人狼物語 三日月国


84 【R18G】神狼に捧ぐ祀【身内】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


一日目

村人:1名、共鳴者:1名、賢者:1名、煽動者:1名、囁き狂人:1名、魔術師:1名、皇狼:1名、智狼:1名、水仙鏡:1名、反魂師:1名、黒鳴者:1名

【人】 巫女 サクヤ

翌日の夜、祭りの会場へ向かうと島民の話し声が聞こえてくる。

"巫女に印が刻まれたそうだ""今は祠に―――"
"ありがたやありがたや""事が無事に済むといいねえ"

と言った内容だ。

話に挙がっている巫女の姿は会場を探しても見つけられることはないだろう。
(0) 2021/07/19(Mon) 21:43:28

女鬼 アザミは、メモを貼った。
(a0) 2021/07/19(Mon) 22:22:54

忘れ屋 沙華は、メモを貼った。
(a1) 2021/07/19(Mon) 22:31:05

【人】 古本屋 五十鈴

「ああ……また今年も始まるんだね、お祭りが。
僕、このお祭り大好きなんだ。
静かで……なんか心が落ち着くんだよね。
引き締まるっていうかさ。

今年は誰が選ばれてるんだろ?
みんな、よろしくね!」
(1) 2021/07/19(Mon) 22:32:23

【人】 女鬼 アザミ

「祭は良いの、この賑わいが良い」

右手にチーズおかきsweet左手にルジェカシスコラーダsakeを持ちながら屋台を覗き回っている。

「あとは話し相手が欲しいところじゃがの」
(2) 2021/07/19(Mon) 22:39:13
古本屋 五十鈴は、メモを貼った。
(a2) 2021/07/19(Mon) 22:49:57

【人】 奉公人 ユヅル

「此度も賑やかですね。
 屋台もハイカラなものが多く…。
 奇抜な酒類の提供が気になりますが、
 島長のご意向であれば問題ないでしょう」
(3) 2021/07/19(Mon) 22:55:25

【人】 一ツ目龍 モクレン

「今年も盛況だねえ。普段の何倍人がいるんだか。

はい、これ追加ね。こっちのケースは持って行っていいのかい?」

屋台の雑用に歩き回っている。
(4) 2021/07/19(Mon) 22:55:32

【人】 右方舞 戸隠

 物陰に、古びたボストンバッグを置く。
 踊りの衣装に身を包んで、
 顔を一枚の布で隠した。

 そうして、会場の隅、一段高くなった柱のような狭い台の上に上ると、静かに踊りだす。
 伴奏も、拍子もない。
 ただ、ゆっくりと、静かに、優雅に。
 ひらひらと瞬く布が、あちこちで焚かれた篝火の光を反射して、
 まるで火の粉を曳いたかのようにきらめいた。
(5) 2021/07/19(Mon) 23:00:22
戸隠は、奉納の舞を舞っている。
(a3) 2021/07/19(Mon) 23:00:48

一ツ目龍 モクレンは、メモを貼った。
(a4) 2021/07/19(Mon) 23:12:26

【人】 左方舞 五十鈴

「ふふっ。
”右”かぁ。
外から来た割にはまあうまいじゃん?

くすくす。
でもさ、……”逆”から踊ると……凄いこと起きるって、くくっ」
(6) 2021/07/19(Mon) 23:12:31
一ツ目龍 モクレンは、メモを貼った。
(a5) 2021/07/19(Mon) 23:13:05

五十鈴は、笑いながら舞を見ている。
(a6) 2021/07/19(Mon) 23:13:12

【人】 右方舞 戸隠

 躍る、踊る。
 そうしていると、舞い上がった顔布の隙間から、
 変な奴がこっちを見ていることに気が付いた。

 けれどそんなことは気にしない。
 一心に、舞を踊る。
(7) 2021/07/19(Mon) 23:54:00

【人】 よろず屋 シラサワ

「今年はうちの屋台は無しやなぁ。
 まぁ、しゃあないわな、これじゃ。」
カラリと木製のブレスレットが揺れる。
"神託"の可能性があるとあっては、一つ所には留まっていられない。屋台の主人がいなくなる可能性では島民は屋台を出させてはくれない。

まぁ、個人間の軽い商売ぐらいは止められへんやろ。

「あぁ、ユヅルはんやないか。
 今年も宿は忙しそうやな。」

「モクレンはん、忙しそうやな?
 五十鈴の娘さん、今年も帰って来てるで。」

なんてにこやかに島民に声をかけてくる。
数年前に移り住んだ余所者だ。
余所者だからと冷たく対応するだろうか?
若者だからそういう偏見を持ってないと対応するだろうか。
(8) 2021/07/20(Tue) 0:10:33

【人】 古本屋 五十鈴

「あの”右”さん真面目だね。
ほんとに踊れば何とかなると思ってんのかな?
それなら僕、いくらでも踊るのに」

忌々しげにブレスレットを睨む。

「……誰だっけあのおっちゃん?
ああ、島の商人だっけ?
ご苦労なことだなぁ……こんな島でさ、商売しても儲から……おっと、クワバラクワバラ。
余計なことは言わないに限るね」
(9) 2021/07/20(Tue) 0:28:02

【人】 一ツ目龍 モクレン

「やあシラサワさん。今年は店出せないんだっけねえ、残念だ」

汗を拭いつつ気さくに片手をあげて。
言葉につられて周囲を見渡せばなんだか見慣れたような気のする顔を見付けてまじまじ観察する。

「あの子、五十鈴さんか!またきれいになったねえ」

「どこの人か知らないけど舞手さんまでいるなんて、今回は盛り上がりそうだ」
(10) 2021/07/20(Tue) 0:35:12
モクレンは、戸隠をじっと見つめた。
(a7) 2021/07/20(Tue) 0:36:08

【人】 古本屋 五十鈴

「ホントは僕が先に踊らなきゃいけなかったんだ。
でももういいよね、あの”右”さんもさ、ブレスレットしてるし。
仲間じゃん?
いや、敵かも?

