辿り着いたのはインクの他にも色々揃っている店の様で、あっちこっち眺めて、手に取って、店員から話を聞いて、またちょろちょろと眺めて回って……

美しい貝殻模様のレターセットと、
瑠璃の名のインクを購入した。
他にも惹かれた色はいくつかあって悩んだけれど、ホウスケがこのインクを瑠璃人の名前だとか、海の色だからやっぱり瑠璃人の色だとか何とか言ったもんだから……]
(26) 2021/02/16(Tue) 12:40:15

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人

[以前の持ち物は、ホウスケが取り戻してくれた髪のリボン以外ほとんど全て無くした。
亀のおばちゃんの住所は短かったおかげで何となく覚えていた。
届きます様に。
手紙を書くのは久し振りだった。
彼女は電話を持っていなかったし、こまめに連絡を寄越せとも言われなかったので、連絡を取るのも一年振りくらいか。

ホウスケから手に入れた羽の先を加工して、ペンをこしらえた。
彼の髪色はふわっとした繊細な羽になるととても甘い色に映った。見惚れる様に眺めていたら、
また彼は居心地が悪そうにしただろうか。

筆記具としては酷く儚いものに感じられたので、後日、木製のトレイを買ってきてそこに置く事にした]
(27) 2021/02/16(Tue) 12:43:25

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人

[青と言い切るには勿体ない色で、
彼女に教え込まれた整った字をひとつずつ並べていく。

「ルトリスが今展示されていないというのは耳に入っているだろう。その話をしに行きたい。俺が他に入れる水族館などあればその情報も欲しい。それから、結婚したから、相手を連れて行く。」

そんな内容をしたためて送れば、すぐに「いつでもいらっしゃい。水族館は探してみるわ」と返事が来た。
俺よりも美しく個性的な文字で綴られた文面を見て、彼女の声が思い出される。若作りの外見に落ち着いたトーンの声が妙にハマっているのだが、テレビを見てはきゃあきゃあ言っていた黄色い声の思い出が押し寄せる。

最後には、
「どんな女の子か楽しみだわ」
とか書いてあったけど、真面目に言ってるのか冗談なのかわからない……訂正の返事は書かないでおいたし、ホウスケには「歓迎するって」とだけ伝えておいた。

飛行機ってすごいんだぞ、
ホウスケは飛行機乗った事あるか?
なんて、
空の生き物である彼に間抜けな質問を投げたりしながら、北海道へ発つ準備を進めただろう。**]
(28) 2021/02/16(Tue) 12:44:04

【人】 ふくろう ホウスケ

[バレンタインの翌日。
 お返し……というわけじゃないけれど
 おれからも瑠璃人に渡すものがあった。]


 ……はい。これ、使って


[それは分厚い革製のグローブだ。
 防寒具じゃなくて、手を保護するためのもの。

 時々、ふくろう姿で瑠璃人の手に乗ることがある。
 それはそれで楽しいのだけれど、鋭すぎる爪がネックだ。
 下手すると瑠璃人を傷つけかねない。
 厚手のタオルで瑠璃人の手をガードしていたけれど
 それでも布地を突き抜けてしまわないかひやひやする。
 というわけで、鷹匠が使う手袋、通称「エガケ」を作った。]
(29) 2021/02/16(Tue) 22:19:53

【人】 ふくろう ホウスケ



 これつけてれば、おれが瑠璃人に乗っても
 爪とか刺さらないから……


[ファッションよりも機能性重視なので
 年若い女性がつけるには見た目がゴツいけれど
 これはこれでロマンがあって格好いいと思う。

 瑠璃人の手にフィットするよう、綺麗な肌に傷がつかないよう
 一針一針願いを込めて縫った。

 ……それに、瑠璃人が夜道を歩く時は
 変なのに声かけられないよう一緒にいるけど……
 おれの人間の姿はやたらと舐められやすくて
 あまり牽制できてる気がしない。
 いざという時撃退できるのは
 くちばしと爪を使える本来の姿だ。]
(30) 2021/02/16(Tue) 22:20:24

【人】 ふくろう ホウスケ



[……くちばしと爪、と言えば……]