……僕は踊らないよ?
僕は今回は”お客さん”だもん。
いっぱいおもてなししてよね」

ああ、あれはモクレンか、とちらり見やる。
祭りの気配、祭りの足音が……聞こえる。
(11) 2021/07/20(Tue) 0:45:35

【人】 忘れ屋 沙華

「隅ぃっこで場沸かしとは殊勝なことじゃないか。」
上役気取りでこんな所にぷらぷらと、精々さぼりにでも来たとしか思えないが、
舞子達の顔をおもしろそうに覗き込む影があった。

「・・・ははぁ、一人はしまそとの奴か。予行演習は構わねえが虎の子は本番にまでとっておけよ?」
(336)5D100硬貨分、つまんで捻ると置いていく。
(12) 2021/07/20(Tue) 0:46:44
よろず屋 シラサワ(匿名)は、メモを貼った。
2021/07/20(Tue) 0:47:36

よろず屋 シラサワは、メモを貼った。
(a8) 2021/07/20(Tue) 0:50:56

【人】 奉公人 ユヅル

「お陰様で賑わっております。
 シラサワさまの屋台が無いのは、少々残念ですね」

儲からない、と流れてきた言葉が耳に入るが
何事もなく、モクレンが眺める舞に目を移した。
奉公人の自分は宿の経営を握るものではないのだし。

(旦那様のお耳に入らぬことを願おう)

じゃらじゃらと置かれた硬貨の上に、
続けてそっと硬貨を数枚重ねていくだろう。
(13) 2021/07/20(Tue) 1:06:06

【人】 よろず屋 シラサワ

「そうなんよ。年一の稼ぎ時や言うのになぁ。
 しゃあないから今年の土産屋台用の品、
 馴染みさんに渡してもうたわ。
 そっちの屋台で売ってもらえるようにてな。
 "アタリ"か分からんかったから用意だけはしとったんよ。」

島民の間でモクレンに対して囁かれる噂もなんのその。
顔は広く、悪客でも無ければ平等に接している。

「…毎年ちゃあんと里帰りするんはえらい子やなぁ。
 じーさんばーさん捕まって
 『婿取れ』やら言われんかったらええけどな。」

五十鈴の悪態は祭りの雑踏に飲まれて届かなかったかもしれない。
そう言って男はモクレンの隣で笑った。

「舞手? あぁ、あれそうなんか。よう分かるなぁ。
 俺は"舞が苦手"やさかい、よう分からんかったな。」
(14) 2021/07/20(Tue) 1:12:40

【人】 よろず屋 シラサワ

どうやらありがたい話、今の所挨拶をした島民は
シラサワに偏見を持っていないようだ。

「せやねんなぁ、"これ"やとどうしてもな。
 屋台主が途中で抜けるかもなったら許可できん言うてな。」

そう言って長い袖を捲り、ユヅルにブレスレットを見せた。
どうせ島民同士だ、隠すことは出来ない。

…まぁ儲からん言われても、本島戻る気ないんやけどな。

「言うて、元からうちの店にあるもんを
 欲しい言うヒトに売るんはなんも言われへんやろ。
 旦那はんにも、入用あったらよろしゅうてな?」
(15) 2021/07/20(Tue) 1:28:36

【人】 古本屋 五十鈴

「はーあ。
ついてないなぁ。
ホントに婿でも取った方が良かったかも。
嫁でもどっちでもいいけどさ」

シラサワの言葉を背中で聞く。
人々の沸き立つ声、祭りの足音。
嫌でも目につくブレスレット達。

「あーあ。
……りんご飴食べよ。
もう要らないってくらいいっぱい食べよ。
僕、りんご飴好きなんだよね。
誰かくれない?」

誰ともなく言葉を投げる。
(16) 2021/07/20(Tue) 2:21:38

【人】 右方舞 戸隠

 いったん踊り終わってふとみれば、硬貨が山と積まれていた。

 こりゃあどういうことだい、と見てみるが、
 どうやらこの島ではそうらしい。
 それとも、この祭りでは、か。

 一度休憩、と台から降りれば、
 同じ舞子らしい女がいた。

 「…………」

 りんご飴の屋台に硬貨を投げて、二本取り。
(17) 2021/07/20(Tue) 2:26:46
戸隠は、五十鈴にりんご飴を差し出した。
(a9) 2021/07/20(Tue) 2:27:17

【人】 右方舞 戸隠

 りんご飴が受け取られれば、
 そのまま汗をぐいと拭い、水筒を口につけてぐいとあおる。
 ごくり、ごくりと喉を鳴らせば、全身の熱が引いていく。

 さて、とばかり腕を回して。
 ひらりと台の上に上り、もう一度舞を踊り始める。
 ゆっくりと、最初から。
(18) 2021/07/20(Tue) 2:29:19
戸隠は、硬貨をありがたく頂戴し、周囲にぺこりと頭をさげた。
(a10) 2021/07/20(Tue) 2:30:07

右方舞 戸隠は、メモを貼った。
(a11) 2021/07/20(Tue) 2:32:44

【人】 奉公人 ユヅル

「私も神託がある迄は民宿で
 仕事をして良いとお達しを受けました。
 お互い、自由に動けぬ身ですね」

ブレスレットを袖から覗かせて
シラサワに見せながら、緩く頭を振る。

「はい。旦那様にお伝えしておきます。
 その際はよろしくお願い致しますね」
(19) 2021/07/20(Tue) 2:37:25
五十鈴は、戸隠のりんご飴を受け取った。
(a12) 2021/07/20(Tue) 2:38:53

【人】 左方舞 五十鈴

「あら、ありがと”右”さん。
僕りんご飴大好きなんだ。

僕、五十鈴(いすず)。
左方の舞だよ、よろしくね」
(20) 2021/07/20(Tue) 2:41:36
五十鈴は、戸隠のりんご飴を美味しそうに食べている。
(a13) 2021/07/20(Tue) 2:42:00

【人】 右方舞 戸隠

「……」

 話しかけられるとは思っていなかったのか、
 びくりと肩を震わせる。
 しばらく迷って、懐から取り出した
 スマートフォンに、なにがしかの文字を打ちこんであなたに見せた。

『戸隠 右方の舞です 練習のつもりが お先に失礼
 そちらは おちかづきのしるしに』

 気が付けばすっかり、あたりには物見高い客たちが揃っていた。
(21) 2021/07/20(Tue) 2:45:13

【人】 書生 シキ

身に付けたブレスレットと共に
どこか、これ見よがしにと携えた本を片手にした
1人の青年が、居並ぶ人々の背を見つめている。

特段、何を探してる訳でも無いらしいままに
ゆるりと周囲を見渡して、浮かぶ屋台の光を一瞥し
再びその視線は、小さな人だかりへと向き直る。

「………。」

何であれ、島の外から来て間もない若者というのは
こういった場ではよく目立つものだろう。

特に、他の光景にはさして関心を抱こうとせず
会場の隅で舞い揺れる舞子を見つめながら
ひどく仏頂面な面持ちを浮かべるその姿は。
(22) 2021/07/20(Tue) 4:46:57
書生 シキは、メモを貼った。
(a14) 2021/07/20(Tue) 5:01:07

【人】 左方舞 五十鈴

>>21
スマホを見れば、にこりと笑って返す。

「そっかー、戸隠さんね、よろしく。
君も輪持ちかぁー、舞同士、仲良くしようね」

にいっと笑い挨拶を口にするも、あなたが口を利かないことを不思議に思っている。
(23) 2021/07/20(Tue) 6:41:24

【人】 よろず屋 シラサワ

>>2
>>19
「せやなぁ、ま、三日の辛抱や。
 言うても島が潤えば廻り廻ってそのうちこっちにも
 入って来るさかい、悪い事だけやあらへんな。

 その為にも、旦那はんとこも儲けてもらわんとな?」

首を振るユヅルに朗らかに答える。
言ってしまえば経済循環で、この祭りで島が潤えば、
終わった後に消費が増えるだろうという見込みだ。

そう思わんとやってられんのもあるけどなぁ。

「所で、ユヅルはんはまだ若い思うんやけど、
 島の外、出たりしようとかは思うてないんか?」

先程五十鈴を見た故か、ユヅルにそう話を振る。
眼鏡の位置を平手で直しつつ、一瞬だけ空を仰ぎ見た。


ありふれた表面的な会話はアザミに届くだろうか?
今も神狼の元暮らす島民たち。

そちらと目が会えば、男は朗らかに手を振り挨拶し、
ユヅルに『あちらはんは宿あるんやろか』
と、話を振ったりなどするだろう。
彼女をヒトで無きと思っておらず、偏見も無く。
(24) 2021/07/20(Tue) 9:54:35
島民や来島者と話す傍ら、ふらりと男が消える。
モクレンほど神出鬼没では無いが、
誰にでも話しかける朗らかな男は祭の間、
島中を歩いていてもおかしくは無いだろう。

「……『屋台は休みでも、今年は大忙しだな。』
 さぁて、集まっとるんかねぇ。」

男はそう呟いた。

丁寧にヒトを撒き、単独でひょいと、とある民家に入る。
『神狼の祠』が近いこの民家は祭りの喧騒から遠く、
普段は空き家、良くある片田舎からの人口流出で、
島のあちこちに点在している。

点在している故に、毎年指定の場所も変わるだろう。
ここはそんな『今年の指定場所』の一つだ。

内部は軽く清掃され、寝泊りも可能そうだ。
さて、先に到着しているモノはいるだろうか?
もしくは、誰か後から来るだろうか?


朗らかな笑みを湛えるこの男、それはまるで、道化のように。

この男の行動はバレた所で島には何の問題も無い。
蜥蜴の尻尾切り、足切り用、そんな役回りでしかない。

/*
よろず屋 シラサワ 役職『囁き狂人』

人狼会話が可能な人間側。
襲撃は出来ず、特殊な能力は持っていない。
道化のように振舞おう、それが彼の役割なのだから。

【人】 奉公人 ユヅル

>>2
>>24

「私は旦那様に御恩があります故。
 それに島の外で苦労なく生きられる程、
 器用さを持ち合わせておりません」

これまで古い慣習と共に生きてきた。
都会に出て一人暮らせる様な処世術が足りないのだと。

"御恩"について、島に住む者であれば
他に身寄りがないユヅルの面倒を見る形で
主人が宿に住まわせていることを知っているかもしれない。

「シラサワさまは反対に島に移り住まれた方ですが、
 自然に振る舞われていて……私には真似できぬ事です」

実情はどうであれ、この少なくとも奉公人には
シラサワは島に溶け込んで見えている。
アザミを気にする様子を見て取れば、つられて其方を向いた。

「島ではお見かけした事のない女性ですね。
 観光客でしょうか」

『当日分の部屋も空いておりますが……』と続ける。
(25) 2021/07/20(Tue) 12:59:16

【人】 右方舞 戸隠

>>23
ぺこり、と頭をさげて、しばらく間があったあと、
再び舞の舞台に上がっていく。
結局、口を開くことはなかった。
(26) 2021/07/20(Tue) 13:02:06

【人】 呪術師 リェン

屋台を横目にゆるりゆるりと眺め歩く。
普段より多い人通りの中、初めて見かける人影に目を留める。
ごった返す、というほどではないにせよ人垣の中でもアザミの姿は人目を惹き付ける魅力があった。
>>2
「お祭りは楽しまれていますか? しまそとからのお客人。」

酒とつまみを手に屋台を練り歩く姿を認めてニッコリと微笑みながらアザミに声をかける。
(27) 2021/07/20(Tue) 13:08:35
「…なんだい、ここは」

 島についてそうそう、そこへ向かうよう指示されていた。
 ただの空き家にも見えるが、妙に清掃が行き届いていて
 埃のにおいすらしない。

 からからと扉を開けると、そうっと身を滑り込ませる。
 人目も人気もなく、奇妙に静かだ。
 会場はあんなに、にぎやかなのに。

「おうい、だれかいるかい。
 おれは戸隠。
 島外からきたもんなんだが」

 おまじないのことも忘れて、家の中に声をかける。
 誰かいるようだが。


どうやら一番乗りだったらしい。
まぁいい、どうせ自分は今回の中では一番下っ端だ。
適当に座布団を出し、机を拭き、
お茶と菓子の用意でもして居よう。

…これ自分の店のヤツやけどな。
まぁ経費で落とすわ。後で長に請求したろ。

静かな民家に響く、ヒトの足音。


「……ん?」

玄関口から声がかかった。
静かな足袋の音が響き、戸隠を迎えに上がったのは、
同じぐらいの身長の灰髪青緑眼に眼鏡の男性。
少々戸隠の方が背が高いが、玄関の段差で差がない。

「はいはい、よう来はった──。
 …島外から。迷わはった?」

一応、確認してみる。
まぁ大方予想はついているのだが。

【人】 よろず屋 シラサワ

>>25
>>27
「なるほどなぁ、確かに島外は色々とあるな。
 気持ちはわからんでもないよ。うちも島に来た時は、
 商売敵があんまおらんのに拍子抜けしたしな。
 まぁ、代わりに伝手も無かったけどな。」

そう言って屈託無く笑った。色々あるにはあるが、
都会の喧騒や競い事は確かに無縁の土地だ。

「褒めても飴ちゃんぐらいしか出えへんで?
 商いは笑顔が大事やからな。
 まぁ、言うてまだ余所者扱いされることもあるんよ。」

大人しいええ子やわ。
ええ子は飴ちゃんあげよか飴ちゃん、いるか?