  
(31) 2021/02/16(Tue) 22:20:43

【人】 ふくろう ホウスケ

[おれはふくろうの格好で鏡の前に立ち
 じっと自分と見つめ合っていた。

 ……やっぱり。伸びてきてる。
 狩りをしながら夜を過ごしていた時は
 使っている分、そんなことなかったのだけど。

 ここのところ残業やら引っ越し準備やらで
 人間の姿でいることが多かったから
 髪の毛のように伸びてしまったのだろう。

 瑠璃人の育ての親に挨拶に行くのに
 伸びっぱなしは良くない気がする。

 仕方ない……整えるか、身だしなみを……]
(32) 2021/02/16(Tue) 22:21:20

【人】 ふくろう ホウスケ



 ……瑠璃人に頼みたいことがあるんだけど……


[おれは頭巾のようにタオルを被ると
 若干顔をこわばらせながら、しゅるしゅると縮んだ。]
(33) 2021/02/16(Tue) 22:21:40

【人】 ふくろう ホウスケ

[ころん、とおくるみに包まれたふくろう姿で
 だるまみたいに瑠璃人の膝の上に転がる。

 ぎゅっと目をつぶって、
 真っ黒な爪をタオルの隙間からにょきーと出すと]


 くちばしと爪、切って……
 あっでも優しくしてね……おれ、初めてだから……


[ふくろうは飼育下ではくちばしと爪が伸びて大変危険です。
 放っておくと怪我につながるし
 くちばしに至っては口が閉じられなくなったり
 ご飯食べられなくなったりするので
 専用のはさみで定期的に切ってね。]*
(34) 2021/02/16(Tue) 22:22:25
ふくろう ホウスケは、メモを貼った。
(a3) 2021/02/16(Tue) 22:26:49

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人

― バレンタインデー ―

[ホウスケから借りたお金を握りしめた。
ごめんと謝られたけれど>>17、ふるりと首だけ振った。
いや、自分が欲しい物をちょっと買うくらいのお金はあるんだ。
現に先日インクやらも買いましたし。
無駄なものを買ったからお金がないんです。
早々にゴミに出した型だとか、お店で配る事になったorクローゼットの奥に仕舞い込んだ板チョコを買ったせいでお金がないんです。
説明するとこの後の予定が台無しだから何も言えないのが余計にもどかしい。

返さなくていいと暗に言われて、
せめて物分かりの良いラッコでいようと思った。
こくんと頷いて、ありがとうと少し眉を下げて笑った。

せめて最高のチョコレートを探し出し選び抜こうと奮起して、
納得いくものが見付かれば気分も上がった。

ホウスケが帰宅する頃にはすっかりいつもの自分になって、
お疲れの彼の逃げ場を奪いすらしながら
調子良く壁ドンをお見舞いした。>>19

面食らった様な顔に気を良くしたが、
次の反応も見たくて頭ごと視線を移動させた]
(35) 2021/02/17(Wed) 15:33:57

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人

[彼の頭の横に手をついたまま身体を寄せて囁けば、
吐息の様な声と共に小さな身体が揺れた。>>20
随分久し振りに捕食者の気分にさせられたけれど、
餌は彼じゃなくて彼の胸に押し付けたものです。

餌──もとい贈り物を受け取る彼は俺の髪を撫で、手に手を重ねて、優しい声で囁いて、あっという間に甘い空気を作り出した。>>21
自分で近付いておいて照れくささが増したけれど、
ふんわりと満たされる気持ちも一緒に心身を温める。

うん、と笑ったけれど、
番としてのスキンシップはまだ慣れない事も多い。
髪を撫でていた手に引き寄せられて、
匂いを嗅がれる様な仕草にどきっとして、ぴくんっとした。

頬への優しい口付けに
胸がぽかぽかと落ち着けられる気持ちになりながら、
冷えるから早く中へ、と促しただろう]
(36) 2021/02/17(Wed) 15:34:02

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人

[ソファに移動して、包みを開けるホウスケにそのチョコを選んだ理由を説明しようと思ったが、ここは大人しく彼の手付きを見守っていた。
砂糖の多い準チョコレートではなくカカオマスが多いからポリフェノールが豊富だとか、ナッツや乳酸菌が入っているものもあって健康にもいいのだとか、一口サイズのチョコは小鳥やねずみやリスのかたちをしていて、ホウスケのご飯と認識してこれに決めたんだとか長々語ろうとしたが、まぁ美味しく食べてくれたらいいかなと思った。

少しぼんやりしている間に、ホウスケがにじり寄って来た。>>22
その瞳に滲む色まで見て取れないのが
俺はまだ鈍ラッコなんだろうけれど、]


  ……食べさせるのは、
  スプーンとかに乗せてたらOKで、
  摘んだものは駄目なんだそうだ。


[ポッキーの日だけは例外で賑わうらしいが。
俺があの店でその日を迎える事はないだろう。

ひとつ、小鳥のかたちをしたチョコを摘んだ。**]
(37) 2021/02/17(Wed) 15:34:10

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人

― 翌日 ―

[ホウスケから差し出されたもの>>29を見て、
ぴこんときた。
実物を見た事がある訳ではなかったが、
これは、あれだろう!とすぐに察して笑顔になった]


  ありがとう!