どこからともなく飴を出しつつ片手の扇子を畳み、
それの先端で自分の頬を突きあげ、口角を上げて見せる。

「せやと思うんやけどなぁ。
 …お、リェンはんが声かけに行ったな。」

可能ならユヅルとリェンの元に向かおうか、どうする?
(28) 2021/07/20(Tue) 14:15:19


 しゃなりとした、ひらひらとした舞の衣装。
 それに似合わない、古びたボストンバッグ。
 そんなちぐはぐな取り合わせの男は、
 どこか神秘性すら感じさせるその面に似合わぬ仕草で、かりかりと頭をかいた。

「ああ、人がいた。お邪魔します。
 いえ、あのー」

 手にはめた、ブレスレットを見せる。
 ちゃり、と木がぶつかる音がした。

「これ貰った後、偉そうな人が来てさ。
 ここと……そのあと、祠? に行けって、言われたんだよ。
 行きゃあ分かると、それだけだ。
 俺は、踊れりゃそれでいいんだけど」

 困った様子で、首をかしげた。


確か遠目に踊っていたのをモクレンと見ていた。
故に顔を合わせたのは今回が初めてだ。

「なるほど、なら今年の"お仲間"さんやな。
 俺はシラサワ言うんや、島でよろず屋しとる。
 あんたはんは?」

そう言って、特徴的な口調の男も
同じブレスレットを長い袖から見せる。

迷い人では無いと分かれば、
『玄関先で立ち話もなんやし上がって』と戸隠を促し、
居間で用意していたお茶と菓子を出す。
お菓子の種類は適当に決めると良い。

「長はん雑な説明しはったなぁ。
 島外からのお仲間はんは珍しいから、
 長はんも慣れんのかもな。此処来るんも、苦労したやろ。
 祠行くんはちと休憩してからの方がええか?」

どうする? と問いかけるだろう。



「お仲間? ……戸隠、っていいます。どうも」

 促されるままに、居間に上がる。
 出されたどら焼きを、早速とばかりに口に含む。
 腹がへっていたらしい。

「ついてそうそうだし、結構あるいたし、腹も減ってる。
 御言葉に甘えて、ってわけでもないが、
 ちょっと休ませてもらってもいいかい」

 そういうと、どっかと座り込む。
 舞っていた時の所作に比べれば、
 随分と乱雑だった。

【人】 忘れ屋 沙華

>>24
>>25

「でたな万屋、今年はのっけからユヅルに何を吹き込んでいやがる。せかいけいざい?」
好きにはさすまいとばかりにユヅルをぐいと引っ張って寄せたがる。

「はん。さては黒酸塊のColadaなど屋台に仕込んだのは己の差し金だな。」
「旅客に島の特産品とでも思うたれたらどうする」

「次はもっと沢山もってきな。」 
見ればその手には既に空となったルジェカシスコラーダ。

実利重視、というより習わしを逸脱する行為もこの口が悪い役人は嫌忌しないご様子。
「ユヅル君がお利巧でいてこそ此処神涙は安泰というものだろ。」
「しかし今日くらいは頃合いば見て休みなよ、もう"はじめは巫女のサクヤ"と決まったことだしな。」
そう事もなげに言いつつコラーダを一杯ぷれぜんと。


>>22

さんざん好き勝手いった後はまた違う相手に目を付けた。
「それで、陰気な旅客も居たものだな。」
「紙の束など持って、帳簿を付けるのは俺の役回りなんだが。」

「はしゃぎまわる連中は小馬鹿らしいかい、ぼっちゃん。」
自分の方がよっぽど日にあたっていないであろう白い顔で、書生にそうくさし始めた。
(29) 2021/07/20(Tue) 15:12:45

「戸隠はんか。よろしゅうにな。
 そや、お仲間やで。まぁその辺祠行ったら分かるわ。
 流石にうちら二人だけやないとは思うけど…。」

その辺も祠行ったら分かるんかなと、呑気に話している。
このシラサワという男、よくよく喋る男だ。
とはいえ、全てを知っている訳ではないらしい。

「休んだらええ、まだ時間もあるしな。
 にしてもあんたはん、舞っとる時とはえらい違うなぁ。
 俺は舞が下手やさかい、羨ましい思て見てたけど。」

茶を啜る。茶柱は無い。
己の役回りを考えれば当然か。

「島外言うて、どこから来はったん?」

戸隠が会話が煩わしく無いならば、そんな雑談を投げる。
もちろん静かに休みたいというなら突っぱねても良い。

【人】 よろず屋 シラサワ

>>29
「沙華はんやないか。今年も本島からご苦労さんやなぁ。
 吹き込むやなんてそないなこと言わんでなぁ、
 単純に俺は気になっただけやで? 島の若者がな?」

沙華の割り込みにも屈しない笑み。
商売人は精神が柔くてはやってられないのだ。
それが例え年上相手だろうとも。

所でシラサワは181cmのそこそこの長身だが、
沙華はどれぐらいの身長だろうか?
168cmのユヅルと並んでいると差が目立つ。

「バレたなぁ、今年はうちの屋台出せんから言うて、
 仕入れの方を事前に手伝ったんよ。

 言うてちゃあんと島土産の方もやったで?
 木彫りやら貝殻細工の屋台、あったやろ?」

まぁ"アタリ"なるまでは
うちの屋台で売るつもりやってんけど。

「まぁその辺の量はおいおいな。
 ……へぇ、沙華はんは分かるんか?」

未だ100年に一度と言われるのを
目の当たりにしたことの無い男はそう沙華に問いかけた。
(30) 2021/07/20(Tue) 15:42:05

【人】 奉公人 ユヅル

>>28
>>29
「有難うございます……。
 ! 沙華さま。ご無沙汰しております」

引き寄せられて少しばかりシラサワと距離が開ける。
ころん、と手の中に飴が残った。
沙華の持つ空の容器を見てお気に召したようだと察する。

「恐縮です。宿の準備は一段落しましたので、
 本日はゆっくりして良いと旦那様も。
 沙華さまのお部屋も用意ができております」

受け取ったコラーダを物珍しげに眺めてからくぴりと一口。
ちびちび飲み進めるあたり、口には合ったらしい。

万屋と忘れ屋の掛け合いに
二人とも慣れたものだと見物している。
沙華は普段から歯に衣着せない。
これくらいは喧嘩の内には入らないだろう。
(31) 2021/07/20(Tue) 16:04:30

【人】 右方舞 戸隠

台の上でくるりと舞って、またひとつ踊り終わると、
屋台の陰に腰かけて休みだす。

島の人たちの会話が聞こえる。
奇妙な島だな、と思った。
なんだか浮ついて、ざわついて、
そうしてどこか底知れない。

汗を拭って、水筒をあおる。
もう、中身はなくなってしまった。
(32) 2021/07/20(Tue) 16:04:41


「へえ。なんかの係か何かですか。
 参ったな、何もしらないできてしまった」

 あなたの言葉に相槌を打ちながら、ずず、と茶を音を立てて飲む。
 無礼というほどではないが、無作法だ。
 若者らしいといえば、それまでだけど。

「じゃあ、ありがたく休ませてもらうよ。
 おれかい、これが地金だよ。
 黙って踊っていりゃ美形なんだから、口を開くなとよく言われたもんだ」

 はは、と軽い調子で笑った。

「港の街さ。ここに来るのははじめてだけどね。
 大学の教授が、ここの祭りに詳しくて、一度来てみたくなったんだ。
 ここの祭りも、奉納の舞も、独特だから」

 そうして、この島への直行便が出ているけれど、
 最寄りというほどではない街の名前を挙げる。

「最初は独特な雰囲気のとこだなと思ったけど、
 あの最初にあった巫女さんがえらいかわいくて驚いた。
 あれだけで来た甲斐があったよ、また会えるかなあ」

 ごく普通に会話に応じて、そうしてそんな青年らしいことも口にした。

【人】 書生 シキ

一度は見た顔、二度か三度は見知った顔。
今宵は万屋に古本屋、それに知らぬ男に女が何人か。

旅客として方々を回っていた青年は
この村に暮らす人々の様子を、それとなく記憶していた。
或いは、一度は挨拶を交わしたことがある間柄かもしれない。

>>29
しかし、あなたの姿はその限りでは無かった。
日陰でぼんやりと浮かぶような白い面立ちと
そこにぽっかりと空いたような黒い眼差しが
はらりと垂れる、赤い栞紐を覗かせた本を持つ青年へと向く。

「……いいえ? むしろ誇らしげに見えますよ。
 俺が居た所のものとは、全然雰囲気が違います」

一転して表情緩やかに、甚く関心ありげな返事を成す。
その言葉遣いは、島外の者特有の色を持っていることだろう。

「良い祭りですよ。」

――そう、ぽつりと加えるように呟いて。
(33) 2021/07/20(Tue) 16:11:15
シキは、手にしていた暗赤色の本を、音も無く閉じた。
(a15) 2021/07/20(Tue) 16:19:29


「しゃあなしやな。島外からのお仲間さんは珍しいし。
 島の事知っとるもんの方が多いとは思うわ。」

まぁ例外が更にあるかもしれないのだが。

これ知ったらどんな顔するんやろうなぁ…。
俺かてあんま好き好んでやる訳やないし。
可哀想に
、なんて言わへんけど。


「港の方かぁ、"うちの出身"とは違うな。

 見目が良いのはええことや。それだけで価値として売れる。
 教授はんもそれを便利に使え教えてくれてるんちゃう?
 独特、そやな。ええことは多いわ。」

良い事が全部とは言わない。嘘は言っていない。
大人には"言わないでおくこと"があるのだ。

そして本島出のシラサワが
この島に住むメリットは確かにあるのだろう。

「巫女…サクヤはんか。
 祭りの期間中ならまぁ逢えるんちゃう?
 サクヤはんも"これ"やったさかいに。」

そう言って、己のブレスレットを指す。

【人】 忘れ屋 沙華

>>30
>>31

「はいはい、したたかなこって。」
ユヅルを取り戻すようにすればさらさらと頭をなで始めるのだが。

履物の分を除けば、沙華の背丈はユヅルのそれより僅かばかり低いに留まる。
ユヅルの背が綺麗に伸びている事も相まっているのか、並べばシラサワのような長身でなくとも
沙華に小じんまりとした印象を抱くのは否めなめそうにない
現にシラサワを見上げるようにしながら会話をしている。

「陰険頑固の島長がどう祭を取り図りたいかなんて俺は知らないよ」
「耳が早いだけさ、記録係ごときの俺に大したことは期待しなさんな。」
「けどそうだな、今年は俺にもお鉢が回つてきている」
そう捲ってだされた沙華の手首にもやはり木のブレスレット。
「いい機会だから詳しく話してやってもいいかもな?俺の気が向いたらばだけど。」

ふ、と間を開けて笑ったのか溜息をついたのか。
「・・・なあに今日の明日ので突然なにかが変わったりはしなんだよ。」
「些末なことは今は忘れお過ごし召されよ、な。」
視線こそ合わせているがどこか遠くをみているようで。
少なくとも今この場で込み入った話を打ち明ける気はないようだ。

「今年も部屋のほうありがとうねユヅル君、俺もしばらくしたら宿に引き上げるとするよ。」
(34) 2021/07/20(Tue) 16:51:32
沙華は、ユヅルの頭を撫でた。
(a16) 2021/07/20(Tue) 16:51:59

【人】 忘れ屋 沙華

>>33
「ふうん?世辞でもないみたいだ、趣味なことで。」
けけ、表情も変えずに笑ったのか曖昧な声を残す。
(その何かを追う如く鋭い目、その興味の矛先はいずこであるやら。)

「俺は沙華という、どうということは無い島の記録係だ。」
「べつに素性を聞こうってんじゃないが、名は聞いておこうか、ぼっちゃん。」

忘れている、ということは無さそうなのだが。
どこか危なげな奴だ。
(35) 2021/07/20(Tue) 16:56:25

「そりゃあなんか、俺なんかがやっていいのかねい……
 ま、選ばれたんだからいいんだろうな」

 まだよくわかっていないからか、
 それとも気質なのか、気楽な調子で掌をあげて。

「あんた……シラサワさんはこの島の人なのかい?

 はは、まぁ、こんな調子だから、特にモテたりしないけどなぁ。
 初対面の女子は割と優しくしてくれるから、そこは確かに」

 島のことは何もわからない。
 けれど、あなたの言葉に、とりあえずは安心したようにうなずいて。

「サクヤ? へー……逢えるといいな〜。
 ああ、このブレスレット? これ、なんなんだい」

 そして、自分の腕も掲げて、こつこつと叩いた。

【人】 よろず屋 シラサワ

>>31
>>33
>>34
「長はんが何考えとるかは俺も知りたいこっちゃやなぁ。
 伝統で毎年のこと言うても、なかなかに独特や。」

元々外を知る身故の言葉でもある。

いやはや、ユヅルとシキの前で繰り広げられる言葉の応酬。
もしかすれば毎年の事なのかもしれない。
シキには見慣れぬ光景だろうが。

「商売人は強かでないと生きていかれへんからなぁ。
 図太く生きるで? うちの商売の需要が、
 この島にある限りはな。」

そんなことを言いつつ、沙華のブレスレットを見やる。
合わせるように見上げる二人に少し屈み、
己も長袖から自分のブレスレットを見せる。

「今年はようよう近い人間が"アタリ"やな。俺もやけど。
 話、聞けるんならそのうち聞きたい所やなぁ、
 情報かて価値あるもんやさかいに。

 ユヅルはん、コラーダ好きか? 欲しかったら言うてや。
 サービスするよう屋台に言伝ぐらいは出来るわ。」
(36) 2021/07/20(Tue) 17:12:41