[半ばひったくる様に受け取って、
柔らかい革をきゅうと手で包み、丁寧な縫い目>>30を撫で、
手を入れてみてくるくると紐を巻くその顔は、
高級海産物を見るよりもきらきらと輝き、紅潮している。
サイズがぴったりな事を不思議に思う余裕は今はなくて、
後で手作りだと知ればもっと嬉しそうな顔になるだろう]


  うん、うん。 うん、
  ありがとう、ホウスケ。
  大事にする。

  おいで。


[タオルでだって全然構わなかったけれど、これを贈ってくれるって事は、これからも本来の姿でも甘えてくれるって事だろう。
それが嬉しくて、
手首の紐をもう少ししっかり巻いてから、手の上に招いた]
(38) 2021/02/17(Wed) 23:10:03

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人

[……ホウスケが思うより、こっちは彼の本来の姿を頼りにはしていなかった。というのも、夜道が危険だとか、自分が襲われる様な対象だと思っていないから。
ホウスケの気遣いは勿論ありがたいと思っていたが。

ふくろうはどっちか言うとかわいいと思う。
いや、ふくろうが、というより、
ホウスケの本来の姿が、と言うべきか]
(39) 2021/02/17(Wed) 23:10:07

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人

[頼みたい事、と改まって言われれば>>33首を傾げたが、
その少し緊張した面持ちの原因を考えるより先にホウスケの身体が縮んだ。

赤ん坊の様な姿で膝に転がる姿に、一瞬目を見開く。
そうして口にされた頼みごと>>34に、
きゅっと胸が苦しくなる感覚に襲われる]


  ……かわいいな。


[思わず漏れたその呟きには、
かわいさに嫉妬する様な色は無い。
絵面の愛らしさに加えて、ホウスケが自分でできない事を頼ってくれる声色だとか、セリフだとか、姿に何かがくすぐられる。
……女は時々、
好いた男を可愛いと思う事があるらしい。
これがそうなんだろうか。
うゥ、と悶える様な声を上げながら用意されたはさみへ手を伸ばすが、持ち上げるには少しかかった。見悶えタイムをください。

ふくろうは爪を切られたりするのを怖がるんだったか。
その恐怖は視界を遮れば軽減されるんだったか。
ふくろうの生態は以前はさっぱりだったが、
彼の奥さんになって、調べたりホウスケに聞いたりして学ぼうとしたのはごく自然な行動だっただろう。経験はないし個体差があったりするだろうからお世話が完璧にできるとは言わないが]
(40) 2021/02/17(Wed) 23:10:17

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人

[お店にふくろうの女子なんか来たら「初めてをもらってもいいの?」なんてリップサービスをしたところかもしれないが、ホウスケ相手にはしばし可愛さに悶えた。

はさみを持てば任された仕事を全うしようと背筋が伸びる。
すぐにホウスケに合わせて背を丸めるが。
胴体を圧迫してしまうのには気を付ける。
それで簡単に呼吸を止めてしまうらしいので。

「任せておけ!」と
無駄に自信満々でにょっきした爪に刃を掛けた。
こちらも初めてのくせ勢いよくぱちぱち切っていったが、躊躇いがないだけで初めから深く切ろうとしなかったから、深爪にはさせなかっただろう。

嘴の方へ移る時、
ホウスケは自分で目を瞑っていたが、
身体の力を抜いて少しでもリラックスできる様に、タオルを引っ張ってそれでホウスケの目をふんわりと覆った。
それから嘴を切る時、ふくろうは舌で抵抗してくる事があるらしいとかなんとか。
ホウスケには必要なかったかもしれないけれど、一応親指を嘴に咥えさせた。そうしていた方がはさみの振動も軽減される様な気もしたし。

嘴を切る時すらはさみ使いに迷いはなく、
むしろやすりでショリショリと微細な整形に時間をかけた。

美しくかっこよくしてやろう、まだだ、もう少し待て、左右のバランスが……と本人以上にこだわって、仕上がった姿に「うん、男前だぞ」とにこにこ笑っただろう。**]
(41) 2021/02/17(Wed) 23:10:28
村の設定が変更されました。

到着:女主人 ルーパイ

離脱:女主人 ルーパイ

到着:館長 阿手内

【人】 ふくろう ホウスケ

[靴を脱ぐ時間も惜しんで瑠璃人の匂いを吸い込んでいたけど
 瑠璃人は誘いに素直にうなずいてくれたから
 おれも瑠璃人に促されれば>>36素直に中に入った。

 瑠璃人が選んでくれたチョコレートは
 様々な形の小動物の形をしていた。
 いくつか星々の形をしているものもあったから
 おれの好きな(そしておいしそうな)夜の世界みたいで
 箱を開けただけなのに、ますます上機嫌になってしまう。]