【人】 書生 シキ

>>35
青年の細い視線は、村の祭りを彩る景色ではなく
寧ろ、それに照らされ移ろう人々の様子へと向いていた。
ともすれば、何か品を定めるかのような様子で以て。

「……ありがとうございます」

そう言った後、閉じた本を胸元から下げれば。

「俺は、シキです。
 ここには『先生』の言い付けで来ました。
 もう一週間くらいは、ここでお世話になっています」

向けた穏やかな表情は変えぬまま、
しかし淡々と、言葉を連ねる。
その様子は、見た目の歳にしては
ひどく落ち着きに満ちているようにも見えるだろう。

「記録ですか。
 であれば、やはり"これ"についてのことで?」

その青年の、本を持つの方の手首には、
やはり、見慣れたブレスレットが揺れていた。
(37) 2021/07/20(Tue) 17:17:53

【人】 書生 シキ

>>31
>>34
>>36
沙華と言葉を交わしている折、
一方の会話の流れにも意識を向ける。

弁が立つ者、礼に溢れる者、何やら訳知りにも見える者。
知らぬ地の成年者たちの慣れた様子は、どことなく
それだけで見栄え深く、興味を魅かれるものだった。

>>23
>>32
ふと目を向ければ、先程まで舞いを披露していた
至って無口な男の姿も何処かへと。
行き場を失いかけた目線は、そのうち
もう一人の"舞"へと向いて行くだろうか。
(38) 2021/07/20(Tue) 17:31:20

「長はんの考えることは俺にもわからへんよ。
 ただまぁ、うちは仕事で回って来たからやるだけやしな。
 その為に戸隠はんに協力が必要や言うんなら惜しまへんよ。」

島長の仕事を断れば、
村八分にされるなんて言うのは目に見えている。
知らない方が良いのか、どうなのか。
それは誰にも分かったモノではない。恐らく、互いに。
それでもやらなければならないし、彼に逃げ場はない。

素直そうなええこやのになぁ。どうなるやろな。

「俺は元々本島の出身やね。内陸生まれなんやけど、
 まぁなんやかんやあって数年前からこの島に住んどる。」

時折茶を啜り、自分も茶菓子に手をつける。
その時にブレスレットが見え隠れする。

「まぁ、戸隠はん素直やし、
 サクヤはんも逢うたら無碍にはせんやろ。
 それ(ブレスレット)つけてるんは
 祭りに選ばれた人間やしな。」

選ばれたのが良いか悪いかは
個人に寄るのでどうとも言えない。



「はぁ、なんだか大変そうだなぁ……っと、こりゃあ、失礼。
 郷に入ってはなんとやら、だ」

 そういってふとスマホを取り出して……
 圏外の表示に眉を顰めて、しまいこむ。
 ここでは、時計かメモ帳くらいにしか使えなさそうだ。

「ふぅん。まぁ、住むにはいい場所なのかもな。
 なんか名物とかある?
 やっぱり飯が楽しみでさ」

 色気と食い気、どちらも人並み。
 今は疲れている分、少し食い気より、といったところだろうか。

「ははは、教授にゃ単純って言われるけどな。
 ……選ばれる、ねー。
 人生あんまり選ばれずに来たもんで、ぴんとこないなあ」

 あの美しい巫女のことを、頭の片隅に置いたまま。
 ブレスレットを、ちゃらりと鳴らした。

「つけてる人は、なんかの係ってことでいいんだよな」

【人】 忘れ屋 沙華

>>37
「そうかい、いまどき書生君というわけだ。」
聞けば納得したが、端から名前を呼ぼうという気も無い風。
「いいやなに、俺の本拠は寺のようなものでね。」
ブレスレットを見て一度は肯う、今回に限れば己の推察通りに違いない。
祭の記録に遣われる者。
「ご存じかもしれないがこのような集落じゃあ血縁や財産、そして生死の記録はそこで出し引きされる。」

「俺はそこからの使いぱしりという奴だな、然程でもねえが神涙で多少の意見は適う身さ。」
「べつに年一祭の時にしか島に出やがらないつう訳ではない、どこぞの舞子と違ってな。」
僧職というには不躾な物言い、悟りを得たというには仄暗い瞳中。
肝が据わったように落ち着いているとするなら、お互いすこし似ているのかも知れない。

「己が何を見るも勝手だが、尻拭いまで『先生』に頼るなよ。」
「好奇のが勝るとつうなら俺も手伝いくらいはしてあげよう。」
(39) 2021/07/20(Tue) 17:53:11

「まぁ、やってる内に慣れるやろ。
 祠行ったら分かる分もあるやろうしな。

 ……スマホなぁ、使えんけどまぁ、うちの店で
 携帯の充電器ぐらいは扱っとるで。後で持ってこよか?」

戸隠の表では発言出来ない、というのが、
男に伝われば、必要ならば
メモ帳とペンの予備ぐらいも渡してくれるだろう。

「まぁ、都会の喧騒に疲れたら持ってこいやで。
 毎年の祭りもいうて仕事無かったら気楽やしな。」

名物に関しては海の幸が美味いと島ならではの話。
恐らく割り当ての見返りにそのうち何か届くだろう。

「短所も言い換えれば長所やで。
 俺にはその素直さあらへんからな。ええことや。
 何の基準で選ばれてるかはわからんけどなぁ……。
 まぁ、なるようになるて。」


「りょーかい。まぁ、なるようになるか。
 滞在費も貰っちゃってるしな、それなりに村に貢献するよ。

 ああ、ええと……」

 彼は、教授から『おまじない』をかけてもらったということを語った。
 人前で口を開かないかわり、魑魅魍魎を退けるのだという。
 効果の程は定かではないが、
 少なくとも人が多いところでは遵守するように教授に言い含められたのだとか。
 あなたがメモ帳を都合してくれるのなら、喜んで受け取った。

「都会の喧騒ねぇ。……俺はなんだかんだ、街のことが好きだから。
 まぁ、けど、たまにはいいな、やっぱり」

 のんきにいいながら、ぐ、と大きく伸びをする。

「基準ねぇ……あ、ここってまだだれかくるのだっけ」

【人】 右方舞 戸隠

>>38
無口な男は、物陰で休んでいる。
しばらくたてば、また台の上で踊りだすだろう。
そうするのが自然であるかのように。
(40) 2021/07/20(Tue) 18:27:34

「なかなか摩訶不思議な事を信じとる教授はんやなぁ。
 ええよ、後で長はんに請求しとけば
 あるていは経費で落ちるやろうしな。」

無理でも通そう。それぐらいの弁は立たせよう。
そうでなければこんな子に"仕事"をさせるのだ。
流石にシラサワにとて、罪悪感ぐらいはある。

そうして筆談の為の予備のメモ帳とペン、
携帯型充電器をそのうち渡してくれることだろう。
いつ持ったことにしても良い。

「多分もう一人ないし二人は来るんやないかなぁ。
 祠行くん揃ってからにするか、
 もう今居るんで行くかは悩むとこやけど…。」

古民家特有の吊り下げの電灯を見上げてぼやいた。

【人】 書生 シキ

>>39
自身の物珍しさに触れられれば、ふと小さく笑みを浮かべる。
島の者への礼を欠いている訳では無かったが、それでも
青年の仏頂面には、得も言われぬ昏さが見えるようでもあり。

「なるほど、それは御足労様です……。
 であれば俺も島外の身として、祭り事が終わるまで
 粗相などいたさぬよう心がけましょう」

わざとらしく言ってのけたその言葉は
果たして世辞か洒落か、それとも。

「ええ、痛み要ります。 ……沙華さん。
 『先生』にも、ご迷惑をお掛けする訳には行きませんから。
 ……まあ"何かあれば"、またいつか」

そうして再び、青年は短く名を呼んで、返事を成す。
物腰の静かさは、まるで語るべき言葉たちを
己が携える本に記し置いて来てしまったかのように
ひどく端的で、しかし、秘めたる何かを思わせるものだった。

>>2
>>27
再び目を泳がせれば、今度は別の会話が目に映る。
人目を惹く鮮やかな色を持った知らぬ者と
紅化粧の引き立つ面立ちをした薬屋。

己の持つ本から垂れる、赤い栞紐のように。
花があしらわれた派手な髪留めと
黒く艶やかな三つ編みが、小さく揺れたように見えた。
(41) 2021/07/20(Tue) 18:48:12

【人】 よろず屋 シラサワ

>>38
「シキはんもか。」

シキのブレスレットが見えれば、男がそう口にする。
シキの名前を知っている辺り、
この男と会話をしたことがあるかもしれない。

島のよろず屋。日用品や食料を売っており、
この祭に本島からの飲食物を仕入れたとなれば、
本島にあった何かしらを求めて店に来たことがあるのかも。

「まぁ、"祭りを楽しんだら"ええよ。」

滅多に何かしら起きる訳やないしな。
たいていブレスレットなんてつけとるだけで終わる。
…終わると思いたいもんやなぁ。
(42) 2021/07/20(Tue) 18:48:29

「変な人なんだよ。ま、面白い人でもある……
 助かる、ありがとう」

 もろもろを受け取って、やはり素直に頭をさげる。

「ふたりかひとりか、か。
 まぁ、せっかくだし、待っていてもいいんじゃないかい。
 そんなに急がないのなら、だけど」

 なんとはなしに同じよう、電灯を見上げる。
 ちか、ちかと、一瞬それが瞬いて、眩しそうに目を細めた。

【人】 書生 シキ

>>42
「ああ、シラサワさん。」

ぼんやりと向けていた視線が、万屋の表情と向き合った。
互いの名が交わされた刹那、ふと脳裏に記憶の端切れが浮かぶ。
"あの時"は確か、昼に喉を潤す宛を探し店を訪れた時だったか。

「あなたも参加していたのですね。
 ええ、実は俺もそんな感じでして」

"それなら、暫くは別の宛を探さねばなりません"
などど口にするまでも無く、青年は次の言葉を呟く。

「……はい、ありがとうございます。
 そちらも善く過ごせますように」

この島の大人たちは、外様である自分に対して
よくよく気を遣うような言葉を掛けてくれる。
なんともこそばゆい思いだが、無下にする気などは更々無かった。
(43) 2021/07/20(Tue) 19:05:08

「そのうち仕入れで本島行った時にでも逢うてみたいな。
 その教授はん。知識も仕入のうちやさかい。」

そう言って笑う。笑うのだ。
この後にどんなことが待っていようと、男は笑う。

「まぁ急ぎでもあらへん。一応刻限は決まっとるけどな。
 戸隠はんみたいに、内容知らんのやったら、
 一緒に行った方が早いのもあるやろし…。」

目線を戻し、海のような青緑眼で戸隠を見る。

もう一人ないし二人が誰であれ、
島民だからとやる事を知っているかは分からないし、
島外民でも内容を知っているかもしれない。

それはまだ、この二人には分からないことだった。

【人】 忘れ屋 沙華

「けけけ、深底を覗くもの深底に覗かれもせんというやつか。」
「嫌いじゃあない。」

そう呟きながらに書生、シキを見送っていただろう。
(44) 2021/07/20(Tue) 19:26:17

「言ってくれれば案内するよ。
 知識ねぇ、俺はなんもかんも、踊りのことばっかりだ」

 応じる様に笑う。
 知らぬことは罪という。この島においては、どうだろうか。

「もうひとりも、島の外の人かもしれないしな。
 シラサワさんに、説明で二度手間かけさせるのも悪いし……」

 あなたの瞳を見て、その色を見て、
 島を取り巻く海の事を思い出した。

 電波も通じない、
 船もしばらくはこない。
 絶海の孤島、なんて、言ってしまうのは言い過ぎだろうか、と口の中だけで笑う。

 時間は迫る。
 まだ、祭りがどうなるか解らない。


「おおきに戸隠はん。
 それにな、そんなに卑下せんでええ。
 俺は舞下手やからな、代わりに口回してるんや。」

例えこの先に待っているのが地獄だろうとも。
どうか今だけは、平和に、平穏に。
この素直な青年の記憶の全てが夜に囚われてしまわぬように。

……はは、俺はとんだ偽善者やな?

「別に俺が二度手間なるんは構わへんよ。
 構わへんけど、独りで
 置いていくんよりは皆で行った方がええってだけや。」

何せ今年の自分の役割は道化。
実際に神託をするのは他のモノ。

出来得る限りの仕事はしよう。
けれども、自分に出来ることはこの口から音を紡ぐのみ。

それが吉と出るか凶と出るかすら、今は分からないのだ。

「万屋?呼んだ覚えは無いが…。」
定刻寸前となって音もなく現れ、不審げにそう呟いたのは沙華の姿だった。
どういうことだと言う前に、戸隠の存在にも気付く。
「やあ・・・。しまそとの舞手、己を呼んだのは俺で違いない、来てくれていてうれしいよ。」

【人】 女鬼 アザミ

>>24
>>25
「なんじゃ、舞もあるのか。良いのぉ良いのぉ」

上機嫌で舞を眺め菓子を食らい酒を煽る。

「何?祭りは夜通し続くのではないのかの?」

飲んで歌って踊りあかすつもりでいたので面食らっている。

「そこの若いのは宿のものかえ?それならば一部屋借りようかの」

優しい島民のおかげで、一人祭会場にのこって野宿する未来は回避できそうだ。
(45) 2021/07/20(Tue) 20:13:14

【人】 一ツ目龍 モクレン

「何もするなと言われると、それはそれで困るんだよなぁ」

夜が近付く頃には島民に追い立てられて仕事を離れ、浴衣に着替えて屋台を冷やかす。
どうにも落ち着かない手持無沙汰を元凶の腕輪を弄ってぼやいている。
(46) 2021/07/20(Tue) 20:13:32