 ……箱からしてオシャレ……


[おれは甘いものに詳しくないから
 瑠璃人がチョコレートの蘊蓄を語ってくれたなら
 喜んで耳を傾けただろうけれど。

 スプーンに乗せてたらOKなのか。
 ……今度店に行ってやってもらおう。
 いや別に頼めば今でもやってくれそうだけど
 お店で瑠璃人がどんな顔するのかも見たいし……

 そんな考えは、瑠璃人のアーモンド形の爪先が
 小鳥を摘まみ上げれば、中断された。]
(42) 2021/02/18(Thu) 21:55:43

【人】 ふくろう ホウスケ

[かさ、とチョコの包みが乾いた音を立てる。
 瑠璃人の指が、おれの合わさった唇を優しく開いて
 体内に挿入ってくる。
 硬い、飴のように薄い爪先が唇に触れて
 単純な体が熱を上げた。]


 ん……


[今度は、おれがぴくんと跳ねる番だ。
 指先も味わってしまおうとしたけれど
 コロン、とチョコの一粒を残して瑠璃人の指が逃げた。

 ……せっかく瑠璃人が選んでくれたチョコなのに
 惜しい、と思ってしまうおれは薄情だろうか。
 もぐもぐと噛めば、硬いビター味は鈍い音とともに砕け
 細かい破片になったチョコが、体温で溶けていく。

 ……瑠璃人は逃げない、と言ったけど>>23
 ほんのわずかな時間、指が引かれただけでも焦がれてしまって
 つい、なんでも急ごうとしてしまう。

 だから、瑠璃人がチョコを自分の口の中に放り込んで
 おれの背中に手を回した時には
 おれの手も瑠璃人の腰に回されていた。]
(43) 2021/02/18(Thu) 21:56:21

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人

[外装も勿論こだわって選んだので、
オシャレだと言われれば>>42、そうだろうふふんと笑う。
まぁ今はどこもオシャレなパッケージに包んで商戦を乗り切っているんだけども。ホウスケが持って似合う様な、シックな色合いにしたつもり。

ホウスケがお店で「食べさせて」を頼もうかと考えたとは夢にも思わないまま、お店ではできないサービスを試みる。
唇で触れるよりホウスケの唇は柔らかく感じられた。
今まで「食べさせて」を強請ったどんな客より小さな反応。そして色っぽい反応だった。
俺の胸のサイズを測る際に上級者みたいなプレイに及ばれたりして経験を重ねていたが、
元々かわいいだけじゃなくてぴゅわなラッコは、そのまま指を咥えさせようという発想はまだ浮かばなかった。

チョコの砕ける音が聞こえてきそうなホウスケのほっぺの動きに口元を緩ませる。
指先に僅かな感触と湿り気を残したまま、
同じ手で自分の分のチョコを口に入れた。

彼の背に手を伸ばしたのと、
彼の手が腰に伸ばされたのはどっちが先だったのか。
どちらにせよ、もっと近付きたいという気持ちが共鳴していたみたいで、それだけで満ち足りる気分だった]
(44) 2021/02/19(Fri) 12:15:23

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人

― そんでもって旅立ちの日 ―

[空港への道のりは普段通りだったし、 飛行機に乗ってからも、北海道は梅雨がなくて年中空気が気持ちいいだとか、寒いから玄関扉の前にまた扉があるんだとか、海鮮が本当に美味だとか、大きくなってから会った野生のラッコはまだいるかなとか喋りまくっていた。

けれど離陸の準備が進んで機体が滑走路をじわじわと進み出すと、顔が強ばってくる。
じわりと額に浮かんだ汗は前髪を弄って誤魔化したが、
明らかに減った口数は戻らなくて、
ホウスケの手をぎゅっと握った]


  寝る。


[もう飛ぶというのに、唐突にそう告げて目を瞑った。

もう二年近く前になるか、
初めて内地へやって来た時も飛行機に乗った。
その時も恐ろしくてパニックになってしまって、隣にいた婦人に宥められていた。
ラッコはトラックなどで輸送されている途中に死んでしまうくらいストレスに弱い。
人間に化けているおかげでマシなところもあるが(例えばこうして誰かに訴えたり頼ったりできるし、しがみついて揺れを軽減させたり)、ラッコ姿なら俺は死んでたと思う。