【人】 女鬼 アザミ

>>27

「この島の者かの?ああ、楽しんでおるぞ。もっと粛々としてると思っていたんじゃがの、思った以上に賑わっていて妾好みじゃよ」

島人らしき(見た目は)若者に上機嫌で返す。

「毎年このように賑わっているのかの?どんな祭りか知らなんだからの、驚いておる」

話しながらも何杯目かわからない酒をぐいと酒を流し込む。
(47) 2021/07/20(Tue) 20:19:04

【人】 左方舞 五十鈴

五十鈴はりんご飴を齧った後、呑気に神社の境内で昼寝をしていた。

「……はぁ……。
あの”右”なんも喋らないんでやんの。
クソ真面目に踊っちゃってまあ、つまんないな。
形が綺麗過ぎるんだよ、島のはもっと泥臭くやんなきゃ」

僕ならこうするけどね、とふわり一節舞った。
(48) 2021/07/20(Tue) 20:24:48


「それを言うなら、俺は踊り上手でも口下手だ。
 何かしゃべるようなことは任せるよ」

シラサワの言葉に、少し肩をすくめて。
──入ってきた人物に、目を合わせる。

「あんた……失礼、あなたが俺を?
 よばれりゃ、来るけれども」

 知り合いかい、とシラサワを見る。

【人】 学徒 蝶間

祭模様の藹々模様。
此処彼処と右往左往する群像を遠巻きに見守る学徒也。
手にした書物に名は無けど、綴りし心塵はさぞ愉快に成るであろうと確信していた。

「さて、如何なるお話に成る事か……」

学徒は喧騒を見守る方が好きと見えた。
蚊遣り火燻らせ、煙の彼方より刻が過ぎるのを静かに佇む。
(49) 2021/07/20(Tue) 20:27:39
書生 シキは、メモを貼った。
(a17) 2021/07/20(Tue) 20:31:28

【人】 奉公人 ユヅル

>>34
>>36
「恐縮です………。
 はい。お待ちしておりますね」

二度目の言を呟きながら、書生と言葉を交わす沙華の隣で
大人しく頭を撫でられていた。
兄弟程度の年差である筈だが、親と子の様に感じられる。
或いは飼い犬と主の様にも。

「洋酒はあまり飲みませんが、これは美味しいです。
 お言葉に甘えさせて頂きましょう。有難うございます」

喜んで、とシラサワの提案を受け入れた。
(50) 2021/07/20(Tue) 20:36:27

【人】 奉公人 ユヅル

>>45
「民宿で奉公をしております。
 お泊りの場所を探されていらっしゃれば、是非に」

丁寧に一礼をして、
アザミに宿までの道を書いたビラを手渡す。
(51) 2021/07/20(Tue) 20:37:58

【人】 一ツ目龍 モクレン

>>48

通りすがりに見えた見事な舞に足を止め、邪魔にならないよう音を出さず拍手を送る。

「いやあ、良いものが見られた。散歩してみるものだな」
(52) 2021/07/20(Tue) 20:38:22
モクレンは、五十鈴に見入っている。
(a18) 2021/07/20(Tue) 20:38:35



「…………。」

現れた顔見知り、
なんだったらつい先ほどまで喧々諤々していた相手。

いやはや運命の廻り合わせとはこのことか。
思わず言葉を紡ぐのを閉じてしまった。

「……いやぁ長はんに仕事や言われてな俺も。

 まぁ、実際に仕事する訳やない。
 あんたはんらの手伝いや言われたんや。」

ほーか最後の1人は沙華はんか。
こらまた奇怪な取り合わせになったなぁ…。

と、二人を見る。

「知り合いやな。まさか沙華はんとは思わなんだけどな。」

シラサワの意外そうな面持ちを見れば反って安堵したらしい。
機械的に要件を言い始める。
「そうだね、別段警戒はしなくていい、気付いたら終わっているだろうからな。」

「・・・さしずめ己が目付役と来たか、島長め考えたな。」
「全くいよいよ以って本当に不本意なことよな。」
「俺、は。」

「最早四の五のと言うまい。俺がこそ万魔の呼び手、当年の【皇狼】だよ。」
「今は、誰も何も聞くな。祠の前まで着いたら俺の役目をだけ終えさせてもらう。」

【人】 右方舞 戸隠

 一息ついて、荷物をかつぐ。
 さて、泊まる場所はどうしようなどと考えて。

 民宿、という言葉が聞こえて、そちらに目をやった。
 ついていけばわかるだろうか。
(53) 2021/07/20(Tue) 20:51:30
「はあなるほど、なんだか複雑なカンケイのようで」

 とりあえず、訳知り顔のふたりに任せればいいだろうと。
 気楽に構えて、荷物を担ぐ。

「【皇狼】? 
 聞いたことが無──ああ、おう、わかった」
 
 今は聞くなと言われるなら、ふつりと口をつぐむ。
 魔除けの加護とやらは、はたして本当に効果があるのやら。
 わからないけれど、なんだか異様な雰囲気に、
 呼吸すら控えめにしたくなった。

【人】 よろず屋 シラサワ

「…と、そろそろ夜が落ちるなぁ。」

顔を上げ、そんなことを呟くと、
シラサワは皆に別れを告げて歩き始める。

この男はおそらく自分の自宅兼店に居ることだろう。
(54) 2021/07/20(Tue) 20:54:27
所定の場、所定の時にて、息を吸う間もなく沙華は口上を述べ始める。


者共へ告ぐ、此処に神託の下知は下り給われん。
然るべき救いの為に誇りを持って任を全うすべし、今年こそ真に七つの印を刻み捧物となせい。
神狼の零せし涙を余すなく受け止めるが島の役目、枯れしまなこを新たな如水に満たすが御使の使命。
与えるは酒池肉林を惜しまず、取り上げては五臓六腑に至るまで簒奪せしめよ。
捧げ奉れやい!



「明日の晩また此処に集ってくれ・・・。使命は既に己らの内に刻まれている筈だ、他は別に俺の如何とすることじゃない。」
それだけを一挙に言い切ると、心なしか一層暗みを増したその双眼をすぼめ、
止めるでもなければ明日が来るまでその姿を見かけることはもうない。

この者とて例外ではなく皆、逃れられざる使命に従うのみだ。
そして祠の中に居る者。
それから起きたことは----