今も本当はホウスケに抱き締めてほしいとすら思うが、離陸時のルールで出来ないから手を繋いで。
もう大人だから、二回目だからと、
取り乱す姿を隠して寝たフリをした。

眉間の皺も、握る手に入る力もすごいし、
ゴオオオとエンジン音だか風の音だかわからない耳障りな音にうぅと呻いて、もう片方の手もホウスケに重ねた。

ホウスケももしかしたら怯えていたかもしれないが、
ホウスケを気遣う余裕はなかった]
(45) 2021/02/19(Fri) 13:29:50

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人

[無事に空を飛んでも緊張状態が続いていたが、機体が安定すれば少し気持ちも落ち着いた。
気を紛らわそうとホウスケと話そうとしただろうし、
おそるおそる窓から空を覗いて、ホウスケはこんな景色を見てるんだなとか小さく顔を綻ばせた。

着陸の時にまたビクビクしながら寝たフリをして、
飛行機を降りたら、まず少し休もう……とカフェに寄ったりして、それでも暗くなる前に亀のおばちゃんの家へ案内した]
(46) 2021/02/19(Fri) 13:30:52

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人



 「よく来たわねウォソちゃん!」


[丘の上の一軒家の前で亀のおばちゃんは待っていた。
黒い長い髪を高い位置でふたつに結んでふりふりの服を着た幼い少女の様な外見だが、コレが正真正銘俺を育てた亀。
まだ大分距離があるのにこちらを見付けるなり、
ハスキーぎみの大声を張り上げて近寄って来る。

……ウォソとは、ウォーターソーセージの略だ。
ホウスケが首を傾げればそれだけ答えるだろう。
彼女と出会った時、俺はまだ赤ん坊だった。
ラッコの赤ん坊はその、今と少し風貌が異なる。

「ラッコ ウォーターソーセージ」で調べてもらえたら何となく理解してもらえると思う。

ルトリスの名を借りたのも、瑠璃人の名前で戸籍を取ったのも、彼女のもとを離れてからの出来事だ。
名付け親になりたくなかったらしい彼女は、俺をウォーターソーセージと呼んでいた。
名付けたくなかった理由は、彼女のハマっている宝塚に同じ名前のジェンヌさんが現れたら微妙な気持ちになるからだという。

瑠璃人って名前は教えたんだがな。
俺も彼女の名前を呼ばないのでお互い様なのだが]
(47) 2021/02/19(Fri) 19:55:58

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人

[てってっと小さい歩幅で近付いて来た彼女は、
ホウスケに目もくれず俺の前まで来たかと思えば、ハッと眉をつり上げ、いきなり俺のコートのボタンを外して来た]


  な、なに、…… っ!?


[訳がわからず困惑していると、
両手で胸を揉まれた。
ますます意味がわからないが、引き剥がそうとするともっと力を込めてくるから、痛い、としおらしくしてしまった]


 「胸なんて生やしてきて、アナタ、アナタ……!」


[その表情は怒りとかよりも驚きが色濃くて、胸が本物か確かめる様に(いや知ってるだろおばちゃんがさらし巻けとか言ったんだぞとかツッコむタイミングは逃した)ずっと揉み続けながら、ようやく彼女はホウスケの方を見た]


 「……アナタがこの子を女にしたの?」


[訝しげにそう尋ねて、
けれどたとえホウスケが答えずとも静かに顔を伏せて、そう、そうよね、と何度も小さく頷いた]
(48) 2021/02/19(Fri) 19:57:05

【人】 愛らしさで人類を支配するラッコ 瑠璃人

[男役さんも卒業したら結婚したりするもの、妻になって、母になるんだもの、と、少し淋しそうな、それでいてその気持ちが身勝手なものだと知っている様な複雑な顔を、ゆっくりと上げる。
それから俺とホウスケを交互に見て、
やがてホウスケに向けてにこりときれいな笑みを浮かべた]


 「歓迎するわ、よろしくね、アタシは​───」


[まだ胸を掴んだまま名乗ろうとする彼女の頭を掴んで、「゙亀のおばちゃん゙でいいぞ、ホウスケ」と言いながらひっぺがした。
おばちゃんは、もー!とか怒っていたが、
後ろから何やら大きな荷物を抱えた配達員の様な男性が近付いてきたので、「そうだったわお寿司をたくさん頼んでおいたの、中に入りましょう、色々お話を聞かせて!」と、小さいながらも洋館の様な家に招き入れてくれただろう。**]
(49) 2021/02/19(Fri) 19:57:27
(a4) 2021/02/19(Fri) 19:59:44

ふくろう ホウスケは、メモを貼った。
(a5) 2021/02/19(Fri) 23:07:31